1999年9月20日 BEAST BIND 魔獣の絆R.P.G 発売
本格ロマンホラーRPG ――エゴなくして我にあらず―― ――愛なくして人にあらず―― それは日本最後のオリジナルTRPGだった。 第5話 人を惑わすラプソディー GM・シナリオ作成 SIN 登場キャラクター 不死川京介/天涯
この百年余りの人間による水質汚染は、留まる事を知らない。
このまま人間達を放っておけば、海は自然は全て破壊されてしまうだろう。 そして半魚人達はある対策を講じる事にする。 地上へエージェントを派遣し、人間による海洋汚染・自然破壊を食い止める事にしたのだ。 ――泉水宮―― 中心より離れたこの田舎からも、地上へエージェントが送り込まれる事になった。 「芸能スカウト? 私をですか!? えっと……外国の海に行けるならやりたいです♪」 ……もっとも、人選間違っちゃったけどね! ■零章■ GM:それではプレイを始めたいと思います。GMはSINが務めさせて頂きます――と、言うわけで各キャラ自己紹介をどうぞ。不死川:もういい加減使いまわしもアレだが……不死川京介(ふじかわ きょうすけ)、外見28歳の男。『万年怪奇』という雑誌にコラムを載せている売れない小説家だ。アーキタイプは死神、魔の名は天涯(てんがい)。 GM:はい、連続参加ですね。 不死川:前回はシリアスにカッコイイ不死川を演じられたと思う。しかし今回は……。 チャチャ:はい! チャチャがいるからギャグチックだね☆ 不死川:うむ、覚悟しておこう(笑) GM:では改めて自己紹介を。 チャチャ:チャチャ=ホーリーだよ☆ アーキタイプは地獄の道化師! 新都小学校3年生の女の子! フッキーの所で暮らしてます。引っ掻き回し役だね(笑) GM:まったくです。まぁ今回はそのコンビと新人の3人で始めます。では新キャラの自己紹介どうぞ。 水姫:はい、えっと……泉水宮の乙姫(せんすいみやのおとひめ)と申します。地方の湖にある人魚の里から人間社会の勉強にやってきましたお姫様です。人間時の仮初の名は公乃水姫(きみの みき)と申します。 チャチャ:上から読んでも下から読んでも?(笑) 水姫:そうです(笑) 不死川:と言うか人魚は半魚人だろう? 半魚人が地上へ来る理由は自然破壊を止めるエージェントとしてじゃないのか? 水姫:そのエージェントになる為の勉強です。まずは地上に慣れる事が第一段階だって教わりましたので。 不死川:人間社会に慣れるか……それは一理あるな(笑) GM:仮の仕事はなんでしょう? 水姫:今は芸能人の多い高校に通いながら、売れないグラビアアイドルをやっています。その時の芸名はそのまま乙姫です。 チャチャ:おお! げーのー人だ! サイン貰わないと(笑) GM:いえ、売れてないので深夜番組にチョロっと出れるかどうかも怪しい感じです。 チャチャ:十分十分! 人が知らないようなマイナーな方がチャチャの趣味に合うから(笑) 不死川:売れないアイドルか……やはりボロアパート暮らし? ご近所さんか?(笑) GM:不死川と一緒にしないで下さい。半魚人は金持ちなのでちゃんと良い所に住んでます。 不死川:なんだと!? 水姫:今住んでいる場所は、芸能事務所――ブルークルーザープロダクション――が貸してくれたマンションの一室ですよ? でも勝手に壁一面にもなる巨大水槽を入れて、部屋の殆どをソレが占めています。 不死川:か、金持ちだ……。 GM:半魚人は仕送りが半端無いので。 チャチャ:でも、なんでそんなにでっかい水槽?……ああ、自分が泳ぐため!(笑) 水姫:それはそれで魅力ですが、違うのです。実は田舎から爺がくっついて来まして……水槽には鯉が入っているのです。里に居たとき身の回りの事をしてくれていた鯉爺(コイ爺)です(笑) チャチャ:コイ爺!!(笑) 不死川:チャチャに部屋を見せない方がいいぞ、コイ爺の末路がなんとなくわかる。 チャチャ:酷いよフッキー! 食べたりなんかしないよ! せいぜいバステトの友達紹介するぐらい(一同爆笑) 不死川:いないだろうがそんな魔物の友達! チャチャ:ああ、そうか……私って魔物の友達少ないなぁ……。 GM:はいはい。チャチャ&フッキーの漫才はその辺にして、水姫は絆の書き換えを宜しくお願いします。 水姫:誰か人間のお友達がいるのでしょうか? GM:キミの事務所には同期の友達で木下綾(きのした あや)って子がいます。 水姫:ではその子……綾ちゃんに書き換えさせて頂きます。 GM:はい、書き換えで愛を6点差し上げます……それでは第五話を始めましょう。
※なお登場キャラクターのデータは最後に載せてあります。
■序章■
1999年6月、東京都内の某スタジオではとある深夜番組の収録が行われていた。
GM:――と言うわけで、最初は水姫です。生放送だった番組の収録を終えて事務所に帰ってきた所です。若手お笑い芸人が司会を務めるバラエティーである。 動物の着ぐるみを着ての運動会、高得点者は着ぐるみを脱いでアピールできるというものだった。 多数のグラビアアイドルを輩出している事務所ブルークルーザーからも、新人が1人参加していた。 その名は乙姫。特技は歌と踊りと……そしてドジ。 運動会の途中で大転倒し、着ていたパンダの頭が吹っ飛んでルール無用に顔を晒した女の子である。 水姫:生放送だったのですか!? 私はどんくさいので、きっとドジをやったに違いありません。帰り道でもマネージャーに謝りっぱなしです。 GM:まぁそんな感じで事務所に戻ってくると、ちょうど木下綾も仕事が終って戻って来たところに出くわします――「お疲れ、水姫ちゃん」 水姫:あ、彩ちゃんもお疲れさまです♪ GM:「水姫ちゃんも昨日今日と連続で大変だったみたいだね」――とパンダの着ぐるみに視線を移し、ねぎらってくれます。 水姫:うん、昨日の赤血球(の着ぐるみ)は特に大変でした(笑) GM:「私はバックダンサーその1だしなぁ〜」――と、木下綾はダンスがメインな活動です。 水姫:私は無差別です(笑)――でも、きっと一流になれば海外とかでの撮影があるのですよね? GM:「あるある、海での写真集とかね」(笑) 水姫:あ〜〜いいなぁ〜〜海行きたいです〜〜――と「海が恋しい」(コロコロ)……失敗。 GM:でも自分からエゴを振ったので、海には凄く行きたいです。 水姫:ぼぅ〜っと海の世界へ(笑) GM:「そうだね、じゃあ今度の夏は海に行ってみようか?」 水姫:海行きたいなぁ〜〜ずっと居てもいいですぅ〜〜いっそ沈んでても…(一同爆笑) GM:「水姫ちゃんしっかりー!?」(笑) 水姫:はっ!? 綾ちゃん、私はいったい(笑) GM:「もう水姫ちゃんはいっつもそうなんだから……あ、そうだ。今度池袋の方でやる私がバックダンサーやるコンサート。なぜかチケットを貰ったんだけど水姫ちゃん来る?」 水姫:池袋には池があると思い込んでいるので二つ返事です!――はい、是非行かせて下さい♪ 全力を持って応援させて頂きます(笑) (コロコロ)……絆判定も成功です。 GM:「嬉しい、じゃあその日は見に来てね」――と、今日の仕事は終わりなので綾は帰っていきます。人間社会でのキミの日常はこんな感じです。それではSAを渡します――『親しい人々を守る』 ■第一章■
都心より30分の、奥まった路地裏にそのボロアパートはある。
