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ガンアクションRPG ガンドッグ
――2003年。地球規模で異常気象が発生。
――2006年。異常気象は収束に向かうも世界は重度の食糧危機に陥る。
――2010年。異常気象発生からの7年間はナイトメア・ストームと呼ばれる悪夢のような歴史を刻む。食料危機により生まれた貧富の差、凶悪事件の増加、暴動、クーデター、すなわち世界全体の治安の悪化。
――2016年。現在。世界には今だナイトメア・ストームの爪痕が残り、犯罪は増加し世界情勢は不安定を極めていた。
2005年3月27日セッション録音


MISSION6:

――The Last Mission/Watch dog――


◆The Letecomers

「おはようございまーす♪」
  GM:ではダイナミック班も教室を移動した所で、こちらはステルスエントリー専用教室となります。えっと……(時計を見て)……まだ時間がありますね。正午からプレイ開始にするので、3人で近くのコンビニまでお昼を買いに行きましょう。
モハメド:いきなり飯ですか(笑)
ハイド:まぁ腹が減っては何とやら……か。
GM:はい、では行きましょ〜――
そして数分後お昼を買って教室に戻ってくると、そこには1人のPLが待っていた。
ミカド:おはようございまーす♪
ハイド:おはよう……って、おい、なんでお前がいるんだ!?
モハメド:ミカドって今日は出ないんだろう? なんで居るんだよ。
ミカド:へっ? 何言ってるんですか、ちゃんと相原さん(ステルスエントリーのGM)には『バイトで遅れます』って言いましたし、それでもOKって言ってましたよね?
GM:うむ。確かにそう言った。
ハイド:騙したのかー!(笑)
モハメド:仕組んでたんですねGM!(笑)
GM:いや、なんかシナリオ的に問題なかったから、ミカドの遅刻をシナリオに組み込んで見ました(笑) と、言うわけでステルスエントリーにはハイド、モハメド、そしてミカドの3人で参加してもらいます。
モハメド:そ、そうだったのか……。
ミカド:宜しくお願いしまーす!
ハイド:くっ、完全スカウトなミカドがいるなら、俺はダイナミックでランチャー撃っていたのに(笑)

◆Occupation

ミカド=ホウオウイン  スカウト/スカウト
出身:日本  性別/年齢:男/13  身長/体重:155/56  外見:黒髪黒目のやんちゃ系
【筋力】6 【器用】1 【敏捷】10 【知力】8 【感覚】10 【魅力】1 【体格】5 【外見】7

  正式には鳳凰院帝という生粋の日本人である。かつては華族に連なる一流財閥の家系であったが、テロリストに一族郎党が抹殺され自身はアメリカへと逃亡。今も日本に帰れば命を狙われる状態であり、現在はアメリカで今までとは正反対な底辺の生活をして生きていた。現実というものを知った13歳の少年である。先日、任務の為には何をしても良いと勘違いし、無駄な被害を出してガンドッグをクビになった。

◆Student

「これは僕の戦いでもあるんだ。あの日、逃げ出した日からずっと続いている……僕だけの戦いなんだ」
GM:ではステルスエントリーミッションを開始します。
一同:『わ〜〜』
ミカド:で、僕達は何をすればいいの?
GM:うむ、簡単に任務の説明をすると、アメリカにある五大湖近くの森の中にGM社の研究施設がある。ここに潜入して『V−ウィルス』関連のデータを奪って来て欲しい、と言うものだ。
ミカド:なるほど……でも何でステルスなの?
ハイド:あくまで情報の奪取が目的だからな、侵入がばれて情報をデリートされては困る。だからステルスなんだ。
ミカド:わかりました。
モハメド:GM、しかしミカドはオープニングにも居なかったし、どうやって合流するんだ?
GM:ああ、それは後でわかります。ちょっとご都合主義な演出が入りますが許して下さい。
モハメド:了解した(笑)
ハイド:よし、では俺とモハメドでその施設について情報収集するか。
モハメド:そうですねハイドさん。
GM:いや、さっきの説明でもあったけど、その施設は外界から隔離されています。通信関係も繋がってないので事前の情報収集は不可能とします。
ハイド:つまり生活物資を運ぶトラックが来る日までは動けないか。
GM:そうなります。今から数日後に現地に到着する感じで。
モハメド:作戦当日ですが、トラックを奪うのは何時頃になる予定ですか? 夜か昼かだけでも。
GM:森の中でトラックを待ち伏せする事になりますが、トラックがそこを通るのがだいたい昼の12時過ぎという話です。ぶっちゃけリアル時間と対応しているので、このまま説明が長いとトラックが通りかかる時間も遅くなります(笑)
モハメド:了解した。
ハイド:そう言えば、誰かオペレーターのNPCが付くって話だったが?
GM:ああ、では出発の日に合流したって事にしましょう。その男は黒髪黒目、年齢は24歳、身長175の真面目そうな人です――「キミが隊長のモハメド君か、この前は妹がお世話になったね」
モハメド:ん? 何か知り合い?
GM:「忘れてしまったようだね。前回、キミ達に情報流したのがバレたようでね、警察を首になってしまったよ」
モハメド:あの時の! サラの兄さんか!
GM:「アルジュンって呼んでくれ、今回は宜しく頼む」


