TOPリプレイ ⇒ガンドッグ〜GUNDOG〜                    戻る

ガンアクションRPG ガンドッグ

――2003年。地球規模で異常気象が発生。
――2006年。異常気象は収束に向かうも世界は重度の食糧危機に陥る。
――2010年。異常気象発生からの7年間はナイトメア・ストームと呼ばれる悪夢のような歴史を刻む。食料危機により生まれた貧富の差、凶悪事件の増加、暴動、クーデター、すなわち世界全体の治安の悪化。
――2016年。現在。世界には今だナイトメア・ストームの爪痕が残り、犯罪は増加し世界情勢は不安定を極めていた。
2004年7月4日セッション開始
シナリオ『In Cost For Bio』リプレイ


MISSION1:

――Revenge of Commander――


◆Preparation

2004年7月3日土曜日――ガンアクションRPGガンドッグ発売。
2004年7月4日日曜日――百年の虚読ガンドッグリプレイ収録日――その部屋には5人の猛者が集
                   まっていた。
GM:では、今日はガンアクションRPGガンドッグのリプレイを取ります。
一同:『おお〜〜!』(パチパチパチ)
GM:さて、実は昨日発売されたばっかのシステムなので先に決められる部分だけは決めておくようにとPL諸君には説明したと思います。名前と年齢と性別は決まっていますね?
※解説1 「ガンアクションRPGガンドッグ」
 こういった解説において、今回プレイするガンドッグの説明を補助的に入れていきたいと思う。ガンドッグは本格的な銃撃戦を再現したガンアクションRPGである。基本的に特殊部隊/プロフェッショナルを主眼に置いているが、映画的なガンアクションからコンピューターゲーム的なシナリオまで遊べる。
  ちなみに今回のリプレイはGM&PLの要望でかなり前からリプレイ化が決定しており、待ちきれないメンバーは「せめて名前・年齢・性別・キャラの性格ぐらいは決めよう」と差し障り無いパーソナリティーだけを事前に決めて来ていた。早くゲームがしたいという気持ちの現れである。
ハイド:もちろん決まっている! 名前はハイド=エントリュア、54歳の男だ。いわゆる古参兵って奴だな。戦争物に渋いおじさんは必須だからな(笑)
リーレ:戦争モノですか? 私はリーレ=ナシン。17歳の女性です。私は美人スナイパーとして都会のゴミを始末する掃除屋です。無口な美人です。
ハイド:む、なんか俺とイメージが違うな。
リーレ:………………。
ミカド:次は僕ね! 名前はミカド=ホウオウイン! 13歳の男の子!
ハイド:はぁ!?
リーレ:13歳……。
ミカド:かつては日本の御曹司だったけど、いろいろあってガンドッグになった少年。得意技は我流で覚えた総合格闘術! 日本刀とかトンファーとかが良い!(笑)
ハイド:いや、なんて言うかお前……。
リーレ:それ、違う気がする。
ミカド:なんで?
ファゾルフ:どいつもこいつも……戦争映画に街の掃除屋、果てはチャイニーズアクションかい? わかってないね。私達はプロなんだよ?
GM:では最後、どんなキャラをイメージしてきたのですか?
ファゾルフ:名前はマーナ=ファゾルフ。32歳女性のロシア系。元特殊部隊に居たが今は辞め世俗に紛れながらガンドッグの依頼をこなすカウンターテロのプロフェッショナルさ。
一同:『おお〜〜』
ファゾルフ:わかったかい?(えへん)
GM:いや、そこでえばられても(笑) 基本的に"銃撃戦なら何でも再現できる"ってのがガンドッグの売りなんだから、ハイドもリーレもミカド(?)も間違ってはいない。問題無いからそのまま行こう!
ファゾルフ:わかった。
ハイド:本当に大丈夫か? 明らかにガンアクションと程遠い小僧がいるぞ?(笑)
ミカド:銃使いはザコキャラのチンピラだから(笑)
リーレ:…………ミカド……最初に死ぬと思う。
ミカド:嫌な事いうなぁ13歳に向かって(笑)
ハイド:どちらかと言うと、13歳がガンドッグの世界に足を踏み入れるな(笑)
――この世界ではナイトメアストームの爪痕によって、当たり前のようにテロが横行していた。
GM:世界中でテロがあるので標的にされる企業なんかは大変です。が、それより大変だったのは再保険会社です。
ミカド:再保険会社?
GM:保険会社は知っているね? 契約しておけば何かあった時に保証してくれる会社の事だ。そういう保険会社は企業(または個人)を相手に契約するのが当たり前。……では、保険会社だけでは負担できないような"何か(テロ)"があった場合はどうするか……そこで、保険会社は自社よりもっと大きな保険会社と契約する。それが再保険会社。
ハイド:保険会社のための保険会社と言った所か。
GM:そうそう。で、世界にもいくつか再保険会社があったんだけどあまりにあまりな世界情勢を鑑みて、全ての組織を統合する事になり、そうやって生まれたのが「世界保険安全企業(WORLD INSURANCE SECURITY ENTERPRISE)」――通称「W.I.S.E.(ワイズ)」と呼ばれる巨大企業体だ。
ファゾルフ:それが私達の飼い主かい?
GM:まぁそうだね。正確にはワイズのアンダーライター(企業や個人によって構成されたワイズの株主とでも言う存在)がそうだ。ちなみにアンダーライターは通称「WISEMAN(ワイズマン) 」と呼ばれる。
ハイド:ワイズマンが保険会社(客)から金を貰って保証する。いざ保険金の支払いが発生すればワイズマンが肩代わりして支払う。そんな感じか。
GM:そうだね。だけどテロは増加の一途を辿って保険金の支払いができずに破産するワイズマンが急増(笑)
ミカド:駄目じゃん(笑)
GM:で、思い立ったのがカウンターテロを得意とする集団を作って、巨額の保険金が発生する前にテロ事件を解決するって方式。
ファゾルフ:それがガンドッグ(銃猟犬)だね。
GM:その通り! 最初はワイズマンの私兵集団だったガンドッグも、やがてフリーのガンドッグとなる事が主流になり、今ではコーディネーターと呼ばれる仲介屋を通してワイズマンからの依頼を遂行する事になる。ガンドッグのバックグラウンドはこんな所だ。質問はあるかな?
ファゾルフ:別に無いさ。
ミカド:早くキャラ作に入ろうよ!(笑)
ハイド:ミカドに賛成だ(笑)
GM:わかった。ではキャラ作へと行こうか!

◆Gundog Character

GM:今回は『オール・セットアップ』でキャラクターを作ってもらいます。というか、どうせサンプルキャラを使う  『パーツ・セットアップ』は嫌だって言うだろ?
リーレ:うん。
ハイド:無論。
ファゾルフ:愚問だね。
ミカド:ねぇねぇ、全部作るのって難しくないの?
※解説2 「パーツとオール」
 キャラクターをゼロから全て自分で作り込む『オール・セットアップ』の説明文の最後にはこう書いてある――『ルールやデータを理解していない場合、アンバランスだったり活躍できなかったりするPCを作成してしまう可能性があるので、慣れてきてからやりましょう』――是非とも慣れてきてからオール・セットアップでキャラクターを作って頂きたい。特に年齢はちゃんとルールを知っていないと大変な事になるのだ。
ハイド:難しかろうがやるぞ、だいたいサンプルキャラを見たがハイドに合うサンプルがいなかった。
ミカド:ま、いっか。僕も13歳っぽいサンプルキャラいなかったし(笑)
リーレ:普通いない。
GM:ではメインクラスとサブクラスを選んでもらいます。
ファゾルフ:重ねても良いんだろ?
GM:構いません。特化されますが――
ミカド:格闘家って無いの?
GM:銃撃戦ですから。
ミカド:………………。
ハイド:大丈夫だミカド、このスカウトってのは先行潜入戦向けだから格闘技が使えてもおかしくない。
ミカド:なるほど!
ファゾルフ:やはり私はメイン:コマンダーだな。サブをどうするかだが……。
※解説3 「キャラクタークラス」
 キャラクタークラスは、武器の運用に長けたアサルト(突撃)、長距離からの狙撃に長けたスナイパー(狙撃)、隠密行動に長けたスカウト(偵察)、爆発物や重火器の扱いに長けたデモリッション(爆発)、戦術立案から指揮・統制に長けたコマンダー(指揮)、あらゆる操縦技術に長けたパイロット(操縦)、通信機器・コンピューター・電子機器の操作に長けたオペレーター(通信)、応急処置や医療技術に長けたメディック(医療)の計8種類である。
GM:クラスが決まったら「クラス修正」と「修得スキル」を修得して下さい。ちなみにキャラクター作成時のスキルレベル上限は3レベルが限界になります。
ハイド:<射撃系3>とか書いてあるのは、ハンドガンを3レベルにいきなりしちゃって良いってことか?
GM:もちろん可能です。ハンドガン1レベルにライフル2レベルとかでも可能です。
ファゾルフ:メディックは必要かい?
ハイド:前評判では[リヴァイブ]という技が強いらしいぞ。
GM:クラスアーツの事だね。クラスアーツは後で説明するけど[リヴァイブ]は死後30分以内ならもう一度[致死判定]を行わせる事ができる――というモノだ。
ファゾルフ:いらないね。死ぬような甘ちゃんは自業自得さ(笑)
リーレ:いいんだ。
ハイド:ま、死んだ時の事を考えていても仕方無いしな。
リーレ:……うん。
ファゾルフ:(武器紹介のページを見ながら)しかし……このSMG(サブマシンガン)、カッコイイじゃないか(笑)
ハイド:重火器は使わないのか? なら俺が重火器を取るか……。
GM:そろそろいいかな?
ミカド:待って待って! まだどのスキル取るか決まって無いんです!
GM:お前スカウト/スカウトやるって言っていたじゃないか? 今まで何をしていた?
ミカド:えっと……巻末に武器が写真(モノクロ)で載っているから魅了されてて(笑)
――以下、いろいろあって決定した各人のキャラクタークラスである。
ハイド:アサルト/スカウト
リーレ:スナイパー/スナイパー
ミカド:スカウト/スカウト
ファゾルフ:コマンダー/デモリッション
――なんとも攻撃特化である。
GM:はい、では次は能力値を決定します。能力値は【筋力】【器用】【敏捷】【知力】【感覚】【魅力】の6種類があり、初期値は全て5です。
ミカド:じゃあ全部に5って書こう(カキカキ)。
GM:それでは各自に10点のボーナスポイントが与えられます。10点を6つの能力値に好きに割り振って構いません。能力値の上限は10です。各クラスにどの能力値が必要かはクラスのページに書いてあるので参照にするのもいいです。
ミカド:なんだよ! じゃあ消さなきゃ駄目じゃん!?
リーレ:早とちり。
ハイド:射撃系は【筋力】【器用】【知力】【感覚】か……。
ファゾルフ:なになに……コマンダーが【知力】【感覚】【魅力】で、デモリッションが【筋力】【器用】【知力】――駄目じゃないか! 【敏捷】以外全て必要じゃないか!(一同爆笑)
GM:そんなキミの為に裏技を教えよう。
※解説4 「能力値の低下と上昇」
 能力値の初期値(つまり5)を−2ポイントする事で、別の能力値を+1ポイントする事が可能である。これは別々の能力値からそれぞれ−1ポイントする事で合計−2ポイントと計算する事も可能である。
ミカド:それいいなぁ。僕には器用と魅力がいらないしなぁ。
リーレ:私も魅力はいらない。スナイパーは寡黙がいい。交渉は無理。
ミカド:じゃあ僕は他人の気持ちを考えずに、ずけずけモノを言うタイプ! だからやっぱり交渉は無理(笑)
ハイド:交渉ごとに向かない2人だな……俺は削らずに作るか。
ファゾルフ:まったく…結局私は削る場所が無いから考えているのに……(ぶつぶつ)
GM:さて、【筋力】が決まったら【体格】を決めます。この2つは相互関係にあるから、【筋力】あると自動的に【体格】も大きくなるから、ビジュアルにこだわる人は注意するように(笑)
ミカド:しまった!? 僕は小柄な13歳! もっと【筋力】下げよう(笑)
リーレ:私はライフルがギリギリ持てるぐらいで良い。
ファゾルフ:はっ! 【筋力8】じゃ185cm前後!? でかすぎ……下げよう。
ハイド:皆、一様に下がっていくな(笑)
GM:【体格】が決まったら、次は【外見】です。これは能力値と同じように1〜10段階あるが、別にPLの趣味で好きにしていい。PCのイメージにあった外見レベルにするといい。
ミカド:交渉に関係無いの? やっぱ美人だと有利で醜悪だと不利とか。
GM:交渉には関係無い。姿を自分からさらすネゴシエーター(交渉人)は稀でしょう? 交渉はあくまで外見ではなく中身、能力値の【魅力】にあたるんだ。
ミカド:なるほど。
ハイド:俺は9かな。かなり渋いロマンスグレーだ(笑)
リーレ:私は10が良い。絶世の美女な寡黙なスナイパー。いつも近寄り難い空気を発しているから【魅力】はゼロ(笑)
ファゾルフ:私は3にするよ(一同爆笑)
ハイド:3!? 悪印象をいだかせる女だぞ?
ファゾルフ:私の顔には特殊部隊時代に付いた火傷の跡があるのさ、あまり人様に見せるもんじゃないけどね。
………………………………………………………………………………………………
GM:次は年齢です……が、もう決まっていますね。
ハイド:そういう話だったしな(笑)
GM:ガンドッグは年齢によって経歴の数が変わります。17歳〜23歳が1つ、24歳〜30歳が2つ、31歳〜40歳が3つ、41歳〜55歳が4つ、56歳以上が5つです。ちなみに16歳以下は0です。
ミカド:僕、13歳じゃ若すぎて経歴が0です! 聞いてないよ!!(一同爆笑)
GM:俺も知らなかったしな(笑)
ファゾルフ:漫画のように若くしてプロってのはありえないもんさ(笑)
ハイド:ちなみに俺は54歳だけあって4つだ!
ミカド:凄いなぁ。
ハイド:渋いキャラ狙ってよかった(笑)
GM:では54歳なハイドには能力値劣化ロールが適用されます。
ハイド:は? のーりょくちれっか?
GM:うむ、寄る年波には勝てないよールールだ(笑) 1D9して今の能力値未満の目が出たら、その能力値が−1ポイントされるルールだ。
ハイド:な!? そんなの聞いてねー(一同爆笑)
GM:まだ発売されてなかったしな(笑)
ミカド:先生は大変ですねぇ(笑)
ハイド:確かガンドッグって10面体の"0"ってゼロ扱いだよな?
GM:そうだよ。だから1D9。
ハイド:だーー!? 【筋力】が9あるからほぼ100%で減るじゃないか!(笑)
GM:さぁとりあえず振ってみようか?
――結果、【筋力】【知力】【感覚】【外見(?)】が減るハイド――
ハイド:ろ、老化した……。
ミカド:良かった♪ 若いキャラやって(笑)
その後、経歴を各自決定し、それに伴い技能を取得(うち、ボーナスで2レベル分は好きに取れる、これは経歴ゼロのミカドも貰える)、耐久力と移動力を計算し、1シナリオ1回しか使えない必殺技能クラスアーツを3つ取得、そしてパーソナリティーと初期財産/生活ランクを決め、所持金が決定したところで各自武器選びへと移っていったのだった。

