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ダブル+クロス The 3rd Edition

あの懐かしかった秋のひと時を、俺は忘れない。
今はバラバラになってしまった4人が、音楽をやろうと盛り上がった……。
あの懐かしき日々を。


―― ダブルクロス 3rd リプレイ ――

天道如月の
俺がオーヴァードになった理由

■第五章 天道如月編 〜あの紅葉の下で〜■

◆死

俺はその日、気がつくと自宅のベッドの上だった。
最初は何が起きたか解らなかったが、手で首元を触ってみると、自分の首がちゃんと付いていた。
そうか……、なんだ。

安心した途端にどっと疲れが押し寄せて、再びベッドへ沈み込む。
なんのことは無い、全て夢だったのだ。

GM:では如月が死亡したところからスタートします。そして如月はキャラクターシートの[覚醒]の欄に死と明記して下さい。
如月:ああ、よかった。やっぱりオーヴァードとして目覚めて生き返っていいんだ(笑)
GM:そうです(笑) そして[衝動表]も振って決めて下さい。
如月:(コロコロ)……[恐怖]
GM:では如月は目覚めます。いつもの自分の部屋のベッドの上ですね。窓からの光で朝だということはわかります。
如月:良かった、生きてる――嫌な夢見たなぁ、首も繋がってるしな。
GM:居間に行くとお父さんとお母さんが朝食の準備しつつ待ってます。
如月:おはよー。
GM:「おはようキー君、昨日、お醤油買いに行ったら泥だらけで帰ってくるんだもの、大丈夫?」
如月:ああ、自転車で転んじゃってさ……あとで探しに行かないとな――その記憶までは確かだし(笑)
GM:「調子悪そうだったから、そのまま寝ちゃったみたいだけど……」
如月:まぁ、どこも怪我してないみたいだし大丈夫だよ。
GM:お父さんが「ちょっとでも違和感があれば、石原先生のところ行っておくんだぞ」
如月:大丈夫だって、どこも痛くないし。いただきまーす――と朝食を食べつつ、親父も心配してるみたいだし今日はゆっくり昼から学校行くかな。
千歳:じゃあ登校は一緒に行けないのですね。
如月:俺はときどき寝坊するから、そういう日もあるってことで(笑)
千歳:わかりました(笑)
如月:飯を食いつつ思おう――……それにしても、嫌な夢を見たなぁ。

◆何が起こっているのか

その日は両親が心配しているようなので、遠慮なく昼から学校に行った。
一応、母親が学校に連絡は入れたみたいだが、渡さんのを見てしまったのだから仕方ないと先生も納得してくれたようだ。

そして昼ごろから登校すると、何やら野々宮が無断で学校を休んでいると言う。
とりあえず千歳とイズミがやけに心配しているようなので、俺も一緒に様子を見に行くことになった。
俺の脳裏に、夢で見たバケモノの姿が妙にリアルに浮かび上がる。
まさか……いやいや、そんなわけない……。

結局、野々宮の家に行ってみると、あっけないほど普通に野々宮がいた。
不思議と俺の顔を見て青ざめていた気がするが、俺は野々宮に何か酷いことをした記憶は無いし、きっと気のせいだろう。