不死川:もう6月か……そろそろ夏の足音が聞こえて来る頃か、じわじわと暑くなってきたな。世紀末も近いこの時代に、共同電話しか通信手段の無い住居である。 そんなアパートの住人の1人である不死川京介は、自室のドアも全開に机に向かっていた。 GM:と、トントン――とノックしてから山川さんが入ってきます――「あいかわらず無用心ですね。早く鍵ぐらいつけたらどうですか、先生?」 不死川:ん? ああ……そうだな。気が向いたらつけるさ。それより今日は何の用だ? まだ締め切りには早いと思うんだが。 GM:「あまり良い物食べてないと思って……差し入れです」――と重箱のお弁当を持ってきました。 不死川:そうか、それはすまないな助かるよ。 GM:「ところで執筆の方はどうですか?」 不死川:結局それが聞きたいだけじゃないか(笑) GM:振ってみて下さい。6との差分値日で書き終えます。締め切り日までは1d6で決めましょう。 不死川:(コロコロ)……5成功だから、あと1日で書き終える。(イッコロ)……締め切りまであと5日。楽勝だな――今回のはすぐに終る。 GM:「それは助かります。頑張って下さい! 先生ならきっと有名になれますから!……そして私も敏腕編集者へと……」 不死川:なんともエゴな野望が聞こえたな(笑) GM:「じゃあ早く書き終えましょう。あ、お弁当はあっちに置いておきますので、後でチャチャちゃんと2人で食べて下さいね」 不死川:ああ、わかった。では原稿はチャチャが帰ってくる前に終らせるか。 GM:「お願いしますね……あ、そういえば先生。それが終ったらこれなんかで気晴らししてはどうでしょう?」――と2枚のチケットを出します。池袋でやる音楽ライブのチケットですね。山川さんの絆で振って下さい。 不死川:山川の絆(コロコロ)……失敗(笑) チャチャ:チャチャは"ライブ"に行って見たいなぁ〜(←遠くからの声) 不死川:じゃあチャチャの絆で(コロコロ)……成功。――ありがとう山川君、新人アイドル歌謡ライブ? チャチャが喜びそうなイベントだ(笑) GM:「それは良かったです。それじゃあ私は帰りますね。上がったら締め切り前でも連絡下さいね。早く校正に入れれば、私も久しぶりに休みが取れますし」(笑) 不死川:ああ、任せておけ。 GM:では山川さんが帰った所でSAを渡します――『日常を守る』 不死川:確かに……こんな平穏こそ、私の日常なのだろうな……。 ■第ニ章■
都庁にほど近い新都小学校。
GM:「おはよーチャチャちゃん!」――と朝から声をかけてくるのは、親友の鈴宮サクラちゃんです。都会の箱庭のように存在するこの学校は、それなりの進学者も出すボチボチ有名な小学校だ。 だからと言って世間で言うところの波――学級崩壊が押し寄せないわけではない。 特に、彼女のいるクラスは……―― チャチャ:おはよーサクラちゃん――と今日はちょっと眠い(笑) GM:「どうしたの?」 チャチャ:う〜〜ん、実は昨日深夜番組見ててさぁ…ふわぁ〜。あのね! 最近面白い芸人さんが出ているの、乙姫って言うの(笑) 水姫:あれれ? 私芸人じゃないよ?(笑) GM:「もしかして昨日パンダの着ぐるみ着てた女の子?」 チャチャ:そうそう! サクラちゃんも見てた? さっすが〜☆ 水姫:何したのでしょう私……もしかして転んだのでしょうか?(笑) チャチャ:面白かったよねぇ〜いきなりパンダの首が取れるんだもん!(一同爆笑) GM:「あれは無いよねぇ〜」(笑) 不死川:まったくだ(笑) チャチャ:「生放送なのにバッチリ顔出ちゃうんだもんね」(笑) 水姫:転んで着ぐるみの顔の部分が脱げちゃっただけです……。 チャチャ:そんな感じで話しているの。あの後もダラダラとテレビ見てたせいで徹夜だし、小学三年生には厳しいのです……スヤスヤ〜。 GM:では肉体で判定をどうぞ、失敗するとずっと寝ています。 チャチャ:(コロコロ)……4! 今日は学校に寝に来ました(笑) GM:では担任のしっかり八兵衛こと金田八兵衛は、寝てるチャチャを見て一瞬チョークに手が伸びますが(コロコロ)……わずかな葛藤の後、静かな事は良い事だと久々に授業をまともに進めました。 チャチャ:じゃあ起きると国語も算数も50ページぐらい進んじゃってるんだ(笑) GM:では放課後です。サクラちゃんが――「ねぇチャチャちゃん、今度の日曜日暇? お母さんからこんなチケットもらったんだけど、一緒に行かない?」 チャチャ:うん! 行く行く♪……で何のチケット? GM:「新人アイドル歌謡ライブ」――出演者には最近人気の大型新人"聖漣(ひじり れん)"とかが出る。 チャチャ:へぇ〜〜ヒマだし行ってみよう。 GM:「良かった、じゃあ約束ね」――と言う事でチャチャに渡すSAはこれです――『自由を守る』 チャチャ:うん、毎日楽しいね♪ ■第三章■
どうも皆さん始めまして。私は公乃水姫(きみの みき)と申します。
GM:順番的に水姫のシーンですね。私は田舎の湖にある"泉水宮"と言う里からやって来た人魚です。一応…そこのお姫様だったりします。 私の一族は人間さんが自然を壊す事に大変困っていまして……そこで私は地上にやって来ました。 皆は「人間の弱点を探れ」とか「地上を破壊しろ」とか言いますが、暴力はいけない事だと思います。 だから私は思うのです。話し合えばきっと解ってくださると、いつか人間と魚が共存できるようになると……。 でも、まずやらねばなりませんのは、人間さんの社会に慣れる事ですよね? 水姫:家に帰ってきました――ただいま帰りましたー。 GM:ああ、鯉がいるのか(笑) 水姫:私のことを心配して付いて来てくれた鯉爺です。人間に売れば3億はくだらない模様を持った錦鯉なのです。とっても心配性の優しいお爺さん鯉です(笑) GM:「お帰りなさいませ姫様」 水姫:うん、ただいま爺や。 GM:「本日は如何で御座いましたかな人間の世界は?」 水姫:う〜〜ん、いろいろ大変でした♪ GM:「それはそれは」(笑) 水姫:あ、今すぐ爺にご飯あげますので――とパンの耳を水槽に入れます。 GM:パンの耳?――「ありがたき幸せ」(笑) 水姫:うん(笑) GM:「姫様にはいつか立派になってもらわねばなりませんからな……あの竜宮の乙姫のように……うう、わしがふがいないばっかりに……」 水姫:あわわ、泣かないで下さい。私はあまり頭が良いとは言えませんが、それでも一生懸命頑張らせてもらってます! 爺やが泣く事はございません! GM:「姫様に励まされ……爺は幸せ者でございます……ううう」 水姫:うんうん――って爺やを励ましてから、一緒にテレビ見ますね。歌番組にチャンネルを合わせましょう。 GM:では有名歌手が歌っている場面、バックダンサー40人の1人に木下綾が混じっています。 水姫:綾ちゃんも頑張ってるようです……私も頑張らねばなりません! GM:と、次の人は聖漣という男の人です。18歳の大型新人と言われている歌手。所属はキミとは違う事務所だけどね。 水姫:この人最近良く見かけるなぁ…同じ新人なのに凄いです。 GM:「姫様、その御仁は昼間の番組にもいくつか出演しておいででしたぞ」 水姫:そうなのですか!? やっぱり凄いです……?――あの、爺やってテレビとかどうやって見ているのでしょうか? GM:そりゃあ水槽の内側に貼り付けられた防水のリモコンでポチっと(笑) と、まぁそれはそれとして【知性】で判定して下さい。聖漣が歌を歌い出しました。 水姫:(コロコロ)……失敗。 GM:何か人を魅了するような歌声です。もうファンになりそうですね。 水姫:とっても歌が上手ですね〜って聞いています。
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GM:木下綾がボーとしてる。――次の日、水姫が事務所に行くと。 水姫:綾ちゃん大丈夫ですか? GM:「うん……大丈夫……だよ……」――ボ〜っとしています。 水姫:ど、ど、どうしましょう!? マネージャーさん大変です! 綾ちゃんが大変な事になっています! GM:ではマネージャーがやって来て声をかけますが、木下綾は上の空です。やがて――「社長、ちょっと綾は風邪気味っぽいですし、この際仕方ありません……代役に乙姫使っていいですかね?」 不死川:(社長)『いや……でも乙姫は今日マンボウ役が入っているぞ。ハードになるが大丈夫か乙姫?』 水姫:大丈夫です。綾ちゃんにはゆっくりご静養して頂き病気を治してもらいたいです! その為なら例え火のなか水の中! チャチャ:火は死んじゃうよ(笑) GM:「気にしないで水姫ちゃん、私は大丈夫だから……」 水姫:ううん、やっぱり変です。今日はゆっくり休んでいた方がいいです! GM:と、マネージャーが――「じゃあ今日は忙しくなりそうだし、乙姫すぐに出発するぞー」 水姫:はい、すぐ行きます! GM:綾は力の無い瞳のまま――「うん…がんばってね」――と見送ってくれました。
友達の綾ちゃんに頑張れと言われてしまいました。粉骨砕身、これは頑張らねばなりません!