◆W.I.S.E.Agent

ハイド=エントリュア  アサルト/スカウト
出身:ドイツ  性別/年齢:男/54  身長/体重:180/72  外見:金(白)髪に灰緑の瞳
【筋力】8 【器用】5 【敏捷】7 【知力】4 【感覚】7 【魅力】5 【体格】8 【外見】8

  出身は英国陸軍 特殊空挺部隊(特殊部隊)であるが、任務活動中に仲間とはぐれてしまい生きていく為に一時的にゲリラに身を落とす。ゲリラでの活動が1段落してからは日本へ渡り、華族に連なる鳳凰院家が一人息子のボディガード兼家庭教師をして生活するも、過去の亡霊はハイドを決して忘れていなかった。54歳のロマンスグレーなおじ様である。



リーレ=ナシン  スナイパー/スナイパー
出身:北米  性別/年齢:女/17  身長/体重:167/57  外見:黒髪黒目の黄色系
【筋力】6 【器用】9 【敏捷】5 【知力】6 【感覚】10 【魅力】1 【体格】5 【外見】10

  プロの掃除屋(スイーパー)に育てられた北米育ちの中華系。絶世の美少女であり年齢は17歳。街を歩けば引っ切り無しに声をかけられそうなものだが、本人が無意識に放つ研ぎ澄まされた殺気と、常に警戒を解かない事から生まれる近づき難い雰囲気によって、常に1歩離れて他人が流れを作る。常に寡黙で必要な事でしか口を開かない無口なスナイパーである。



ミカド=ホウオウイン  スカウト/スカウト
出身:日本  性別/年齢:男/13  身長/体重:155/56  外見:黒髪黒目のやんちゃ系
【筋力】6 【器用】1 【敏捷】10 【知力】8 【感覚】10 【魅力】1 【体格】5 【外見】7

  正式には鳳凰院帝という生粋の日本人である。かつては華族に連なる一流財閥の家系であったが、テロリストに一族郎党が抹殺され自身はアメリカへと逃亡。今も日本に帰れば命を狙われる状態であり、現在はアメリカで今までとは正反対な底辺の生活をして生きていた。現実というものを知った13歳の少年である。底辺な生活中、ガンドッグにスカウトされたハイドの目に偶然止まりそのツテでガンドッグとなった。



マーナ=ファゾルフ  コマンダー/デモリッション
出身:ロシア  性別/年齢:女/32  身長/体重:170/60  外見:金髪碧眼のロシア系
【筋力】6 【器用】6 【敏捷】5 【知力】10 【感覚】6 【魅力】7 【体格】6 【外見】3

  軍人の士官として働いていたがその働きぶりから特殊部隊へと編入される。しかし、とある紛争地帯での戦争において部隊は全滅、気がついたら自分の名前も軍から抹消されており帰る場所を失った。その後、細々とハッカーをしながら情報屋をしていた所、ガンドッグにスカウトされた。ロシア系の女性32歳であり、顔には戦時中に負った火傷の跡がある。

◆Opening

「やぁハイド、実はまたキミの力を借りたいんだ。なんならキミの一押しを連れて来てもいい」
GM:ではあなた達は契約しているコーディネーターであるマルシオ・カルロスに呼び出されて、彼の所属する民間警備会社ペドロ・タクティカル・ソリューションズのとあるブリーフィングルームに来ています。
ファゾルフ:ずいぶんいきなりだね(笑)
ハイド:ま、ガンドッグの依頼なんていつもこんなものだろうさ。
ミカド:ハイド先生、今日から僕もガンドッグなんですね! ちなみにこれが初任務という事で(笑)
ハイド:初任務か……――ミカド、今回のチームメンバーに挨拶をしろ。まずは礼儀だ。
ミカド:はい先生! ミカド=ホウオウインです。皆さん宜しく!
リーレ:………………。
ファゾルフ:ハイド、尻に殻のついたガキなんて連れてきてどうするつもりだい? それともカルロス、あんたの推薦かい?
ハイド:ふむ、どうやら俺とファゾルフは以前から知り合っているらしい。
ファゾルフ:ガンドッグとして何回か同じチームになったって事で。
ハイド:了解。
GM:ちなみにファゾルフの物言いにカルロスは"やれやれ"と肩をすぼめてハイドを見る(笑)
ハイド:ファゾルフ心配するな、年も見掛けもこの世界じゃ関係無い。重要なのは実力だ…ミカドはこう見えても才能がある。そう簡単にはクタバラナイさ。
ファゾルフ:ふっ…まぁあんたがそう言うならそうなんだろうさ。
GM:カルロスは皆を見て――「それとこっちの彼女はリーレ、凄腕のスナイパーでね。僕が今回から契約したガンドッグさ」
リーレ:………………宜しく。冷たく一言だけ言います。
ミカド:暗ッ! 美人台無し!!(笑)
ハイド:お前……それを口に出して言うのか?
ミカド:言います。僕は他人の感情なんて気にするほど大人な精神していません(笑)
リーレ:【魅力】が1だから交渉には向いてない。
ファゾルフ:まったく交渉には向いてないな。
リーレ:ちなみに私も【魅力】1。
ファゾルフ:……だろうな。
※解説5 「コーディネイター」
 ワイズマンにガンドッグを紹介する/ガンドッグに依頼を持ってくる……という仲介屋の事を指す。マルシオ・カルロスは基本ルールブックにも載っている元警官の人望厚きコーディネイター。コーディネイターはその職業柄、表向きは警備会社に務めている事が多く、カルロスもブラジル最大手の危機管理コンサルタント会社ペドロ・タクティカル・ソリューションズの一員である。
GM:「さて、キミ達に集まってもらったのは他でもない。すでに大変な事が起っていてね」
ハイド:"すでに"……か。
GM:「ああ、いくらか保険金を支払う事になるのは確実だよ……だけど、被害は最小限に押えたいのがワイズマンの意向でね」
ファゾルフ:それで、いったい何が起っているんだい?
GM:「GM社ってのを知っているかい? 表向きは製薬会社だけど、実質はウィルス兵器を開発、紛争地帯へ横流ししている裏の儲けで大きくなった企業さ」――基本的に有名な話なので知っていていいです。
ハイド:あそこはそれなりに大きな企業だろう? それが何かやばい事でもしでかしたのか?
GM:「実は昨日、GM社の研究施設の一つが襲撃に遭ってね、主な研究メンバーは死亡、研究資料は襲撃者に奪われ、さらに研究主任だったハンスと言う男も誘拐されるという事件が起ったんだ」
ファゾルフ:なるほどね、その奪われた研究主任と資料の奪還が今回の任務かい。
GM:「ああ、その通り。だけど一つだけ気をつけて欲しい、ワイズマンからの依頼では優先順位の一位は奪われた研究資料、次いで研究主任ハンスの救出らしい」
ミカド:人命より研究なの?
ハイド:よっぽどのモノを奪われたのだろう。世間には発表されたくないようなモノをな。
ファゾルフ:と、いう事は誘拐された研究主任以外に、その研究の詳しい情報を知っている生き残りはいないんだね?
GM:その通りです――「ああ、他の研究員は全員死体で見つかった。だが研究自体は完成していたらしい」
リーレ:それで……どこに行けばいい?
GM:「皆いいかい? ちょっとこれを見てくれ」――とブリーフィングルールにあるスクリーンに、粗い画像……地図のようなモノが映し出される。
ハイド:これは?
その地図には赤ペンで道筋がなぞられ、所どころに時刻らしき数字が書き込んである。
最終的に海岸線の一箇所に×印がされ、またそこにも時間が書いてある 〜〜『街A(1900)』〜公道〜『橋(2200)』〜公道〜『町B(0000)』〜獣道〜『捨てられた港町(0200)』
リーレ:逃走経路?
ファゾルフ:この地図上にある街やなんかは調べがついているのかい?
GM:「ああ、調べられるだけ調べておいた、街Aは普通の地方都市だ。街Bはその地方都市から離れた小さな村程度の町さ。そして捨てられた港町は今じゃゴーストタウンと化しているらしい」
ファゾルフ:港から船でドロン…か。今の時間は?
GM:集まってもらったのが正午きっかりです。
ハイド:この地図の入手経路は?
GM:「どうやら誘拐犯のスキを見て、研究主任が携帯で写して送ってきたらしい。そこでこちらに依頼が来たってわけさ」
ミカド:じゃあハンスさんはまだ生きているんだね!
GM:「それは不明だよミカド君、なんせこの地図をカメラ付き携帯で転送してはくれたが、その後はさっぱりだ……主任の携帯を逆探知してみたが、反応は無かった」
ミカド:それじゃあ。
リーレ:死亡。
ファゾルフ:その可能性はあるね。
ハイド:まぁ犯人の目的によっては生かされている可能性だってある。それに、俺達の第一目標は主任の救出ではなく、奪われた研究資料だ。
ファゾルフ:ここからその街Aまではどのくらいかかるんだい、カルロス?
GM:「僕が契約しているドライバーに協力してもらったとして……ここからヘリで3時間かな」
リーレ:依頼料は?
GM:「1人につき10,000ドル。研究資料の奪還が成功すればプラス3,000ドルだ」
ハイド:研究主任の救出は?
GM:「それも成功すればプラス2,000ドル」
ミカド:それってガンドッグ的には高いの? 安いの?
ハイド:簡単な要人警護で日当600ドル、危険度の高い人質奪還だと日当3,000ドルだ。今回の報酬は日当ではなく一括だが、十分過ぎる程危険な任務だな。
GM:「今回の依頼はどうにもきな臭くてね。僕の方でも裏を探ってみるよ。幾らなんでもこの報酬は高すぎるしね」
ハイド:ああ、頼む。
GM:「ま、どんなに危険な仕事だって、キミ達はプロだ成功するさ。信じてるよ」

