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デモンパラサイト
悪魔は獲物を求め、生物の中に潜み、キミの……すぐそばにいる。
そんな悪魔を倒せるのは、同じ悪魔の力を得た者のみ。
そしてキミの中の悪魔が囁く――戦って、生き残れ――と。

シナリオ『トレジャーランドの都市伝説』リプレイ


ジェットコースター・アタック


◆キャラクター作成

ＧＭ：さて、今回は「デモンパラサイト」をやります。
一同：『おお〜〜♪』
ＧＭ：で、この「デモンパラサイト」は現代日本を舞台にした、変身ヒーローモノです。
プレイヤーＡ：ヒーローと言う割にデモン（悪魔）なんですね？
ＧＭ：うむ、実はその説明のためには悪魔寄生体というのから説明しなければならない。
プレイヤーＡ：悪魔寄生体？
ＧＭ：簡単に言って寄生蟲です。１ｍｍもない線虫で、魚とかを媒体に人間に入りますが、この寄生体は基本的に幼虫であり成虫に羽化せずに消えていく事もあります。
プレイヤーＡ：ふむふむ……。
ＧＭ：ただ、この寄生虫が体内で活動を開始すると宿主の人間は「病気にならなかったり」「肥満体だったのがスリムになったり」「怪我がすぐに治ったり」「食欲が上がったり」します。
プレイヤーＡ：食欲はともかく、すごく良い蟲じゃないですか。
ＧＭ：ただ！　この悪魔寄生体は宿主に危険が迫ると特殊な体液を分泌し、宿主を覆います。それにより宿主の姿は悪魔のような外見になり、その力は車だって投げれるぐらいに強化されます。
プレイヤーＡ：まさに悪魔ですね……それでデモンパラサイト。ＯＫです。
※解説１　「悪魔寄生体」
　こういった解説において、今回プレイする『デモンパラサイト』の説明を補助的に入れていきたいと思う。悪魔寄生体に寄生され、その力を振るえるようになった者を"ディアボロス（悪魔憑き）"といいます。また、悪魔寄生体は宿主に悪影響も与えます。それは欲望の発露であり、その欲望（ゲーム的には［衝動］と言います）に負けたディアボロスは"ヴィシャス"と呼ばれ、大概の者は道徳を無視し犯罪を起こします。
プレイヤーＡ：悪魔の力を使って暴れる悪人……それを退治する事ができるのが――
ＧＭ：そう、悪魔寄生体を自分でコントロールしているキミ達です。キミ達みたいに自分を保っているディアボロスを、ヴィシャスに対抗してマイトと呼びます。
プレイヤーＡ：それで、俺達はマイトなわけですよね？　もう完全に悪魔寄生体を制御下に置いているのですか？
ＧＭ：う〜ん、ちょっと違う。往々にして制御はしているけど、根本的には悪魔寄生体は衝動を出し続けていると思って欲しい。例えば悪魔寄生体には『同じ悪魔寄生体を吸収してパワーアップしたい』という基本衝動があります、それによりディアボロスは＜キャプチャー（倒した悪魔憑きの悪魔寄生体を喰らう能力）＞という特殊能力を持っていたりしますし。
プレイヤーＡ：了解しました。
ＧＭ：それと最後に１つ。悪魔憑きとなった者は、その力がある事を秘密にすること。
プレイヤーＡ：ああ、特別な力を持っていると社会からつまはじきにされたりするからですね。
ＧＭ：そういう事。それじゃあキャラ作に入ろうか。
プレイヤーＡ以外：『待ってました！』
プレイヤーＤ：ＧＭ、説明長いよ〜。
ＧＭ：長いって言っても、ものの３分も経ってないじゃないか！（笑）　まぁいいや、それじゃあキャラ作だけど、最初に決めるのは自分が人間か動物か、です。
プレイヤーＡ：動物？
ＧＭ：基本ルールブックだと、犬や猫もＰＣとして選べます。
プレイヤーＣ：ちなみに俺は犬でいく！
プレイヤーＡ：それじゃあこっちは人間で行きましょう。
ＧＭ：……ＢもＤも人間か、では次は【能力値】を決めます。２Ｄ６を振って、【肉体】【機敏】【感覚】【幸運】【知力】【精神】の［元値］と書いてある欄に記入して下さい。これが変身前の能力値で、変身するとこれに悪魔分の能力値が上乗せされます。
プレイヤーＡ：それじゃあ行きます（コロコロ）……【肉体７】【機敏７】【感覚８】【幸運３】【知力２】【精神９】……えっと、これってもしかして弱くありません？（笑）
プレイヤーＤ：【知力２】は一般人でも底辺だよ。
プレイヤーＡ：えええ！？　すっごいバカって事じゃないですか！
プレイヤーＤ：【幸運３】だから運も悪い。
プレイヤーＡ：どこののび太君ですか！？（笑）
ＧＭ：まぁ運動系は普通なんだからいいじゃないか（笑）　それに大丈夫、このデモンパラサイトには【能力値】が低かった場合の得点もあるんだ。
プレイヤーＡ：おお！？
ＧＭ：このゲームは振り直しが可能で（これを［衝動判定］と言う）、１回の判定につき３回まで振り直せて、最大で１５回まで振れる。この時、さっきの［元値］で５以下のがある分だけ、この衝動を行える総数が増えるんだ。
プレイヤーＡ：じゃあ俺は２回増えて総数が１７回になるって事？
ＧＭ：そういう事。それでは【能力値】を３で割って斬り捨てて欲しい。それが最終的な【能力値】だ。そこを書いたら共生生物を選ぼう。
※解説２　「共生生物」
　悪魔寄生体は基本ルールブックには８種類が記載されています。［炎の魔人＜クレイモア＞］は白兵を得意とし炎を操る事ができます。変身すると悪魔っぽい姿になります。［無双の獣人＜ヴォージェ＞］は殴り特化、その姿はまさに獣人です。［氷壁の騎士＜ブリガンダイン＞］は水や冷気を操る事ができ、戦闘では防御特化の甲冑っぽい姿になる。［神速の暗殺者＜ファランクス＞］は軽装な悪魔外見で風を操ったりするスピードソルジャー。［魔獣の幻術師＜ショーテル＞］動物専用の寄生体で、幻覚の支配者。人間変身も可能になる。［稲妻の魔術師＜カラドボルク＞］は人も動物も可能で、電撃を操る遠距離系。その姿はあちこちに水晶を持つ悪魔。［耀く天使＜モリオン＞］も人と動物がどっちでも良い寄生体で、天使の姿になり光と治癒を操れます。［悪魔の人形遣い＜ウォーコイト＞］は昆虫人間な姿で記憶操作と磁力、そして小さな人形を作って操ることができる人間も動物も可な寄生体。
プレイヤーＡ：頭も悪いし運も無い……ここは［炎の魔人＜クレイモア＞］ですね。
ＧＭ：では最後に［職業］を選んで下さい。これによってキャラクターシートは全て埋まるはずです。

◆悪魔憑き

神野修（ジンノ　シュウ）
炎の魔人＜クレイモア＞
人間・１８歳・男・職業／ヴァーミリオンイーター所属警備員（バウンサー）
【肉体２→５】【機敏２→４】【感覚２→５】【幸運１→１】【知力０→０】【精神３→５】
肉弾ダメージ＋５／肉弾防御＋３
射撃ダメージ＋４／射撃防御＋３
特殊ダメージ＋２／特殊防御＋１
【エナジー：１６→３６】【行動値：５→８】【衝動限界値：１７】
悪魔的特長：ガソリンの匂いが漂う。

備考：
　 授業について行けず高校を中退。今は民間警備組織ヴァーミン・イーターに就職している１８歳。【知力０】がチャームポイントの仕事が趣味の真面目人。悪魔寄生体は呪われた力だと思っており、基本的に変身に拒絶反応を示す。ちなみにいつ寄生されたかは本人覚えていない。古川京華は家が隣同士の幼馴染。変身後は赤い肉食恐竜のような姿になる。でもクレイモア。


古川京華（フルカワ　キョウカ）
氷壁の騎士＜ブリガンダイン＞
人間・１９歳・女・職業／法学部の大学生（弁護士）
【肉体１→２】【機敏３→６】【感覚３→６】【幸運１→１】【知力２→４】【精神１→２】
肉弾ダメージ＋２／肉弾防御＋５
射撃ダメージ＋３／射撃防御＋４
特殊ダメージ＋２／特殊防御＋２
【エナジー：１３→２８】【行動値：８→１２】【衝動限界値：１８】
悪魔的特長：赤銅色の髪

備考：
　 法学部の大学に通うクールな女性。母親は悪魔事件で死亡、父親と京華はその時悪魔憑きに感染。父親は暴走するが京華は安定した悪魔憑きとなる。クレイモアに復讐を誓う女子大生。変身するとリベット状の突起がある鎧姿となる。神野修は家が隣の幼馴染。いつも勉強を見てあげていたが修が高校を中退した事であまり会わなくなる。悪魔憑きとしてはＮＧＯセラフィムに所属している。


コナン
稲妻の魔術師＜カラドボルク＞
大型犬（ボルゾイ）・７歳・オス・職業／大堂寺炎華のペット（大型犬ペット）
【肉体２→２】【機敏３→３】【感覚３→５】【幸運３→６】【知力２→３】【精神２→４】
肉弾ダメージ＋３／肉弾防御＋３
射撃ダメージ＋５／射撃防御＋６
特殊ダメージ＋５／特殊防御＋４
【エナジー：２２→３７】【行動値：８→１１】【衝動限界値：１５】
悪魔的特長：体毛の色素が濃く、鮮やかな銀

備考：
　 体は大型犬、知能は人間。メガネはしてないがチャームポイントに蝶ネクタイをしている。＜音声変化＞は得意。宗教法人"メギドの火"教祖大堂寺炎華のペットであり、独立動物同盟リベルタにも加盟している忙しい犬。変身すると両肩から角状の放電放熱器官が突き出し、銀色の体毛が紅色に染まる。邪悪は許せない正義漢（犬？）であり、犬でなければきっと主人公だっただろう。


山田
神速の暗殺者＜ファランクス＞
人間・２５歳・男・職業／芸人（ピンのお笑い芸人）
【肉体２→５】【機敏３→６】【感覚３→３】【幸運３→３】【知力３→５】【精神２→４】
肉弾ダメージ＋６／肉弾防御＋１
射撃ダメージ＋３／射撃防御＋３
特殊ダメージ＋５／特殊防御＋４
【エナジー：１７→３２】【行動値：９→１６】【衝動限界値：１５】
悪魔的特長：朱色の髪の毛と神のごとき美貌

備考：
　 ２５歳のお笑いピン芸人。趣味は人を笑わす事。コントには才能が無かったが、リアクション芸で開花する＜芸術：リアクション（上級）＞。芸名は"バウンサー山田"と言うらしい。リアクションを教えてくれた師匠は表向き過激すぎるリアクションで死亡した事になっているが、実は悪魔事件で死亡。その復讐のために企業複合体アレスに魂を売り悪魔寄生体になった。変身すると昆虫怪人っぽくなる。でもファランクス。


ＧＭ：はい。自己紹介も終わったところで……普通ならＰＣ達は全員"ＮＧＯセラフィム"に所属しており、顔見知りって所から始まるのですが、今回は所属組織がバラバラです。
コナン：俺など２つの組織に所属しているようなものだしな。
※解説３　「組織」
　現在、悪魔寄生体絡みの組織はいくつか存在しています。ＮＧＯセラフィムは表向き人権・環境保護団体ですが、実際には［マイト］を中心とする悪魔憑き達による相互扶助団体です。基本はボランティア組織なので貧乏であり報酬は安いです。民間警備組織ヴァーミン・イーターは過激な事で有名な警備会社ですが、何人もの悪魔憑きを要した"ヴィシャス狩り"の集団です。最終的には会社の利益で動きますがその分賃金は高額です。独立動物同盟リベルタは覚醒した動物悪魔憑き達の組織。宗教法人メギドの火は悪魔憑きを選ばれた存在として崇めるカルト教団であり、マイトもヴィシャスも垣根無く招き入れ、教義は"欲望の赴くまま自由に"とあり危険視されています。企業複合体アレスは悪魔憑きの力を兵器利用できるのではと研究している死の商人の一大企業です。
修：全員顔見知りとは思えねー、特にあのお笑い芸人とどう接点を持てと（笑）
ＧＭ：そこで選択ルール［ＰＣ間の関係］表を使います。今座っている右隣のＰＣに対して関係を決定します。D６６をそれぞれ一回振って下さい。それで決定するので。
修：じゃあ俺から（コロコロ）……５６［主従］？
山田：師匠――！！！（笑）
修：なんでだよ！　お前の師匠って死んだんじゃねーのかよ！！
山田：いや、やっぱ生きてた。
修：おいっ！！（笑）
山田：じゃあ死んだのは相棒って事にする。俺がコントで頭打ちになってた時、すごいリアクションをしている一般人を見て、俺はリアクション芸に目覚めたんだ。その一般人が修。
修：俺ってそんなにリアクション激しいか？
京華：ほら、修って真面目で素直だからリアクションが大げさで解りやすいじゃない？　それでいてバカだからすぐに引っかかるし（笑）
修：く、言い返せん……。
山田：そんな修を俺は一方的に師匠と尊敬している（笑）
ＧＭ：まぁ山田がそれで良いならそれで（笑）
修：ちなみに悪魔憑きなのはバレてるのか？
山田：お互いバレてるって事で、この力を使えばギリギリのリアクションに耐えれるって教わったんで（笑）
修：そ、そうなんだ……。

ＧＭ：では山田からコナンへ。
山田：（コロコロ）……４４［信頼］。
コナン：悪魔憑き事件で何度か出会った事があるから……とかか？
山田：なーにを言ってますか！　キミには期待しているんだよ、俺がリアクションでも食っていけなくなった時、コナンさえいれば動物芸で……ふっふっふっ。
修：保険じゃねーかよ！！（笑）
山田：――と、言うわけで銀色の目立つ犬を悪魔付き事件の際に良く見かけます。どうやらコナンという名前らしく、相当頭が良い。これは使える……と。
コナン：つまりお互い悪魔付きとは知らないわけだな……了解した。

ＧＭ：次はコナンから京華へ。
コナン：（コロコロ）……２４［先輩後輩］。
修：弁護士の後輩なのか！？　お前はどこまで有能なんだよ！！（笑）
ＧＭ：まぁ悪魔憑き同士として知っているなら、京華から六法全書を教えてもらっても問題ないが……。
京華：というか、普通に悪魔憑きの先輩としての私、後輩としてのコナンで良いのでは？　私はセラフィムだからリベルタとの関係は良好だろうし。
コナン：ああ、それで行こう。俺は京華の事を悪魔憑きの先輩として尊敬している。

ＧＭ：最後は京華から修へ。
京華：これは振らないで選んで良いかな？　５１の［幼馴染］で。
修：一応振ってみない？
京華：良いの？（コロコロ）……５６［主従関係］。
修：おおっ！？
京華：私が主で修が従ね。
修：勘弁して下さい（笑）
京華：じゃあ幼馴染で。修のことは"ただの幼馴染"と思っています。
修：お、おう、俺だってそうだ！