■第四章■
マンボウ着ぐるみ仕事が終わり、次は綾ちゃんの仕事――なんでも週末の新人コンサートのバックダンサーによるダンスの練習との事――です。
GM:乙姫はマンボウのまま次の仕事……ダンスの練習場へ車で移動中です。運動するのはあまり得意ではありませんが……私が失敗すれば友達の綾ちゃんのせいになってしまいます。ここは迅速かつ正確にこなさねばなりません! 気合が入ります。 水姫:そろそろお2人とも会いたいので、マネージャーは事務所からの電話があって車を止めるのです。私はその隙にジュースを買いに自動販売機へ。 GM:マンボウのまま? 水姫:私はボ〜っとしていますから、確かにそのまま行きそうかもです(一同爆笑) チャチャ:罪使ってそこに登場! それ面白い♪(笑) 不死川:同じく登場だ。 チャチャ:フッキー! あれ見て! 水姫:どれに致しましょう〜――って自販機の前で延々迷っています。マンボウのままで(笑) 不死川:チャチャ、ああいうのに関わってはいけない。 チャチャ:マンボーだーーー!――と体当たり(笑) 不死川:ああ、いけないって言っているそばから――と私もマンボウに近づこう。 水姫:私は体当たりされたので倒れます――あう。 チャチャ:マンボウの上に乗って仁王立ち!――獲ったよー♪ マンボウ獲ったよー♪ あははははは(笑)――「目立ちたい」(コロコロ)……成功(笑) GM:そういうエゴは目立つ前に振って下さい(笑) 不死川:じゃあそんなチャチャを見て、怒ろうと思う自分の感情に「虚無を失った喪失感」(コロコロ)……成功、(あの頃はこんな感情無かったのに……)と思い「心の動揺を見せたくない」(コロコロ)……失敗(笑)――チャチャ駄目じゃないか! マンボウが可哀相だろう! チャチャ:フッキーの絆で(コロコロ)……成功。でも「イタズラしたい」(コロコロ)……成功――でもマンボウだよ? きっと大丈夫だよ♪ 不死川:(コロコロ)……チャチャの絆成功――……それもそうだな(一同爆笑) 水姫:あの〜〜。 チャチャ:………………。 不死川:………………。 水姫:起して下さい(一同爆笑) チャチャ:←爆笑中。 不死川:私が起してあげよう。 水姫:あ、ありがとうございます。本当はお礼がしたいのですが―― GM:と、せっかくなのでチャチャ、もう一度「いたずらしたい」で。 チャチャ:(コロコロ)……成功! ドーン!!(笑) 水姫:ポテ……ジタバタ(一同大爆笑) チャチャ:お、面白〜い☆ 不死川:もう一度起そう。 水姫:何度もすみません。 不死川:いや、それはこちらのセリフだから(笑) 水姫:ではお礼にジュースでも……と一生懸命に着ぐるみから手を伸ばして―― 不死川:プルプルしているが大丈夫か?(笑) 水姫:は、はい。大丈夫です! 何が飲みたいですか?――チャリンチャリン。 不死川:別に喉は渇いてないが。 水姫:………あう(一同爆笑) チャチャ:私オレンジジュースが良い! 水姫:じゃあまた手を伸ばしてボタンを押して、下から出てくるジュースを――……取れないです(一同大爆笑) チャチャ:お、面白過ぎるよこのマンボウさん(笑) 不死川:勝手に取ってチャチャに渡そう。 チャチャ:ありがとー♪ 水姫:ありがとうございます。 不死川:いや――なんか違う気がするがな(笑) チャチャ:と、ここまで話したんだし気が付いていいよねGM? GM:まぁチャチャはしょっぱなから、騒いでいたし良いでしょう。そう深夜番組に出ていた乙姫です。 チャチャ:ねえ、もしかして乙姫さん? 水姫:え、ええ、まぁあの、そうです――ちょっと嬉しいです。 不死川:なんだ知り合いかチャチャ? チャチャ:違うよ、テレビに出てる乙姫さんっていう芸人さんだよ! 不死川:テレビに出ている人か……しかし……源氏名のような芸人だな。 水姫:あの……私一応グラビアアイドルなのですが……。 チャチャ:凄いなぁ……あ、そうだ乙姫さんサイン下さい!――「イタズラしたい」(コロコロ)……原稿と油性マジックを渡します。 GM:原稿!? 山川さんがまた叫びますよ(笑) 不死川:チャチャ、それはやめなさい。今度の原稿料が入ったらオモチャ買ってあげるから! チャチャ:絆判定(コロコロ)……10で失敗(一同爆笑) 水姫:まさかサインをする日が来るとは――サインしました……サラサラサラ(笑) 不死川:………………。 GM:油性マジックなので(コロコロ)……10枚ほど原稿がまとめて染みました。 不死川:私はコラムしか書いてないから、10枚なんてほぼ原稿全てなんだがな。 水姫:GMさん、私はこの小さなファンに絆を取りたいです。 GM:では絆判定。知性、感情、肉体で振って成功した場所で絆を作れます。チャチャや不死川もこのタイミングで作りたかったら作って良いです。 3人:『感情で成功ー』 チャチャ:やった! ありがとう。私チャチャって言うの。いつも乙姫さんの事は応援してるよ♪ 水姫:それは大変恐縮です。そう言われると私も嬉しいです。小さなお友達です。 チャチャ:お友達? 水姫:はい♪ もちろんです! チャチャ:じゃあ姫ちゃんって呼んで良い? 水姫:それは……ちょっと気恥ずかしいですが……。 チャチャ:嫌なら止めるよ。 水姫:そんな事はありません! とっても嬉しい事です。いくらでも呼んで下さってけっこうです! チャチャ:じゃあ喜んで――やったー! フッキー、姫ちゃんと友達になっちった!! 不死川:そうか…よかったなぁ。 水姫:チャチャさん、こちらの親切な方はフッキーさんと言われるのですか? 何をされているのでしょうか? 不死川:まぁ……小説家のようなものだな。 チャチャ:そいでこれが原稿ー――とサイン入り(笑) 水姫:では"ガーーンッ!"となって――ごめんなさい! ごめんなさい! ごめんなさい! 不死川:気にしないで良い。困るのは私ではなく……担当だ(山川の絆判定失敗)。それと私の名前は不死川だ。 水姫:不死川さんなのですね。大丈夫です、もう覚えました。 ■第五章■
まさかこんな私にファンがいてくれるなんて……感激です!
GM:全員<発見>か【感情】で振って下さい。これなら海外撮影で世界中の海を周るのも、そう遠くない気がして来ます。 『姫様……当初の目的をお忘れなきよう……』 今、鯉爺の声が聞こえたような気がします。危ない所でした、思いっきり目的を忘れていました。 ――と、そんな事が頭を過ぎった時でした。目の雨で突然、通行人が暴れ出したのです。 チャチャ:(コロコロ)……発見で5成功! 水姫:(コロコロ)……【感情】で5成功です。 不死川:……【感情】で4成功だ。 GM:ではキミ等がマンボウと話しているせいで道行く人々は多少立ち止まっていたりするのですが、その中の1人がフラフラとしながら、焦点の定まらぬ目でカバンから包丁を取り出すのがわかります。 不死川:それは―― GM:では水姫は「地上を壊したい」、チャチャは「目立ちたい」、不死川は「生命に死を与えたい」を振って下さい。 水姫:(コロコロ)……成功です。この場合は地上……人間が壊されるのは見ていていいかもしれないです。 不死川:(コロコロ)……成功、私もこのまま死者が出るのは望む所だ。 チャチャ:私は失敗したから、普通に行く! 人は好きだし守りたい! 不死川:やめろチャチャ、危ない! チャチャ:(コロコロ)……絆判定成功、急停止して――で、でも!? 水姫:ど、どうしましょう!? GM:では包丁を取り出した人は周りの人間に攻撃を開始します――「あの方の為にィィィーーー!」(コロコロ)……5人ほど怪我しました。さらに錯乱者はキミ等3人の方へ向かって来ます(コロコロ)……マンボウに4で斬りつけます――「私はあの方のお役に立つのだ!」 水姫:肉体で1D振り(コロコロ)……5で避けた……と言うより、マンボウは斬られたけど綿の部分だったから、私自身は無傷だった感じです(笑) チャチャ:どうしよう? 不死川:このままじゃ危険だしな……。 GM:周りの人間達は状況を理解して逃げ始めます。 不死川:チャチャ、乙姫君、ここは逃げるぞ! チャチャ:(コロコロ)……成功、行こう姫ちゃん! 水姫:(コロコロ)……成功。はい!!
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GM:では逃げる途中で<発見>をして下さい。なければ【感情】で。水姫:【感情】で4成功! チャチャ:<発見>で4成功! GM:人ごみの中に1人の白い服を着た男がいるのですが、その男は目の前の事件を冷静に見つめ観察した後、効果を確認するように頷くとそのまま人ごみに紛れて消えて行きます。さらに微かながら、白服の男とは別に何かの歌のようなものが聞こえた気がしました。 不死川:今はこの場を逃げるのが先だ。あとは一般の警察に任せよう。 水姫:とりあえず3人一緒にマネージャーの待つ車の所まで戻ってきます。 GM:ではマネージャーが――「どこに行っていたんだ!?」 水姫:すいません。ちょっとジュース飲みたくなってしまい買いに行っていました。 GM:「……ほう、でそのジュースは?」 水姫:えっと……買えませんでした(一同爆笑) GM:「何がしたいんだキミは……と、そんな事より、マンボウが破けているじゃないか!? 不死川:さっきこの子が通り魔に襲われたんです。急いで逃げてきましたが。 GM:「通り魔? どうせいつものドジで自分でやぶってしまったのだろう? はぁ……やれやれ」 水姫:えっと……。違うんだけどヘタに言わない方が巻き込まないでしょうか。 GM:チャチャは「いたずら」で振って下さい。 チャチャ:(コロコロ)……成功――違うもん! 姫ちゃんのせいじゃないもん! ビリビリーー!(一同爆笑) 水姫:さらに穴が大きく(笑) GM:「なるほどキミのせいか……(不死川を見て)保護者かね?」 不死川:絆判定してみよう(コロコロ)……成功「はい、そうです」 GM:「なるほど、では弁償代を―― 水姫:そ、それは私が払います! きっとブレイクした暁には必ずやお返ししますので……チャチャさん達は関係無いです!――いい加減マンボウの着ぐるみを脱ぎながら言います。 不死川:良いのか?――と小声で。 水姫:チャチャさん達はもう友達ですから。 チャチャ:姫ちゃん良い子だ……姫ちゃんの絆を上昇させる♪ 不死川:うむ、私も上昇させよう……なんか買収された感もあるがな(笑) GM:「……わかった、じゃあ乙姫の給料から天引きしておく」 水姫:はい、それで構いません。 チャチャ:姫ちゃんありがとー――抱き〜! 水姫:私もチャチャさんをぎゅっとしながら――私はぜんぜん大丈夫です! GM:「しかし……最近の親はいったいどういうしつけをしているんだ……(ボソ)」 チャチャ:ピクッ…とする。「何かを壊したい」(コロコロ)……失敗だけど、そのまま行動。マネージャーを蹴る――「親の事を悪く言うな!!!」 不死川:止めろチャチャ!!――絆判定を要求! チャチャ:(コロコロ)……う、成功。蹴るの止めてくるっと反転――「私帰る!」 不死川:ふう、やれやれ……――では――と会釈だけして私もチャチャと帰るか。 GM:で、何でチャチャはいきなり怒ったのです? チャチャ:私の中のタブーに触れたから。今はもう居ないけど、私はお父さんもお母さんも大好きだったから……。 不死川:と、その気持ちを知っている私は止めたわけだ――さ、帰ろうチャチャ。 チャチャ:……うん。