◆A Strategy Meeting

「作戦が決まったら言ってくれ、ヘリの準備をして待ってるから」
GM:さて、カルロスはキミ達を運ぶヘリなどの準備をしないといけないので、ブリーフィングルームを出て行きます。
ファゾルフ:まずは部隊の指揮官を決めておく。私がやるけど文句無いね?
ハイド:ああ、異論無い。
ミカド:なんで! 隊長ならハイド先生がやった方がいいじゃん! 先生の方がこの怖い顔(火傷の跡を言っているらしい)のオバさんより年上だし!(笑)
ファゾルフ:ほぉう、はしゃぐのは遠足だけにしとくんだね坊や、ここじゃ経験がモノを言うんだ。あんたは今まで何をしてきた?
ミカド:えっと……やばい! 僕は経歴ゼロだった!?(一同爆笑)
ファゾルフ:そういうことさ(笑)
ハイド:ミカド、俺が自分で異論無いと言っただろう。俺が経験した事があるのは常にサブリーダーだ。前にファゾルフと組んだ時も彼女に隊長を任せた。
ミカド:せ、先生がそう言うなら。でも隊長のオバさんに何かあった時は先生が隊長だよね?(笑)
ハイド:不吉な事を(笑)
ファゾルフ:そう簡単には死なないよ(笑)
リーレ:それで、作戦は?
その後、『部隊を二つに分け片方が囮、片方が奇襲をしかける』や『ヘリで上空から追撃・攻撃』、『検問を敷く』などなど、いくつかアイディアがでるが、結局一つどころに落ち着く。
ハイド:橋を事前に落として敵を足止め、そこで襲撃する。
ミカド:でも、敵がどんな人かわからないじゃん?
ファゾルフ:研究主任ハンスの顔はわかるんだろ? 写真かなんか無いのかい?
GM:それはカルロスが渡してくれます。
リーレ:でも、本当に主任は……――。
ハイド:勘が良いなリーレ、俺もその可能性を考えていた所だ。
ファゾルフ:だけど、それを念頭に置くのは危険だよ? まずは敵の足止めと研究資料の奪還。主任について考えるのはその後だ、いいね?
リーレ:わかった。
ハイド:了解した。
ミカド:ところで、そのGM社ってどんなところなの?
ファゾルフ:じゃあ私が企業情報を調べてみるかね。ラップトップ・コンピューター(衛星通信の可能なノートパソコン)もあるし調べる分には問題無いね?
GM:ネットで調べるなら<情報処理>で判定だね。ただ、時間無いから判定できるのは1度だけね?
ファゾルフ:ああ、それでいい。(コロコロ)……――
※解説6 「行為判定」
 ガンドッグの行為判定には10面体を2つ使用します。
片方を十の位もう片方を一の位とし0〜9で判定します(これを成功判定と言います)。 PCはスキルの数値[成功率]を目標値としてそれ以下が出れば成功です。実際の判定ではその[成功率]に状況による修正を加え、それを最終的な[成功率]にします。
例1)
 スキル74で状況の修正が−20%なら2Dの判定結果が54以下なら成功。
また成功判定で出た2Dの目を合計した数値に、スキルのレベルを足した値を達成値と呼びます(この一連の判定方法をDR[デュアルロールシステム]と呼びます)。達成値を求める場合には2D9でロールをします。つまり0〜9が出目です。
例2)
 スキルレベル2で成功判定の出目が70ならば、達成値は7+0+2で9となります。
ファゾルフ:出目は32。スキルの成功率は87だから成功だね?
GM:と実は落とし穴。<情報処理>はクラス:オペレーターの専用技能なので、オペレーターをクラスに選択していない場合は、その成功率に−50%の修正が入ります。
ミカド:50%も!?
ハイド:いや、それでもファゾルフの成功率は37だから、出目が32なら成功しているぞ。
GM:おお、良く見れば(笑) では達成値を求めて下さい。
ファゾルフ:3と2とスキルレベルが1だから……6だね(笑)
GM:それだと「知っておくと得をする情報」って程度だね。
GM社は正式名称ゼネラル・マニュファクター社と言い、裏ではウィルス兵器を作っている事で有名。その時、必ずウィルスと平行してワクチンも作っている。
ハイド:ワクチンか……カルロスに言って手配できないか?
GM:それは無理だったとカルロスがすまなそうに言います。表向きは奪われたのがウィルスであるとGM社は言っていないのでウィルス兵器の事は内密らしい。報酬が高いのはその口止め料も含んでいるんじゃないか? とカルロスは言います。
ハイド:そんなものか。
ファゾルフ:じゃあ出発するよ? 準備はいいね?
そして敵が街Aを出発するであろう19時に橋を爆破させ4人はその付近に隠れた。やがて1台の乗用車が橋へと向かって来て――
GM:街Aから銀色のセダンがやってきて、橋の前で急停止します。スーツ姿の男の人が降りて来て、橋が落ちている事を見ると何やらどこかへ電話をし始めます。
リーレ:今の時刻は?
GM:20時だね。
ファゾルフ:男はその後どうしているんだい?
GM:電話をかけた後は車に乗っているね。ちなみに主任じゃありません。それから1時間ぐらいして、今度は白いバンが走ってくる。橋の前で立ち往生しているスーツの男と、白いバンの運転手が一言二言話をすると、白いバンは畦道を川沿いに走っていきます。
ミカド:気が短い奴ですね(笑)
ハイド:1時間というとまだ敵が橋を渡る予定時間ではないな……もう少し待つか。
ミカド:しかし、すげー一般人に迷惑な作戦ですよね(笑)
リーレ:任務に犠牲は付き物。
ファゾルフ:ま、この程度は犠牲にはならないさ(笑)
ミカド:そうだ、一応その白いバンに発信機を取り付けたい。ガムみたいなのに発信機をくっつけて投げつけたい!
GM:それは<投擲>で判定だね。走り去る車にやるんだから−30%の修正だ。
ミカド:<投擲>はスキルレベルが0! だけど基本で成功値は63!(コロコロ)……55だから修正入れて失敗。
ファゾルフ:あいつは無関係だ。気にするな(笑)
GM:では次に来るのは黒いベンツです。時間はさらに2時間後です。
ハイド:埒があかないな。そのベンツに近寄ってみるか。
しかし、ベンツに乗っていたのは忙しそうにしているどこかの会社の重役と、その運転手だけだった。結果……先ほど見逃した白いバンだったことに気が付く。