◆ＮＧＯセラフィムからの依頼

大友市にあるＮＧＯセラフィムの事務所。
そこで京華を待っていたのは、事務所の所長を務めるすらりとした渋めの風貌の中年、高坂和也だった。
京華：なんでしょうか、所長。……いえ、私が呼ばれたというからには"悪魔憑き事件"ですね。
ＧＭ：「ああ、手が空いている子がキミしかいなくてね……まずは話を聞いてくれるかい？」――と、視線を移せば奥のソファーに背広姿の男性が待っています。
京華：所長と一緒にソファーに座りましょう。
ＧＭ：では背広の男が自己紹介をします。名前は藤宮雄山（４５歳）、大友市郊外にあるレジャー施設"トレジャーランド"の運営責任者らしい。
京華：トレジャーランドですか……。――ＧＭ、有名かな？
ＧＭ：知っていて構いません。ファミリー連れや、若者に人気のレジャースポットですから。そして最近の噂を聞いているか判定してみましょう。技能＜社会＞か、持ってなければ【幸運】で振って下さい。
※解説４　「判定」
　２Ｄ６の結果と【能力値】、または＜技能＞の高い方の値を合計すれば判定はＯＫです。＜技能＞は初級・中級・上級があり、初級なら５、中級なら１０、上級なら１５プラス２Ｄ６です。【能力値】は変身前か変身後のどちらか（変身しているかどうかによる）の【能力値】プラス２Ｄ６となります。
　ちなみに振ったダイスの中に１が２個あれば致命的失敗＜ファンブル＞で自動的に失敗に、６が２個あれば効果的成功＜クリティカル＞となり自動的に成功します。この効果は同時に発動した場合（例：１、１、６、６など）は致命的失敗が優先されます。
京華：私も何度か行きましたね。＜社会（中級）＞だから（コロコロ）……１８ですね。
ＧＭ：それはかなり知っているね。ジェットコースターが２個とか３個とかあり、最近はスタッフがお化け役になってお客を驚かすリアル系お化け屋敷で有名です。
京華：小さい頃、修の親に一緒に連れて行ってもらったかも……私、親いないし。
修：………………。
ＧＭ：そして噂ですが、ここ１〜２週間の間に行方不明事件が起きているらしい。
京華：それが……悪魔憑きの仕業である……と？
ＧＭ：藤宮雄山は言います――「だが、楽しんでいるお客の夢を壊すわけにはいかない。つまりトレジャーランドの運営をストップするわけにはいかないんだ……」
京華：それは……そうでしょうね。悪魔憑き事件だからと言って、トレジャーランドのバックにあるスポンサーが頷くとは思えません。
ＧＭ：「まぁ……そういう事なんだ」――とコレは所長。
京華：しかし、藤宮さんは運営責任者……つまりは現場の最高責任者なのですよね？
ＧＭ：「ええ、そうです」
京華：それでは多少の無理は可能ですよね？　私がスタッフや特別賓客として出入りしたり、もしもの――戦闘が起こった際の――遊具への入場禁止や故障連絡とか。
ＧＭ：「それは……もちろんです」――と藤宮雄山が一日特別優待券を渡します。
京華：……一日で事件を解決しろと？　私１人で？――所長を見ます。
ＧＭ：「わかっていると思うが……この事務所のメンバーは私とサポートの桐生君の２人だ。私たちはここを離れられないし、京華君以外のほかの協力者は別件で動けない。行方不明事件のタイミングから明日の可能性が高い。報酬は２万円。ただしあまり遊具を壊しすぎないように頼む」
京華：……わかりました。なんとかしましょう。ところで……私が行ったのは小さい頃だったので、いろいろと――
ＧＭ：「それはこちらで用意致しました」――（と、地図を広げるＧＭ）
修：本物の地図じゃないですか！　それもアトラクションの説明付き！
コナン：これって実際に遊園地行ってもらってきたのか？
ＧＭ：うん、好きだから（笑）
京華：………………ちなみに行方不明事件については？

・２週間前、巨大お化け屋敷にて２０代男性が１人、入ったきり出てこない。
・１週間前、ボートに乗って水面に飛び込むアトラクションで２０代の女性が１人、水しぶきの瞬間に消えた。

京華：わかりました……それでは私がこの事件、解決して来ます。

◆民間警備保障ヴァーミン・イーターの仕事

神野修が民間警備保障ヴァイーミン・イーターで仕事をし始めて、そろそろ１年が経つ。
そしてここ１ヶ月の仕事は、大友市郊外にあるレジャー施設"トレジャーランド"の警備だった。
ＧＭ：では神野修です。キミは１ヶ月前から会社の仕事でトレジャーランドで警備を行っています。
修：ぬいぐるみとか着てるんじゃないだろうな！？（笑）
ＧＭ：普通に警備員のつもりだったんだが……着たい？
修：着たいわけあるか！　普通に電源とかの警備で（笑）
ＧＭ：ＯＫ、そんなある日ですが上司に呼び出されます。ヴァーミン・イーターの警備本部に行くと、普通の上司ではなく日本支部長の小沼信之がいます。
修：日本支部長！？　実質的な社長じゃないか！――神野修、ただ今参りました！――ビシっとしよう。
ＧＭ：小沼は頷き――「神野修、仕事はしっかりしているかな？」
修：はい！
ＧＭ：ちなみに小沼は悪魔憑きであり、キミの寄生体についても理解があります――「キミを呼んだのは他でも無い。このトレジャーランドで行方不明事件が起こったそうだな。園内警備を行っている者から報告があった」
修：俺も聞き及んでおります。なんでも"超お化け屋敷"と、"滝つぼダイブコースターざぶーん"でそれぞれ行方不明者が出ていると……。
京華：そんなアトラクション名なんだ（笑）
ＧＭ：じゃあそれで（笑）――「私たちの目を逃れて起こった行方不明事件、一般の事件ではない」
修：大した自信だ（笑）
ＧＭ：言うの？
修：口が裂けても言いません（笑）
ＧＭ：小沼は言います――「このままでは我が社の信用問題にも発展する。一週間ごとに事件が起きているなら、次に起こるのは明日という事になる。明日中になんとか犯人を……いや、事件を起こしているヴィシャスを抹殺しろ」
修：はっ！　わかりました！……ところで応援は？
ＧＭ：「表向きは普通の警備会社だ。今まで以上に人数を増やすわけにはいかない。せいぜい連絡を密にし、なにかあったら悪魔憑きのお前に回すよう指示しておく」
修：了解しました。
ＧＭ：「それと……ここの責任者が別の組織――ＮＧＯセラフィムに事件解決を依頼したらしい」
修：そいつと協力しろって事ですね？
ＧＭ：ドガッ！――殴られます。
修：えええ！？　なんでですかー！（笑）
ＧＭ：「ここの警備は我が社の仕事だ。それをどこぞのボランティア団体に横取りされてみろ！　なんのための警備会社だと今後の仕事に支障を来たすのがわからんのか！」
修：す、すいません……【知力０】なもんで（笑）
京華：ずいぶんな言い訳ね（笑）
ＧＭ：「まぁとにかくだ。お前が明日中にヴィシャスを抹殺すれば良い話だ。頼んだぞ」――ちなみにキミが参加したかどうかは知らないが、事件が起こった後、ヴァーミン・イーターは夜中のうちに園内をローラー作戦で、行方不明者がいないか調べました。結果、誰も発見できず。ゆえにヴィシャスは一般客に紛れて入園し、そのまま事件後トレジャーランドを去っているのでは……と言われています。
修：では、俺も一般客として明日は捜査致します！！

◆宗教法人メギドの火……そしてチャーリーの願い

いつもいつも怪しい儀式が行われいる部屋を抜け、コナンは主人である大堂寺炎華の元へとやって来ていた。
ＧＭ：ではコナンです。宗教法人メギドの火の姫巫女、大堂寺炎華に呼び出されました。
コナン：トコトコとやってきます――何用でしょうか、ご主人。
ＧＭ：「トレジャーランドの行方不明事件について知っているかしら？」
コナン：リベルタの方で少々。
ＧＭ：「そう……実はね、私も少し気になって信者を１人内偵に向かわせたんだけど……いっこうに帰って来こないのよ」
コナン：それは……。
ＧＭ：「ええ、予想通り悪魔憑きがいるみたいね……。そこで、私はその悪魔憑きが欲しい」
コナン：欲しい……ですか？
ＧＭ：「内偵に向かせたのも、あなた程じゃないけどそれなりに優秀な信者だったわ。それが帰ってこない……興味があるわ」
コナン：しかし、話の通じない相手だった場合は……。
ＧＭ：「その時は始末しちゃいなさい。私たちの同胞を食べたのだから、天罰を食らわす必要があるでしょう？」
コナン：承りました……ご主人。そして期限は？
ＧＭ：「ＮＧＯセラフィムが動き出したそうよ。明日中には終わらせなさい」
コナン：御意。
ＧＭ：「待ちなさいコナン。せっかくだから教えておいてあげるわ……。あのトレジャーランドのアトラクション総合責任者の磯村宗一郎（３９歳男性）は、私たちメギドの火の信者よ。何かの際には利用しなさい」
コナン：……はっ。――そのまま、リベルタの方に行って情報を得てからトレジャーランドに行きたいのだが。
ＧＭ：良いでしょう。トレジャーランド付近は、ペット達のお散歩コースにもなっているので、物騒な事件は解決したいというのがボスであるチャーリーの意向でもあります。
コナン：俺もご主人から頼まれている。迅速に解決するさ……それで、僅かでもいい、何か掴んでないか？
ＧＭ：「犠牲者についてはすでに聞いているか？　人間達はランド内で２人行方不明になったと言っているが、本当はもう１人犠牲者がいる」
コナン：ほう。
ＧＭ：「同胞が主人とランド周辺を散歩中に、カルトロップに襲われたらしい。被害者は１人暮らしのＯＬでな、まだ警察沙汰にはなっていない」
※解説５　「カルトロップ」
　ＰＣの敵であるヴィシャスにはいくつか系統があります。一番有名なのがカルトロップです。カルトロップは繁殖力の強い悪魔寄生体で、対象に種を植え付けて増殖します。その増殖率は通常の悪魔寄生体（の種を植え付けて対象が悪魔憑きに伝染する率）の非ではなく、かなりの高確率でカルトロップ化します。ただし、カルトロップはその増殖効率の代わりに、ＰＣ達のように成長を行いません。
コナン：仲間は大丈夫だったのか？
ＧＭ：「ああ、間一髪な」
コナン：良かった……。それで、そのカルトロップがトレジャーランドにいる確証は？
ＧＭ：「付近を縄張りにしている猫が、トレジャーランドの制服を着た人間に変身するカルトロップを見たらしい。たぶんこいつだろう」
コナン：なるほどな……助かる。あとは俺に任せてくれ。
ＧＭ：「ああ、気をつけろよ」
修：……なんというか、犬同士の会話とは思えねー（笑）
京華：たしかに、やけに渋いわよね（笑）
ＧＭ：ではコナンのシーンは――
コナン：待ってくれ、俺は一度メギドの火に戻るぞ。
ＧＭ：は？
コナン：そして厨房の影から＜音声変化＞を使用。大堂寺炎華の声色で――「ちょっと、コナンの為にペディグリートムを山盛りでお願い」――と言う（一同爆笑）
修：なんで変な事するんだよ！　渋く決めてりゃよかったじゃねーか！（笑）
コナン：何を言う。渋さより命だ。ここで俺は――「遠出するからお弁当にしておいてね」――とお弁当を要求する。この差がきっと後で生きてくるぞ。
京華：もうヨダレ垂らしながら真面目に語ってる絵しか浮かばない（笑）
１万８千円分のペディグリートムをただでゲットし、コナンはトレジャーランドへと出発した。

◆お笑い芸人

今日は金曜日、バウンサー山田はトレジャーランドでの仕事をばっちりこなし、次の仕事が控えているというグラビアアイドルに業界的な挨拶をしていた。
山田：さっさと帰っていくグラビアアイドルとかに――あざーっす！　おつかれーっす！
ＧＭ：そんなキミにディレクターが――「山ちゃーん、今日のざぶーんへのダイブ、あのリアクションなかなか良かったよ〜」
山田：あざーす！（笑）　でも、自分、もっとすごいのできるんで！
ＧＭ：「でもねぇ、お化け屋敷はいただけないよ〜」
山田：あ、すいませっした！　やっぱあそこで奇妙な踊りはやばかったっすかね！？
ＧＭ：「そうだねぇ、視聴者はもっとキャッチーなものを求めてるんだよ？　わかる？　まぁお化け屋敷は女の子達ので尺足りてるし、まぁいいよ」
山田：すいませっしたー！
ＧＭ：「じゃあ、今日はこれでお疲れだから」――とディレクター達が帰っていくと同時、黒服がちょいちょいとキミを呼ぶ。
山田：黒服？
ＧＭ：企業複合体アレスの連絡員だ。イマイチ実りの少ないキミの生活面を支える、とっても重要なスポンサー様だ。
山田：もうエサをもらった犬のように――あ、はい、今行きます！　もう、なんだってします！　どうします？　こんどは何ｍから落下します！？（笑）
ＧＭ：では遊戯施設裏に連れ込まれます。待っていたリーダー格の黒服が――「相変わらずのようだな。俺達がお前の元へ来た……もう依頼はわかるな？」
山田：マジっすか！？　自分、ちょっと調子悪いんすけど……。
ＧＭ：「ふん、このトレジャーランドだが（山田：無視っすか？）、我等アレスが大株主である事は知っているな？」――＜社会＞で振ってください。
山田：＜社会＞は……中級で持ってるな（コロコロ）……１６だ。
ＧＭ：知っていていいよ。
山田：そりゃあ知ってますよ！　今回の仕事だってアレスさん達が手回してくれたおかげじゃないっすか！　いよっ！　にくいねぇ……ゲヘゲヘ（一同爆笑）
修：どこの悪徳商人だよ！（笑）
京華：しかもゲヘゲヘって……（笑）
ＧＭ：まぁアレスの依頼をこなした褒美に、株主の圧力でキミに今回の仕事がいくよう回したかもしれないし、そこは自由だ。
山田：じゃあ回して貰いました。ふっふっふっ、このバックさえあればお笑い戦国時代と呼ばれるこのご時勢、きっと生き残っていける（笑）
ＧＭ：「実は最近、このトレジャーランドで行方不明事件が起きている。我等は日本の治安が悪くなったほうが仕事がし易いのだが……。まぁ、自分のところから煙が立つのは面白くないのでね」
山田：つまり、なかったことにしろ……と？
ＧＭ：「そうだ」
山田：そして自分もなかったことに？
ＧＭ：「消してほしいならいつでも言ってくれ」
山田：か、勘弁して下さい（笑）
ＧＭ：「他の団体も動いている。明日中になんとかしろ」
山田：明日中ッスか！？　２４時間も無いじゃないですか！
ＧＭ：「いいのかな？　キミの明後日のスケジュールに、１つ仕事を入れて置いたのだが……どうやらキャンセルしたいようだな」
山田：いえ、明日中になんとかします（笑）
ＧＭ：とりあえず教えてもらえる情報は、１週間前の行方不明事件と、２週間前の行方不明事件です。
山田：それってお化け屋敷とザブーンで消えたって奴ですよね？――ちょ、ちょ、ちょ、ちょっと待って下さいよ！　その２つって自分が仕事したところじゃないっすか！？
ＧＭ：「ああ、お化け屋敷は死角が多い、ザブーンにしても水に飛び込んだ瞬間は、水飛沫で誰も見えなくなる。その時に消えたのだろう」
山田：いや、冷静な説明の前に！　どうしてそんな危険な場所をレポートさせるんですか！？
ＧＭ：「効率が良いだろう？」
山田：うっわ〜〜、人の命をなんとも思ってね〜〜（笑）――あ、心の台詞なので（笑）
ＧＭ：「いつものように報酬は成功報酬で１００万円だ」

◆トレジャーランド入場

そして土曜日、運命の日。
シルバーに耀くＢＭＷでトレジャーランドに乗り付けるサングラスの女性。
京華：サングラス外して――ここね。
修：どんな女子大生だよ！（笑）
京華：特別招待券もらってるし、いいのよ。
ＧＭ：まぁ確かに、スタッフが来て――「特別優待券の……古川京華様ですね？　どうぞこちらへ」――と案内されます。
京華：ありがとう――入場しましょう。
ＧＭ：では一般客とは別の出入り口から入場しました。あとは自由です。スタッフもいなくなります。
京華：なら……うん、とりあえず超お化け屋敷に行くかな。
ＧＭ：会場して数分なのにもう並んでいます。
京華：じゃあ有名どころのアトラクションの整理券だけ全てもらう。
修：なんか遊ぶ気まんまんか？
京華：そういうあなたはどうするのよ？

