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アリアンロッドRPG
――母なる大地エリンディル。
4つの時代と3つの滅びを越え、この世界は平和な時代を迎えていた。
しかし妖魔達は滅びていなかった。魔族や邪神を蘇らせるべく彼等は再び活動を開始する。
――そんな世界で、自らの危険をかえりみない者達がいた。
世界の謎を、精霊の謎を、そして神々の手がかりを求めて冒険する者達――そう冒険者が!!!


みっしょん09:

ディザイア・シティ


◆PrePlay00◆その囁きは真実なり

 
その日、そこにはGMとりぎょ(パルンのPL)がいた。
GM:で、話ってのは何だね?
りぎょ:まぁ、前回の邪悪化でも思ったんですが、パルンはいっそのこと魔族側のスパイってのはどうでしょう?
GM:スパイ? それじゃあ完全にNPCってか……サブマスターな感じになっちゃうぞ?
りぎょ:大丈夫です。他のPLにはバレないようにしますから(笑)
GM:それはまぁ別に良いが……それで面白いのか?
りぎょ:盛り上がると思いますよ〜。特に最終回とか(笑)
GM:(ちょっと考えて)……確かにそれは面白いかもしれん(笑)
りぎょ:でしょう♪
GM:ではとりあえず魔族側の視点でモノを言うと、優先的に殺すターゲットはマーナルって事で。
りぎょ:マーナルですか。
GM:オルフィはフェイへの切り札で使えるから、とりあえず殺すならマーナルって事で。
りぎょ:了解です(笑)

――と、こんな恐ろしい密約が交わされていた事を、他のPLは知らない……。

◆PrePlay01◆……レベルアップ申告

GM:ではアリアンロッドキャンペーン第9話を始めます。
一同:『YAA〜!!!』
GM:さて、もうラスト直前のくせに、毎度のごとくLVアップですね……あんたたちは!
フェイ:おう! ≪バッシュ≫を2LVにして≪コンバットセンス≫を新たに取得した。
オルフィ:私は≪フェイント≫と≪ソアスポット≫を取ったわ。今回から私も前衛だと思うし。
パルン:せやな、ウチは銃使いの僧侶だから後衛やし(笑) あ、≪エクシードショット≫と≪ワンコインショット≫をそれぞれLV上げて、フェイトを1点上昇させたさかい。
GM:了解です。ではマーナル。
マーナル:まずフェイトを7にしました。そして、スキルは≪フレイムロード≫を4LVにして、さらに≪アトリビュート≫を取りました。
オルフィ:着々と炎の魔術師の階段を登っているね。
フェイ:燃えてるのは金への執着心だけだけどな(笑)
マーナル:余計なチャチャ入れない! だいたいフェイ、あなたは前回自分が何をしたのかは覚えているのですか?
フェイ:邪神の瘴気が入った杯を一気飲み。
マーナル:まぁ確かにそれもしましたが……。
オルフィ:ノアを殺したじゃない。
フェイ:ストレートに言うなよ! フェイ的に傷ついているんだぞ!?(笑)
パルン:ま、おかげでウチ等は全員助かったけどなー。
マーナル:とりあえず、今はラインに戻る事が先決ですね。なんせオルフィ達の邪悪化は解けても、ライン王であるエレウォンド王の邪悪化は解けてないはずですし。
オルフィ:そうだったー!?
フェイ:思いっきり忘れてたな(笑)
GM:さて、では今日のセッションが開始される前に……(とGMは各PLにメモを渡す)。
オルフィ:何これ?
GM:『自分の願いや欲望を優先順位をつけて3つまで』書いて下さい。
フェイ:願いを書くのかぁ。
マーナル:キャラクター?
GM:プレイヤーでどうする!(笑)
マーナル:ま、変わらないですけど(笑)
オルフィ:じゃあ私は『世界が平和でありますように――
ありえない願いを書くオルフィ。
フェイ:嘘付けーー!!!(一同爆笑)
オルフィ:うるさいっ! 冗談でしょうが! ちゃんと自分の想いのまま書くわよ!(笑)
パルン:『目指せ人気キャラ』やな。
フェイ:無理無理(笑)
パルン:影薄の主人公よりは人気あると思うで?
フェイ:………………。
マーナル:よし、書けた!
一同:『早っ!!!』
GM:まぁ書くと同時に、フェイにだけ今回と最終回では特別なルールが付随されます。
フェイ:俺だけ!?
GM:フェイだけです。邪悪化侵食率を具体的に数値化します。
フェイ:邪悪化侵食率!?
オルフィ:ダブルクロスみたい。
GM:毎シーンに登場するごとに1D6増加って事で。
オルフィ:まんまじゃない!!(笑)
GM:とりあえず今回のスタートである数値を決めます。フェイト分のダイスを振って決めましょう。ちなみにこの数値は最終回のラストバトルまで引き継ぐので、100を越えてもどんどん加算しておいて下さい。
フェイ:了解。まずは初期値が(コロコロ)……35スタート!
一同:『高ッ!!!』

◆PrePlay02◆キャラクター紹介

フェイ=スレニオン
メインクラス :ウォーリア
サポートクラス:サムライ
年齢:17  性別:男  種族:ヒューリンとヴァーナ(猫族)のハーフ
身長:160cm  髪:深緑  瞳:碧  肌:肌色
レベル:8  フェイト:8  HP:73  MP:41

種族スキル:≪ハーフブラッド(アクロバット)≫
ウォーリアスキル:
≪ボルテクスアタック≫1/≪インヴィジブルアタック≫1/≪バッシュ≫2/
≪オートガード≫1/≪カヴァーリング≫1
サムライスキル:
≪トルネードブラスト≫1/≪スピリット・オブ・サムライ≫3/≪カタナマスタリー≫1/
≪トゥーハンドアタック≫4/≪ストライクバック≫2/≪トゥルーアイ≫1/≪コンバットセンス≫1

備考:
  かつてモンスターばかりが棲む孤島で唯一の人間として育った。しかし今より15年前、<至高の皇帝>ギルドにより孤島から人間世界へ連れ出される。孤島から一緒に付いてきたポメロのソイを何より大事にする。
  邪神の瘴気を飲み永続魔族のカウントダウン中。親友のアルフ、ソイを失い。自らの手でノアを殺した。



オルフィ=メイヨール
メインクラス :シーフ
サポートクラス:ニンジャ(元サモナー)
年齢:15  性別:女  種族:ヒューリン
身長:156cm  髪:黒  瞳:灰緑  肌:白
レベル:8  フェイト:9  HP:47  MP:66(+80)

種族スキル:≪プロヴィデンス≫
シーフスキル:
≪ファインドトラップ≫1/≪ヴィジランテ≫1/≪リムーヴトラップ≫1/≪バタフライダンス≫1/
≪シャドウストーク≫1/≪ダガーマスタリー≫1/≪アンビデクスタリティ≫1/≪フェイント≫1
ニンジャスキル:
≪バーストブレイク≫1/≪イメージボディ≫1/≪トラブルセンス≫1/≪ソアスポット≫1
サモナースキル:
≪ファミリア≫1/≪サモン・ファーブニル≫1/≪サモン・アラクネ≫2/≪ブラッド・パクト≫1/
≪サモン・シームルグ≫1/≪マジック・サークル≫1/≪ハイサモナー≫1

備考:
  <至高の皇帝>ギルドマスターであるハディス=メイヨール(通称"皇帝")の実の娘。なにやら秘密を知ってしまい皇帝右腕の錬金術師の策謀でフェイと共に街に置き去りにされる。フェイとは幼馴染である。
  物語のツッコミヒロイン。邪悪化は解除されたが、ノアを殺してしまったフェイの事が心配。



マーナル=ファゾル
メインクラス :メイジ
サポートクラス:セージ
年齢:27  性別:男  種族:ドゥアン(天翼族)
身長:176cm  髪:青  瞳:金  肌:白
レベル:8  フェイト:7  HP:40  MP:77

種族スキル:≪ウィング≫
メイジスキル:
≪マジックフォージ≫2/≪マジックブラスト≫1/≪ファイアボルト≫5/≪コンセントレイション≫1/
≪エアリアルウェポン≫1/≪マジックロック≫1/≪アースブレッド≫1/≪フレイムロード≫4
セージスキル:
≪エンサイクロペディア≫1/≪トレジャーマニア≫1/≪マジックオペレーション≫1/≪アトリビュート≫1

備考:
  大金持ちを養父に持ったフェイとオルフィの兄的保護者……なのだが、家が没落してお金に困り出してから性格が破綻、金銭至上主義者と化す。美形な羽持ちで天使と見紛うばかりなのが勿体無い。
  金の為なら仲間を売るようなお人。前回、お金に釣られて最終シーンに登場しなかった。



パルン=オーストリッチ
メインクラス :アコライト
サポートクラス:ガンスリンガー
年齢:23  性別:女  種族:ヴァーナ(猫族)
身長:161cm  髪:ピンク  瞳:金(時に紫)  肌:肌色
レベル:8  フェイト:8  HP:61  MP:49

種族スキル:≪アクロバット≫
ライフパス/異種族の親(魔族に育てられた):≪プロヴィデンス≫
アコライトスキル:
≪ヒール≫1/≪ブリンク≫1/≪ブレッシング≫1/≪ヘイスト≫2
ガンスリンガースキル:
≪キャリバー(魔銃クイーダ・オーレ)≫1/≪エクシードショット≫3/≪キャリバーマスタリー≫1/
≪スナイピング≫1/≪ファニング≫1/≪フェイドアウェイ≫1/≪クイックドロウ≫1/
≪ワンコインショット≫2/≪デスターゲット≫1

備考:
  魔族に育てられ邪神に啓示を受けて冒険者になった……とは本人談。実際には怪しい方言を使う美食ハンター。だいたいその方言を喋る魔族がいるのか?という部分から疑問である。2本のシッポを持つ猫又らしい。
  邪神の囁きを受ける事があり、謎の判定に失敗すると邪神の言う通りに行動している。実は敵のスパイ。

◆Opening01◆境界線

冒険者の街ラインへ急ぎ戻ってきた『碧い烈風』の面々、見れば街の入り口でキルヒ副団長が落ちつかなげに立っていた。
GM:街へ戻ってくると、入り口の近くでキルヒ副団長がうろうろしてます。あ、フェイは侵食率振っておいてね。
フェイ:(コロコロ)……侵食率5! 40になった。
GM:ではキルヒはキミ達を見つけて――「どうだった! 魔族は倒せたのか!?」
マーナル:……ふぅ。
パルン:目をそらすで。
フェイ:………………。
オルフィ:ごめん、失敗しちゃった(笑)
GM:「な、なんだと!?……どおりで王が……とにかく、キミ達が戻ってきたら連れてくるよう言われているんだ。一緒に王城まで来てくれ」
マーナル:わかりました。
GM:が、街へ入り城の前まで来ると衛兵に止められます。
パルン:キルヒはんがおるのに?
GM:正確にはキルヒが止められて、衛兵が「ごにょごにょ……」「なんだって……そうか、了解した。ではオルフィ、マーナル、パルン、お前達は私と一緒に来てくれ」
オルフィ:え、フェイは?
GM:「フェイは入ってくるなと伝言が来た」
フェイ:わかりました……去って行きます。
マーナル:どういう事ですか!
GM:「理由はわからんが……フェイがやって来ると、さらに悪化するとの事だ……意味がわからんが」
オルフィ:あ、そうか……――フェイは邪神の杯を飲んだから。
フェイ:いいよ。俺は宿で待ってるから。
オルフィ:でも……
GM:「じゃあメーアもご主人様と一緒に待っています」――と、メーアが言います。
オルフィ:そうだね……フェイをよろしくねメーア。
マーナル:いえ、メーアも私達と一緒に来て下さい。
GM:「え?」
マーナル:メーアの手を引いてキルヒ副団長と共に城へ入って行きます。
オルフィ:ちょっとマーナル!?
マーナル:無視して城へ。
パルン:オルフィちゃんの肩に手を置いて城へ――まぁええ機会やろ? 1人にさせてあげようやないの。今のフェイはんには1人の時間が必要や。
オルフィ:私は心配そうにフェイを振りかえるけど。
フェイ:俺はもう城に背を向けて歩いて行ってる。その背中に孤独を背負って。

◆Opening02◆衝撃の再会!!

