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ガンアクションRPG ガンドッグ
――2003年。地球規模で異常気象が発生。
――2006年。異常気象は収束に向かうも世界は重度の食糧危機に陥る。
――2010年。異常気象発生からの7年間はナイトメア・ストームと呼ばれる悪夢のような歴史を刻む。食料危機により生まれた貧富の差、凶悪事件の増加、暴動、クーデター、すなわち世界全体の治安の悪化。
――2016年。現在。世界には今だナイトメア・ストームの爪痕が残り、犯罪は増加し世界情勢は不安定を極めていた。
2005年3月27日セッション録音


MISSION5:

――The Last Mission/Gun dog――


◆Preparation

とあるセッション終了後。某居酒屋で2人の男が話し合っていた。
相原あきと:さて、PL達もガンドッグに慣れてきたし、私はずっとやりたかった事をしたいと思う。
上野:と、言うと?
相原あきと:アレだ。『こちらチームアルファ、ブラボーへ、ゼロアワー5秒前……3、2、1』『こちらブラボー、了解。突入する!』――2チームで1つの施設を別々の入り口から侵入したりするヤツ。
上野:それは面白い! でも、どうやって?
相原あきと:いわゆるリンクセッションを行えば良いと思う。
上野:リンクですか?
相原あきと:そう。でもそうなるとGMが私1人じゃ足りないわけで……。
上野:そこで俺の出番ですか(笑)
相原あきと:お願いします(笑)
上野:わかりました。どうせアニータもガンドッグをクビになっちゃったし、丁度良いです。それで、シナリオの骨組は?
相原あきと:2部屋を使ってやろうと思う。セッション時間は10時間。前半と後半でリンクの質を変えたい。
上野:リンクの質?
相原あきと:前半はそれぞれ別のミッションを行う。その成否によって後半シナリオに影響を与えるセッション。そして後半は2チームで1つの施設を別々の入り口から、同時に攻め入るセッション。
上野:いいですねぇ。それで行きましょう。
相原あきと:で、シナリオの大雑把な流れなんだが……――
上野:――あ、それならラストの敵をコレにして……――
その夜。1つの馬鹿なシナリオが完成した。
しかし、その時私(相原あきと)は気が付いてなかった―― こんなシナリオ……どうやってリプレイに書き起こせば良いんだよ……。

◆W.I.S.E.Agent

ハイド=エントリュア  アサルト/スカウト
出身:ドイツ  性別/年齢:男/54  身長/体重:180/72  外見:金(白)髪に灰緑の瞳
【筋力】8 【器用】5 【敏捷】7 【知力】4 【感覚】7 【魅力】5 【体格】8 【外見】8

  出身は特殊部隊イギリス空挺団(SAS)であるが、任務活動中に仲間とはぐれてしまい生きていく為に一時的にゲリラに身を落とす。ゲリラでの活動が1段落してからは日本へ渡り、華族に連なる鳳凰院家が一人息子ミカドのボディガード兼家庭教師をして生活するも、再びガンドッグとなり銃を手にした。54歳のロマンスグレーなおじさん。ミカドからは「先生」と呼ばれ尊敬されている。



リーレ=ナシン  スナイパー/スナイパー
出身:北米  性別/年齢:女/17  身長/体重:167/57  外見:黒髪黒目の黄色系
【筋力】6 【器用】9 【敏捷】5 【知力】6 【感覚】10 【魅力】1 【体格】5 【外見】10

  プロの掃除屋(スイーパー)に育てられた北米育ちの中華系。絶世の美少女であり年齢は17歳。街を歩けば引っ切り無しに声をかけられそうなものだが、本人が無意識に放つ研ぎ澄まされた殺気と、常に警戒を解かない事から生まれる近づき難い雰囲気によって、常に1歩離れて他人が流れを作る。常に寡黙で必要な事でしか口を開かない無口なスナイパーである。休日にサラの買い物に付き合わせられたりするらしい。



トーマス=プログレッシブ  コマンダー/アサルト
出身:イギリス  性別/年齢:男/27  身長/体重:185/80  外見:金髪碧眼のイギリス系
【筋力】8 【器用】5 【敏捷】7 【知力】8 【感覚】7 【魅力】5 【体格】9 【外見】7

  高校卒業後にすぐ軍属に入る。現場での指揮力とその戦闘力から着々と出世していくが、複雑な色恋沙汰で自ら軍を辞める。その後、アメリカに渡ってコックをして生活をしていたが、好みのコを見つけてそのコと同じガンドッグに志願……つまるところミカドが大好きな青年である。何も話さなければカッコイイ2枚目兄さんとの事だが……。ガンドッグとしての腕はもちろん、指揮官としての腕も一流である。



サラ=スヴァティー  パイロット/アサルト
出身:インド  性別/年齢:女/17  身長/体重:156/46  外見:黒い三つ編小麦色の肌
【筋力】5 【器用】10 【敏捷】5 【知力】8 【感覚】5 【魅力】7 【体格】4 【外見】7

  インド出身の少女。テロリストとして育ったため歳の割には殺伐とした世界に慣れている。紛争終了後にマルチパイロットとしてガンドッグにスカウトされる。大型船舶以外ならまず運転できるスキルを持つので、ガンドッグ達を任地に送り込む届け人として仕事量だけは多い。自分の身長の事を気にしているが、ミカドよりかは高いのが自慢。前回のミッションでミカドがガンドッグをクビになった事を知り消沈気味。



モハメド=バーツ  コマンダー/デモリッション
出身:イスラエル  性別/年齢:男/24  身長/体重:180/62  外見:褐色の肌にスキンヘッド
【筋力】6 【器用】8 【敏捷】5 【知力】9 【感覚】5 【魅力】7 【体格】6 【外見】6

  かつてはハンターをやっていたが、途中から交渉人としての実力を発揮するようになって、交渉人(ネゴシエーター)の仕事を専門にするようになったイスラエル系の青年。つい最近、カルロスから「キミ指揮官の才能がある」とスカウトされ、ガンドッグの訓練所を得てプロのガンドッグとなる。隊長として優秀なトーマスや、素晴らしい副隊長と噂のハイドとともに仕事をこなしたいと思っている。らしい。