◆Foolish 1of Commander

「こちらカルロス、どうやら敵さんはすでに町Bを出発したらしいぞ」
GM:カルロスからの連絡で敵は白いバンに乗っているとの情報が来ました。
ファゾルフ:やはりアレだったようだね。ちっ!
ミカド:町Bに急いで向かわないと!
ハイド:いや、さっさと廃漁港へと向かおう。町Bに行っていたら後手後手になる。
その後、廃漁港へと先回りし今は使われていない港を捜索するメンバー達。そして廃漁港だと言うのに見張りのいる船を発見し、急襲することに成功する。
GM:長いのでリプレイではカットします。
ハイド:なぜだ! せっかくエリアマップとか言うルール使ったのに!
GM:個人的にはカーチェイスの予定が、なぜか漁港で待ち伏せになったので急遽エリアマップで対応したんだ。リプレイで書けるか!(笑)
リーレ:とりあえず……見張りは2人で全部だったの? 両方殺しちゃったけど……。
GM:他に見張りはいないね。
ファゾルフ:死体を私は片付けるかね。船内に転がしておくよ。
リーレ:私は今の内に狙撃ポイントへ移動しておきたい。
GM:狙撃ポイントは倉庫の上かな。港には漁船廃船が並んでおり、それと同じように倉庫も立ち並んでいるから。
リーレ:了解。……移動した。
ハイド:ミカド、船の中を捜すぞ。何か手がかりが無いか調べる。
ミカド:船の中を調べます<感知>(コロコロ)……成功! 達成値は16!
GM:そこまで詳しく隠してはいないが、RPG−7ロケットランチャーを1つ見つけます。あとは死んだ見張り2人が持っていたガリルARMが2丁だね。地図とか手がかりになりそうなのは無いね。
ファゾルフ:下っ端かい。何も知ってやいなかったんだろうね。
ハイド:RPG−7は俺が持っておくか。
リーレ:隊長…こちらリーレ。配置につきました。
ファゾルフ:了解、さぁこっちもお出迎えの準備と行こうかい! この船の周りに隠れられそうな場所は?
GM:この船の両側にも廃船があります。これは本当の廃船だね。距離はそれぞれ離れていて30mかな。
ハイド:射程的には中距離だな。
GM:隠れるなら<市街行動>でDR判定してくれ。
ハイド:(コロコロ)……達成値11だ。
ミカド:16で隠れた。
ファゾルフ:……失敗はしなかったものの、達成値は2(笑)
ハイドとミカドは右の船に乗り込み、ファゾルフ隊長は一人左の船に乗り込みそれぞれ隠れたのだった。しかし――
ミカド:隊長……丸見えです(笑)
ハイド:こっちの船からだと丸見えだファゾルフ、もう一度隠れろ(笑)
ファゾルフ:しかた無いね(コロコロ)……達成値7で成功。
ハイド:7か……まぁ仕方無いな。
やがて静かなエンジン音と共に白いバンが港へと現れた。目標の漁船の前で停車し、1度…2度……と車のランプをつけたり消したりしていた。
ミカド:ヘッドライト?
ハイド:合図を送っているのだろう。船には誰もいないというのに(笑)
ファゾルフ:倉庫の上のリーレに通信――バンから誰か出てきたら躊躇わずに撃て。
リーレ:わかった。
ミカド:僕たちは?
ファゾルフ:あとは各々の判断で動け。
ハイド:ああ、了解した。
ミカド:ラジャー!
そして白いバンがもう一度車のライプを点滅させる。
GM:なかなか降りてきません。
リーレ:待つのには慣れています。ジッとしています。
ファゾルフ:悪いがわたしゃ気が短い方でね――そこまでだよ!!! と叫び船の上に立って指差す!
一同:……なにーーー!?
リーレ:敵が降りてくる前に……。
ハイド:死ぬ気か!?
ファゾルフ:うるさいね。どうにも待つのは性分に合わないんだ! さっきこいつらを逃したのも、守りに入っていたからさ!
ミカド:あ〜〜そうかも〜〜。
ハイド:待てミカド、お前はファゾルフ隊長の勢いに流されているだけだ(笑)
リーレ:隊長……危険。
ファゾルフ:だが、一応船の上だし遮蔽にはなるんだろ?
GM:一応なるね。問題無い。ではここからは戦闘ラウンドに入ります。まずは[戦術チェック]でどちらが先に行動できるか判定します。基本的にチームリーダー同士の<戦術>判定の対決になります。(コロコロ)……41で成功、レベルが1だから達成値は6です。
ファゾルフ:(コロコロ)……レベル3で出目が76だから達成値は16。こっちの先手でいいね。
GM:OKです。ではPCチームで一番<戦術>の成功率が高い人から行動できます。
ハイド:俺は47だ。
ミカド:僕45!
リーレ:59。
ファゾルフ:まぁ私だろうね。<戦術>は107だ(笑) AP弾使ってFNP90のフルオートの3射で行くよ! 車から出ないなら車ごと撃つ! (コロコロ)……成功! 貫通力は12! 2射目(コロコロ)……14! 3射目(コロコロ)……くっ、最後は失敗か。
※解説7 「セミオート射撃」
 ライフル、SMG、ハンドガン等、ガンドッグの基本的な射撃方法です。
銃にはそれぞれ可能な射撃モードと射撃回数(1Rで撃てる回数)があり、射撃時はそれに対応した射撃目標数を決めます。
  まずは射撃モードを「セミ/ダブルアクション」「シングルアクション/ポンプアクション/レベーアクション」「バースト」「フル」を選びます。その後、1射〜3射の間で何射するか決定します(ただし「シングル/ポンプ/レバー」の場合は2射が限界です)。
  そして複数回射撃する場合は対象を一つにするかその射撃回数ごとに別々の対称を撃つか選べます。射撃数が増えるごとに、また射撃対象を増やすごとに成功率にマイナスの修正がはいります。1つの目標に3射などで複数回命中した場合はダメージが+nD6されます(※「フル」は違います)。
GM:「フル」で1つの目標に複数回命中した場合は、命中した回数のダメージロールをやってもらいます。「フル」だけはダメージの出し方が特別なんだ。
ファゾルフ:白いバンの装甲値は? 貫通した?
GM:装甲値は12だ。同値は貫通したとみなすから、2回とも貫通ダメージで振ってくれ。
※解説8 「貫通/非貫通」
 ガンドッグの銃撃戦に回避判定は無い。常に先手必勝である。あるのは弾が当たった時に、対象の防具を貫くか貫かないかだけである。対象の装甲値と射撃側の貫通力を比較して、貫通力が装甲値以上の場合はダメージを「貫通D」での判定する(※武器にはそれぞれ「貫通D」と「非貫通D」の2種類のダメージ修正が記述してある)。
 貫通力は射撃の成功判定で使った2Dの合計と、使用した武器の貫通力、そして使用スキルのレベルを合計して求められる。
例)
  <ハンドガン>レベル3、射撃判定の結果は45で成功。武器はグロッグ17で貫通力1。の場合、3+4+5+1で貫通力は合計13となる。
ファゾルフ:FNP90の貫通時のダメージは3D6+2だから、それぞれ振るよ(コロコロ)…………17点と16点だね。
GM:車に穴が開く(笑) 通常ならダメージが10点を超えた時点で[ダメージ・ペナルティ表]を振るんだが、対象が車両なので振りません。その代わり白いバンを運転する場合に[操作性−10%][制限スピード−1][通常スピード−1]されました。
リーレ:次は私です。上から狙撃します。隊長と同じくAP弾を使って「セミ」(コロコロ)……成功、貫通力は23。ダメージは(コロコロ)……20点丁度。
ハイド:では隊長が目立っているので敵の後ろの方をSIGSG550アサルトライフルの「バースト」で3射で撃つか(コロコロ)……全部命中! 貫通力は18、16、21だ!
GM:どうぞ、ダメージを下さい。同一目標に3射とも命中したので+2D6のボーナスです。
ハイド:「フル」と違って一回振りなんだよな(コロコロ)……25点だ。
GM:な……あと4点で大破する(笑)
ファゾルフ:ミカド! 奴等に逃げられぬよう車を破壊するんだよ!
ミカド:りょうかいーー!! 買っておいてよかった…クロスボウで撃つ!!!
一同:クロスボウかよ!!!(一同爆笑)
ミカド:しょうがないじゃん! クロスボウと矢と愛用のトンファー買ったらお金尽きたんだから!
※解説9 「初期所持金」
 PCの初期所持金は、経歴の多さと現状の生活ランクで決定する。つまり経歴の無いミカドはその時点で貯蓄0。さらに現状もジャンクキッズなので生活ランクはD(最低ランク)なので少ししか初期所持金を貰えなかったのだ。プレイ中は双眼鏡やら迷彩服やら、基本的にハイドに借りたり買ってもらったりしていた。
ハイド:ガンドッグ(銃猟犬)なのに……原始的な……。
ミカド:とりあえず撃つ(コロコロ)……貫通16だから貫通したね? ダメージは12点!
GM:くっ……車が動かなくなった(一同爆笑)
ミカド:ナイス、クロスボウ!!(笑)
ハイド:よりにもよってクロスボウかよ(笑)
リーレ:地味。
GM:くそっ! こうなったらこっちも覚悟を決めてやる! バラバラと車から銃を手に降りてきます。その数4人、3人が車を遮蔽にして最後の1人は完全遮蔽に隠れます。
ハイド:車の中にいたんだろ? ダメージを食らってはいないのか?
GM:車内にいる人間へダメージを与えたかった場合は、先に宣言が必要です。ちなみに−20%の修正も入ります
ハイド:じゃあ仕方無いか。
ファゾルフ:とりあえず敵の足を潰したんだ。あとは好きに料理できるってもんさ。
GM:さて、こっちは降りたり武器構えたりで終了。次のRになります。(コロコロ)……こっちの戦術は20で成功! クリティカルだから達成値21!
ファゾルフ:(コロコロ)……はっはっはっ甘いねぇ! 40で成功だからこっちもクリティカルさ! 達成値は23!!
一同:『おお〜〜!』
※解説10 「クリティカル/ファンブル/絶対成功」
 判定結果の一の位が0の場合(つまり10や50等)をクリティカルと呼び、その際は2Dの合計を出目に関わらず20と計算します。
  またロールの結果が00の場合はファンブルと呼び、その行動はどんなにスキルの成功率が高くても失敗に終ります。
 また、ファンブルとは逆に出目が01の場合は絶対成功と呼び、その判定は絶対に成功します。ただしクリティカルと違って達成値の求め方は通常どおりです
(つまり絶対成功の達成値は0+1+スキルレベルとなります)。
GM:負けたか。
ハイド:敵の中に主任いるか? それとも<状況把握>とかで判定しないと駄目か?
GM:いや、あきらかに主任らしき格好の人はいない。全員武装しているし。逆に武装した奴等に紛れているって事になったら、それを判別するのは至難の技だろう(笑)
ハイド:それもそうだな(笑)
ファゾルフ:今回は車の中にあるであろうウィルスの捕獲が優先だよ! 私が奴等をひきつける、ハイドとミカドは背後からバンに近づきな!
ハイド:了解。ライフルを捨ててハンドガンを手に突っ込むか。
ミカド:クロスボウを捨ててトンファーを両手に突っ込みます(一同爆笑)
リーレ:………………。
ファゾルフ:ま、まぁとにかく援護する……かな。「セミ」で3射を1人に(コロコロ)……――
GM:敵は車を遮蔽にしているから−20%ね?
ファゾルフ:問題無いさ。成功! 貫通力は18! 貫通だろ? ダメージは18だ! 人間相手で10点以上だから[ダメージペナルティ表]を振るかい?
GM:いえ、18点も食らえば倒れます。残り2人。
リーレ:「セミ」で狙撃します。2射で2人を対象に(コロコロ)……16と17で貫通しました。ダメージは(コロコロ)……両方18超えています。
GM:もう3人とも倒れてしまった。
ハイド:さて俺だな、アサルトライフルを捨ててSIG(ハンドガン)を2丁抜く、そのまま走行移動でバンの側に回りこむぞ。
ミカド:僕もハイド先生について行きます。ってか、僕は走行移動で44mだから(ハイドは34mである)ハイド先生を途中で抜いた!(笑)
ハイド:ミカド行き過ぎるな! まだ敵はいるんだぞ!(笑)
GM:ではこっちの番か、白いバンに張り付いた2人は窓も割れているし気がつきます。完全遮蔽していた奴が、ロケットランチャーを持っている事に!
ミカド:ロケットランチャー!?
ハイド:慌てるな! こんな近距離には撃たん、自分も巻き添えくうからな!
GM:その通り、それに急接近してきたキミ達にいきなりは撃てない。当初の予定通りファゾルフに向けて撃ちます。船も巻き込むので(笑)
ファゾルフ:やっぱ私かい!!(笑)
GM:あれだけ目立ってればな。
リーレ:敵が完全遮蔽から出てきた。撃ちごろ。
ハイド:冷静に言っている場合か? どっちかっていうとファゾルフの方がやばいぞ(笑)
GM:ファゾルフは一応船で遮蔽を取っているのでこっちに−20%の修正、さらに中距離だから−20%……成功率は5%で(コロコロ)……21か。
ファゾルフ:失敗!
GM:確かに狙い通りではなかったが、もし遮蔽が無ければ当たっている値なので船に命中しました。
ファゾルフ:それで?
GM:グレネードなどは中心半径、有効半径、安全圏と3つのポジションがあります。直弾はしなくても船には当たってるので、現在ファゾルフは有効半径にいると思って下さい。ちなみにダメージは入ります。
ミカド:駄目じゃん!?(笑)
ハイド:海だ! 海に飛び込めファゾルフ!!!
ファゾルフ:飛び込める?
GM:[回避判定]を行えます。使うスキルは<運動>ね。こっちの達成値である3を超えれば成功。安全圏(海)までダイブできた事にしてよい、ちなみに安全圏はダメージ0だ。
ファゾルフ:よ〜し任せな! <運動>の成功率は41(コロコロ)……88!? 失敗だって〜〜!!
ミカド:隊長―――!!!(笑)
GM:ではくらって貰いましょう。ロケットランチャーは対人の場合は非貫通でダメージが求められて4D6(コロコロ)……が17――
ファゾルフ:17なら……
GM:――+追加修正が20点なので、合計37点。
ミカド:+20の修正って……デカッ!?(笑)
GM:さらにファゾルフは2D9を振って下さい。10点以上のダメージなので[爆発物ダメージ・ペナルティ表]をどうぞ。低いと死にます。
ファゾルフ:(コロコロ)……まずい7。
GM:「追加ダメージ2D6」を受ける。
ファゾルフ:(コロコロ)……さらに5点食らった。現在耐久力がマイナス6! これは……まさか……!?
GM:どうぞ耐久力が−1以下になったので[致死判定]をして下さい。耐久力のマイナス分を目標値にして2D9をして出目が目標値以上だと死にません。未満だと死亡確定です。
ファゾルフ:どうするんですか! リプレイとってるプレイで完全死したら!!(←PLの素)
GM:いや……どうしたものか……このプレイ自体なかった事にして、今回のはボツにするとか……。
ミカド:でもせっかく発売日の翌日にプレイしてるのに〜(笑)
ハイド:だいたい『そこまでだ!』とか言って不用意に目立つから悪いんだろう? 自業自得だあきらめい(笑)
ファゾルフ:た、確かにいつのもノリで(ファンタジーのノリで)やっちゃったのはあるが(笑)
GM:とにかく[致死判定]をしなさい。
ファゾルフ:了解です。目標値は5で2D(コロコロ)……5と1で成功!
リーレ:(ふぅ……)
ハイド:ま、そんなもんか。
ミカド:でも振ってるの6面体だよ?
一同:『………………』
ファゾルフ:(無言で10面を2つ握る)――ま、6面体で出るんだから余裕余裕(コロコロ)……
GM:まぁ人間、そうやすやす死ぬ事は――
ファゾルフ:(コロコロ……コロ…ピタ)
一同:『………………』
そしてダイスと共に時間が止まった。
一同:『あーーーーーー!!!!!』(そして大爆笑)
ハイド:じゃあ皆さん、今日はリプレイ無しで!(笑)
リーレ:隊長死亡。
そう、ダイスの出目は1と2だったのだ。
ミカド:隊長が船と一緒に吹っ飛んだ〜〜(笑)
ファゾルフ:な、なぜだ!?(コロコロ)……(←納得いかずにダイスを何回も転がしている)
GM:えっと〜〜(←救済処置が無いかルールを読み漁るGM)
ハイド:なんか生き返りは無いのですか?
ファゾルフ:キラキラキラと期待の眼差しですよ(笑)
GM:……(パタン)……うむ。メディックの[リヴァイブ]以外に生き返りは無い(一同爆笑)
ファゾルフ:メディーーーーーック!!!(一同爆笑)
GM:うむ、どうする事もできねー(笑)
ミカド:し、シビアなルールです(笑)
リーレ:隊長が死んだ。
ハイド:やはり判断ミスだったか。ここからは俺が隊長代理だな。
ファゾルフ:くっそーなんで誰もメディックやってねーんだよ!!!
リーレ:確か隊長が「死ぬような甘ちゃんは自業自得さ」って言ってメディックはいらない結論になった。
ファゾルフ:うおおお、自業自得だーーー!(笑)
ミカド:じゃあ隊長が悪いんじゃん(笑)
ハイド:メディックを斬り捨てたのも、状況判断にミスって軽いノリで目立ったのも全部自分の責任という事だな(笑)
ファゾルフ:くっそ〜〜こうなったら俺がNPCをやる! GM、俺は1人でも多くのPCを道連れにしてやるぞ!(一同爆笑)
GM:おお、頑張ってくれ(笑) ここからは残ったNPCの判定は全てキミに任せる(笑)
ファゾルフ:貴様等全員皆殺しだーーー!!!(一同爆笑)
が、あっけなく次のターンにミカドのトンファーで気絶させられるNPC。(素手と武器攻撃は手加減する事で相手を気絶させる事が可能なのだ)
故隊長:(NPC)『くっ……無念』(爆笑)
ハイド:どっちのセリフだよ(笑)