修：まずヴァーミンイーターの警備員であるスタッフ章を使って入場。その後、警備員の控え室で私服に着替えて園内をうろつく。ちなみに俺はアトラクション乗れるの？
京華：あなたも遊ぶ気じゃないの（笑）
コナン：だが修は金を払わないと無理だろう。
ＧＭ：そうだね。入場は誤魔化せたけど各アトラクションに乗るには一般客と同じだ。
修：ちぇーーー。さて、どこから周るかな……――人だかりが多いアトラクションは？
ＧＭ：【超スピードコースターカメハメ波】か、【キングオブコースターマジヤバ】が人気だね。
修：もういいのかその名称で！？（笑）
ＧＭ：問題ない。
コナン：言い切ったか（笑）
修：まぁその２つだけじゃなく、【超お化け屋敷】ってのも人気なんだろ？　お化け屋敷から行くか……そして普通に行列に並ぶ俺！　きっと整理券をもらうなんて知力は無い（笑）

ＧＭ：では犬。
コナン：磯村と会えれば良いんだが……。
ＧＭ：どうやって入るのですか？
コナン：もちろん、不法侵入（笑）
山田：待て！　犬が不法侵入しようとしているぞ！　警備会社は何やってるんだ！
修：確かに……これは俺の同僚が発見するんじゃないか？
ＧＭ：じゃあコナンは＜隠密＞、修は同僚役として＜知覚＞で対抗判定してみよう。
コナン：なんで合流する前の味方の足を引っ張る。
修：言われてみればその通り（笑）
コナン：とりあえず（コロコロ）……１２！　一般客の入園時間前に侵入だ。
修：（コロコロ）……１０！
コナン：よし、上手く入り込めたぞ……まずはアトラクション総合責任者の磯村宗一郎を探そう。園内を隠密しながら移動する。

　――そうしてそれっぽい建物までやってくるコナン。

コナン：ここか？
ＧＭ：『警備本部＜ヴァーミンイーター＞』と書いてあります。
コナン：……はずれか。しかし警備本部か……何か解るかもしれない。ドアを開けて中に入ろう。
ＧＭ：では入ると（コロコロ）……一般警備員が（コロコロ）……――
コナン：！？　しまった！　なんで俺は聞き耳立てたりしなかったんだ！？
山田：序盤で油断してたねぇ（笑）
ＧＭ：――６人いた。「犬！？」「でかっ！」「どうしてここに……？」
コナン：一般人が６人か。≪微弱電操（スパーク）≫使ってもいいが、失敗したら嫌だしな……よし、ここは逃げる。
ＧＭ：だが不用意に入ったペナルティはくらっておきなさい。１人が警棒で殴りかかってきます。こっちの命中は（コロコロ）……９。
コナン：避けよう……６、直撃（笑）
ＧＭ：ダメージは６点ね。
コナン：痛ってー！（笑）――キャンキャンッ！――あわてて逃げていく……くっ、俺とした事が……。

ＧＭ：一方その頃、お笑い芸人はどうしているのかね？
山田：自分はお金無いからな……寝袋で朝を待った。そして朝――なに！？　寝過ごしたか！？
ＧＭ：じゃあ寝過ごしました。
山田：しまった！　もうあんなに入場待ちが！？　……しょうがない、一番最後尾に並ぶか。
修：最後に並ぶのかよ！　どうやって合流するんだよ（笑）
山田：とりあえず……それは入場してから考える（笑）
ＧＭ：しかし園内で何かあったせいで入場時間が少し遅れています。
修／警備員：「あの犬どこいったー！」（笑）
コナン：俺のせいか（笑）
山田：っせーな。なぁスタッフさん、何かあったのかい？
ＧＭ：じゃあアタフタしてたスタッフが――「あ、いえ、何でもありません。もうすぐ開園致しますのでもうしばらくだけお待ち下さい」――すぐに去って行きます。
山田：これは……早々に事件が起こったらしいな。こんな所で足踏みしているわけにはいかない！
コナン：どうするんだ？
山田：裏口に回って……不法侵入！
修：お前もかよ！（笑）
山田：必殺≪無重力移動（ウェイトレスムーブメント）≫使用！　自分に壁や天井は無意味だー！
ＧＭ：では山田は＜運動＞、修は警備員役で＜知覚＞で判定。
山田：（コロコロ）……１２だ。
修：……１１だ。
山田：よっしゃ！　フリーパス買わずに侵入成功！
修：目的変わってるじゃねーか！（笑）
山田：次はあそこに向かうか。
そうして向かうは園内倉庫。そこにはイベント用の着ぐるみがたくさん架かっていた。
ＧＭ：何があるかは２Ｄ６と１Ｄ６で。
山田：（コロコロ）……６と２。
ＧＭ：あかさたなは……は行の、２番目だから「ひ」。「ひ」から始まる動物。
山田：羆（ヒグマ）。
ＧＭ：じゃあヒグマで。
修：いいのかよヒグマで！　めちゃくちゃ怖いぞそのマスコット！（笑）
コナン：しかも北海道の設定ですらないだろう。
ＧＭ：メインキャラではないんだろう（笑）　ヒグマになって倉庫を出ると、目の前を一般客が走って行きます。どうやら開園になってお目当てのアトラクションにダッシュしているらしい。
山田：やっべ！　自分も走らなきゃ！！
修：ヒグマのまま走るの！？　すっげー怖いよ！（一同爆笑）

◆超お化け屋敷への挑戦

修が腕時計とにらめっこをしながら長い行列に並んでいると、その横を涼やかに通り過ぎる幼馴染がいた。
――古川……京華！？
京華は時間指定の整理券を持ったものだけが通れる、特別通路を歩いていく。
修：って！　京華！？　おい！　なんでお前がいるんだよ！！
京華：……あら？　もしかして修？
修：………………いえ、人違いです――顔を背けます（笑）
ＧＭ：背けるんだ（笑）
京華：何言っているの？　そんなガソリン臭い人間が修以外にいるわけないじゃない。ほら、列に並んでいる人たちが迷惑そうな顔しているわよ？
※悪魔付きになると"常にガソリン臭くなったり"と変な副作用が発生する。もっとも、変なものばかりではなく、"超絶美形"になる……などのお徳な副作用もある。
修：そういう基準かよ！！　俺だってしたくてガソリン臭くしてるわけじゃねー！　人が気にしている事ズバッと言うな！！（笑）
京華：ふぅ……それで？　警備会社に就職したって聞いたけど……なに遊んでるのよ？
修：遊んでるんじゃねーよ！　その警備会社の仕事でここの警備員の１人なんだよ！　私服なのは今日がオフだからだ。
京華：ふ〜〜ん。オフならわざわざ仕事場に来なければ良いのに。
修：いいだろ別に！　ちょっと来てみたかったんだよ！
京華：１人で？
修：わ、悪いかよ。
京華：………………友達、いなかったもんね。
修：寂しそうに言うなよ！！！（一同爆笑）
ＧＭ：そんなうるさくしていると、フタッフ達に通報を受けて超お化け屋敷のスタッフリーダーがやってきます。
２０代前半女性です。胸のスタッフ証には江ノ島志保って書いてます――「お客様、他の方のご迷惑になられますので……」
京華：あ、私は――と特別優待券を見せて――この子は私の連れなんです。一緒にいいですか？
修：それは他の客が納得しないだろう。
ＧＭ：いや、他の客がガソリン臭い奴がいなくなるんで喜ぶぞ。
修：どこまで臭いんだよ俺の匂いは！（笑）
ＧＭ：まぁ２人は特別来賓客扱いで中に通されます。
京華：私に感謝しなさいよ？
修：ああ、まぁな。
ＧＭ：では薄暗い部屋に通されて、そこでこの廃墟で起こった怪談話をスタッフのナビゲーターが説明し、１〜２分の間隔をあけて、順々に客が廃墟へと入っていきます。
京華：私と修も別々？
ＧＭ：知り合い同士の場合は、一緒に入るのは可です。ランド側もその方が効率良いしね。
京華：さぁ入りましょう。
修：お、おう。
ＧＭ：中は真っ暗闇で手渡された懐中電灯だけが唯一の光です。そして進行方向からは――「わーーー！！」「ぎゃーー！」――
山田：「クマがーーーー！！」
修：なんで熊なんだよ！（一同爆笑）
山田：自分はここに身を潜めてたってことで（笑）
ＧＭ：まぁいいでしょう（笑）　超お化け屋敷は３Ｆ建ての建物です。全ての階を周ります。途中途中に非常口が緑に光ってて、怖くてリタイヤしたくなったらここから外へ出られます。
京華：なるほど。……さ、修。先に行きなさい。
修：なんでだよ。お前が先に行けよ。
ＧＭ：とか言ってると、前の組とかなり距離が空いたのかし〜んとしてくる。
修：俺らの次の組は？
ＧＭ：キミ等が一番最後だったってことで。次の組は再び全体ナレーションの怪談話を聞いてから出発だから。
修：………………なんか静かだな。
京華：ええ……そうね。
修：さぁさぁ、遠慮無く京華が先に。
京華：あなた、男なんだから先に行きなさいよ。
修：こういう時だけ男だからか！　お前の方が年上なんだから……ったく！　いいよ！　わかったよ！　うわーーー！！――って言いながら走る！
京華：私を置いて行くのか！（一同爆笑）
ＧＭ：では修は走っていった。
修：うわーーーー！！！（笑）
京華：………………。――しょうがない、１人冷静に歩いて追おう。
コナン：ではここで登場！
山田：そっちかい！！（笑）
コナン：俺もここに潜んでいたんだ。もちろん横合いから京華の前へガサリと出てくる！
ＧＭ：せっかくなので【精神】でお互い判定、驚くか驚かないかの判定しよう（笑）
コナン：（コロコロ）……５だ。
京華：……４。ＧＭ、振り直しを要求します。
修：ここでかよ！（笑）
※解説６　「衝動」
　ＰＣは『衝動』ボックスにチェックを入れる事で、ダイスを振り直す事が可能である。この時、振り直しを宣言するごとに振るダイスが＋１個ずつ追加される。ただし、振ったダイスの中で１が２個以上あればファンブルとなる。つまり振り直せば振り直すほど、達成値が上昇するとともにファンブルも出やすくなるという事だ。この振り直しは１つの判定に対して最大３回まで行う事ができる。
京華：（コロコロ）……１１で成功。クールに銀の犬を見つめる。"なにそれ"って目で。
コナン：ガーン。ちょっとショックを受けた。
京華：それでコナン、どうしてここに？
コナン：相変わらず……お前は冷静だな。
京華：まぁ言わなくても解るわ。ここで起きてる悪魔事件を調べにきたのでしょう？
コナン：ああ、その通りだ。もっとも侵入に失敗して目立ってしまってな、こうしてお化けに紛れて隠れていたというわけだ。
京華：あなたは……渋い喋りのわりに、馬鹿よね。
コナン：………………。
京華：いいわ、あなたは私の盲導犬になりなさい――と、サングラスをかけよう。リードはその辺に落ちてる紐とか縄を代用します。
コナン：なるほど、これなら怪しまれる事も無い。
京華：その代わり、この悪魔事件解決には協力してもらうわよ？
コナン：もちろん。望む所だ。
京華：ＯＫ、では行きましょう。
コナン：ああ。


一方、１人叫びながら走っていった修だったが――
「あれ？　きょ、京華？」
１人になっている事に驚いていた。
修：俺１人かよ！！（笑）
京華：勝手に走っていったんじゃない。
修：やっべー、どうしよう？　とりあえず京華を待つか？　いやいやいや、それならいっそ走り続けて前の組に追いついた方が……。
京華：………………。
山田：じゃあそこで登場だ！――「グアァアアアアアア！！」――と飛び出すヒグマ！
修：どういう設定のお化け屋敷だよ！！！（一同爆笑）
ＧＭ：せっかくだから命中とかの練習してみようか？
修：じゃあ俺が警備員として殴る！――お化け屋敷にヒグマがいるかーーー！！！（コロコロ）……＜格闘＞２１！
ＧＭ：高っ（笑）
山田：（コロコロ）……無理！　１４――待って待って！　人間！　人間！（笑）
修：そんな事ぁわかってる！！！（一同爆笑）
コナン：まったくだ（笑）
修：俺はどうしてココにクマがいるかと聞いているんだ！――クマを組み伏せて。
山田：痛い痛い痛い！　わかったわかった！　言う！　言う！
修：よし、とりあえず顔を見せろ！――解放しよう。
山田：じゃあヒグマの顔を外します――！？　師匠！
修：山田ぁ！　なんでこんな所に！？　そうか、わかった、察したよ……いいからクマの顔かぶっとけ。
山田：え、あ、はい。
修：そうか……お前、こんな所でバイトしないといけない程、売れてなかったんだなぁ（笑）
山田：そ、そうッスよ。邪魔しないで下さい。それより師匠はどうして？
修：俺はここの警備員だ。お前がバイトなのは良いが、どうしてヒグマでお化け屋敷なんだ。
山田：いやぁ〜〜ここにヴィシャスが潜んでいるって聞いて、着ぐるみ着たまま来ちゃいました。
修：潜んでいたのはお前だけどな。
山田：あっはっはっはっはっ（笑）
修：まぁいい。俺もその仕事がメインだしな。一緒にヴィシャスを探すか？
山田：そうしましょう――ノッシノッシ。
修：って！　お前はヒグマのままか！？
山田：当たり前ッスよ？　これ脱いだらヤバイ（不法侵入で捕まる）っすから（笑）
修：なんでだ……なんでこんな事に……。とりあえず超お化け屋敷を一回りしてみるか。
ＧＭ：じゃあ１回だけ驚くかの判定しますか。【精神】での振り合いね、ゾンビが角から現れます。（コロコロ）……こっちは１０。
修：……俺は１１、ゾンビのスタッフに声かけてる――おう、お疲れさん。
ＧＭ：山田は？
山田：（コロコロ）……９。――ギャーーーー！　ゾンビでたーーーーー！！
修：おいっ！（笑）
山田：ヒグマが全力で逃げ出します。入り口に向かって逆走（一同爆笑）
修：ま、まて、そっちには京華が（←笑い過ぎてロールになってない）

――そして

ＧＭ：京華とコナンよ。前方からヒグマが走ってくる（笑）
京華：あれは……ヒグマ？
山田：二足歩行で！
修：二足歩行かよ！（一同爆笑）
コナン：これは……どうするべきか（笑）
山田：とりあえず驚いておけー！　こっちは（コロコロ）……９！
コナン：……しまった。５だ（笑）
京華：私も４で失敗。でもこんな馬鹿（クマ）に衝動は使いたくない（笑）
山田：クマーーーーーー！！！――もう着ぐるみの首がぐるんぐるん回りながら走ってくる！！
修：どういう悲鳴だよ！　それにめちゃくちゃ怖えーーわ！！（笑）
ＧＭ：驚いた京華たちはどうしますか？
京華：≪氷壁（アイスウォール）≫発動！　氷の壁が目の前に出現！
コナン：特殊能力を使うのか！？
京華：うん、使う。お化け屋敷にヒグマ……ありえないし。
山田：そんなの！　薄暗いお化け屋敷で氷の壁なんて見えるかー！！　半狂乱のまま突っ込んで大激突……止まる（一同爆笑）
京華：そして氷が溶けていく。
修：そこで追いつこう――大丈夫かクマ！！
山田：デローンと倒れています。
修：死ぬな！　死ぬな山田！！　なんでこんな所でコケてるんだ！（笑）
京華：その光景を冷たい目で見てる。
コナン：犬は全身の毛を逆立てている（笑）
修：おお、京華……と、犬？　まぁいいか。
京華：ねぇ修、そのヒグマと知り合いなの？
山田：そこで復活！――どうも〜、自分お笑い芸人のバウンサー山田って言います。お姉さんは師匠のお知り合いで？
京華：ど、どうも……一応修とは幼馴染ですけど……。師匠？
山田：あ、こっちは良く見たらコナンさんじゃないッスか！　お久しぶりです！　自分の事覚えていらっしゃいますか！？
修：犬に話しかけて……哀れっぽく山田を見よう。
京華：修と同じ瞳で山田を見つめる。
コナン：ワンワン！――とりあえず吠えておこう（笑）
修：京華に適当に説明しよう。知り合いの芸人で、ここでバイトしてる人だと。
京華：ふ〜〜ん。
修：で、だ。山田のことはわかってくれたと思うが、そっちのでけー犬はなんなんだ？
京華：ああ、私最近目が悪くなっちゃってさ。盲導犬飼う事にしたの。
修：嘘付け！　思いっきり大学に車登校してんじゃねーか！　家が近所だから知ってるんだぞ！（笑）
京華：大丈夫、いつも助手席に乗せてるから。
修：大丈夫じゃねーだろーが！　だいたい！　警備本部から「今朝、ランド内に大型犬の野良犬が迷い込んだから、見つけたら連絡しろ」って通達来てんだよ！
コナン：む、それはまずい――って顔をする（笑）
京華：ねぇお願い、コナンの事は黙っておいて……。私の……幼馴染からのお願いだと思って……ね？
修：しょーがねーなー（笑）
山田：馬鹿だ！　こいつ馬鹿だ！
コナン：お前もな（笑）
その後、人間２人とヒグマと大型犬で、無事に超お化け屋敷を踏破したのだった。