◆Opening

2005年3月27日(日)。その日、某大学の教室を2部屋貸し切り、ガンドッグの最終回セッションが行われようとしていた。PCとして集っているメンバーは5人。そこにミカドのPLはいない。
GM:ではガンドッグ最終回を始めましょう。
一同:『おお〜〜!!』
ハイド:で、GM。なぜかミカド(のPL)がいないのだが?
GM:ああ、ミカドは前回のミッションでかなり暴れまわったのでガンドッグの契約を解消されました。
トーマス:そうなのか!? なんてことだ……。モチベーションが下がりまくりだ……。
リーレ:最終回ですし、もう少し上げた方が……。
サラ:いや、リーレの口調も上がって無いし(笑)
モハメド:でもクビになったアニータは居るんだな?
上野:ああ、今回俺はPLじゃなくってGMです。GM(U)とでも今は呼んで下さい(笑)
ハイド:そしてあっち(相原あきと)はGM(A)か(笑)
GM:そんな感じで。さて、とりあえず今、ハイド、リーレ、トーマス、サラ、モハメドの5人は、契約しているコーディネーターマルシオ・カルロスに呼び出されて、彼の所属する民間警備会社ペドロ・タクティカル・ソリューションズ、ニューヨーク支部のブリーフィングルームに来ています。
サラ:5人もいるんだ。今までで最多のメンバー数じゃない?
GM(U):「そこ! 無駄口を挟むな!!」
サラ:あう、怒られた……――すいません。
GM:と、サラを怒ったのは部屋にいるもう1人。迷彩服を着て松葉杖をついた眼光の鋭い中年男性です。いつも不機嫌そうな顔しています。
ハイド:ん? そのキャラクターは……知っているが今は黙っていよう。怒られたくない(笑)
GM:ではカルロスが話し始めます――「さて、キミ達に集まってもらったのは他でもない。すでに大変な事が起っていてね」
モハメド:大変な事ですか?
GM:「ああ、なんとGM社と鳳凰院財閥が手を組んで、究極の生物兵器を開発しているらしい」
リーレ:GM社って……最初に出てきた?
ハイド:ああ、ゾンビ関係のウィルス作っていた所だな。
トーマス:それで? その兵器とやらで何かテロが発生したのか?
GM:「いや、そのウィルスでテロや事件はまだ発生していない……ただ、世界中のワイズマンから事前にこの兵器がテロ組織に渡る前に潰して欲しいと連絡があったんだ」
トーマス:なるほど。
GM:「報酬は成功報酬で1人$10万。破格の値段だが前金は一切払えない。額からも解るように生死の保障は無い。OKならミッションの詳しい説明をさせてもらうよ。何か質問はあるかな? もちろん無理にとは言わない……どうする?」
モハメド:質問したい事は山ほどありますが……このメンバーで作戦を実行できるなら、後学の為にも自分は参加します。
リーレ:私も。
トーマス:……で、だ。ミカド君は参加するのかな?――PL的には担当PLが居ないから知っているけど、トーマスは知らないし(笑)
GM:カルロスが答えます――「ミカド君に関する話は、ミッションの是非を聞いてから答えよう」
トーマス:つまり、少なくともミッション事態にミカド君は関係があるという事か……わかった。俺は参加だ。
サラ:ミカドが関わってるのかぁ……しょうがないなぁ、私も参加します!
ハイド:無言で頷こう。
………………………………………………………………………………………………
GM:「キミ達なら、そう言ってくれると思っていたよ。ではミッションの説明と行こうか……まずその生物兵器の名称だが、ワイズマン達は『V−ウィルス』と呼んでいる」
サラ:V−ウィルス?
GM:「ああ、由来の情報源は解らないけど、僕達もその名称で統一しているから覚えて置いて欲しい。さて、この『V−ウィルス』に関係していると思われるGM社と鳳凰院財閥の施設なんだが、かなりの数がピックアップされていてね。この国だけでも数施設ある」
モハメド:この国って……アメリカ全土でって事ですか?
リーレ:私達だけで?
GM:「それは無理だろう?(笑) この依頼は世界中のワイズマンから世界中のガンドッグ達に来ていると思って良いよ。だから他のコーディネーターとガンドッグもそれらを潰す為に各地へ向かっている」
ハイド:……それで、カルロスの担当はどこなんだ?
GM:「察しが良いね。僕が担当の施設は2つ程あってね……」――部屋の明かりが消え、スクリーンが下りてきます。そこに写される地図はアメリカ。(と、GM(U)が机の上にアメリカの地図を出す)
トーマス:ん? 2箇所に○が付いているが?
GM:「1つはロッキー山脈の荒野にある鳳凰院財閥の私有地だ。そこに1つの施設があるんだけど、どうやらその生物兵器の実験場になっているらしい。作戦内容はダイナミックエントリー。徹底的な施設の破壊だ。必要な機材や装備があれば言って欲しい」
※ダイナミックエントリーとは、簡単に言って派手な作戦である。大爆発を起こしその混乱に乗じて制圧する等。一方、敵にこちらの存在を気が付かれずに行う隠密作戦のことをステルスエントリーと呼ぶ。
GM:「この作戦のフォローは僕じゃなくて……そうだ、紹介してなかったね。彼の名前はマーティン・ジョーンズ。僕のセキュリティ・コンサルティング会社でガンドッグの戦闘訓練を主に担当してもらっている者だよ。彼は元一流のガンドッグでもあってね。銃器・兵器については僕なんかより詳しいしピッタリだと思う」
GM(U):「俺がジョーンズだ。お前達はさっき命を俺達に預けた。あとは死ぬ気で走りまくれ!」
一同:『イエッサー!』(笑)
GM(U):「戦場では走りつかれたヤツから死んでいく。わかったか!」
一同:『イエッサー!』(笑)