オルフィ、マーナル、パルン、メーアの4人はエレウォンド王の寝室の前までやって来ていた。
GM:寝室の扉前、そこに立った時にマーナルは魔術判定、オルフィは危険感知、パルンは邪神の囁き判定。全部目標値は12ね。
マーナル:(コロコロ)……クリティカル!
オルフィ:……普通に成功。
パルン:囁き判定失敗や。聞き入れるでー。
GM:マーナルは部屋の中から凄い魔力を感じます。オルフィは危険な予感が、パルンには邪神が中に入るのは危険だと警告を発してくれます。
オルフィ:ごくりと生唾を飲み込んで――ん……マーナル、部屋に入らない方がいい。
パルン:あははは、ウチも同感やで♪
マーナル:おそらく、王様が魔族化する為の魔力が溢れているだけでしょう。
パルン:いや、それはちゃう――と、心の中で。王様が邪悪化するだけなら、逆にウチには警告が来ないはずや……。
オルフィ:キルヒ副団長は?
GM:キルヒはここで待機です。寝室には入りません。入るのはメーアを含めた4人です。
マーナル:何を怖気づいているのですか、さっさと行きますよ――バタン。
オルフィ:マーナル駄目!!――と、ドアが開かれる(笑)
GM:部屋に入るとエレウォンド王のベッドを囲むように結界が張られており、邪悪化の進行を止めているようです。結界を張っているのはランディア神官長ともう1人。
マーナル:もう1人?
GM:オルフィやマーナルは知っています。『至高の皇帝』ギルドの錬金術師ナイアです。
フェイ:じゃあナイアはオルフィに微笑みましょう(←元ナイアのPL)
パルン:ウチはそれどころやないで! 邪神様が警告するほどの脅威……いったい何処に?
GM:その脅威は窓辺に居ます。窓の前にいる1人の男おり、その男からパルンは本能的に脅威を感じます。
パルン:あれは!?――とか(笑)
マーナル:………………まさか仁王立ちですか!?
GM:王様でもないのに、窓から街を見下ろすように仁王立ちしてます。
マーナル:やはり!!
オルフィ:お、お父さん!!!――(皇帝声で)――「久しぶりだなオルフィ」(一同爆笑)
オルフィのPLと、皇帝のPLは同じ西蓮である。よって上記のような1人芝居になる(笑)
パルン:だ、誰や!?――ウチは知らん。
GM:メーアはオルフィ……いや、パルンの背中に隠れます。なんか怖いようです。
マーナル:パルン、メーア、あの方こそオルフィのお父上であり、『至高の皇帝』ギルドのギルドマスター皇帝様です。
パルン:あんたが!?
GM:「久しいなオルフィ、マーナル。ナイアが情報を仕入れてきてな、急ぎこの街へとやって来たのだ」
マーナル:ははーー!!!
オルフィ:そんな、別に来ないでも……とそっぽを向く。
GM:皇帝は少しだけ優しい目をオルフィに向けてから、スッと再び厳しい目になり――「それより、フェイが大変な事になっているようだな」
マーナル:はい――もう跪く感じで(笑)
GM:皇帝は言います――「これ以上、エレウォンド王の邪悪化が悪化されても困る。フェイを呼ばなかった事について、オルフィ、恨むならこの我を恨め」
オルフィ:別に……間違ってはいないと思うし……恨んだりはしないよ。
マーナル:申し訳ありません皇帝、私がフェイを守れなかったばっかりに……。
パルン:ボロボロとマーナルの荷物から宝石が落ちる。
マーナル:何も無かったように拾う。
一同:………………。
沈黙の後、一同爆笑である。
オルフィ:あんたねー!!!(笑)
パルン:さすがや、ウチのキラーパスをばっちりシュートするとは(笑)
マーナル:それより皇帝、どうしてフェイの事を?
GM:「私よ」――とナイアが言います。技術か魔術か解りませんが、ナイア特別の方法で感じ取ったようです。
マーナル:なるほど。
GM:と、言っても感知できたのは邪悪化の気配だけなので、ゲブラ山で何があったかまでは解りません。ランディア神官長が――「ところで1人……グレース=ノアがいないようだが、フェイと共に街へ残ったのか?」
オルフィ:あの人は……そう、儀式の生贄に立候補して……。
GM:その言葉にランディアが驚きます――「儀式? まさか……マグドゥーラに向かったと言うのか!?」
パルン:まぐどぅーら?
GM:魔杯リーアグナスを作り上げた、古代の姫サングリエルが治めている街です。
マーナル:その魔杯の話は全員にしたって事で。
オルフィ:じゃあ神官長から目を背けて――それは……違うけど……。
GM:皇帝が――「マーナル、何があった? 言え」
マーナル:……はい、実は……――はっ! 何で死んだか具体的に私は知らない!?(一同爆笑)
GM:「どうした?」――と皇帝。
マーナル:オルフィ!
オルフィ:俯いて目を合わせない。
マーナル:パルン!
パルン:そっぽ向いてるで〜。
マーナル:メーア!
GM:皇帝をじっと見たまま硬直しています。
マーナル:だ、誰も助け舟出してくれないのですか!(笑) じゃあ良いです! こうなったら想像で言おう!
GM:適当言うのかい!(笑)
マーナル:しょうがないじゃないですか!――実は……魔族との戦いがあり……そして、死にました。
オルフィ:微妙……すっごい微妙(笑)
パルン:大事な部分を抜かしとるし。
GM:パルンは邪悪判定――『汝の思ったことを言え』
パルン:(コロコロ)……おお、成功しちゃった。本当の事を言うのは止めよう、皇帝に目を付けられるわけにはいかへん。
GM:皇帝はマーナルの報告を聞いて、それ以上の追求はしません。
マーナル:ふぅ……。
オルフィ:それより、そのマグドゥーラで儀式って? 何かあったのですか?
GM:「それは……」――ランディア神官長が話しましょう。

――幻影の街マグドゥーラ
つい最近のことだ。フォモールの王エラザンデルが復活するという大事件が起こった。その時、同時に現世へと蘇ったのが、かつてエラザンデルを封印するアイテムを作り出した古代の姫サングリエルと、幻影の街マグドゥーラだった。
その後、ラインにいたとある冒険者達がエラザンデルを滅ぼし、幻影の街マグドゥーラはこの現実の世界に固定される。街は現在、サングリエル姫が統治しており、ラインとは同盟関係にある。

GM:「……その街から連絡があったのだ。魔族によって街を支配されたと」
マーナル:魔族に? 街を支配!?
GM:さらに皇帝が――「街に偵察に行かせたノイシュの話だと、魔族は街の中心で何か儀式を行おうとしているらしい。もっとも、それ以降の連絡は無い」――ナイアも――「私達で奪還しようと思ったのだけど、ここを離れるわけにも……ね」――とエレウォンド王を見る。
オルフィ:もしかして……街を支配した魔族って……。
GM:「魔族レヴェナ……それが最後の連絡だった」――と皇帝。
オルフィ:やっぱり!!
マーナル:急ぎマグドゥーラへ向かい、街を救いましょう!
パルン:せやけど、フェイはんがあんな状態で……。
オルフィ:う……。
GM:皇帝が言います――「今、我が『至高の皇帝』ギルドのギルド員百数十名が、すでにマグドゥーラへと向かった。焦ることは無い、準備が出来次第向かうがいい」
マーナル:それなら……。
パルン:なんやS=Fの神聖騎士団みたいな気がするけどなー……『うわーやられたー』(笑)
その後、ランディア神官長から1人1万Gもの支度金を貰う一行。『基本ルールブック』『ファーストクエスト』と睨めっこする事に……。

◆Opening03◆フェイ

オルフィ達が、皇帝と会って話をしている頃、フェイは1人、踊る小鹿亭に向かってラインの大通りを歩いていた。
GM:踊る小鹿亭に行く途中、フェイは1人の男に会います――「フェイ? フェイじゃないか?」
フェイ:えっと……誰?
GM:マーナルのオジサンです。金持ちの。
フェイ:オジサン!? ラインに帰ってきてたの!
GM:「ああ、皇帝様と一緒にな……しかし、いやぁ、暫く見ないうちに大きくなって」(笑)
フェイ:いろいろ……本当にいろいろあったから……。
マーナル:『ところで、家がなくなっているのだが、何か知らないかな?』(一同爆笑)
GM:――とオジサンは言います(笑)
フェイ:それはマーナルに聞いて下さい(笑)
GM:「せっかくラインに帰って来たんだから、皇帝様への資金を補充しておこうと思って家に行ったんだが……いったい何があったのやら」
フェイ:マーナルは王城に居るから、今なら会えると思うよオジサン。
GM:「そうか、皇帝様も今王城に居る。では私も行って来よう……それにしても、立派な冒険者になったなフェイ、皇帝様を目指して頑張るんだよ」
フェイ:……ええ、はい――力無く見送ろう。
GM:ではオジサンは王城の方へ去って行きました。
フェイ:俺は……立派になんてなってない……皇帝を目指そうなんて思った事も無いけど……少なくとも、あの人だって仲間を殺したりなんてしないはずだ……それに比べて俺は……――。
GM:街を歩く人々が、自然と道をあけます。まるで危険なものを本能的に避けているように。
フェイ:それは凄い寂しいな。
GM:フェイは街の中で1人だけ孤立したような感じです。色を失った世界で、ただ1人自分だけ色が付いているかのような孤独。
フェイ:この感覚……おかしいな初めてな気がしない……そうだ、あの頃と同じなんだ……俺が1人だったあの頃……――と回想シーンに入ります。

――エネミーアイランド。
  大腐海、魔都ベルヴェの近くに浮かぶ小さな孤島に、その少年は居た。
  少年と言ってもまだ1歳になるかどうかの子供だ。
  その子の近くには親代わりの魔族が居たが、その魔族は自らの研究に没頭し、子供は常に孤独だった。