その後、千歳は用があると1人で帰ってしまい、俺は壊れた自転車を心配しつつイズミを家へと送り届けていた。  しかし数分歩いた時、何か虫の知らせを感じて振り返る。

そして違和感に気がつく。空の向こう、黒い煙が立ち昇っていた。
「あれは……」
GM:如月が慌てて戻るとイズミの家が燃えています。そしてその燃える家を見ている覆面をし武器を持った数人の村人。
如月:お前ら! 何やってるんだ!――覆面の胸倉を掴んで、イズミはどうした!って聞き出す。
GM:茫然とする村人達は、恐慌状態のままイっちゃった瞳で如月を見つめて――「バケモノを殺してるんだ」「やったぞ、バケモノは火の中に戻った」「これで村は平和になる」
如月:怖いな、それ――バケモノって……ここはイズミの家だろう! イズミは、イズミはどうしたんだ!!
GM:村人の一人が家の中を指差します。
如月:馬っ鹿やろう!!――イズミの家の中へ飛び込みます!
雪:おおー!
千歳:さすがキー君!
如月:燃える家の中、イズミを探して全部の部屋を見て回るぞ!
GM:いつもの部屋を全部見たけど、イズミはいない……。
如月:……あの部屋か。
イズミ:そうですね、開かずの間にいます。
如月:イズミ!!――ガラっと開かずの間に入り、その部屋の惨状をみて絶句します――なっ!? こ、この部屋……。
イズミ:良い感じで炎が回ってて、血も焼けて匂いも……。そして部屋の中央でペタンと座ってるイズミが、そのままキー君に振り返って――キー君、来てくれたんだ。
如月:お前……この部屋は?
イズミ:うん……えへへ、うぐ、えへへへ……お父さんと、あはは、お母さんの、へっぐ、想い出……燃えちゃうよ……ふふふふふ――写真を抱きしめたまま、笑いながら泣きます。
如月:馬鹿、いいから家から出るぞ! お前まで燃えるぞ!
イズミ:大、丈夫だよ? ふふふ……お父さんも、お母さんも、ふぐ……えへへ、ここに、いるもん♪
如月:何言ってるんだ! お前の親父とお袋は……――と、そこでハッと気が付く。村の噂は……まさか――お前の両親は行方不明だったはず……どういう、ことだよ?
イズミ:鎌で切り裂かれて、だけど血の出ていない傷跡、燃えている部屋、黒い血の痕と壁にある引っ掻き傷、ゆっくりと立ち上がります。
如月:こ、怖ぇええ〜〜〜――今、俺は初めてこの物語の主人公だと認識した(笑)
イズミ:キー君、キー君は……イズミの友達、だよね?
如月:そ、それは……あたり、前だろう?――語尾が微妙に震えつつ――良いから、今は早く逃げるぞ!
イズミ:……でも、家の周りには……イズミを傷つける悪い人達がいっぱいいるんだよ?
如月:それは……――さっきの村人を悪い人って言ってるのが、すごい気に掛かります(笑)
イズミ:もう、どこにも逃げ場は無いんだ……だってココには……イズミを傷つける、悪い人しかいないんだもん。
如月:ゾクっとするけど、イズミの手を握ります!
雪:おお!
如月:イズミ、裏から逃げれば大丈夫だ! 行くぞ!――強引に手を引っ張って、裏口から逃げます。
GM:では家の外に出れます。覆面の村人はすでに逃げ去って、ここにはいませんね。
イズミ:そして後ろで燃える家が崩れさる。 ガラララララッ!
如月:間一髪かよ――崩れたまま燃える家の残骸を見て呟こう。
イズミ:キー君の手を握ったまま、その場で座り込むかな。炎を眺めつつ。
GM:ゴウゴウと燃える家、すでにどこが居間でどこが開かずの間だったかわからない、けれど、黒い煙とともに何か人間が焼けるような嫌な臭いがいつまでも漂ってくる。
如月:少し眺めたあとイズミに聞こう――イズミ、あの家で何があったんだ? それにあの部屋……。
イズミ:お父さんとお母さんがバケモノに――で言うのを止める。
如月:バケモノ、そんな……何言って――と言ったところで俺の中で、上書きされてた常識が消えて、実際に渡さんの死に様を見た瞬間の記憶を鮮明に取り戻します。
GM:そう、あの死に方は熊なんかじゃない、あんなことができるのは……バケモノだ。
如月:バケモノって、じゃあ、渡さんを殺したのは……。
イズミ:信じられる? この世には、バケモノって、いるんだよ?
如月:でも――と否定しようとしたところで、俺の夢だと思ってた紅葉並木で見たバケモノを思い出す(笑)
GM:否定したい自分がいる。けれど、その話を肯定する何かが、如月の頭の中でひっきりなしに危険信号を送り続けていた。
如月:そしてさっき見た開かずの間の惨状――そんな、馬鹿な――と、言ったところで[衝動判定]して良いかな?(一同爆笑)
雪:ダブルクロスってそんなゲームだっけ?(笑)
GM:でもそれは面白いからやろう、目標値9の<意思>判定です。どうぞ如月は[衝動判定]して下さい。
如月:(コロコロ)……おお、9でちょうど成功!
GM:浸食率が2D10増えます。しかし[暴走]はしません。
如月:沸き起こってくる恐怖を俺は抑え込んだ! だが、恐怖を感じないわけじゃないので――イズミ、お前もしかして――と、イズミの手を振り払います。俺は村人と同じだった、パズルの完成図を見るとイズミが犯人っぽい(笑)
千歳:ちなみに[衝動判定]に失敗していたら、どうしたのですか?
如月:え? そりゃあイズミを犯人扱いして、絶交ルート。すごい勢いで非難してバケモノめってなじる予定だった(笑)
イズミ:それやられてたら、絶対イズミはジャーム化だよ!
如月:うん、判定に成功して良かった(笑)
雪:というか、そんなことを言っちゃったら、きっと如月君はイズミちゃんに殺されてると思う。
如月:バッドエンドルートか!!(一同爆笑)
GM:死ぬところだったね(笑)
如月:じゃあまだ疑いつつイズミを信じてる風で――お前が、渡さんを……やったのか?
イズミ:違うよ! 渡さんはずっとイズミに優しかったもん。 信じてくれないかもしれないけど、きっと、別に犯人がいるんだと思う。
如月:なら、立木さんは……。
イズミ:立木さんもイズミじゃない! キー君、信じて……。
如月:……。
イズミ:それに、もう……イズミは……あの感触は二度と味わいたくない……。
如月:……誰か、殺したことあるのか?
イズミ:すっと家の方を見ます。 手に持った両親の写真に力がこもってクシャっとなる。
如月:あの5年前の行方不明事件、……お前が?
イズミ:……しかた無かったの。
雪:え、認めるの!?
千歳:犯人はお父様とお母様では?
イズミ:うん、だからそのことは絶対に誰にも言えない。墓まで持っていく秘密だもん。
GM:うわぁ(笑)
如月:……お前、これからどうするんだ?
イズミ:……。
如月:イズミ?
イズミ:………………キー君、イズミ達……いつまでも、友達だよね?
如月:ああ、友達だ。
イズミ:……何があっても、トモダチ、だよね?
如月:何を……するつもりなんだ。
イズミ:すっと立ち上がって家の後ろの林に駆け込んでいきます。
如月:走って行こうとするイズミの手を取ろうとします――ま、待てよっ!
GM:だが、如月の手は空を切る。
イズミ:そのまま林の暗がりに消えて行きます。退場です。
GM:さっき、家から飛び出た時は手を握ってたのに……その後、放しちゃったからね。
如月:立ちつくそう。さっきあの手を放さなかったら、俺はイズミを引き止められたんじゃないか? だが、あの時俺は――。
GM:夕日は沈み、黄昏時が来る。茫然と立ち尽くす如月のポケットで、携帯がメールの着信を知らせ点滅していた。
如月:火事騒動でメールに気が付かなかったしな……茫然としたまま携帯のメールを読もう。
雪:そこには1文だけのメールです。
――『あの紅葉の木の下で 雪』
如月:震える手を押さえこんで、携帯をポケットに乱暴にしまおう。そして叫ぶ――何が起きてるんだ、この村で!

