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1999年9月20日 BEAST BIND 魔獣の絆R.P.G 発売
本格ロマンホラーRPG
――エゴなくして我にあらず――
――愛なくして人にあらず――
それは日本最後のオリジナルTRPGだった。


第3話 人形遊びの夜


GM・シナリオ作成

SIN

登場キャラクター

不死川京介/天涯
(小説家/死神)

チャチャ=ホーリー/チャチャチャ=ハロウィン
(小学2年生/地獄の道化師)

天条光/ロズヴァイゼ
(中学1年生/伝説の住人)


「ねぇねぇ知ってる?」
顔に影が掛かった少女達の……つまりは背景達(イグノラント)の噂話。
「美少女戦姫ワルキュリアでしょ? 知ってる知ってる」
一年前からじわじわと噂されるようになった、今やアンダーグラウンドで有名な漫画である。
「おい、ついに単行本化だってよ!」
表の世界にはまだまだかもしれないが、その人気は熱狂的だった。
そして人の想いは現実となる……――

「美少女戦姫ワルキュリア、光の戦士ロズヴァイゼ参上!! 」

■零章■

GM:それではプレイを始めたいと思います。第二話に続きSINがGMを務めさせて頂きます。まずは各キャラ自己紹介をお願いします。
不死川:不死川京介(ふじかわ きょうすけ)、外見28歳の男。『万年怪奇』という雑誌にコラムを載せている売れない小説家だ。アーキタイプは死神、魔の名は天涯(てんがい)……自己紹介使いまわしな(笑)
GM:まぁ別に良いです。ではもう1人。
チャチャ:はい! チャチャ=ホーリーだよ☆ アーキタイプは地獄の道化師! 人間として育ったけど両親の死をきっかけに魔物だった事に気が付いたの。今はフッキーの所で暮らしてます。
不死川:そうか……一緒に暮らし出したんだったな。
チャチャ:だいじょぶじょぶ♪ 私って<家事:手伝い>できるし!……あくまで手伝いだけど(笑)
不死川:あまり役に立たん。
チャチャ:あ、それと今回から3年生ね! 4月になって学年が上がると共に学校もフッキーの家の近くの所に転校したの。小学校の名前は新都小学校って事で(笑)
GM:わかりました。それでは今回からの新登場キャラどうぞ!
光:名前は天条光(てんじょう ひかり)! 一人称は"あたし"。考えるより行動する方が好き、とにかく正義正義な女子中学生13才! あ、高い所は大好きです(笑)
GM:え〜…魔物の説明を。
光:アーキタイプは伝説の住人で、あたしはとある漫画の主人公です。魔の名はロズヴァイゼ。
不死川:漫画? そんなに有名なのか?
光:一般的ではありません。アングラでカルト的な人気を誇る漫画です。今年、第一巻が発売されました。題名は『美少女戦姫ワルキュリア』と言って、異世界からやってきた戦士が地球を護る為に戦う完全ヒーローモノ。主人公は中学生に紛れて普段は生活しているんだけど、悪者が出てくると美少女戦姫ワルキュリアに変身して戦うの。
チャチャ:え? じゃあ魔の名はワルキュリアじゃないの?
光:ワルキュリアはチームの総称で、その中でも私は光の戦士ロズヴァイゼなのです!!
不死川:ロズヴァイゼ以外にも8人ぐらい戦姫がいそうだ(笑)
光:目的は地球を護る為に覚醒するであろう勇者を見つける事。でもその勇者は敵も狙っているから、あたし達は今日も戦い続けるのです!!
GM:それは漫画の設定ね?
光:そうそう(笑) まだ作品が生まれたのが去年なので、魔の年齢は1歳。
チャチャ:めがねっ子?
光:それは2番目か3番目。
チャチャ:頭悪いなぁ(笑)
光:ロズヴァイゼって名前は言いにくいので、ファンの人とか漫画の中では"ロゼ"って略されて呼ばれます。宜しくね♪
GM:わかりました。それでは第三話を始めましょう。
※なお登場キャラクターのデータは最後に載せてあります。

■序章■

1999年4月、季節は春になりテレビでは世紀末に何が起こるか……などの特集が多くなって来ている。
不死川京介がチャチャと一緒に暮らすようになり1ヶ月が過ぎていた。
GM:場面は不死川から始まります。SAは『自らの生活を守る』です。
不死川:今の生活が大切だと思っているわけか。その通りだ。
GM:では金曜日の朝早く、原稿を書いていると1階から大家さんが――「不死川さーん、あなたにお電話よ〜?」
不死川:下に降りて行って共同電話に出よう――はい、もしもし不死川です。
GM:「あ、先生ですか?」――声は女性です。管川さんの後任にと、4月からあなたの担当になった山川陽子(やまかわ ようこ)さん。すでに何度か会った事はあります。
不死川:そうなのか? まだ4月に入ったばっかりだと思うが。
GM:彼女は新人なので担当する人が不死川さんしか居ないのです。だから2日に1回はやってきたりします。
不死川:やる気に満ちているな……絆を結んでおくか――ああ、山川さんか……何でしょうか?
GM:「何かじゃありませんよ〜原稿を今日には上げれるって言ってたじゃないですかぁ」――という事で<職能:文筆>で振って下さい。
不死川:(コロコロ)……ふむ、5成功だ――問題ありません。すでに昨日の時点で完成しました。
GM:「か、完成しているんですか!? じゃあなんで郵送してくれないんですか!」
不死川:ふむ……郵送代が無くて(一同爆笑)
チャチャ:フッキーらしい(笑)
GM:「も、もしかして、いつも担当が取りに行く約束だったんでしょうか?」
不死川:前任の管川さんはそうしてくれていましたが?
GM:「あ、はい、わかりました! すぐ行きますから待っていて下さい!!」――ガチャっと切れる。それから1時間後に不死川のドアがノックされます。
不死川:はい、どうぞ?
GM:ガタッ……――「先生、このドアなんとかなりませんか? ドアノブ無くって不便ですよ?」(笑)
不死川:別に部屋に盗られる物が有るわけでもなし。
GM:「で、原稿はどこでしょう?」
チャチャ:罪1点使う! 登場とともにエゴ「イタズラしたい」(コロコロ)……失敗! だけど自主的に判定だから原稿にお茶を零しておいた(笑)
GM:「あ、あの先生……なんかにじんじゃって見えないのですけど?」――お茶に侵食された原稿を手に。
不死川:電話に出る前までそんな事にはなっていなかったと思うのですが……チャチャ、何か知ってるか?
GM:チャチャは絆判定です。
チャチャ:(コロコロ)……成功――山さんにお茶を入れてあげようと思ったんだけど転んじゃったの――オモチャとかをランドセルに入れて学校に行く用意をしながら言う。
不死川:……チャチャは優しいね。
チャチャ:もっかい煎れた方がいい?
不死川:いや、それはいい……と、言うわけです山川さん、でもあなたなら解読可能ですよね?
GM:「ああ、これが新人の苦労なんですね……ううう、先生もいい加減ワープロで書きましょうよ〜」
不死川:お金がありませんから。
GM:「そ、そうですよねぇ……はぁ、わかりました。頑張ります」――と原稿をカバンにしまいます。
チャチャ:あ、そうだフッキー。500円頂戴。
不死川:いきなり何故?(笑)
チャチャ:あのね、面白い漫画があって買いたいの。まだクラスのみんなは見てないから私が一番に買うんだ♪
光:チャチャって情報通?
チャチャ:通って言うより、根底が道化師だから世間的に人気のものより、すこしマイナーな方が好きなの。天邪鬼に(笑) だから芸能人もまだ売れてない人とかの方が詳しい。
不死川:チャチャ……ウチにそんなお金はないぞ。さっきの原稿料が入れば別だが。
GM:「原稿料が出るのは来月です。貸しませんからね」
不死川:と、いう事だ。
チャチャ:う〜ん……じゃあいいや、本屋さんから借りてきたのをみんなに見せびらかそう。
GM:って、それって駄目じゃないですか!(笑)
チャチャ:行って来ま〜す☆――と退場!
不死川:ああ。
光:イタズラしに来ただけだ(笑)
GM:「行ってらっしゃい!」――とチャチャに手を振ってから――「そういえば先生、夜な夜な空を飛ぶ人形の話って知ってます? それに最近行方不明に……」――と山川さんが話し出します。
不死川:ほう、それは知らないな。ネタに使えるかもしれません、聞かせてくれますか?