GM:「さて、もう1つは五大湖近辺の針葉樹林の森の中にあるGM社の外界隔離施設だ。ここでは『V−ウィルス』の研究が行われているらしい」
リーレ:森の中でのウィルス……第1話を思い出す。
モハメド:焼き払うのですか?
GM:「いや、こっちの作戦はその破壊では無いんだ。この施設はあらゆる通信施設と隔絶していてね。それもあってGM社の極秘情報が……特に『V−ウィルス』関係の情報が蓄積されているらしい。月に一度だけ生活物資を運ぶトラックがあるんだが、それを横取りして潜入して欲しい」
ハイド:ステルスエントリーって事か。
GM:「ああ、この任務は情報の奪取が目的だからね。あとでオペレーターの人にも合流してもらう予定だ。こちらの作戦は僕がフォローする」――オペレーターはNPCです。
サラ:ミカドじゃないんだ(笑)
GM:ミカドはスカウト/スカウトです(笑)――「作戦は五大湖施設のトラックに合わせて一週間後になる。今いるメンバーでチーム分けを行ってほしい。すでに何度か同じミッションを行って、顔も実力もわかりあったメンバーもいるだろう? 自分達で納得の行く人選をお勧めするよ。さて、他に質問はあるかな?」
モハメド:具体的にウィルスはどこまで完成しているのですか?
GM:「それらの情報を五大湖の施設で入手してもらいたい」
モハメド:了解しました。
GM:「他にあるかな?」
トーマス:では俺が……今回のミッション、ミカド君とどう関係があるんだ? ミカド君は来ないのか?
GM:「うん……これは説明しておいた方が良いだろう。ハイド、僕の口から言っていいかな?」
ハイド:頷こう。
GM:「ミカド君……彼はいざこざが無ければ鳳凰院財閥の頭主だった子だ。今回の作戦に私情を持ち込まれても困るからね。わざと連絡を取らなかった」――と、言うわけでPLも来ません。
トーマス:結局今回は会えないのか……。
GM(U):「今回の任務は苛烈を極める。必要と思われる物は何でもそろえよう。銃だろうと車だろうと……必要とあらば軍用ヘリだって手配しよう。お前達クズどもには十分過ぎる代物だが、今回ばかりは失敗できんからな」
GM:「それだけ、今回の任務にワイズマン達が過敏になっているって事さ」
ハイド:世界規模の同時作戦か……俺達が失敗するわけにはいかない。知っているメンバーも何人かいるが、各自、自分が何ができるか、得意であるかを含んで自己紹介をして欲しい。各個の能力を把握してからチーム分けを行おう。
トーマス:確かにな……ではまず隊長の振り分けだな。俺はもちろんとして、もう1人はハイドか。
ハイド:いや、ここはモハメドだろう。元々俺は指揮官としてのちゃんとした訓練は受けていないしな。頼むぞモハメド。
モハメド:は、恐縮ですハイドさん。
サラ:本音は?
ハイド:隊長になると死ぬから嫌だろうが(笑)
リーレ:まだ続いているんだ……そのジンクス(笑)
サラ:どっちがどっちのミッションに行くの?
トーマス:俺は銃器全般を扱える(コマンダー/アサルト)からロッキー山麓の方が良いだろう。何があっても対応できる。モハメドはメインが爆破物だからな、技量に融通が利かないと、ハデに事が起こった時に臨機応変に対応できない。
モハメド:もっともですトーマスさん。自分は五大湖の潜入任務に付きます。
トーマス:ああ、頼む。
サラ:なんか……モハメドって弱いね。
モハメド:何を言う! 先輩達が言うんだ、自分のような若輩者は口を挟むべきでは無い。
サラ:ふ〜〜ん。
ハイド:で、サラはどうするんだ?
サラ:私はヘリとかジープとか運転したいし、トーマス隊長と一緒かな? ハイドさんは唯一のスカウトだから五大湖の方でしょう?
ハイド:そうなるな。ミカドが居てくれればロケットランチャーを撃つ為にそっちの任務につくのだがな(笑)
トーマス:さて、リーレはどうする?
リーレ:私は……どっちでも良い。ヘリからの狙撃でも。潜入中に外から狙い撃ちしているのも問題無い。
モハメド:カルロスに聞きたいです。五大湖の方にNPCのオペレーターが一緒に来るって話ですが、そいつの腕前はいかほどでしょうか?
GM:「ああ、彼の腕前は信用して良い。いつガンドッグになってもおかしく無いレベルの腕前さ」
ハイド:クラスは?
GM:「コンピューター関係の知識も凄いが、銃器なら大概扱えるって話だよ」
ハイド:オペレーター/アサルトか。それならリーレはトーマス隊長と一緒に行った方がいいな。
リーレ:了解。
※本当は30分もの間、PL達はチーム分けで言い争っていました。リプレイでは採用された案の要所だけをピックアップしています。
GM:じゃあチーム分けを整理します。

五大湖のステルスエントリー:
隊長モハメド=バーツ、ハイド=エントリュア、NPCオペレーター。

ロッキー山麓のダイナミックエントリー:
隊長トーマス=プログレッシブ、リーレ=ナシン、サラ=スヴァティー。

GM:「では作戦は一週間後。ロッキー山麓のミッションに参加する者はジョーンズの方へ集ってくれ。五大湖のミッションに参加する者は、ここに残って欲しい」
GM(U):「よし、犬ども付いてこい! 場所を変えるぞ!! 詳しいミッションの説明をする!!」

◆A Good purchase

「猟犬は飼っているからこそ役に立つ。お前等は野良犬とは違うからな、捨石にはしない」
GM(U):(以下GM)では教室も変わりましてダイナミックエントリーのミッションをプレイしたいと思います。
一同:『ぱちぱちぱち』
GM:先に言っておきますが……相原さんの卓と違って、俺は容赦しないので作戦ミスが即死に繋がると思って下さい。
サラ:え、死者前提?
GM:前提ではありませんが、甘い事やってると全滅します。
リーレ:………………。
トーマス:大丈夫だ。敵の情報とそれを上回る戦力をこちらが整える事ができれば、ダイナミックエントリーなら負けはないさ。
サラ:了解です。トーマス隊長が居てくれて心強いです(笑)
GM:ではブリーフィングルームを変えて、ジョーンズがミッションの詳しい説明をすると思って下さい。目の前のテーブルにはロッキー山麓の鳳凰院家の私有地――その地図が置いてあります。
リーレ:森?
GM:森と言うより荒野ですね。片側の等高線が密になっている場所は山だと思って下さい。
トーマス:この所々が塗り潰されている場所は何だ?
GM:「この塗り潰されている場所は建造物だ。今回のターゲットとも言えるな」
サラ:1、2、3……全部で5つ?
リーレ:しかも距離が微妙に離れている……。
トーマス:大雑把に分けると3:1:1と言ったところか。
※3つの建物が地図中央に三角形になるように等距離を置いて建っており、さらに北と南に1つずつ建物が建っていました。
サラ:これを全て破壊すれば良いの?
GM:「うむ。結果からするとその通りなのだが、それならわざわざお前達に頼んだりしない。どこぞの爆撃機に一掃してもらえばいい」
リーレ:……つまり?
GM:「この5つの建物のうち、どれか1つに実験内容を記した記録があるはずだ。それを調べてから破壊してもらいたい」
サラ:それって……さりげなくステルスエントリー?
GM:「いや、そんな暇は無い。ミッションの目的はあくまで施設の破壊だ。実験内容の資料は"できる限り"と考えて良い」
トーマス:つまり、制圧してから調べろという事か。しかし、その資料がどこにあるかは不明……と。
GM:「そういう事だ。これからミッション開始までの間。お前等のやり方で情報収集をしろ。できる限り目標を絞り、作戦を立てるんだ。それに必要なものがあれば、こちらで可能な限り揃えてやる!」
トーマス:了解。
リーレ:ロッキー山麓までの移動時間は?
GM:「3日と言ったところだな。逆算するとお前等に与えられた自由時間は4日だ」
サラ:プレイヤー的には?
GM:1日に3回まで情報収集可能です。情報収集以外の事をする場合は、その内容に応じて時間がかかると思って下さい。
サラ:内容によっては……か。
GM:「それと言い忘れたが、ミッション当日はタイムリミットがある……当日の1415になった時点で、この周囲一体に爆撃をかける。それまでに実験内容の資料が発見できなかった/制圧失敗の場合は、即座に撤退しろ」
リーレ:捨て駒?
GM:「ふふん、心配するな。猟犬は飼っているからこそ役に立つ。お前等は野良犬とは違うからな、捨石にはしない」――具体的にリアルタイムで14:15になると自動的に爆撃開始なので、情報収集にあまり時間をかけすぎると、突撃する時間が減るので注意して下さい。
トーマス:かと言って情報が少ないまま突入するわけにもいくまい……まずは情報収集だな。各自コネや特技を使ってできる限り情報を集めてくれ。
サラ:わかりました。
リーレ:了解。
………………………………………………………………………………………………
――トーマスの情報収集(1日目)