 アルジュン――サラのテロリスト時代の兄貴分。
なぜかニューヨーク市警に勤めていたが、情報をリークしたのがバレてクビになった。カルロスには前々から目をつけていたらしく、これを機ににガンドッグにスカウトされた。インド系の20代の男性。ちなみにサラと血は繋がっていない。
………………………………………………………………………………………………
GM:それでは作戦当日です。五大湖近くの針葉樹林の森の中。ハイドとモハメドとアルジュンはトラックから下ろされます。
ハイド:ここが強奪ポイントか?
GM:そうです。
モハメド:研究施設に生活物資を運ぶトラックは、あとどれくらいでココを通る?
GM:6時間後ですね。
モハメド:結構あるな……。
ハイド:何、待つのも任務だ。
GM:ではそこで、2人とも<感知>をして下さい。成功すれば良いです。
ハイド:(コロコロ)……89で失敗。
モハメド:……む、自分も失敗です(笑)
GM:………………。
ハイド:……しかし、良く考えると6時間は長いな。
モハメド:ええ、自分もそう思います(笑)
………………………………………………………………………………………………
GM:えっとミカド君?
ミカド:はい。出番ですか?
GM:キミの近況を簡単に説明します。キミはガンドッグをクビになりましたが、そんな時に旧鳳凰院派の人物から接触を受けました――「帝坊ちゃま、お久しぶりです」
ミカド:お前は珍! 生きていたのか!!――と、その人は執事の老人(笑)
モハメド:なんで珍なんだよ(笑)
ミカド:いや、なんかそんなイメージかなぁと。
GM:まぁ名前なんてどうでも良い。えっと……その珍老人が言うには最近、鳳凰院財閥はGM社と手を組み何か良からぬ事を起こそうとしているらしい。具体的には生物兵器『V−ウィルス』。世界中のガンドッグがその対応に動き出す――という話だ。
ミカド:それは僕も動きますよ――僕はガンドッグをクビになったけど、どうしてもその任務に付いて行きたい! 珍、何か良い方法は無いか!?
GM:「……帝坊ちゃま、立派になられて……。解りました」
………………………………………………………………………………………………
GM:――と、そんなこんなで今、ミカドはあるトラックに潜入しました。トラックに乗っていた2人のガンドッグ達はキミの事をまったく気が付いておらず、やがて目的地についてトラックが止まり、その2人もトラックから降りていきます。
ハイド:……しかし、良く考えると6時間は長いな。
モハメド:いえ、繰り返さないでも(笑)
GM:トラックは2人を置いて走り去っていきます。
ミカド:じゃあトラックが走り去る瞬間、飛び降る!――ズザッ!!!
モハメド:とっさに銃に手を伸ばし、驚く――ミカド!? どうしてお前がココに!
ミカド:当たり前だろ? 先生もモハメドさんも酷いよね、カルロスさんに言われたからって、ずっと一緒だった僕を除け者にするなんてさ!
ハイド:ツカツカツカ……ゴキッ――鉄拳制裁!!
ミカド:う゛……先生……なんで……。
ハイド:カッ! と倒れたミカドを上から見下ろしながら――どうして付いて来た! お前は今回の任務に呼ばれていない。
ミカド:じゃあ倒れたまま――そ、そりゃあ、呼ばれてないさ……だから、だから勝手に来たんじゃないか。
ハイド:片膝を付いてミカドの胸元を掴み、顔を近づけながら――お前は解っているのか、どうしてお前が呼ばれなかったのか! どうしてカルロスがお前をガンドッグから外したのかを!!
ミカド:それは……僕が前回、一般人を巻き込んで……。
ハイド:ミカドを押し放して――帰れ、ここにお前が居ても任務の邪魔だ。
ミカド:で、でも先生! 今回の任務は、鳳凰院家が関係しているんでしょ!? 知り合いから聞いたんだ、鳳凰院財閥がGM社と共謀してウィルス兵器を開発しているって……。僕は確かに判断を間違ったかもしれない……でも、間違えたなら反省して、次に活かせばいいじゃないか!
ハイド:次は無い、それが戦場だ。
モハメド:………………。
ミカド:それでも……それでも僕はまだ生きてる! 僕には次の機会がある! だったら僕は、アイツ等がやろうとしている事を自分の目で確かめたい! もしそれが悪い事なら、僕にはそれを正す責任があるんだ!!
ハイド:ミカド……どうしても来るのか?
ミカド:例え先生が何を言ったとしても。
ハイド:スチャ――銃を眉間にポイントする――もし帰らないのなら任務の邪魔だ。ここでお前を殺す。
モハメド:ハ、ハイドさん!?
ミカド:先生、これは僕の戦いでもあるんだ。あの日、日本を逃げ出した日からずっと続いている……僕の、僕だけの戦いなんだ――決意に満ちた目でハイド先生を見つめる。僕は一歩も引かない。恐れない。
そして……――
ハイド:……ミカド、今回の任務は解っているか。
ミカド:敵に気が付かれず、ウィルス関連のデータを取得する事。
ハイド:銃をホルスターに戻して言おう――今はスカウトが1人でも多い方が良い。隊長、あんたの判断も聞かせてくれ。
モハメド:少しだけホッとしつつ(笑)――そうですね。使える駒は使うべきでしょう。
ミカド:それじゃあ!!
モハメド:今これより、ミカド=ホウオウインをチームに加える。ただし隊長の命令には従ってもらうぞ。
ミカド:はい!!
ハイド:NPCのアルジュンには俺から話しておこう――手のかかる生徒でね。
GM:「あんたも大変だな」(笑)

◆Hijacking

「運が悪かったと思うんだな」
GM:では6時間が経ちました。ブロロォーと生活物資を積んだトラックが向こうからやって来ます。皆が隠れている繁みの前を、あと15秒でトラックは通り過ぎます。
ミカド:僕が行きましょうか?
ハイド:お前では年齢的に不自然だ。
モハメド:では自分が――道にふらふらと飛び出して、うめき声を上げて倒れる。
GM:ちっ、あと3秒だったのに……――キキーーーッ!!――トラックは急ブレーキで止まります――「おい、邪魔だ!」――英語なので解ります。
モハメド:凄い苦しんで――特に返答しません、うつぶせのまま。
GM:では運転手のおじさん……ではなく、助手席の若い男がトラックから降りてきます。
モハメド:山男風の恰好で――うう、キノコ取りに来たら、何か中ったみたいで……。
GM:「邪魔だ、どけよ」
モハメド:た、頼む……何か胃薬でもなんでも……。
GM:「先輩、物資の中に薬とかありましたよね?」「馬鹿野郎! 数が足りなかったらこっちが怒られるんだぞ! そいつをさっさと道の端にどけろ!」
モハメド:うお、そんな扱いか(笑)
ミカド:飛び出して助手席の若い奴の後頭部を強打する! <格闘>(コロコロ)……22で成功!
GM:その瞬間、運転手のおじさんはアクセルを全開に――
ハイド:繁みから現れ<ハンドガン>を突きつける。(コロコロ)……成功。
GM:運転手はビビッて――「何だ、頼む、助けてくれ、命だけは」
ハイド:降りろ。そして服を脱いで木に手をつけ。怪しい行動を取った場合、命は無いと思え。
運転手と助手席の若い男の服を脱がせ、武器などが無い事を確かめ――
ハイド:パスパスッと撃つ。
ミカド:えええ!?
ハイド:運が悪かったと思うんだな。……モハメド、こいつ等の服を借りるとするか。
モハメド:そうですね……あ、でもトラックの荷台とかも調べましょう。もう1着ないとアルジュンが怪しいです。
ハイド:それもそうか――GM、探すのは<感知>でいいのか?
GM:OKです。
ハイド:では(コロコロ)……――
ミカド:前回やっておいてなんだけど……その2人に手ぐらいは合わせておきます。
その後、予備用なのかアルジュンの服も見つけるハイド達。
ミカド:あの……先生達はいいけど、僕はどうすればいいの?
ハイド:ワインとかの木箱無いか?
GM:ありますね。他にも猿が入ったケージとかもあるよ?
モハメド:猿の代わりをやるか?(笑)
ミカド:無理があります(笑)
ハイド:ではワインを捨てて、ミカドが木箱に入っていろ。ついでにアルジュンも荷台で隠れておいて欲しい。人数は合わせておきたいしな。
GM:「わかった。後は任せる」――服を着替えてアルジュンは荷台の荷物に隠れます。
ミカド:僕もワインの木箱に隠れました(笑)
ハイド:では出発するか。
………………………………………………………………………………………………