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不死川:落ち着いたか?水姫と別れた帰り道。黙ったまま前を歩くチャチャを、不死川は何も言わずについていく。 時々、引きつるようにチャチャの声が聞こえるのは気のせいか……。 やがて、歩く歩調を緩めてチャチャが不死川の横に並び出す。 チャチャ:うん……ごめんなさい。 不死川:いや、わかればいい……それよりさっきの事だが。 チャチャ:そうだ! さっきは姫ちゃんが居て言えなかったけど……変な歌と、妖しい白い服の人がいたよ?――とさっき<発見>でわかった事を伝えます。 不死川:普通に春が来ちゃった人……という可能性もあるが、まるで観察していたような……か、確かに妖しい。 GM:と言ったところでチャチャと不死川は<発見>か【感情】難易度3の判定をどうぞ。 2人:『(コロコロ)……成功』 GM:では横を通り過ぎていく車の中に、運転手を含めて3人の男が乗っているのですが……助手席に乗っているのはさっきチャチャが見た白服の男です。 チャチャ:あれ見てフッキー、さっきの白服の人だよ!! GM:その車、さらに後部座席に20前後の美男子が乗っているのですが……【知性】か<情報>で振って下さい。 不死川:(コロコロ)……成功。 GM:美男子は最近テレビに良く出ている新人アイドル"聖漣(ひじり れん)"だと判ります。 不死川:一緒にいるのは芸能人の聖漣だな最近売り出し中の……そういえば山川君から今週末、彼が出るライブのチケットを貰っていたな――と出そう。 チャチャ:あ、それ、さくらちゃんと一緒に行く約束してたやつだ!? 不死川:う〜ん、何かあってからじゃ遅いしな……少し調べておくか。 ■第六章■
その日、私は小さなお友達と別れてから、綾ちゃんの代役であるダンスの練習に出させて頂きました。
GM:「バックダンサーの練習、かなり良かったじゃないか乙姫、演出の先生が褒めてたぞ」――と練習の帰り道に車の中でマネージャーが言います。結果は……なぜか上手くいってしまいまして、どうやら本番でも出演できる事になりました。 ただ、ダンスの練習の間も私は心配でなりませんでした……。 街中で事件があった際に僅かに聞こえた歌……あの歌はたぶん……――。 水姫:そ、それほどでもないです! 私なんか綾ちゃんの足元にも及びませんですし!(←<芸術:ダンス>の判定に成功した) GM:「乙姫もグラビアだけでなく、綾と同じように歌って踊れる歌手路線ってのも考えないとな。今度社長に言っておくか」 水姫:あ、それには及びません。私はグラビアアイドルとして海外とかの撮影ができれば良いので。 GM:「………………」――と、そんな会話をしながら一日を終えて事務所に帰ってくると、社長の方から綾の調子が悪いらしいと聞かされます。今週末のライブのバックダンスですが、やはり水姫になりそうです。社長が――「どうする乙姫、行くか?」 水姫:はい! 綾ちゃんが元気になるその日まで、私が見事穴を埋めさせて頂きます! GM:「よしわかった! 今回は乙姫で行く、先方には代わった事を連絡しておく。当日は頼むぞ乙姫!」 水姫:はい! 頑張らせて頂きます。です。 GM:と、だいたい今日も終って帰る時間になります。綾も水姫同様に事務所が借りてるマンションに帰るのですが―― 水姫:一緒に帰りましょう。大丈夫ですか綾ちゃん? GM:「……うん、大丈夫だよ……」――と言いますが、途中からフラフラ〜と違う方向に歩いて行きます。 水姫:綾ちゃん家はこっちですよ? GM:「いいの……あの人に会わなきゃ……」 水姫:??? 心配なので付いて行ってみます。 GM:と、都心に建つとある芸能事務所が見えてきます。 水姫:そろそろ止めます――駄目です綾ちゃん、他の事務所に行ってはいけません! GM:ぶっちゃけ聖漣の所属する事務所です。 水姫:駄目です。そこはジョニーズエンターテイメントですよ? GM:「邪魔しないで」――絆判定を要求します。 水姫:(コロコロ)……失敗。強引にマンションまで連れて帰ります。同じマンションなので大丈夫です。 GM:では連れて帰れました。綾は言われるがまま主体性無く連れて行かれます。 水姫:やはり心配ですので、私の部屋に連れて帰ります。綾ちゃんは何度も来た事ありますから、大きな水槽にも慣れっこです。 GM:家に帰ってくると鯉爺が――「お帰りなさいませ、姫様」 水姫:爺やお帰りなさい。 GM:「そこは"ただいま"で御座います」(一同爆笑) 水姫:ごめん、素で間違えた(笑) GM:「お、今日はご友人の綾殿を連れてこられましたか。どうもお久しぶりで御座います」 チャチャ:って、鯉爺って喋るの? GM:いえ、魚語なので鯉爺が勝手に喋っているだけです――『ボコボコボココ』(笑) 不死川:馬鹿だ(笑) 水姫:とりあえず、綾ちゃんが病気っぽいの。夢遊病のように歩き出さないように連れてきたの。 GM:「なるほど……」 ■第七章■
街で通り魔事件を目撃した翌日、チャチャは学校へ行き、その間に不死川は聖漣について調べていた。
不死川:(コロコロ)……<情報>で6。特に事務所について調べる。GM:ここ最近で急激に勢力を伸ばしてきた事務所であり、それを引っ張ってきているのが聖漣の歌とかです。また、事務所をバックアップしている何かがあるらしいですが、それが何かは解りません。 不死川:なるほどな。 GM:さらに、今度の日曜日に新宿でイベントをやるらしいです。表向きは新人が集ってのライブですが、ほぼ聖漣の単独ライブだと思って良いです。 不死川:そんな程度か……あとはテレビで聖漣の番組をチェックしておくか。 GM:では少し時間を進めて……山川さんがやってきます。昨日の執筆状況なら今日には終っているだろうと回収に来ました――「お邪魔しますね先生」 不死川:ん……ああ(←テレビ見てる)。 GM:「あの〜〜それで原稿の方は?」 不死川:机の上においてある、勝手に取って行ってくれ。 GM:と、机の上にあるサイン入りの原稿を見てプルプル――「先生これは……」 不死川:ああ、最近チャチャがお気に入りの芸人のサインだ。サイン自体に興味はもう無くなったと思うから、そのまま持って帰って良いぞ。 GM:「えっと……」 不死川:山川君、キミなら大丈夫だね? GM:(コロコロ)……不死川先生の絆成功(笑)――「わ、わかりました……なんとかします……はぁ……また土日が解読に潰される……」 不死川:真面目にテレビを見てる。 GM:「まぁありがとう御座います。では日曜のチケットの方は楽しんで来て下さいね」 不死川:ああ、楽しんでくる。テレビを凝視して真面目な声で返答しよう(笑) GM:「あ、あの……はぁ」――山川さんは帰って行きます。
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チャチャ:サクラちゃん、ごめん。今度の日曜のライブいけなくなっちゃった……。一方、チャチャは学校へと登校し、それなりに学級崩壊を起こして放課後……―― GM:「え、そうなの?……じゃあ仕方無いか。私も1人で行ってもつまならいし止めようかな」 チャチャ:ごめんね。 GM:「ううん、いいよ。今度またどっか行こうね」 チャチャ:うん♪――これで何かあってもサクラちゃんは大丈夫……と。
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GM:では高校からの帰り道、水姫は気が付きます……周りの人間が足を止めて、ぼ〜っとしだします。私はグラビアの……というか事務所の仕事が無い日は、ちゃんと人間の高校に通っています。 この高校は私など比べ物にならない程の有名な方々が通っている有名校です。 ここでちゃんと勉強しておきませんと、帰ってから爺やに怒られてしまいます。 爺やが言うには自然破壊や環境汚染について、人間は人間なりに考えている……との事。 それを覚えるのも立派な私の仕事です。 水姫:え? GM:半分ぐらいは何も無かったようにそのまま歩いていますが、残りの半分ぐらいはボーとして一方行を見ています。 水姫:なんでしょうか? 私もその方向を見てみましょう。 GM:ビルに備え付けられた巨大スクリーンで聖漣が歌を歌っています。CMらしいです。 水姫:皆さんファンなのでしょうか? GM:と、車に乗っている人などもボーとしだしたのか、そこかしこで玉突き事故などが起こります。 水姫:え、え!? GM:では【知性】で判定して下さい。 水姫:(コロコロ)……あ、成功です。 GM:聖漣の歌なのですが、なぜか昔を思いだします。 水姫:ホームシックやノスタルジィですか? GM:と、言うより歌の雰囲気が同族に似ています。 水姫:聖さんってまさか……。 GM:CMが終ると全員元に戻ります。 水姫:急いで家に帰ります。それで爺やに相談してみます。 GM:「おや、姫様お帰りなさいませ」 水姫:町であった事を話して――何か知ってますか? GM:鯉爺に聞いて情報を得たいなら<魚会話>で判定して下さい。情報を引き出す場合は判定が必要なので。 水姫:ここに綾ちゃんはいますか? GM:別の部屋にいます。 水姫:変身して(コロコロ)……6ゾロで無理でした(笑) GM:「まったく、姫様も昔は……」――と説教が始まります。 水姫:人間状態に戻って正座しながら一生懸命聞くけど……途中で寝ちゃいます(笑) ■第八章■
週も終わり頃……金曜日である。不死川とチャチャは聖漣の所属事務所であるジョニーズエンターテイメントへとやって来ていた。
GM:警備員がいて、ファンは入れなくなっています。チャチャ:「目立ちたい」(コロコロ)……成功! 正面から行く! GM:警備員に止められます。 不死川:よし、マネージャー風の服を着ていた事にして、新人の売り込みを装おう。 チャチャ:じゃあ私もそれっぽくしてる――新人のチャチャでーす☆ 不死川:警備員には――「ブルークルーザーの不死川です。14時にアポを取ってあります」 GM:<交渉>で振って下さい。 不死川:(コロコロ)……2成功。 GM:「本当にアポ取ったのですか?……う〜ん、スケジュールには無いんだが……ブルークルーザーの所なら嘘って事も無いだろう……わかりました。応接間までどうぞ」 不死川:では入っていこう。 チャチャ:ブルークルーザー? 不死川:ああ、乙姫君の事務所だ。とっさに出てきたのがそれだったのでな。とりあえず人に会ったら合わせてくれ。 チャチャ:はーい♪