GM:トーマスはどうやって調べるのかな?
トーマス:軍人時代のコネに会いに行く。調べるのは敵の戦力だ。
GM:では<調達>で振って下さい。セキュリティLVは4、基本達成値は7、修正はー40%です。
トーマス:−40%もかかるのか、俺の<調達>が63だから……2回分使って[集中]する。これで+20%×2で+40%、修正と打ち消しで(コロコロ)……成功、達成値は11だな。
GM:達成値と基本達成値の差が4なので、「知ったおくと大きな得をする情報」ですね。
トーマス:「悪いな…ボビー、こんなことを頼めるのはお前しかいなくってな」
GM:「良いって事よ、ダンナにゃ一生かかったって返しきれ無い程の貸しがあらぁな」――って、ボビーってこんな感じですか?(笑)
トーマス:別に何でも良いです(笑)――で、敵の戦力だが。
GM:「ああ、あらゆるジャンルのプロが、数にして20人。それ以外にもごろつきLVの奴等が10人はいるって話だ」
トーマス:それは確かなのか?
GM:「俺を信じなって。やっこさん、傭兵隊をどこからか調達したって話だ。ザコの10人は数合わせか、肉の盾って所だろうよ」
トーマス:地図を広げて――そいつらの配置なんかもわかるか?
GM:「時間は?」
トーマス:3日だ。
GM:「おいおい、冗談はよしてくれ」(笑)
トーマス:無理なら良い。他に頼むまでだ。
GM:「待ちなってダンナ。誰ができ無いって言ったよ? 3日後にまた連絡するぜ」――ボビーがニヤリと言います。
トーマス:ふ…期待してる。
………………………………………………………………………………………………
――サラの情報収集(1日目)

サラ:そうだ。この前、私のハンマーが壊れちゃったからセッションの間に新しい乗り物買って置いたんだけど、それって使える?
GM:何を買ったんです?
サラ:軍用ヘリ(笑)
GM:誰です! そんなの許したのは!(笑)……って、もう1人のGM(相原あきと)でしょうが……。
サラ:これって強い? 装備はどの程度なの?
GM:そうですね……ガトリングガンと、ミサイル6発って所でしょうか。
サラ:搭乗は何人まで?
GM:2人……だとPCが全員乗れないので、操縦者を含めて4人まで搭乗可能としましょう。名前はアパッチ改とか(笑)
サラ:適当だ(笑) でも気に入ったから買ったんだろうな。
GM:では情報収集ですがどうします?
サラ:そうだなぁ……最近の鳳凰院家のお金の流れとか調べられる? GM社との繋がりとか。できれば物資とかの流れまでわかると嬉しい。具体的には武器弾薬系。
GM:で、どうやって調べます?
サラ:前回出てきたNPCのお兄さんに連絡取る。確か名前はアルジュン兄さん!
GM:アサルト/オペレーターの警察関係者ですね(笑) でも今回、彼にはなぜか連絡が付きません。
サラ:繋がらない? どうやっても?
GM:つながりません。別のコネか方法を取るしかないですね。
サラ:う〜ん、じゃあアルジュン兄さん以外のそれ系に強かった人、昔の知り合いに連絡とって調べてもらう。
GM:では<調達>で振って下さい。セキュリティLVは4、基本達成値は7、修正はー40%です。
サラ:それは私も2回[集中]しよう。これでプラマイ無しで<調達>54(コロコロ)……うあ、失敗した。
GM:他の昔の知り合いは忙しいのか連絡が付きませんでした。
サラ:「もう! 兄さんが居てくれれば早かったのに!」
………………………………………………………………………………………………
――リーレの情報収集(1日目)

GM:ではリーレはどうしますか?
リーレ:育ての親を尋ねます。
GM:育ての親って……人殺しでしたっけ?
リーレ:都会のゴミを片付けるスイーパー。裏の社会では伝説になっている男。
そういえば、そんな設定があったような無かったような……。
GM:それはアレですか……街の狩人?
リーレ:私はパーパと呼んでます。
GM:えっと……その人はたぶん見つけるのが大変だと思いますが。
リーレ:掲示板に暗号を書けばすぐ。それをしないでも住んでる場所知ってる。
GM:いや、断言されても……。
リーレ:無理?
GM:う〜ん、じゃあこうしましょう。たぶんパーパは仕事をやっている可能性もあります、それだと家に帰っても会えないでしょう……<調達>で−40%に成功すれば、たまたまオフで家に行けば会えるって事で。貰える情報も達成値から7を引いた差分値で変えます。
リーレ:……わかった。
サラ:リーレって<調達>いくつ?
リーレ:29。
トーマス:絶望的だな(笑) 自慢のパーパは何を教えてくれたんだ?
リーレ:<ハンドガン><ライフル><狙撃><格闘><運動><市街行動><局地行動><感知><精神力><戦術>(←全部LVが1以上のもの)。
サラ:戦闘訓練のみだし。
リーレ:一日目はずっと[集中]。
………………………………………………………………………………………………
――――トーマスの情報収集(2日目)

GM:ではトーマスの2日目です。
トーマス:今度は元上官に連絡を取る。調べたいのは施設についてだな。判定はさっきと同じか?
GM:同じです。−40%。
トーマス:2回[集中]して(コロコロ)……成功だが、達成値は8だ。
GM:最低限の情報ですね。
トーマス:「お久しぶりです、大佐」
GM:今度は大佐かい(笑)――「ああ、久しぶりだなトーマス、元気にやっているか」
トーマス:は、大佐こそお元気そうでなによりです。
GM:「まぁ堅苦しい挨拶は無しだ。……聞きたい事があって来たのだろう?」
トーマス:さすが大佐です。では失礼ながら単刀直入に申し上げます。ロッキー山麓荒野にある鳳凰院財閥が私有地、そこにある5つの建物について調べてもらいたいのです。
GM:「ふん、そんな事だろうと思っていた。なんせ世界中のワイズマン達が動いているからな……鳳凰院財閥とGM社についての情報は、今や引っ張りだこだろう」――と、大佐は席を立って少し経つと戻ってきます――「どうやらあの場所は何かの実験場のようだな。それも戦闘実験だろう」
トーマス:戦闘実験? では新兵器などが……。
GM:「かもしれん……悪いがそこまでは解らんよ。ただ、実験結果をまとめている場所は地下にあるようだな」
トーマス:地下……ですか、では地表一帯を爆撃などしたら――
GM:「実験結果も全て消失するだろうな……何が行われていたか、解らなくなるだろう」
トーマス:それで、その実験結果をまとめている施設は5つのうちどれなのでしょうか?
GM:「そこまではワシの力でも解らんかった。すまないなトーマス」
トーマス:いえ、私の方こそ大佐に無理を言って申し訳ありませんでした。
GM:「そうだ。1つ言っておこう。この5つの施設を襲撃するなら狙いを定めて迅速するんだぞ。間違った建物を襲撃すれば、それだけ敵に逃亡のチャンスを与える事になる」
トーマス:はっ、肝に銘じておきます。それでは、これにて失礼致します。
GM:「まぁ待てトーマス、久しぶりに会ったのだ。どうだ、今夜一杯付き合わんか?」
トーマス:大佐……一つ聞いても良ろしいでしょうか?
GM:「……なんだ? 遠慮せず言ってみろ」
トーマス:それは死にフラグでしょうか?(一同爆笑)
………………………………………………………………………………………………
――サラの情報収集(2日目)