◆滝つぼダイブコースターざぶーんでの異変

超お化け屋敷を一巡りして出てきた修たち。
なんとはなしにそのままトレジャーランド内を移動しつつ――
山田：ノッシノッシ。
修：お前はまだヒグマのままなのかよ！（笑）
山田：ええ、バレるわけにはいかないので、一般客が帰るまでこのまま行くッスよ。
修：そ、そうか……。
京華：じゃあ私はキョロキョロしつつ……あ、今度はアレに行きましょう。滝つぼダイブコースターざぶーん。
修：見えてんじゃねーか！　その盲導犬はなんなんだよ！（笑）
京華：じゃあ急に演技しだす――コナン、宜しく。
コナン：ワンッ！（笑）
修：おい京華！　お前、なんか俺に隠してねーか！？
京華：そんな事無いわよ？――とスルー。そのままざぶーんの列に並ぶ。
ＧＭ：４０分待ちです。
京華：整理券使って特別通路で前へ。コナンと一緒に。
修：犬ごとかよ！？
京華：盲導犬だもの。
ＧＭ：修は止められます。
山田：じゃあ俺はＯＫだな。
修：ありえねーから！　お前も俺と一緒に最後尾だろうが！（一同爆笑）
コナン：とりあえず修たちと離れたのなら聞いておこう――京華、あの２人も悪魔憑きなのか？
京華：う〜〜ん、違うと思う。
コナン：……ふむ――ＧＭ、悪魔憑き同士は、お互いを感知できないのか？
※解説７　「虫の知らせ」
　悪魔憑き同士は人間状態のままだとお互いが"悪魔憑きであるか"を感知できません。ただ、近くで悪魔化した悪魔憑きがいる場合、それを感知することができます（これを虫の知らせと言います）。この時、対象が敵＜ヴィシャス＞の場合は、戦いたいという闘争本能が目覚めるため、ヴィシャスかどうかの判断も可能となります。
コナン：つまり修たちに関しては、悪魔憑きだと解らないのだな……了解した。じゃあ京華にだけ言おう――京華、ここのアトラクション総合責任者で磯村宗一郎という男がいるのだが、そいつが俺の宗教団体の一員らしい。俺のご主人の名前を出せば何か協力させられると思うのだが。
京華：そう……じゃあここを調べたらそっちに向かいましょう。……あ、犬はここまで？　わかりました――サングラス外して、ざぶーんに乗り込みます。
コナン：……京華、本当に調べる気があるのか？
「きゃーーーーーー♪♪♪」


一方、滝つぼダイブコースターざぶーん近くのベンチには、行列に諦めた修と、おじさんっぽく休憩するヒグマの姿があった。
修：ちっ……それにしても、ヴィシャスの気配をまったく感じねー。そっちはどうよ？
ＧＭ：クマに話しかける修に、一般客が白い目を（一同爆笑）
修：俺か！　俺が変人なのか！？
山田：まーそう言わず（笑）　とはいえ自分もヴィシャスの気配は感じませんねぇ……――と言いながらベンチを立ちコースターの水飛沫が盛大に見える桟橋（？）の方へ。
修：ったく、どうしたものか。
山田：そうですねぇ――と、ここでコースターが落ちてきて同時に水飛沫が上がって、桟橋の人はずぶ濡れになるのです！
修：とはいえ、再び起こるなら今日だ。しかたねー虱潰しにあたるしかねーか！　な、山田！
山田：と、水飛沫がおさまるとともに自分はいません。水飛沫を喰らって下のプールへ落ちます。これぞリアクション芸！！！
修：って！　なんで消えてんだよ！　そこでリアクション芸する暇あんなら事件について考えろよ！！！（一同爆笑）
コナン：うん、あれは悪魔憑きじゃないな。
京華：ええ、ありえない（笑）
修：だーーー！　山田が落ちたほうに走っていく。
ＧＭ：ところで山田よ。キミはヒグマの着ぐるみのままなのかな？
山田：！？　そうです！　やばい……ぶくぶくぶく（笑）
修：自爆してんじゃねーよ！　飛び込んでヒグマ救出。付近の人には警備員だと説明――ったく、なんで俺はヒグマのフォローばっかしてんだよ……。
ＧＭ：じゃあコースターに乗った京華と、水に入った２人は＜知覚＞をしてみてくれ。難易度は１２ね。
京華：……１０。ダメ。
山田：自分は１３ッス。
修：俺も１３だ。
ＧＭ：じゃあ修と山田はわかる。水底に人の力では無理な傷があった。鉤爪っぽいね。
修：どうやら、ここで何かあったのは確実……か。こりゃ本気で探すっきゃないな。このまま次の被害者を出させるわけにはいかねー。

◆アトラクション総合責任者磯村宗一郎篭絡

滝つぼダイブコースターざぶーんを堪能した――もとい調べた京華は、コナンの言う磯村宗一郎に会おうと、アトラクションの総括本部へと来ていた。
ＧＭ：どうするの？　さすがに特別優待券だろうと何だろうと、アトラクションの心臓部へ部外者は立ち入れないよ？
コナン：ああ、どうする気だ？
京華：簡単よ……≪誘引香（アロマテンプテーション）≫（コロコロ）……クリティカルで発動――すいません。藤宮雄山から、アトラクションの事を聞くならここにいる磯村さんに聞けって言われてきたんですけど。あ、私藤宮京華って言います。いつもお爺ちゃんがお世話になってます。
修：嘘かよ！（笑）
京華：２０ｍ全体に誘惑香使ってるから大丈夫よ？
ＧＭ：まぁクリティカルしてたし、ここは上手く騙されましょう――「ああ、お孫さん？　どうぞどうぞ……こちらです」――と奥の磯村の部屋に案内されます。
コナン：トコトコ付いていこう。そして京華の手腕に舌を巻く――さすがだ。
京華：ああ、小声でコナンに――磯村さんと会ったら後はよろしく。そっちの宗教の話って私解らないし。
コナン：よろしくって……ＧＭ、俺が悪魔憑きだと磯村は知っているのか？
ＧＭ：知らないです。
コナン：……どうしろと（笑）
京華：だから私が口パクすればいいんじゃないの？
コナン：それだ！（一同爆笑）
修：いいのかそれで！（笑）
ＧＭ：じゃあ磯村の部屋に着きました。案内してくれた人は仕事があるからと戻っていきます。部屋には磯村宗一郎と京華、コナンだけです。
コナン：では＜音声変化（コピーボイス）＞――単刀直入に言おう。私は大堂寺炎華の使いだ。
京華：パクパクパク（笑）
ＧＭ：その名前に磯村は驚きます！――「な、なんと姫巫女様の！　ははーー！！」
コナン：ここで出た被害について知っている事を教えてくれ。
ＧＭ：「は、はい。実は……」――と１週間前と２週間前の同じ情報を繰り返します――「……そして、３度起きるとしたら、サイクル的に今日でしょう」
コナン：なるほどな。お前はどこまで協力が可能だ？
ＧＭ：「姫巫女様の頼みです。私の権限で１つのアトラクションぐらいなら営業時間中でも停止させる事は可能です」
コナン：なるほど……な。園内には監視カメラがついているだろう？　その映像を見れないか？
ＧＭ：「ああ、それは警備本部の方で仕切ってます。私は自分の権限で自由に見られますが……」
コナン：一般人である私たちを連れて行く事はできない……と？
ＧＭ：「はぁ……元々警備本部は、ここの警備を委託しているヴァーミンイーターの管轄ですし」
コナン：そうか……。
京華：小声で――コナン、さっき会った修って男はその警備会社の社員よ？
コナン：同じく小声で――なるほど、それは使えるな。
ＧＭ：「どうかされましたか？」
コナン：いや、なんでもない。ああ、あと警備本部のほうへ１つ連絡して欲しい。入園時に私の不注意でこの犬を離してしまって、どうも警備本部に迷い込んで暴れたらしい。今は私がしっかりリードを持っているから安心して欲しい――と。
ＧＭ：「お安い御用です」

◆ハムス次郎着ぐるみショー開演

子供達に大人気なハムスターを擬人化したアニメ。
『へっぽこハムス次郎』
それは愛らしくドジで天然なハムス次郎を愛でるアニメだ。
修：ところで……お前はいつまでヒグマなんだ？
山田：………………。
ＧＭ：と、修に警備本部から携帯に連絡が入ります。
修：はい、もしもし？
ＧＭ：「おう修か、実は大人気アニメ『ハムス次郎』着ぐるみショーをやっているのは知っているよな？　それに登場するヒグマの着ぐるみが行方不明だと連絡が入った。一応見つけたら連絡してくれ」
修：………………。
山田：ピューピューと口笛。
修：了解しました。ピッっと携帯を切って――お前、指名手配されてるぞ？
山田：芸人魂が燃えるかも（笑）
修：こんな時に燃えるなよ！（笑）　まぁいい、もう一度超お化け屋敷に行くぞ。あそこならお前が隠れていられるしな。
ＧＭ：では超お化け屋敷に来ると止められます――「あの、なんでハムス次郎のヒグマがここに……」
山田：ああ、お化け屋敷の助っ人に来ました（一同爆笑）
修：ボディーブローで黙らせます――ああ、実は――
山田：大仰にリアクション！　茂みまで吹っ飛ぶ！　う・あ・あ・あ・あ・あ！！（一同爆笑）
修：いいから目立つことするなよ！？（笑）
山田：じゃあ５秒後、茂みに着ぐるみ脱いで登場――お待たせしました。実は超美形（悪魔付きの副作用）のバウンサー山田です。
ＧＭ：「あ、あなたはバウンサー山田！」
修：知ってるんだ（笑）
ＧＭ：「なにやってるんですかこんな所で！？」
山田：いや、なに、自分に出演依頼が来ちゃってさぁ（笑）
ＧＭ：「ヒグマの？」
山田：そう、ヒグマの。
ＧＭ：「じゃあ着ぐるみ捨てないで下さいよ。なに茂みに隠しているんですか」
山田：わかったよ！　ちゃんとあっちに戻しに行くよ！　行きゃーいいんだろ！　まったく、着ぐるみの１つや２つ！（一同爆笑）
ＧＭ：「……以外と嫌な人だなぁ」
京華：好感度下がったわね（笑）
山田：しまったーーー！！！（笑）
修：仕方無いから俺もハムス次郎の着ぐるみショーがある方へ行きます――はぁ……調査が進まん……。

◆クレイモア……衝撃の真実！

超お化け屋敷、滝つぼダイブコースターざぶーん、事件に関係していた２アトラクションを調査したが、いまだ大した手掛かりは掴めていない。
セラフィム所属古川京華と、連れの大型犬コナンは少々焦りを感じていた。
京華：修に接触する前にＧＭに確認。ヴァーミンイーターにマイトはいるの？　それを私たちは知っているの？
ＧＭ：組織に所属している人は知っていて良いです。セラフィムにいるのは穏健派なマイト達。ヴァーミンイーターにいるのは過激派なマイト――まぁそんな感じで覚えておいてくれればいいです。
コナン：ヴァーミンイーターに所属している人員は全員がマイトでは無いだろう？
ＧＭ：さすがにそれはありません。
コナン：では修を悪魔憑きと思うわけにはいかないな。
京華：それで……修たちは？
修：着ぐるみショーの場所で騒いでる。
山田：いや、だから自分は着ぐるみを返しに来たのであって、出演者じゃないって（笑）
修：なにやってんだよ、いきなり！（笑）
ＧＭ：じゃあ――「それはこっちの台詞ですよ！　もう出番なんですから急いで下さい！」
山田：――と、いつの間にかステージの上で、ハムス次郎と戯れている（笑）
修：いいのか……バウンサー山田。
京華：その舞台裏にいる修に声をかけよう――修、なにやってるのよ？
修：なんだ京華か、どうだランドは楽しいか？――ちょっと疲れつつ（笑）
京華：うん、楽しいよ♪　それでさ……修って警備員だよね？　ここの警備に関して話を聞きたいんだけど。
修：それは警備本部に行けば……まぁいいや、俺も本部に行こうとしてたんだ。一緒に行こう。
京華：うん。

――ここでバウンサー山田、サラリと置き去りに遭う。が、皆はまったくといって気にしていなかった。

ＧＭ：じゃあ警備本部です――「ん、どうした修？」
修：ええ、ちょっとざぶーんの所で気になる事があったんで、監視カメラの映像チェックさせて下さい――って奥の部屋へ入っていく。
京華：その連れでーす。
ＧＭ：「そうかぁ……って、おい！　なんだよ連れって！！　関係無い一般人入れてどうする！」
修：「いや、どうしても見たいって言うから」
コナン：なんて適当な言い訳だ……馬鹿すぎる（笑）
修：【知力】２だからな（笑）
京華：しょうがない……――すいません、ここで行方不明になった女性、私の友達だったんです。それで――と行方不明者の関係者をよそおいます。＜交渉＞で振ればいい？
ＧＭ：難易度は１２でどうぞ。
京華：（コロコロ）……クリティカル！　２２！
ＧＭ：「それは……わかりました。どうぞ」
修：じゃあ中入ってから――それにしても京華、あの行方不明の人って京華の友達だったのか。
京華：ええ、実はその事件について自分なりに調べに来たの。修、協力してくれる？
修：ああ、いいぜ？　俺も警備員としてあの事件は気になってたしな。
ＧＭ：では映像を解析するなら＜情報＞の難易度１５です。すでに何人も見た情報なのでそれ以上の情報を引き出すのは難しいですよ？
修：（コロコロ）……はい無理〜（笑）
京華：……あ、ダメだ。私も１５は届かない。［衝動］使って振りなおす（コロコロ）……１８！
コナン：さすが京華だ。
ＧＭ：ではざぶーんが水飛沫を上げた瞬間、普通では見逃すようなコマ送りの１コマに、何かが横切っているのを発見する。見た３人は＜知識：共生生物＞で判定。なければ【知力】で。
修：（コロコロ）……５。
コナン：……俺は１３だ。
修：……犬の半分以下かよ（笑）
京華：私は１１。
ＧＭ：１３以上なら解る。これはファランクスだね。
コナン：ワンワン！――と京華を呼んで小声で――ファランクスだ。
修：それに気がつきたい！
ＧＭ：じゃあコナンは＜隠密＞、修は＜知覚＞で。
コナン：（コロコロ）……１３！
修：……甘い！　１４だ！……心の中で驚く。犬がしゃべった！？　まさか悪魔憑きか？
コナン：ここでバレるわけにはいかない。［衝動］使って振りなおす！（コロコロ）……１７！
修：なめんな！　こっちも［衝動］で振りなおし（コロコロ）……ファンブル！　もう一回（コロコロ）……２１！！
コナン：これ以上のごまかしは無理だ（笑）
修：ゴゴゴゴゴ――とコナンを睨む。しかし京華を俺は一般人だと思ってるしなぁ……よし！　コナンに近づき頭を撫でる！　それなら不自然は無い。
コナン：くっ……犬の立場だから避けれん（笑）
修：そして＜高熱溶解（ヒートセキュレーション）＞！
コナン：なんだと！？（一同笑）
ＧＭ：普通の犬なら即死クラスの温度です。でもコナンは熱いぐらいで大丈夫。
修：京華！　理由は言えないが離れてろ！――と犬と京華の間に入る。犬の頭を握ったまま（笑）
コナン：ワンワンワンッ！（笑）
京華：まずいと思って＜生体鎧（フィジカルアーマー）＞をコナンに。修の加熱を相殺します。
修：ちっ、この犬……ブリガンダインか！（笑）
京華：と、悪いんだけどＧＭ、今ので［衝動］が第一段階って所にいったんだけど？
※解説８　「衝動表」
　衝動は各段階まで溜まると、それに応じた衝動表を振らねばなりません。これは衝動の副作用であり、回避不可能です。体内の悪魔寄生体が宿主の意思に影響を及ぼすほど暴れだす……そんなイメージです。しっかり我慢できる場合もあれば、不利な行動を取る場合もあります。段階は第五段階まであり、段階が高くなればなるほど副作用も酷いものになります。
京華：えっと（コロコロ）……３。
ＧＭ：『寄生生物が体内で蠢く、その恐怖に絶叫、時間は１０秒』――ちなみに経験値を１０点ゲット（笑）
京華：じゃあ悲鳴を上げてる！！　もう修がクレイモアだったことに驚く（笑）
修：俺は好都合と話しだそう。京華が叫んでいるなら遠慮なく――貴様がヴィシャスか。京華を使って園内に侵入とは……やってくれるな。
コナン：俺はカラドボルグのマイトだ。独立動物同盟リベルタのチャーリーから、ここで起こっている事件の調査を依頼されて来た。京華は俺をかばってくれただけだ。利用したわけじゃない。
修：リベルタは知っていていいよな？
ＧＭ：交渉が可能な動物専門の悪魔憑き組織。
修：あのリベルタか……そうか、すまない。早とちりした。
コナン：ああ。――というか、簡単だな（笑）
修：【知力２】だからな！（笑）
ＧＭ：とりあえず、京華が絶叫しているので（笑）――ドンドンドンッ！　「大丈夫ですか！　何かあったんですか！？」
修：ああ、大丈夫。友人のことを思い出して軽いショック状態になっただけだ――京華を連れて警備本部を出よう。肩を貸しながら。


