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シニカルポップ ダンジョンシアター 迷宮キングダム 〜MAKE YOU KINGDOM!!〜
――ある日突然、どこにでもあるファンタジー世界をとんでもない厄災が襲った。
人呼んで"迷宮厄災(ダンジョンハザード)"……道は通路に空は天井に壁は繋がり海は地底へと潜った。
当時、1つの王国に統一されていた世界はその厄災によってメチャクチャに引き裂かれた。
この世界は百万の通路、百万の扉、百万の部屋で作られている。人呼んで――百万迷宮――。
そして現在、この世界にはそれこそ百万の小国が乱立している。人々は迷宮厄災に見舞われようと、決して諦めずに生きていたのだ。こんな世になっても人間は諦めない。迷宮を踏破し領土を広げ、迫り来る怪物から国を守る。そう、希望を持ち者達……"ランドメイカー"がいる限り。
2004年8月22日セッション録音
シナリオ『王者の剣継承』リプレイ


☆暗黒ねぎぼうず王国興亡記☆

王子トゥエルの冒険


◆はじまり

その日、その部屋ではTRPG好きの男女6人による小さな選挙が行われていた。それを見守るのはGM。選挙によって決めようとしているのは、今日遊ぶ迷宮キングダム(以下まよキン)の各クラスを、誰が何をやるのか……である。
GM:さぁそれぞれ「自分がどのクラスをやりたい」と、「誰がどのクラスにふさわしいか」を書いてくれたかな? では集計します……。
ガルチラ:これ(投票選挙)って、まよキンでクラスを決める時の正規のやり方なんですか?
GM:違うよ。俺がやりたかっただけ。
ガルチラ:………………。
十岐:あの〜ところでこのシステムの世界観が良くわからないのですが?
GM:(選挙結果を集計しつつ)ふむ。簡単に説明すると世界すべてが迷宮と化したファンタジー世界だ。キミ達はそんな迷宮に住む小国の重役達。その使命は民を守り領土を拡大し百万迷宮と呼ばれるこの世界で生きていく事だ。
SIN:空は天井に道は通路に……て事ですね。
GM:そういう事。
クラゲ:やっぱ怪物とかいるんですか?
GM:もちろんいる。この世界が迷宮化した原因である迷宮厄災(ダンジョンハザード)というのが起こってより、世界中のモノが迷宮化している。それは地形だけにとどまらず生き物にも影響している。そんな感じでいつの間にやらこの世界には怪物がたくさんいるぞ。
西蓮:すごいですよね。ゴブリンやオークなんかを「小鬼」の一まとめで済ませてるぐらいですし(笑)
GM:うん、怪物はきっと多種多様いるんだろう。ちなみにこの迷宮化現象は現在も進行中だ。だから国を守る為に迷宮に立ち向かう必要がある。でないと迷宮に飲まれて滅びる事になるからね。
BLUE:領土拡大じゃなくて?
GM:それもある(笑)
十岐:まぁなんとなくわかりました。全てが迷宮化したファンタジー世界で、小さな国を運営していけばいいって事ですね?
GM:その通り! さて、集計結果が出たので発表します。自分の思った通りにならなくても文句は言わないように! それではクラス以降のキャラクター作成をしようか。
※解説1 「キャラクター作成」
 こういった解説において、今回プレイするまよキンの説明を補助的に入れていきたいと思う。まよキンのキャラ作では、まず名前・年齢・性別を決め、用意されている6つのクラス(国王、騎士、大臣、神官、ニンジャ、従者)からそれぞれ好きなクラスを選ぶ。ここで注意するのは1人は国王をやる必要があるという事だ。その後、ジョブ(世襲制の親と同じ職業)を決める。このジョブは選ぶ事が不可能でありダイスによってランダムに決まる(クラスが国王でも生まれは【料理人】だったりするのだ)。そこまで決まったら、それぞれクラス・ジョブごとに決められた能力値を振り分け、副能力値を計算し、アイテムを持つ。それでデータ的な部分は完成である。最後に選択ルールだが、好きなものと嫌いなものをそれぞれ2つずつ決めても良い。
王様:「しかし、王様かぁ……どうしたものか」
GM:「あ、今回は王様からスタートじゃなくて、最初は王子様だから」
王様→王子:「なんと!?」
GM:「最初のシナリオで王位を継承してもらいます」
大臣:「大丈夫です王子、わしがいればすぐにでも王となれるでしょう」
王子:「本当か爺!?」
一同:『爺!?』(一同爆笑)