GM:ではサラです。
サラ:さっきと同じ失敗はしたくないし……2日目はずっと[集中]します。
………………………………………………………………………………………………
――リーレの情報収集(2日目)

GM:ではリーレ。
リーレ:この日も[集中]……これで([基本29%]−[修正40%]+[集中120%])=109%。明日の朝には絶対成功する。
………………………………………………………………………………………………

その後、サラとリーレはそれぞれ成功し以下の情報を入手する。
サラの入手した情報(達成値12)
――最近、鳳凰院家のお金の流れは、その殆どがGM社に流れている。期間はここ1カ月〜2ヶ月の間。
――最近、大量の武器弾薬、そして中に何か大きな物の入っているコンテナ(高さ2m、横幅4m、全長7m)が
    ロッキー山麓の私有地に輸送された。

リーレの入手した情報(達成値クリティカル)
――街の狩人(リーレのパーパ)は、鳳凰院財閥からロッキー山麓の護衛をやらないかと依頼を受けていた
    ……が、その依頼はキャンセルしたらしい。
――パーパが実際に現地に行った所、兵士や傭兵、もしくは研究員っぽい奴等やスーツ姿の奴等が
    出入りしていた建物は、いずれも等距離に固まっている3つの建物のどれかだった。
――北と南の単発の建物は物置か、車庫か……少なくとも人は出入りしていなかった。
――鳳凰院家はブラックボロサスという組織と手を組んだという噂が流れている。

◆Looking for Soldier

「お前等の考えた作戦だ。俺は何も言わん。その代わり……必ず生きて帰ってこい。それだけだ」
GM:さて、情報収集も大体終わりましたね。時間も刻一刻と迫っています。では作戦会議と行きましょう。
トーマス:ふと思ったんだが……俺たちが傭兵を募集するって事はできないのか?
サラ:あ、それナイスアイディア!(笑)
リーレ:確かに。
トーマス:敵の戦力がわかっても、この3人じゃダイナミック作戦には辛すぎる。他のガンドッグか傭兵を募集したい――ジェームス、なんとかならないか?
GM:たぶんそう言う案がでると思ってました……では1D9/3の切捨てで、誰か代表者1名が振って下さい。
トーマス:俺が振ろう、言いだしっぺだしな(コロコロ)……8。切捨てだから2だな。
GM:「そう言うと思ってすでに募集しておいた。コマンダー2人、スナイパー2人、パイロット2人の計6名だけだが、腕は保証する」――データはコマンダーはトーマスの、スナイパーはリーレの、パイロットはサラのデータを流用します。
サラ:それってすっごい優秀じゃない(笑)
トーマス:多分、リーレが3人ってのはひどいと思うぞ(笑)
GM:「さぁお前等、カードは揃った。生かすも殺すもお前等次第だ!」
………………………………………………………………………………………………

PL3人、額を付き合わせてアレやコレやと言い合い……そして――
GM:決まりましたか?
トーマス:決まった。
GM:では教えて下さい。
トーマス:まず、NPCパイロット2人はサラのと同型の軍用ヘリに乗って山の中で待機。ミッション開始後は、ガトリングを撃ちながら建物に接近、3つある建物のうち、2つを攻撃。状況次第でミサイル攻撃もする。こいつ等は正直囮だ。できるだけ派手に暴れてもらう。
リーレ:スナイパーとコマンダーのNPC部隊は、狙撃可能な地点まで接近。その後、ミッション開始の合図と共に狙撃開始、地上にいる敵歩兵を片っ端からスナイプ。
サラ:コマンダーの人は私達に遂次状況報告&スナイプのスポッター役って事で。
GM:あなた達はどうするのですか?
トーマス:サラにジープを運転してもらって、そのまま突撃。NPCパイロットが狙う2つの建物以外のもう1つへ突入する。この時、ジープから降りるのは俺1人だ。
GM:1人で潜入するのですか?
トーマス:結局3つまでしか絞れなかったからな。サラとリーレにはヘリが攻撃した残りの建物に向かってもらう。その変わり、スナイパー部隊は、優先的に俺が潜入する建物周辺の敵を一掃して欲しい。ヘリの2機は、それぞれの目標物周辺の兵士をガトリングガンで一掃してもらう。
GM:わかりました。作戦開始の合図はどうします?
トーマス:そうだな……朝日と共に開始だ。ヘリがガトリングガンを撃つと同時に、俺達のジープが発進してスナイパー部隊もトリガーを引くって事で。
GM:「なるほどな……お前等の考えた作戦だ。俺は何も言わん。その代わり……必ず生きて帰ってこい。それだけだ」
一同:『イエッサー!』(笑)

◆Dynamic Go!!!