京華：じゃあ外に出てベンチにでも座ってるって事で。
修：ジュースでも買ってきて渡そう――ほら。
京華：素直に受け取って――修……どうして？
修：ん？　大丈夫か京華？
京華：修……あなた……クレイモアだったのね……。
修：京華？　どうしてそれを。
コナン：京華も悪魔憑きだ。庇ってくれたのはブリガンダインの能力、京華の力だ。
修：そうだったのか……まさかお前も悪魔憑きだったなんて……。
京華：あのね修……私のお母さん……クレイモアの悪魔憑きに殺されたの。
修：おばさんが！？……そう、だったのか……。
京華：うん……それでね。だから――
修：だから？
京華：クレイモア見ると殺したくなるんだ（笑）
修：ブーーーー！！　飲んでたジュースを噴出す（一同爆笑）
コナン：その射角から飛びのく（笑）
修：な、な、なにをいきなり！？　俺が！　俺がクレイモアだと殺すって言うのか！？
京華：ゆらり立って……。
修：ち、違うぞ！　なんで俺がおばさんを殺さないといけないんだよ！　ありえねーだろ！？
京華：ゴゴゴゴゴゴゴゴ……。
修：お、おい、頼む。信じてくれ！　俺はやってない！　俺じゃないんだ！！
コナン：なんだその『実は自分が犯人です』っていう言い訳は（一同爆笑）
山田：『言い訳ならあの世でするんだな――ザシュッ！』と殺されるパターンだ（笑）
京華：じゃあ修の前に立って――はぁ……――と溜息をつく。体から力も抜けて再びジュース飲む――そうよね、修なわけないもんね。
修：あ、あ、あったりまえだろう！？（一同爆笑）
京華：さぁ、修も悪魔憑きだとわかったんだから、遠慮なく事件解決のために協力してもらうわよ？
コナン：そうだな、仲間は１人でも多い方が良い。
修：ああ、わかったよ。宜しく頼む、京華、コナン。

◆犯人はファランクス……あいつもファランクス

「いや〜〜今日のヒグマ良かったッスよ！　田中さんお疲れ様」
ハムス次郎の着ぐるみショー（お昼の部）が終わり、ハムス次郎のアクター（中身の役者）が声をかけてくる。もちろん、ヒグマの中身はそれに応えない。
ハムス次郎のアクターは、それに気がつかず話続ける。
「次は３時の部ですね。田中さん、どうします？　お昼まだなら一緒に食べましょうよ？」
ＧＭ：では山田です。着ぐるみショーが終わって、他の仲間達がお昼に誘ったりします――「田中さんもお昼どう？　って、いつまで着てるんですか早く脱がないんですか？」
山田：………………逃げる！
ＧＭ：いや、ここスタッフいるし……捕まるって。
山田：＜無重力運動（ウェイトレスムーブメント）＞と＜超疾走（ロケットダッシュ）＞を使って逃げる！
修：能力使いやがった！！　しかも２個もかよ！！（一同爆笑）
京華：犯人ってファランクスだったよね？
コナン：ああ、ファランクスだ。
山田：ここじゃないどこかで、自分が犯人になりつつある！？　そして今ので［衝動］が１段階に突入！（一同爆笑）
修：馬鹿だ……馬鹿すぎる（笑）
山田：『９：前兆／悪魔憑き特徴が一瞬目立つ』
ＧＭ：山田の悪魔憑きとしての特徴って？
山田：朱色の長髪と超絶美形！！！
ＧＭ：じゃあヒグマの着ぐるみの中で、一瞬耀いた。
修：意味ねーーー！！！（一同大爆笑）
山田：なんて無駄なんだ（笑）　自分はそのままシュタッシュタッと逃走！！――そして修が警備員と言ってたから警備本部の方へ！
ＧＭ：ならベンチに居た修たちは発見して良い。すごいスピードでダッシュしてくる２速歩行のヒグマがいる。
修：カウンターで回し蹴り（コロコロ）……＜肉弾攻撃＞１７だ。
山田：なに！？――それは（コロコロ）……２３＜リアクション＞！！！
修：カンペキなタイミングだと思ったのに！？（笑）
山田：だが！　自分が振ったのは＜リアクション＞！　まるで見事に回し蹴りが決まったかのように吹っ飛ぶ――う・わ・あ・あ・あ・あ！！！（一同爆笑）
京華：それは修を……ちょっと見直そう（笑）
コナン：俺はヒグマを前足で押さえつける――グルルルル。
山田：いや、ゴミ箱に突っ込んでるから（笑）
コナン：ブッ！　くそ……笑ってしまった。ゴミ箱に吠えておこう――ワンワンッ！
修：ファランクスだな。
京華：ええ、ファランクスね。
コナン：ゴミ箱のヒグマに噛み付いて――＜微弱電操（スパーク）＞使用。
ＧＭ：まぁ一般人じゃないし気絶しないね。
コナン：京華、修、やっぱり悪魔憑きだ。
山田：ゴミ箱から出て来て――いやぁ〜さすが尊敬する修さんだ。みごとなツッコミです！――サムズアップ！
修：ああ、ツッコミはいいから……山田、お前は一週間前と二週間前、事件があった日になにをしていた？
京華：まさかと思うけど……このトレジャーランドで仕事だったりしないよね？
山田：な！？　そんなわけ……なんで知ってる！！！（笑）
修：途中で台詞変えんなよ！（一同爆笑）
山田：いや、こっちの方向の方が面白いかと（笑）
コナン：京華、修、詳しく話を聞いた方が良いんじゃないか？
京華：そうね……場所を変えましょう。

◆洋風レストラン奏にて作戦会議

トレジャーランドには２件のレストランがある。１つは入場口付近のファミリーレストラン。もう１つは観覧車前にある洋風なレストランだ。
そして修・京華・山田・コナンは……そのレストランで思いっきりご飯を食べていた。
ＧＭ：で、話し合いかい？
修：いや、先に飯だ。
京華：うん、食べる。
コナン：俺は自主的に持ってきた高級ペットフードの缶詰を食べる。
山田：なんか……自分、置き去り？……あ、４０００円分お願いします。
※解説９　「［衝動］と【エナジー】の回復」
　ＰＣ達のＨＰである【エナジー】と、悪魔憑き特有の［衝動］は回復する手段があります。１つはエナジーを回復させたりする特殊能力を使用する事。２つ、睡眠をとること（６時間睡眠で衝動２点、エナジー１０点回復）。そして３つ、食事を取ること（食事は値段によって回復量が違います。５百円分ならエナジー１点、衝動１点ですが、８千円分ならエナジー５点、衝動４点が回復します）です。
修：ふぅ〜〜食った食った（笑）
コナン：それで……山田の話だったな。
山田：あの〜……それって飯食いながら話したって事でどうでしょ？　自分も依頼受けて調べに来たって言いますし。
京華：……ま、事件の犯人じゃない……と？
山田：笑いの神に誓って（笑）
京華：………………修、裏連れてって＜魔種吸収（キャプチャー）＞しちゃいなさい。
修：イエッサー（笑）
山田：わかった！　すまん！　今のは滑ってた！　認めるから一般人には戻さないで！（一同爆笑）
※解説１０　「＜魔種吸収（キャプチャー）＞」
　悪魔憑きはほぼ例外なく、倒した悪魔憑きから悪魔寄生体を取り出す事が可能です。これを＜魔種吸引（キャプチャー）＞と言います。吸収した側はさらに強くなり、吸収された側は悪魔憑きとしての能力を失い（悪魔寄生体を失い）一般人に戻ります。ただし、あまり長い間悪魔憑きとなっていた場合などは、力を失ったとしても脳や精神に異常が残る場合があります。
京華：まぁ冗談よ。
山田：ふぅ〜〜。それで、自分はどう協力すれば良いッスかね？
京華：じゃあ真面目に言うけど、今の所ターゲットにされているのは１人で遊んでいる寂しい人。これは行方不明になってからあまり大事にならない事からも裏付けが取れるわ。
修：ああ、そうだろうな。
京華：そして事件が起こっているのは、どちらも一瞬とは言え人の目から消えるタイミングのあるアトラクション。
コナン：レストラン入り口にあった園内地図を持ってこよう。
修：テーブルに広げます。
ここでＰＬ達は、実際に遊園地の地図を広げて検討を始めます。
以下に、当日使った地図にあった主だったアトラクションを明記します。
【超スピードコースターカメハメ波】――トップスピードは世界一なコースター。
【キングオブコースターマジヤバ】――日本一長いコースター。
【滝つぼダイブコースターざぶーん】――ボートで水面に飛び込むコースター。
【超お化け屋敷】――３階建ての真っ暗なリアルお化け屋敷。
【ガンダムミュージアム】――ガンダムの歴史やプラモ販売を行うしゃれた美術館。
【フリーフォールタワー】――５０ｍの鉄柱を上った後自由落下…を繰り返すコースター。
【ゴーカート】――２人乗りと１人乗りがあるゴーカート。
【ゴッドハンド大観覧車】――トレジャーランドを一望できる観覧車。
【メリーゴーランド】――内側、中間、外側と３周になっているメリーゴーランド。
【出入り口付近・土産屋】――トレジャーランド入場口からすぐのお土産やのアーケード。
【レストラン・駅前】――駅前にある和風レストラン。
【レストラン・観覧車前】――観覧車前にある洋風レストラン。
【ハムスきらきら王国】――大人気アニメキャラ"ハムス次郎"のショーが行われる。

京華：まず、同じ場所で事件が起こると思えないからお化け屋敷とざぶーんは消すわよ？
コナン：人が大勢いる土産屋と飲食店、メリーゴーランドは無理だろうな。
修：ゴーカートも無理じゃねー？
京華：待って！　ここのゴーカートってトンネルとか通ったりする？
ＧＭ：いえ、すべて青天井の空の下です。
京華：じゃあ消しましょう。
山田：自分で言うのもなんだが……ハムス王国は無いと思う。
修：なんでだよ？　舞台裏とかいくらでも人目につかないぜ？
山田：いや、スタッフだと身元がしっかりしているし、タイムテーブルがしっかりしてるから行方不明になったらすぐに解るし……お客はゴーカートよろしく空の下だから誘拐は無理だと。
京華：じゃあハムス王国も消しね。
コナン：ところで元々ヒグマの中に入る人はどうしたんだ？
山田：そうだ！　まったくその人と会わないぞ！　もしかして被害にあったのか！？（一同笑）
ＧＭ：着ぐるみを奪ったのはお前だ！　中に入る役だった田中さんは今も園内をヒグマ探して彷徨ってるわい！（笑）
山田：ふぅ〜〜良かった（笑）
コナン：相手がファランクス（スピード特化の悪魔寄生体）だと、コースター系のスピードは関係ないのだろうな……。
修：じゃあマジヤバとフリーフォールとカメハメ波も対象か。
コナン：あのスピードだとずっと乗客を見ている人間はいないだろうしな。
山田：とすると……コースター系３と、ガンダムと観覧車で５アトラクションが次の事件現場か。
京華：そうなるわね……ここは地道に足で稼ぎましょう。囮を使えば何か向こうからアクションを起こしてくれるかもしれないし。
修：駄目だぞ！　京華が囮になるなんて危険だ！　いくら１人身で恋人いないからって！！（一同爆笑）
京華：………………ありがとう。それじゃあ彼女居ない暦が年齢と一緒の修にお願いするわ♪
コナン：なんか……京華が怒っている気がする（笑）
修：えっと……はい。快く承ります（笑）