神官:
「【星の欠片】か……なんかゴロが良いな。買っておくか(笑)」
従者:「あ、わたしも買う〜♪」
大臣:「ほう、【衣装】が買えるのはわしだけか……全部買って皆に配るかな?(笑)」
騎士:「うぉ、なんだこの【お弁当】のイラストは!? おにぎりじゃないか!」
神官:「どうした騎士団長、おにぎりにトラウマでもあるのか?」
騎士:「いろいろあるんだよ!」(笑)

王子:
「なんか知らないけど、王様のスキルは迷宮探索に連れて行かずに、国に残してきた≪民≫の数だけ国の収入が増えるらしい」
従者:「王子凄いです。従者の私はそういうスキル無いです」
GM:まぁ従者は配下(民)を消費する系は無いからね。
騎士:「王子聞いて下さい! 騎士のスキルですが、迷宮に≪民≫を連れて行けば、ダメージを肩代わりしてくれます」
王子:「おお! 凄いじゃないか騎士団長!」
騎士:「が、そのスキル使うと毎回≪民≫が1D6人死亡します(笑)」
王子:「ならん! 収入が減るであろう!」
騎士:「ですが、いざという時に盾になって守れるのですよ?」
王子:「ならんと言ったらならん! 僕が危なくなったらお前が命を捨てて助けよ!」
騎士:「た、確かにソレが騎士団長の務めですが……もし、それで王子が死んでしまったら」
大臣:「その時はわしが(一同爆笑)」
王子:「爺!?」
大臣:「冗談に決まっています」
王子:「そうか、なら良い」
忍者:「王子……あんたは馬鹿ですか?」(一同爆笑)


名前:トゥエル=ウル
年齢/性別:14歳/男
クラス/ジョブ:王様/亭主
好きなもの:夜更かし、弱い人
嫌いなもの:魚、強い人
才覚:4  魅力:1  探索:2  武勇:4

備考:この国の王子で次期王様候補、14歳になったばかりでやる気はあっても空回りなお方。言動は馬鹿である。このまま行くと大臣の傀儡も近い。



名前:ベガ五世
年齢/性別:21歳/男
クラス/ジョブ:騎士/冒険者
好きなもの:新しいもの、「14」という数字
嫌いなもの:田舎、金勘定
才覚:1  魅力:3  探索:2  武勇:5

備考:この国の騎士団長は代々ベガの名を継ぐらしい。つまり5代目。かつては冒険者として迷宮を回っていたが腕を認められ騎士団長となる。新しい物好きで古い考えは嫌い。14という数字に拘りがある。



名前:"2つ顔の"ロフティ
年齢/性別:61歳/男
クラス/ジョブ:大臣/迷宮職人
好きなもの:昔話、適当
嫌いなもの:会議、子供
才覚:5  魅力:2  探索:3  武勇:1

備考:現在の王と共に迷宮を探索したメンバー。61歳となった今では悪大臣そのモノ。王子には甘く、他には厳しい。本人によれは「円卓会議などいらん、すべてわしに任せれば良いのだ」(笑)



名前:"泣く子も黙る"サマードラゴン
年齢/性別:20歳/男
クラス/ジョブ:神官/盗賊
好きなもの:マッピング、自分探し
嫌いなもの:広いところ、病院
才覚:2  魅力:4  探索:2  武勇:3