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GM:受付のお姉さんがいるだけで、静かです。<心理>で振って下さい。その事務所は4階建てのビルであり、中に入るとガランとしていて静かだった。 正面玄関前には小奇麗な受付があり、そこに無表情に女性が1人座っていた。 不死川:(コロコロ)……成功。 GM:何か受け付けの人はボーっとしているね。 不死川:チャチャ、この人はちょっと変だ――と受付に聞こえるように言ってみよう。 GM:反応はありません。ボーっとしています。 チャチャ:あ、妖しい……受付の机を勝手にガサゴソやって地図とかない? GM:ラミネートされている受付用の地図があります。 チャチャ:地図借りてきたよフッキー、この4階の社長室って所行こうよ。 不死川:GM、その地図に他の部屋は? 聖漣の部屋はあるか? GM:聖漣やマネージャーなんかも4階です。 不死川:よし、とりあえず4階へ行こう。それとチャチャ、ここは魔物の領域な気がする。私から離れるな。離れるな。離れるなよ。 チャチャ:3回も言われた〜〜(コロコロ)……絆成功。うん、離れないよ。 不死川:よし行くか。 GM:と階段まで来たところで足音が聞こえてきます。<発見>でどうぞ。 不死川:【感情】で(コロコロ)……成功。 チャチャ:<発見>で成功! GM:2人ほど近づいてくる。 不死川:近くの部屋に隠れるぞ(コロコロ)……―― チャチャ:(コロコロ)……もちろん成功! ドアを少し開けて声を聞きたい。どんな2人か見たい。 GM:「ついに日曜日に実行ですね」「ああ、今回ほど大掛かりなモノ、失敗するわけにはいかない」 不死川:いったい何の話だ? GM:白服の男と黒スーツの男が話しています。聖漣では無いです。白服の方が偉そうですね。 チャチャ:じゃ私、魔物業を使うね。<腹話術>(コロコロ)……4成功! 暴走判定は(コロコロ)……大丈夫。 GM:で、どうするのですか? チャチャ:その男2人から見えない位置から――「僕との約束は守ってもらえるのでしょうね?」 GM:「お前か……ふ、いつも言っているだろう。約束はたがえぬ」 チャチャ:まずい……これじゃあどんな約束したか判らない(笑) 不死川:………………。 チャチャ:「わかりました。そのことについてはこれ以上聞きません。……それより、私の仲間がやってくるという話、どうなっているのです?」 GM:白服が――「仲間だと? 何の話だ?」 チャチャ:「社長が言っていましたよ。今日来るって」 不死川:しかし、白服の横の黒スーツが社長だったら笑うな。 GM:「あいつ……この私に話も通さず勝手な事をしてくれる。聖、お前はさっさと準備をしておけ。私達は社長に会ってくる」 チャチャ:「わかりました」――と解除。ふぅ…ヒヤヒヤだね☆
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GM:部屋の中では何か話している感じです。ドアに耳をつけても何を話しているかは解りませんね。その後、2人は社長室まで誰にも会わずに侵入する事ができた。目の前のドアには『社長室』とネームプレートがある。 不死川:罪も愛も十分だ。最悪の事態になってもなんとかなるだろう。扉を開け放って――そこまでだ! GM:じゃあ部屋の中には、正面に椅子に座ったおっさん、そのおっさんに話をしていた白服、微動だにしない黒スーツの男……の3人がいっせいに不死川を見ます。 チャチャ:これはまずいよっ!? 水姫:何がですか? チャチャ:フッキーの方が目立ってる!(一同爆笑)――フッキーの前に出て――チャチャ&フッキーだ! お前達の悪巧みは全てお見通しだ! GM:白服が――「何の事かな?」 不死川:<プロファイリング>(コロコロ)……成功。 GM:社長が挙動不審です。 不死川:図星のようだな社長。 GM:白服が――「ちっ……で、お前達は何なんだ? 正義の味方のつもりか?」 不死川:それは違うな。 チャチャ:うん、私達は聖さんの紹介でやって来ました。聖さんの仲間です。 GM:白服が――「仲間だと? 奴にそんな者はおらん」 チャチャ:えっと…… 不死川:ここにいる! というのですチャチャ(笑) チャチャ:絆判定(コロコロ)……成功――ここにいる!!(一同爆笑) GM:白服が――「ならば証拠を見せてもらおうか」 不死川:む。 チャチャ:まかせて♪ クルクルシュパッとリコーダーを取り出して――<ハーメルンの笛>を使う! 水姫:おお。 GM:そういえばそんな業あったなぁ。 不死川:しかしリコーダーはないだろう(笑) チャチャ:今、学校でリコーダーやってるんだもん――罪使ってダイスブースト(コロコロ)……5成功!【知力】で抵抗して。失敗するとフラフラになって私に近寄ってくるよ。 GM:社長(コロコロ)……失敗、白服(コロコロ)……成功。 不死川:……失敗(笑) チャチャ:フッキーは元々近くにいるからいいけど、社長さんはフラフラ近寄ってくるね(笑) GM:「くっ、このバカが」――と白服が社長に罵声。 チャチャ:解除! GM:「なるほど、確かに同じような力だ……どんな魔物なのかな?」――白服が余裕の笑みで言います。 チャチャ:聖さんの仲間だよ☆ だから聖さんと一緒です♪ GM:「……で? 何が望みだ?」 チャチャ:望み? 不死川:協力です。私もチャチャも聖漣に協力したいのです。その為に来たのですから。すでに連絡済みだと思っていたのですが……聞いていませんでしたか? GM:「……なるほど、いいだろう。その力、聖の保険……予備程度には使えるだろう。社長、私も許可しよう。その方向で日曜のイベントは話を進めておけ」――と白服は出て行きます。 不死川:一応、私もチャチャもブルークルーザー所属です。まだどこにも出演していない新人なので、今度のライブも問題は無いと思います。 GM:社長が――「青船のとこか……わかった、念のため出番は聖の次にする。当日の予定表と資料はこれだ」――と渡そう。 不死川:受けとる。これで十分だ。 チャチャ:当日は頑張ります☆ ――帰り道…… 不死川:あの社長や白服、やはり魔物について知っているな。 チャチャ:それで聖漣も魔物? 不死川:それは確実だろうな。今日のところは上手く潜り込めただけで良しとしよう……あとは当日だ。 チャチャ:よーし! 今日から歌の練習しよっ☆ ■第九章■
週末のライブに向けての最後の練習を終え、私はマンションへと帰って来ました。
GM:「お帰りなさいませ姫様」――と鯉爺がテレビを付けっぱなしなまま、水槽の中で振り向きます。綾ちゃんの調子はまだ戻っておりませんでしたが―― 『大丈夫、心配しないで。時々ぼうっとするだけだから……寝てれば治るよ』 ――と言って自分の部屋に帰られてしまいました。 明日は大事な本番です。ですが、私は嫌な予感がします。いえ、予感と言うより確信……。怖いです。 水姫:ただいま帰りました。 GM:「踊りの練習はどうでしたか。やはり水中とは勝手が違いますかな?」 水姫:水中よりと言うより……私は元々踊りも苦手でしたから――アハハっと(笑) GM:「そうでございましたな…はぁ……ところで姫様、先ほどニュースでやっていたのですが、街中で人間達がボ〜っとしてしまって、交通事故まで発生したようでございますな」 水姫:それは大変ですね。私も気をつけねばなりません! GM:「いえ、姫様はいつもボ〜っとしているので、確かに気をつけて欲しい所ではありますが……そういう事を言いたいのではございません」 水姫:ほえ? GM:「良く考えて下され。似ていると思いませぬか? 姫様の使う<業>と」 水姫:そういえば……――聖さんが同族かもしれないって判るのでしょうか? GM:【知性】で判定して下さい。難易度は8です。 水姫:それは無理ですよ。クリティカル狙いで2D(コロコロ)……あ、クリティカルです(笑) GM:同族とは思えませんが、まったくの異種族とも思えません。従兄弟種族……そんな感じがします。歌の能力は同じですけどね。 水姫:そういえば……最近流行りの聖漣さんという方なのですが、ちょっと同族っぽい気がします。 GM:「綾殿がふらふらと入りそうになった事務所に所属している方でしたな」 水姫:(頷く)――綾ちゃんがボ〜っとしているのも、それが原因かも……。 GM:「姫様、これは明らかに同族の行い……宮は違えど正すのが筋かと」 水姫:そうですね。放ってはおけません。 GM:「姫様……立派になられて」 水姫:爺や……私は人も魚も仲良く暮らしていけると思っています。私はその為の橋渡しになりたい。お母様は反対と言いますが、私はその為に地上に来たのです……頑張らないと、いけませんね。 GM:「姫様、うう……爺やは嬉しく思いますぞ! ううう……涙を見せられないのが残念ですじゃ!」 水姫:爺や……。 ■第十章■
そして日曜、新人アイドル歌謡ライブ当日。場所は池袋のとある劇場。
GM:では日曜日の朝、池袋のとある劇場の控え室に、今日の出演者が集められて流れの説明を受けています。アイドルでも新人なので扱いは雑です。表にはライブを見に来た観客数百人が列を作り、TVカメラも数台準備されている。 一方、劇場の控え室では、今日の出演者達が大部屋に集められて流れの説明を受けていた。 チャチャ:全員登場だよね? GM:どうぞ、ちなみに聖漣はその中にいません。 不死川:社長出勤か? 水姫:私はバックダンサーなので早くからスタジオ入りしています。 チャチャ:そこに登場――おっはよーございまーす♪ 新人のチャチャです! 宜しくお願いしまーす☆ 水姫:あ、チャチャさん! おはよう御座います。 不死川:さり気に私も入っていこう。ポジションはマネージャーだしな。 GM:チャチャのテンションに周りの新人達はちょっと引き気味です。全員緊張の控え室なのに空気読んでませんしね(笑) チャチャ:うん、本物のアイドルじゃないし(笑) 水姫:そんなチャチャさんに普段のまま話かけます――まさかチャチャさんが新人アイドルだったなんて驚きです! チャチャ:えっへっへ〜♪ フッキーも一緒だよ☆ 水姫:ええ!? まさか不死川さんも新人アイドルなのですか!? 不死川:いや、私はチャチャのマネージャーだ。今日は宜しく頼む。 水姫:あ、いえ、そんな! こちらこそ宜しくお願いします! GM:ではここで、スタッフからの説明が行われます。チョイ役とそこそこ有名組、2つ控え室があって説明は別々に行われます。むろん水姫はチョイ役です。組み分けは壁に張り出されます。 チャチャ:あ、姫ちゃんの名前あったよ! 水姫:はい! 後ろで踊る役なのですが親友の綾ちゃんの代役なので精一杯頑張らねばなりません! チャチャ:そっか、頑張ってね姫ちゃん♪ 水姫:はい! 不死川:では行こうかチャチャ――と有名な部屋へ(笑) GM:あ、有名組にもチョイ役の部屋にもチャチャの名前は載っていません。 水姫:あれ? チャチャさんの名前がありませんね。 不死川:……まさか白服にハメられたか? GM:と、白服の横に立っていた黒スーツがやってきて――「チャチャとマネジャーの方はこちらへ」 水姫:あの〜どちらへ行かれるのでしょうか? GM:「聖漣と同様、個室が用意されておりますのでそちらにご案内します」 チャチャ:個室!? 凄い! GM:チャチャの事は聖の予備と説明してあるので、スタッフはそれを信じて動いています。チャチャは聖レベルの新人としてスタッフには紹介されていると思って下さい。 不死川:なるほど……では乙姫君、またあとで。 チャチャ:バイバーイ☆ 水姫:じゃあチャチャさんに手を振った後――凄いなぁチャチャさん、私も頑張らねばなりませんね!