奪ったトラックで数時間、目的の研究所が見えてくる。
そこはコンクリート向き出しの殺風景な建物だった。
ただ、周囲を囲むような塀と、正面にある門に立つ2人の兵士の姿が厳戒さを物語っていた。
モハメド:敵の装備は?
GM:マシンガンですね、詳しい名前までは遠くて判断付き辛いって事で。
ハイド:そのまま進むぞ。何食わぬ顔だ。
GM:では正面まで来た所で兵士2人に止められます――「ん? いつもの顔と違うな」
ハイド:奪った認証を見せながら――ああ臨時なんです。今朝になって担当が腹を壊してしまいまして……。
GM:(コロコロ)……「そうなのか? じゃあトラックはいつもの……ってわからねーか。あそこの裏に回してくれ、そこに研究員が1人いるから、そいつの指示通りに荷物を搬入してくれれば良い。荷物下ろしたら、代わりにゴミとかを持って帰ってくれ」
ハイド:ええ、わかりました――トラックを指示された裏手にまわそう。
GM:では搬入場所にトラックを止めると、研究所の裏口から1人の研究員がやって来て――「じゃあ荷物の搬入お願いします。とりあえずあっちの部屋に全部出しちゃっていいんで」
ハイド:では荷台の扉を開けて、荷物を下ろすか。
GM:するとアルジュンが小声で聞いてきますが――「俺はどうしましょうか?」
モハメド:普通にスタッフのふりをして荷物を下ろしてくれればいい。何か聞かれたらこっちが言いくるめる。
GM:「わかった」――アルジュンも紛れて荷物運びに加わります。
ミカド:僕は?
ハイド:お前は箱に入ったままで良い。
ミカド:了解です。
GM:では研究員が――「ん? 今日は3人なんですか?」
モハメド:ええ、少し重たい荷物がありまして、フォロー役です。
GM:「はぁ」――と研究員はあまり興味が無さそうに納得します。それでは荷物が全て同じ部屋に下ろされると――「では次に、この中で研究に使う危険な薬品もあるので、それを隣の部屋に移して下さい。どれを移すかは僕が指示出しますんで」
モハメド:えっと、代わりにゴミを持って行ってくれと言われたんですが、それはどこに?
GM:「ああ、それなら入り口付近に置かれたコンテナに沢山入っていますから、危険物の仕分け終ったらソレをトラックに積んで持って帰って下さい」
モハメド:わかりました。
GM:では研究員は危険な薬品を全て指示して――「じゃあ僕は隣の部屋にいるんで、今指示したものをどんどん運んで来て下さい」――と隣の部屋へ行きます。
ハイド:じゃあ適当に運搬作業をこなすか。
モハメド:まずは周囲に今の研究員1人しかいないかを確認。
GM:それは判定無く判っていいです。居ませんね。
ハイド:そろそろミッション開始か。
モハメド:そうですね。
ミカド:じゃあ、足元に木箱がチョコチョコやって来て――先生、どうするんですか?
ハイド:ん、ああ……っておい(笑) 何勝手に動いているんだお前は!
ミカド:いえ、スニーキングミッションなので、脚を出す部分を作りました。日本にいた頃、こういうゲーム遊んだ事あるんで(笑)
ハイド:馬鹿言ってないで、その辺でじっとしてろ。
そして――
GM:「あ、終わりました? 実験動物は最初の部屋でいいですよ、あとで薬剤等と一緒に、我々で運ぶので」
モハメド:えっと、薬剤ってどれでしょうか?――と勝手に薬剤を手に取る。
GM:「ああ、そういえばいつもの人と違いましたね……って、ちょっと勝手に順番変えないで下さいよ」
モハメド:ああ、すいません。じゃあコレはどこに?――と注意を引いておく。
ハイド:じゃあ俺はミカドの木箱を研究員の近くに持っていくか。
GM:「あれ? それはワインの木箱ですよ?」
ハイド:そうですね――と木箱を置く。
GM:「いや、だからそこに置かないで、そっちに戻して下さいよ」
ミカド:その瞬間、木箱が動く(笑)
GM:「えええ!?」
モハメド:チャキッっと、そのタイミングで研究員の背中に銃を押し付け、同時に口を手で塞ぐ……って所までして良いか?
GM:この下っ端研究員に限っては判定無しでOKです。それ以外の警備兵や研究員は、こんなに甘くいかないので注意して下さい。
ハイド:アルジュンにドア向こうの警備を頼んでおく。窓のカーテンを閉める。

◆An underling

「ミカド、文句を言うなら帰っていいぞ、これはミッションだ。任務に私情は必要無い」
ハイド:さて、教えてくれるかな……研究員のメンバーは全員で何人だ?
GM:「ぼ、僕を含めて8人です。そ、それと所長がいます」
モハメド:警備兵は?
GM:「怖い警備兵は9人います」
ハイド:この施設は何だ?
GM:「GM社の施設です……ウィルス兵器の研究をしているんです……うう、言っちゃった」
ハイド:この施設の地図を描け。
GM:「あ、それなら、そこの荷物を解いて下さい……」――と、そこには地図が入っています(PLに地図を見せる)。
モハメド:2階建ての施設か。
ミカド:お約束に地下まである。
GM:「そんな感じです。地下は研究室です、2階は寝室とかで、1階は生活空間になっています」
ハイド:所長の部屋は?
GM:「2階の奥の部屋です。所長はガーデニングが好きなので、植物とか多い部屋です。あ、これはマメ情報です」
ハイド:マメ情報なんていらん(笑)
GM:「は、はい、すみません。もう聞かれた事しか答えません」
ハイド:あと……この時間帯、研究員は何をしている。
GM:「さっきお昼を食べ終わったばかりなので、もうそろそろ研究に戻っていると思います」
モハメド:食堂はどこだ。
GM:「1階のコノ(地図上を差し)部屋です。その横は厨房です。今日の料理当番は片付けしていると思います。今日は蟹チャーハンで美味しかったです」
ハイド:マメ情報はいらん!(一同爆笑)
モハメド:警備兵が詰めている部屋はどこだ。
GM:「1階の大きな部屋が兵士達の仮眠室です。その横が1階の配電室です。配電室は各階に1部屋ずつあります」

――その他、研究員から聞きだした情報――
  ◆2階には警備兵主任の部屋、一般研究員の部屋、お客用の部屋、会議室、
    コンピューター室(ネットは繋がっていない)がある。
  ◆1階にはトイレや風呂、掃除用具などの倉庫、ワイン倉などの食料庫、工作室、
    仮眠室の近くには武器庫。また応接室などがある。
  ◆地下には更衣室に、滅菌室、その奥が研究室。研究室からは実験動物の部屋と配電室に繋がっている。
  ◆監視カメラは無い。電力の供給的にそこまでは設置していない。

モハメド:コンピューター室は2階か……。
ハイド:2階に上がるには、この階段以外は無いのか?
GM:「ありません」
この建物は、正面から入るとエントランスホールになっており、見上げれば2階の部屋が見える吹き抜けになっていた。2階へ上がるには両方から登れる階段を使うしかない。1階エントランスから見上げて見えるその部屋はコンピュータ室であり、その部屋の前には常に兵士が1人いる。
ハイド:つまり、正面から入ると2階のコンピューター室前の兵士に、どうやっても発見されるわけか……。
モハメド:2階に上るのは至難ですね。
ミカド:とりあえず1階を制圧しませんか? 研究員が地下で研究に没頭しているなら、問題は1階の研究員と、建物周囲の警備兵だし。
ハイド:そうだな、まずは窓から出て建物の外づてに警備兵を無力化しよう。
ミカド:あ、その前に研究員に聞きたい――警備兵と研究員は全員顔見知り?
GM:「はい、顔ぐらいは解ります。ただ、所長と警備主任は仲が悪いです」
ハイド:だからマメ情報はいらん。カチャ――。
ミカド:いえ、先生待って下さい。最後に一つ教えて欲しい。最近その応接室に誰か来たか?
GM:「はい、将門さんを初めて見ました」
ハイド:将門?
GM:「将門我門さんです。所長が言うには結構なお金を出資してくれている人らしいです」
ミカド:GM、僕は聞いた事ありますか?
GM:ありますね。鳳凰院家乗っ取りを画策した人物だ。
ミカド:くそ!!
モハメド:さて、聞きたい事はたいがい聞いたな……。
ハイド:おい、ミカドが入っていたこのワイン木箱に入れ。
GM:「は、はい!」――ワイン箱に入りました。
モハメド:声を上げるな。
GM:「ガタガタ」
ハイド:では蓋をして――パスンパスン。
ミカド:えっ!?
GM:血がトクトク……
ハイド:よし、外周を回るぞ。
ミカド:なんて事を……。
ハイド:ミカド、文句を言うなら帰っていいぞ、これはミッションだ。任務に私情は必要無い。
モハメド:その通りだ。
ミカド:……はい。