■第一章■

不死川家に居候するようになって1カ月。
今まで慣れ親しんだ小学校を離れ、チャチャは不死川のアパートから近い新都小学校へと転校していた。
入学式も終わり2週間が過ぎた頃……すでにチャチャはクラスの中心になっていた。
GM:すでに新学期は始まり、チャチャは転校生と紹介され2週間が過ぎました。
チャチャ:じゃあもう学校にもなれたよ♪
GM:はい、チャチャならすぐに慣れそうです(笑) そしてさらに、そこで一番に友達になった子がいます。鈴宮サクラちゃんです。面白い事が大好きで、学級崩壊を起すチャチャに自分から声をかけてきた子です。
チャチャ:サクラちゃんと絆結んでおく♪……それで今日のイタズラは、先生が教室に入ってきたらチョークの粉がドバー!!
GM:ドバー!?
チャチャ:チョーク入れを挟んでおいたから(笑)
GM:「ゴホッゴホッ!……ま、またお前かチャチャ!!」――先生の名前は金田八兵衛と言って、しっかり八兵衛のあだ名で有名な熱血教師だったのですが……新学期そうそう大変なクラスの担任に。
チャチャ:そっか、3年生になったんだよね? じゃあクラスは3年B組で八兵衛先生にも絆を取ろう(笑)
GM:「あ〜ほらほら、みんな席に着け〜」
チャチャ:早速絆判定(コロコロ)……おお、3しか無いのに成功だ(笑)――立ち上がって両手を指揮棒にして……チャチャチャッ!――とお昼の名司会者並に静まる教室。
GM:「よしよし……ではまず一時間目、今日は算数の――」
チャチャ:すると皆して時計に注目。ちょうど長針が真上を向いたところで全員一斉に用意しておいた缶ペン(缶製の筆箱)を落とす。ガシャガシャガシャンッ!(笑)
GM:「………………さて、昨日にも引き続きだが……算数はやめて学級会をします!」(一同爆笑)

――と、午前中の授業は潰れて……お昼ご飯の時間である。

GM:小学校は給食です。
チャチャ:サクラちゃんと机をくっつけてご飯食べてる♪
GM:「今日も先生、とっても慌ててて面白かったね」(一同爆笑)
不死川:チャチャの友達だけあるな(笑)
チャチャ:うん♪ この学校も楽しくなりそう♪ サクラちゃんにも会えたしね☆
GM:「私もだよチャチャちゃん。それでね、最近近くに新しいお店が出来たみたいなんだけど、放課後寄ってみようよ?」
チャチャ:へぇ〜面白そうだね♪ 何のお店なの?
GM:「えっと……人形の館って名前だったから、人形を売ってるみたい。どうかな?」――絆判定して下さい。
チャチャ:(コロコロ)……う、どう取っても失敗だ。
不死川:無駄使いは駄目です。駄目です…駄目です……と私の声が頭に思い出されるチャチャ(笑)
チャチャ:う、う〜ん、行きたいのは山々だけど、無駄使いしちゃ駄目ってフッキーに言われてるしなぁ。
GM:「お金の事なら大丈夫だよ、なんでも開店セールで1週間はタダで人形をくれるんだって♪」
チャチャ:行く行く♪(笑)
GM:「こらこら、放課後に寄り道なんてしちゃ駄目だろう」――と八兵衛先生が来ます。
チャチャ:違うよ先生、ちゃんと家に一度帰ってから行くもん!――嘘だけど(笑)
GM:サクラちゃんも――「ねー?」――と合わせてくれます。
チャチャ:ああ、会って1週間なのにこの以心伝心、サクラちゃんとは親友になれそう(笑)
GM:「まぁ、それなら良いが……ああ、そうだ。お前達、隣のクラスの佐東と矢真田を知っているか? 昨日から帰っていないらしいんだ」
チャチャ:私、最近越してきたばっかだし知らないよ?
GM:サクラもその2人は知らないようで首を横に振ります。八兵衛先生は――「そうか……まぁただの家出だと思うが……お前達も遊びに行く時は、親御さんにちゃんと行き先を言ってから行くんだぞ」
チャチャ:『は〜い!』――と声を揃えて。
GM:ではチャチャのSAを渡します――『大切なものを見失わない』。

■第ニ章■

あたしの名前は天条光、でも本当の名前は違うの……
世間を騒がす美少女戦姫ワルキュリアの1人、光の戦士ロズヴァイゼこそあたしの名前。
え、知らない? しょうがないなぁ……はい、これを貸してあげる♪
――『美少女戦姫ワルキュリア第1巻』
お礼はいらないわ、だから代わりに覚えておいて? 世界は愛と希望に満ちているって事を!!
GM:では新キャラ天条光の場面です。今日は金曜日、場所は光のいる中学校……新都中学校です。
光:じゃあ英語やってる!――ディス・イズ・ヒーロー!(笑)
GM:「ノンノンノン、そこの名詞はペンと書いてあるのです、ミス光?」――と担任の英語教師に注意されつつ午前が終了します。
光:ならお昼ね……中学ってお弁当? それとも給食?
GM:今回は給食って事で。
光:もりもり食べてる! 正義の味方はお腹が減るの!
GM:と、横に友達が来るのですが……絆で誰かいます?
光:いるよ! 新聞部の白井沙穂。小学校6年生の時からの付き合いで、学校新聞の為に街のスクープを取ろうと無茶する子(笑)
GM:ではその沙穂が――「ねぇ光知ってる? 最近起きてる行方不明事件の事」
光:なにそれ!? 教えて教えて!
GM:「ウチの学校じゃあ、まだ事件に巻き込まれたって子はいないんだけど、近くの小学校では何人か行方不明者が出てるんだって」
光:へぇ〜――と言いつつ、給食の人参をさっとそっちのお皿に。
GM:「ね、光、これって陰謀の匂いがしてこない?」(笑)――慣れた風に人参を光の皿に戻す。
不死川:そんなキャラなんだ(笑)
光:自分の所に戻ってきた人参に難しい顔してから――うん、それはきっと悪が絡んでいるに違いないわ! さっそく調査に行きましょう!
GM:「そうね! でも人参はちゃんと食べないと駄目だぞ光?」
光:何言っているの! 正義が私を呼んでいるのよ! 人参なんて後でも食べれる!!
GM:「後になったら食べられないわよ」(一同爆笑)
チャチャ:その通りだよ(笑)
光:うう……目に涙を溜めて人参を頬張る。それでもう飛び出して行く! 漫画でもそうだけど、正義のためなら授業は抜けるから。
GM:では途中で先生が廊下で――「あらミス光、どうしたのですか慌てて?」
光:私、正義の為に早退します!!――ダーッシュ!
GM:「え?」っと困る先生、それに続いて――「先生、私が光を連れ戻しに行きます」――と一緒に走っていく沙穂。ここで光にはSAを渡します『自分の正義を貫く』です。

■第三章■

小学校の授業も終わり、チャチャとサクラは2人して噂の人形の館へと寄り道していた。
都心からぎりぎり外れた端っこにある洋風な建物。
小さめのレンガ作りの家に『ドールハウス』という看板がかけてある。
カランカラン……ドアを開けると学校帰りの女子中高生ですでに満杯だった。
GM:人形の館『ドールハウス』は結構な人気ですね。かなりお客さんが入っています。
チャチャ:どんな人形があるの?
GM:フランス人形から日本人形、ぬいぐるみから陶器製までさまざまですね――「いらっしゃいませ♪」――と長い黒髪が綺麗な女性言います。年は20代ですね。
チャチャ:いらっしゃいました〜♪ お姉さん誰?
GM:「このお店の主人をやっている形代麗(かたしろ れい)って言うの、宜しくね♪ 今、開店サービス中でお店のお人形をみんなに1つずつ渡しているの、こちらへどうぞ?」
チャチャ:付いて行く。
GM:「どんなお人形もらえるんだろうね?」――とサクラちゃん。
チャチャ:そうだなぁ……――「イタズラしたい」(コロコロ)……成功。人形をパクッた(笑)
GM:では形代さんがお店のカウンターの奥から人形を2つ持って――
チャチャ:私これが良いー! さっきパクッたジャック・オー・ランタンの2頭身ぬいぐるみを見せる!
不死川:しかしそれの値段は3万と書いてあった(笑)
チャチャ:ゼロを4つ消しておくから(笑)
GM:「はい、これをあげるわね」――どことなくチャチャとサクラに似た人形です。
チャチャ:私はコレが良い!!――カボチャお化けを。
GM:「ごめんなさい、それは売り物なの……欲しいなら買ってもらわないと……」
チャチャ:じゃあ買う! はい、3円(笑)
GM:ピッ――とレジで読み取ると30000と表示される(笑)
チャチャ:私、これが良い!!(←問答無用)
GM:じゃあ形代さんは少し困った顔をしますが――「ふぅ……大事にするって約束できる?」
チャチャ:もちろん!
GM:「ならその子をあげる。可愛がってあげてね♪」――「良かったねチャチャちゃん!」
チャチャ:うん☆ サクラちゃんには私の人形上げるよ、やっぱり2人は一緒の方が良いもん!――と形代さんから貰った私似の人形をサクラちゃんに渡すね。
GM:「ありがとう♪」――そんな光景を微笑ましく見ている形代さん。
チャチャ:もうちょっと見て行っても良い?
GM:「ええ、構わないわ。ゆっくりしていってね」――では、この館を見て回るなら<発見>を振ってみて下さい。
チャチャ:<発見>はあるもんね(コロコロ)……失敗(笑)
GM:普通にお客さんもいるし、普通に人形があるし、普通にお店ですね。
チャチャ:じゃあ遊んでる。夕方になったら帰ろうかな。
GM:では夕方になりました。サクラちゃんも――「楽しかったね〜♪」
チャチャ:うん、また来ようね♪ 麗さんまたね〜!って手を振って帰ろう。