フェイ:そして、子供の俺は1人で這いながら島をうろつく。が、島の怪物達が俺を仲間だと思ってくれるはずもなく、かといって俺に何かあるとハゲンティに殺される事が解っているので、手も出さない。常に遠巻きにして見ているだけ。
GM:フェイが進めば、怪物達は去っていく。
フェイ:俺はただ1人が嫌だった。そんな時だ、繁みの中から1匹のポメロが現れる。そのポメロだけは違った。俺を見て一言――
GM:『ソイッ♪ ソイッ♪』(笑)
フェイ:それがソイとの出会いだった。俺はそれからソイと無二の友となり、それがきっかけで島のフェアリーや他の怪物達とも仲良くなっていったんだ。
GM:そして早送りのように再生されていく記憶。皇帝が来て外の世界で連れ出された事、オルフィに出会った事、ラインで暮らし始めた時の事、冒険者になってからの事、アルフという親友を得た事……。
フェイ:そして、ゲブラ山でのシーンがフラッシュバック! アルフが砕け、ソイもまた……俺は思わず叫ぶ――ソイーーーーーッ!!!!!!(笑)
オルフィ:街の人達が、ビクッとするけど、関わらないようにとさっさと道を急ぐ。
フェイ:はっとしよう……でも、俺の肩にはソイはいない。
GM:では、そうやってボウっとしていると――「おい兄ちゃん、店の前で止まって商売の邪魔だ!」――露天商の兄ちゃんががなりつけます。
フェイ:あ、ごめん――と歩き――
GM:「……まぁ待ちな」
フェイ:え?
GM:「ずいぶんとしけた顔してるじゃねーか。彼女にでもフラれたか?」
フェイ:いや、別にそんなんじゃ……。
GM:「かーー! 男ならウジウジすんじゃねー! コレでも渡して彼女の機嫌でも取りな!」――とキミに露天に並べていたうちの1つ、碧色の石がついたアクセサリーを手に握らせます。
フェイ:違うって! 別に彼女なんて――
GM:「うるせい! いいから黙ってもらっていけ! さぁ行った行った! しけた面は商売の邪魔だ! 帰れ帰れ!」
フェイ:あ、ありがとう……。
GM:[碧星の髪飾り]です。キミだけ支度金無いので特別です。
フェイ:じゃあその髪飾りをポケットにしまって踊る小鹿亭へ行こう。
GM:では小鹿亭に行くと、看板娘のアリアが――「あれ、フェイ1人?」
フェイ:ああ――と生返事して部屋に行くかな。
GM:「あれ? ソイはどうしたのよ?」
フェイ:ソイは……くっ!――と拳を握って部屋に何も言わずに走って行く。
GM:アリアはフェイに声をかけようとして、バルド父さんに止められます。
フェイ:俺は……1人だ………………アルフ……ソイ…………ちくしょう……。

◆Opening04◆本当の事を言って

GM:さて、ここから少しの間、旅立ち前の別れのシーンです。ここで会うのがこのキャンペーンの最後になる人が多いです。心残りが無いようにNPCと話して下さい。
オルフィ:NPCかぁ……私からやって良い?
マーナル:どうぞ。任せます。
オルフィ:じゃあザーマスおばさんで(笑)
フェイ:いいのかそれで!?(笑)
GM:では旅支度の為に各自買い物をしている時、オルフィの前に猫がやってきます。結構人懐っこい。
オルフィ:抱いてみる。
GM:「んみゃあ」――と言うと猫が鳴く同時――「ああ、ありがとうザーマス!って、あなたは!?」
オルフィ:あ……。
GM:「まぁ、うちのエリザベスちゃんUを捕まえてくれた事には感謝するザーマス」
オルフィ:U!?
GM:「そうザーマス、どう頑張ってもエリザベスちゃんが見つからないから、このエリザベスちゃんUを買ったザーマス」
オルフィ:二代目なんだ(笑)
GM:今度はアメリカンショートヘア……って、アメリカってドコ?って感じッザーマス(笑)
オルフィ:自分で言うな。
GM:「ま、それはそれとして……あなた、結構、有名な冒険者になってきたみたいザーマスね? 聞いたザーマスよ?」
オルフィ:え?
GM:「あなた達、腕を上げているようザーマスね。あの怪盗シャドーだって追い払ったって聞いたザーマス。それに料理大会でも優勝していたザーマス。今度エリザベスちゃんUに何かあった時は、きっとあなた達に頼むザーマス」――笑顔で。
オルフィ:えっと……それはやめた方が言いと思うよ。
GM:「なんでザーマス?」
オルフィ:実は、おばさんに言えなかった事があるんだ……。
GM:「言えなかった事……ザーマス?」
オルフィ:……うん。実はね……あの時、初代エリザベスちゃんを、私達は見つけていたの、また生きているエリザベスちゃんを……。
GM:「………………」
オルフィ:でも、でも、私が判断を誤っちゃって……それで……一足遅くて……助けられなかったの……。ごめんなさい……――と、何か自分が情けなくって泣けてくる。たぶん、ノアやフェイを助けられなかった自分が、猫を助けられなかった頃から、まったく成長してないと思えて、悔しくてしょうがないの。
GM:じゃあザーマスおばさんは、キミの両肩に手を置いて――「いいんザーマス。よく本当の事を言ってくれたザーマス」
オルフィ:……う、う、……おば様!!――と言って抱きつく!(一同大爆笑)
「おば様」は無いだろう(笑)
マーナル:なぜザーマスオバサンに!(笑)
オルフィ:世界名作劇場風な場面(笑)
GM:「その話は、うすうす感じ取っていたザーマス」
オルフィ:ごめんなさい言えなくて……。
GM:「いいんザーマス。あなたみたいな子に、エリザベスちゃんの捜索を頼んだ私の目に狂いはなかったザーマス。あなたがそういう事を言う子でよかったザーマス。あなた達に頼んで、初代エリザベスちゃんも私も後悔は無いザーマス」
オルフィ:ううう……。
GM:と、足元の猫が「にゃーにゃー」とオルフィの足に巻きついて――「おや、エリザベスUちゃんもあなたに懐いちゃったようザーマス」
オルフィ:頭をなでよう。
GM:「良かったら今度、私の家に遊びに来るザーマス。エリザベスUーちゃんもきっと喜ぶザーマス!」
オルフィ:はい、きっと行かせて貰います!
マーナル:死にフラグ(一同爆笑)
GM:「待ってるザーマス!」――と、ニャーと猫も鳴きながら、夕焼けの街の中へザーマスおばさんと猫は消えていきます。

◆Opening05◆キミを置いて行く

踊る小鹿亭、すでに買い物を終えマーナルとパルン、メーアの3人は軽く夕食を取っていた。
GM:「フェイ、帰ってきてからずっと部屋に閉じこもっているの。何かあったんですか?」――と、夕飯をテーブルに出しながらアリアが聞いてきます。
パルン:そやなぁ――
マーナル:いえ、いつもの事ですよ。気にしないで下さい。
GM:メーアは心配そうです。
マーナル:大丈夫ですよ。フェイだっていつまでもイジケていて良い訳が無いのは、解っているはずですから。
GM:ではここで小鹿亭にマーナルのオジサンが入ってきます――「おお、マーナル! ここに居たのか」
マーナル:お養父さん!?
GM:「元気そうでなによりだ。ところでマーナル、家はどうした?」
パルン:聞いて来るの早っ!(笑)
マーナル:実は……実は……家の財産が底を尽きまして……。
GM:「そうか……。お前のことだ。私が皇帝様と一緒に旅立ってからも、いろいろやってしまったのだろう?」
マーナル:いやいやいや! 何も私は!?
GM:「ん? 寄付とかしたんじゃないのか?」
マーナル:あ、寄付しました(一同爆笑)
昔の誠実さはどこへやら、落ちる所まで落ちているマーナルである。
パルン:即答で嘘ついたで(笑)
フェイ:オジサンは、マーナルの事を昔の誠実だった頃のマーナルだと思ってるから(笑)
オルフィ:性格が破綻する前のマーナル。
GM:「フェイやオルフィの為に、自らも冒険者になったとも聞いた。私はそんな心優しい息子を持って鼻が高いよ。はっはっはっ」
マーナル:私もお養父さんがいてくれて嬉しいです。
GM:「本当はな……家から、皇帝様の資金を少し持って行こうと思っていたのだが、まぁそっちは自分で何とかしよう……それよりマーナル、フェイはどうしてしまったんだ?」
マーナル:フェイは……。
GM:「私もあれぐらいの時にはいろいろ悩んだ。気持ちが解らないわけではないが……ふぅ、こんな時、本当の親で無いというのが辛いよ」
マーナル:いいえ、オジサンの代わりに、私はいつもフェイやオルフィの事を気にかけていますよ。あの2人は……私の家族ですから。
GM:「そうか、まったくお前は自慢の息子だよ……」
パルン:なんとなく置いてきぼりやったんやけど……この人がマーナルはんのお父ん?
マーナル:ええ、そうです。
GM:オジサンも「いつもマーナルや子供達がお世話になっています」と頭を下げます。
パルン:こちらこそ……ウチは――と簡単に自己紹介だけしとこかな。
マーナル:そうだ――ここでメーアを出しましょう――それでこっちがメーアです。
GM:ではメーアが――「はじめまして」と頭を下げます。人見知りっぽく緊張気味に。
マーナル:オジサン、この子は冒険の途中で出会った孤児なのですが、今まで私達と一緒に冒険をしていました。けれど、今度の戦いは辛く激しいものになると思います。だから、オジサン、この子を預かっていてくれませんか?
GM:「そうか……わかった。お前がそう言うなら、その子を預かろう」――安請け合いします。オジサンは人が良いので(笑)
マーナル:お願いします。
GM:と、メーアは意味がわかっていなかったけど――「マーナルさん、メーアはご主人様と一緒に行けないのですか?」
マーナル:そうです。
GM:「いやです」
マーナル:でも、今度の戦いは大変危険なので――
GM:「イヤです」
マーナル:そういわれても、……あなたが居ると。ここは我慢して――
GM:「嫌です!!」
オルフィ:にべも無い(笑)
パルン:無限ループや(笑)
フェイ:そこに登場。部屋から声を聞きつけて――メーア。
GM:「ご主人様!」――飛びついて来ます。
フェイ:肩を持って放して――メーア、1つ言っておきたい事がある。今回の戦い、お前はここに残るんだ。
GM:「な、なんで……メーアはご主人様の役に立ちたいんです! 一緒にいたいです。役に立ちたいです!!」
フェイ:駄目だ。
GM:「メーアには、ご主人様が危険な目にあるのは耐えられません! それならメーアが危険な目に遭います! ご主人様がここに残って下さい!!
オルフィ:あ、それは良いかも。フェイに後ろから刺される心配は無くなる(一同爆笑)
フェイ:オルフィ!!!(笑)
オルフィ:ま、私も登場するわ、修羅場な感じの小鹿亭に戻ってきました(笑)
GM:じゃあメーアが今度はオルフィの所へ走って行って――「オルフィ聞いて! 酷いんですよ!!」
オルフィ:スパンッとツッコミ!(一同爆笑)
GM:えええ!?
オルフィ:わがまま言わないのメーア。あなたはここに残るの。
GM:「どうして……どうしてみんなしてメーアを……メーアを仲間はずれにするんですか!」
マーナル:フェイ、ここはあなたが説得する所です。
パルン:がんばや〜♪
フェイ:それは……それは……お前が俺達の仲間だからだ!
一同:『………………』
GM:「仲間なら! 仲間だったら! 連れて行って下さい!!!」
フェイ:それは……。
マーナル:説得失敗ですね……今のは駄目なパターンです。
フェイ:そう言われても……じゃあどうしろと?
オルフィ:しょうがない、ここは私が――メーア、今だから言うわね。私、あなたの事、大ッ嫌いだったのよね。
GM:「え、オルフィ?」……後ずさりするメーア。
オルフィ:なんかフェイに媚び売ってる感じでムカツクし、その自分が弱いって事を利用した物言いも嫌い。だいたい何? そのご主人様って? ばっかじゃないの!!
フェイ:おい、オルフィ!
パルン:肘打ちでフェイを黙らせるでー(笑)
オルフィ:ありがとう(笑)
GM:「そんなオルフィ……メーアはそんなつもりじゃ……」
オルフィ:じゃあどんなつもりだったのよ? だいたい怪しいのよ、あなたはヴァンパイアの屋敷に閉じ込められていたのよ? どうしてそんな敵かもしれない奴を、最後の決戦まで連れていかなきゃ行けないのよ! 身の程を知る事ね。
マーナル:グ……と言葉を飲み込もう。
GM:「オルフィ……」
オルフィ:慣れなれしく呼ばないで――冷たく突き放します。
GM:ではメーアは俯きながらポロポロと涙を流し、搾り出すように言います――「なんで……どうしてそんな事を言うの……友達だって……そう……言ってくれたのに――」
オルフィ:ああ、嘘に決まってるでしょ。
GM:「メーアは……オルフィの事を――」
オルフィ:何度も言わせないで。あなたにオルフィなんて呼び捨てにされるだけでムカツクのよ。先に言っておくけど、フェイと一緒に行くのは私よ。憎むなら憎んでくれてもいいわ。でもね、ここにあなたの居場所は無いの。
GM:「う……う……う……」――と泣くメーアですが、途中からダークなオーラを発揮し出します。悲しみが憎悪に変わっていく感じ。どこへもぶつけられない悲しさが反転、憎悪になる。
マーナル:オルフィともメーアとも……2人を辛い視線で見ています。
GM:「メーアだって……メーアだってオルフィの……あなたの事なんて大ッ嫌いです。メーアだって、友達だなんて思わないです! あなたの言った通りです。あなたを信じたメーアが馬鹿でした」
オルフィ:……そうね――少し、辛そうに。
マーナル:オルフィ……。
GM:「ご主人様! メーアを連れて行って下さい! あの人よりもずっとメーアが役に立ってみせます!」
フェイ:……いや、駄目だメーア。やっぱりキミはここに残れ。
GM:「そんな……ご主人様……」
フェイ:俺は必ず帰ってくる。でも、帰る場所がないと俺も帰って来られなくなる。だから……キミには帰りを待っていて欲しいんだ。
GM:「うう……ご主人様が言うなら……」
オルフィ:ギリっと最後に歯を食いしばってから、嘲笑を浮かべて言おう――ま、せいぜい帰りを待っているといいわ。わたしはフェイと一緒に行くから。
GM:カチンッ! と純粋ゆえに気付かず、メーアはオルフィを睨んで言います――「それはこっちのセリフです! あなたなんか危険な戦いで死んじゃえばいいです! メーアは帰ってきたご主人様と幸せになります!!」
マーナル:そろそろでしょう――オジサン。
GM:「ああ、わかったよマーナル。じゃあオジサンと行こうか」――メーアはしぶしぶオジサンに連れられて、小鹿亭を出て行きます。オジサンは皇帝と一緒にいるので、王城で泊まっているって事で。
パルン:見送ってから――ま、これでメーアちゃんは一安心やな。
オルフィ:ぐっと拳を握って、俯いたまま小鹿亭を走って出て行く。城とは反対方向へ取り合えず走る!
フェイ:オルフィ!――途中で声を。
オルフィ:小鹿亭の入り口に手をかけた所で止まる。
フェイ:その……なんていうか………………悪い――頭を下げよう。
オルフィ:扉にかけた手がぐっと握られて、影で見えない俯いた顔から一筋の涙を流しつつ、そのまま何も言わずに出て行く!
フェイ:オルフィ……。
マーナル:フェイ。
フェイ:なん――
マーナル:グーで殴ります。不意打ち的に。
フェイ:な、何をすんだよマーナル!!
マーナル:殴れない人に変わって殴ったのです。
フェイ:はぁ!?
マーナル:なぜオルフィが泣いていたのか考えなさい。どうしてメーアが悲しまなきゃいけないのかを考えなさい。あなたはこの後に及んで、いったい誰に甘えているんですか! そんな事で、本当に帰って来れると思っているのですか!
フェイ:………………。殴られたまま片方の膝を立てて俯く。
マーナル:これで2回目です。3回目はありませんよ。今度こそ、あなたが考え決断しなさい――私は小鹿亭の2階の部屋へ行きましょう。
パルン:マーナルはんに付いて行くようにウチも行こうかな。
フェイ:俺は……。