◆Nasty Door

「ライオンやクマと戦う事になりそうですね……」「まぁ、そういう動物なら問題無いのだがな」
ミカド:外周行くって事だけど、アルジュンはどうするの?
ハイド:確か一緒に行動する限りは、絶対に成功する……だったな?
GM:そうです。アルジュンは誰かPCと一緒に行動する限り全ての判定に成功します。気にしないで良いです。
ミカド:わかった。
モハメド:よし、とりあえずミカドが先行してくれ、ハイドさんは殿を頼みます。
ハイド:了解した。
ミカド:じゃあ確認しながら進むよ。
GM:では外周を行く前に、外に出た所で全員<感知>を振って下さい。
ミカド:(コロコロ)……成功。
ハイド:俺も成功だ。
モハメド:自分は失敗です。
GM:成功した人は少し先の建物付近の地面の下から、動物達の声が聞こえてきます。
ミカド:なんで動物の声が……。ああ、実験動物の部屋がちょうどその下なのかな?
ハイド:いや、例えそうだとしても普通は聞こえないだろう?
GM:では2人はもう一度<感知>して下さい。目標値は12です。
ミカド:(コロコロ)……10。
ハイド:……よし、14で成功だ。
GM:ハイドは解ります。地面と同化していて見づらいですが、地下へと続く結構大きめの扉が地面にあります。
ハイド:コレは……――サッサッと砂や土を手で払う。
GM:大きな扉です、たぶん実験動物の搬入口でしょう。
ハイド:なるほどな。
モハメド:ん? さっき俺たちが運んできた実験動物って猿か何かか?
GM:猿とマウスでした。
モハメド:この扉の大きさは?
GM:2m四方です。重たそうです。上に引っ張り上げる形式ですね。
ミカド:でかっ!(笑)
ハイド:それだけの何かを搬入する必要があった……という事か?
ミカド:先生、こっちから一気に地下へ行きますか?
モハメド:確かに所長などを先に捕まえるというのも、1つの案だな。
ハイド:いや、これだけの巨体な"何か"が搬入されたかもしれないんだ……その"何か"がいる部屋に直行するのは危険な気がする。
モハメド:……ライオンやクマと戦う事になりそうですね……PL発言ですが(笑)
ハイド:……まぁ、そういう動物なら問題無いのだがな。
モハメド:どういう事です?
ハイド:第1話を思い出しつつ……――いや、なんでもない。
モハメド:???
ハイド:ミカド、これは無視して先に行け。

◆Sneaking Start

「1時間……それが俺たちに与えられた時間か」
ミカド:では気を取り直して1人先行します。建物の角まで来てチラリと先を確認。
GM:兵士が1人います。
ミカド:連絡取り合っていますか?
GM:(時計を見て)――今は別に連絡していないね。
ミカド:じゃあ少し待ってみる。連絡します?
GM:ああ、言っていなかったが今回はリアルタイムです。"少し待って"と言っても現実と同じくたかだか数秒、別に兵士が連絡を取る素振りは見せません。
ハイド:リアルタイムか。定時連絡は取りあっているのだろうが……それを確認するまで待つわけにはいかないな。
モハメド:そうですね、無駄な時間はこちらが不利になります。
ミカド:じゃあそっと近づいて行って、後ろから締め落とす! [格闘タイプ・極]で!
GM:では<市街行動>で判定して下さい。こっちは<感知>で対抗します。
ミカド:背後まで(コロコロ)……達成値5で成功、低いな。
GM:(コロコロ)……駄目だ、こっちが失敗だ。
ミカド:背後から締め付け!<格闘>で首を極める(コロコロ)……達成値12。
GM:今回は気が付かなかったからこっちの<格闘>は失敗とします。ダメージをどうぞ。
ミカド:(コロコロ)……8点。
GM:「うう……」――でも、コレぐらいじゃ負けません。ここからこっちも対抗します、せっかくなので[格闘タイプ・極]でカウンターを狙います。
ミカド:勝負だ!
GM:<格闘>の(コロコロ)……成功、達成値は6!
ミカド:(コロコロ)……こっちは10。そのまま締める(コロコロ)……また8点ダメージ。
GM:「うう……」――でも死なない! 次こそ抜け出す(コロコロ)……97失敗!
ミカド:落ちろ!(コロコロ)……6点ダメージ。
GM:「うううう!!」――でも、まだ死なない!
モハメド:まだなのか!(笑)
GM:まだ大丈夫。今度こそ脱出する(コロコロ)……ちっ、脱出できん!
ミカド:ダメージが(コロコロ)……9点。
GM:「うううううう!?」――まだ大丈夫!
ハイド:まだ耐えるのか!?
モハメド:相原さん! どんなNPCのデータ作ってるんですか!(笑)
GM:いや、私はシナリオの担当であって、敵のデータなんかは全てBLUEが作成したんだが……。
ハイド:マンチPLのBLUEか……通りで強いわけだ。
モハメド:青印の敵か(BLUEが作った敵……という意味)。
GM:さあ、死なないウチに今度こそ逃れる(コロコロ)……くそ、まだ脱出できない!
ミカド:(コロコロ)……7点。どうだ! 落ちただろう!?
GM:「うう、うブプブッ!!?」――まだギリギリ! まだ生きてる(コロコロ)……駄目だー、脱出失敗!
ミカド:いい加減落ちろ!(笑)(コロコロ)……9点ダメージ!
GM:駄目だ、さすがに落ちた。
ミカド:な、長かった……、先生達の方へハンドシグナル――強すぎるよ、敵(笑)
………………………………………………………………………………………………

ミカドが落とした男を最初に搬入部屋へ連れて行き、今度は警備兵から警備の配置などを聞きだすハイド達。
しかし、さすがに訓練された兵士だけあって口が堅い。
GM:例え武装解除されて脅されても口を割りません。もし情報が欲しければ<交渉><尋問>で対抗です、こっちは<精神>で対抗します。
モハメド:(コロコロ)……13。
GM:(コロコロ)……11。ちっ――「わかった……従う、ちっ……隊長より冷たい目をしてやがる、なんだお前達は」
ハイド:質問はこっちがする。
モハメド:警備員の配置は?
GM:コンピュータ室の前に1人、地下の更衣室前に1人、3人は仮眠室、俺は建物裏手の警備、2人は正門の警備、最後の1人は警備主任だ。
ハイド:その主任はどこにいる。
GM:「あの人は自由だからな、いつも適当にうろついているよ。今は地下の研究室にいる。あの人はウィルスとか解らないはずなのに……」
モハメド:お前達はお互いに連絡などはしないのか?
GM:「2時間ごとにしている。次の定時連絡は2時だ」――ちなみにリアル時間とリンクしています。今は現実時間で1時です。あと1時間は定時連絡まで余裕があります。
ハイド:1時間……それが俺たちに与えられた時間か。
モハメド:今の話を総合すると、1階の兵士は外の奴等を除いて全員は仮眠室だ。研究員も食事の片付けをしている奴以外は地下だろう。なら――おい、お前。食事の片付けはだいたい何時ごろに終る。
GM:「人にもよるだろうが……たぶん、1時15分までには終る……はず」
その後、兵士を森の中に転がしミッションを再開する。
まずは1階配電室に侵入し、モハメドがリモート式の爆弾を配置(ちなみにクリティカルで作成だった)。
そしてそのまま武器庫へ侵入(工具キットでドアをこじ開けた)、ここにも爆弾を設置するモハメド。
ついでにその武器庫では、閃光手榴弾を拝借しミカドが持つ事になる。
そして――
GM:――ではミカドは<感知>して下さい。
ミカド:(コロコロ)……成功。達成値は10!
GM:では1階のトイレに誰か入っている気配に気が付きます。
ミカド:先生! この部屋……何か臭います。
ハイド:怪しいのか?
ミカド:はい、実は……ここトイレだと思うんだけど……すでに誰か入ってます。
ハイド:………………。
………………………………………………………………………………………………
モハメド:1時13分か……まずいぞ、あと2分で食事当番が片付けを終らせる。
ハイド:確かに。きっちり15分とは思えないが、どこかに隠れるなりした方が良いだろうな……できれは仮眠室に侵入したいが。
ミカド:さっき<感知>したら3人寝てるって事は解ったけど……。
GM:<市街行動>の判定に成功すれば、仮眠室に静かに入れます。失敗すると音がしたって事で、寝てる3人がマイナス修正付きだけど、起きるかどうかの<感知>判定をします。
ハイド:問題はモハメドか。
モハメド:大丈夫ですハイドさん、自分を信じて下さい。
ハイド:わかった。今はお前が隊長だ、信じよう(コロコロ)……成功、達成値は15。仮眠室へ。
ミカド:……僕も成功、達成値は17。
モハメド:(コロコロ)……よし、あっぶねぇ、ぎりぎり成功。
GM:では仮眠室へ入れました。3人ほど寝ています。
ハイド:パスパスパス。3人射殺ね。 (GM:内緒で(コロコロ)……失敗。皿洗いはまだ終らず……か) ミカド:じゃあ皿洗いとか終ったかどうか、ドアを少し開けて耳を澄ます。
GM:達成値10以上で終ったかどうか、15以上ならさらに別の情報をあげましょう。
ミカド:(コロコロ)……達成値16。
GM:まず皿洗いはまだ終っていません。それと共に、2階から誰かが階段を下りてくる音が聞こえます。
ミカド:先生、階段を下りてくる人がいます――その後は?
GM:玄関から外に出て行ったようです。
ミカド:2階のコンピュータ室前の警備兵が降りてきたって事かな?
ハイド:なぜだかは不明だが……今が2階へ登るチャンスだ。