◆大切な友人

野々宮雪は思い出していた。
千歳が叫び声をあげつつ拳銃の引き金を引くたび、激しい痛みが身体に走る。
そしてその痛みが思い出させるのだ、否応なく、忘れようとしていた過去を――。

「これぐらい大丈夫だろ」
「痛がるな、叫ぶな、悲鳴をあげるな」
「立て、これぐらいでお前は死なないはずだ!」

――どうして、あたしがこんな痛い思いをしなきゃならないの……。
――どうしてあたしが好きになった人はみんな……。
――トモダチだと、思ってたのに……。
GM:日も暮れた一本紅葉の木の下で、千歳に撃たれて戦闘不能になる雪、さっき村でイズミの家が燃えた描写が入ったので、もう少したったら如月は登場できます。
雪:それじゃあ、あたしは忘れたい過去を撃たれつつ思い出します。
イズミ:これって雪ちゃんは[衝動判定]じゃないかな?(笑)
GM:おお、これは確かにしないといけない気がする(笑) では[衝動判定]をして下さい。<意思>で難易度9ね。
雪:まぁ【精神】は高いから(コロコロ)……あれ、出目で7。
GM:<意思>の技能レベルは?
雪:1。達成値8、失敗した(笑)
GM:ザ・暴走!(笑)
雪:とりあえず≪リザレクト≫と[衝動判定]の分の浸食率を上げてっと(コロコロ)……――
千歳:私は途中で弾切れして、カチッ、カチッ、カチッ、カチッ――はぁ、はぁ……はぁ、はぁ……。
GM:千歳は全ての銃弾を撃ち込み、荒い息を吐き出し、動かなくなった友人を見下ろしていた。
千歳:一生懸命、自分は悪くないと言い聞かせてそう(笑)
雪:では千歳ちゃんが一息付いた瞬間、倒れていたあたしが絶叫します――アアアアアアアアッッッ!!――そのまま重力波と炎の爆発で千歳ちゃんは吹っ飛んで下さい。
千歳:一般人なので吹っ飛びました(笑)
雪:立ちあがります。そしてあたしの周囲には炎をまとった重力球、人魂のような魔眼が複数浮かびます。
千歳:うっ……やっぱり、ジャーム相手に拳銃1つじゃ……――上半身を起こしながら。
雪:暴走してるんだよね? しかもトラウマを刺激されて。
GM:そうだね、どうする?
雪:もちろん、あの人と同じ殺し方するに決まってるじゃん――ねぇ、それ以上、何か言いたいこと……ある?
如月:≪ワーディング≫で動けないんじゃ?
雪:あ、そうか。じゃあ千歳ちゃんだけ動けるようにする。バロールだから周囲の時間を止めて、あたしと千歳ちゃんだけ動ける世界を≪ワーディング≫で作ります。
GM:舞い落ちる紅葉の葉が空中で停止し、時が止まった世界の中、千歳はゆっくりと近づいてくる雪を見る。
千歳:……ジャーム、め。
雪:ふぅ、やっぱり駄目。声すら聞きたくない――≪禁息≫のエフェクトを発動。父親と同じように、千歳ちゃんの周囲の酸素を燃やして、しゃべれなくする。
千歳:声が出ないけど、私は話続けますよ(笑)――……っ!
雪:パクパク口を動かしているのを見て満足する(笑)
千歳:苦しくなって来ても語ります!――……っ!
雪:左腕で千歳ちゃんの胸倉を掴んで引き上げる。そして右手に≪プラズマカノン≫の準備。
GM:≪プラズマカノン≫は100%エフェクトだから、まだ無理じゃない?
雪:そうか、まだ100%行ってなかった。
千歳:いえ、私はまだ一般人なのでエフェクト使わずとも、その演出で死ぬと思います(笑)
雪:じゃあ演出で! 右手に炎を集めて密度を高くしていきます。
千歳:私は頑張って雪さんへの最後の悪あがきです――……っ!
雪:酸素が無いので何言っても、こっちには伝わりません。最後に――あなたがいけないのよ……おやすみなさい、千歳ちゃん――炎をレーザーのように引絞って、千歳ちゃんの心臓を撃ち抜きます。
GM:では千歳の身体からは力が抜け、ぐったりとします。死にました。
如月:千歳……死んじゃったか。
雪:そして撃ち抜いた瞬間に如月君の登場かな?
野々宮からのメールで急いでその場所に駆けつけた時、すでに、全ては終わっていたのかもしれない。
人魂のようなものを周囲に浮かばせた野々宮が、手に炎を集めて千歳を貫いた。
炎はレーザーのような軌跡で千歳を左胸から背中までを一直線に貫いた……素人目にも解る。