■第四章■

結局、あたしと沙穂の調査は空振りに終った。
「はぁ……今日の調査はもう終わりね、光また月曜日にね」
調査は打ち切り続きは月曜……なぁ〜んて言っていられない!
あたしは夜を徹してパトロールする事にした。そしてあたしは見た、空を飛ぶ人形を目撃したのだ。
GM:金曜日の夜です。場所は不死川のボロアパート。登場は不死川とチャチャ。
光:あたしは!?
GM:登場したくなったら登場して下さい。
光:了解。
不死川:さて……原稿も出したし、窓から外でも眺めているか。
チャチャ:私はカボチャの人形を転がして遊んでいる……あ、名前はチャッピーね(笑)
不死川:そういえばチャチャ、その人形はどこから拾ってきたんだ?
チャチャ:最近出来たお人形のお店で貰ったの。ほら、カワイイでしょ?――自慢自慢(笑)
不死川:ああ、そうだな……と流し見てふと……って、3万って書いてあるじゃないか!?(一同爆笑)
チャチャ:麗さんっていうお店の人がくれたの。良い人だよ?
不死川:そうか……それじゃあ今度、その人にお礼を言いに行かないとなぁ。
チャチャ:なんで?
不死川:いや、なんで?って聞かれてもな(笑)
GM:ではここで不死川とチャチャは【感情】か<発見>で振ってみて下さい。
不死川:(コロコロ)……5で成功。
チャチャ:……3で成功。
GM:夜の空を、小さな物体……人形のようなものが飛んで行った気がします。
不死川:うむ、次のネタはこれにするか……ん? そういえば山川さんがそんな話をしていったな。
チャチャ:ねぇアレって何?
不死川:空飛ぶ人形……ありえない話だな。
チャチャ:私ちょっと見てくる!――と部屋を飛び出していこう♪
不死川:……いや、私も行く――上っかけ引っ掛けて出よう。
GM:では空飛ぶ人形が飛んでいった方向へ行くと、街の裏道に出ます。そしてそこに1人の男性が倒れているのを見つけます。
チャチャ:フッキー!?
不死川:その男性に近づく――おい、大丈夫か?
GM:脇腹を抑えながら――「うう……」――もうすぐ死にそうです。
チャチャ:た、大変!? 救急車呼ばなきゃ!
GM:不死川は「生命に死を与える」でエゴ判定して下さい。
不死川:(コロコロ)……成功だ――いや、呼ぶ必要は無い。彼はここで死ぬべき定めだったのだ。
チャチャ:そうかぁ…って、何言っているのフッキー! まだ生きているんだから助けてあげようよ!
不死川:(コロコロ)……絆で止まった――あ、ああ、そうだな。携帯……は無いから、電話ボックスを探そう。
チャチャ:うん!
光:そこに罪を使って登場! 調査の結果は何も得られず、私は1人夜のパトロール中でした……するとどうでしょう? 負傷した男性の横で不審な2人組! 警察に電話しておいてから2人に背後から声をかけます!
不死川&チャチャ:『え〜〜〜』(←非難ゴーゴーな声)
光:なによ、その不満な声は!(笑)
チャチャ:だってねぇ〜。
不死川:まったくだ。
光:じゃあやるよ! やれば良いんでしょうが(笑)
――「待ちなさい!」――電柱の上から声をかける(一同爆笑)
不死川:誰だ!?
チャチャ:キョロキョロして――あれは!?――と電柱の上を指す!
GM:でも光って変身して無いよね?
光:セーラー服だよ。
不死川:おいっ。夜まで着たきり雀かよ(笑)
チャチャ:なんだ、ただの女子中学生かぁ……って、ええ!?(笑)
光:「世界は正義に満ちています! 正義の瞳は悪を絶対に見逃さない!……とう!!」
GM:電柱から飛び降りるなら【肉体】で成功4以上を。失敗は1D6ダメージね。
光:(コロコロ)……失敗(コロコロ)……3点でベチャ(一同爆笑)
チャチャ:えっと……。
不死川:10円をチャチャに渡して――救急車だ(笑)
チャチャ:わかった!――電話ボックスに走る!
GM:では1999年だしまだたくさんあります。チャチャは電話ボックスに着いたところで「イタズラしたい」をどうぞ。
チャチャ:(コロコロ)……あう、流れちった(笑)――とりあえず電話をかけて――あ、もしもし? 今、新宿の○○の路地裏なのですが……デラックスピザをLサイズで10枚お願いします――ガチャ(一同爆笑)
GM:ひでぇ(笑)
不死川:チャチャ、電話したか?
チャチャ:うん、ばっちり! 30分以内には来るよ!(一同爆笑)
不死川:よし、それよりこの少女は……。
光:気が付きます――はっ!?

――あたしとした事が大失敗。ついロゼのつもりで高いところから飛び降りてしまった。こういう時、人間の姿は不便である。

不死川:大丈夫かい? すぐに救急車が来る。なぜ電柱に登っていたのかはわからないが、どこか悪い場所を打っているかもしれない、安静にしておいた方が良い。
光:な! 怪しい奴等め!
不死川:怪しい? 何を言っているんだキミは?
光:こんな夜中に和服と小っちゃい子が出歩いてるなんて怪しい以外の何っていうのよ!
チャチャ:保護者同伴だもーん。
不死川:私が保護者だ。
チャチャ:それに電柱から突然墜落した人の方が、よっぽど怪しいと思うけど……。ねぇ、本当に大丈夫?
光:………………。
不死川:まぁ良い、電話はしたんだ。さっさと逃げるぞ。知り合いがいるとはいえ警察とはなるべく鉢合わせしたくないしな。
チャチャ:了解! じゃあね変なお姉ちゃん!――逃げる〜♪
不死川:せっかくだから(コロコロ)……<時間停止>成功、1分間時を止めてその間にチャチャと消える。
GM:では光が気が付くと目の前から2人の姿がありません。
光:あ、あれ? 確かにいたのに!?
GM:そこに警察がやってきます――「な、これはいったい……キミが第一通報者だね。ん? その制服は……駄目じゃないかこんな夜中に出歩いちゃ」
光:え、違うんです! ここに怪しい2人組が!
GM:「犯人を見たのか? ちょっと詳しく教えてもらえるかな? おい、救急車に連絡だ」
不死川:そこにバイクがキーっと止まる――「すいませーん、ビバビバピザですが……」(一同爆笑)
GM:警察はピザ屋にあっけに取られます。
光:その隙に逃げる! さすがに警察に行くのは正体バレるかもしれないし逃げる!(笑)
あたしはその場を去ることにした。
正義の味方とはいえ、この一般社会にワルキュリアはまだまだ浸透していないのが現状だからだ。
それにしてもあの和服と小さな子……空飛ぶ人形と何か関係があるのだろうか……。
あたしはまだ点と点と見つけたに過ぎない。でもあたしの正義の勘は告げていた。
これらの事と、行方不明事件は決して無関係では無い……と。
翌日、病院へ運び込まれた男の記事が新聞の端っこに載っていた。
男は、人形マニアのサラリーマンだったらしい。

■第五章■

唐突だけど、あたし天条光は魔物と呼ばれる存在らしい。
人々の信じる心が生んだ漫画の主人公……それがあたしらしかった。
と言うのも、それに気が付くまであたしはあたしの存在を信じていたからだ。
あたしは別の魔物が悪さをする場面を目撃し、その悪と戦った時に自分も魔物であると教えられた。
ショックではあったが、それをすんなり受け入れられる自分がいた。
それが自分が魔物という存在である証拠なのだろう。
魔物は悪さをするもの達だ。あたしもその魔物の同類……だけど決定的に違う部分がある。
あたしには正義がある。この世界の人々を護り、悪を討つという正義が!
GM:では場面は次の日曜日です。朝から何かする人はいますか?
光:あたしやります! 早朝からちょっと警官の目を警戒しつつ、街を歩きまわって昨日の2人組を探す!
不死川:私達の事か。
光:そう。
チャチャ:でも日曜日でしょう? きっと寝坊しまくってるよ(笑)
不死川:私は規則正しく生活していそうだが……別段、部屋の外に出る用事は無いしな……チャチャが起きるまでゆっくりしていよう。
GM:では光は2人組を見つけられません。その代わりにこんな場面に出くわします。
光:こんな場面?
GM:1人の女性が男の人達にからまれている場面です――「なぁいいだろ、お茶でも飲まない?」「いえ、その……」――と女性は困っています。
光:それは助ける! 間に割って入って――嫌がっているじゃない! 止めなさいよ恥ずかしい!!
GM:「なんだガキ? 家帰って牛乳でも飲んでろ」
光:それは出来ません。悪の行いを見過ごしたとあらば、あたしは天神オーディンにあわせる顔がありません! さぁ正義の名の下にさっさと帰りなさい!
GM:「えっらそうなガキだな……何が正義だ? 言ってる事がわかんねーんだよ」
光:正義がわからない? ふっふっふっ……そんなあなたにはコレ! 美少女戦姫ワルキュリア第一巻! 読めばすぐさま正義を理解です!(一同爆笑)
チャチャ:持ち歩いているんだね(笑)
光:普及しないとあたしの存在が消えちゃうので(笑)
GM:「はぁん?」――2本の指で摘んで……ボッ! ライターで火をつけて燃やします。
光:世界は憎悪で満ちています……敵だ、敵がいる! あなたは悪です! 見た目もさながら!
GM:「見た目は関係無いだろうが!」(コロコロ)……殴り失敗(笑)
光:腕を捻ります(コロコロ)……【体】で4成功!
GM:回避(コロコロ)……失敗――「痛てててて」
光:ギリギリで放してあげます――悲しいけれど世界は勧善懲悪なの。これに懲りたらもう悪さをしないようにね!
GM:かなり悔しいけど、男達は去って行きます。
光:絡まれてた人に――大丈夫でしたか?
GM:「あなた強いのね……ありがとう、助かったわ」
光:それは正義ですから(笑)
チャチャ:言うと思った(笑)
GM:見ると長い黒髪が綺麗な美人さんです。
光:ほわ〜〜と見惚れよう。
GM:「私、形代麗って言うの。少し行った所でお人形のお店を開いているから、今度来てくれないかしら? お礼をするわ♪」
光:そ、そんな事! 正義の為にやったんです、お礼なんていりません。
GM:「じゃあ……あなたのお名前は?」
光:名乗るほどの者じゃありませんから(笑)
GM:<人の記憶に残りたい>で振って?
光:(コロコロ)……天条光って言います(一同大爆笑)
チャチャ:言ってるんじゃん(笑)
GM:麗さんはカバンから何か取り出すと光に渡します――「今はこれしか無いけど受け取ってくれるかしら?」――どことなくロゼに似た人形です。
光:え、でもこんな――
GM:「ううん、私の気持ちよ。ありがとう光ちゃん」
光:それじゃ……頂きます♪
GM:麗さんは満足そうです。
光:あ、ではあたしはこれで、パトロールの続きがあるんで!
GM:「そう、光ちゃんまた今度……パトロール頑張ってね♪」
光:はい!!