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GM:あたりは警備員というより、黒いスーツ姿の輩が目立ちます。チャチャが聖漣の近くに居るだろうと予想し、舞台周りや他のスタッフを見て周る不死川。 不死川:メン・イン・ブラックが多いな。 GM:もちろん普通のスタッフも走り回っています。舞台裏や控え室ではバックダンサー役の子達が練習していたり……別事務所のマネージャーが情報交換に――「あ、どうも、僕はこういったものなのですが……そちらは」――と名刺渡してきたり。 不死川:いえ、私はブルークルーザーの新人、チャチャのマネージャーでして……すいません。今、名刺切らしてまして……(笑) GM:まぁそんな事が行われています。 不死川:うむ……なんというか……こういう世界も悪くないな――と少し思う(笑) チャチャ:フッキーがマネージャー業を気に入ってる!? 不死川:ちょっとな(笑) GM:では不死川は「感情を見せたくない」で振って下さい。廊下を歩きながら思わず感情が出そうになります。 不死川:(コロコロ)……お、珍しく成功した。3しかないのに(笑)――これはもう颯爽とスーツ姿で歩きまわろう。仕事人な感じでポーカーフェイスだ(笑) 水姫:敏腕マネージャーさんです! 不死川:「すまないキミ、ジョニーズの社長はどこかな?」――とか。 GM:「あ、あちらです……お、お疲れ様です!!」(笑) 不死川:ふっ……(笑)
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水姫:登場します――あらチャチャさん、どうしましたか? 歌をお歌いになる方は控え室待ちなのでは?一方、聖漣の部屋の挨拶に行くチャチャ。もちろん正体と目的を探りにである。 しかし、その途中―― チャチャ:1人で行きたかったけどしょうがないか……――あ、姫ちゃん! ねぇ姫ちゃんも一緒に行こう? 今から聖さんにあいさつに行くの! 水姫:え、え、でも今は準備中で……。 チャチャ:ねぇ行こう? 水姫:明らかに絆判定ですね(笑)(コロコロ)……成功――少しなら大丈夫でしょうか…うん、たぶん……はい。ご一緒します!!(笑) GM:では聖漣の部屋の前まで来ました。 チャチャ:おはよーございまーす♪――バタンッ(←扉を開けた)――私チャチャって言います。ジョニーズの社長さんの推薦で、聖さんの次に歌を歌わせてもらいます! 今日は頑張りますので宜しくお願いします☆ 水姫:あの……私バックダンサーの1人で乙姫と申します! あ、えと、一生懸命に頑張るので宜しくお願いします。 GM:「………………」――無視です。 チャチャ:うわぁ……あの、聖さんはこのライブをやってどうしたいんですか? GM:じゃあ聖はやっと顔を向け――「もちろん、一番になる。この半年でね」 チャチャ:<心理学>(コロコロ)……失敗。フッキーのようにはいかないなぁ(笑) 水姫:あの……聖さんはどこの出身なのでしょうか? 私は地方なのですが、水泉宮という所です――もし同族なら意図がわかるはずです。しかもチャチャさんには通じません。 チャチャ:確かに、私は普通に街の名前だと思ってそう。 GM:「水泉宮……なるほど、同じ程ではないが近しい出身だな」 チャチャ:何々? 同じ出身なの? 水姫:どうやらそのようです。 GM:「乙姫……か。なるほど。で、その姫が何のようだ?」 水姫:同郷ですから……歌を歌ったのは知っています。でもそれはそれできっと理由があったのでしょう。私はあなたと私の友人のことが心配なだけです。 GM:「キミに心配されるいわれは無いな」 水姫:それでも私は―― GM:「出て行け。キミのような下っ端は別部屋だろう。マネージャーを呼ぶぞ」 水姫:仮初の姿で追い出されるとチャチャさんもいますし……仕方ありません。ここは素直に出て行きます――チャチャさん。 チャチャ:私はもうちょっと話があるから残るよ。部屋も個室同士で近いから大丈夫。 水姫:では一端退場します。
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GM:「あんたはチャチャとか言ったわね。社長達から話は聞いているわ」水姫が部屋から出て行くと同時、なんとも言えない空気が充満しだす。 急に温い水の中が部屋中に流れ込んできたような……そんな、重っタルイ空気だった。 不死川:口調が変った。 水姫:本当の姿はやっぱり女性でしたか(笑) チャチャ:なら話は早いよね? これ以上、人を惑わす歌を歌わないで――キッと睨みます。 GM:「無理な話だ」 チャチャ:無理じゃない。私は人間たちが好き。これ以上やるなら私も力づくであなたを止める――とチャチャチャ=ハロウィンに変身します。ジャック=0=ランターンのチャッピー達は出しません。魔物化はこっちの決意を伝えるのが目的です。 GM:「それがあなたの本性ね……でも、人間たちを惑わすのを私はやめないわ。水を汚し、海を破壊する……あんな愚かな者たち、滅亡する方が良いのよ」 チャチャ:どうあっても止めてくれないの?――なんかこのまま強攻策で行きそうな……(笑) GM:「人間の破滅。それが私の望みよ。それがこの世界の為にもなるの」 チャチャ:でも……―― 不死川:その考えを持っているNPCを、説得は無理だろう――<神出鬼没>を使って死神天涯に変身した状態で私もそこに登場しよう――「チャチャ、それ以上の説得は無駄だ。話の通じる相手じゃない」 チャチャ:「フッキー……」 GM:「なるほど……人ではないだろうと聞いていたけど……あなたがマネージャーの男ね」 不死川:わざわざ答えないぞ――………………。聖漣、一つだけ答えてもらおう。お前と白服との関係だ。何を奴と約束した? GM:「私の歌が一番効果的に使える舞台を用意してもらったの。その見返りに彼等は私の歌に抵抗するほどの人間を選別したいと言っていたわ……何に使うかは知らないけどね」 ■第十一章■
聖さんの控え室を出て数歩、私の足はそこで止まりました。
水姫:――と、私は思いながら戻ってきます――やっぱりチャチャさんを1人残すのは危険です!――っとドアを開けて――チャチャさ……ええ!?(笑)私は何の為に来たのでしょう? まだ、私が伝えたい事を何も伝えておりません。 私は聖さんに拒否されてしまいましたし、こんな私が戻っても相手をしてはくれないでしょう。 ですが……やはり駄目な事は駄目です。人間に困らす歌を歌うのは駄目です。 私達は人間と友達になれるのに、それなのに……そんな酷い事をするのは……。 私は振り返ります。事務所を首になるやもしれませんが、今は、伝えるべき時だと思います。 チャチャ:姫ちゃん……――そっか、魔物状態なんだっけ。 不死川:人間か……見なくて良いものを見たな。 水姫:あなた達は……。 不死川:すぐに終る。そこで大人しくしていろ。 水姫:そ、そうは行きません! 行きませんとも!? 同族の間違いは同じ種族である私が止めなければ! GM:「ふ……見逃してあげたのに……海に住むあなたが、どうして地上の者たちに肩入れするの?」――「地上を壊したい」で水姫は振って下さい。 水姫:(コロコロ)……失敗です――そんな事はないです。海も地上も関係ないです。みんな一生懸命に生きています。それは私達も人間も同じです。 GM:「無為に生きる地上の者が一生懸命? 理解できないわね」 不死川:なんとなく2人の関係が掴めた。乙姫に背を向け聖漣に向き合い――理解しようとしていないから解らないのさ。かつての私もそうだった……しかし、人間はそうじゃない。お互いが笑顔で生きていけるように努力して生きている。 GM:「お互いが妥協し、うわべだけで笑いあっている事に何の意味がある」 チャチャ:そんな事無いよ。私には心の底から笑いあえる相手がいる。フッキーもそうだし姫ちゃんやサクラちゃんもそう……私はそんな人間の、友達の笑顔が大好き! GM:「人間が友達だと? お前は人間の何を知っている。自然を破壊し海を汚す……自分達の首を真綿で締め付けている事にも気がつかない愚かな生き物を!」 水姫:ではあなたは何を知っていると言われるのですか! 人間は確かに愚かかもしれません、自然を壊したのも海を汚したのも人間です……でも、だからと言って人間が滅んで良いわけはありません。こんな私でも、友達と呼んでくれる……そんな素敵な方々だって沢山いるんです! GM:「平行線のようね……」――スクっと立ち上がり向き直ります。 不死川:そのようだな……説得が無理ならお前の選択肢は1つ。死を……与えよう。八絃(はっこう)!――死神の鎌発動! チャチャ:姫ちゃんは下がってて! 水姫:どこのどなたか存じませんが、これは水に住む者の問題です。黙って見ているわけには参りません――と水柱が立ち上り、人魚に戻ります。地上なのでちょっと浮いてるって事で。 チャチャ:姫ちゃん!? 不死川:やはり魔物だったか……。 GM:一方、聖漣の方は光と風が舞うと同時――「私はセイレーンの女セシリア。私のレクイエムを聞いて、死への手向けと捧げましょう」――魔物化します。船乗りを歌で惑わす人魚と同類の魔物、翼持ちしセイレーンです。