◆フリーフォールタワーの事件

高く伸びた５０ｍの塔、そこをぐるりと客の座る椅子が囲み、その椅子が急上昇、自由落下を繰り返す。
それがトレジャーランドのフリーフォールタワーだった。
今、一般客に混じり、１人の悪魔憑きが椅子に座っていた。
修：俺か……。
ＧＭ：じゃあガシュッと音がしてフリーフォールが動き出します。
修：ぬおおおおおおおお！！――とさりげなく絶叫（笑）
京華：それを近くから眺めつつ――付近を観察かなぁ？
山田：そう言えば、このトレジャーランドに伝わる伝承とかってないのかな？
コナン：【知力】で振れば良いか？
ＧＭ：いいですよ？　難易度は８です。
京華：ずいぶん簡単ね……はい１１で成功。
ＧＭ：遊園地で子供が迷子になった時、スタッフはとても迅速に対応してくれます。それはもう慣れてるとしか言いようがないぐらいに。
コナン：それが伝説なのか？
ＧＭ：いや、この話には続きがあって……なぜスタッフが慣れているか……それは遊園地では迷子に紛れて、昔から人攫いが横行しているからに他ならないんだ。スタッフはそれを知っているから毎回迅速に対応している――まぁどこにでもある遊園地系の都市伝説です。トレジャーランドに限った話じゃないです。
京華：難易度低かったし……そんなものか。
ＧＭ：まぁそれはそれとして……乗ってない３人は＜知覚＞で判定して下さい。難易度は１５です。
コナン：（コロコロ）……１０だ。
山田：……自分は１４です。惜しい！！
京華：修が乗ってるしなぁ……９だけど［衝動］使って振りなおす！（コロコロ）……１６！
ＧＭ：じゃあ京華だけ解る。なんかフリーフォールのスタッフが操縦室で焦っている。
京華：急いで操縦室に飛び込む！
山田：む、それじゃあヒグマのかっこうのまま、彼女はスタッフです――とか言って他の人が京華を止めるのを邪魔しよう（笑）
ＧＭ：それは邪魔される（笑）
コナン：俺は京華と一緒に部屋へ。
修：なんだー！　なにが起こってるんだー！？（笑）
京華：何かあったの！？
ＧＭ：「マシントラブルだ！　見てくれ！　このまま落下に入ったら……ブレーキが効かない！」
京華：どういうこと！？　フリーフォールは？
ＧＭ：頂上の５０ｍ付近でなぜか停止中。
修：降りれねーー！！（笑）
コナン：どうする！　リアルフリーフォールするか！　俺が＜微弱電操（スパーク）＞使えば壊す事は可能だ。
修：ギャーーー！！！（一同爆笑）
ＧＭ：って事でイニシアチブです。フリーフォールは１０です。
コナン：８。
京華：同じく８。
山田：自分は９ですね。
修：＜身体強化（フィジカルエクステンド）＞でイニシアを上げる（コロコロ）……よし！　１１！　俺が先手だ！
ＧＭ：ふむ、フリーフォールが落ちる前に行動可能です。どうする？
修：ちなみに落ちるとどれだけのダメージ？
ＧＭ：落下ダメージだから５０−【機敏】＋１Ｄ６らしい。
修：簡単だなぁデモンパラサイト（笑）
京華：変身してないと死ぬ？
修：いや、変身していても死ぬし……。しょうがない！　＜生体武器（フィジカルウェポン）＞で手を剣に変える！　そしてフリーフォールが落下を始めたら剣を背中の支柱に刺して強制ブレーキ！
ＧＭ：いいでしょう。難易度は＜剛力＞の２０だね。
修：ここで死んでたまるか！（コロコロ）……１３、振りなおす（コロコロ）……２１！
ＧＭ：ではギリギリブレーキがついた。他のお客さんは「もう終わり？」と不思議な顔してます。
修：ちなみに今ので［第一段階］に入ります。衝動表は（コロコロ）……１０。
ＧＭ：『発現：悪魔的特長が急に目立つ。１０分間持続』
修：超ガソリン臭くなった！（一同爆笑）
ＧＭ：お客が「ねぇなんか変な臭いしない？」と、スタッフが「お客さん、早く降りて！　こ、この臭いは……ブレーキオイルが異常なのか！？」――とか（笑）
修：京華たちのところへ行きます……こ、怖かった（笑）
コナン：鼻に皺を寄せて嫌な顔をする。犬の嗅覚にそれはヤバイ。
京華：とりあえず場所を移しましょう――とちょっと騒ぎから離れます。
ＧＭ：じゃあアトラクションとアトラクションの間にある影に来ました。
修：なぁ……今のって犯人からの警告なんじゃないか？
京華：認めたくは無いけど……たぶん、そうね。
山田：なんだって！　じゃあ自分等のしてることがすでに向こうにはバレてる！？
コナン：まぁ……お前のせいでな。
山田：照れますな（笑）
修：照れるな！――ってツッコんだら俺の負けか。途中で我慢しよう（笑）
山田：リアクション待機中だったのに！
修：だけど……どこでバレたんだ？
山田：う〜〜ん、思い当たる節が多過ぎる（笑）
京華：そんなに！？
山田：入園時に侵入するのに使ったし、着ぐるみショーから逃げるのにも使った、何よりヒグマの着ぐるみ着たままだから目立つし（笑）
京華：解ってるなら脱ぎなさい！！（笑）
コナン：しかし京華、それを言うなら俺や京華もそうだぞ？　お化け屋敷と警備本部では京華が、監視カメラの部屋では俺が能力を使っている。
修：俺は……まぁ監視カメラの部屋だけかな？
京華：まぁ……でも、お化け屋敷も暗かったし……。じゃあそこのスタッフが犯人って事？
コナン：いや、犯人は磯村だと思う。
山田：さすが名探――
修：いや、それを言っちゃダメだろう（笑）
山田：見た目は犬でも頭脳は大人！
修：チェストー！――結局言うのかよ！！（一同爆笑）
京華：コナン、その理由は？
コナン：磯村はアトラクションの総括責任者だ。フリーフォールとかの操作は能力を使わなくても可能、それに俺達が能力を使ったところを監視カメラで確認できるのは、警備本部の人間と、そしてランド側の人間だと自分の権限で見ることができると言っていた磯村だけだ。
京華：……確かに、それなら修が狙われたのも解るわね。
ＧＭ：そんな所で園内放送が流れます。どうやら今日は急遽閉園時間を早めるとの事ですね。あと３０分ぐらいで閉めます。
コナン：まぁいろいろあったからな。無難な判断だ。
ＧＭ：ちなみにそろそろ夕方が近づいていますね。
修：どうする？　警備本部に行くか？
京華：ダメよ！　もうすぐ夕方なんでしょ？　それなら――

◆ゴッドハンド大観覧車の激戦

大きな太陽をモチーフにした大観覧者が、堂々と目の前に立っていた。
トレジャーランドの観覧車【ゴッドハンド大観覧車】である。
京華：よし！　乗ろう！！
修：お前乗りたいだけじゃねーか！（笑）
京華：なに言ってるのよ？　さっきレストランで話した怪しい場所の１つに観覧車もあったでしょう？
修：それはそうだが……どう見てもウキウキしてるじゃねーか！　ちょっと可愛いとか思うぞ（笑）
京華：なに、それは口に出して言うの？
修：絶対言わねー！
ＧＭ：ちなみに全員で乗るのかい？
山田：もちろんペアで！（笑）
京華：じゃあ私はコナンと一緒に乗るから、修はヒグマと乗りなさい。
修：なにー！？　なんで男と！！
京華：私とあなたは"ただの幼馴染"だから、別に一緒の必要無いでしょ。
修：うう、氷の視線だ（笑）
コナン：というか、京華と修ペアで行ってしまうと、もう片方は熊と犬のペアになるから乗れないんじゃないか？（笑）
ＧＭ：うむ、まったくだ！　ちなみに乗っている間に閉園時間になります。これを降りたらキミ達もお帰りだね。
京華：特別優待券で強引に乗り込んだっぽい（笑）
修：京華ならやりそうだ……。
ＧＭ：さて、それではそろそろ頂上って所で（コロコロ）……京華とコナンの部屋だね。
京華：何かあるの？
ＧＭ：２人は＜直感＞してくれ。難易度は１５。
コナン：（コロコロ）……１４。
京華：（コロコロ）……１１、振り直す（コロコロ）……１７で成功。ただし［第二段階］突入。衝動表の結果は『３ターンかけて顔だけ悪魔化』（笑）
修：こっちは判定できないのか！？
ＧＭ：難易度２０以上でいいよ？
山田：（コロコロ）……７で失敗。ぐはぁ……ガソリン臭さが密室で充満してる……死ぬかも（一同爆笑）
修：頑張れ山田！（コロコロ）……ちなみに俺はクリティカルだ！
ＧＭ：じゃあ修も気がつくね。京華とコナンの部屋の中に突然悪魔化した化け物が現れます。ファランクスの＜不可視（インヴィジブルストーク）＞で消えていたのを解除しました。
山田：やっぱそれか！　しかしそれは戦闘用の特殊能力じゃないの？
ＧＭ：デモンパラサイトには能力を演出で使うときは『アバウトで良い』って書いてあったから、アバウトに使いました（笑）
京華：さすがデモンパラサイト（笑）
ＧＭ：まぁ京華が＜直感＞で気がついたので奇襲はしません。普通にイニシアチブに行きます。
修：ターン開始に＜身体強化（フィジカルエクステンド）＞でイニシアを上げる！
京華：私も＜誘引香（アロマテンプテーション）＞使ってコナンに攻撃が行かないようこちらに集中させる。
コナン：助かる。
ＧＭ：ＯＫ、ではイニシア……一番早いのはこっちだね。能力で惹かれてるから遠慮なく京華へ攻撃（コロコロ）……１７命中。
京華：回避は【機敏】か（コロコロ）……１１、駄目。
ＧＭ：こちらのダメージは１４点です。
京華：えっと……変身前のエナジーは１３点だから……死亡。
コナン：能力で防げないのか？　防御力アップさせたり。
京華：無理、５点防御点増やすのあるけど、使うためにエナジー５点消費する必要あるし。
ＧＭ：ちなみに次の行動で「トドメ」って宣言すると完全死です。
京華：じゃあ突然目の前に現れた敵に、貫かれて倒れる。
修：京ーーー華ーーーーっ！！！――ドアを吹っ飛ばして前のに飛び移る！　移動は通常行動！
ＧＭ：一応＜運動＞の難易度８を。
修：（コロコロ）……８で成功。屋根に飛び移った！　悪魔化してないから結構ギリギリだ（笑）　そのまま戦闘行動で敵を攻撃（コロコロ）……ファンブッた！――動揺しまくりだよ俺（笑）
ＧＭ：振り直しをしないなら、敵は回避判定すらしません。
修：ちくしょーーー！！
※解説１１　「通常行動と戦闘行動」
　デモンパラサイトの戦闘では、ＰＣは通常行動と戦闘行動をそれぞれ１回ずつ行う事が可能です。通常行動は悪魔化・移動・道具の使用・引っこ抜く・持ち上げる・その他を行う事ができ、戦闘行動では全力疾走・複雑な行動・攻撃・とどめが可能です。また特殊能力にはそれぞれどちらのタイミングで使用可能かが明記されています。
ＧＭ：次は山田。
山田：通常行動で悪魔変身！　ファランクスって服装の一部が破れるんですよね？
ＧＭ：袖とかが破れる……着ぐるみだよな？
山田：そう！　だからヒグマの手のところから鉤爪が伸びる（笑）――＜無重力運動（ウェイトレスムーブメント）＞で飛び移る。窓を壊して室内に入り、そのまま＜肉弾攻撃＞（コロコロ）……２６命中！
ＧＭ：こっちは（コロコロ）……２０。当たった。
山田：ダメージは（コロコロ）……１０点。
ＧＭ：くそ……痛い（笑）
コナン：最後は俺だな。悪魔変身！　全身が真紅に染まり両肩から突起が出る！　死ねヴィシャスが（コロコロ）……９、振り直す（コロコロ）……１６命中の特殊攻撃！
ＧＭ：（コロコロ）……１４だから当たる。
コナン：ダメージは雷が……１１点。

２ターン目

ＧＭ：攻撃対象は屋根の上の修。ファンブルしたら落下ね。
修：落下――！？（笑）
ＧＭ：（コロコロ）……１４命中。
修：……無理、振り直して（コロコロ）……１７で回避！
ＧＭ：次は修？
修：いや、今回イニシア上がるの使ってないから変身した山田の方が早い。
山田：じゃあ行くぞ！　＜二連刃（ダブルスラッシュ）＞（コロコロ）……１７と（コロコロ）……ファンブル！（笑）
ＧＭ：（コロコロ）……回避と、ファンブルは回避判定すらしません。
山田：くそ。
コナン：特殊攻撃で（コロコロ）……１９命中！　ダメージ１１点。
ＧＭ：痛い……。
修：通常＜生体武器（フィジカルウェポン）＞で肉弾攻撃（コロコロ）……２１命中！　ダメージに＜猛炎撃（フレイムストライク）＞乗せる！　天井を壊す事になるけど……う〜ん、まぁいいや！（笑）　天井を壊して中のヴィシャスを（コロコロ）……１６点の炎剣が切り裂く！

３ターン目

ＧＭ：それではこちらの攻撃！　腕を炎に焼かれつつ――（コロコロ）……コナンに攻撃。肉体で殴る（コロコロ）……２０命中。１２点ダメージ！
コナン：……当たった。９点も入った。キツイな！
山田：自分は＜無重力運動（ウェイトレスムーブメント）＞で暴れまくる！　そのままバランスを崩した敵を攻撃！（コロコロ）……１、１、２だ！
コナン：ファンブルだな。
ＧＭ：２個１が出た時点でファンブルだしね。
山田：振り直し（コロコロ）……３０命中。ダメージは……９点！
ＧＭ：痛い。
コナン：次は俺だな＜落雷白電（ライトニング）＞（コロコロ）……特殊の１８命中！
ＧＭ：こっちは１８！
コナン：ちっ、避けられたか。
ＧＭ：ああ、コナン、［衝動］使って振り直ししてもいいよ？
コナン：え、相手の出目聞いてからでも良いんですか？
ＧＭ：私は許します。なぜなら、こうやってＧＭからＰＬへ振り直しを奨める事を［悪魔の囁き］とこのゲームでは言うのだよ。さぁどんどん闇へと入りなさい（笑）
コナン：じゃあ悪魔の囁きに乗る！　振り直し（コロコロ）……ファンブル！　最後の振り直し！（コロコロ）……クリティカル！！　よかったー（笑）
ＧＭ：ちっ！（笑）
コナン：命中は３６の、ダメージは１５点特殊！　第三段階入って（コロコロ）……おお、次のターンは行動値が２倍になった。これは美味しい（笑）
修：最後は俺だな。普通に肉弾攻撃（コロコロ）……２２命中の＜猛炎撃（フレイムストライク）＞で１２点！
ＧＭ：駄目だ……それで丁度０だ。
修：それとともに４段階突入。（コロコロ）……７！
ＧＭ：『限界：あちこち限界が来てエナジーマイナス１０点』
修：ぎゃーー！　さっきからさりげなく衝動表でダメージ受けてたから、今ので俺も死亡だ（笑）
山田：相打ちーーー！！（一同爆笑）
コナン：まさかこんな壮絶な結末になるとは……。
山田：そして立っているのは獣が二匹（笑）
コナン：とりあえず＜魔種吸収（キャプチャー）＞だ。
ＧＭ：経験値玉１０点。これは誰が使っても良い経験値です。それとイニシアチブ玉を得ます。使い捨てでイニシアが上がる特殊能力玉です。
コナン：とりあえず持っておこう。
ＧＭ：そしてファランクスのヴィシャスは元の人間に戻っていきます。
コナン：それは誰？
ＧＭ：江ノ島志保です。超お化け屋敷のスタッフリーダーです。
山田：こいつが犯人だったのか。
コナン：……それは、おかしくないか？　こいつ……たぶん囮だろう。
山田：黒幕が……いる？
コナン：ああ。
ＧＭ：それとともに観覧車が止まります。いるのは丁度頂上部分だよね？　さらに部屋の中にスピーカーで『マシントラブルが発生しています。もう少々お待ち下さい』――と。
コナン：まぁこれだけ騒げば止まるだろうな。
ＧＭ：（コロコロ）……３０分も止まるらしい。京華と修は悪魔共生体の自己修復［１Ｄ６×１０］分経つ事によって【エナジー】を１点まで回復していいです。【エナジー】が１点以上に回復すれば意識を取り戻せます。
修：（コロコロ）……よし！　２だから２０分で気が付いたぞ。京華！　おい京華大丈夫か！！
京華：（コロコロ）……１。１０分で気が付いた。ええ、もちろん。
修：うお、なんか俺だけ独り相撲。
京華：さて、全員気が付いたなら江ノ島さんに聞こう。って江ノ島さんは話せるの？
ＧＭ：完全にヴィシャスになってなかったのなら、多少は記憶もあるし大丈夫。黒幕……っていうか、完全なヴィシャスなら無理だね。
京華：とりあえず起こして話かけてみる――なにか覚えている事はありますか？
ＧＭ：「えっと……何か、とても仲間を作らないと……いけないような気持ちになって……。お化け屋敷に入って来た人と、ざぶーんに来た人を……」
コナン：やはり黒幕がいるな。
京華：その２人は今どこに？
ＧＭ：「草津さんに渡しました……私、なんでそんな事をしたのか解らない！　でも、あの時はそうしないといけないって思えて……」
修：おい、その草津ってのはどこにいるんだ！
ＧＭ：「ゴッドハンド大観覧車のスタッフリーダーです」
コナン：ゴッドハンド？
山田：大観覧車？
修：……おい、それって……ここじゃねーか！！！（笑）
ＧＭ：それと共に、部屋の上にズンッ！と誰かが乗ったと思うと部屋全体を衝撃が襲い自由落下に入る！
修：草津に部屋の留め金を壊されたのか！？　みんな逃げろ！！――俺は＜身体強化（フィジカルエクステンド）＞で観覧車を次々飛び移りながら地面まで行く！
山田：もはやおなじみとなった＜無重力運動（ウェイトレスムーブメント）＞で降りる！
コナン：俺は江ノ島を咥えて降りる。まだ衝動が余ってるから問題無い。３回振り直し覚悟で行く。
京華：私は＜飛行（フライト）＞使うとエナジーが３点減って、再び気絶だしなぁ……悪魔変身して追加エナジーを３点消費して＜飛行（フライト）＞。コナンから江ノ島さんを受け取って降りる。
ＧＭ：では京華以外の３人は判定だね。能力を使った修と山田は＜運動＞の難易度１５です。そのまま行くコナンは難易度２０です。
山田：（コロコロ）……振り直し（コロコロ）……ファンブルだから振り直し（コロコロ）……成功。
コナン：（コロコロ）……振り直し（コロコロ）……振り直し（コロコロ）……成功した。
ＧＭ：最後は修。
修：（コロコロ）……振り直し！（コロコロ）……振り直し！（コロコロ）……大丈夫！　着地成功……だけど第五段階突入――！！（笑）
ＧＭ：どうぞ。
修：（コロコロ）……８！
ＧＭ：『嫉妬：一番近くにいる仲間を殴りたくなる』（笑）　偶数なら山田、奇数ならコナン。
修：（コロコロ）……偶数（笑）。ダメージは５点。人間状態だしな。
山田：ぐっはーーー！！　実は衝動の第三段階ので１０点減ってたから残り２点だよ！
コナン：なんか皆ボロボロだな（笑）
ＧＭ：ほとんど自爆だけどな。
コナン：俺は変身を解除しつつ――おい、それより草津は！
ＧＭ：観覧車の上にいます。
山田：とりあえず＜肉体修復（ヒーリング）＞で回復。その後人間に戻る。
京華：同じく＜肉体修復（ヒーリング）＞で回復。
ＧＭ：キミらが追ってこないのなら草津はジャンプして逃げ出します。
修：京華！！！
京華：うん。頷いて……この江ノ島さんが邪魔だ。
山田：自分に投げろ！　受け止める！！
京華：じゃあヒグマに放り投げて、私は草津を追う！！
ＧＭ：じゃあ山田は＜運動＞の難易度１５で受け止めてくれ。
山田：（コロコロ）……駄目だ、衝動使って振り直し（コロコロ）……駄目だ、振り直し（コロコロ）……１６で成功。でも第四段階だ。衝動表は（コロコロ）……８。
ＧＭ：『本能：衝動にかられ瞬時に変身、その後目の前の者を敵味方関係無く攻撃』
修：江ノ島さーーーん！？（笑）
コナン：なにをしている！？（笑）
山田：しかも変身かよ……変身って衝動使うよね？　その消費分で第五段階突入だよ。（コロコロ）……表の結果は５。
第五段階衝動表――５『飢餓：近くの無防備な対象を喰らう。邪魔するものは排除する。その後意識を取り戻す』
山田：自分が受け止めるー！　って言った後、実際に降ってきたら鉤爪で貫いて喰らおうとする。
修：なにやってんだーーーー！！！（一同大爆笑）
山田：しょーがないんやーー。わての中の悪魔寄生体がそうやれそうやれうるさかったんやーーー（一同爆笑）
コナン：いやいや止めるって！　第四段階の時点で間入るから（笑）
危機一髪、江ノ島さんは助かりました。