■第六章■

日曜日の昼下がり。
完全な寝坊をかましたチャチャとお昼ご飯を食べ終わると、チャチャがいそいそと出かける用意をし出す。
「どこかに行くのかチャチャ?」
不死川の問いにチャチャは「何言っているの?」と言った顔で――
チャチャ:ドールハウスへ一緒に行く!って昨日約束したじゃん。
不死川:ああ、そういえばそういう約束をしていたな。では行くか。
GM:では人形の館ドールハウスに到着します(コロコロ)……お昼過ぎだし、すでにお客さんが10人以上いるのが見えるね。
不死川:混んでいるな……。
チャチャ:じゃあ私だけ行ってくるね?
不死川:ああ……いや、駄目だ。私も一緒に行く(笑)――イタズラされても困るしな。
GM:では中に入った2人は【感情】か<発見>をして下さい。
不死川:(コロコロ)……4成功。
チャチャ:私は5!
GM:まるで2人をじっと目で追うように視線を感じます。
不死川:何か皆に見られているような気がするな。
チャチャ:フッキーがいつもの格好で来ているからじゃない?
不死川:そうか? 和服は小説家の基本だぞ?――って、その流れじゃさして視線を気にせずに終る(笑)
チャチャ:まぁ今はそれぐらいでもいいんじゃないかな? なんでかって理由はなんとなく解るし。
不死川:……それもそうだな。
GM:じゃあ2人は視線を感じてあまりいい気分ではありません。
チャチャ:違うよ! 私は<目立ちたい>(コロコロ)……成功! 視線釘付けでいい気分だよ!(笑)
不死川:………………。
チャチャ:陳列棚に登ってみたりしてさらに目立つ!
GM:そんなチャチャを棚から下ろして――「いらっしゃい、また来てくれたのね♪」――麗さんです。
チャチャ:あ、麗さん! こんにちは♪
不死川:先日はウチのチャチャが、どうもありがとうございました。
GM:「保護者の方ですか? お礼なんて別に良いんです。みんなが人形で幸せになってくれれば私はそれで」
不死川:そうですか。
GM:「お兄さんもどうですか? まだサービス期間中ですしタダで1つ差し上げますよ?」
不死川:いえ、ウチには大きな手のかかる人形がいますから――とチャチャを見ながら。
GM:「そうですか、それは残念です……ではゆっくり見て行って下さいね」
不死川:ええ、お言葉に甘えて……――と、そうだGM、昨日飛んでいた人形と似たような奴は、ここには無いか? あればそれを買っておきたい。
チャチャ:コラムの資料?(笑)
不死川:それもある(笑)
GM:では店の隅っこにスプラッタでリアルな感じの人形があり、それがなんとなく雰囲気似ているかな……と思いました。
不死川:これ下さい。
GM:周りのお客が引きます。ドン引きです。
不死川:あ、私心霊コラムを書いている者なので、別に怪しいものじゃありません。
光:そこに登場します。人形が空を飛ぶのは実は私も見ていたので、知り合った麗さんのドールハウスへやって来たのです。何か手掛かりは無いかな?って。
GM:と光は見ます。昨日の殺人現場にいた2人がいる事を。
光:ああああああ!――大声で指差す!
不死川:なんだ? そっちを向こう。
光:犯人見つけたー!
チャチャ:「目立ちたい」(コロコロ)……成功!――お店の中心の棚に登ってそっちを逆に指差す!――昨日の殺人現場にいた人だー!!!(笑)
不死川:そう、そいつだ!!(一同爆笑)
GM:「え、人殺し?」「本当?」「何、この中学生の女の子が?」
不死川:(ナレーション風に)……私はその日、いつものように夜の散歩をしていたのです……すると路地裏に男の人が血だらけで倒れていました、そこで私は見たのです。その男の側に立つセーラー服の少女を……血に濡れた刃物のようなものを手に立つ少女が、私を見てニヤリと笑うのを(一同笑)
光:え! え!?
不死川:小さい声で……うむ、このフレーズ使えるな(笑)
チャチャ:私はフッキーの呟きを無視して、ナレーションに続ける!――それがそこの子でーす♪(笑)
光:違うっ! 私はそんなんじゃ!?
チャチャ:その間に逃げる〜☆
不死川:人が混雑しているなら、業を使うまでもなかろう。私も逃げた。

■第七章■

週が明けて月曜日。
チャチャは空飛ぶ人形の事も、そこで起こっていた殺人事件の事もおおむね忘れ、今日は学校でどんな笑いを起そうかとそんな事ばかり考えていた。
チャチャ:今日は何をして遊ぼっかなぁ〜☆
不死川:チャチャ、あまり先生を困らせるんじゃないぞ。
チャチャ:うん解ってるから任せて♪ あ、そうだフッキー、昨日のあの人形頂戴?
不死川:あの人形?……ああ、あのスプラッタでリアルな人形か、じゃあ渡そう。
チャチャ:ランドセルのところから首が見える感じに詰め込んでいく――行ってきまーす!
不死川:気をつけてな。
チャチャ:で、学校着いたら――誰か絵の具貸して?――って赤い絵の具を借りる。
GM:「チャチャちゃんおはよ〜♪」――サクラちゃんとか来つつ――「何やってるの?」
チャチャ:スプラッタ人形を真っ赤な血だらけにして、教卓の天井に貼り付けておくの。
GM:では八兵衛先生が警戒しながら扉を開け――「ふむ、今日はなんともないか……」――と教卓まで来て。
チャチャ:その瞬間、スプラッタでリアルな人形が、真っ赤な血だらけで教卓の上に落ちる――ボトン。
GM:いつもの反応と違ってシーンとする教室。チャチャはエゴ判定どうぞ。
チャチャ:「目立ちたい」(コロコロ)……はーい! 私がやりましたー!(笑)
GM:「いや、それは解っているんだが……な」――と、八兵衛先生も引き気味です。
チャチャ:小声で……ねぇサクラちゃん、面白くなかった?
GM:「ちょっと……ブラックユーモア過ぎかなぁ……とか」――と、ここでサクラの様子がいつもと違います。【感情】か<発見>で成功して下さい。
チャチャ:(コロコロ)……ごめん失敗。う〜ん、みんなの笑いのLVに合わせなきゃ駄目かぁ。
GM:ではそのまま授業は終了します。放課後の下校時間です。
チャチャ:サクラちゃん一緒に帰ろ!
GM:「うん」――と言った所で八兵衛先生が――「こらチャチャ、この人形はお前のだろう、ちゃんと持ち帰りなさい」
チャチャ:え〜〜絵の具で汚れたから私いらな〜い、先生にプレゼントするよ(笑)
GM:「いや、先生もこんな気持ち悪い人形はいらん」(笑)
チャチャ:じゃあ仕方ないからランドセルにしまおう。
GM:では帰り道ですが……チャチャ、あなたのランドセルの中から何やらゴソゴソと動き回る音がします。
チャチャ:あ、サクラちゃんちょっと待って――とランドセルを前に回してその場で座って開けて見る。
GM:(コロコロ)……その瞬間、あのスプラッタな人形が――
チャチャ:蓋を閉めます。(コロコロ)……【肉体】で3成功。
GM:(コロコロ)……――
不死川:誰が見ても失敗の出目だな(笑)
GM:……ちっ!!――サクラちゃんが寄ってきます――「どうしたのチャチャちゃん?」
チャチャ:ランドセルを閉めた格好のまま――え、えっと……そう! 先生に投げようと思ってたネズミが暴れちゃって(笑)
GM:「ネズミなんて持ってきてたの?」
チャチャ:そ、そうなの! それと今日は大事な用を思い出したから急いで帰らないと! ごめんねサクラちゃん! また明日学校で、じゃーねー!!――ランドセル引っ掴んで走って行きます。
GM:「え、あ、うん……また明日ねー」――とサクラちゃんが呆然と見送ります。