◆Opening06◆父と娘と

ライン郊外のとある空き地、オルフィはそこまで全力で走ってきていた。そこは子供の頃、フェイやアリアと一緒によく遊んだ場所、倒れた石柱に3人でよく座っていた。オルフィは1人で、そこに座り泣いていた。
オルフィ:1人で泣きます。せっかく友達になったのに……うう……。
GM:星空の下で1人泣くわけですか。
オルフィ:そうして少し泣き止むと、いつの間にかすぐ近くにその男の人が立っている事に私は気が付く。
GM:その男?
オルフィ:父……さん?
GM:皇帝がいるのか!?(笑)――じゃあ仁王立ちで――「どうした? 泣いて」
オルフィ:ぐしぐしって拭く。
GM:「オルフィ、辛いなら無理はしないでいいぞ。戦いに出れば死ぬかもしれない。友達や家族と、二度と会えなくなるかもしれない」
オルフィ:うん、わかってる……でも、私は明日行くよ。父さんがいろいろしてくれるのは嬉しいけど、私は、自分の手で守りたいから。
GM:「お前に、守るものができたのか?」
オルフィ:本当は守って欲しかったんだけど……見てるだけじゃ駄目って気が付いたんだ。自分が大切な人達は、自分で守らないと駄目なの。
GM:「我は……――」
オルフィ:わかってる。父さんは私に戦って欲しくないんだよね……。だから私をラインに。
GM:「………………」
オルフィ:でも、ごめん。私は戦う。大切な人の為に。……これも父さんから流れている英雄の血って奴なのかな。
GM:「……オルフィ、お前は戦う理由を見つけたのだな」
オルフィ:うん。みんなが、フェイが、私にはいるから。
GM:「お前はやろうと決めた事だ。我は何も言わん。ただ……信じているぞ。我が娘よ」
オルフィ:ありがとう……父さん。私は行くね。だから、王様や、このラインの街の方は……。
GM:「ああ、我が名誉に賭けて守ってみせる」
オルフィ:うん――心の中で思おう、ラインが無事なら、例え私が死んでもフェイには帰ってくる場所がある。メーアが居てくれる――と。
GM:皇帝はジッとキミを見ています。
オルフィ:じゃあ小鹿亭の方へ歩きながら、すれ違いざまに――行ってきます。父さん。

◆Middle01◆幻影の街マグドゥーラ

次の日の朝、メーアをラインに残し『碧い烈風』の一行は出発した。そして数日後……目の前には荒廃した街が見えてくる。幻影の街マグドゥーラ、かつてフォモールの王エラザンデルの精神を封印したサングリエル姫が街ごと凍結させていた街。
GM:ではマグドゥーラに着きました。
一同:『早ッ!』
マーナル:敵には?
GM:会いませんでした。
オルフィ:『至高の皇帝』ギルドのギルド員には?
GM:会いませんでした。
パルン:うはぁ、嫌な予感しかせーへんなー。
GM:街の門は壊されており、妖魔の足跡がたくさんあります。そして、それを追うように百数十人の人間の足跡もあります。
フェイ:街の中から剣戟の音はする?
GM:しません。街は静寂が支配しています。
マーナル:どうしてでしょう……『至高の皇帝』ギルドの面々がやってきているはずなのに。
パルン:何かあったんちゃうか?
フェイ:とにかく入ろう。俺とオルフィが前衛で行くから、マーナルとパルンは後衛って事で付いてきてくれ。
一同:『了解。』
GM:そうだ、フェイは侵食率上げておいてね。
フェイ:(コロコロ)……侵食率。現在52点。
GM:50%を越えたか、なら特殊≪スキル≫をあげよう。≪エンゲージコントロール≫ってスキルです。フェイが攻撃する場合、シーンに登場している任意のキャラクターを好きなだけ、同じエンゲージとして対象にする事が可能です。
フェイ:???
マーナル:敵が前衛と後衛だったとしても、フェイがそのスキルを使えば、フェイの攻撃に限っては、その両方を同エンゲージとして攻撃する事も可能って事でしょう。
フェイ:おお、便利!
GM:ちなみに、逆も可能。同エンゲージにABCDといる場合に、Cだけ外して、残りの3人をエンゲージとして攻撃する……とかも可能。
フェイ:やっぱコストがあるんでしょう?
GM:ああ、コストは無いです。邪悪化が進んでいるのが代償って事で。
フェイ:強いけど……あんま使いたくないスキルだ……。
パルン:タダで使えるんやから、ばしばし使ったれー(笑)
………………………………………………………………………………………………

 街の中へと足を踏み入れると、どこからか周囲を濃霧が囲み出す。これでは数mも先さえ見えないぐらいだ。
パルン:邪神の囁きが欲しい(笑)
GM:では判定して?
パルン:(コロコロ)……囁きが聞こえる〜。この街での行動指針を教えて欲しいんや。
GM:『バラバラにするのだ……』――と声が聞こえました。
パルン:フェイはん、あっちに何か人影が見えるで!
フェイ:え、どっち?
パルン:あっちや!――と指差す。
フェイ:そっちに走っていく。だっだっだっ(笑)
パルン:ニヤリ(笑)
オルフィ:んとに、なんて濃い霧なの? ねぇフェイ、迷子にならないように……って、フェイ!?
フェイ:もういない。
パルン:あらら……後先考えないやっちゃなー。
マーナル:……パルン、今わざと言いませんでした?
パルン:はっはっはっ、そないな事するわけあらへんがな、気のせいや(笑)

◆Middle02◆霧の罠

なぜか1人でいなくなってしまったフェイ、残った3人は必死に声を上げて探すが、まるで霧が音すら遮っているかのようにフェイの声は聞こえなかった……
GM:では残された3人です。とりあえず代表が1D6を振ってくれ。
オルフィ:私振っちゃうよ?(コロコロ)……6!
GM:マグドゥーラ濃霧ランダム表の結果……いきなり敵です(笑)
マーナル:オルフィ!!
オルフィ:ご、ごめんなさい。
GM:霧の中から、あなた達を囲むように敵が現れます。代表者は敵の数を1D6で振って下さい。
マーナル:今度は私が振ります!(コロコロ)……6(笑)
オルフィ:最大値じゃないのよ!!(一同爆笑)
パルン:2人ともお互いの事言えへんなー(笑)
3人を包囲するように現れたのは、「スクリーマー」「ワスプ」「ハンマーロブスター」「兵士(銃を持っているゾンビ扱い)」「ピクシー」「ニクシー」……つまり、今まで虚読アリアンキャンペーンに登場していない敵キャラである。もっとも、所詮は低LVキャラ、現在のオルフィ達に敵うわけもなく速攻で全滅する事に……。
GM:ま、あの程度の敵で倒せるとは思ってないですし。
オルフィ:それより……フェイは? こんな奴等と戦っている場合じゃなかったのに!?