◆Password

――『警備主任のパスワードコードを入力して下さい』――
ミカド:チャンスとは言え、警戒は解かないので<感知>をしつつ階段に近づいて行きます。<感知>(コロコロ)……あ、クリティカル!
GM:じゃあミカドには解ります。どうも玄関の向こうにいるはずの正面を見張っている2人の兵士の姿も消えているっぽいね。
ミカド:どういう事だろ? ハイド先生達にも伝えます。
モハメド:……解らんな。
ハイド:確かに謎だが……今はここで長考する暇は無い。行くぞ。
ミカド:はい!
急に消えた警備兵を不気味に思いつつ、そのまま大きな音も出さずに階段を上がり2階のコンピューター室に(鍵はモハメドが壊した)侵入する一行。
モハメド:アルジュンお前の出番だ。頼む。
GM:「任せてくれ」――と、アルジュンがパソコンを操作し始めます。少しすると――『警備主任のパスワードコードを入力して下さい』――と画面に現れ、アルジュンが――「これ以上はパスワードが無いと無理だ」
ハイド:それ以外の情報は入手できたのか?
GM:「ああ、ここではブラッド−ウィルス……略してB−ウィルスという物が研究されているらしい」
モハメド:B? Vじゃないのか?
ハイド:確かに、カルロスはV−ウィルスと話していたが……。
GM:「いや、しかし……ああ、その通りだ。B−ウィルスというのは、V−ウィルスの前段階の試作品らしい」
ハイド:なるほどな。
GM:「しかし、こんな情報が欲しいんじゃ無い。やはりパスワードが無いと……」
ミカド:先生、ゲストって入れるんです(笑)
GM:とりあえずアルジュンに言えば、適当な単語でも入力してくれますよ?
モハメド:じゃあ(笑)
ハイド:いや、駄目だ。普通違うコードを入力すればエラーが出る。何かそれがキッカケで敵に気が付かれるかもしれん、ここは地道にパスワードを探そう。
GM:(ちっ)
ミカド:じゃあ地下かな。警備主任は地下の研究室にいるって言っていたし。
モハメド:それならこの階にある警備主任の部屋を探ってからにしないか?
ミカド:ああ、そっちの方が効率良いか。
ハイド:とりあえずミカド、2階に敵がいないか<感知>しつつ、警備主任の部屋まで頼む。
ミカド:了解しました!
その後、ミカドが調べて進む……を繰り返し。少なくとも2階には誰もいない事を確認。
そこで一向は、まずは研究室所長の部屋へと向かう事にする。
GM:では研究室所長の部屋に向かいます。とりあえず2階に敵が居ないと言いつつ、1階には敵がいるので、あまり大きな音を立てると1階の敵が<感知>を振ります。具体的に言うと、2人以上が<市街行動>に失敗すると駄目です。
モハメド:(コロコロ)……と言ってるそばから失敗だ(笑)
ハイド:(コロコロ)……大丈夫だ。落ち着け、モハメド――俺は成功。
モハメド:はっ、申し訳ありません、ハイドさん。
GM:ではキミ等が進んで行くと、研究室所長の部屋の前に4段の棚があり、そこに植物が幾つか鉢植えに植えてあります。リボンかかったサボテンとかあります。
モハメド:そういえば、そんな趣味だったな(笑) では所長室の鍵を開け――
ハイド:GM、そのサボテンに名前とかついてないか?
GM:ボナンザって書いてあります(笑)
モハメド:なんでそんなどうでも良い(笑)
ハイド:いや、パスワードっぽい気がしてな。
中に入ると、その部屋の中はかなり煩雑に散らかっており、研究資料や実験結果の記録用紙が床に散らばっていた。
GM:部屋を調べるなら<感知>で振って下さい。
ハイド:(コロコロ)……達成値7で成功。
モハメド:……駄目だ、失敗。
ミカド:(コロコロ)……クリティカル!
GM:日記を発見します。
ハイド:ナイスだ!(笑)
ミカド:えっと何々――『……最近からだが痒くなってきた』(笑)
モハメド:どこを読んでいる――『……チェスで勝った』(笑)
ハイド:『ボナンザが喋った。でも、誰も信じてくれない』(一同爆笑)
GM:いやそんな事、書いてないから(笑) 日記にはこう記されています
――『最近、良い事と嫌な事があった。良い事は鳳凰院財閥が研究のバックアップを行ってくれるようになった事だ。おかげで縮小傾向にあったB−ウィルスの研究も続けられる。うまくすれば、V−ウィルスの研究までこぎつけられるだろう。もっとも、B−ウィルスを成功させなければ、V−ウィルスの研究メンバーに入る事もできないだろうが……ま、今は我慢』
ミカド:嫌な事は?
GM:『……嫌な事。新しく回されてきた警備主任。ムカツク! 土足で我等の研究室にまで入ってきやがった! あそこは至高の頭脳を持つ我々の聖地! あんな戦うしか脳の無い野蛮人が入って来て良い所ではないのだ! おのれ、ムカツク! それはそうと……ボナンザは今日も元気だ』(一同爆笑)
モハメド:ボナンザか(笑)
ハイド:以外と所長は仲間に引き込める可能性があるな。
モハメド:そうですね、このパターンだと仲違いを上手く利用すれば……。
ミカド:鳳凰院家に恩があるなら、僕の素性を使うのも手だよ?
ハイド:そうだな……とりあえず、本命の警備主任の部屋の方も探ってみようか。
………………………………………………………………………………………………
GM:では警備主任の部屋に到着しました。全員<感知>して下さい。
モハメド:(コロコロ)……38、11成功。
ハイド:……失敗。
ミカド:余裕で成功!
GM:この部屋は簡素です。警備主任は最近来たばかりらしく荷物も少ないです。失敗したハイド以外は、部屋のある一点で視線が止まります。それは部屋の壁にかけられたダーツの的です。
ミカド:ダーツのまと?
GM:その的に写真が付けられていて、その写真にダーツがぶすぶす刺さりまくっています。
ミカド:解りやすい(笑)
モハメド:所長の顔か?(笑)
GM:いえ、キミ達の良く知っている人物、今、キミ達の横でダーツの的に気が付かずに机でも調べている男の写真です。
ミカド:えええ!? ハイド先生の!?
モハメド:なんで……ハイドさんの写真が……。
ミカド:ちょ、こ、これって……先生!!(笑)
GM:と、そんな所でハイドは気が付きますかね、この部屋の持ち主の荷物から、コードネーム『イフリート』という単語を。
ハイド:イフリート……奴か。
ミカド:確か列車強盗の時の。
ハイド:まさかこんな所で会う事になろうとはな……――というか、俺がダイナミックエントリーを選んでいたら、イフリートはどうしたんだろう?(笑)
GM:無論、泣いてました(笑)
モハメド:因縁覚めやらぬ相手……という奴か。
ハイド:いや、俺は気にしていないのだが……あいつの方が勝手にな。もっとも腕だけは一流だ。
GM:そうだね、射撃の腕では負けないが、格闘戦ではイフリートに分があった。
ハイド:ナイフや格闘術では、ミカドをも凌ぐ腕だ。
ミカド:そんなに!?
ハイド:出来れば毎度のようにスルーしたいが……難しいだろうな(笑)
その後、とりあえず階段付近まで移動して1階を警戒する一行だったが――
GM:声が聞こえてきます――「ふぅ〜やっと終ったよ、食事当番は面倒だよ」「まったくだ」
ハイド:片付けがやっと終ったのか。
モハメド:その2人はどこに?
GM:地下の研究室へと向かいますね。地下への階段を降りていきます。
ハイド:よし、俺たちの地下へ行くぞ。
………………………………………………………………………………………………
GM:地下へ行くのは構いませんが、あと30分で定期連絡ですね。
ハイド:その前に終らす。
ミカド:1階まで降りて、階段の所で地下の気配を探ります(コロコロ)……<感知>成功。
GM:声が聞こえます――「一応、荷物が無くてもそういう約束だからさ……」――その後、バタンとドアが閉まる音です。
モハメド:なにかチェック受けているのか。チェック受けて、着替えて、滅菌だったか?
ハイド:確かチェックの所に警備兵が1人いるはずだ。
ミカド:気が付かれずに排除できれば、着替えている研究員も瞬殺できるはずです。
モハメド:その場合、自分は足手まといですね。
ハイド:アルジュンと共に、2階のコンピューター室で待機していてくれないか? 警備主任からパスワードを聞きだしたらすぐに連絡する。そろそろ時間も無い、全員で行くより効率を選ぼう。それに……。
ミカド:それに?
ハイド:いや、もし俺が失敗しても、アルジュンと共にモハメドは脱出して欲しい。せめて情報だけは持ち帰る必要がある。ミカドも2階で待っていていいんだぞ?
ミカド:いえ、僕は先生と一緒に行きます。
ハイド:……そうか。では一緒に行こう。頼りにしているぞ。
ミカド:はい!
モハメド:……では自分は、アルジュンと共に2階へ。
ハイド:ああ、そっちは任せる。