 『バラバラバラバラバラバラバラバラ……』
GM:では作戦開始まで残り数分と言ったところです。現在ジープは繁みの中から目標の建物を伺っているといった所でしょう。かなりの距離があります。
トーマス:双眼鏡LV2で敵の部隊編成ってわかるか?
GM:3つの建物……ABCとしましょう。建物Aの周囲に4人編成のアサルト部隊×1、グレネード部隊×1が展開、建物Bにグレネード部隊×1、建物Cにアサルト部隊×1と、その屋上にスナイパーが4人います。
サラ:建物自体はどんな感じ?
GM:あなた達が突撃しようとしている建物Aと、スナイパーが上にいる建物Cは普通に人が住みそうな感じですが、残り1つの建物Bは大きなガレージといった感じですね。窓とかありません。
リーレ:ハズレ?
トーマス:さぁな。フェイクという可能性もある。とりあえず今は作戦通りの手順で動こう。
サラ:それが良いと思う。作戦会議で時間食っちゃったから、リアルにあと40分しか無いし(笑)
GM:ではそろそろ朝日が昇り、山からヘリが2機出撃します。
サラ:『バラバラバラバラバラバラバラバラ……』――ヘリは朝日に向かって飛んでいく感じ(笑)
GM:そして建物の兵士達が気が付くと同時、2機のヘリはガトリングガンをぶっ放します!
トーマス:よし、こっちも出発だ。サラ、リーレ、行くぞ!
サラ:OK! ドゥルルーン!とエンジン全開! 砂埃舞わせながら急発進!
リーレ:ライフル……ガシャ。
GM:まぁ奇襲扱いと言う事で、そちらに1ラウンド分自由に与えます、好きに行動して下さい。
トーマス:まずはNPC軍団を動かそうか。
サラ:じゃあアパッチ改2機のガトリング攻撃! まずは建物Cの周囲にいるアサルト兵士を攻撃、遠距離だから(コロコロ)……11で成功、達成値6(笑) 武器の貫通力足して13!
GM:それは非貫通です。
サラ:(コロコロ)……15点。ペナルティ表は(コロコロ)……追加1Dで……1点(笑)
GM:表面のアーマーで止まります。
トーマス:固いな。
サラ:2機目が建物Bのグレネード兵に(コロコロ)……貫通力14だから、非貫通の(コロコロ)……20点。
GM:死にません。
トーマス:LV3アーマーか……やっかいな。
リーレ:ガントリング発射と同時にスナイピング開始! 1人目が建物Aのアサルト兵を[急所狙い](コロコロ)……26だから貫通?
GM:貫通です。
リーレ:20点だから[急所狙い]で倍の40点。ペナルティは(コロコロ)……11−5で6。追加で2D(コロコロ)……10点と、出血が(コロコロ)……2点ダメージ。
GM:それは死亡です。
リーレ:もう1人のNPCスナイパーが建物Aのアサルト2人目に(コロコロ)……――
GM:――2人目も死亡しました。
トーマス:コマンダー部隊は役に立たないな(笑) さっさとこっちの行動に移ろう。
サラ:じゃあジープで突っ込む!
リーレ:建物Aのアサルト3人目をスナイプ。
GM:車は動いているので走行中と考えて−60%の修正です。
リーレ:61%……[急所狙い]をするから21%。≪ブルズアイ≫と≪シャープシューター≫を使用で81%(コロコロ)……21で貫通。ダメージが(コロコロ)……52点。
GM:四散!!(笑)
トーマス:ミニミで一掃する。近距離で建物A付近のアサルトに(コロコロ)……フルで3射で1射失敗、2射失敗、3射失敗。
GM:あさっての方向へ撃ってます。
トーマス:「どけ……」――と一言。PL的には走行中じゃ当たらん(笑)
GM:では行動終了ですね。2ラウンド目の前、敵は襲撃に気が付いて迎撃体制をとります。建物Aのアサルト1人とグレネード部隊の4人はトーマス達に向かって銃を構えます。建物Bのグレネード部隊と、建物Cのアサルト部隊はヘリを狙います。建物Cの屋上にいるスナイパー4人は、味方NPCであるスナイパー達を逆スナイプしようと体制を整えます。
トーマス:よし、ここからは気合を入れるぞ! まずは<戦術>(コロコロ)……達成値13!
GM:(コロコロ)……駄目だ、そっちが先です。
サラ:じゃあ、ヘリ1機目がミサイル発射!
GM:狙いは?
サラ:う〜ん、どうしよう……。
トーマス:建物Bはハズレだろう、遠慮せずに建物ごと周囲の兵士を吹っ飛ばしてしまえ!
サラ:了解です!(笑)
GM:建物Bまでは中距離ですね。ミサイルのターゲット操作は<操縦>で振って下さい。
サラ:<操縦>なら任せて!(コロコロ)……成功! 貫通だよね、建物Bを中心にグレネード部隊4人を爆撃(コロコロ)……24+60だから84点!
GM:グレネード部隊が有効範囲から逃げれるか(コロコロ)……(コロコロ)……(コロコロ)……(コロコロ)……全員<運動>失敗かよ(笑) 全員吹っ飛んで死亡。
サラ:2機目が……今度は建物Bを直接狙う。ガレージって言うのが怪しい(コロコロ)……成功、貫通は30。
GM:どうぞ、非貫通扱いでダメージを下さい。
サラ:(コロコロ)……33点。
GM:建物Bの屋根が吹っ飛びます……それと同時にガレージから現れるのは戦車です。タイガー(笑)
トーマス:戦車だと!? この作戦、どうやらマジで物量作戦のぶつかり合いかもな(笑)
サラ:そんな……物量作戦って言っても……いくらなんでも無茶し過ぎよ!!
リーレ:なら、1人ずつ落とす――味方スナイパー1人目がセミで3目標を3射、全て[急所狙い]で61%以下。アサルトDに(コロコロ)……成功で貫通、ダメージ44点。グレネードAに(コロコロ)……失敗、グレネードBに(コロコロ)……成功、ダメージ50。
GM:アサルトDとグレネードBが死亡です。頭が四散します。
リーレ:次、2人目のスナイパー。グレネード部隊の残っている3人を3目標として3射。同じく[急所狙い]でグレネードAに(コロコロ)……成功、ダメージ48点。グレネードCに(コロコロ)……成功、48点。グレネードDに(コロコロ)……成功、44点。
GM:強過ぎだ! なんだそのスナイパー2人は!! 建物Aの護衛兵が全滅したじゃないか!(笑)
サラ:じゃあ私達ね。ジープのまま移動して急停車! 建物Aに到着!
トーマス:ヒラリと降りてミニミを抱えて通常移動、そのまま建物内の兵士に攻撃!
GM:部分遮蔽扱いとします。(コロコロ)……3人ほど、いるようです。
トーマス:3目標に3射だな1人目に(コロコロ)……貫通14、2人目に(コロコロ)……01の絶対成功、3人目に(コロコロ)……05で成功、ダメージがそれぞれ(コロコロコロ)……――
GM:3人とも死亡します。プロと違う寄せ集めの3人でした。
リーレ:建物Cの敵スナイパー3人をセミで3目標3射、全てに[急所狙い]+≪ブルズアイ≫。
GM:≪ブルズアイ≫3つも!?
リーレ:使い切る。(コロコロ)……(コロコロ)……(コロコロ)……1人目が44点、残り2人はペナルティ表で1以下になったから即死で。
GM:3人のスナイパーがバタバタと倒れ屋上から落下します。
サラ:GMじゃないけど……確かにリーレ強過ぎ(笑)
GM:ではこちらの番です! っても、殆どの兵が死んでいる…とりあえず戦車はガレージから移動して砲塔を建物Aに向けて終了。
トーマス:こっちに撃つのか!?
GM:そして残っているスナイパーが(コロコロ)……――味方スナイパーを1人射殺。さらにアサルト部隊が……どうしたものか。よし、誰か1D9/4を振ってくれ。
リーレ:(コロコロ)……8。だから2。
GM:ではアサルト部隊のうち2人が、武器をロケットランチャーに変えてヘリに攻撃(コロコロ)……失敗、2人目(コロコロ)……成功! 26で貫通だ!
サラ:あああ!?
GM:(コロコロ)……80点ダメージ。ヘリが1機、爆発炎上して墜落します。
サラ:囮にしてごめん!
トーマス:さて、それよりそろそろ時間が無いぞ! リアル時間で爆撃開始まで15分を切った!
サラ:えっ、もうそんな時間? ああ、本当だ!(笑)
トーマス:俺はこのまま建物Aを調べる、サラ君とリーレ君は建物Cに向かってくれ!
サラ:了解です!
………………………………………………………………………………………………
トーマス:この戦闘は本気でダイナミックだ。速攻の重要性が高い。
リーレ:先手を撃てないと、こちらが死ぬ。
GM:それがダイナミックエントリーというモノでしょう。では戦術チェックです。
トーマス:ここは勝つ!≪フォーメーション≫を使って、このラウンドの全員の命中率を+10%! そして<戦術>(コロコロ)……失敗!
サラ:隊長!(笑)
トーマス:失敗するわけにはいかない(笑)≪ペップ・トーク≫を使って振り直し(コロコロ)……クリティカル!!
GM:どうぞ、そっちからです。
サラ:じゃあ残っているヘリの攻撃から! 狙うはやっぱり戦車! ミサイルターゲットロック(コロコロ)……成功! ダメージは貫通の82点!!
GM:戦車はさすがに頑丈です。全体的にズタボロですがまだ動きます!
リーレ:味方スナイパー、建物Cの屋上に残ったスナイパー1人をスナイプ。[急所狙い]で1射(コロコロ)……成功。ダメージが44点のペナルティが(コロコロ)……1以下だから即死。
GM:最後のスナイパーも屋上から落ちます。
トーマス:室内を探る。地下へ続く道は無いか!?
GM:<状況把握>で振って下さい。
トーマス:(コロコロ)……失敗!? 駄目だ、もう振り直し系クラスアーツが残ってない!
サラ:建物Cに向かってジープで急発進&移動!
リーレ:私は弾を込めて終了。
GM:では敵です。しかしここまで来ると(コロコロ)……うん、全員逃走に入ります。建物Cのアサルト部隊は逃げ出し、ボロボロの戦車の中からも兵士が逃げ出して行きます。