◆Middle03◆現れるオバサン

GM:では一方でフェイです。イベントの1D6を振ってくれ。
フェイ:(コロコロ)……5!
GM:5か。ではもう次は1D10を振ってみて。
フェイ:(コロコロ)……5。
GM:うむ、霧のせいではぐれたフェイだが、霧の向こうに人影を見つける。
フェイ:おお! オルフィー!
GM:行くとそのシルエットはオルフィではない。ちょっと太めの女性だ。
フェイ:女の人?――あの〜――
GM:「あら、あなたはエリザベスちゃんを見つけられなかった冒険者の1人ザーマス!」
フェイ:ザーマスおばさんだー!!って、なんでこんな所にいるんだよ!(一同爆笑)
GM:「聞いたザーマス! あなた、仲間を自分の手で斬ったザーマス? 近寄らないで人殺し!!」
フェイ:なんでだー! なんでザーマスおばさんにトラウマを!!(笑) さっさと逃げる! こんな所にいられるかー!!
………………………………………………………………………………………………
GM:一方オルフィ達です。
オルフィ:なんとなくイベント表の5は嫌な感じだね。
GM:さぁ代表者が1Dをどうぞ。
マーナル:では私が(コロコロ)……5!
オルフィ:駄目だって言ったばかりなのに!!(笑)
GM:1D10をどうぞ。
マーナル:(コロコロ)……5です。
GM:霧の向こうに人影が、近づくと話かけてきます――「何ザーマス?」(一同爆笑)
オルフィ:またかー!!!(笑)
フェイ:さっきこっち居たのに!(笑)
パルン:ほら、ウチ等はフェイはんと合流しよ思っとるから。
GM:「あなた達、仲間が仲間を殺したって噂ザーマス」
マーナル:良く知ってますね。
GM:「マーナルから聞いたザーマス」
マーナル:ああ、マーナルならありえますね……って、私じゃないですか! 違いますよ!!(一同大爆笑)
パルン:ナイスのりツッコミ!(笑)
フェイ:マーナル仲間を売るなよ〜。
オルフィ:フェイを売るなんてさすがマーナル。
GM:ザーマスおばさんは――「人殺しの仲間―!!」って言って霧の中に消えて行きます。
マーナル:な、なんだったんでしょう、このイベント……。
パルン:嫌な思いした事だけは確実やな(笑)
その後、単身進むフェイはイベントで"6"の目が出てしまい、[ゴブリンアーチャー][フォモールメイジ][バグベアモンク]と戦う事になる。
しかも、そんな雑魚3体との戦闘だと言うのに、フェイは出し惜しみをして瀕死になり、ついにはギルドスキルである≪蘇生≫まで使ってしまう。
フェイ:あ、危なかった……。
オルフィ:ゴブリン相手に死ぬなんて馬っ鹿じゃないの?
マーナル:それに貴重なギルドスキルまで勝手に使って……。
パルン:主人公のくせに足手まといやなぁ〜。
フェイ:く、くそう……言い返せなねぇ……。

◆Middle04◆欲望が叶う街

フェイを探す3人だったが、気が付けば霧の向こうに大きな屋敷が建っている事に気が付いた。そしてその屋敷は……――
GM:一方3人組です。まずイベントを。
オルフィ:私が振る(コロコロ)……3!
GM:3ですか、では対象を決めます(コロコロ)……マーナルですね。
マーナル:なんです? トラップ発動ですか!?
GM:トラップ……と言えばトラップですが、別にダメージとかはありません。霧を進んで行くと、目の前にでっかいお屋敷が見えてきます。その屋敷をなんとなくオルフィは見たことがある。
オルフィ:この家は……。
GM:マーナルの家をもっとヴァージョンアップした感じです。
マーナル:これは私の理想の家!!――ダッシュ!(笑)
オルフィ:マーナル走っちゃ駄目!!
マーナル:無視! ダッシュ!!
オルフィ:あああ!(笑)
パルン:しゃあない、ウチらも入ろうオルフィちゃん。
屋敷の中へと入っていく3人、オルフィ達がマーナルに追いつくと、暖炉のある豪華な部屋で、ワイン片手に揺り椅子に座っているマーナルが――
マーナル:……ふっ、ゴージャス(一同爆笑)
オルフィ:バチコーイッ! と後ろからとび蹴り!――何がゴージャスじゃ! 勝手に単独行動するんじゃないわよ! こんなの幻覚に決まってるでしょうが!
マーナル:痛たたた……――ガバッと立ち上がって――何を言っているのですか! これは理想の家ですよ! 幻覚だって良いじゃないですか! さ、次は自分の部屋を見に行きますか。ウロウロ(笑)
オルフィ:だ、駄目だわコリャ。
パルン:マーナルはんの目がイッとるものなぁ。
マーナル:自分の部屋に行くと、いつもの部屋なのですが、ずっと広くなっており、そして金庫も常備されています。
オルフィ:付いていく。部屋を見て――うぁ。
マーナル:素晴らしい! これぞ私の部屋です!
オルフィ:いや、ぜんぜんマーナルの部屋じゃないし! こんなに広くなかったし金庫なんて無かったじゃない!!
GM:ちなみに全部触れます。
パルン:でも幻覚にしては意外と触れる。
マーナル:もうここに居るしかありませんね。こんな豪邸に住みたかったのです(笑)
パルン:マーナルはん、完全に目的忘れてるで?
オルフィ:そうだよ! フェイを探してるんだからこんな所で寛いでちゃ駄目でしょうが!
マーナル:フェイ? そんな大丈夫ですよ、何もしなければ勝手に帰ってきますよ――ホワワーン♪
オルフィ:そんなこと無いって!(笑)
パルン:だいたい、どこで待ち合わせるんや? お互い、そんな約束もしてないやろ。
マーナル:え? この家でいいじゃないですか。
もう言ってる事、無茶苦茶である。
オルフィ:現実を思い出して! ここはマーナルの家じゃない!
マーナル:そんなわけないでしょう?(一同爆笑)
オルフィ:そんなわけある! だって! マーナルの家はすでに売却済みだったじゃない!!(笑)
GM:マーナルは精神14で振って下さい。
マーナル:(コロコロ)……成功してしまった。
GM:家が黒い霧になって消えます。
マーナル:はっ! 私の……私の家が!?
オルフィ:よかった……元に戻った。
マーナル:オルフィ! 大変です! 私の家が消えました!
オルフィ:そう? 私何も見てないよ?
パルン:幻でも見たんちゃう?
マーナル:そ、そうなのでしょうか……。どうやら疲れが溜まっているようです――イベントで3を出すと、最初に書いた自分の望み第三位の奴が叶うようですね。私、豪邸が欲しいって書きましたし(笑)
GM:まぁそういう事だ。
………………………………………………………………………………………………
GM:一方フェイです。1D振って下さい。
フェイ:やばいなぁ、望みの第三位とか振ると危険な事になるよ(笑)(コロコロ)……よし、1だ。
GM:霧の向こうに人影が。
フェイ:誰だ。またザーマスおばさんか!?
GM:腕を組んだ戦士……女性ですね。
フェイ:まさか……ノア?
GM:いえ、似ているけど違います。ノアよりもっと圧倒的な強さを放っており感じとれます。腰には2本の斧が下がっていますね。
フェイ:あんたは……?
GM:「お前が望むものは何だ」――フェイに後ろを向いたまま話しかけてきます。
フェイ:俺? 俺は……力……かな。
オルフィ:決断力でしょ〜?
マーナル:保護者への優しさが欲しいですね。
パルン:ゴブリンに負けない強さやろ?(一同爆笑)
オルフィ&マーナル:『それだ!!』(笑)
フェイ:違う! さっきザコ3匹にやられたのはダイス目が悪かったんだよ!(笑)
GM:でも力を望むんだよな?
フェイ:ああ、もう負けるのはイヤだ(笑)
GM:「ならば望め、いずれお前は力を手にする。しかし、1つだけ忘れるな……強さを手に入れたいのなら、全てを捨てる覚悟を持て」
フェイ:全てを捨てる覚悟?
GM:「忘れるな……力を得るのはお前だ。全てを捨てろ……」――そう言うと後ろ姿のまま、その女性は消えて行きます。
フェイ:なんだったんだろう……でも、全てを捨てる覚悟……か。

◆Middle05◆すれ違う思い、裏切る仲間

マーナルの夢の豪邸を出て再びフェイ探しを始める3人だったが、霧が一瞬だけ深く立ちこめ、気が付いた時には別れ別れになっていた。
GM:ではオルフィ、マーナル、パルンです。イベントをどうぞ。
オルフィ:(コロコロ)……3!
GM:願いの3番目ですね(コロコロ)……対象はオルフィ。
オルフィ:私? そうか、私の3番目の望みが叶うのね……ああ、でもどうしよう。今じゃその願いは微妙な感じに(笑)
オルフィ以外:『???』
GM:3人で歩いていると、いつの間にか霧が濃くなり気が付くとパルンとマーナルがいません。二人はシーン退場って事で。
オルフィ:マーナル〜? パルン〜?
GM:そして気が付けば目の前にフェイがいます。フェイは登場ね。
フェイ:あ、オルフィ。
オルフィ:フェイ……?――本物? 幻覚?
GM:本物です。フェイはさっきのシーンの続きで、そのまま歩いてたらオルフィがいたって事で。
フェイ:了解。
オルフィ:ああ、良かった。じゃあマーナル達の所へ行こう。
フェイ:あ、ああ。
オルフィ:フェイより先に歩いて行きます。
フェイ:おい、先に行くなよ。
オルフィ:歩いて行きます。等距離に。
GM:いつまで歩いても2人とは会いません。さらに言うとお互い以外の生命の息吹を感じられません。
オルフィ:マーナル〜〜パルン〜?
フェイ:なぁ、オルフィ、もうこの辺にはいないんじゃないか?――ちょっと距離を詰めつつ。
オルフィ:じゃあこっちも早歩きで。
マーナル:等距離だ(笑)
フェイ:……なぁオルフィ、どうしてそんな距離を取るんだよ?
オルフィ:………………。止まって振り向く。そしてボソっと一言――……の事じゃない……。
GM:でも、その言葉は距離があってフェイには聞こえない(笑)
フェイ:オルフィの雰囲気を察して止まる。
オルフィ:………………。
フェイ:なぁ――
オルフィ:そこで少し声が大きくなって――いつもの事じゃない……私はいつも近寄りたかったけど、あなたはいつもこれだけの距離を私達の間に置いていた……。
フェイ:オルフィ……。
オルフィ:あなたはいつも気が付いてなかったみたいだから……目に見えるようにしてあげたんじゃない。
GM:霧はオルフィの意思に従うように、望むままにフェイに距離を見せる。ここにいるのはオルフィとフェイだけ、2人っきりの世界だ。
オルフィ:あの時もそう……あの時だって……――と過去の話を、私が寂しい思いをした思い出をとつとつと語る。
フェイ:オルフィ……俺はそんなつもりで……。
オルフィ:シーンカット。
………………………………………………………………………………………………

 気が付けば2人きり、それはマーナルとパルンも同じだった。いつのまにあオルフィが消えていたのだ。
GM:気が付けばマーナルとパルンだけです。どっちか代表で1Dを振って下さい。
パルン:(コロコロ)……2。
GM:対象は(コロコロ)……パルン。
パルン:ウチの2番目の欲望? 難しいでぇ(笑)
GM:マジだ! なんだこれ!? じゃあ取り合えず――邪神が囁きます。『マーナルを殺せ』と。目標値14で精神判定。
パルン:(コロコロ)……失敗(笑)
マーナル:気が付かずに――ほらパルン、早く行きますよ?――と後ろも見ないで先を進む私(笑)
パルン:じゃあ遠慮無くマーナルの後頭部に魔銃クイーダを構えて、部位狙い≪ワンコインショット≫(コロコロ)……命中16。
GM:不意打ちでマイナス1D(笑)
マーナル:(コロコロ)……無理!
パルン:パァンッ!――音と共に17点。
マーナル:一瞬、体を浮かし……首の後ろに手を置くとまっ赤に濡れる――な……どうして?
GM:マーナルは殺気感知。
マーナル:(コロコロ)……12です。
GM:後ろからです。振り向けばパルンが銃を構えています。
マーナル:なにをするんですかパルン! 血迷いましたか!?
パルン:あんさんが邪魔になったんや……かんにんしてや――もう一回撃つ。
GM:2回目なのでもう一度14で。成功すれば邪神の囁きに対抗できます。
パルン:(コロコロ)……失敗。(コロコロ)……21命中。
マーナル:無理ですから!
パルン:(コロコロ)……ダメージが21点。
マーナル:ぐっ……あなたまさか……最初から魔族の!?
パルン:さぁどうやろうね(笑)
マーナル:ここは逃げます。飛んで行けば追いつかれないはず! バッサバッサバッサ……。
GM:じゃあマーナルは退場。
パルン:それはわざと見逃そうかな――これで全員単独行動や……――ニヤリ(笑)
パルンから逃げたマーナルは、イベント表で5を振り『妨害してくるNPC』が出現する。霧の中からマーナルの足を掴んだ女性……それはパトラ夫人だった。マーナルは全力でパトラ夫人を払い落として、行くのだった……。
マーナル:こ……この街は怖い所です。