◆A Tension

「目が……目が……!?」
GM:では階段下りて行こうとする2人、ミカドとハイドは<市街行動>を振って下さい。
ハイド:(コロコロ)……達成値15で成功。
ミカド:16で成功。
GM:階段を降りきった所に、貧乏ゆすりしている警備兵が1人、いる事が解ります。
ハイド:貧乏ゆすりしているか……飛びこんで殴るか?
ミカド:でも、耐久力高いんだよな……あと防御力も。
GM:青印ですから(笑)
ハイド:マガジンをAP弾に変えていたって事でいい?
GM:構いませんよ。
ハイド:1つ教えて欲しい、今回はリンクシナリオという話だが、今やってるのは前半だよな? 後半になるとクラスアーツが復活したりするのか?
GM:クラスアーツは復活します。ただ、怪我をした場合には、普通に病院に行った分+αぐらいしか回復しません。
ハイド:ああ、了解した。クラスアーツが使えるなら問題無い。[シュアショット][オフハンドトレーニング]で3射バースト! プシプシプシっとサイレンサー付き。セミ3射(コロコロ)……(コロコロ)……(コロコロ)……1発目15、2発目クリティカル、3発目15で成功。クリティカルがあるから貫通状態で(コロコロ)……23点ダメージ。射撃ダメージペナルティ表が(コロコロ)……10で、AP弾使ってるから12。追加ダメージ1D6で(コロコロ)……5点。
GM:23点来た。
ハイド:次は左手(コロコロ)……18で成功、2発目も成功、3発目も成功。ダメージは(コロコロ)……20点ダメージ。ペナルティは9、追加は(コロコロ)……5点。
GM:合計で43点か。死亡だ。――ドタッ……。あと10点HPが高ければなぁ。
ハイド:十分だろう!? ザコの癖に強過ぎだ(笑)
ミカド:さ、さすがブルー印(笑)
ハイド:弾を変えよう、片方の銃をAPのまま、片方を通常弾に変えるぞ。
………………………………………………………………………………………………
GM:では着替え室前の警備兵は倒れました。
ハイド:急ごう、あまり時間が経っていないから、さっきの食事当番の研究員2人がまだ近くにいるはずだ。
ミカド:偵察する。<感知>が(コロコロ)……20でクリティカル!
GM:では滅菌室でシューッと誰かが浴びている音がします。
ミカド:2人?
GM:2人ですね。
ミカド:滅菌室に入れば近接ですよね。ドアを開けて入ります。
GM:入るといきなり部屋の中を赤い光が満たします。別に音は出ないけど、ミカドは驚くかどうか<精神>で判定、ハイドは経験豊かだろうから<状況把握>で代用でも良いです。
ミカド:(コロコロ)……普通に成功。
ハイド:<状況把握>で(コロコロ)……成功。
GM:ミカドは別に驚かなかったね、目の前の2人に集中しているのだろう。ハイドは経験からわかる、ここは滅菌室なので、片方のドアが開いている時はもう片方のドアをあけないように警告する為に、ランプが点灯しただけです。
ミカド:なんだこの明かり!? でもいいや! 研究員2人をトンファーで攻撃!(コロコロ)……――
その後、[ノックダウン]×2で、2人の研究員を一瞬で気絶させるミカド。
そのまま滅菌室の先の廊下を進むと、その先のドアの向こうは研究室であった。
ミカド:<市街行動>で(コロコロ)……成功。廊下を慎重に進みます。
ハイド:同じく(コロコロ)……大丈夫、成功だ。
GM:(研究室にいるアイツは気が付いたかな?(コロコロ)……ふむ、なるほど)
ミカド:どうします先生?
ハイド:中には3人いるはずだ。ドアに窓は付いているか? 付いているなら中を確認して欲しい。
ミカド:付いているならこっそり見る。
GM:そうですね。初老の男性が1人、若い男性が1人見えます。死角に他にもいるかもしれませんが、この場所からはこれだけしか見えません。
ミカド:どうします先生。「ボナンザを殺されたくなかったら言う事聞け」って脅します?(笑)
ハイド:いや、それはしても良いが……それより無線でモハメドに――アルジュンに聞いて欲しい、そのパソコンは遠隔からコントロールできるか? つまる所、もしもの時に研究室からデータを消されたりしないか?
モハメド:アルジュンに聞いてみます。
GM:「いや、この配線を見る限り、それはできないな」
モハメド:――との事です。
ハイド:じゃあそれは問題無いか。
ミカド:先生、ここにモハメドさんから持っとけと言われて持ってた閃光手榴弾があるんですが。
ハイド:そうだなそれを投げ込んで、その混乱に乗じて部屋を制圧しよう。俺たちの目的はパスワードの入手だからな、ヘタにパスを知っている人間を殺してしまったら木阿弥だ。
ミカド:……でも問題があります。
ハイド:なんだ?
ミカド:僕は<投擲>苦手です(笑)
ハイド:……貸せ。――ドアを開けてコロコロっと投げ入れる。<投擲>は58成功、達成値14!
GM:カン……コロンコロンコロン……!!! その瞬間、爆発音と眩い閃光で目を潰す。その中で(コロコロ)……(コロコロ)……(コロコロ)……1人だけが、床に伏せたらしい。残りの研究員は「目が……目が……!?」っと、言っています。
ハイド:突入する!
ミカド:はい!
GM:中に入ると解ります。若い研究員と初老の研究員が光に目をやられ苦しんでいます。そしてとっさに床に伏せた男は大丈夫そうです。その手榴弾の効果があまり効いて無い男がイフリートです。さぁ戦闘ラウンドで解決して行きます。