◆Emergency Time's up

「俺はここに資料が無いか確かめる必要がある。まだ時間はあるんだ、諦めるわけにはいかない」
GM:敵が逃げ出したのは、状況を常に把握していたコマンダー部隊から通信で伝えられます。
トーマス:『他に動きは無いか!? 特に建物Cに何か動きは?』――通信に。
サラ:『こちらサラ、建物Cには私達が向かっていますが別段動きは――
GM:――と、サラ達が向かっている目の前で、建物Cの近くの地面が割れ筋骨粒々なお爺さんが助手席に乗ったジープと、幌の付いたトラックが地中から飛び出してきます。慌てて逃げようとしているようです。
リーレ:……サラ、あれは。
サラ:!?――『隊長! なんか……何かトラックとジープが現れました! 逃げようとしてるみたい!』
トーマス:ちっ、やはり建物Cが本命か……――『そのトラックはたぶん実験結果などのが積まれているはずだ、絶対に逃すな!』
リーレ:トラックとジープは特殊そう?
GM:トラックは幌付きの普通の軍用トラック、慌てていたのか幌が半分はずれかけていて中が見えます。サラとリーレは−40%で<感知>をして下さい。
サラ:(コロコロ)……無理でした。
リーレ:成功。
GM:ではリーレは見えます。トラックの荷台には2m強のカプセル(人が冷凍冬眠しそうな奴)が数台並んで見えます。
リーレ:あれは……。
GM:そしてトラックの2台から、4人の特殊装備に身を包んだ兵士が飛び降り、サラのジープへ銃を構えながら走ってきます。
サラ:強そうなのかが来るよ!
GM:その4人に何か既視感を覚えます。
サラ:既視感? もしかして前回警察に成り代わってた不死身っぽい特殊兵!?
GM:その通りです。ちなみにその兵士達ですが、ジープに乗っている筋骨粒々な爺さんから命令を受けているようです。
サラ:通信で――『隊長、そちらに戻った方が良いでしょうか? 爆撃開始まで時間がありません』――あと10分だし。
トーマス:『いや、俺は最後の望みでこの建物内に資料が無いか探してみる。お前達2人はトラックを止める事に集中しろ』
サラ:『でもそれじゃあもしもの時――
トーマス:『これは命令だ! 各々が出来る事をしろ!』
リーレ:『了解』――ライフルを向かってくる兵士達に構える。
サラ:……『了解…です』――ジープをトラックに向けて方向転換!
GM:ではここで特別ルールです。トラックを止める(破壊)する場合、TRSを使います。

『ターゲット:逃走するトラックを止めろ』
レンジ1:<射撃系>  修正無し   狙いをつける!
レンジ2:<射撃系>  修正無し   とりあえず撃って動揺させろ!
レンジ3:<射撃系>  修正無し   ガラスを割ってしまえ!
レンジ4:<射撃系>  修正無し   タイヤ1つ破壊!
レンジ5:<射撃系>  修正無し   トラック大爆発!!!