即死だった。
如月:やめろーーー!!――って言いながら登場しよう。すでにオーヴァードになってるので、≪ワーディング≫されてる世界でも動けるし。
千歳:私は撃ち抜かれた瞬間、キー君の方に顔だけ向け、涙を流しながら口パクで――来ちゃ……ダメ……――と。
GM:如月の叫びもむなしく、千歳は撃ち抜かれてぐったりとします。
雪:私は千歳ちゃんを放そう。撃った衝撃で死体が吹っ飛ぶ感じで。
如月:それを俺が駆け寄って抱き起こすんだな(笑) そして死んでるのを確認する――野々宮、お前……。
雪:あたしは炎の重力球をまとったまま、如月君の方を向きます。
如月:まさか、今までの事件……全て野々宮の仕業だったっていうのか!?
GM:雪はどうする?
雪:如月君は男でしょう? すると完全にあの人が来たと錯覚するかなーと(笑)――やめて、来ないで!!
如月:野々宮?――さすがに野々宮がおかしいなって気が付きます。
雪:やめて、もう傷つけないで! 痛くしないで! あたし、頑張るから! 我慢するから! 次は……次は成功させるから!!
如月:おい、野々宮! 何言ってるんだ! 千歳と何があった!!――千歳を抱き抱えつつ叫ぶ。
雪:なら、あたしの目にはジャームを抱きかかえるあの人のように2人が映る。そして――いや、もう嫌! そこのバケモノと一緒に……死んで!!
GM:攻撃エフェクトは?
雪:まだ100%になって無いので、普通に演出で炎を走らせます。
錯乱し、喚き散らす雪の手から、行く筋もの炎が俺と千歳に向かって放たれる。
それは圧倒的な熱量となり、潜在的に脳裏にある言葉がよぎる――死。
そう、このままいけば確実に千歳と共に灰となるだろう。
しかし死への恐怖はなぜかなく、その炎が自分たちに届かないのを俺は理解していた。
如月:その瞬間、周囲を切り取るように結界が張られる! 自分の足元から光る道が何本も生まれ、それが立体的になる。その光の道は俺と千歳を守るように結界となるんだ。
イズミ:すごい、主人公っぽい(笑)
千歳:キー君かっこいいです(笑)
如月:エフェクト≪束縛の領域≫を発動。対象の攻撃を失敗させる! 今回は演出攻撃だから問答無用にキャンセルできて良いですよね!
GM:許可します!
如月:では炎が2人を包むが、その爆炎がおさまると結界に守られて無傷な俺達がいる――やめろ野々宮! 俺の話を聞け!
雪:いや! いや! いやーーー!!――と2人とは無関係に炎をまき散らします。周囲の紅葉や、一本紅葉にも燃え移る感じで(笑)
如月:落ちつけ野々宮! その力を押さえろ!……俺の話を聞け!!――と今度は≪支配の因子≫を使おう、対象の攻撃力を低下させるエフェクトなので、炎の威力を激減させたって演出でいい?
雪:おお! じゃああたしがまき散らす炎が、どんどん弱くなっていく。
GM:それじゃあ雪は[暴走]を解除しますか? 一応ルール的にはマイナーアクションかメジャーアクションを使えば、[暴走]を解除できます。
雪:うーん、どうしよう。止まるかな……。
如月:迷ってるなら俺が止める! 野々宮に対して≪ナーブジャック≫! 強引に野々宮の行動を支配して、強制的に暴走状態を解除する!
イズミ:ちょっ、なんでそんな微妙なエフェクトばっかり(笑)
如月:いいじゃないか、こうやって使う機会も巡って来たし(笑)
GM:それはカッコイイし、有りだと思う! 如月は≪ナーブジャック≫の判定、雪は<意思>で対抗して下さい。
如月:対抗するのか!
雪:じゃあする! この判定に勝つか負けるかでエンディング変わるよ〜?(笑)
如月:くっそ、楽しそうだ! だが負けない!
GM:よし、せっかくだから≪ナーブジャック≫の演出を拡大解釈しよう。如月はそのまま雪の意識に介入するとともに、雪が今見てる過去のトラウマを追体験する(笑)