◆A Duel1

「ハァ〜イドォ〜待ってたぜぇ? この時をよぉ!!!」「どうやら……決着の時という奴らしいな」
GM:それでは<戦術>を振って下さい。
ミカド:先生!
ハイド:<戦術>は低いんだが(コロコロ)……25だから、達成値8。
GM:(コロコロ)……こっちはダイス目だけで9だ。速攻でキミ達に走り寄ってきます。
ハイド:ならば[クイックドロウ]使う。さらに[ガンアクション]使用! 殺られる前に殺れ! 至近だからハンドガンだな。セミ3射両手撃ち、それを2回行う!……つまり12射だな(笑)
GM:来い。20超えないと貫通にはならないから。
ハイド:まず右手から(コロコロ)……3射成功だけど貫通はしない。ダメージが(コロコロ)……20点。
GM:非貫通のダメージペナ表をどうぞ。
ハイド:(コロコロ)……10。転倒しろ。
GM:いや、なぜかこの敵転倒しないらしい。
ハイド:なんだそれはー!(笑)
モハメド:くっ、これがブルー印のクオリティか!(笑)
GM:ミカドはなんだかこの敵の感覚に覚えがあります。前にカーチェイスしながら戦った警察特殊部隊に成り代わっていた奴等。首が曲がっても戦い続けた奴等と似た雰囲気がします。
ミカド:これは……前の奴等と同じだ!?
ハイド:ちッ、まぁいい! こうなればダメージで落とす! 次は左手(コロコロ)……3射成功の非貫通。ダメージが(コロコロ)……21点。追加が(コロコロ)……11! 転倒は無効か!
GM:無効です。では2行動目の右手をどうぞ。
ハイド:(コロコロ)……3射成功の一度クリティカルで貫通ダメージ!(コロコロ)……28点。貫通ペナが(コロコロ)……8。追加ダメージが(コロコロ)……7点。最後、左手が(コロコロ)……2射成功の非貫通でダメージが(コロコロ)……11点。
GM:はい、死にませんでした。
ハイド:やはりタフだ(笑)
GM:そして普通にこっちの行動だね。イフリートはそのままナイフをミカドに<武器戦闘>! さらに[フェイバリット・ウェポン]使用。(コロコロ)……(コロコロ)……(コロコロ)……15が一番高いな。[フィニッシュブロー]で達成値+7! 20越えたのでクリティカル扱い!
ミカド:カウンターを狙う! こっちも[フィニッシュブロー]使用!(コロコロ)……02。駄目だ当たった。
GM:貫通ダメージでいきます(コロコロ)……20点。それと共に[ノックダウン]!! 腹を切りつけると共にミカドの眉間を蹴りつけて床に叩きつけます。
ミカド:ぐあっ!!――普段自分がやっている事だけど……気絶だ。ぐったり。
GM:「久しぶりだなぁ……ハイドォ?」――血走った目で言って来ます。
ハイド:イフリート……こうして再び会う事になろうとはな……。列車事件、あの時は世話になったな。
GM:「あの時? それはこっちの台詞だ。あんなもんじゃ、俺の恨みは晴れねぇ」――ガッ! ミカド踏みつけながら。
ハイド:お前の望みは解っている。だからパスワードを教えろ。
GM:「ハッ! パスワード? そんなに知りたきゃ教えてやるよ。パスワードはなぁ……ハイドォ〜"Go to Hell"」
ハイド:何? それはどういう?
GM:「死ねって事だよぉ〜ハイドォ!!!」――ナイフで急所を狙ってきます。
ハイド:そういう事か!!!
ミカド:先生、[ノックダウン]を食らって気絶すると、メディックがいないとこのセッション中は回復しませんよ? <強靭>とかやっても無駄ですし。気をつけてください(笑)
ハイド:ああ、わかってる。しかし――
GM:「ハァ〜イドォ〜待ってたぜぇ? この時をよぉ!!!」――シュシュッ!とナイフが銀光を走らせハイドの鼻先をかすめます! 判定前の演出です(笑)
ハイド:じゃあそのナイフを紙一重でかわしながら、俺の手が腰のSIGSAUERへ伸びる!――どうやら……決着の時という奴らしいな。
GM:では<戦術>を振り合いましょう(コロコロ)……22で成功、達成値9!
ハイド:(コロコロ)……36で成功、達成値は10! 勝った!
GM:ではハイドからどうぞ。
ハイド:確実に撃つため、片手のみの3射。早撃ちだ(コロコロ)……03命中、43命中、90クリティカル命中!
GM:やべっ!(笑)
ハイド:貫通ダメージ(コロコロ)……15点。
GM:その瞬間、パァンと撃ち抜かれて倒れます。あっけない! 宿命のライバルが一瞬だ(笑)
ハイド:俺はイフリートの死亡も確認せず無線でモハメドに連絡――パスワードは『Go to Hell』だ!!
モハメド:『了解!!』
ミカド:……先生、本当にソレで良いの?
ハイド:イフリートの事は俺が一番知っている。こいつはそういう男だ。GM、間違っちゃいないよな?
GM:そうですね。あとはアルジュンがやるでしょう。
ハイド:了解。

◆Go to Hell

「……ハイド、地獄へ落ちな!!!!」
GM:では倒れたイフリートが苦しそうに言います――「けっ、勝ったと思うなよ……」
ハイド:今のお前に何ができる?
GM:「はぁ、俺は今、ブラックボロサスにいるんだ」――ブラックボロサスってのは、ガンドッグの対抗組織……テロリストの為のガンドッグみたいなものです――「目的はお前達と同じ、ウィルスの確保だ。今頃、俺の仲間達が、そのウィルスを持って――」――ん? 持って逃げるのは2時の予定だから(時計を見て)……よし!――「もうトラックは出発した頃だろうよ。一足遅かったな。パスワードは正しいが……ハイド、地獄へ落ちな!!!!」――カチッ!
ハイド:爆弾か!? 音は!
GM:イフリートのお腹から聞こえてきます。
ハイド:こいつのかぁ!!
GM:さて、ここで選択肢が3つあります。

――用意された3つの選択――
  ◆その1:急ぎこの施設から脱出する。
  ◆その2:コンピューターから目的の情報を奪取する。
  ◆その3:爆弾解除。

ハイド:爆弾処理か……モハメドいねぇ(笑)
モハメド:……いねぇ(笑)
ハイド:まずモハメドは情報を入手だ。
モハメド:ハイドさんは?
ハイド:ミカドを連れて脱出する。爆弾の解除は不可能だしな。
モハメド:アルジュン、パスワードを頼む!
GM:『わかった、まかせろ』――と、言うわけで、情報入手のTRSをモハメドだけ宜しく。
モハメド:俺だけ!?
GM:本当はもっと大変だったんだけどねぇ(笑) 地下から1階へ、1階から2階へ、コンピューター室で情報、脱出ルート確認しつつ、アルジュンの合図で脱出予定……だったのだが。今回はすでにコンピューター室に居るし、スタート位置はコンピューター室(レンジ4)からにしましょう。

『ターゲット:パソコンから情報を取り、即、脱出せよ!』
レンジ1:<運動>     修正無し   地下から1階へ!
レンジ2:<運動>     修正無し   1回から階段へ!
レンジ3:<運動>     修正無し   階段からコンピューター室へ!
レンジ4:<状況把握>  修正無し   脱出ルートの確認(アルジュン作業中)
レンジ5:<運動>     修正無し   脱出!!!