◆An Exchange Hostage

リーレも倉庫の上から降りて来て大破した白いバンの元に合流する3人、隊長がいた船はすでに半分が沈没しており、海上に残った部分からは今も黙々と黒鉛を上げていた。赤い火花が暗い夜空と闇色の海を照らしていた。
GM:最後の一人が気絶し、リーレも合流しました。
ミカド:隊長を探しに燃えてる船に乗り込む!
ハイド:やめろミカド、もう無理だ。
ミカド:だったら! せめて亡骸ぐらい僕たちの手で――
ハイド:あの燃えている船に行いけばお前だって危険になる。お前が足を踏み入れたガンドッグの世界は、こういうものなんだ。常に死が隣り合わせで背中にくっついてきている。お前だって覚悟を決めて俺に付いてきたんだろうが!
ミカド:うう……はい。わかったよハイド先生。でも、なんか怒りが止まない! お前が…お前が隊長を!!! と言ってその辺に落ちてる銃で気絶させた男を撃ちます。
ハイド:それは止めない。気持ちは同じだ。
リーレ:その銃を上から握って止める。――駄目、まだ情報を聞き出してない。
ミカド:ゔ………うわーーー! と銃を海に投げ捨てよう! くっそーーー!って叫ぶ!
故隊長:少年よ大志を抱け、これが青春だ(笑)
リーレ:嫌な青春。
ミカド:うわぁ…なんか隊長なんてどうでもよくなってきた(一同爆笑)
ハイド:せっかく良いシーンだったのに、天国のファゾルフが変な事いうから!!(笑)
故隊長:うるさいわい! 生きてるんだからいいじゃないか!(笑)
GM:あ〜〜死人は黙ってなさい。まだ復讐の機会はあるから(笑) では気絶してた男が起きて、キミ達に囲まれている事に気が付くと――
ハイド:<拷問・尋問>が必要か?
GM:いえ、雇われチンピラなのですぐに口を割ります。
ハイド:写真を見せて――この男をどうした。
GM:「そいつなら街Aで別れた。あとの事は知らねぇ!」
ミカド:車の中にウィルスってある?
GM:ジュラルミンケースがあるね。
ミカド:空けてみる。
GM:試験管が10本入るように中がくり貫かれているけど、そこに入っているのは5本だけだね。
ミカド:ハイド先生、なんか半分足りないっぽいよ?
ハイド:オイ、お前…残りをどこにやった。
GM:「し、知らねーよ! 街Aに着くころ、なんか後ろの方でごそごそやってたみたいだけどよ」
リーレ:主任と一緒に半分は持ち去られた……。
ハイド:だろうな。カルロスに電話する。
故隊長:(カルロス)『はい、もしもしカルロスだが?』
一同:『お前がやんのかよ!!』(一同爆笑)
GM:どうぞどうぞ(笑)
故隊長:(カルロス)『どうした? 作戦は成功したのかい?』
ハイド:ターゲットは回収した。しかし……
故隊長:(カルロス)『しかし? 何かあったのかい!?』
ハイド:主任がどうも街Aで別れたらしく、ここにはいなかった。
故隊長:(カルロス)『そうですか……でもその声色、他にも何かあったのでは!?』(笑)
ハイド:さすがカルロスだな……実は、ウィルスは半分程しか確保できなかった。残りは主任と一緒に別ルートで運ばれた可能性がある。
故隊長:(カルロス)『そうですか……ですが"そんな事より"何かあったのでは!?』(笑)
リーレ:どうしても言わせたいらしい(笑)
ハイド:あ、ああ……実はな……――
故隊長:(カルロス)『実は……実はどうしたんだ!?』(笑)
ハイド:実は……主任とウィルスの残りがどこへ行ったのか、皆目検討がつかないんだ……そっちで調べてくれないか?
故隊長:(カルロス)『そんな事はどうでもいい! 隊長はどうした!!!』(一同爆笑)
GM:おい、それはカルロスのキャラ違うよ(笑)
ハイド:ああ〜〜隊長?(軽い口調で) えっと……死んじゃった(一同大爆笑)
その後、街Aへと戻り情報収集を行う3人だったが――
GM:判定は<交渉>でお願いします。全員一回振ったらイベントが起きます。
リーレ:失敗。
ミカド:失敗。
ハイド:くそ…俺も失敗した。
故隊長:そりゃ成功率が40を切ってる3人だしねぇ(笑)
ハイド:とことん<交渉>のできないメンバーだな。
ミカド:相手にされなかったよ〜(泣)
リーレ:誰からも声をかけられなかったから、話せなかった。
ミカド:リーレ、せめて自分から声かけようよ(笑)
ハイド:こんな時にファゾルフ隊長がいてくれたら(笑)
GM:ではカルロスから電話が来ます。トゥルルトゥルル……。
ハイド:はい、もしもし?
故隊長:『呼んだかい?』(一同爆笑)
ハイド:お前(ファゾルフ)じゃねーー!(爆笑)
故隊長:(カルロス)『いや、すまない、誰かに呼ばれた気がしてね』
ハイド:それで電話してきたのか?
故隊長:そうなの?(笑)
GM:なわけないだろうに(笑) ワイズマンから連絡があってガンドッグの奪った研究資料の半分と、主任のハンスを交換しようと犯人達から交渉があったらしい。場所と時刻も聞いてる。
故隊長:(カルロス)『――と、言う訳です。時間もありませんしすぐに向かってくれますか?』
ハイド:了解した。だが、本当に人質交換に応じる必要は無いのだろう?
故隊長:(カルロス)『その判断はキミ達に任せるよ。なんせ依頼先からの優先順位は研究資料の方が高いからね』
ハイド:ああ、問題無い。と電話を切って2人に説明する。
リーレ:早めに入って狙撃ポイントに隠れていたい。
ハイド:ああ、準備が出来次第さっさと向かう事にする。
ミカド:研究資料は一応ニセモノにしておく?
ハイド:その方がいいだろうな。街で適当に試験管を買って砂糖水でもいれておけ。それと今回は車を借りていくぞ。
そこは街外れの廃工場跡地だった。見渡す限りの草原のど真ん中に、その誰も寄り付かなくなった工場が静かに佇んでいた。
リーレ:途中で車から降りて徒歩で狙撃ポイントに向かいます。今回は草の中に伏せる感じで待機します。
GM:では<局地行動>で隠れて下さい。
リーレ:私は街のスナイパーだったから<局地行動>は持ってない(コロコロ)……失敗。
ハイド:まだリーレが見える位置にいるなら無線で、もっとしっかり隠れろと指示するが?
GM:今回は指示できてもいいでしょう。でも次失敗したら離れすぎて見えないって事で。
リーレ:(コロコロ)……うん、達成値12で成功。
ミカド:ハイド先生、僕達も徒歩で行くの?
ハイド:いや、借りてきた車でそのまま行く。これがあるだけでいざと言う時に遮蔽にできるからな。
ミカド:なるほど!
GM:ではハイド達が近づいて行くと、すでに犯人グループは待ち構えています。(コロコロ)……<感知>は5成功か、リーレを発見できなかった。
ハイド:じゃあ適当に距離を取って車を止め、ジュラルミンケースをミカドに持たせて降りてこよう。迷彩服は着ずに黒いコートとかにするかな。
ミカド:じゃあ僕は子供用の黒いスーツがいい。
GM:いや、まぁどうでもいいけどな。
ハイド:主任はいるのか?
GM:犯人は廃工場の前に黒いバンを止めてあり、数人が表に出ています。廃工場の屋根にロープを張って、そこに顔に布をかぶせられた男が吊り下げられている。工場の入り口にそのロープを簡易滑車に巻きつけた装置があって、そこに犯人が一人いる。
ミカド:主任が吊り下げられているのかな?
ハイド:………………。
リーレ:犯人の数は?
GM:滑車の前にいるのが1人、黒いバンの所でハイド達と対峙しているのが3人、工場とバンの間にいるのが2人の計6人ですね。あとは吊り下げられている男だけ。
ミカド:主任ってその高さから落ちたら死ぬ?
GM:死にますね。滑車と黒いバンの距離は5m、男の吊り下げられている高さは30mぐらい。
ハイド:黒いバンと30m離れた地点に車を止める。
GM:では犯人が――
故隊長:(犯人)『お前達がGM社の依頼で動いているガンドッグか? ぶつは持ってきたんだろうな、見せろ!』
ハイド:ああ、そうだ。ジュラルミンケースを開けて中を見せる。
故隊長:(犯人)『いいだろう。ではこっちに持ってこい』
ハイド:ミカド。
ミカド:じゃあ持っていきます。犯人のところまで来ました。
故隊長:(犯人)『それを置いて下がれ』
ハイド:主任を降ろすのが先だ。
故隊長:(犯人)じゃあ20mほど下げよう。『次はキミが下がる番だ』
ハイド:主任の地面までの距離は残り10mか……縛られている状況だと危険だな。
ミカド:じゃあゆっくり下がっていきます。
故隊長:(犯人)『では、確認させてもらおう』
ハイド:作戦通り頼むぞリーレ。
リーレ:わかった。犯人がケースを開けた瞬間にそのあけた奴を撃ちます。(コロコロ)……クリティカル成功の貫通力は31。ダメージは25点。
GM:一撃で落ちた。
故隊長:(犯人その他)『なんだなんだ!?』『くっそーやりやがったな!』『ぶっころせ!!!』(笑)
リーレ:あ、3射なので2人目と3人目にも当てます。(コロコロ)……またクリティカルと、3人目が21。
GM:全員貫通です。
リーレ:(コロコロ)……22と21点。黒いバンの近くにいた3人を落としました。
GM:ターン、ターン、ターン! と銃声がこだまし、交渉していた3人が倒れる。こっからは戦闘に入る……が、こっちはリーダーがいないので<戦術>判定は放棄します。
ハイド:じゃあ自動的にこっちの番か。
リーレ:私は動きません。あとは任せます。
ハイド:わかった、ならクラスアーツ[ガンアクション]を使用! 1Rに2回行動が可能になる! 最初の行動で[抜き打ち]で撃つ、2回目の行動では普通に撃つ!
GM:[抜き打ち]は−40%の修正がつきます。さらに2丁拳銃での修正と、逆腕での修正も入ります。
ハイド:問題無い、その為の2回行動だ。ちなみに両手にそれぞれSIGSAUERP226(ハンドガン)を持って[オフハンド・トレーニング]も使用する!
※解説11 「クラスアーツ」
 1シナリオ1度きりの必殺技のようなものである(例外として常時発動の修得した技能として現されるクラスアーツもある)。
初期キャラクターは5つ取得する事が可能であり、それはメインクラス(から3つ)、サブクラス(から2つ)に載っているクラスアーツから選択する。またそれ以外でもキャラクタークラスに関係無く取得可能なコモンクラスアーツというものもある。どのように取得しようと合計が5つなのはかわりない。逆に同じクラスアーツを重ねて取得する事も可能だが、同時に重ねて使用する事は不可能である。
GM:[オフハンド・トレーニング]で逆腕での修正は打ち消されるけど、2丁拳銃の修正である−20%は受けて貰うよ。で、対象は?
ハイド:一回目の[抜き打ち]、右手で1人に集中、左手でもう一人に集中、「セミ」で3射(コロコロ)…………右手がクリティカル2回。あとは失敗。
GM:クリティカルした場合はダメージにその回数分+1D6だ。
ハイド:22点ダメージ。
GM:一人倒れた。
ハイド:そのまま2回目の行動、2丁拳銃で1人に集中「セミ」でそれぞれ3射!(コロコロ)……今回は[抜き打ち]の修正が無いから全部成功だ! ダメージは(コロコロ)……19点!
GM:駄目だ…倒れる。残りが滑車前にいる奴だけか、せめて人質ぐらい殺すか(笑)
ミカド:させるか! 走行移動で僕は43m行くから、滑車まで移動! そのままキックでブチ倒す!
GM:確かに35mしか離れていないから移動は可能だが、走行移動しつつ行動を起すと全てに−60%の修正がつくぞ?
ミカド:それはクラスアーツ[フットワーク]で打ち消す! 移動によるペナルティは無視できる! さらに近接に入ったら[マーシャルアーツ]を使用して<格闘>の成功率を+20%上昇!
ハイド:その必要あるのか?
ミカド:実は僕が高いのは<武器戦闘>であって<格闘>は0レベルなんです(笑) でもこれで成功率83%にアップ!(コロコロ)……命中29! 達成値は11!
GM:キックという事は格闘戦闘の[タイプ・打]だな? こちらも[格闘タイプ・打]で避ける!(コロコロ)……達成値は8! 負けたのでキックが命中する。
※解説12 「格闘戦闘」
 格闘戦闘ではまずパンチ・キックと言った[タイプ打]か、投げ技やタックル等の[タイプ投]、もしくは関節技・締め技の[タイプ極]を選択して攻撃します。
[タイプ打]なら普通の打撃方法、[タイプ投]なら成功した場合に対象が[転倒]します。[タイプ極]だと対抗判定で負けない限り継続してダメージを与え続けられます。
  格闘戦闘の攻撃を受けた側は、同じタイプの格闘で回避を試みることが可能であり、また回避をせずにカウンターを狙う事もできます。カウンターを狙う場合は相手と同じタイプの攻撃方法でないとマイナスの修正を受ける事になり、カウンターを行った方が成功すれば逆に相手にダメージを与える事が可能である。
ミカド:ダメージは(コロコロ)……2点。
ハイド:弱いぞ(笑)
ミカド:ふっふっふっ、ここでさらにクラスアーツ[ノックダウン]使用! ダメージを与えた対象を気絶させます!
ハイド:凄いなソレ!(笑)
GM:狙撃で3人が一瞬で倒れ、慌てて銃を構えた2人の敵を2丁拳銃の黒コートが連射で倒し、その銃弾の中を疾風の如く小柄な少年が走りぬけば、こめかみに一撃必殺の蹴りを与えて最後の一人を気絶させた……か。
ミカド:かっこいいー♪
ハイド:チームワークの勝利だ。
リーレ:うん。
故隊長:良いなぁ〜〜(一同大爆笑)
GM:まぁまぁ(笑)
ハイド:とりあえず主任を降ろそう。顔にかぶっている袋も取るぞ。
GM:では主任じゃない顔が出てきます。
ハイド:誰だお前は?
GM:『オレはピエールだ。残念だったなお前等が探しているやつじゃなくて』
ハイド:GM、<尋問>していいか?
GM:いいけど、こっちも我慢するから−20%の修正ね。
リーレ:私はやらない。
ハイド:(コロコロ)……口の堅いやつだ。(←失敗)
ミカド:あ、クリティカル成功(笑)
GM:じゃあ口を割った(笑)
ミカド:ハイド先生、こういう奴はこうするんですよ〜〜と裸にして全身に蜂蜜塗って、草原だし蟻の巣がいっぱいある所に転がす(一同爆笑)
リーレ:ひ…ひどい(笑)
ハイド:お前…えぐいな(笑)