■第八章■

週が明けて月曜日。
あたしは土日にあった事を整理していた。
空飛ぶ人形、殺人事件、現場に居た和服の男と小さい女の子。そしてあたしは1つの仮説を導き出した。
そしてその仮説は行方不明事件を含む、全ての辻褄が合うものだった。
GM:場面は新都中学校です。授業前の空き時間。新聞部の沙穂が光に寄って来て――「さぁ今日も事件の調査頑張ろう!」
光:沙穂、実はあたし解ったかもしれない。
GM:「え、そうなの!?」
光:あたしの仮説はこうよ。ある男が人形を餌に子供を誘拐しているの。そして目撃者は消しているの。昨日の新聞の端っこに載っていた男は、その目撃者ね。
GM:「………………」
光:子供を誘う手口もすでに判明済みよ。男は人形が空を飛ぶ場面を見せて子供の気を引くの。そんな不思議な人形……子供なら一発で付いて行ってしまう。恐ろしい手口だわ。
GM:「………………」
光:どうしたの沙穂?
GM:沙穂は可哀相な目で見ています(一同爆笑)
光:な、なに! あたしは可哀相じゃないわよ!?(笑)
GM:「光……なんでいきなり人形が出てくるのよ? しかも空を飛ぶなんて意味不明だって」
光:それは土曜の夜に――と言葉を止めます。それを話したら沙穂まで魔物の事件に巻き込んじゃうし……。
GM:「事件の調査は地道に足で稼がないとね? 変な想像で勝手に決め付けるのは良くないよ?」
光:う、うう……わかった――ちょっとふて腐れながら、昨日麗さんから貰った人形にロゼのコスプレさせてる。
GM:「あんたその人形どうしたの?」
光:ワルキュリアを広めるために役立ってもらうの――ポーズ決めさせたり。
GM:「本当好きよね……まぁ調査はまた放課後やりましょう。制服のままだと怪しまれるから、今度はちゃんと着替えてからね」
光:了解!
GM:では何事もなく放課後の下校時間です。
光:普通に下校しているよ? 主題歌歌いながら。
GM:主題歌!?
チャチャ:アニメ化も映画化もまだじゃん!(笑)
光:だから勝手に主題歌を自作自演(笑)
GM:と、ロゼの人形が――って、人形どこにあります?
光:カバンに吊り下げてる。
GM:では誰もいない学校帰りの道で、いきなりロゼ人形に襲われます。
光:そんな! 私が悪だって言うの!?――逃げる逃げる!
不死川:逃げるのか!(笑)
GM:(コロコロ)……ち、スカっと外したか。
不死川:そこに偶然登場!――ん?
光:はっ! 殺人犯!? もう駄目だー! 前門の殺人鬼、後門の殺人人形!(一同爆笑)
不死川:人形が勝手に動いているのは判っていいよな?――キミはこの前の……なんだあの人形は!? キミ、早くココから逃げろ!!
光:おのれ殺人犯! 挟み撃ちとは卑怯な!!
GM:とかやってるとロゼ人形が殴ってきます(コロコロ)……奇数なので不死川へ。命中は5です。
不死川:人間だし【肉体】(コロコロ)……回避失敗。
GM:(コロコロ)……3点の通常ダメージです。
不死川:手に持った買い物袋をぶちまけながらふっとぶ――グハッ!
光:それは驚く! 人形と殺人犯(不死川)はグルだと思ってたし。
GM:何もしないなら続けて人形は攻撃しますが?
光:する! 殺人犯はもしかしてただの一般人だったのかも……って思い直す。そしてとりあえずは人形に攻撃! 人間の姿のままで<戦乙女の光槍>を打ち出す(コロコロ)……2、2成功(笑)
GM:その程度(コロコロ)……駄目だ、失敗です。
光:(コロコロ)……ダメージは10点!
GM:ロゼ人形は粉々になって砕け散ります。
光:(コロコロ)……暴走は駄目、ロズヴァイゼの姿に強制変身しちゃった。殺人犯は一般人だったとは言え、気絶してるから大丈夫だよね?――と後ろを見る。
不死川:起き上がってばっちり見ていよう。
光:あ゛。
不死川:キミは――
光:撮影! 特撮の撮影だから! 美少女戦姫ワルキュリア! 日曜の8時から生放送だから見てね!――と言って急いで逃げます(笑)
不死川:では起き上がって呟こう――やはりあの人形は……――。
あたしは自分の不用意さを呪った。
事件を短絡的に殺人犯と結びつけてしまった事も去ることながら、この姿を一般人に(殺人犯とはいえ)見られてしまったのは一生の不覚だ。
このロゼの姿は普通の人に見せるわけにはいかないのだ。
正義の味方は人知れず戦うもの……それは漫画の世界も、この現実も変わらない。それなのにあたしは……

■第九章■

不死川京介はドールハウスへと来ていた。あの土曜の夜の少女……どうやら"こちら側"の存在らしい。
だが、その少女については後回しだ……今、優先するべきことはこの扉の先にある。
GM:夕方です。ドールハウスは閉まってます。窓はカーテンで閉められ、中からの明かりはなく扉には
『くろーず』と書かれたプレートが下がっています。
不死川:休みか?
GM:そのようですね。
不死川:一通り周ってみるが……どこか入れそうな場所はないか?
GM:鍵が掛かってますから。
不死川:……裏路地で変身して<影渡り>(コロコロ)……人形がディスプレイされてる店頭に出てくる。気配とか探るが?
GM:薄暗い店内では周辺から視線を感じます。
不死川:人形の無い壁を背にして立ち、人形達を監視してみる。
GM:するとすすり泣く声が聞こえてくる――(助けて……)(体が、体が動かないの……)
不死川:この声は……――キミは誰だ?――声に返事してみる。
GM:(そこに誰かいるの?)――と何かが近寄ってくる(コロコロ)……4体の人形がトテトテと近づいてくる。全て子供の姿を模した人形だ。
不死川:やれやれ……敵か。
GM:「生命に死を与えたい」を振って下さい。
不死川:(コロコロ)……成功。虚空に手を入れ大鎌を――
チャチャ:駄目だよフッキー!
不死川:!?……やばいやばい。思わず行方不明の子供の話を忘れていた(笑) チャチャの絆で(コロコロ)……よし、エゴを止めた。
GM:(お願い……)(助けて……)
不死川:お前は誰だ?
GM:(私は矢真田…新都小学校3年生の……)
不死川:チャチャの小学校と解っていいな? そうか……噂の行方不明者達か。
GM:(逃げて……早く……)(あの人が帰ってきたら……)(助けて……)
不死川:わかった……キミ達に笑顔を取り戻す事を約束しよう(コロコロ)……<影渡り>で一時撤退する。一気に自分の部屋まで帰ろう。

――その頃、不死川のボロアパートでは――

チャチャ:フッキーが帰ってくるのを待ってる!
不死川:ではズブズブズブと影から出現。
チャチャ:その気配を察して投球モーション! ランドセル第一球! 投げました!(笑)
不死川:<クラインの壷>で跳ね返し!
チャチャ:実はフォーク! 足の指に当たるランドセル!(笑)
不死川:くっ……やるなチャチャ。
チャチャ:って、なんでいきなりその姿になっているの?
不死川:そうだ、あのスプラッタな人形はどうした!?
チャチャ:大変だったんだよ! 下校途中にいきなり暴れ出して、急いでランドセル閉めて持って帰ってきたんだから!
不死川:そのランドセルは!
チャチャ:だからフッキーの足元に投げつけた奴。今、ガタゴト言ってる(笑)
不死川:そうか……無事だったか。
チャチャ:無事じゃないよ。私のランドセルが大変な事になってるよ!
不死川:まぁ……それは別に良いじゃないか、また新しいのを買ってやる――と言って、ランドセルごと大鎌で切り刻む。
GM:では中のスプラッタ人形は壊れました。
チャチャ:ねぇ、フッキー! いったい何がどうなっているの?
不死川:ああ、順を追って説明しよう……実は山川さんから行方不明事件と人形が空を飛ぶ事件については、聞かされていたんだ。始めはネタになるかと調べていたんだが、チャチャも見ただろう? 空飛ぶ人形を追っていったら瀕死になっている男がいた事を。
チャチャ:うん、やっぱあれって人形の仕業だったのかな?
不死川:たぶんそうだろう。新聞の端にその男の記事が載っていたが、どうも人形集めが趣味の人間だったらしい。そしてそう推論するならこれは魔物の仕業だ。そしてチャチャと共に行ったドールハウス……あそこで私達はやけに視線を感じた。まるで誰かに監視されているように……。
チャチャ:じゃあ……麗さんが?
不死川:あの人が黒幕なのか、それとも何者かに操られているだけなのか……それは解らないが1つだけはっきりした事がある。ドールハウスには悪意持つ魔物がいる事、そして行方不明の子供は人形にされてドールハウスに居る事……矢真田という子を知っているか? 先ほどドールハウスに侵入した時に、自分の事をそう呼ぶ人形に会った。
チャチャ:確か先生が隣のクラスで行方不明になった子だって言ってた……。
不死川:それともう一つ、ドールハウスに行く前に人形に襲われている少女に会った。それはあの夜、現場に居合わせた女子中学生だ。しかもだ……その子はたぶん、人間じゃない。手から光の槍のようなものをだして、その人形を破壊していたからな。
チャチャ:魔物……でも良い人だったんだね……犯人呼ばわりして悪いことしちゃったかな。
不死川:もしかしたら、私達より先にこの事件に魔物が関わっている事を知って、独自に何とかしようとしていたのかもしれない……。
チャチャ:じゃあ今度会ったら謝っておこう!
不死川:ああ、だが今は時間が無い。あの夜の現場、そしてドールハウスへの侵入、チャチャに渡した人形の結末……すでにこちらの事情は敵に知られている可能性がある。向こうから攻められる前に、こっちから攻める。今の生活を奪われるわけにはいかないからな。
チャチャ:行方不明だった皆も助けないといけないしね♪
不死川:……ああ、そうだな――死神的には二の次だが、チャチャにそれは言わない。
チャチャ:あ!!!
不死川:ん?
チャチャ:私、サクラちゃんの所行ってくる! サクラちゃんに麗さんから貰った人形あげちゃったの!――飛び出して行きます!
不死川:チャチャ!――人間に戻って後を追う! 今1人で動くのは危険過ぎる!!
GM:では鈴宮家にチャチャは到着します。
チャチャ:こんにちはー! サクラちゃんいますかー?
GM:ではサクラちゃんのお母さんが出てきて――「あらチャチャちゃんじゃない、また来たの? 待っててね、今サクラを呼んでくるから」――しばらくして――「あがって欲しいって……どうぞ」
チャチャ:2階の子供部屋! サクラちゃんの部屋に入る!
不死川:私は家の見える位置で待っていよう。
チャチャ:サクラちゃん! あの人形どこ!?
GM:「え?」――って感じでサクラが不思議がります。
チャチャ:ほら、ドールハウスの麗さんの所で貰ったお人形だよ!
GM:「ああ、それなら窓辺に……」――と2体が並んで置いてあります。
チャチャ:ちょっと借りるね!――その2体を手にして――
GM:ではここで<発見>で振って下さい。
チャチャ:(コロコロ)……うん、今回は成功!
GM:朝、サクラちゃんに会った時からずっと感じていた違和感が、今ははっきりと感じます。人形を手にしようと窓辺によったチャチャですが、後ろで待つサクラからは気配が感じられません。
チャチャ:ハッ!?――サクラちゃん?
GM:「どうしたの?」――今までわからなかったのが不思議なくらい……何か不自然さが目立ちます。
チャチャ:あなた……誰? サクラちゃんをどこにやったの!!
GM:「ケケケケケケッ」――と急に笑い出すと首が360度ぐるりと回ってカクカクしだします。ソレと共に、ふわりと2体の人形がサクラの周りに浮かぶ。さぁ戦闘です、イニシアをどうぞ!
◆1ラウンド◆
[1]チャチャ(9)
[2]不死川(8)
[3]人形×3(6)
チャチャ:困ったなぁ……普通の攻撃が私はできない(笑)
GM:使えば勝つか死ぬかの二者択一ですしね。
チャチャ:うう〜とりあえず魔物変身! それで待機! フッキー来て!
不死川:いいだろう。≪神出鬼没≫で登場する。もちろん変身済みだ――命無き人形か(コロコロ)……6成功、さらに罪を使って追加行動(コロコロ)……7成功。サクラ人形では無い2匹をまとめて斬る。
GM:(コロコロ)……駄目、両方あたる。
不死川:(コロコロ)……10点と11点。
GM:2体の人形は消滅します。
不死川:さて……キミは話すことができるのかな?
GM:ではサクラに化けてた人形は邪魔しに来た死神を攻撃します――(我ガ主ノ為ニィィィッ!!)……命中4。
不死川:(コロコロ)……5成功。鎌で防御――どうやら、ドールハウスへ行く必要がありそうだ……――そのまま次のラウンドで攻撃(コロコロ)……5命中の10点ダメージ。
GM:(コロコロ)……消滅します。
チャチャ:サクラちゃん……。
不死川:行くぞチャチャ。全てはドールハウスだ。
チャチャ:うん。