◆大運動会でツインドラゴンは卑怯だ

ピョンピョンとジャンプして逃げていく草津。
その姿はいつの間にかカルトロップアタッカーに変わっていた。
修：京華！　こっちは大丈夫だ！　お前はそっちを追ってくれ！！
京華：じゃあ飛んで追う！
ＧＭ：そのまま草津……ぶっちゃけ草津はカルトロップです――はマジヤバやカメハメ波のあるコースター地区へ逃げていきます。
京華：逃がさない！　移動に集中すれば時速１００ｋｍだから体当たりで撃墜できないかな？
ＧＭ：じゃあそれで行こう。（コロコロ）……丁度キングオブコースターマジヤバのレーンの上に草津カルトロップは落ちます。
京華：私は……マジヤバに乗り降りするホームに降りよう。そして敵を見上げる。
ＧＭ：もう周囲に一般客は居ません。レーン上の草津はキミを敵と認識。シャーー！と威嚇してます。
山田：雑魚だ（笑）
修：ああ、雑魚だ（笑）
ＧＭ：偶数なら逃げる。奇数なら戦う（コロコロ）……１！　レーンの上を草津カルトロップは走ってきます！　こっちが降りていくまで１Ｄ６÷２（コロコロ）……４だから２ターンあげよう。
京華：どうしよう……あ、その辺にゴミ箱無い？　燃えないゴミとか缶ビンの重たい奴（笑）
ＧＭ：……うん、あるね。
京華：２個ぐらいあるよね？
ＧＭ：……うん、あるね（笑）
京華：それ投げてレーンから落下させる！　ゴミ箱ってどれくらいのダメージだろう？
※解説１２　「物を投げる」
　悪魔付きは力が強いので、電柱を引っこ抜いて振り回したり、停まっている車を投げたりもできます。ＧＭの指定する＜剛力＞判定に成功すれば、大概のものは引っこ抜いて、投げたりする事が可能です。ちなみに電柱で殴ったり、車を投げつけると５Ｄ６のダメージを与えられます。
修：３Ｄ６ぐらいじゃね？
ＧＭ：じゃあそれで（笑）
京華：射撃します（コロコロ）……命中１２！
ＧＭ：射撃の回避だから（コロコロ）……１１。当たった。
京華：どうしよう当たったよ（笑）　ゴミ箱ダメージ（コロコロ）……１５点。
コナン：痛いぞそれ（笑）
ＧＭ：カルトロップはぶちキレて走ってきます！――ンナロゥ！！
京華：じゃあ２個目投げる（コロコロ）……１９命中のダメージ１１点！
ＧＭ：（コロコロ）……避けれねー！　でもまだ生きてる！　地面に降りたった！
京華：まだ生きてるか。
山田：というか……やっている事がデモンパラサイトじゃなくて、くにおクンの大運動会じゃないか（一同爆笑）
修：まったくだ（笑）
ＧＭ：いや、一応伏せとけ伏せ文字必要になるから（笑）
京華：よし！　今度はアレ投げよう！（←もう投げる事しか頭に無い）
ＧＭ：アレ？
京華：遊園地に行くとスタッフが販売してるポップコーンとかを売る売店！！（一同爆笑）
修：あれは４Ｄぐらいじゃねー？
ＧＭ：確かに４Ｄぐらいありそうだ（笑）
京華：じゃあイニシアは私の方が早いし、近づかれる前にあの小型売店を投げる！　ちょっと借りますね（コロコロ）……１８命中のダメージ……１２点！
修：返す気ねーーー！！（笑）
ＧＭ：駄目だ、ポップコーンまみれになってカルトロップ倒れた。
京華：面白い戦いだった。
修：それは素直すぎる感想だから！！（笑）
京華：あわれな……と言いつつ＜魔種吸収（キャプチャー）＞しておく（イニシアチブアップをゲット）。その後、ポップコーンを遠慮なくモリモリ食べる！　もう具体的には１６０００円分ぐらい（笑）
修：器物破損どころか食い逃げだよ（笑）
ＧＭ：そろそろ修たちも追いついて良いですよ？
山田：じゃあ観覧車脇のレストランの倉庫を破壊して、適当な食料を食べつつ合流。
修：犯罪だから！！　カンペキに俺らが捕まるから！！！（一同爆笑）
コナン：俺は残しておいた缶詰を食べるぞ。うむ、うまいうまい。
修：まぁ途中で屋台とかから強引に食べ物抜き取って食べたって事で。
ぶっちゃけどいつもこいつも犯罪者である。
修：京華！！
京華：うん……草津は倒した。
コナン：草津はカルトロップか……。やはり黒幕が他にいるようだな。
山田：この人は起きないの？
ＧＭ：じゃあ意識を取り戻した。
京華：あなた、自分が何をしたか覚えている？
ＧＭ：「ごめんなさい……なんか、意識がはっきりしなくって……」――ちなみに草津さんは女性のおばさんです。
修：何か覚えている事は無いのか？　どの辺から意識がなくなったとか。
ＧＭ：「たしか……カメハメ波の整備の手伝いに呼ばれて……たぶんだけど……」
京華：カメハメ波のスタッフリーダーは！
ＧＭ：「阿佐ヶ谷さん。若い男の子よ？」――と言った所で、すぐわきの【超スピードコースターカメハメ波】がジュバーーンッ！！　と運転を再開させはじめます。
山田：ジュバーン！？
ＧＭ：ああ、カメハメ波のコースターが時速３００ｋｍで出発する効果音です。
修：行くぞみんな、どうやら敵はお待ちかねのようだ。

◆超スピードコースターカメハメ波大決戦

真っ赤な夕日が落ちようとしていた。
トレジャーランドが赤く染まる。
そんな中、カメハメ波のステーションからは２機のコースターが交互に出発していた。
その時速は約３００ｋｍ。ぶつかれば命は無いだろう。
ＧＭ：では発着搭乗のホーム――プラットホームとも呼ぶが、そこに行くと若い男と磯村さんが待ってます。
コナン：若い男は……阿佐ヶ谷とか言う奴か。
ＧＭ：磯村はやって来たキミたちを見て――「やれやれ、なかなかしぶといものだ」
京華：磯村……あなたが事件を起こしていたのね。いったいなにが目的なの！
ＧＭ：「悪魔憑きなら誰もが望む事だよ……他者を喰らい、今よりも強くなる……ただそれだけ。お前達が能力を使ったのを確認したからな、こうやって夕食にご招待したわけだ」
京華：それはどーも。
コナン：磯村。教団の教えではなにをしても良い事になっている……それについては姫巫女様も追及はしまい。だが、様子を見に来た信者がいただろう……奴は今どこにいる。
ＧＭ：「姫巫女様の犬が……すでに解りきった質問をするものではない。アイツはすでに私の血肉となっているさ」
コナン：ちっ……やはりそうか。
ＧＭ：「弱き物は強き物の糧となる定め……姫巫女様も納得してくれるさ」
コナン：では俺はお前を喰らうとしよう……弱き者は糧に過ぎないのだからな。それに……チャーリーとの約束もある。お前は少々……やりすぎた。
ＧＭ：「ふん……やれると思っているのか？」――磯村からは今までに感じた事の無いほど、気配が伝わってきます。磯村のヴィシャスに、皆の体内にいる悪魔寄生体がざわめき出す。
京華：これは……ずいぶんと……。
コナン：……ふん、強敵のようだな。
ＧＭ：磯村はニヤリと獰猛な笑みを浮かべます。
修：おいおい、ずいぶんと自信があるようだな。磯村宗一郎。
ＧＭ：「貴様は……警備会社の若造か。何が起きているかも解らず、ただ右往左往していたお前達が、今更何ができる」
修：できるさ。少なくとも……――カンッと近くのベンチから鉄棒を外して――お前を倒して事件を終わらせる事はできる。
ＧＭ：「生意気な……」
京華：ところで……クマには声をかけないの？
コナン：うむ、寂しそうだぞ（笑）
ＧＭ：じゃあ声をかけよう――「田中、お前が悪魔憑きだったとは驚きだぞ」（一同笑）
山田：そう思われても仕方無いが――悪いな。俺は田中じゃない……山田だ！
修：わけわかんねー！　どんなやりとりだよ！（一同爆笑）
ＧＭ：「ふん、鈴木だって佐藤だって何でも良い。どうせ貴様もここで死ぬんだからな……阿佐ヶ谷！！」――と叫ぶと、後ろの若い男がカルトロップに変身します。同時に磯村もヴィシャス（変異獣）へと姿を変えます。
コナン：ＧＭ、コースターが２台動いているって言っていたが、どういう扱いになるんだ？
ＧＭ：コースターカメハメ波は、ターンの終了時にすごい勢いでホームを駆け抜けて行きます。１ターン中に来るのは１台のみなので、コースターＡが１ターン目の最後に来たら、２ターン目の最後にはコースターＢが通過します。
コナン：止まりはしないのだな？
ＧＭ：コースターの操作室で何かすれば止まります。
コナン：なるほど。
山田：いや、止めないでいいよ！　コースターの線路に落とすしかないよ（笑）
修：ああ、敵をどうしても落としたいよな（笑）
京華：馬鹿言ってないで変身しなさい！――私は悪魔化！！
コナン＆山田：『同じく変身！！』
修：いや、俺は変身しないけどね。次変身したら暴走しちゃうし。

ＧＭ：ではイニシアだ。磯村は（コロコロ）……１、１３！？　遅いな磯村（笑）。カルトロップは＜イニシアチブアップ＞を使って……１４。
京華：私もさっき草津から奪った＜イニシアチブアップ＞を使う（コロコロ）……１４になった！
山田：それでも最初は自分か……なんとかしてプラットホームから突き落としたいな。
コナン：冷静に聞くとただの殺人犯だな（一同爆笑）
ＧＭ：まぁアイディアを出してくれれば、それなりに対応します。
山田：じゃあ磯村に突っ込んで組み付く！　そしてプラットホームへ押し出す！（笑）
ＧＭ：いいだろう！　なら＜剛力＞で来い！　こっちは（コロコロ）……２３成功だ。
山田：（コロコロ）……ファンブル――ヤベぇ！　自分の方がプラットホームに落とされた！？（一同爆笑）
修：なにやってんだお前はーー！（笑）
コナン：しょうがない。俺の行動順でカメハメ波の管理室に入って＜微弱電操（スパーク）＞すればコースターは止まるよな？
ＧＭ：止まりますね。
コナン：ちっ、１行動無駄になるが……仕方無い。
ＧＭ：では次はカルトロップと京華、ＰＣ優先でどうぞ。
京華：＜生体鎧（フィジカルアーマー）＞を使って物理防御をアップ。戦闘行動は……近くに鉄の柵とかあるよね？　それを引き抜いて磯村に投げつける！（笑）（コロコロ）……１４命中。
ＧＭ：（コロコロ）……１４で回避した！　ではカルトロップが目の前にいる……修に攻撃しよう。通常行動で＜カーネイジウェポン＞発動、剣を出して（コロコロ）……肉体の６、１、１、１でファンブル！
修：じゃあ軽々と人間状態で回避する俺！――おいおい、どこを殴ってるんだ？　あぁん？
ＧＭ：次は磯村だな……よし、カメハメ波の管制室を両手で掴むと＜剛力＞判定（コロコロ）……成功。バキバキっと持ち上げ破壊します。そしてその管理室を後ろにいる犬に投げつける（コロコロ）……しまった！　またファンブッた（笑）
コナン：ガッシャーーンッ！　と管理室の残骸を避けつつ――ちっ！　これではカメハメ波を止められない！！
修：ターンが終わりに近づくにつれ、レーンの奥から『か〜〜め〜〜は〜〜め〜〜』と聞こえて来るんだよ（一同爆笑）
山田：やべーー！　死ぬーーー！！（笑）
コナン：さて……どうするか？
京華：次の行動で鎖でも投げればいいかな？
ＧＭ：いや、このターンの最後でミンチだから（笑）
京華：そうか（笑）
コナン：＜最終能力＞を上手く使えば可能か……と思うのだが……。
※解説１３　「最終能力」
　＜最終能力＞とは１シナリオに１回（しかも衝動段階が第三段階以上でないといけない）しか使えない、マイト達の必殺技である。これはどのタイミングでも使用を宣言して構わない。
山田：駄目だ！　自分の＜最終能力＞は透明になっての奇襲だから、使っても撥ねられる運命は変わんない！？（笑）
京華：私の＜氷壁（アイスウォール）＞を使えば、コースターの車輪とか凍らせられそうなんだよね……。
修：それ良いジャン！　そしたら脱線して逸らせるんじゃないか？
京華：問題は脱線した後、コースターがどこに突っ込むか……。正直プラットホームに乗り上げてくるなら使わない方が良いかなぁって（笑）
山田：自分、見殺しッスかーーー！！（一同爆笑）
コナン：とりあえず磯村に＜落雷白電（ライトニング）＞（コロコロ）……特殊攻撃の１６命中！
ＧＭ：磯村は（コロコロ）……１１３３でファンブル（笑）
コナン：（コロコロ）……１８点の雷撃！
ＧＭ：「ちっ！　犬ごときが……！！」
修：そして俺の番だな。目の前のカルトロップに攻撃（コロコロ）……でりゃ！　命中１４！
ＧＭ：（コロコロ）……ダイス目だけで回避した。
修：くっ、カルトロップにしては中々やるな！（笑）
京華：人間状態じゃ所詮その程度でしょうが……。まぁ、変身したら暴走するからって理由はわかるけどね（笑）
※解説１４　「暴走」
　共生生物のパワーを解放し強力な力を発揮する事を暴走と言います。衝動ゲージが暴走まで蓄積すると、ＰＣは即座に暴走状態に陥ります。暴走状態になると「エナジーが４０点増える」「判定に使うダイスが４Ｄ６になる」「あらゆるダメージの最低値が４Ｄ６になる」「特殊能力のコストがなくなる」「あらゆる副作用が消える」「体格がでかくなる」。ちなみに暴走を行うと自我を１点喪失し、自我は３点失うとそのＰＣはヴィシャスとなりＮＰＣ化します。また１セッションに２回暴走した場合もヴィシャス化します。最後にエナジーが０以下になったＰＣは貯まっている衝動に関係無く、自主的に暴走する事が可能です。
ＧＭ：ではターンの最後ですね。磯村が叫びます――「見よ！　まずは最初の生贄だ！！！」
修：奥から『か〜〜め〜〜は〜〜め〜〜』と（一同爆笑）
京華：向かって右側の車輪に＜氷壁（アイスウォール）＞発動！　タイミングはヒグマがコースターを防御するタイミングだから許して欲しい（笑）
ＧＭ：許可します！　ただ、コースターが脱線するかどうか、その方向がどうなるかは……運だしな。ダイスで決めようか。
京華：それでいいです！
ＧＭ：まず方向的に自分達に来ないようにしているから２Ｄ６の８以上は『自分達以外方向へ脱線』、７と６だと『山田に直進』、５以下だと『皆のいるプラットホームに脱線』でいいかな？　運命のダイスは山田さんどうぞ。
山田：（コロコロ）……５（一同大爆笑）
その瞬間。
車軸を凍らせたコースターが山田の目の前で跳ねるように脱線すると、
そのまま修たちのいるホームを横滑りしていく！！
夕日耀く真っ赤なプラットホームに、太陽のごとき火花が散った！
山田：ありがとうーー♪（笑）
ＧＭ：まぁ車体の命中は５Ｄ６としましょう。恨みっこなしで１人１Ｄ６を振って命中値を決めよう。ちなみに私は（コロコロ）……３。
修：（コロコロ）……２。
京華：（コロコロ）……５。
コナン：（コロコロ）……１。
山田：（コロコロ）……５。
ＧＭ：合計１６。命中１６って事で。ちなみにダメージは５０点にします。
修：当たったら死ぬな（笑）
京華：（コロコロ）……１７で回避。
コナン：……１３で直撃。衝動で振り直し（コロコロ）……１９で回避した。
山田：カルトロップは？
ＧＭ：……１６で回避した。磯村は（コロコロ）……１８で余裕回避！（笑）
京華：修は？
修：人間状態だし……撥ねられた――なんで俺のところにーーーー！？（一同爆笑）
ＧＭ：完全にエナジーは０だよね？
修：もうコースターはぶつかると同時に爆発だよ！　炎が吹き上がってホームの一部が瓦解！　そしてその炎の揺らぎの中に怪獣の影が！
ＧＭ：暴走か！！（笑）
修：そう！　暴走状態になって復活！　強制的に悪魔化！　しかも暴走状態だから身体もでかくなって赤い怪獣が出現する！！！　エナジーも４０点まで回復だ！（笑）
山田：テーー！　テーデーテーデーデー…チャーラーラー……（←ゴジラのテーマ）
京華：ヴィシャスに一歩近づいたね（笑）
ＧＭ：磯村も驚きます――「な、なんだアレは！？　あれが共生生物の真の力なのか！？」