◆A Hiding Place

「ついに犯人の本拠地を見つけたのですね。急ぎ向かって下さい。くれぐれも目標物の確保を!」
GM:と、言うわけで蟻地獄によりかなりの情報を得ました。そろそろラストです!
ハイド:敵のアジトがわかったし、黒いバンに乗って向かっている事でいいんだよな?
GM:問題無いです。ちなみに時間はすでに真夜中です。
ミカド:でも、研究主任のハンスって奴が事件の黒幕だったなんてね。
ハイド:いや、その可能性は最初から考慮していた。だいたい研究所が襲われ全ての研究員が死亡しているのに、主任だけが誘拐されたってのがおかしな話だ。それにこういう手合いはウィルスだけを頂く事はあっても、その製造法まで奪おうとはしない。
ミカド:そうなの?
ハイド:もし製造法が狙いなら研究所からデータか何かを盗むはずだ。今回の依頼では主任とウィルスだけが奪われた。これは主任が製造法を知っているからこそ、他人には渡さぬように他のデータ等を破壊したと考えられる。――とか説明しながら運転席でフルスピード(笑)
リーレ:助手席で――敵の数はボスが1、ザコが5……それと裏切り者の主任だけ。アジトごと破壊して構わないと思う。
ハイド:それは駄目だ。今回の任務はあくまでウィルスの奪取。主任はどうなっても構わないが、それだけは抑えなければならない。
ミカド:後部座席から助手席と運転席のシートの間に乗り出して――めんどくさいねぇ〜〜って言う(笑)
ハイド:それがプロの仕事ってもんだ。
GM:ではそろそろ森のに入り、しばらく行くと金網が道を塞ぎます。『この先私有地』との看板もくっ付いてます。
ハイド:これ以上は徒歩で進むか。キャリーオーバーで修正入るが、ロケットランチャーとかを持って行くか。
森の中を慎重に調べながら進んでいく3人。やがて森の中に富豪の別荘のような建物が見えてくる。
ハイド:おかしい。なぜ見張りがいない? GM、車の轍はあるか?
GM:屋敷に1台のグレーのバンが停まっています。轍はどうもその車のようです。
ハイド:敵は確実にあの屋敷にいるにはいる……ようだが……。どこまで隠れたままで近づけそう?
GM:玄関から50m付近までなら草に隠れて行けます。これ以上は目立ちますね。
ミカド:じゃあ僕が見てくるよ。小柄だし偵察は得意だから(笑)
ハイド:ああ、任せた。
ミカド:<局地行動>でいいんだよね?(コロコロ)……成功。達成値15!
GM:<感知>も行って下さい。
ミカド:<感知>(コロコロ)……12で成功。
GM:気配は何も感じないね。玄関のところまでやってきました。
ミカド:気配って……家の中からも?
GM:玄関1枚を越して感じる分には誰もいないようだね。
ミカド:じゃあ玄関から…おじゃましま〜す(コロコロ)……今度は<市街行動>? 達成値は13ね。
ハイド:無茶はするなよ。危なくなったらすぐに引き返せ。命取りになるぞ。
ミカド:大丈夫、隊長が良い教訓になったから(笑)
GM:玄関から入ると、左が居間になっている。右はドアがあって何かの部屋だろう。正面には廊下が続いており、その廊下の途中に二階へ上がる階段がある。……が、その階段がバリケードで塞がっているね。
ミカド:バリケード? 意味わかんないな。今は夜だから暗いよね? まいった、ナイトスコープを借りてくれば良かった(笑)
GM:まぁ今日は満月という事で、多少は見えることにしていいです。報酬入ったら今度からちゃんと買って下さい(笑)
ハイド:GM、外から屋敷を見た感じはどうなの? 2階とかはどうなってる?
GM:2階は全てカーテンが締め切られて中の様子は見えません。正面から見ると2階にはバルコニーがついてます。誰もいないけどね。
リーレ:嫌な予感がする。罠かも。
ハイド:ああ、同じく。ウィルスの奪取も重要だが、ここで死ぬわけにはいかないな。多少荒っぽいが藪を突付くか。ミカド…これより少々荒療治をする。気をつけろ。
ミカド:へっ? 何をするって?
ハイド:廃漁港で奪ったRPG−7ロケットランチャーを構えます。
ミカド:ちょ、ハイド先生まさか!?
ハイド:安心しろ、狙うのは2階の中央だ。
ミカド:ま、まぁいいか。ハイド先生が安全って言うならそれはそれで……――
ハイド:(コロコロ)……うむ、失敗した(笑) どこいったんだロケットランチャーの弾!?(笑)
GM:じゃあルールブックに載ってる<投擲>用の「誤投着弾点図」を使おう。本当は平面で使用するものだけど、今回はこれを立体的に見立てて……ハイドは2D9を振って、それにスキルレベルを足した値を教えてくれ。
ハイド:(コロコロ)……6でレベルが1だから7だ。
GM:7……目標地点より少しだけ左のかなり下の方……
ハイド:んん?
リーレ:つまり?
GM:うむ、丁度一階の窓ガラスを破って居間に転がってくる(一同爆笑)
ミカド:なんか来たーーーー!!!(爆笑)
GM:命中しているわけではないのでミカドは今、有効半径にいます。<運動>で成功すれば安全圏までジャンプ可能です。
故隊長:こっちの水はあーまいぞー(笑)
ミカド:いやだー隊長の所には行きたくないーー!! (コロコロ)……成功! 廊下の先までジャンプ!(笑)
GM:ではミカドは問題無い。外にいる2人は一階の左にある居間の部分がぶっ壊れて、二階部屋の瓦礫が居間があった所に落下するのを見る。
ハイド:ミスったか。
リーレ:………………。
ミカド:あ、あ、あっぶねー(笑) なにするんだよハイド先生!?
ハイド:気をつけろ、敵にバレたかもしれん。
ミカド:もうバレバレだよ! 中にいる僕の身にもなってよ!(笑)
GM:では中にいるミカドですが1階の廊下最奥まで着ました、突き当たりには裏口の扉があり、左右には部屋にも部屋に繋がる扉があります。ここでちょいと<感知>−20%で判定してくれ。
ミカド:(コロコロ)……それぐらい余裕で成功。
GM:階段の下にあるデッドスペースから「ヒッ!?」と小さな人の悲鳴が聞こえた。
ミカド:そこの行く。廊下から繋がる扉は無いから奥の右の部屋に入ろう。ちなみに2階から敵が降りてくる気配は?
GM:誰かが降りてくる気配はしない。で、ミカドが入った部屋は台所だね、奥の方に階段下のデッドスペースに入れる扉がある。
ミカド:開けます。
GM:「た、たのむ! 助けてくれ!」――と写真の男…研究主任のハンスがいます。デッドスペースの中は食糧庫だったみたいだね。ソーセージとかチーズとか置いてある。
ミカド:ハイド先生、ターゲットの主任を発見しました。
ハイド:よし、主任はどうなっても構わない。ウィルスの所在を聞き出せ。
ミカド:先生たちはこっちにこないんですか?
ハイド:なんかロケットランチャーのせいで玄関が塞がってな(笑)
GM:そうなんだ(笑)
故隊長:じゃあそういうことで(笑)
ミカド:まぁさっき廊下の突き当たりに裏口あったよね? 逃げるのはいつでもできるし事情を聞こうかな。ウィルスをどこにやった?
GM:「た、頼む助けてくれ! 俺は死にたくない」
ミカド:別にお前なんか殺さないさ。僕達の目的はあんたが一緒に持ち出したウィルスだよ。
GM:「ウィルスなら2階だ。でも5本のうち1本はあいつらが使いやがった! 4本の残りは寝室のクローゼットの中にまだケースと一緒に入っているはずだ! ほんとうに、本当に俺を殺さないんだな?」
ミカド:そう言ってるじゃないか、しつこいなな――ハイド先生、なんか5本あるうちの1本を犯人が使っちゃったみたいですよ?
ハイド:使った? どういうことだ……。
GM:「そうか……俺を殺しにきたのかと思った……そうだ、それどころじゃない!」――と主任は食糧庫から急いで出てくると、台所のガス台の下に入り込んで何かやりだす。
ミカド:何やってるの?
GM:「あんたまだちっちゃいがガンドッグだろ?」
ミカド:「もちろん!」
GM:「急いでここを離れるぞ……じゃないと危険だ! 兎に角逃げるんだ!」と主任は廊下に出て――
ミカド:あ、逃げるなら裏口から行くよ、玄関瓦礫の山だし(笑) じゃあ主任連れて裏口からとりあえず脱出しました。ハイド先生、主任は救出しました。問題ありません。
ハイド:ではとどめだ。もう一発行くぞ。
リーレ:まだ持ってたんだ……。
ハイド:2つ持ってたからキャリーオーヴァーの修正入ってたんだ(笑) 今度はM72A2LAWロケットランチャーこれは自前の武器だ(笑)(コロコロ)……また命中失敗した(笑)
リーレ:………………。
ミカド:そう言えば主任はさっき何やってたの?
GM:ああ、言い忘れてたな――「ガス管に細工していたんだ。時限式に屋敷がぶっ飛ぶように!」
ミカド:え? じゃあ今台所でガスがシューシュー?
GM:「その通りだ」
ミカド:ハ、ハイド先生! 今屋敷にガスが充満しつつあります! ついでにウィルスまだ確保してません!(笑)
ハイド:遅いぞ! もうロケットランチャー撃っちゃったじゃないか!(一同爆笑)
リーレ:しかも外しているし。
GM:じゃあまた「誤投着弾点図」を振ろう。1階に命中するならガス爆発を誘爆してウィルスも消滅します。
ハイド:(コロコロ)……12だ。
GM:む、これは正面のかなり上方……なので屋根が全て吹っ飛んだ。ガス爆発の誘爆は無し(笑)
ハイド:リーレ、これで屋敷の2階にいるやつらをスナイプしやすくなっただろう?(笑)
リーレ:その必要あるの?
ハイド:それよりミカド! お前さっき「問題無い」って言って来ただろう! まだウィルス回収してないってどういうことだ!
ミカド:だって主任回収しただけだったんだもん! しょうがないじゃん! 先生が人の話聞かないで早とちりするからいけないんだよ!
リーレ:軽口を叩き合っている場面じゃない。
ハイド:その通りだ。ミカド、すぐにウィルスの回収に向かえ!
ミカド:いつガス爆発するかもわからないのに!?
GM:と、横から研究主任のハンスが――「おい、何を考えているかわからんが、早くここから逃げるんだ!」
ミカド:なんでそんなに慌てる!? 確かにウィルスは怖いけど――
GM:と、ここで正面にいる2人は<感知>を−10%でして下さい。
ハイド:(コロコロ)……成功。
リーレ:成功。
GM:では屋根が吹っ飛び、リビングのあった左正面が半壊している家ですが、ゆら〜りと人影が見えてきます。その姿や服装は犯人のモノだね。でも動きがぎこちなくておかしい。
ハイド:暗視スコープで見てみるか。ウィルスで斑点だらけになって苦しんでたりするのか?
GM:犯人達は一様にふらついており、その肌は全てが腐敗したかのように爛れて、所どころ骨が剥き出しの部分も見える。目はどこを向いているのか解らぬ程黄色く濁り、頭髪も全て抜け落ちたものから、少しだけ残っているものまで……ハイドはそれを見てあるキーワード……モンスターを思いつく。
ハイド:いや、確かに思いつくが……そんなものがこの世に存在するのか? というかこのガンドッグの世界に?
リーレ:私も見る……そして遠慮無くつぶやこう……ゾンビ?
GM:一方、ミカドも研究主任からウィルスで犯人達がゾンビに変異したとの話を聞きます。
ミカド:バッカじゃないの? そんなわけないじゃん? テレビゲームじゃないんだからさ(笑)
ハイド:通信で割り込もう――いや、ミカド……どうも冗談ってわけではないようだ……今、ゾンビと思わしき犯人を数体確認した。って、本当にこれでいいのか? 自分でも言ってていいのかわからないぞ? っつかPL自身がわからん?
リーレ:このガンドッグの世界にゾンビなんているんですか?
GM:ガンドッグの世界の常識は、PLのいる現実世界の常識に合わせていいです。だからゾンビは存在しない。だがこれを見てくれ(とGMはルールブックP202を見せる)。
そのページの最後には、テロリストや兵士などの敵のデータに混じって、なぜかゾンビのデータが載っていた。
一同:『いたーーーー!!!』(一同爆笑)
GM:デザイナーさんの念願だったらしい、なのでこっそりルールブックに載せたんだって(笑)
ハイド:デザイナーの念願かぁ…じゃあ仕方無いな(笑)
リーレ:衝撃の事実(笑)
ミカド:とりあえずミカド的には嫌がろう。ハイド先生が言うなら本当なんだろうけど、ゾンビのいる中に行きたくない、それにいつガス爆発するかもわからないし。
リーレ:それだとウィルスを諦めることに。
ミカド:でもゾンビにガス爆発だし……。
ハイド:ミカド……よく聞け、確かに状況は最悪かもしれない。だがな、ここで怖気づいたらお前はガンドッグとしてそこまでだ。もし無事に任務達成できたらお前を一人前の銃猟犬(プロフェッショナル)として認めよう。もし無理なら俺からカルロスに言ってお前のガンドッグとしての契約を破棄してもらう。
ミカド:う……先生?
ハイド:決めるのはお前だ。
リーレ:………………。
ミカド:……わかったよ! 僕はガンドッグだ! これぐらいなんとでもない!! 主任には手加減で気絶させる。トンファー振り回して気合を入れてから屋敷に突っ込んで行く! 目標は2階の寝室クローゼットの中!!
ハイド:よし、頼んだぞミカド……。
リーレ:隊長の二の舞にならないように気をつけて。
ミカド:任せろ! なんかリーレから初めて優しい言葉を聞いた気がする(笑)
リーレ:リーレ的にも仲間意識が芽生えだしたのです。
GM:ちなみにハイドとリーレよ。2階にいたゾンビだが、その内2体が壊れた部屋から1階に下りてくるね。
ハイド:確かウィルスは2階の部屋だったな……リーレ、お前は2階のゾンビをなんとか狙撃しろ。俺は1階に降りてきたターゲットを撃破する。SIGSG550(ライフル)を構えて30m付近で待つ。
リーレ:私は木に登って上から二階を狙撃します。
ミカド:僕は特攻!!! 僕はガンドッグだ!!