モハメド:運動かーー!!!
ミカド:これって、僕がやる予定だったとか?
GM:(笑)
ハイド:まぁミカドは寝ていろ、どうせメディックいないし起きられないんだ。モハメドを信じて俺たちは脱出だ。
ミカド:メディーーーーーック!!!(笑)
GM:ふむ、ではハイドの方にもTRSを出しましょう。

『ターゲット:ミカドを連れて脱出せよ』
レンジ1:<運動>  修正無し   ミカドを抱える!
レンジ2:<運動>  修正無し   研究室から階段へ!
レンジ3:<運動>  −20%   階段を駆け上がれ!
レンジ4:<運動>  −20%   1階ホールを駆け抜けろ!
レンジ5:<運動>  −20%   脱出!!!

モハメド:やばい、自分が地下にいたら脱出できないし(笑)
ハイド:いや、お前が地下にいたら爆弾解除に専念させてたわい(笑)
モハメド:確かに。
GM:ハイドもモハメドもリミットは5です。6になったら爆弾が爆発して死にます。
2人:『了解』
ミカド:ねぇ、選択肢その2のトラックを追うって? ってか、そんな奴等居たっけ?
GM:途中で警備兵が消えたでしょう? あれはブラックボロサスのメンバーが逃走準備に入ったタイミングだったんだ。だからコンピューター室とか正面の見張りとかが消えた。
ミカド:ああ! あれはそういう意味だったんだ!
GM:ちなみに2時より前にイフリートを倒していた場合、まだブラックボロサスのトラックは出発してない状態となり、車で追うかロケットランチャーなどで射撃が可能だった。
ミカド:そうだったのか。トラックで逃げた奴等……なんかこの後の展開が変わりそうだ。
GM:ふっふっふっ(笑)

――リミット1

GM:まずモハメドの方からやろうか。
モハメド:すでにレンジ4からスタートだしな。最初は<状況把握>で(コロコロ)……成功、(コロコロ)……クリティカル!
GM:次は5レンジ目ね、<運動>で脱出だ。
モハメド:(コロコロ)……失敗。
GM:次はハイドの1リミット目。
ハイド:(コロコロ)……75、成功で3マス進む。次が(コロコロ)……29で成功、2レンジ目に突入。そして(コロコロ)……99で失敗。

――リミット2

モハメド:(コロコロ)……30! 成功――『こちらモハメド、データの入手に成功、これより脱出する。ハイドさんも急ぎ脱出を!!!』
ハイド:『わかった、こっちも脱出する』(コロコロ)……成功、レンジ2の2マス目。(コロコロ)……失敗!

――リミット3

ミカド:GM、喋って良い?
GM:いいよ(笑)
ミカド:せ、先生……僕を捨てて……逃げて下さい……。任務成功のため、足手まといは捨てて下さい……。
ハイド:それはできない――(コロコロ)……失敗(笑)――それは出来ない、全力で生き残る。それもまたガンドッグだ。
ミカド:せ、先生……。

――リミット4

ハイド:(コロコロ)……62で成功、3レンジ目突入。(コロコロ)……29成功、3マス進む。(コロコロ)……クリティカルで成功。
ミカド:ギリギリだなぁ。
ハイド:(コロコロ)……87、失敗。

――リミット5

GM:このラウンド中に脱出できないと爆発します。
ハイド:今がレンジ4の3マス目だからな……ま、3回連続で成功すれば楽勝だろう(コロコロ)……00、ファンブル(一同爆笑)
ミカド:何やってんすかー!!(笑)
ハイド:うむ、アタフタしている研究員が目に入って一瞬躊躇を(笑)
モハメド:それは[ペップ・トーク]! 振り直して下さい!!
ミカド:あ、あぶねー(笑)
モハメド:『ハイドさん早く! 敵に構ってる暇は無いです!!』――無線で。
ハイド:よし、すぐに(コロコロ)……93で失敗(一同大爆笑)
モハメド:おいーーーーー!!!
ミカド:ドッカーーーン(笑)

◆Teacher

「……モハメド、ミカドは大丈夫だろうか?」
ハイド:どうやっても間に合わない。俺はミカドを抱えたまま施設の出口に向かって走るが、その変えられない現実を理解する。
GM:はい、爆発ダメージで2人とも死亡です。任務は達成しているので無駄死にでは無いですが……まさか死ぬとは思わなかった。
ハイド:いや、ここはやらせてくれ。ちょっと使い方違うが、クラスアーツの[ナイン・ライブズ]を使って、俺自身が盾となってミカドを爆発から守りたい。
GM:おお、カッコイイじゃないですか! 許可しましょう(笑)
モハメド:では地下の爆発と共に、1階に自分が設置した爆弾にも誘爆し大爆発が起こる!
ミカド:そういやあった(笑)
GM:カメラは外から施設を見ているモハメドとアルジュンを写していて、アルジュンが叫びます――「モハメド隊長! あれを!!」
モハメド:ハイドさん!
ハイド:各所で爆発しつつ燃える施設から、ミカドを抱えてゆっくり俺が歩いてくる――……モハメド、トラックを回してくれ。……ミカドが重傷を負った。
ハイド:はい! アルジュン、奪ったトラックをこっちに!
GM:「了解」――アルジュンはトラックを急いで回して来ます。
ハイド:ではトラックが来たら荷台にミカドを寝かせて、俺は荷台の壁に寄りかかろう。
モハメド:アルジュン、出してくれ。ミッションコンプリートだ。
GM:「了解」――では崩れる施設を後ろにトラックは出発します。ブロロロ……――。
モハメド:トラックの荷台でハイドさんに聞こう――ハイドさん、ミカドに何があったんですか!?
ハイド:……俺の不注意で警備主任の一撃をミカドが喰らった……モハメド、ミカドは大丈夫だろうか?
モハメド:ミカドを簡単に手当てします――ミカド、大丈夫か? 意識はあるか!?
ミカド:じゃあうわ言で――……せ、先生……。
モハメド:それを聞いて安心しよう――ハイドさん、どうやら大丈夫のようです。これなら命に別状は無いでしょう。ギリギリでしたね。
ハイド:と、そこでモハメドは気が付く。壁に寄りかかったまま喋らないハイドを。
モハメド:?……ハイドさん? ハイドさん!!!!!
ハイド:………………――――――


今、自分が死へと向かう最後の時になって、少しだけ後悔する。
俺の一生はなんだったのだろう?
半世紀も生き続けて、それなのに思い出すのは戦いの日々ばかり……。
心休まる暇も無く、想いを残す余裕も無く。ただただ戦いの日々。

もうすぐ死ぬという時になって初めて気が付いた。
俺の人生は、死んでいたも同然だったという事に。
他人の命を奪いながら、少しずつ自分自身も死んでいた事実に。

………………。
……いや。
違う。
そんな事はない。


あの日本で過ごした間だけは違っていた。
アイツと出会って、アイツと過ごした間だけは……。
だから俺は後悔しない。
俺に生きている実感を与えてくれた、あの未熟な少年が助かるのなら、俺の命は安いものだ。


(ミカド、お前といる時だけが生を感じられた……ありがとう)



ハイド=エントリュア………………死亡




ガンアクションRPG ガンドッグ
『MISSION6:The Last Mission/Watch dog』 了


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