２ターン目――

ＧＭ：ターン開始時に何か能力使い人はどうぞ？
修：速攻＜身体強化（フィジカルエンタングル）＞！　暴走状態だからコスト払わないで良いしね！（笑）
京華：＜飛行（フライト）＞使用！
山田：＜超疾走（ロケッドダッシュ）＞使って線路からホームへ移動！　ちなみにそれで暴走！！
修：暴走かよ（笑）
山田：いきなりヒグマの着ぐるみが弾ける！　そして中からカッコイイ仮面ライダーが現れる！
コナン：仮面ライダーｖｓゴジラ！　夢の競演！（一同爆笑）
※ちなみに仮面ライダーな外見になるのは、ファランクスではなくウォーコイトです。
ＧＭ：イニシア！！　カルトロップは１４のまま、磯村が（コロコロ）……１７なので最初だね。そろそろ真面目に戦おう。誰に行くかな。
修：来い！！
ＧＭ：「それが……それが共生生物の真の力だというのか！　ならばその力！　この私が喰らい、私こそ最強となってみせる！！」――修に掴みかかり線路へ押し込む！
修：やれるものやってみろ！！！
ＧＭ：こっちは（コロコロ）……２３！
修：暴走状態だから４Ｄ６か（コロコロ）……１６――くそっ！！！
ＧＭ：「お前はそこで死ね！」――磯村は修を押さえ続けます。
修：は？　どういう事？
ＧＭ：現状だと修はコースターを回避不能です。磯村は回避が可能。
修：そういう事か！　まぁいい、俺の行動で振りほどいてやる！！
ＧＭ：次は？
山田：自分だ………………よし！（←子供が良い事思いついた時の声）　磯村をさらに後ろから押そう（一同爆笑）
ＧＭ：目標値は変わらず２３だ。
山田：（コロコロ）……よしっ！　クリティカル！！！
ＧＭ：「ぬ、なにっ！？　おのれ、私まで線路に押し込まれてしまったか！？」（爆笑）
山田：お前はそこで死ね（一同爆笑）
ＧＭ：くっそーー（笑）
修：そして俺の行動だ！　線路の上で磯村に攻撃！　＜生体武器（フィジカルウェポン）＞に最終能力＜憤怒の獄炎（レイジングインフェルノ）＞使用！！　磯村の回避に−５！（コロコロ）……こっちはクリティカル！！！
ＧＭ：おのれ！（コロコロ）……ダメージ来い！！
修：（コロコロ）……３６点の肉弾攻撃！！
ＧＭ：防御を引いて……よし、２６点くらってまだ死なない――「おのれ！　貴様も一緒にカメハメ波を喰らうのだ！！」
京華：次は？
ＧＭ：カルトロップだね……どうしようか？　このままじゃ磯村さんが危ないしな……。よし！　磯村さんを投げ入れた山田を線路に押し込もう（笑）
コナン：デモンパラサイトの戦闘……それで良いのかと言いたい（一同爆笑）
ＧＭ：面白ければ全て良し！！　ちゃんと＜剛力＞で対抗判定もしているんだから問題無い！！ってわけで山田を押し込む！（コロコロ）……――
山田：（コロコロ）……よっしゃクリティカル！！！――逆にカルトロップを投げ入れた！（笑）
ＧＭ：こっちは４、４、２！――「阿佐ヶ谷、お前もかーー！！」「すいません磯村さん！！」（一同大爆笑）
山田：線路に３人もいるよ（笑）
コナン：最終能力使おうかと思ったけど……このまま倒せそうだな（笑）
京華：というか、いったいどういう状況なのよ！
山田：え？　まず自分がカルトロップの阿佐ヶ谷と、ヴィシャスの磯村をホーム端から押さえ込んでる。
ＧＭ：それに阿佐ヶ谷が「やめろー」って言ってて、磯村が「貴様―！！」って抵抗しつつ――「貴様も道づれだー」とばかりに修を押さえ込んでる。
修：なんて醜い戦いだ（一同爆笑）
コナン：うむ、ここは何もせずカメハメ波が来るのを待つか。
山田：コースターのダメージって５０だよね？　それなら自分線路に飛び込んで確実に磯村押さえ込むわ。
ＧＭ：「貴様！　正気か！！！」（笑）
京華：本当に正気？
山田：ああ、たぶん大丈夫。
京華：じゃあそろそろ声が聞こえてくる……と。
修：『か〜〜め〜〜は〜〜め〜〜』（一同爆笑）――磯村、どうやらお前もこれで最後だ。待たせたな！　覚悟はいいか！！
ＧＭ：「ぬおおおおおおお！！！」――と最後の力を振り絞るが……。
山田：自分が押さえ込みます（笑）
ＧＭ：磯村もカルトロップの阿佐ヶ谷も５０点は耐えれません。
京華：私は２人に最終能力＜氷城鉄壁（アイシクルキャッスル）＞を使用。２人はノーダメージです（笑）
修：ひでーー（笑）
ＧＭ：「ま、待てーーーーーー！！！　うう……うあぁ……ああ……ち、ちくしょーーーー！！！！！」（一同爆笑）
その日、トレジャーランドに夕日が沈む時、１つの絶叫マシンのホームで大爆発が起こった。

◆デモンパラサイト〜エンディング〜

ガラガラ……。
肌寒くくしゃみを１つ。
神野修が気がついた時、そこはあのトレジャーランドのコースター跡地だった。
空は……すでに暗くなっていた。
ＧＭ：では修のエンディングです。場所は超スピードコースターカメハメ波の瓦礫跡地。キミは１人、そこで目覚める。
修：え、一人？　京華とか俺を連れ帰ってないの？
京華：イヤよ。裸なんだもん。
修：うおっ！？　前を隠す！（笑）
ＧＭ：まぁ大丈夫、周りは暗く周囲には警備員しかいない。彼らは懐中電灯を持ってウロウロしているぐらいだ。
修：じゃあ本部へ戻ろう。
ＧＭ：「おい、修！　なにストリートキングしてるんだ！」（笑）
修：違う！　俺は被害者だ！　とりあえず話は後だ……裸じゃ寒くてかなわない。先に本部に帰らせてもらうからな！――くしゃみしつつ戻る。
ＧＭ：同僚は呆然と見送ります。
修：ったく、だからクレイモアで変身はしたくなかったんだ！！（爆笑）
※クレイモアは変身すると服が全部破けてなくなってしまうのだ。あわれ。



気がついた時、そこはどこかの病院だった。
天井に目をやり、ふと気配を感じて横を見れば――
ＧＭ：山田は病院のベッドで気がつきます。側には黒服がいます。
山田：あざーーーっす！！　見てくれました！　ばっちりランド守ったッスよ！
ＧＭ：黒服は無言でテレビをつけます。すると――『先日の爆発事故により、トレジャーランドの最大目玉であった超スピードコースターカメハメ波は大破、シンボルと言われたゴッドハンド大観覧車も破損が発見されました。またフリーフォールタワーからは……トレジャーランドはしばらくの間営業を……』
山田：えっと……今回は……？
ＧＭ：「安心したまえ、ちゃんと報酬は振り込んでおく。よくやってくれた」
山田：えっと……マジっすか？
ＧＭ：「当たり前だとも、こうやって日本の治安が悪くなれば、われらの商品（武器）も良く売れるようになるというものだ」
山田：おお！
コナン：もしかして任務達成している？
ＧＭ：はい、山田はばっちり任務達成しています。報酬も約束の２倍は入ってますね。
山田：いーーやっほーーーい♪　いや〜〜やっぱ自分、やればできる男なんだー（笑）
ＧＭ：と、部屋の隅に置かれた数枚の手紙に目が止まります。
山田：はっ！　もしかして……ＧＭ、あの事件から何日経ってますか？
ＧＭ：２Ｄ６してくれ。多いと不幸だ。
山田：（コロコロ）……１１。もしかして……１１日間音信不通？
ＧＭ：はい。出演をブッチしたキミへの手紙やファックスだ（笑）
修：「大丈夫ですか？」「何かあったのか？」「怒るぞ？」「てめぇふざけんな」「いい加減にしろ」とかあって――
山田：そうそう、最後のＦＡＸは事務所からで――『お前クビ』（一同爆笑）
ＧＭ：じゃあそれで（笑）
山田：フリー？　自分フリー？
ＧＭ：テレビはニュースが終わって子供向けのアニメが流れ出します――『キラキラハムス次郎は〜♪』（笑）
山田：……転職、マジ考えようかな。


チャーリーに報告した後、コナンはメギドの火へと戻って来ていた。
コナン：――と、いうわけです。力はなかなかのものでしたが、暴走していたので処置しました。
ＧＭ：炎華は言おう――「よくやったわ。いくら力があっても暴走するようじゃ意味が無いからね」
コナン：そうそう、生かしておいたのは殺す価値も無いと判断したからです。ご主人にブラッシングしてもらったせっかくの毛皮が汚れてしまう……。
ＧＭ：「そうね……食堂へお行き。最高級の肉を用意させてある」
コナン：じゃあ立ち上がって食堂へ行きます。
ＧＭ：「また……宜しく頼むよ」
コナン：もちろんです。ご主人。


ＮＧＯセラフィム。
京華は草津、江ノ島、阿佐ヶ谷、磯村の４人を＜魔種吸引＞した後、全員連れ帰って来ていた。
もちろん記憶処置を施し、再び一般社会へ戻すためだ。
ＧＭ：所員の桐生さんが言います――「全員元通りってわけにはいかないだろうけど……できる限りのことはやったわ。これで事件も一段落ね。ご苦労様」
京華：この度は、依頼主には申し訳無い事をしました。
ＧＭ：それには所長が答えよう――「建造物への被害のことかな？」
京華：はい。現地で知り合いの悪魔憑きに会ったので協力を求めたのですが……それが間違いだったみたいです。
ＧＭ：「そうか……」――と所長は報酬の２万円を渡します。
京華：え？　建造物への被害を考えると……今回は報酬無しだとばっかり……。
ＧＭ：「それだけ大変だったって事は私たちも解っているさ。それはセラフィムからの気持ちだ。とっておきたまえ」
京華：……はい。それにしても……今回は本当に大変でした――となぜか嬉しそうに。
ＧＭ：「京華君、言葉と裏腹にずいぶんと嬉しそうだが……何か良い事でもあったのかね？」
京華：いいえ、全然！　ただ……子供の頃は、ああやって２人で遊んだなぁって……――
ＧＭ：：「それはどういう……？」
京華：なんでもありません！　それでは失礼します――セラフィムの扉を閉めます。
そして……悪魔憑き達はそれぞれの日常へと戻っていく。
デモンパラサイト
『ジェットコースター・アタック』　了

◆感想

ＧＭ：４人ともお疲れ様でしたー！
一同：『お疲れ様でした〜！』
ＧＭ：では感想戦と行きましょうか。
修：馬鹿だ！　馬鹿としか言いようがない！！（笑）
京華：くにおクンだった（笑）
コナン：ああ、人間のままでの何とかなると思ったなぁ。
山田：確かに修を見ていると感じたな。
ＧＭ：衝動はどう？
コナン：これは面白いと思うね。３回まででダイスが増えていくギリギリ感が良い。
山田：確率考えると……実は結構強い。
京華：飯食って回復するのがバカだなぁって好きだった（笑）
修：まったくだ。
山田：ところで自分はかなり演出で遊んでたけど良いの？
ＧＭ：まぁアバウトって書いてあったからなぁ（笑）
京華：いいんじゃないかな？　ノリがすごい良いし！
修：しかし……これはコンベとかでノリが良い面白い卓をやりたいなら、ベストかもしれない。もう、誰がやっても面白くなるし！　飯食ったり服破れたり！
コナン：方向性的にはギャグの方が映えるね（笑）
京華：つまり……単発のコンベとかで、一気に卓が盛り上がるギャグセッションとかやりたいなら……これ以上のシステムは無い？（笑）
ＧＭ：シリアスもできると思うけどね（笑）
コナン：次にやるなら別の共生生物やりたいかな。
修：俺は京華みたいに物を投げたい！
山田：俺も俺も！
京華：私は……次は人間を投げたい。
修：人間魚雷かよ！！！（一同爆笑）
ＧＭ：あっはっはっはっ……さて、それじゃあ今日はこの辺で一端締めましょう！　それでは皆さん、本当にお疲れ様でした！

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