◆In Cost For Bio

「にク…ニグ…ニんゲ…ゲッゲッゲッ……グルルルルルウルウルゥゥゥィウイイイイイ!!!」
GM:さて、ここからはTRS(ターゲット・レンジ・システム)を併用して進めます。
ミカド:TRS?
GM:ターゲット・レンジ・システム――ガンドッグのキモの一つだ!
※解説13 「TRS(ターゲット・レンジ・システム)」
 爆弾解除やカーチェイス、一発必中の狙撃や交渉…そんなドラマティックなシーンを再現する為のルールである。
TRSはターゲッティングトラックと呼ばれる横5マス、縦5マスのマス目のシートをすごろくのように進むのが主な行動です。TRSはその行為が成功するまでを5段階に分けており(なので縦に5マスになっている)、その段階ごとに、使用するスキルとその修正があります。PCは自分の番の時にその指定されたスキルで判定し、その達成値によって何マス進めるか「マーカー進行表」と照らし合わせて、トラックを進みます。

判定に成功すれば続けて判定する事が可能です。しかし、続けるたびに−10%の修正が加算されます。判定に失敗したら自分の番は終了します。

トラックの最後まで進むか(目標を達成するか)、リミット(戦闘におけるラウンドと同じような意味ですが、リミットは単位が自由です。そのTRSの状況と目的に応じて1リミットは1時間にも1分にもなります)がシナリオによって決められただけ過ぎると強制終了します。
ミカド:いまいちわかんねー!(笑)
GM:まぁ具体的にやってみる方が早いね(笑) 今回は1リミット1Rと同じにします。TRSを使うのはリーレとミカド、ハイドは今まで通り普通に戦闘してていいから(笑)
ハイド:なんか仲間外れだな(笑)

リーレのTRS
『ターゲット:2階のゾンビをスナイプ』――リミットは5(6R目に入った時点でガス爆発)
レンジ1:<運動>    修正無し   屋敷の2階を見下ろせる木に登る。
レンジ2:<精神>    −20%    現実を直視し相手がゾンビであろうと平静を保つ。
レンジ3:<狙撃>    修正無し   不安定な木の上から射撃体勢を確立する。
レンジ4:<狙撃>    修正無し   誤差修正。最終照準。
レンジ5:<狙撃>    −30%    B−R−A−S−S(ブラス)。発射。


ミカドのTRS
『ターゲット:ウィルスの奪取』――リミットは5(6R目に入った時点でガス爆発)
レンジ1:<運動>    修正無し    屋敷の2階に駆け上がる。
レンジ2:<市街行動> −10%(※) 廊下のゾンビに見つからないように寝室へ向かう。
レンジ3:<運動>    −30%(※) クローゼットの中から現れるゾンビを回避する。
レンジ4:<感知>    修正無し    クローゼットからウィルスが入ったジュラルミンケースを見つける。
レンジ5:<運動>    −30%(※) ゾンビを回避して階段を下り裏口から脱出。
  (※)リーレがゾンビを全滅させた場合、この修正は0となる。