■第十章■

あたしは足取り重く街を歩いていた、あたしは自信をなくしていた。
正義の味方は完璧じゃなきゃならない……もちろん、落ち込んだり悩んだりはする。
けど、それはあくまで人間としての顔だ。正義の味方であるロゼは完璧である必要がある。
それなのにあたしは、ロゼに変身するわけでもなく、とっさの事に正体がバレるような行動を取ってしまった。
どうしてそんな事をしてしまったのだろう……人間のままなら逃げればよかったのに……。戦うならロゼに変身すればよかったのに……。
あたしの中であたしの存在が揺らぐ……あたしがロゼでなくなったら、あたしはどうなるのだろう?
あたしはその結末を知っている……ロゼでないあたしは存在する意味が無い。
つまり……消えてしまうのだ。
GM:一方、光の方です。不死川の前から逃げ去った後、どうしてますか?
光:人間に戻ってからトボトボと悩みながら歩いています。正体がバレた事に……と言うより、そんな軽率な行動を取ってしまった自分にショックを受けています。
チャチャ:そんな事でショックなの?
光:美少女戦姫ワルキュリアの光の戦士ロズヴァイゼは、そんなヘマはしないんです。漫画の中のロゼがしないような事をあたしがするって事は、自分が何者であるのかの存在意義に触れるんです。
GM:伝説の住人である事ゆえ、その存在は架空の元ネタとイコールでなくなった瞬間、存在が揺らぐと。
光:そんな感じです。あたしはロゼのはず……でもロゼはあんな事しない……じゃああたしは何? 何なの?って感じでトボトボ歩いてます。
GM:ではそんな光に後ろから声がかけられます――「光! どうしたのよ?」
光:……沙穂?
GM:白井沙穂です――「元気無いなぁ……どうしたのよ?」
光:あたし……あたしって何なのかなぁ……って思ってさ。あたし……このまま存在して良いのかな……。
不死川:思春期にありがちな台詞を(笑)
GM:「光……もう、そんな悩んでいるなら言ってくれればよかったのに」
光:でも……これはあたしの問題だから……沙穂に言っても――
GM:「そんな事無いよ。光ちゃんは存在する価値がある」
光:沙穂……――沙穂の方を向きます。でもこれは魔物の問題だからやっぱり話せないし、黙っちゃう。
GM:沙穂は続けます――「光ちゃんは存在する価値があるよ……少なくとも私の為に」
光:あれ? 沙穂って私の事"光ちゃん"って呼んでたっけ???
GM:それと共に光は気が付きます。いつも事件調査で動くとき、彼女はカメラを提げて取材ルックなのでが……今日の彼女は普通のラフな格好です。
光:沙穂? 今日は放課後、取材するって言ってたからカメラを絶対に持っているはずなのに……。
GM:「光ちゃんは、私の為に」――手を光の方へ向けます。
光:!? あなたは誰! 何者!?
GM:<人形化>(コロコロ)……【知性】で対抗して下さい、こっちは9成功です。
光:(コロコロ)……失敗。
GM:では差分値の9点分の擬似絆(パラバインド)が付きます。沙穂の姿は形代麗になります。
光:形代…麗…さん?――9点はキツイ! 罪を3点使って6点まで減らす。
GM:それと共に光は体の自由が利かなくなります。さらにサイズも小さくなって地面に落下。1体の人形になります。
光:(こ、これは……!?)
GM:声も出せません。沙穂に変身していた形代さんは――「じゃあ一緒に行きましょう」……人形になった光を手に去って行きます。

■第十一章■

都心からぎりぎり外れた端っこにある洋風な建物。
小さめのレンガ作りの家に『ドールハウス』という看板がかけてある。
カランカラン……不死川とチャチャが店の前に立つと、「くろ〜ず」と書かれたドアが自動的に開いた。
不死川:入って来い……という事か。
チャチャ:サクラちゃん!!――飛び込む!
GM:すでに時刻は夜で明かりは差し込まないのですが、店内は夜の闇より暗く、そして広くなっています。店の奥にはどこまでも続くような暗い廊下が続いています。
不死川:ドミニオン? いや、それに類ずるものか……。死神化。変身しておく。
チャチャ:私も道化師に変身してから……先に進むよ。こんな所で躊躇できない。
GM:進むと大きな部屋にでます。そこは魔方陣が描かれており、その中心に7体の人形が置かれています。
チャチャ:その人形の中にサクラちゃんはいる?
GM:いますね。ついでに光もそこに置かれています。
あたしは人形にされたまま半分諦めかけていた。この状態では何も出来ない。
出来たとしてロゼになりきれないあたしに、いったい何ができるのだろう……。
形代さんはあたし達(他に6体の人形がいた)を部屋の中心に置くと何かの準備を始めた。
そうこうするうちに、店の入り口から2体の魔物がやって来た。
表現するなら大鎌を持った死神と小さな魔女っ子……形代さんの仲間だろう。
あたしはここで消える事を覚悟した。
GM:そして部屋の暗がりから女性が出てきます。長い黒髪が美しい形代麗……ただ、その雰囲気はどこか違う。
不死川:操られていた……というわけじゃなかったようだな。
GM:「ええ、私は人形遣い……この子たちは皆、私の子……そしてあなた達もすぐにこうなる」
不死川:どうしてこんな事をする。
GM:「それが私の命を永らえる為に必要なことだから」
不死川:命の代償か。
GM:「そう……私は誰かを人形にする事でしか生きられない……だからこの子たちは人形になってもらうの」
チャチャ:麗さん! そんな事しないで! サクラちゃんは私の友達なの! それに……そこにいる他の子達だって、待ってくれてる人が絶対にいる!
GM:「じゃあ、あなたは私に死ねと言うの? こうしなければ生きながらえない私に」
チャチャ:で、でも……だからって――
GM:「人は誰しも誰かを犠牲にして生きている……特に人間はそう。自分達が生きるためならどんな命だって犠牲にする。私はそんな人間と同じ……ただ、その代償が人間であったというだけ」
チャチャ:でも、だって人間は動物とは違――
GM:「自分達は代償の側に回らないなんて考えは……人間の思い上がりよ。人も動物も同じ命の重さに変りは無い」
チャチャ:う゛……。
どうやら死神と魔女っ子は形代さんの味方では無いらしい。そればかりか、どうやらこの事件を解決しようとしている正義の味方らしかった。
だけど、形代さんの言う事もわかる。
人間達が肉を食べる為に動物を犠牲にする、お米やパンを食べる為に植物を犠牲にする……それと同じように形代さんは人間を必要とするのだろう……。
もし形代さんが悪だとするなら……人間も全て悪となってしまう。
正義とは何か、悪とは何か……正義を行う事もできず、守るべき人間が悪だとするなら……あたしは何のために存在するのか……。

しかし、死神は形代さんの言葉に賛同しなかった。
不死川:キミのいう事は間違っていない。命の重さに差はつけられない。そもそも、命は比較などできないものだ……では、なぜ死神の私がここに来たのか……それがわかるか?
GM:「さぁ…わからないわ」
不死川:助けたいと思ったからだ。チャチャ、お前だってそのはずだ。
チャチャ:……うん、私はサクラちゃんを助けたい!
不死川:そういう事だ。難しい理屈はいらない、その想いが人を動かす。
驚いた。
あたしの中のモヤモヤしたものを突風が吹き飛ばしたかのような気分。
『その想いが人を動かす』
あたしは何を想っているんだろう? そんな事は決まっている。正義の名の下に人間を守る!
死神の言う通りだ。そこに難しい理屈はいらない。
あたしが本当のロゼなら、こんな簡単な事を迷ったりしない……なら、あたしは!!――
GM:「そう……話し合いじゃ解決しないみたい……残念だわ。みんな、この解らず屋さんを黙らせて頂戴」(コロコロ)……<人形遣い>で7。6体の人形がむくりと起き上がります。光人形も対抗7に負けると操られます。成功すれば擬似絆はそのままですが元に戻っていいです。
光:罪を使って能力値ブースト!(コロコロ)……7成功! 光輝きロズヴァイゼに変身しながら元に戻る!