GM:さぁ<戦術>チェックをしましょう(コロコロ)……――。
トーマス:(コロコロ)……駄目だ、失敗した。
GM:こちらは成功しているので、先攻させてもらいます。特殊兵士の1人が地面に何かを投げつけると、トラック周囲が煙幕に包まれます。以降、トラックへの攻撃は全て−60%の修正が入ります。
サラ:60!?
リーレ:私でも厳しいかもしれない……。
GM:もう1人はトラック付近に残り、2人がジープに向かって近寄って(コロコロ)……リーレに<ハンドガン>(コロコロ)……(コロコロ)……18と17で両方貫通。ダメージは23点と、20点。
リーレ:耐久力−10で死亡。
サラ:リーレ!!!
GM:[致死判定]の目標値は10ですね。10以上を2D9で出せれば成功です。
リーレ:(コロコロ)……11、成功した。
サラ:ギリギリだよ……。
リーレ:隊長(ファゾルフ)に会ってきた。
サラ:じょ、冗談にならないって……一瞬、本当に死んじゃったかと思ったよ……。
リーレ:とりあえず私は戦闘不能、ジープの後部で倒れています。
GM:――と、ここでイベント発生ですね。上空からバラバラバラとヘリがやって来ます。残っていた1機という事にしましょう。残り5分を切りました脱出の時間です。
サラ:『隊長! リーレが重傷だし撤退しよう!!』
トーマス:『……サラ君、リーレ君と共に先にヘリに乗るんだ』
サラ:じゃあ次はこっちの行動だし、ヘリにリーレを乗せて、私もヘリに乗る。運転してるパイロットに建物Aへ向かうように指示します。
トーマス:『その必要は無い』
サラ:『トーマス隊長!?』
トーマス:『俺はここに資料が無いか確かめる必要がある。まだ時間はあるんだ、諦めるわけにはいかない。サラ、お前はヘリのミサイルを使ってトラックを止めろ! それはお前にしか出来ない事だ』
サラ:『でも……ぐっ……了解しました!!』
リーレ:味方のスナイパーとコマンダーは?
GM:各自撤退を開始しています。ではトーマスです。調べるなら<状況把握>です。
トーマス:今度こそ(コロコロ)……なぜだ! どうして失敗する!?
………………………………………………………………………………………………
GM:<戦術>チェックです(コロコロ)……達成値8!
トーマス:(コロコロ)……達成値7! 負けた!
GM:では敵は全員撤退を開始します。特殊兵もトラックの方へ戻って行きます。敵は終了。
サラ:ヘリを私が操縦して良い?
GM:構いません。パイロットはサラに操縦席を譲ります。
サラ:じゃあ中距離まで近づいてミサイル発射!(コロコロ)……(コロコロ)……(コロコロ)……(コロコロ)……レンジ3の最後でストップした。
GM:サラがミサイルを発射すると同時、ジープに乗った筋骨粒々の爺さんが手から何かを放つと、ヘリとトラックのちょうど中間でミサイルが何かにぶつかり爆発します。
トーマス:今のは……爺さんがやったのか!?
GM:ネタばらしだと、この爺さんは建物Cの地下でキミ等を待っていたダイナミックエントリーのボスキャラなのだ。時間が無くてそこまでこなかったので(笑)
トーマス:どうりで達人なわけだ(笑)
リーレ:隊長、無駄口は時間の無駄。
トーマス:た、確かに(笑)
サラ:ねぇGM、さっさとトラックを爆破して急いで戻れば、トーマス隊長も助けられる!?
GM:リアル時間が残っていれば問題無いです。
リーレ:ちなみに残り2分。
サラ:急ごう! GMもトーマス隊長もさっさ<戦術>!!
GM:では<戦術>(コロコロ)……失敗。
トーマス:(コロコロ)……こっちは成功だ。
サラ:TRSでトラックを狙う!(コロコロ)……成功、レンジ4! (コロコロ)……達成値15だから≪スタント≫使って+7! 合計22でクリティカル! 一気にレンジ5! 次は≪ドライビング・テクニック≫使って成功率+20%(コロコロ)……クリティカル!――『ターゲットロック!……発射!!!』
GM:ではヘリから発射されたミサイルが、見事トラックを捉え大爆発を起こします。
サラ:やった!!!
トーマス:よくやったサラ!!
リーレ:それより隊長……。
サラ:そうだった! 隊長を拾いに急旋回させます!
GM:拾いに行くなら<操縦>の−40%で振って下さい。
トーマス:その前に俺の判定もやらせてくれ。<状況把握>で(コロコロ)……よし、成功だ。達成値10。
GM:ここに地下はありません。普通に簡易兵舎ですね。実験の資料もありません。
トーマス:ちっ……やはりハズレだったか……――GMに質問がある。
GM:なんでしょう?
トーマス:このままここで爆撃に巻き込まれた場合、どの程度ダメージが来るんだ?
GM:耐久力−80で[致死判定]ですね。
トーマス:そりゃ死ぬわ(笑) あとはサラに賭けるしかないか。
GM:タイムアーーープッ!!!
一同:『なに〜〜〜!?』(一同爆笑)
サラ:え、え!? じゃあ隊長は!? 私達は!?
GM:まぁ最後のチャンスとしましょう。このままヘリで逃げるならサラとリーレは無事助かります。さっきの−40%の判定でトーマスを助けに行くなら、爆撃の余波でヘリにもダメージが入ります。そのダメージで墜落するか否かは運しだいです。
リーレ:サラ……。
サラ:うん、トーマス隊長は助けてみせる! ヘリを急降下させる!
トーマス:建物の外に出てヘリに向かって――『やめろサラ! 任務の成功を第一に考えろ! このままお前達まで死んだら、いったい誰が事の詳細を報告する!!』
サラ:そんなの全員に決まってる! 諦めるもんか! 絶対に全員生き残るんだから!!(コロコロ)……――

――そして――

サラ:……ごめん、失敗した(笑)
トーマス:ぐはぁーーー!!!(一同爆笑)
GM:空からは爆撃機が絨毯爆撃を開始します。ドドーン、ドッガーン!!ってな感じ。
サラ:そんな……た、隊長―――っ!!!
GM:さらに宣言通りヘリにもダメージが入ります。(コロコロ)……合計で89点です。ヘリの防御点と耐久力を減らして下さい、残りのダメージがサラに入ります。
サラ:えっと……41点がヘリを抜けた。私のアーマーが防御値3だから38点通し? 耐久力27だからマイナス11。
GM:[致死判定]の2D9で11以上じゃないと死亡です。
リーレ:ちなみにヘリに一緒に乗っている私は?
GM:サラが死亡すればヘリは墜落、リーレもそのまま死亡でしょうね。
トーマス:ザ・全滅(笑)
サラ:そ、そうだ! 私、≪ナイン・ライブズ≫があった! これを使ってた事にしたい!
GM:そんなクラスアーツ持ってましたか(笑) 本当はダメージロール前の宣言が必要ですが、使っていた事にしましょう。
サラ:良かった〜。
リーレ:生きようと必死(笑)
GM:では非貫通でダメージを再計算しましょう(コロコロ)……10だから、合計30点。
サラ:ならヘリが残る! ボロボロになりながらまだ飛んでる! でも隊長は……――
ロッキー山麓の荒野。
朝日が昇ると共に開始された電撃戦は、一時間と経たずに終幕となった。 1機のヘリが飛ぶ。
荒野に巻き上がる爆発の粉塵を背後に……。

◆Good bye my Angel

腕の時計は1415を指していた……。
外では上空からの爆撃で轟音が響き渡っている。
「どうやら……タイムアップのようだな……」
トーマス:せめて最後は、俺のエンディングをやらせてくれ。
GM:わかりました。すでに爆撃は開始され、外からは轟音が響き渡っています。
トーマス:どうやら……タイムアップのようだな……――俺はなぜか落ち着いており、壁際に寄りかかって無線に手を伸ばす……が――
GM:すでに爆発による障害で雑音しか聞こえない。
トーマス:無線を迷彩服のホルダーに戻し、今までの人生を走馬灯……――ま、好きに生きて来たんだ。今更心残りも無いだろう……――と、天を仰いでふと気が付く――いや、1つだけあったなぁ……――
GM:そこで天井が爆発し、ガラガラと瓦礫がトーマスを隠します。
トーマス:真っ暗になった画面の中、俺の呟きだけが音声のみで聞こえる。

 「ミカド……愛していた」


トーマス=プログレッシブ………………死亡




ガンアクションRPG ガンドッグ
『MISSION5:The Last Mission/Gun dog』 了


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