備考:狭い所大好き・迷宮大好きな神官。かつては盗賊でありダークな世界ではかなりの有名人だったらしい。無信教だったこの国に、自分がやりやすい好きな教義のオリジナル宗教を広める。目下大臣のライバル。



名前:"転んでも只では起きぬ"シャナ
年齢/性別:18歳/女
クラス/ジョブ:忍者/処刑人
好きなもの:田舎、広い所
嫌いなもの:馬鹿、薬
才覚:2  魅力:1  探索:5  武勇:3

備考:この国の処刑人兼忍者。田舎が嫌いなベガ五世と、広い所が嫌いなサマードラゴンとは息が合わない……と本人は思っている。国に忠誠を誓っているが次期王子が馬鹿なのでめいっぱい不安である。



名前:"虎の尾を踏む"チャイム
年齢/性別:13歳/女
クラス/ジョブ:従者/魔術師・博士
好きなもの:おせっかい、美容院
嫌いなもの:謝ること、異性
才覚:4  魅力:2  探索:3  武勇:2

備考:従者は従者でも騎士見習い。騎士団長ベガ五世の付き人が主な仕事である(国が小さいので従者としての普通の雑用もこなす)。13歳の小さな女の子だが、勉強家で実は頭がいい。


GM:さてだいたいキャラクター作成は終了しましたね? 
最後に言い忘れていましたが、それぞれ宮廷(←まよキンではパーティーの事をこう呼ぶ)内1人に対して≪好意≫の感情を1lv持っています。それを決めましょう。
※解説2 「感情値」
 感情値は≪好意≫と≪悪意≫の2種類があり、それぞれがさらにいくつかの属性に分かれている。≪好意≫の値が高ければ、そのキャラクターの事が好きであり、≪悪意≫の感情が高いとそのキャラクターの事が嫌いである。
チャイム:ランダムで誰か一人ですか?
GM:そうです。ダイスで振って対象を決めちゃって下さい。
シャナ:では私から行きましょう。(コロコロ)……ロフティ大臣が対象です。
GM:ロフティへの≪好意≫を1Lv上げて、さらに1D6を振ってみてくれ、どんな≪好意≫かが決まる。
シャナ:(コロコロ)……6です。
GM:≪愛情≫
シャナ:我らが忍軍、全てロフティ様につきました(笑)
ロフティ:うむ、わしは内密に私兵を手に入れてたぞ(笑)
サマー:おのれ大臣! 好き勝手しおって――オレも振るぞ(コロコロ)……従者のチャイムに(コロコロ)……1だから≪忠誠≫?
GM:まぁ護りたくなる気持ちってのも含まれる。
サマー:まぁ13才の子供だしな、その辺でいいか。
トゥエル王子:次は僕が行くぞ! (コロコロ)……僕もチャイムに(コロコロ)……≪愛情≫(笑)
サマー:王子がメイドに惚れているのか!?(笑)
トゥエル王子:ああ! もうメロメロさ! 年も1つ違いだしな!(笑)
GM:いや、まだ1Lvだからそこまで行ってなくてもいいぞ?
トゥエル王子:じゃあ気になりだしたって所かな?
シャナ:でもチャイムは騎士団長ベガ五世の従者……。
トゥエル王子:おのれベガ五世! 民だけでは飽き足らず、チャイムまでも!!(一同爆笑)
ベガ五世:いやいやいや、思いっきり被害妄想ですよ王子!(笑) 俺は何もしてませんって!
トゥエル王子:この期に及んで言い訳か! 爺、どうすれば良い!!
ロフティ:それはですな――(ごにょごにょ……)
ベガ五世:お〜〜い(笑)
GM:さぁ次はその大臣だぞ?
ロフティ:(コロコロ)……王子に(コロコロ)……≪友情≫。普通だな。
チャイム:(コロコロ)……大臣に(コロコロ)……≪忠誠≫。
ベガ五世:(コロコロ)……チャイムに(コロコロ)……≪友情≫か。
トゥエル王子:爺! ベガ五世のチャイムを見る目は騎士団長の目じゃないぞ!(笑)
ベガ五世:友達だと思っているんですよ!(笑)
GM:まぁ感情値はそんな感じでロールプレイの指針にもなるので――
ロフティ:ところでGM、わしと王子だけ座る場所が狭いのはなぜだ?