――あたしはもう迷わない! 誰かを助けたいという想いの力……それだけであたしはあたしでいられる!!

チャチャ:
ここは言ってあげるのが友情というもの!――あ、あなたは!?(笑)
光:世界は愛と希望に満ちている! 美少女戦姫ワルキュリア、光の戦士ロズヴァイゼ参上!!(一同爆笑)
チャチャ:ロゼだー! 本当にロゼは存在したんだ!!(笑)
不死川:魔物……か?
GM:「私の人形化から抜け出せるはずなんてなかったのに……どうして!?」
光:もう、あなたに話す言葉はありません。正義の意味を理解できないあなたには!!――フュオオォ…と手の中に槍が現れる!
不死川:どうやら……敵では無いようだな。
チャチャ:もちろん! ロゼは正義の味方なんだよ♪
光:死神さん、小さな魔女さん、話は聞かせてもらいました……ありがとう、あなた達の言葉であたしは目が覚めました。一緒に、正義の為に戦いましょう!
チャチャ:うん!!(笑)
不死川:八絃<はっこう>を出現させて構えよう。
GM:では人形遣いの形代麗には、まるで守るように人形達6体が前衛に立ちます。それではイニシアと行きましょう!
◆1ラウンド◆
[1]光(12)
[2]不死川(9)
[3]人形×6(6)
[4]チャチャ(5)
[5]形代麗(4)
光:本体の麗に向かって攻撃します――あなたは悪です!
GM:「そんな悲しい事言わないで?」――擬似絆を刺激します。
光:(コロコロ)……失敗。だから言う事聞かない! <戦乙女の光槍>(コロコロ)……手にした槍が光輝きそれを投げる! 7成功のダメージ8点!
GM:(コロコロ)……駄目。当たった――「どうしてこんな事をするの? 私は生きたいだけなのに」
光:それはあなたが悪だからです!
GM:「さっきも言ったでしょう? 私が命を刈り取るのは必然、生きる事に必要な仕方の無い事なの……それなのに私は悪なの?」
光:悪です!
GM:「………………」
光:この世界は人間のモノです! 人間に害をなすあなたは悪以外のなにものでもない!!
GM:「……そう」
不死川:これはプレイヤー台詞だが……ロゼは簡単でいーなー(一同爆笑)
チャチャ:確かに……難しい事もこじつけもいらないしねー(笑)
光:これでもいろいろ迷ったんですよ? メールでその辺の葛藤を送りますからリプレイでは絶対に使って下さいよ(笑)
チャチャ:(←リプレイ執筆)了〜解〜(笑)
不死川:さて、次は私か……前衛の人形達を避けて形代麗の所へは行けるか?
GM:【肉体】で対抗判定ですね。
不死川:ではそれで対抗しよう、私はショートレンジの武器なんだ(コロコロ)……――
GM:(コロコロ)……クリティカル。でも絆はゼロなので2成功。クラードに絆は無いです。
不死川:なら突破して形代麗の前。
GM:そしてこっちの人形ズですね。それぞれに2回ずつ(コロコロ)……4成功、失敗、失敗、失敗、4成功、失敗。チャチャに1回、ロゼに1回です。
光:(コロコロ)……7成功で回避。
チャチャ:<変わり身の術>で(コロコロ)……回避した。煙が出るとそこには巨大なカボチャ!
GM:攻撃は不発でしたか。
チャチャ:私の番だよね? 変わり身で入れ替わった巨大カボチャが「チッチッチッ……」と音がすると思うと、ボウンッ! と上下に爆発!≪びっくり箱≫発動ね?
GM:なにするんですか!!(笑)
不死川:大丈夫なのか?
チャチャ:さっき人形達が【肉体】で判定してた。クラード達は1つしか能力値を持たないから、【知性】判定には絶対に失敗するはず! 人形が失敗すれば私は死なないしー(笑)
不死川:私やロゼはチャチャの方見ているのか?
GM:形代の方を見ているでしょうし、判定するのは敵だけですね(コロコロ)……形代は成功。人形が(コロコロ)……4で1体成功、2体目が(コロコロ)……――
チャチャ:え? なんで人形が判定しているの? これって【知性】だよ?
GM:はい、【知性】と【肉体】のあるクラードなので。
チャチャ:だーまーさーれーたー!!! フッキー、私死ぬかもしれない!(一同爆笑)
GM:確認せずにそんな危険な業を使うから!!(笑)……あ、でも失敗だ。
チャチャ:よかった、寿命が縮んだよ(笑)
GM:(コロコロ)……――どうやら人形は1体だけ成功、のこり5体はびっくりして動けなくなってます。
不死川:チャチャ、その業は使うなと言っただろう!(笑)
チャチャ:だってサクラちゃんを助けるためなら、私はなんだってする!!
不死川:チャチャに回す前に倒さないと駄目か……と思おう。
GM:「ではまずはあなたの命を」――不死川に(コロコロ)……665! 失敗。
不死川:無理な話だ……命に死を与えられるのは死神の特権だからな。
◆2ラウンド◆
[1]チャチャ(12)
[2]形代麗(7)
[3]光(6)
[4]不死川(6)
[5]人形×6(6)
GM:まずはチャチャから。
チャチャ:おいでませ〜<ジャック・オー・ランターンの召還>(コロコロ)……7成功。7体出現! チャッピー、ジャック、オーちゃん、ランちゃん、タンタン、カボチャ、カブッチーー♪
GM:「あら…カワイイ」
チャチャ:あげないよ、みんな私の友達だもん(笑)
GM:「そう……じゃあ強引に貰っちゃおうかしら?」――<吸魂陣>発動。
不死川:不吉な業名だ。嫌な予感がする……罪で割り込み! <恐怖>を形代へ!(コロコロ)……失敗した(笑)
GM:「この陣が完成する間、私には一切の攻撃は効かないわ」――演出だけど。
不死川:くっ……。
GM:「全ての命を私に捧げなさい」――赤い魔方陣が輝き、全員【知性】で対抗判定です(コロコロ)……5、5、4だから9成功。
不死川:(コロコロ)……無理だ。
光:……あたしも7止まり。
チャチャ:私は1と6だから≪運命とりかえ≫で私の6と、GMの4の目を取りかえる!
GM:そんな事できるの!?
チャチャ:道化師だもん☆ それでそっちは11成功だから……失敗じゃない?
GM:……失敗です。<吸魂陣>発動せず……。
不死川:ナイスだチャチャ!!(笑)
チャチャ:チャッピー達が魔法陣を掃除していたのです!(笑)
GM:せっかくの必殺業が!
光:それじゃああたしね! 光の槍第二射!<戦乙女の光槍>(コロコロ)……7成功!
GM:(コロコロ)……無理です。
光:(コロコロ)……ダメージは11点。
GM:「正義なんて所詮こんなものよ……生きようとする私の意思には及ばない」――倒れません。そして人形の行動(コロコロ)……失敗か。イニシアだ。
◆3ラウンド◆
[1]チャチャ(10)
[2]光(6)
[3]不死川(6)
[4]形代麗(6)
[5]人形×6(6)
GM:チャチャだけ10です。あと皆は6(笑)
チャチャ:人形達が動き出すんだよね……でも、もう<びっくり箱>は使いたくないしなぁ……。
GM:チャチャ、なにやら戦場で動けるのはキミが一番早いらしい。ここは目立つ場所じゃないですか? 「目立ちたい」でエゴ判定どうぞ。
チャチャ:この場面でさせる!?(コロコロ)……駄目、流されちゃった。目立たなきゃ……。
不死川:チャチャ! あの業は使うな! 絶対だぞ!
チャチャ:フッキーの絆で(コロコロ)……失敗(笑)――はーい、みなさんご注目〜♪ ここにおっきなカボチャがありまーす!
不死川:見てしまうな。
光:あたしも(笑)
GM:敵は元々見ているし。
チャチャ:うう……≪びっくり箱≫発動(泣)
光:(コロコロ)……成功。
不死川:(コロコロ)……成功。
GM:まず人形が(コロコロ)……――3体は成功、3体が失敗。そして形代さんが(コロコロ)……失敗!?
チャチャ:ジャック・オー・ランターンって実はカボチャじゃなくってカブが元なんだよ? 知ってたー?――いきなりカボチャがポンポンポンッ♪ってカブに変る(笑)
GM:それに驚く形代さん……ああ、なぜ(笑)
光:今がチャンス!<戦乙女の光槍>で(コロコロ)……7命中の9点!
GM:避けれない。
不死川:人形となった者達に、私は笑顔を取り戻そう……そして形代麗……キミには死だ――<影斬り>(コロコロ)……絶対命中の14点。
GM:倒れます――「どうして……私はただ生きたかっただけなのに……」
不死川:だからと言って、私は隣人が不幸になるのを見過ごすわけにもいかない。
GM:倒れたまま呟きます――「そんな……人間に多かれ少なかれ害を与えて生きるのは……私たち魔物の宿命じゃない……エゴに生きることこそ……私たちの……」
不死川:解らないな。私は魔物ではなく半魔だ。人として生きて行きたいと思ったその日から。
GM:「半魔……そう……でも、あなた達にもいずれ来る。自らのエゴを抑えきれなくなる日が……」
不死川:「死を与えたい」――トドメを刺します。
チャチャ:サクラちゃん!!
GM:サクラは無事です。他の人形になっていた子達も元に戻ります。今は気絶していますがやがて気が付くでしょう。
チャチャ:よかった……。
不死川:ロズヴァイゼを見よう――感謝する。キミの協力がなかったら倒すのに苦労しただろう。
光:あたしはすでにその場にいません。≪あざやかな退場≫! 正義の味方は風のように去るものですから。
不死川:……行ったか。正義の味方ロズヴァイゼか……覚えておこう。
その後、死霊課の野白に連絡をとり誘拐されていた子供達と任せると、不死川とチャチャもその場を去った。
その数日後、人形の館ドールハウスがあった場所はまったくの空き地になっていた。
全てが何もなかったかのように……――