「なんでこんなこともできないんだ」
「この程度の火を熱がるな」
「傷はすぐ直るはずなんだ、だからこのぐらい」

そうやって小さな女の子の前で、白衣を来た男がわめき散らしていた。
白衣の男は結果が気に食わないのか、何かあるたびに少女に手をあげる。小さな少女はその度に泣きながら謝り続けていた。
如月:こ、これは……野々宮の、過去!?
雪:そう、オーヴァードの研究者であった父親から、早くオーヴァードに目覚ろと強制的に実験体をさせられていた頃のあたしの記憶。
GM:小さかった少女は少しずつ大きくなっていく、幼稚園生、小学生、中学生……。
雪:そして高校1年になったあたしは、それでも唯唯諾諾と父親の言う実験には逆らわない。いや、逆らえないように育てられた。
如月:かなり……見てられないな。
雪:やがて実験という名の虐待がピークに達した時、あたしのタガが外れて異能に目覚めます。
「力が目覚めないのなら……お前など、いる必要など無い」

その瞬間、少女の――雪の住んでいた世界が変わる。
部屋の色がその色彩を失い、世界の時は止まる。
雪の意識が戻ったとき、全てが燃え、目の前では父親が苦しんでいた。

「ゆ、雪……や、やめるんだ、い、息が……息が……」
高校生となり成熟した雪の、白雪のような指先に炎が灯る。
雪:お父さんの声とか聞きたくないし、うるさいって言って部屋全体に≪禁息≫をかける。お父さんの周りの酸素を消して、何もしゃべらせない。
GM:パクパクパク……とお父さんが涙流しつつ、声は聞こえない。
雪:その日、研究所は焼け、お父さんは千歳ちゃんを殺したのと同じようにあたしに焼き殺されました。
イズミ:父親の方は覚醒に喜び、笑いながら燃えて行くですよ(笑)
千歳:背後にはその現場を見て口に手を当てる母親。
如月:あいつは……こんな辛い過去を……。
GM:場面は暗転し、次の過去が明らかになります。
「雪ちゃん、今日の学校はどうだった?」
そこは病院だった。真っ白な部屋に1台のベッド、そこには30代中頃の女性が上半身を起こしていた。
「へぇ、ダメよ彼氏は、まだあなたには早いわ」

その女性は常に語りかけていた。その手に持つ……人形に。
雪:そしてそのベッドの横で、母親を見つめるあたし。
GM:母親はすでに精神を病んでおり、そばにいる実の娘が目に入らない。自分の娘はこの子だけと、ずっとお人形に話続ける。
如月:きくなぁ。辛過ぎるわ。
雪:精神的にもまいってきて、そんな時にUGNの鈴木さんに声をかけられた。
GM:「野々宮、雪さんね?」
雪:あなたは誰ですか?
GM:「私は鈴木、UGNという組織から来たの……あなたの力について、相談に乗らせてくれるかしら?」
雪:そうそう、そして三度場面が暗転して、そこは真っ暗な世界。
GM:最後、真っ暗な世界にぽつりと立つ雪がいて、雪はぶつぶつ呟いてるとかそんな感じ?
雪:どうして、あたしがこんな痛い思いをしなきゃならないの……。どうしてあたしが好きになった人はみんな……。トモダチだと、思ってたのに……。
如月:俺はお前を否定しない――そう言って現れる。
雪:如月……君?
如月:一緒に来い野々宮、俺を信じろ!
雪:でも……どうして……。
GM:雪はそろそろ<意思>で判定して下さい。
雪:【精神】は高いよ! 今度こそ(コロコロ)……回って15!
如月:野々宮の疑問には笑顔で――俺はお前の、友達だろう?
GM:≪ナーブジャック≫の判定をどうぞ! 目標値は15です。
如月:≪コンセントレイト:オルクス≫≪ナーブジャック≫で判定(コロコロ)……よしっ、達成値36!
雪:くぅ……! それは引っ張られる!(笑)
如月:そしてメジャー行動で[暴動]の解除を強制! どうだ!