◆Middle06◆欲望の海

その後、フェイとオルフィとパルンが合流するが、別に何が起こるわけでもなく過ぎ去る。そして問題はマーナルである。
GM:マーナルです。
マーナル:(コロコロ)……2! 欲望の二番目!(笑)
GM:目の前がキラキラ光っています。
マーナル:キラキラ?
GM:目の前にプールがあります……そしてそこは水ではなく、輝かしい宝石がいっぱいです。泳ぐ事が可能ですね。
マーナル:もうバッシャバッシャ泳いでます。
オルフィ:いいなぁ……完全にシナリオ関係無い欲望で(笑)
マーナル:宝石のプールに漂いながら、マッタリしています(笑)
GM:……精神判定はいらないね。次のシーンヘ(一同爆笑)
一方、フェイ達3人はイベントで敵を出し、[フォモールシューター]を瞬殺。さらにマーナルにシーンは戻りイベントを振ると、出目は4(これは助言者NPCが出る出目だった)が出て、「プールを出て南に行けば仲間と合流できる」と助言を受けるも、精神判定14に失敗してし泳ぎ続けるマーナル。そして――
GM:フェイとオルフィとパルンの方です。
フェイ:(コロコロ)……4! よし、助言者だ!
GM:次は1D10で誰が出るかだ。
オルフィ:(コロコロ)……1!
GM:踊る小鹿亭の主人、バルドさんが現れます――「3人とも気をつけろ、ここは欲望を溜めている街だ。一定の欲望を溜めると道が開かれるだろう……それはそれとして、北へ行け!」
オルフィ:(笑) ありがとう、そっちにマーナルがいる気がするしね。
フェイ:よし、北へ行こう。

GM:フェイ達が北へ向かうと、ザッバ、ザッバと泳ぐ音が聞こえてきます。
マーナル:あはーーはーー!(笑)
パルン:こ、壊れてる(笑)
GM:では一応マーナルのシーンです。1D6振って下さい。
マーナル:(コロコロ)……5!
GM:「いつまでも宝石で遊んでいるんですかマーナルさん?」
マーナル:ああ、フィリスですか。
GM:よく解ったね口調だけで!? プールサイドにいるのは依頼所の受付嬢であるフィリスだ。
マーナル:あれ、どうしてここに?
GM:「そんな事より、東に行った方がいいですよ。そっちで沢山のお金が落ちているんです。冒険者総出でかき集めているんで、マーナルさんも早く行って下さい」
マーナル:ほ、本当ですか!?(一同爆笑)
オルフィ:ありえないから! 即反応するのもおかしいから!!(笑)
GM:「じゃあ急いで!!――と、言うわけでマーナルは3D6+行動値で振って下さい。その達成値を目標値にして、フェイ達はマーナルがいなくなる前に到着できるか判定します。
マーナル:(コロコロ)……20ですね。
フェイ:(コロコロ)……11。
パルン:(コロコロ)……17。
オルフィ:(コロコロ)……23、よし!!
マーナル:とりあえずプールの宝石をできる限りかき集めてから……――
オルフィ:マーナル!!!――と、空中からマーナルの背中に垂直落下! 宝石のプールに頭からつっこむマーナル!!
マーナル:ぶはぁっ!!
フェイ:宝石で血がダーラダラだなきっと(笑)
マーナル:でも宝石に埋まるのですか……それは気持ちいいかも(笑)
気持ち良いわけが無いと思うが……。
マーナル:流血しつつ――下が宝石で助かりました(一同爆笑)
パルン:助かってない、けっして助かってないで?(笑)
オルフィ:何やってるのよ! そんな"石"なんて集めてどうするのよ!!
GM:じゃあフェイ達には宝石が石に見えます。マーナルは精神ジャッジ10で。成功すれば石だと気が付きます。
マーナル:(コロコロ)……――何言っているんですか! こんな素晴らしい宝石を石だなんて!!(一同爆笑)
オルフィ:………………。
マーナル:こっちはダイヤモンド、こっちはルビーに黒真珠です!
GM:ガラス玉にレンガと石炭ですね(笑)
オルフィ:マーナル……。
フェイ:不憫だ。
オルフィ:とにかく、それを持って行きたいなら持って行っていいから、さっさと行くわよ?
フェイ:俺達はこの街に魔族レヴェナを倒しに来たんだからさ。
マーナル:そういえばそうでしたね。フィリス、お金の拾い放題は今は――
GM:とフィリスはすでに居ません。
マーナル:あれ?
パルン:何を見とるんやマーナルはん、はよ行くで〜?
マーナル:ああ、はい……って、パルン! ひどいじゃないですか! 私をいきなり撃ってくるなんてどういうつもりです!!
オルフィ:撃つ?
マーナル:そうなんですよ! パルンがいきなり後ろから私を撃って来たんです!
パルン:ああ、あれはウチが撃ったんちゃうで? ウチだってマーナルはんに魔法で攻撃されたよって、この街の幻覚に2人してやられたんちゃうかな?(笑)
マーナル:そんなわけありません! だって今も現に私は血がダーラダーラと!!
フェイ:それやったのオルフィだし。
マーナル:……確かに(一同爆笑)
パルン:≪ヒール≫したるさかい、仲間同士で疑いあうのは、この街にいる魔族の思う壷やで(コロコロ)……と21点回復。
マーナル:むむむ……そうですね、わざわざ攻撃しておいて回復するのもおかしいですか。わかりました。今は信じましょう。
フェイ:よし! 全員揃った所で、今度こそこの街の謎を解いて、レヴェナの所へ行くぞ!
オルフィ:そうね。
マーナル:ええ……――と、いいつつ荷物に重量目一杯までの宝石を詰めて――よいっしょっと(笑)
フェイ&オルフィ:『………………』

◆Middle07◆食王再び?

やっと合流した4人だったが、まだ街の霧が晴れるのは欲望が少なかった……次に叶えられる願いは……
GM:では代表1D。
フェイ:(コロコロ)……3。
GM:(コロコロ)……対象はパルン。何か良い匂いがして来ます。見れば霧の向こうに『食王飯店』との看板の店が。
パルン:ダッシュ! 入店! 着席!――飯はまだかーー!(一同爆笑)
オルフィ:早いよパルン!!(笑)
パルン:ダンダンダンッ!とテーブルを(笑)
GM:店にはウェイターがいて注文を――
パルン:何でも良いからジャンジャン出してーな!
オルフィ:さすがに店に入る!――パルン、何やってるの!?
フェイ:入ってジーと見てよう。
パルン:なんや? あんたら食べないのか? 食べないならウチが全部食べてまうで?
GM:なんせ食王様の料理だしね。
パルン:うーーーまーーーすーーーぎーーーるぅううう!!――ピカーーーッ!!!(笑)
オルフィ:ねぇGM、これって本当に料理が出てるの?
パルン:これは絶品な炒飯やで♪
GM:砂食ってますね。
オルフィ:パルンッ!!!(一同笑)
フェイ:吐けッ! 吐くんだッ!!
パルン:なんや! こないな料理を吐けやなんて頭おかしいんちゃうか!? これはウチのや! 一粒たりともやらんで!!――バクバクバク(笑)
フェイ:ああああ(笑)
マーナル:どうやら、パルンはこの街の幻覚によって精神を侵されてしまったのですね。そのせいで私を撃ってきたり……。
オルフィ:いくらマジメに言っても、マーナルも両手一杯に石抱えてるから(一同爆笑)
GM:ではパルンは精神14で。
パルン:(コロコロ)……失敗。どこが砂やねん! どう見ても料理やないか!!
フェイ:どうしよっか……。
オルフィ:ああ、もう……あ、そうだ。支度金で[異次元バッグ]をパルンは買ってたじゃない? あれに詰めるってのは?
フェイ:そうか! パルン、今は急ぎだし、とりあえずこのバッグに詰めておけよ!
パルン:ああ、そりゃいいアイディアや!――ドバドバーとタッパー(?)に詰めた料理を、それごとバッグの中へ(笑)
GM:では砂が[重量:10]分入りました。
フェイ:無駄だーー!!(笑)
パルン:いや、ウチはほっくほっくだから(笑)
………………………………………………………………………………………………
GM:次。
パルン:(コロコロ)……4。
オルフィ:助言者だ。
GM:もう一個。
パルン:(コロコロ)……2。
GM:「オルフィ、フェイ!――小鹿亭のアリアです。――南に行って! きっとそこが道よ!」
オルフィ:ありがとうアリア!
フェイ:アリア、それより街は無事か?
GM:「………………急いで、あなた達だけが希望なの!!」
フェイ:なんだー!! なんかラインで起こっているのか!?
マーナル:具体的には幻影だから解らないですが……何か気になりますね。
オルフィ:そうだアリア、仲間がこの街の幻影で頭がおかしくなってしまったの、どうしたら元に戻るかな?
マーナル:ああ、そうですね(パルンを見ながら)
パルン:せやなー(マーナルを見ながら)
GM:助言者だからって何聞いても良いと思ってるな、お前等(笑) まぁいい――「そうだなぁ……やっぱショック療法じゃないかしら? 思いっきり頭殴ってみるとか」
フェイ:じゃあマーナルの頭を殴る。でりゃ!
マーナル:痛いじゃないですかフェイ! 何をするのです!!
GM:じゃあマーナルは実ダメージで1D6点喰らって下さい。そして精神12で成功すれば元に戻ります。
パルン:意外と簡単な解決法や(笑)
フェイ:(コロコロ)……4点――良く見ろよ! これは石じゃないか!!
マーナル:(コロコロ)……失敗――何を言ってるんです! 宝石じゃないですか!!(笑)
パルン:欲望の塊や(笑)
オルフィ:どいてフェイ、ショック療法はこうやるのよ!!――とジャンプして空中1回転カカト落とし!(コロコロ)……実ダメージ11点。
マーナル:なんで2D振ってるんですか!!(一同爆笑)
オルフィだからである。
GM:じゃあ精神ジャッジの難易度は10でいいよ(笑)
マーナル:(コロコロ)……あ、それは成功です――はっ、どうして私はこんな石を沢山!?(笑)
その後、同じ要領でパルンの精神汚染も解除され、やっと普通通りに戻った4人だった。

◆Climax01◆魔族レヴェナとの決着!