ハイド:なんかリーレの狙撃が運命を左右しそうだな(笑)
故隊長:GMー暇ーーー!(笑)
GM:よし、じゃあ一階へ降りてきたゾンビのうち、1体は犯人グループの首領としましょう。データはファゾルフ隊長のデータに<格闘>4レベル、耐久力に+30したキャラで(笑)
故隊長:<格闘>の成功率が88、耐久力は66だ(笑)
GM:こっちで用意したデータだと<格闘>107の耐久力69だから、ちょっとだけ弱いぞ。
故隊長:いや、実は装備品が強いですよ。装甲値なんて15ありますから(笑)
ハイド:15かぁ…きついなぁ。
故隊長:(ゾンビリーダー)『肉〜肉〜〜ハイドの肉〜〜』(一同爆笑)
ハイド:俺の名前知ってんのかよ(笑)
GM:順番は<戦術>です。ゾンビたちは<戦術>の権利を放棄します。指揮できないし(笑)
ハイド:最初はリーレだな。
リーレ:木に登ります(コロコロ)……成功、達成値は15。
GM:「マーカー進行表」は5以下が1マス、6〜11が2マス、12〜17が3マス、18以上が4マスなので3マス移動だね。
リーレ:続けて行動していいですよね?
GM:いいです。マイナス10%の修正が入ります。
リーレ:<運動>は66だから55になって(コロコロ)……42で成功。5マス目に行ったので木には登りきりました。
GM:すると次は一行下がって<精神>のレンジに入ります。続けて行う事は可能です。ただし連続で行う事で生じる修正が−20%、元々ゾンビを見て精神がざわついてるのでさらに−20%の修正が入ります。
リーレ:<精神>は76だけど36まで減るのか(コロコロ)……駄目。失敗した。
GM:ではリーレは終わり。
リーレ:落ち着け私……。
ハイド:さて俺か……ふと、もしかしてゾンビに攻撃されると感染するのか?
GM:えっと……『かみつきで攻撃された場合、適切な医療処置を受けないと感染する可能性がある』――らしい。
ハイド:メディーーーーーック!!!(一同爆笑)
リーレ:本日2回目(笑)
故隊長:やっぱメディック入れた方がよかったよ(笑)
ハイド:まぁ無い者強請りしても仕方無い。近づかれる前に殺る! 隊長ゾンビに集中「フル」で(コロコロ)……70クリティカル貫通力28、2射目が貫通力11、3射目は失敗した。
故隊長:(ゾンビリーダー)最初は貫通するが、2射目は非貫通だ。
ハイド:(コロコロ)……25点と(コロコロ)……12点。
故隊長:(ゾンビリーダー)おお、ゾンビ化してたおかげで生きてる(笑)
ミカド:よし、僕だね!<運動>で(コロコロ)……16とレベルが2で18! 4マス! 一気に2階へ駆け上がった! 行の最後まで行ったら次の行の最初にワープだよね?
GM:そうです。次は隠れましょう。廊下にはゾンビが3体います。−10%の修正です。
ミカド:2回目だし合計で−20%(コロコロ)……11! 2マス移動、<市街行動>も<運動>も成功率は106あるから余裕余裕♪ 次は−30%で(コロコロ)……はい、14! 3マス移動! マス目余ったから、次の行ですでに1マス進んでいる状態からスタートしていいの?
GM:それは無理、行の最後まで入ったら、そこでワープ。余ったマスは持ち越せないから(笑)
ミカド:まぁいいや、上手く寝室に入室! まだまだ行くぞ(コロコロ)……あれ? 00?
ハイド:ファンブルだな。
GM:ファンブルの場合、一行分上に戻ります。
ミカド:ってことは2階の廊下で隠れるところの最初のマスに戻ったって事? うわぁ〜! 寝室のクローゼット開けたらゾンビがいたーー!? って驚いて廊下まで戻っちゃいました(笑)
ハイド:何やってるんだミカド! ゾンビ如きでビビるな!
ミカド:ビビリるって!
リーレ:それにハイドだって叫んでた。
ハイド:やっぱ怖いよな(笑)
GM:ファンブルで失敗したのでミカドの行動も終了です。さてゾンビの行動です。先にザコゾンビが行動……走行移動でハイドに接敵して攻撃(コロコロ)……失敗。走行移動したから−60%だし、絶対成功以外は無理なんだよね(笑)
故隊長:(ゾンビリーダー)こっちも同じだ。30mなら走行移動可能! ハイドに噛み付く!(コロコロ)……19で成功! 達成値は14!
ハイド:ぎゃー来たー!
故隊長:(ゾンビリーダー)『コッチのゼガイハ……イイゾ〜〜』(笑)
ハイド:うるさい! 仲間になってたまるか! <格闘>で回避(コロコロ)……30! クリティカルで回避した!!!
GM:では2R目です。
リーレ:(コロコロ)……達成値14で成功。3マス進んだ。連続で(コロコロ)……達成値6で成功2マス! <精神>クリア! ゾンビの恐怖に打ち勝った(笑)
ハイド:あとは得意の狙撃だけだろう! 一気にいけ!
リーレ:3回目だから−20%で木の上から態勢を整える(コロコロ)……12で3マス。次は−30%で(コロコロ)……8だから2マス。射撃体勢準備完了。次に行きます。誤差修正−40%で(コロコロ)……あ、失敗。
GM:いや、十分過ぎる程進んだから(笑)
ハイド:よし、次は俺だな。慎重移動で1mだけ下がって「フル」で隊長ゾンビを3射(コロコロ)……貫通11、貫通20、最後は失敗だ。ダメージは9点と22点!
故隊長:(ソンビリーダー)『オ・オノレ……オノレハイ――』死亡した。
ハイド:よし!
故隊長:暇になるじゃないか! なんでこっちを狙うんだ!(笑)
ハイド:お前の<格闘>レベルが脅威だからに決まってるだろうが!
GM:さぁミカドだ。
ミカド:また隠れて侵入か(コロコロ)……1回目成功、(コロコロ)……2回目も成功でクリア、3回目は室内で(コロコロ)……うお、今度は普通に失敗した(笑)
ハイド:だからビビるなと言っているだろう!
ミカド:ビビって無いって! 今度はちゃんと部屋に入ったし(笑)
GM:最後のゾンビザコがハイドに向かって噛み付きを(コロコロ)……99で失敗か(笑)
ハイド:ちょっと余裕になってきたな。
GM:では3R目です。
リーレ:誤差修正(コロコロ)……成功、二回目(コロコロ)……成功、出目が低い(コロコロ)……3回目成功で誤差修正/最終照準セット。ブラスに入ります。−60%か(コロコロ)……2マス、−70%で(コロコロ)……1マス、−80%で(コロコロ)……成功!
ハイド:ついに狙撃可能なところまできたか。
リーレ:狙っていたのは寝室のクローゼットに隠れていたゾンビでいいですか? 屋根は吹っ飛んでいるので見えると思いますし。クローゼット一度開けたなら寝室にいますよね?
GM:OK(笑) 狙撃のTRSで最後まで行った場合は命中がクリティカルした事になります。
リーレ:「セミ」で3射したいです。
GM:いいですよ。ただし2射目が打てるかどうかは、最後のレンジ(レンジ5)のスタート位置に戻ってからまたやってもらいます。
リーレ:クリティカルならとりあえず、1射目は成功扱いでいいですか?
GM:構いません。
リーレ:じゃあレンジ5から再チャレンジ(コロコロ)……10でクリティカル! 3射目は(コロコロ)……無理。2射だから5D6+10(コロコロ)……ダメージは27点!
GM:ゾンビはよろめくけど倒れません。
リーレ:耐久力高い?
ハイド:俺は再び慎重移動して下がった後、ザコゾンビを「フル」で撃つぞ(コロコロ)……12、13、10だ! 装甲値で阻まれたか?
GM:いや、ザコゾンビの装甲値は0だし(笑)
ハイド:じゃあダメージは(コロコロ)……17と12と20だ!
GM:ああ〜〜もうちょっと低ければ……ザコゾンビも倒れてしまった。噛みたかったなぁ。
故隊長:まったくだ(笑)
ハイド:メディックいないんだからやめてくれ。
ミカド:よし、じゃあ僕が行こう、寝室のゾンビはまだいるから−30%なのね(コロコロ)……達成値15だから3マス、−40%(コロコロ)……はい成功、1マス移動してクローゼットに到着!
GM:次はウィルスの入ったジュラルミンケースを取り出しましょう。
ミカド:<感知>に−20%で(コロコロ)……8だから2マス。(コロコロ)……失敗した。クローゼットの中を漁ってる(笑)
GM:では4R目です。それそろ危険ですよ。ガス爆発が(笑)
リーレ:同一目標を狙っているのでレンジ5のスタート位置からでいいんですよね?
GM:いいですよ。
リーレ:<狙撃>(コロコロ)……成功、(コロコロ)……成功、1射は確実です。次2射目(コロコロ)……(コロコロ)……2射目も成功(コロコロ)……(コロコロ)……3射目も成功。寝室ゾンビに3射成功です。
GM:ダメージをどうぞ。
リーレ:31点ダメージです。
GM:ミカドがクローゼットを調べてて背中を向けていたとき、寝室ゾンビがどこからか撃たれて四散する!
ミカド:リーレを信じているので後ろは見ません。今はケース探しで忙しいです(笑)
ハイド:俺はミカドに通信で言おう――ミカド、もうウィルスは良い! 時間がない、このままじゃガス爆発に巻き込まれて死ぬぞ! さっさと降りて来い!!
GM:そんなミカドです。
ミカド:<感知>(コロコロ)……4!? でも1マス! もう一回(コロコロ)……達成値12! ジェルラミンケース発見! ハイド先生、見つけました! ウィルス確保です!
ハイド:良くやった! だが急げ、もう時間が無いぞ!!
ミカド:3回目、脱出を試みます!
GM:廊下にはゾンビがまだ2体いる。修正は−30だ。
ミカド:きっついなぁ(コロコロ)……うう…失敗した。
リーレ:次のターンで逃げ切らないとやばい。
ハイド:ミカド……お前なら出来る。そう…信じているぞ(笑)
GM:では最後のラウンドです。
リーレ:もう廊下の1体を撃っても、2体目が残るから無意味……ミカドを信じて祈ります。
ハイド:屋敷を見つめたまま何も言わずに行動終了。
GM:さぁミカド、最後の行動だ。
ミカド:GMに一つ提案があります。
GM:???
ミカド:ゾンビがいるのは廊下ですよね? 寝室のはリーレが倒してくれましたし。
GM:うむ、そうだが?
ミカド:ゾンビのせいでマイナス修正がつくなら、このまま寝室から窓を突き破ってジャンプして脱出する事はできませんか? それならゾンビのマイナス修正もつかないし。
GM:おお、それは良いアイディアだ! 採用しよう! 最後のレンジ5は<運動>の修正なし!「窓からの脱出」って事で(笑)
ミカド:こんな所で終ってたまるか(コロコロ)……89! 達成値19で4マス! ケースを抱えたまま窓に突っ込む! バリーーンッ!!!
GM:その瞬間、ドッカーーーン! っと屋敷が大爆発を起す! 爆風に煽られて空中のミカドも吹っ飛ばされる。最後に5D6点の落下ダメージを食らってくれ。ケースを抱えているから受身も取れないしな。
ミカド:(コロコロ)……20点減った。ゴロゴロと森の端まで転がって間一髪だった事を知ります。
ハイド:ミカド! ミカドーーーー!!! 後ろの状況は見えないから無線に叫んでいる(笑)
リーレ:木から急いで下りて、屋敷の裏手に走っていきます。
ハイド:追うぞ。
GM:ではかなりの傷を負っていますがミカドが倒れています。その両手にしっかりとジュラルミンケースを抱えて。
リーレ:生きている事に安堵しましょう。
ミカド:ハイド……先生……へへっ、僕やったよ。と自慢気に言います。
ハイド:ああ、そうだな無茶しやがって。
ミカド:先生には…言われたく……ないよ――と笑います。
ハイド:ふっ…と口元を綻ばせましょう。
ミカド:ねぇ先生……これで…いいんでしょう? 僕も…ガンドッグだよね?
ハイド:やれやれと言った表情の後、ニヤリと笑い……ああ合格だミカド、お前は一人前の銃猟犬(ガンドッグ)だよ。俺達と一緒のな。
ミカド:へへッ…と疲れきったように気を失いましょう。
リーレ:ミカドを背負います。
ハイド:大丈夫か? とケースを拾いながら。
リーレ:背負った後に、顎でそこいらで倒れている研究主任を指します。
ハイド:ああ、あっちは俺が持とう。
その日、夜空を染めた紅の炎を背に、銃猟犬が自分達のねぐらへと帰って行った。その手にしっかりと獲物を抱え……そして自分達の新しい小さき仲間を抱えながら。
ガンアクションRPG ガンドッグ
『MISSION1:Revenge of Commander』 了


◆Debriefing

GM:4人ともお疲れ様でした!
一同:『お疲れ様でした〜!』
GM:ではアフターミッション――経験点の計算に入ります。まずはメイン・オブジェクト(ミッションの大目標)を達成できたかです。これはウィルスの確保ですから成功です。全PCに2点です。
リーレ:1本使われてたけど?
GM:正確には半分でも奪還してあれば問題無いので。
リーレ:わかった。
GM:次にサブ・オブジェクト(小目標)です。これは研究主任の救出なのでこれも成功。全PCに1点です。
ハイド:実は裏切り者だし殺してもいいかと思ってたがな(笑)
ミカド:それは内緒ですよ先生(笑)
GM:次は生還。
ファゾルフ:生還?
GM:「ミッション終了時に生き残っていたPCは無条件で経験点を1点得ます」
ファゾルフ:貰えねーー!!(一同爆笑)
ハイド:死んだしな(笑)
ミカド:死んだしね(笑)
リーレ:愚かだから。
ファゾルフ:リーレ、それは違う。ちょっとルールの厳密さを忘れていただけだ(笑)
GM:最後、特に素晴らしい活躍をしたPCに1点の経験点を与えてかまわないらしい。MVPか……。
ハイド:天国のファゾルフに(笑)
ミカド:隊長にお供えする(笑)
リーレ:地獄の隊長1点。
ファゾルフ:意味ねーーーじゃん!(一同爆笑)
GM:ま、経験値はこんな所だ。どうだねガンドッグをやってみた感想は?
ハイド:予想通りの楽しさだった(笑) やっぱ期待していてよかった。
ミカド:いや〜〜いいですねぇ。最高ですよ。なんか銃を一回も撃たなかったけど面白かった(笑) 個人的にはTRSが最高です!
GM:うん、TRSはちょっと面白かった! 最後絡め手で抜けられたけどな。
ミカド:あれに思いつかなかったら、もしかしてガス爆発で死亡してたかもしれませんし(笑)
リーレ:私は難しいと思った。最近のシステムがここまで細かくないからかな?
GM:それは人それぞれかな? ガープスとかやってる人は簡単と感じるだろうし、逆にS=Fとかばっかやってる人にはシビアに感じるかもね。
ハイド:余裕余裕(←ガープスする人)
ファゾルフ:厳しいってこのゲーム(笑)(←演出でいつも乗り切る人)
ミカド:しかし死んだ時は盛り上がった(笑)
GM:まさか死ぬとは思わなかったな(笑)
ファゾルフ:今日、ガンドッグやってわかった事は一つ。
ハイド:ほう?
ファゾルフ:重要なのはこれだ――メディーーーーーック!!!(一同爆笑)
GM:では感想戦は続きますが、この辺で一端締めましょう。それでは皆さん、本当にお疲れ様でした!

TOPリプレイ ⇒ガンドッグ〜GUNDOG〜                    戻る