GM:雪から発せられる炎は消え、ぐったりと横たわっています。
如月:今度は野々宮の方を抱きかかえよう。
雪:うっすらと意識を取り戻して――如月……君。
如月:悪い、メールくれたのに、すぐに来れなくて。
雪:………………。
如月:野々宮、お前は何を知ってる。何があった。
雪:あたしは……ただ、如月君達を守りたくて……この村で起こってる事件は、全部バケモノの仕業だから……。
如月:ああ、信じるよ。そのバケモノを、俺は見てるしな。
雪:本当に?
如月:友達だろう。信じろよ。
雪:頷こう。
如月:だけど、本当にバケモノは誰だったんだ?
雪:え?――と千歳ちゃんを見るけど。
如月:首を振ろう――千歳は、そんな奴じゃない。もし仮に犯人だったとしても、イズミに容疑がかかるようなことは、絶対にしない。
雪:で、でも。
如月:俺には解る。小さい頃から一緒だったんだ。 イズミの奴だって、今回の事件の犯人なんかじゃない。
雪:それじゃあ、あたし……どうすれば?――死んでる千歳ちゃんを見つめながら、目に涙が溜まっていきます。
如月:聞きたいのはこっちの方さ。イズミもお前も、不思議な力を知ってるみたいだし、千歳だって……なんで拳銃なんか……。
千歳:握ったまま死んでいます。
如月:本当に……この世界で、いったい何が起こってるんだ?
GM:ダブルクロスっぽい(笑)
如月:ちょっと意識した(笑)
イズミ:ではここでイズミの登場ですね。
GM:おお、出てくるのか。
イズミ:身体中返り血だらけで、左手にティーゲルの首、右手に≪骨の剣≫を持った状態で森の奥から現れます――あ、みんな! こんなところにいたんだ♪
如月:ちょっ! 台詞と描写があって無いよ(笑)
GM:こ、怖っ!?
如月:とりあえず首に突っ込もう――イズミ、その手に持ってる奴は……。
イズミ:うん、村を騒がしていたバケモノだよ。もう大丈夫、悪い奴はやっつけたから♪
雪:それが……村を襲っていた、バケモノ。
イズミ:うん♪――キー君たちの方へ首を投げます。ゴロゴロゴロ。
如月:お前、そいつを……殺したのか?
イズミ:えへへ♪……そういえばキー君も雪ちゃんも大丈夫だった?
如月:あ、ああ、俺達は……な。
雪:でも――千歳ちゃんの方を向いて、苦しそうに。
イズミ:あれ? ちーちゃん、どうしたの?
千歳:胸に穴開いて死んでます。
イズミ:あはは、そうか、死んじゃったんだ♪
如月:ぞっとしつつ――イズミ、お前……。
イズミ:だ〜いじょ〜ぶ♪ あの時みたいにやれば大丈夫だから!
雪:ど、どういうこと……?
イズミ:おもむろに千歳に近づいて≪抱擁≫を使って生き返らせます。
GM:では千歳は死の淵から行き返ります。そしてレネゲイドに感染しました(笑)
千歳:ああ、自動的に覚醒理由が[感染]になりました。 ちなみに衝動は[殺戮]のようです。
GM:レネゲイドウィルスによって胸の穴が修復されます。ドクンドクンと心臓が鼓動を再開します。そしてイズミはどうする?
イズミ:そこで森の奥から声が聞こえてくるの――「バケモノはどこだ!」「こっちだ! 足跡がある!」「急げ、これ以上被害を増やすな!」
GM:UGN戦闘部隊か!
イズミ:そうそう、それで時間が無いなって悟って最後の質問をします――キー君、イズミとずっと友達でいてくれるよね。
如月:イズミ……。
イズミ:いて、くれるよね?
如月:それは――と言ったとこで、戦闘部隊の誰かが発砲する!(笑)
イズミ:またね♪ 大好きだよ、キー君……――そのまま森の闇へと消えていきます。
イズミはそのまま森の暗がりへと去って行った。
茫然と立ち尽くす俺と野々宮。
イズミの不思議な力で息を吹き返した千歳。
俺達3人は、そこに駆けつけてきたUGNという組織によって……保護された。
気が付くと周囲は、雪が放った炎によってちょっとした山火事になっていた。
暗く帳の落ちた赤羽村に、燃えながら紅葉の葉っぱが舞い落散る。

それはまるで、亡者が手招きしているように……。
真っ赤な手の平のように、見えた。
第五章 天道如月編 〜あの紅葉の下で〜

■最終章 その後■

◆あの日々を忘れない

その後、俺は野々宮の知り合いだというUGNエージェントから、ことの全てを聞いた。
世界の真実、赤羽村での事件の真相、その全てを。
そして俺は……――。
GM:ではエンディングです。誰から行く?
如月:真っ暗な場面に、俺のモノローグで行きたい(笑)
GM:じゃあそうしよう。
如月:では――

――4年後。

パーパーパー。車のクラクションが鳴り響く都会。
雑多な人々がスクランブル交差点で足を止め、信号が変わると共に一斉に歩き出す。

「ねーねー恵美、3限の講義どうするー?」
「うーん、あんまりあの教授好きじゃないのよね」

大学の友達に伊藤恵美は困り顔で答えを返す。
今日は苦手な教授の授業がある日だった。
高校を卒業してから某有名音楽大学に入学するも、そこで自分の才能が決して特出しているわけでないと知った。
それからは普通に大学生としての毎日を楽しんでいる。

「おっと、ごめんよ」
横断歩道をすれ違いなら、サングラスをかけた若い男性と肩が当たった。
自分と同年齢ぐらいの男性だったが、この時間から手ぶらでうろついてるところを見ると、フリーターか何かだろう。

「恵美ー、ああいう男にだけは引っかからないにしないとダメよ?」
「だ、大丈夫だって、ちゃんと好きな人ぐらいいますー」
友人との他愛ない話をしつつ、伊藤恵美は今日もいつも通り大学へと向かう。

如月:そして俺はすれ違った大学生をちょっとだけ見ながら――俺ももしかしたら、何も無ければああいう普通の生活をしていたのかもな……。
GM:そこで携帯が着信を告げる。UGNからだね。
如月:『はい……もしもし……ああ、あとで向かう。悪いが先約があるんだ』――ピッと携帯を切ります。そして独白……――