霧が晴れてくる。そこは街の中心のような広場だった。大きな噴水があるが、今はそこに巨大な十字架が刺さっている。その十字架には汚れているが質の良いドレスを着た気品ある女性が縛られており、その十字架を中心として広場全体に怪しい模様が走っている。それはあたかも1つの魔方陣のようだった。
フェイ:女の人?
GM:知らない人ですね。その女の人の下に魔杯がおいてあり、杯には黒い液体が溜まっています。杯の前には儀式を行っている女魔族が1人……。
フェイ:レヴェナ!!!
GM:そう、レヴェナはゆっくりとキミ達をの方を向き――「あら、遅かったわね」
マーナル:ずいぶんと陰険な罠を張ってくれたじゃありませんか、フェイやパルンが引っかかって大変でしたよ。
パルン:それは異議ありやで?
フェイ:カネ、カネ、カネって言ってたのマーナルじゃないか!!
マーナル:何言っているんですか! 私は宝石って言っていたんです。
フェイ:どっちも違わねーよ!!(笑)
マーナル:大違いです! 第一希望の"カネ"は結局でてこなかったんですから!!(一同爆笑)
フェイ:ぶっちゃけるな! そんなどうでも良い事!!!(笑)
GM:「ま、私はどっちもいいわ……ただ、あたな達のおかげで、儀式に必要な欲望は、十分に貯める事ができた……この百数十人じゃ足りなくって……」――と、杯に吸収されるように街中の霧がなくなります。そしてキミ達は目にする、周りに倒れる至高の皇帝ギルド員。その数は百を越える。
パルン:みんな……死んでる。
GM:じゃあ死んでます。
フェイ:パルン!!(笑)
パルン:まぁええやん(笑)
GM:ギルド員達は全員、絶望しきった顔で死んでいます。
マーナル:さりげにノイシュがいるかどうかが気になるのですが(笑)
GM:見た限りは居ません。
マーナル:ふう(←元ノイシュのPL)
GM:「そして儀式は終る」――レヴェナが一言最後の呪文を唱えると、霧が晴れ、魔杯にあった黒いモヤが天に昇ってラインの街の方へ飛んで行きます。
フェイ:あの方向は……ライン!?
オルフィ:ちょっと! 今、何をしたの!!
GM:「教えて欲しい? なら教えてあげるわ。私がしたのは王の復活」
オルフィ:……復活?
GM:「それはこの街で冒険者達に倒された邪悪なる王――」
マーナル:それは……まさか!!
GM:「そう、フォモールの王――エラザンデル
マーナル:そんな馬鹿な!?
パルン:せやな、彼の者は神聖な武具によって消滅したって聞いたで! 復活なんてあるはずが無い!
GM:「ふふふ……この世に消滅させる方法があるなら、再生させる方法だってある」
マーナル:そんな……。
フェイ:剣を抜く――今からでも遅くない! お前を倒してラインへ行く! お前の言っている事が本当なら、俺がエラザンデルも倒してやる!!
オルフィ:フェイ……。
マーナル:そうですね。私達に選択肢はありません。今は全力で戦うだけです。
GM:「あはははは……暗い未来しか残っていないと言うのに……人間はこれだから」
オルフィ:そうだ――ねぇレヴェナ、この街では何でも欲望がかなうの?
GM:「??? ええ、そうよ。だからって何? 死ぬ前に叶えたい願いでもあるの? 恋の願いなら受付けないわよ?(笑)
フェイ:オルフィ?
オルフィ:恋の願いなんてするわけ無いじゃない! 私の願いは1つよ! 魔族レヴェナ、あなたが消えなさい! 私達の前から消滅して!!――心の底から願います。多少フォモールキング復活の糧になりそうだけど、無駄にレヴェナと戦うぐらいなら、時間短縮の方が良い!
マーナル:それはナイスです! じゃあ私も……消えろ消えろ消えろ……――
フェイ:お金お金お金……(ぼそぼそ)
マーナル:そう、お金お金お金……って! ああ!! いつの間にかお金に!?(一同爆笑)
パルン:で、レヴェナは消えるんか?
GM:いえ、消えません――「オルフィ……あなたは嘘付きね」――と、微笑みます。そして同時にオルフィから黒い欲望が噴出してラインへと飛んで行きます。
オルフィ:レヴェナは消えてないのに欲望が飛んでった?
GM:ちゃんとオルフィの欲望は叶えましたから。小手先の願いではなく、真なる欲望を1つね。
フェイ:最初に書いたメモの方を叶えたのか!? 何書いたんだよオルフィ!!
オルフィ:うう、どれが叶ったのか解らない……かと言って皆の前で全部言うなんて恥ずかしい真似もできない(笑)
GM:「さて、フォモールキングが復活して世界が崩壊するのを見せてあげたい気もするけど、あなた達みたいな危険分子は、さっさと殺してあげるのが良いわよね? ここで……死になさい」――そしてキミ達との間に、壁が2体現れます。さらにキミ達の横の方に、怪獣が4体現れます。
マーナル:識別(コロコロ)……15!
GM:横に現れた怪獣は、ストームライナーという風の恐竜です。壁の2枚は……解りませんね。
フェイ:これって壁が一直線に塞いでいるけど、このままだとレヴェナに近寄れない?
GM:近寄れませんね。では戦闘開始です。

――1ラウンド

マーナル:≪エンサイクロペディア≫壁モンスター識別(コロコロ)……22!
GM:惜しい、解らない。あと3です。
マーナル:くっ、さすがにレベルが高い!
GM:では行動値順にレヴェナですね……最初は遊んじゃいましょうか。≪エアリアルスラッシュ≫をオルフィとマーナルがいるヘクスに(コロコロ)……命中26。
オルフィ:無理。
マーナル:避けれるわけがありません。
GM:ダメージが(コロコロ)……36点、風、魔法
オルフィ:≪サモン・アラクネ≫(コロコロ)……7点防ぎます。でも焼け石っぽく痛いね。
マーナル:こっちは残り16です。
GM:次の行動はオルフィ。
オルフィ:ストームライナーを移動して攻撃、≪フェイント≫使って(コロコロ)……クリティカル!
GM:(コロコロ)……無理。
オルフィ:ダメージ(コロコロ)……低い≪ソアスポット≫(コロコロ)……23点!
GM:グアーーー! と叫んだね。痛そうだ。
パルン:ダメージ上げるために、買っておいた[ホットボール]を食べて終了。バクバクバク!(笑)
GM:壁は槍を撃ってくる。フェイに≪ウォータースピア≫(コロコロ)……命中24。ダメージは29点の放心つき。
フェイ:(コロコロ)……無理! くらくら…。
GM:同じく水槍をパルンへ(コロコロ)……23命中の26点+放心!
パルン:(コロコロ)……駄目や〜。ふらふらするでぇ。あ、ホットボールが辛過ぎて(笑)
GM:次はフェイ。
フェイ:ストームライナーを攻撃!
マーナル:フェイ、オリジナルスキルの≪エンゲージコントロール≫でシーン全体攻撃を!(笑)
フェイ:無理! 俺、範囲攻撃持ってないもん!
オルフィ:宝の持ち腐れじゃない!!(笑)
フェイ:地道にストームライナーを1体(コロコロ)……命中10。
GM:(コロコロ)……それは避けた。
マーナル:役に立たないですね。
GM:ではストームライナー4体が行動、レヴェナの口笛で1体目が(コロコロ)……マーナルに突っ込んで来ます。(コロコロ)……命中16。
マーナル:フェイトを2点使います!(コロコロ)……17で回避!
GM:2匹目が時間差で突っ込んできます(コロコロ)……16!
マーナル:フェイトを2点使います(コロコロ)……クリティカル回避!
GM:3匹目がさらに時間差で突っ込んできます(コロコロ)……16!
マーナル:フェイトを2点使います(コロコロ)……20! 結構余裕だ(笑)
GM:最後の1匹もマーナルへ(コロコロ)……クリティカル(一同笑)
マーナル:油断したー!? フェイト1点使って(コロコロ)……無理ぃ!
GM:(コロコロ)……ダメージは24点、魔法<風>。
オルフィ:≪サモン・アラクネ≫(コロコロ)……7点軽減!
マーナル:残り4点……危ない……。
GM:ではマーナル。今、マーナルの所に恐竜が4体集っています(笑)
マーナル:ふっふっふっ……私の所へ集ったのが、あなた方の運の付きです――≪マジックブラスト≫≪ファイアボルト≫で範囲は自分以外全員! 属性は<火>で(コロコロ)……命中21!
GM:(コロコロ)……(コロコロ)……(コロコロ)……(コロコロ)……全員当たった。
マーナル:≪マジックフォージ≫(コロコロ)……80点ダメージ!
GM:魔法防御が10点、HPが63……全滅。
マーナル:私を中心に炎の大爆発が起こり、その煙が消える頃には周囲には恐竜が4体とも倒れ、私だけが立っています――ま、こんな所ですか。
一同:『おお〜〜!!!』
マーナル:HP4点で死にそうです。もう一発恐竜にかまれていたら死んでましたから(笑)

――2ラウンド。

GM:では次のラウンドで――
フェイ:セットアップで≪コンバットセンス≫
オルフィ:セットアップ≪イメージボディ≫
マーナル:セットアップ≪エンサイクロペディア≫
パルン:セットアップで≪スナイピング≫
GM:みんなしてかー!(笑)
マーナル:では壁識別(コロコロ)……駄目だ、さっきより低いです。
フェイ:じゃあ最初に行動だ。移動して壁に≪バッシュ≫使用(コロコロ)……。
GM:ファンブルしなければ命中します。
フェイ:じゃあ命中。ダメージ38点!
GM:ふむ、その攻撃と同時……フェイ、6D6を振ってみてくれ。
フェイ:(コロコロ)……18点! で、なに?
GM:フェイが壁を攻撃した瞬間、刀を伝って全身を冷気が蝕みます。18点魔法<水>ダメージだ。
フェイ:くっ! 壁モンスターの特殊能力か!? これじゃあ迂闊に攻撃できない!
マーナル:フェイは離れなさい。遠距離から落とします。
GM:しかし行動はレヴェナだ――「まずはやっかいな魔法使いから死んでもらいましょうか」――≪エキスパート風≫≪エアリアルスラッシュ≫で対象はマーナル(コロコロ)……命中は28!
マーナル:(コロコロ)……むーりー(笑)
GM:ダメージが11Dだから(コロコロ)……低い、61点、風、魔法。
オルフィ:アラクネは……無意味だ。
マーナル:その風で裂かれますが私はニヤリと笑います……買い戻しておいて良かった――[生命の呪符]使用(コロコロ)……5点で復活!
GM:そんなの買っていたのか(笑)――「まさか、あれをくらって耐えるなんてね」
マーナル:ええ、この程度では負けませんよ。あなたと戦う準備は整えて来ているのですから。
オルフィ:次は私ね。マーナルのいるヘクスに移動してから≪マジックサークル≫≪ブラックパクト≫≪サモンシームルグ≫にフェイトを2点消費でダイスを増やして(コロコロ)……低い、マーナルを12点回復。
パルン:さらに≪ヒール≫をマーナルはんに(コロコロ)……29点回復。
マーナル:全・快!
GM:では壁2体の攻撃、(コロコロ)……パルンとフェイ。≪ウォータースピア≫(コロコロ)……パルンへクリティカル。(コロコロ)……ダメージ28点。
パルン:無理やー。残り24点。
GM:フェイへ(コロコロ)……19命中。
フェイ:フェイトを2点使って(コロコロ)……17で回避失敗(笑)
GM:ダメージが(コロコロ)……おかしいぞ! 6個振ったのに9点だ(笑)
オルフィ:さすがGM、ダイス運最悪なだけある!(笑) ≪サモン・アラクネ≫(コロコロ)……10点防いだ。
フェイ:カキーン!(笑)
GM:ううう……。
マーナル:フェイの居る方の壁に向かって≪ファイアボルト≫(コロコロ)……16で命中。ダメージは56点。
GM:こっちの属性が<水>だから魔法防御は0で計算。結構痛いな。1/3溶けた。
マーナル:まだそんなに!?
3ラウンド目。このラウンドは、マーナルが再びレヴェナに狙われるが、オルフィとパルンのコンビにより回復される。だが、1人壁に立ち向かっていたフェイは、腕に凍傷を受け残りHP6点となる。マーナルは地道に壁に≪ファイアボルト≫、ダメージは28点であり壁はまだ倒れない。
4ラウンド目、同じようにレヴェナの攻撃で瀕死になるマーナルだが、回復を貰い復活。フェイは自力にポーーションを飲み待機、そしてマーナルの≪ファイアボルト≫によって壁の一枚が砕け散った。
――そして5ラウンド目