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◆1ラウンド◆
GM:む、控え室で戦闘になってしまったので飛行ができない(笑)[1]不死川(12) [2]水姫(8) [3]聖漣セシリア(7) [4]チャチャ(3) チャチャ:距離的には私とセイレーンが近接していて、フッキーと姫ちゃんがロングレンジだね。 不死川:じゃあ近接に移動して終了だな。 水姫:私は待機します。 GM:「私の歌声に狂いなさい」――(コロコロ)……9。全員【知性】で抵抗して下さい。 チャチャ:【知性】は5なんだよ……失敗。 不死川:罪でダイスブースト(コロコロ)……9で成功! GM:ちなみに半魚人アーキの水姫には効きません。 チャチャ:あ、私だけボ〜っとして終了なのか(笑) 水姫:では待機解除で……GM、<セイレーンの歌>を私も使うので、9より上ならその歌声を打ち消せないでしょうか? チャチャ:歌合戦!? 不死川:描写はかっこいいな(笑) GM:OK、それおいしいので採用しましょう。こっちが受動として難易度は9です! 水姫:10以上! 罪を使って能力値を一時的に上昇させて(コロコロ)……10で成功!――「私にはそんな歌は届きません! ラララ〜〜♪」(笑) GM:「ちっ」――チャチャは行動終ってますが、歌の効果は切れます。 チャチャ:今の歌は……姫ちゃんありがとう♪ 水姫:いえ、それほどでもありません(笑)
◆2ラウンド◆
GM:「水泉宮の乙姫……私の邪魔をしないで、あなたと私のコラボレーションは不協和音にしかならない。消えなさい」――<死の歌声>まあロングレンジ攻撃だけど(コロコロ)……7![1]聖漣セシリア(12) [2]水姫(10) [3]不死川(9) [4]チャチャ(4) 水姫:回避は無いですし(コロコロ)……4で命中します。 GM:ダメージは9点。 水姫:さりげにウロコの防護点があるから……残り〔血と肉〕が16ポイント、私の行動はショートレンジに入って終了です。 不死川:では私だ。大鎌で(コロコロ)……7で攻撃。 GM:(コロコロ)……クリティカルで10回避。海の仲間の絆が10あるので。 チャチャ:セイレーンの歌に、なんとなく対抗意識――私の笛の方がいいもん!――<ハーメルンの笛吹き>(コロコロ)……7! 不死川:(コロコロ)……6で抵抗失敗(笑) 水姫:(コロコロ)……私も失敗です。 GM:(コロコロ)……ノーーー! ミスッた(一同爆笑) チャチャ:みんな聞きほれている(笑) かなり満足。次のターンの私の番になったら解除するね。
◆3ラウンド◆
GM:なんでこっちだけチャチャより行動が早いんだ!(一同爆笑)[1]聖漣セシリア(10) [2]チャチャ(7) [3]不死川、水姫(5) チャチャ:笛吹いてるよ〜(笑) GM:うごけねーー(笑) チャチャ:よし、溜飲も下がったし笛を解除! 水姫:今がチャンスです! モリをどこからともなく取り出して攻撃します。(コロコロ)……456で失敗。 チャチャ:姫ちゃーーーん!(笑) 不死川:死ね(コロコロ)……命中6! GM:回避が(コロコロ)……6で同値で回避しました。 不死川:作ったチャンスが無駄になったな(笑) チャチャ:………………。
◆4ラウンド◆
GM:夢蝕みと人魚のハーフブラッドで作ったセイレーンは――「そこの死神、私の為に鎌を振るいなさい」(コロコロ)……7で【知性】の抵抗して下さい。魅了です――「乙姫を切りなさい」[1]聖漣セシリア(10) [2]チャチャ、水姫(6) [3]不死川(4) 不死川:さすがセイレーンだな(コロコロ)……失敗。成功すらしない。 GM:ダメージを受けるか、命令に逆らおうとするたび対抗【知性】で難易度7です。 不死川:最後に行動か。 チャチャ:私はロングレンジに離れて終了。 水姫:不死川さんに上書きします<歌>で(コロコロ)……6!? 不死川:上書きされませんでした。 チャチャ:1ゾロクリティカルで私は抵抗した。 GM:なーぜーだー、セイレーン抵抗失敗(笑) 歌に聞きほれた。 不死川:では乙姫を切ります。<影斬り>で絶対命中。(コロコロ)……ダメージ15点です。 水姫:なんで!?――と驚きつつ瀕死です。残り2点です。 不死川:乙姫を斬った死神の顔はとても無表情だった。 GM:不死川は「死を与えたい」で振って下さい。 不死川:(コロコロ)……成功。鎌をもう一度振りかぶって――「とどめだ」
◆5ラウンド◆
GM:水姫の歌が続いているからこっちはボーッとしたまま行動終了。[1]聖漣セシリア(11) [2]チャチャ(7) [3]水姫(4) [4]不死川(3) チャチャ:次は私か――フッキー駄目ーーー!!!――と絆判定を求めます。 GM:行動終りますよ? チャチャ:かまわない。 不死川:じゃあ鎌を振り上げトドメと呟いたところで――チャチャ?(コロコロ)……成功。愛を貰おう。 チャチャ:そこで私は愛を1点使って、フッキーに追加行動!――正気に戻ってフッキー!! 不死川:では追加行動分で抵抗を試みよう(コロコロ)……罪も使ってクリティカル! GM:抵抗されました。正気に戻って良いです。 不死川:いったい何を……スマンな――と乙姫に言います。 水姫:大丈夫です、気にしないで下さい――私は待機します。 不死川:では正気に戻った事だし、セイレーンに攻撃だ(コロコロ)……6命中のダメージ10点。 GM:歌を聴いているから無条件に斬られます。(コロコロ)……抵抗成功。歌から立ち直ります―― 「おのれ、お前等のような―― 水姫:(さえぎって)歌<歌>を歌います(コロコロ)……7成功。 チャチャ:失敗したー。ぼ〜〜(笑) 不死川:罪を使って(コロコロ)……抵抗。 GM:なーぜーにー。またセイレーンが失敗。歌に聞きほれてる(笑)
◆6ラウンド◆
GM:(コロコロ)……まだボ〜っとしてる……トホホ。[1]聖漣セシリア(10) [2]不死川、チャチャ、水姫(6) 不死川:攻撃(コロコロ)……6命中の14点ダメージ。 GM:ダメージを受けたので立ち直れるか(コロコロ)……抵抗成功! 水姫の歌を振り切って――「よくもこの私を―― 水姫:歌を歌います(コロコロ)……7! チャチャ:しっぱーい。 不死川:む、私も駄目だった。 GM:(コロコロ)……成功!――「3度も通じると思わないことね! 田舎人魚が調子に乗るな!!」
◆7ラウンド◆
GM:最初に攻撃! 水姫に(コロコロ)……命中6。[1]聖漣セシリア(11) [2]チャチャ(8) [3]不死川(4) [4]水姫(3) 水姫:(コロコロ)……失敗しました。 GM:ダメージは14点! 水姫:マイナス10で死亡です。 GM:「貴様ごときに操られるとはな……目障りだ」 水姫:そんな……――歌が途切れます。 チャチャ:はっ!? 姫ちゃん!!