 あの懐かしかった秋のひと時を、俺は忘れない。
  今はバラバラになってしまった4人が、音楽をやろうと盛り上がった……。
  ……あの懐かしき日々を。

◆守りたかったものは何一つ

  あの夜、私は一度死に……そしてイズミちゃんの力で生き返った。
  そして、自らが望みつつも決してなれないと思っていた……オーヴァードとなった。

GM:次は千歳のエンディングにしよう。
千歳:私も独白します。時系列はクライマックスのすぐ後から数日後で――

 大切な友人たちを守るため、私はオーヴァードになりたかった。
 常々手に入れたいと思っていた力。
 その力があればきっと守れると信じていた。 けれど、それを手に入れた代償は……とてつもなく大きかった。
 なぜならその力を手に入れた時、私には守りたいものが何一つ残っていなかったのだから……。

千歳:場所は赤羽村のバス停。キー君が村から出て行く別れのシーンが良いです。
如月:じゃあ紅葉が散り、道が赤く染まっている赤羽村。街へ行くバスの停留所に千歳と並んでいる。
GM:無言でいる2人。
千歳:キー君、本当に……村を出るのですか?
如月:……ああ。
千歳:………………――黙ってうつむきます。
如月:連絡はするよ。
千歳:うん。
如月:村のみんなのこと、お前に任せる。
千歳:はい、任せて下さい。私もオーヴァードとしてこの村のみんなを守ります。
如月:悪いな、いつも面倒なことはお前にばっかり……。
千歳:それには首を振って――……キー君は、これからどうするのですか?
如月:UGNに入る。そして、イズミを追うよ。
千歳:凄く引き止めたいです。でも、無駄だと解っているので我慢します。ぐっと胸の前で手を握り――どうして、どうしてそこまでするの?――半分涙が零れそうになりながら。
如月:それはスッと涙を指でぬぐいながら言おう――決まってるだろう、友達だからな。
千歳:キー君……。
如月:あの時、俺はそれをあいつに言えなかった……だから、今度はちゃんと言ってやりたいんだ。俺も千歳も、みんなずっと友達だって。
千歳:……ええ、そうですね。
如月:ああ。
GM:それぐらいでバスが停留所に到着しよう。
千歳:じゃあ最後に――ねぇキー君、一つ約束してくれますか?
如月:ん?
千歳:イズミちゃんを見つけるまで、私に連絡はいりません。だからその変わり、絶対イズミちゃんを見つけてあげて下さい!
如月:ああ約束する。またいつかみんなで、会おう。
千歳:はい、待っています。ずっと……この村で。
如月:じゃあ、またな。
千歳:ええ、また。
如月:そうしてバスに乗り込んでいきます。バスが出発して一番後ろの席から振り向く。小さくなっていく千歳、俺の目には紅葉で紅く染まる村が……。
千歳:私は再び涙が流れて……――。

小さくなって行くバスは、やがてカーブと共に木々に紛れて消えて行った。
私は見送ったままの姿勢で、バスが消えた方向をぼんやりと見ていた。

きっと、さっきの約束は果たされない。
理由とか理屈とか全て関係無く……なんとなく、そういう確信があった。
果たされない約束なら、それを守る必要は無い。
そう頭で理解していても……それでも私は待ち続けるのだろう。

……なんとなく、そういう確信があった。

◆あなたはまだ気が付いていない

  あの事件から4年が経った。
  あたしは希望通り、レネゲイドの世界から距離を置いて普通に暮らしている。
  なんの変哲もない日常、当たり障りのない友人、くだらない会話。
  しかしそれがとても大切なことだと……あたしは知っている。