GM:レヴェナの攻撃は……壁を片方壊されたからな、1人集中して倒そう。パルンに≪エキスパート風≫≪エアリアルスラッシュ≫(コロコロ)……31命中!
パルン:フェイト2点使ってクリティカル狙い!(コロコロ)……駄目だー。
GM:(コロコロ)……ダメージ58点!
パルン:48点喰らって、なんとか生きてる!
オルフィ:ついでに≪サモン・アラクネ≫で(コロコロ)……10点防いでおく!
パルン:けっこう大丈夫や!(笑)
オルフィ:私は一気に移動! レヴェナの近くまで行って終了!
パルン:ウチは自分を回復(コロコロ)……≪ヒール≫で28回復や。
GM:残っている壁がマーナルに≪ウォータースピア≫(コロコロ)……21命中の31点ダメージ。
マーナル:(コロコロ)……回避は失敗、残りHP14!
フェイ:マイナーでレヴェナに接敵! メジャーで≪バッシュ≫して攻撃(コロコロ)……17命中!
GM:(コロコロ)……8で、回避18。フェイの刀を一歩も動かず腕で受け流します――甘いわね。
フェイ:くっ! だがっ!――と言って飛びのく!――マーナル!!
マーナル:解ってますよ! ≪ファイアボルト≫(コロコロ)……14!
GM:フェイが離れた瞬間、レヴェナの目の前に迫る火球!(コロコロ)……翼の一振りで火球を弾き飛ばします!
マーナル:そんな!?
GM:ばっさばっさと翼を動かして――あら、そんなものなの?
オルフィ:強い……さすがに魔族。

――6ラウンド。

GM:レヴェナはフェイとの距離を一気に詰めると、口付けを狙ってきます≪ドレインパワー≫(コロコロ)……21命中。
オルフィ:意地でも避けなさいフェイ!!
フェイ:これは避けないと、なんか後が怖い(笑) フェイト使って(コロコロ)……20!?
GM:口から精気が吸われます。
フェイ:ギャーーー!!!
オルフィ:フェイ、あとで覚えておきなさいよ!
フェイ:なんでだー!?(笑)
GM:ちなみに(コロコロ)……65点の魔法<闇>ダメージ。
フェイ:それは倒れた。無理!!
GM:「フェイ、あなたの相手はまた後でじっくり……ね」
オルフィ:戦い終わったら待ってなさいよ。
フェイ:なんでかしらんが、どっちにしろ命の危険を感じる(笑) ギルドスキルの<蘇生>2個目を使って立ち上がる。
GM:ではHP全員回復だ。
マーナル:それでもキツイ事は変わりないですけどね。
オルフィ:さっさと倒す! 移動してレヴェナに接敵! 同時に巻物がズババっと広がるとレヴェナに巻きつく!
GM:「何、これは?」
オルフィ:≪バーストブレイク≫! その瞬間、周囲一帯が大爆発を起こす!
マーナル:オルフィ!?
オルフィ:(コロコロ)……37点実ダメージ!
GM:実ダメージか……少し焼けた。
オルフィ:じゃあ爆風が収まると、そこに立っている私は黒装束をベースにしたコスチュームに変わってる!! ニンジャになったしコスチュームチェンジ!(笑)
フェイ:ああ、なんか強くなってる気がする(笑)
GM:レヴェナは口元を腕で拭いながら――「なかなかやるじゃない……」
オルフィ:あなたは……倒す。
パルン:オルフィちゃんにばっか負担はかけさせんで〜レヴェナに(コロコロ)……25命中で撃つ!
GM:(コロコロ)……それは当たる。
パルン:≪ワンコインショット≫(コロコロ)……29ダメージ!
GM:肩口を打ち抜かれて――「ちっ、壁が消えた途端……回復を捨てたか」
パルン:ウチは元々、こっちが本職や。
マーナル:いや、メインは[アコライト]でしょうが。
その後、壁がマーナルに≪ウォータースピア≫を撃つが、マーナルはなんとか生き残り……
フェイ:レヴェナへ攻撃! ≪インヴィジブルアタック≫≪バッシュ≫で(コロコロ)……クリティカル! ≪ボルテクスアタック≫使ってダメージが(コロコロ)……90点だ!
GM:フェイの一刀がレヴェナを切り裂く……が――「あはははははっ!」
フェイ:あれで倒れないのかよ!?
GM:「ふふん、あの程度で倒せると思ってるの? 魔族を甘く見ない方がいいわ……でもね、あなた達はちょっと……」――と、レヴェナの顔が怒りに染まり――「調子に乗り過ぎよ!!!」
マーナル:まだ、私の攻撃が残っています!(コロコロ)……命中15の≪ファイアボルト≫!!
GM:(コロコロ)……回避した。吹き上がる魔力がマーナルの火球を吹き飛ばします!
マーナル:私の魔法が!?

――7ラウンド

オルフィ:≪イメージボディ≫
パルン:今回は≪ヘイスト≫や!
フェイ:そして俺が≪コンバットセンス≫で一番に攻撃! ≪インヴィジブルアタック≫≪バッシュ≫で(コロコロ)……クリティカルはしない! 21命中!
GM:(コロコロ)……20で当たる!
フェイ:フェイトを使って(コロコロ)……38点!
GM:ガッ! と手から血を流したままフェイの刀を掴み取る――「1人ずつ殺してあげる。まずはあの子……」――とオルフィへ≪エキスパート風≫≪エアリアルスラッシュ≫(コロコロ)……21命中!
オルフィ:フェイト消費で(コロコロ)……27回避! 避けた!――フェイ、私の事は心配いらない。気を散らさないで!
フェイ:ああ、わかった。
パルン:ウチは無難に回復しとくで(コロコロ)……≪ヒール≫でマーナルはんを31点回復。
GM:壁はパルンに≪ウォータースピア≫(コロコロ)……21命中の19点。
オルフィ:パルン!
パルン:この程度なら耐えられるで! ウチの事より敵を!!
オルフィ:うん――≪フェイント≫でレヴェナを(コロコロ)……18命中。
GM:(コロコロ)……それは20で回避!
オルフィ:マーナル!!
マーナル:良いでしょう。私の本気をレヴェナに! ≪ファイアボルト≫! なんせやっと[放心]から解放されましたから(笑)
オルフィ:そういえば、毎回≪ウォータースピア≫くらって[放心]してたね(笑)
マーナル:(コロコロ)……命中22!
GM:(コロコロ)……うん、当たる(笑)
マーナル:よし! これで終らせます!(コロコロ)……最後です! 46点!
GM:えっと……。
マーナル:どうです……ゼーゼー言ってます。もうMPも底が……。
GM:ゆらりと立ち上がります、無言が怒りを表していますね。
マーナル:そんな……。
フェイ:いや、これで終わりだ! ≪コンバットセンス≫で最初に行動! ≪インヴィジブルアタック≫≪バッシュ≫で(コロコロ)……21命中!
GM:(コロコロ)……無理!
フェイ:ダメージが(コロコロ)……33点!
GM:残り4点だったから死亡だ――「く、ぐはぁ……」
フェイ:チンッ……と刀を鞘に。
GM:ドサリとレヴェナは倒れ――「まぁいいさ……あなたに殺されるなら、それはそれで問題は無い……」
フェイ:……どういう事だ?――レヴェナを振り返りながら。
GM:レヴェナはもうフェイの方に視線を向けていません。視線はオルフィの方へ向いており――
オルフィ:私?
GM:「……良かったね……望みは叶う……よ……」――倒れると同時、真っ黒な闇へと消滅していきます。
オルフィ:望み?……フェイが助かったって事?……だよね。
マーナル:………………。
GM:レヴェナが消滅すると共に、壁も消えます。

◆Ending01◆闇の復活

パチパチパチ……
GM:レヴェナを倒すと、廃墟の屋根の上から拍手が聞こえます。
オルフィ:誰!
GM:その屋根の上には見知った顔がいます。あのゲブラ山で死んだはずの男、フェイの初めての人間の親友。
フェイ:アルフ!?
GM:その通り、アルフは片手を挙げ――「ああ、フェイ、強いじゃないか」
フェイ:いや、待てよ……なんでアルフが……。
GM:「感謝してるよオルフィ、キミの望みがなかったら、オレ達はこんなに早く戻って来れなかったしな」
マーナル:まさかオルフィ、レヴェナが言っていたように……。
オルフィ:私は……私はただ……――と、確かに2番目の願いに『フェイの友達復活』って書いたけど(笑)
GM:「驚いたよ、再登場する予定ではいたけど、こんなに間髪入れずに復活とは思わなかった(笑) な、お前もそう思うだろ?」――と、アルフの肩には羽の生えた黒いポメロが一匹乗っており、アルフの言葉に同意します――『ソイッ♪ ソイッ♪』
フェイ:ソイッ!!!
オルフィ:黒くなってる!
マーナル:しかも飛びますよ(笑)
パルン:パワーアップしとるでー(笑)
オルフィ:ノアは! ノアは生き返らないの!?
GM:フェイ、ノアは友達か?
フェイ:いいや。
思わず口にでる本音。
オルフィ:即答しちゃ駄目でしょうが!!(一同爆笑)
フェイ:……あ、いや、友達……かな?(一同笑)
オルフィ:遅いわ!!!(笑)
フェイ:スマン、つい本音が(笑)
オルフィ:………………。
GM:やっぱノアは復活しません。さりげに『ノア復活』って願いを誰か書いたら、最終回はノアも合流だったのですが……駄目ですね。
オルフィ:フェ〜イ〜!
フェイ:俺か!? 俺が悪いのか!?
オルフィ:いっぺん死んで来い!!!
GM:さて、痴話喧嘩はその辺にしておいて、ソイが黒く染まっているように、アルフからも黒いオーラが立ち上っています。
マーナル:魔族の言う事です、そのまんま望みが叶うとは思っていませんでしたが……辛い事になりそうですね。パルン:せやな……アイツからは、邪悪な気配しかせーへん。
GM:「マーナル、それは見当ハズレと言うものだ。オレは元から"こちら側"の"人間"さ。あの山で死んだのはフェイの覚醒を早める為。もっとも、復活までは少し時間が必要だったが……レヴェナの儀式で早まるとは思わなかった」
マーナル:レヴェナを呼び捨て? 魔族より上位!?
GM:「半分正解で半分ハズレだ」
パルン:あんさん、いったい何者なんや!!
GM:「はっ、今は知る必要の無いことだ。いずれ解る時が来る。俺達が生み出された目的と、行きつく先がどこなのかが」
フェイ:アルフ! ソイッ! どういう事なんだ、教えてくれ! 俺達は……親友だったじゃないか!?
GM:『ソイッ(見下した感じで)』
オルフィ:うわ、感じ悪っ!(笑)
GM:「ああ、親友だ。だったら楽しくやろうじゃないか。ラインの街でパーティーの準備をして待ってるぜ。遅刻するなよ? 料理が全て無くなってからじゃ遅いだろうからな」――そう言うと、魔力がアルフとソイを包み、そのままテレポートして行きます。
フェイ:待て! 待ってくれアルフ!!……アルフーーーーーーーー!!!!!
アリアンロッドRPGリプレイ
みっしょん09 『ディザイア・シティ』
FIN

◆おまけ◆願いと欲望

●フェイの望み
  1位:敵を圧倒できる強力な力
  2位:自分より強いのうぜぇ
  3位:マーナルうぜぇ

●オルフィの望み
  1位:メーアの幸せ
  2位:フェイの友達復活
  3位:フェイといつまでも

●マーナルの望み
  1位:カネ
  2位:宝石
  3位:豪邸

●パルンの望み
  1位:邪神へ昇格
  2位:邪神の望むままに
  3位:美味しいもの食べたい


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