■最終章■

事件は終った。
誰とも知れぬ死神さんと魔女っ子の協力はあったにせよ、これ以上行方不明者が出る事はないだろう。
あの日、自分の他に人形にされていた子供達も、無事親元へと帰ったらしかった。
やはりあの2人は正義の味方だ。格好はどうあれ……きっと心にあたしと同じ想いを抱いているのだろう。
GM:では事件から数日後です。新聞部の沙穂がやってきて――「ねぇ光、知ってる!? あの事件、気が付いたら解決していたのよ! 私が解決して学校新聞ですっぱ抜こうと思ってたのにー!」
光:そっか、確かに解決しちゃったみたいだね? 誰だろうね、その事件を解決したのは(笑)
GM:「ちょっと光、何、ニヤニヤしているのよ! スクープを横取りされたようなものなのに!」
光:ごめんごめん。でもこうなったら次の事件を調べるしかないでしょう?
GM:「あのねぇ……そう簡単に事件が起こるわけないじゃない?」
光:あ、それもそうか……。ん? 待てよ……。
GM:「どうしたの?」
光:事件あった! まだ未解決の事件が!!
GM:「え、何々!? どんなネタよ!」
光:この前の土曜日! 男の人が路地裏で瀕死だったときに側にいた殺人犯! あたし顔見てるけど、まだ捕まってないよ! 誘拐事件とは関係なかったみたいだし!!(一同爆笑)
チャチャ:確かにフッキーと形代さんは無関係だけど(笑)
不死川:不死川=死神の事がバレて無いから誤解のままなのか……ま、野白さんに男の事件はもみ消すように頼んでおくけどな(笑)
GM:じゃあ沙穂は言います!――「それよ!! ナイスだわ光! 行方不明事件では遅れを取ったけど、ここでストップしたら新聞部のホープである私の名が泣くわ! よし、その事件を調べに行くわよ!」
光:ええ! 正義が私を呼んでるわ!!!(笑)
あたしの名前は天条光、でも本当の名前は違うの……
世間を騒がす美少女戦姫ワルキュリアの1人、光の戦士ロズヴァイゼこそあたしの名前。
え、知らない? しょうがないなぁ……はい、これを貸してあげる♪
――『美少女戦姫ワルキュリア第1巻』
お礼はいらないわ、だから代わりに覚えておいて? 世界は愛と希望に満ちているって事を!!
BEAST BIND 魔獣の絆R.P.G
第3話『人形遊びの夜』
FIN
◆登場キャラクターデータ◆
かりそめの名:
   不死川京介(ふじかわ きょうすけ)
表の職業:売れない小説家
         年齢:28歳  性別:男
能力値:【知性】6 【感情】6 【肉体】3
絆:【知性】
   【感情】
   【肉体】

住居:




技:
【知性】<情報><知識:死霊><職能:文筆>

【感情】<心理><プロファイリング>
【肉体】
魔の名:
   天涯(てんがい)
アーキタイプ:死神
         魔の齢:512  魔の性:男
能力値:【知性】6 【感情】3 【肉体】7
エゴ:【知性】生命に死を与える(使命)
    【感情】心の動揺をみせたく無い(禁忌)
    【肉体】虚無を失った喪失感(欲求)

武器:八絃<はっこう>
(2D6/ショートレンジ/通常)
防具:なし(0+修正値)
イニシアティブ修正:なし

業:
【知性】<時間停止><恐怖><影分身>
     <クラインの壷>
【感情】
【肉体】<死の鎌使い><影のように><影斬り>
     <影渡り><影潜み><影踏み>
【特殊】≪神出鬼没≫
担当PL:西蓮
解説:怪奇雑誌『万年怪奇』にコラムを持つ売れない小説家。貧乏な安アパートに住んでいる。普段は和服姿で出歩き、ご町内ではちょっとした有名人である。普段から冷静で静かなだけに、冷たい人だと思われているが実は世話焼きな面がある。
  死神の力を持って自分の大事な隣人を守る……そう4年前に誓ったが、感情の煩わしさには慣れておらず、時々虚無を懐かしむ。死神としての習性からか動揺を悟られまいとするのだが、基本的に隠す事ができずに周囲にばれてしまう。それが不死川の不死川らしい所である。


かりそめの名:
   チャチャ=ホーリー
表の職業:小学生
         年齢:9歳  性別:女
能力値:【知性】2 【感情】5 【肉体】3
絆:【知性】
   【感情】
   【肉体】

住居:



技:【知性】<隠す><家事:手伝い>
    <言語:英語>
  【感情】<発見><愛情でカヴァー>
  【肉体】<隠れる><走る>
魔の名:
   チャチャチャ=ハロウィン
アーキタイプ:地獄の道化師
         魔の齢:9  魔の性:女
能力値:【知性】5 【感情】7 【肉体】3
エゴ:【知性】目立ちたい(名声欲)
    【感情】イタズラしたい(欲求)
    【肉体】なにかを壊したい(欲求)

武器:なし
防具:なし(0+修正値)
イニシアティブ修正:なし

業:【知性】<愚者の黄金><理不尽なリドル>
  【感情】<変わり身の術><腹話術>
   <抱腹絶倒><ハーメルンの笛>
   <ジャック・オー・ランタン召還>(汎用業
   <○○召還>に同じ)
  【肉体】<エネルギー吸収>
  【特殊】≪すり替え手品≫≪人間ポンプ≫
   ≪びっくり箱≫≪魂の契約書≫
   ≪運命の取替え≫
担当PL:相原あきと
解説:   クラスで先導して学級崩壊を巻き起こす小学生。生まれてこの方、ずっと人間として育てられ育ってきた。しかし、両親が魔物に殺される事件が起こり、自身も魔物の力に目覚める。明るく元気で笑顔が絶えない少女だが、親というものには過剰に反応する……笑ってはいるが、両親の死は心に傷を残しているのだ。
  ハロウィン=ジョーカーというアイルランドにいる一族であり、ジャック・オー・ランタンの2頭身カボチャ達を操る。それぞれ名前は「チャッピー」「ジャック」「オーちゃん」「ランちゃん」「タンタン」「カボチャ」「カブッチ」と言う名前があり、その7体が基本らしい。


かりそめの名:
   天条光(てんじょう ひかり)
表の職業:中学1年生
         年齢:13歳  性別:女
能力値:【知性】3 【感情】5 【肉体】4
絆:【知性】
   【感情】
   【肉体】

住居:




技:【知性】<情報><隠す>
    <知識:戦い>
  【感情】<応援><発見>
  【肉体】<隠れる><走る>
魔の名:
   ロズヴァイゼ
アーキタイプ:伝説の住人
         魔の齢:1  魔の性:女
能力値:【知性】8 【感情】5 【肉体】8
エゴ:【知性】正義を行いたい(使命)
    【感情】人間の記憶に残りたい(欲求)
    【肉体】消えたく無い(恐怖)

武器:戦乙女の槍(1D6/ショートレンジ/通常)
戦乙女の光槍(2D6/ロングレンジ/光)
防具:戦乙女の鎧(1+修正値)
イニシアティブ修正:+2

業:【知性】<戦乙女の光槍><伝説のように>
  【感情】<不幸な通りすがり><名声>
  【肉体】<戦乙女の槍><コスチューム>
  【特殊】≪名セリフ≫≪あざやかな登場≫
    ≪あざやかな退場≫≪エンディング≫
    ≪こんなこともあろうとも≫
担当PL:BLUE
解説:   世界は愛と希望に満ちている! が決め台詞な『美少女戦姫ワルキュリア』という漫画に出てくる主人公、光の戦士ロズヴァイゼである。人間状態だと中学生に紛れて天条光(←これも漫画の設定そのまま)と名乗る。
  アングラでカルト的な人気を誇る漫画であり、その存在がまことしやかに囁かれるようになって彼女は生まれた。漫画のロゼは絶対的な存在であるがゆえ、魔物のロゼはその存在との違いに苦しむ事になる。だた、それこそ半魔である証拠なのを彼女は知らない。生まれて間もないという事もあるが、それ以上に目の前しか見れない猪突猛進な性格が問題である。

★ビバ雑記 その3★

 え〜のっけから申し訳ないですが……。このセッション、失敗してねー? とは後日談(笑) 読んで頂ければ解る通り、フッキー&チャチャのコンビと、正義のロゼがまったく別々で進行し……そのまま終了しているからです。いやはや、普通のTRPGなら「お約束」的に、合流したり目的を統一するものですが、そこは旧ビバ! しかもプレイヤー達は「コンベンションのように自重しよう」とも「リプレイになる事を考えて」などの、いつもは心がける事をせずに、まったく好き勝手遊んでます。それじゃあこうなるのもしかたないって……。ま、セッションを楽しむって事を成功/失敗の条件とするなら、このセッションは完全に成功しているので問題無いでしょう! 旧ビバの紹介リプレイってわけじゃないですしね(笑)
  さて、ビバ雑記その2でエレベーターの既成シナリオから発生したキャンペーンがまた曲者で――という話をしましたが……ぶっちゃけ、今回の話と同じですね。とどのつまり事件をそれぞれが別個に調べる→事件の黒幕がわかる→黒幕退治の時に魔物状態で3人が出会う――の繰り返し。PC同士で絆の振り合いができないじゃん! 結局のところビバというシステムになれていなかった事、天羅万象なんかの個別シーンに慣れまくっていたって事が原因だったりするのですが……(第四話に続きません)

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