GM:では雪のシーンかな。
雪:あの事件から4年が経った頃、如月君と再会したい。
如月:ああ、俺も会いたいと思ってた(笑)
GM:雪は何してるの?
雪:もちろん大学生。オーヴァードとは縁を切って、一般人をやってます。その大学で如月君を見つけて久しぶりに昔話に花を咲かせようとお茶に誘いました。
如月:俺はその大学にUGNの任務で潜入していたところ、ばったりって感じで(笑)
雪:同じ大学生?
如月:いや、清掃員のバイト役(笑)
GM:場所はオープンカフェって感じにしようか。
雪:じゃあ季節は秋で、紅葉の木の下にあるテーブルで待ってますと、そう約束した(笑)
如月:ならちょっと遅れてテーブルに付きます――よぅ、悪いな待たせて。
雪:如月君も、しばらく見ないうちにすっかりたくましくなっちゃったね。
如月:もう社会人だしな――UGNのエージェントとは言いません――知り合いのツテであのバイトしててさ、お前は大学生になったんだな。
雪:ええ、こっちの大学に運良く受かったからね。
如月:学生……か。
雪:そういえば千歳ちゃんは?
如月:ああ、たまに連絡取ってるぜ、あいつも元気にやってるよ――嘘だけど。
雪:そっか、あの頃が懐かしいなぁ……何も、知らなかったあの頃……。
如月:またあの時みたいにみんなが揃ったら、今度こそ4人で音楽とかやりたいもんだな。
雪:そう?――即答します――みんなそれぞれ違う道を歩んでいるんだし、今さらまたみんなでって、あたしは思わないけど……。
如月:そっか……――なんか俺だけ変わって無い。でもこの4年で雪は変わったんだなって思う。
雪:でもそういうの、如月君っぽいよね。
如月:そうか?
雪:うん。あたしには無理……あの紅い夜には、戻りたくないもの……。
GM:近くの紅葉の木から、紅い葉っぱが1枚テーブルへと落ちる。
如月:黙ってしまうなぁ。
GM:その後とりとめない雑談を交わしたあと、再び如月の携帯が鳴る。呼び出しはUGNからだね。
如月:まぁ、先約はこれで終わりだし、そっちに向かうか。テーブルに代金を置いて立ち上がる――悪ぃ野々宮、ちょっとこれからバイトなんだ。
雪:そう……わかった、頑張って。
如月:ああ、それじゃあまたな。
雪:………………如月君!!――最後に引き止めよう。
如月:それは立ち去り際に振り向くけど。
雪:ねぇ知ってた? あたしも千歳ちゃんも、みんな如月君のこと好きだったんだよ?
如月:それは面食らうなぁ……そして鼻の頭をかいて――そう、だったのか?
雪:本当、気が付いてなかったんだ。あははっ――って笑う。
如月:あの頃はそんなこと、思いもよらなかったな――そして、もうそんな日常には戻れない自分がいる。苦笑いしつつ答えよう――あの秋の日、それに気が付いていたら、俺ももっと違った未来があったのかもしれないな。
雪:そうね……。でも――

 「昨日と同じ今日は来ない。今日と同じ明日は無い。
 世界は同じ日々を繰り返しているように見え、けれど人々の知らないところで大きく変わっている」

如月:俺は……。
雪:冷たい視線で――それじゃあ、お元気で。
如月:ああ、そっちもな。
雪:去って行く如月君を見つめて、人通りの波に消えたらボソリと呟きます……――

 そう……あなたはまだ、気が付いてないのね……。
 可哀そうな、人……。

■キャラクター・データ■

天道如月(テンドウ・キサラギ) 17歳(男)
シンドローム:オルクス/オルクス (ピュアブリード)
ワークス:高校生  カヴァー:男子高校生
能力値: 【肉体】1 【感覚】2 【精神】5 【社会】4
技能: <回避>1 <知覚>1 <RC>3 <交渉>3
    <芸術:音楽>2 <知識:音楽>2 <情報:噂話>1
エフェクト:
≪コンセントレイト:オルクス≫≪リフレックス:オルクス≫≪束縛の領域≫≪ナーブジャック≫≪支配の因子≫


野々宮雪(ノノミヤ・ユキ) 17歳(女)
シンドローム:サラマンダー/バロール (クロスブリード)
ワークス:高校生  カヴァー:女子高校生
能力値: 【肉体】3 【感覚】1 【精神】6 【社会】2
技能: <回避>1 <知覚>1 <RC>3 <交渉>3
    <芸術:音楽>4 <意思>1 <情報:噂話>1
      <知識:音楽>2  
エフェクト:
≪コンセントレイト:サラマンダー≫≪炎陣≫≪禁息≫≪灰色の庭≫≪プラズマカノン≫


立花千歳(タチバナ・チトセ) 17歳(女)
シンドローム:ソラリス/ソラリス (ピュアブリード)
ワークス:高校生  カヴァー:女子高校生
能力値: 【肉体】1 【感覚】1 【精神】3 【社会】7
技能: <回避>1 <知覚>1 <RC>2 <交渉>3
      <知識:音楽>2 <調達>1
        <情報:噂話>1
エフェクト:
≪コンセントレイト:ソラリス≫≪女王の降臨≫≪狂戦士≫≪錯覚の香り≫≪抗いがたき言葉≫


美波泉水(ミナミ・イズミ) 17歳(女)
シンドローム:ブラム=ストーカー/エグザイル (クロスブリード)
ワークス:高校生  カヴァー:女子高校生
能力値: 【肉体】7 【感覚】3 【精神】1 【社会】1
技能: <白兵>7 <知覚>1 <RC>2 <情報:噂話>1
  <回避>1   <意思>1  
エフェクト:
≪コンセントレイト:ブラム=ストーカー≫≪渇きの主≫≪赤河の支配者≫≪抱擁≫≪骨の剣≫


◆赤い手の平

人ごみの多い雑踏へ踏み出し、そのまま歩いて行く。
振り返るつもりは無いが、たとえ振り返ってもすでに野々宮の姿は見えなくなっているだろう。

路地裏に入り人通りの少ない並木道を歩く。
その道には小さな葉っぱを付ける紅葉の木が等間隔に植えられていた。
すっと自分の肩の上に、紅い紅葉の葉が舞い落ちる。
その葉を手で振り払おうとした瞬間、誰かの手と肩の上で重なる。

「返事を……聞きに来たよ」
この声は――

「トモダチ……だよね?」
ダブル+クロス The 3rd Edition リプレイ
『天道如月の俺がオーヴァードになった理由』
Fin

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