◆8ラウンド◆
不死川:斬る! <影きり>で絶対命中(コロコロ)……ダメージ11点![1]不死川(9) [2]聖漣セシリア(5) [3]チャチャ(2) GM:さすがに落ちた――「なんで……なんで私が……」 不死川:すでにキミの歌で事件も起きている。そういった人々を不幸に導いたのだ。報いさ。 GM:「報い? ふふ……なら、いずれあなたも……私を殺した報いを受けるの……ね」 水姫:このタイミングで自力復活します。「水が恋しい」で(コロコロ)……成功。人間状態に戻って復活しました。 チャチャ:姫ちゃん!? 不死川:チラっとだけ見て――とどめだ。 水姫:待って下さい!(コロコロ)……もう一度魔物変身して――せめて私が……。 不死川:とどめを刺さず……無言でチャチャのところへ移動しよう。 水姫:きっと辛かったのだと思います。でも、この世界にも地上にも良い人は沢山いますし、友達にもなれます。今度また会うときには……友達になりましょうね――トドメを刺します。 GM:では聖漣であったセイレーンは泡になって消えて行きます。
ちょうどそのタイミングだった。
GM:「彼女を倒したようですね。今回はあなた方が優れていた……そういう事でしょう。計画が狂ってしまったのは惜しいですが、ここは潔く負けを認めますよ。また出会う日もあるかもしれません……私はこれで失礼致します」部屋に響くようにスピーカーから白服の声が流れ始めたのは。 ――後日、ジョニーズエンターテイメントは潰れる。 チャチャ:ねえ、今の声は……。 不死川:どうやら、私達の知らないところで、何かが動いているようだな。 水姫:う…う…うう……――と泣いています。もう人間時の姿に戻っています。 チャチャ:フッキー……いいよね? 不死川:? ああ、好きにすると良い。 チャチャ:姫ちゃんの前で人間状態に戻ります――姫ちゃん…泣かないで。 水姫:チャチャさん……だったのですか? それに―― 不死川:私も不死川の姿に戻るか……正体がバレるのは致命的なのだがな。 水姫:不死川さんも……。 不死川:命あるものはいずれ死ぬのが運命だ。それに……その者は命の循環をエゴによって壊そうとしていた……それは、お前も解っているのだろう? 水姫:はい……。でも、人間の嫌な部分だけしか知らないまま死んでしまうのは……とても、とても悲しい事です。人間だって魔物だって、良い所と悪い所があって当たり前ですのに……この人は……。 不死川:………………お前は、魔物のクセに他人の為に涙するのだな。 水姫:え? 不死川:魔物は自らのエゴによって判断し、エゴによって行動する。それが普通だ。 水姫:そ、そうですね……でも私は、駄目な魔物ですから……甘くって、馬鹿で、戦うのも苦手で、いつもドジして怒られてばかりで……例え悪い事をしようとした人でも、私は……悲しくて……。 不死川:………………。 水姫:……やっぱり、私は駄目な魔物ですね。 不死川:ああ、そうだな。 水姫:………………。 不死川:だが、それでも良いだろう。中途半端な魔物がいたって誰も困らない。 水姫:中途半端な……魔物? 不死川:半魔……私やチャチャもな……根底にあるエゴは消え去らず、人との絆を断ち切れない……中途半端な魔物だ。つまり……お前のようにな。 水姫:半…魔…。 チャチャ:近づいて抱き付く――姫ちゃん、誰かが死んだら悲しいのは普通だよ。泣くのが悪いなんて誰も言わない。 水姫:チャチャさん……。 チャチャ:でも、泣き終わったら笑おうね? きっとその時は、友達が傍にいてくれるからさ♪ 水姫:ううう……――
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GM:「――では聖漣さんの代わり、宜しくお願いします!」――とスタッフはいなくなります。その後、聖漣は体調を崩して急遽帰ったとジョニーズの社長から連絡が入り、ライブ会場のスタッフ達は混乱をきたす。しかし、すぐにそのような時の為の予備が置いてあった事を思い出し、聖漣の登場順番の時にはその"補欠"が出演する事になった。 不死川:ふむ……事件も終ったし帰るか、チャチャ。 チャチャ:そうだね。 GM:チャチャは「目立ちたい」で振って下さい。 チャチャ:そうだった!(笑)(コロコロ)……成功!――なに?――と振り向くと、すでにアイドルの衣装に身を包んでます。 水姫:チャチャさん、すっごくお似合いです♪――と出番も終ってお手伝いです(笑) 不死川:で、出るのか? 一応、私達の立場的にあまり目立つのは危険だぞ? チャチャ:じゃあメイクする!――とチャチャチャ=ハロウィンの時のように目に星描いたり、金髪のウィッグ付けたり……ちょっとパンク系?(笑) 不死川:………………。 水姫:完成です! もう凄い可愛いです! 完全無敵です♪ チャチャ:グーッ!(笑) 水姫:グーッです!(笑) GM:「――ではここで悲しいお知らせが、ラストを飾る聖漣なのですが――……――代わりに、ブルークルーザー新人大物アイドルの――」――と紹介が始まります。観客は聖漣が出ないとわかってドヨドヨしてます。 チャチャ:いいでしょ? フッキー? 不死川:(コロコロ)……成功(笑) もう退くに退けんか……わかった、私もできる限り協力しよう。 GM:では歌を歌って下さい、<芸術:歌>もしくは【感情】で振って下さい。 チャチャ:歌は<愛情でカヴァー>を使って代用! 罪をつぎ込む(笑) 水姫:私の愛もお使い下さい♪ 不死川:私の愛もだ……これで15個振りか?(笑) チャチャ:……うん、15個。確率的にこれならクリティカルするよね(笑) GM:観客は――『どよどよどよ……』 チャチャ:では飛び出して――ブルークルーザーの新人チャチャでーす☆ みんな宜しく♪ 不死川:よし歌え! チャチャ:せ〜のっ! (コロコロ)……―― ――その日、ブルークルーザーの謎の新人が生まれた。 ■最終章■
事件は終った。
GM:「おはようございます先生! なんとか解読して落とさずに済みました!」――と、週明けの不死川です。山川さんがちょっとげっそりハイテンションで入ってきます。聖漣の歌を聴いてボ〜っとしていた人間は元に戻り、いつのも日常が繰り返される。 週明けの月曜日。不死川のボロアパートにも、いつのも朝の挨拶が入ってくる。 不死川:徹夜だったのか?(笑)――そうか、それは良かった。 GM:「本当ですよ」 不死川:そういえばお礼を言っておこう。日曜のコンサートに行って来たんだが、さっそくコンサートを題材に短編を書いてみたんだが……どうだろう? GM:「本当ですか!? さっそく見せて下さい! でも、あのチケットが役に立って良かったですよ〜」 不死川:まだ序章しか書き終えて無いがな――と渡そう。 GM:「じゃあ読ませてもらいますね……」――と原稿を受け取ると同時に、再びお弁当を渡してくれます―― 「あ、これはついでに作ったんです。どうぞ食べて下さいね」 不死川:ありがとう。あとでチャチャと食べるよ――と中を覗いてみるか。 チャチャ:ゆで卵、温泉タマゴ、半熟たまご(笑) 不死川:なんでだ……料理恐怖症か?(笑)
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チャチャ:うう〜……言いたいけど言えない〜……フッキーの絆が邪魔をする〜(笑)翌日の小学校。 昨日の出演は上手くバレなかったらしく、チャチャに話をしてくる子は誰もいなかった。 チャチャ本人は言いたくて仕方なかったが、不死川から懇々と口止めされているので言えない……。 不死川:邪魔じゃないだろう(笑) GM:と、チャチャが机に突っ伏していると、サクラがやって来て言います――「チャチャちゃん、昨日のライブ……だから行くの断ったんでしょう?」 チャチャ:え? GM:「んもう、恥ずかしがらなくて良いのに!」――と、ちょっとサクラはお怒りです。 チャチャ:へ? もしかしてバレてる?――ごめん! なんかさすがに恥ずかしくって……。 GM:ツンとしたまま――「本当に反省してる?」 チャチャ:うん、してる。してます! GM:「今度何かある時は、隠さないで言ってくれる?」 チャチャ:うん、隠さない隠さない。約束するよ! GM:ではサクラは笑顔になって――「よし! じゃあ今日の給食のデザード券で許してあげよう」(笑) チャチャ:ええ〜〜!?(笑) GM:「私びっくりしちゃったよ♪ でも、これからもがんばってね! 私応援するから♪」 チャチャ:ありがとうサクラちゃん! でもどーかな……――と、ここで先生が入ってくると同時、パチンコ式にドアの正面から生卵直撃!! 水姫:それは酷いです(笑) GM:ビシャッ!…ツツ〜と滴って――「またお前かチャチャ!!」 不死川:クラス中が笑う。 チャチャ:うん、やっぱり私はこっちが良い! みんな笑顔が一番だよ☆
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GM:「おはよう、水姫ちゃん」――と、事務所に行くと木下綾が挨拶して来ます。翌週の早々、私は学校が終るとすぐに事務所に顔を出しました。 事件は終ったと死神の不死川さんは言っていましたが、それでも私は心配だったのです。 ですが、その声を聞いた時、私の不安はすぐに払拭されました。 水姫:おはようございます♪ 綾ちゃん、もうお体は大丈夫ですか? GM:「うん、もう大丈夫、風邪だったのかな? いろいろ迷惑かけちゃってごめんね」 水姫:そんな事はありません! 綾ちゃんが元気になる為だったら、私はたとえ火の中水の中です! GM:「あははっ、そこまでしてもらわなくったって良いって(笑)」 水姫:いえいえ、私はいつも綾ちゃんにとても助けて頂いているので、こんな時ぐらいにしか役に立てませんから! 遠慮無く何でも言って下さい! GM:「遠慮なんていつもして無いよ。私達、友達でしょう?」 水姫:綾ちゃん……。 GM:「だから、今度何かあったら私が水姫ちゃんの為に頑張るからさ! 例え火の中水の中……ね♪」 水姫:はい! その時は遠慮無く言わせて貰います♪
私は駄目な魔物かもしれません。
戦うのは苦手ですし、頭も良い方ではありません。 それに、他の仲間達がどんな手段を使ってでも自然を守ろうとしているのに、私はそのような手段を……ごめんなさい。きっと出来ません。 私にとって仲間や家族と同じぐらいに、人間の友達も大切だからです。 こんな中途半端な私ですが、これからもこの地上で頑張っていこうと思います。 いつか、人間と魚が手を繋いで平和に暮らしていけるその日まで……――
BEAST BIND 魔獣の絆R.P.G
第5話『人を惑わすラプソディー』 FIN
◆登場キャラクターデータ◆
★ビバ雑記 その5★ チャチャ&フッキー+1ってパターンはプレイもしやすいですし、リプレイも書きやすいです。と、本音な所を書きつつ第五話です。今回は人魚姫な水姫が主軸の話ですが……旧ビバが発売されて遊んでいた当初、この半魚人というアーキタイプは(私の周りだけかもしれませんが)、超絶に人気が無かったです。――「半魚人やるぐらいなら、地獄の道化師や死神をやる!」――と言うPLの方が多かったと思います(そして死神や道化師で遠慮せずにプレイしてセッション崩壊(笑))。なぜこれ程までに敬遠されたか……「イラストがなぁ……。」――ま、まぁ、最初のインパクトが激しかったので、そのまま食わず嫌いしたって所でしょうか。人魚だと考えると良いアーキですしね。 ここで1つ、今回の水姫は「運動音痴で勉強もできなくて〜」と言っていますが、実質の能力値はかなり優秀です。ですがGMはPLのキャライメージを優先し、その能力値なら判定無しで成功する場面でも、PLが失敗したと宣言するなら失敗した事にしてセッションを運営しています。ご了承下さい。 |