ベガ五世:
あ、本当だ(笑)
トゥエル王子:なんだ爺! これはもしやイジメという奴か!?
ロフティ:おのれサマードラゴン、謀ったな!
サマー:ふっふっふっ、スキを見せた方が悪いのさ。財布は掏られる方が悪いってね(笑)
シャナ:(ふと)……謁見の間を表しているのでは?
一同:『……おお!?』

◆建国の準備

GM:さて、キャラクターが出来上がったら、次は王国を作ってもらいます。まずは≪民≫の数ですが、これは宮廷のメンバー(PC)を含めて総勢50人です。
トゥエル王子:さすがに王国キャラクターシートは僕が書こう(カキカキ……)
GM:まずその≪民≫の中から1人選んで逸材を決定する事が可能です。もちろんやらないでもいいです。
ロフティ:逸材とはなんだ?
GM:ランドメイカー(PCの事)以外に優秀な民の事だ。いるといろいろ便利ではある。
ロフティ:なら1人は民を逸材に格上げしましょう王子。
トゥエル王子:うむ、僕もそう思うぞ。
GM:ではD66を振って、その逸材がどんなジョブなのかをランダムで決定します。
ロフティ:ランダムか……。
ベガ五世:これで「怠けもの」とかだと嫌ですね(笑)
トゥエル王子:(コロコロ)……44! 「働きもの」を見出したぞ!
一同:『おお!』
GM:じゃあ働きものの名前を決定して、シートの逸材の欄に書いておいてくれ。
トゥエル王子:じゃあ『"働きもの"のティート(女)』っと……。
GM:次に国力を決めます。経済的な裕福さを表し予算に関係する[生活]、
教育や思想の豊かさを表し逸材に関係する[文化]、
街がうまく機能しているかを表し施設に関係する[治安]、
国の強さを表し領土に関係する[軍事]があります。
ロフティ:街にいろいろ施設を建てたほうが便利ですよ王子。
サマー:その意見には賛成だ。
GM:基本は全部1点、大臣が居れば[生活]に+1、神官なら[文化]に+1、騎士なら[治安]に+1、忍者なら[軍事]に+1が入る。国王は自由なところに+1を入れられる。
チャイム:あの……わたしは?
GM:従者は国力を上げることはできません。
ロフティ:これだから子供は……役立たずが(笑)
トゥエル王子:爺! チャイムになんてことを言うんだ!
ロフティ:いえいえ、今のはベガ五世が裏で言っていた言葉を言ったまでです。
トゥエル王子:そうか、ベガ五世か!
ベガ五世:いやいやいや、信じんで下さいよ王子!(笑)
………………………………………………………………………………………………
GM:さて、国力も決定したら次は国のマップを作ります。まだ初期で領土も手に入れていないので、3マス×3マスの計9マスが国の領土です。好きなマスに自分のクラスの施設を置いていいですよ。
※解説3 「施設」
 施設とは王国の部屋(初期は3×3の9部屋)に配置する事のできる、さまざまなサービスの事をさす。例えば【鍛冶屋】を建てれば武器やアイテムのパワーアップが可能だし、【温泉】を作りそこを使用すれば≪気力≫が回復する。【刑務所】を作って国力の[治安]を上昇させるなど、かなり国の色を出した面白い国を作る事が可能である。国を作成する初期は、各クラスに対応した施設を各PC1人につき1つ、自由に建てる事が可能なのだ。
トゥエル王子:じゃあ謁見の間のある【王宮】は中心部に置こうかな。
ロフティ:王子、やはりマップの北の真ん中に置くのが宜しいかと、民達は陳情に南から入ってくると思われます。
トゥエル王子:そうか、じゃあ【王宮】は北の真ん中に置こう。
ロフティ:ええ、その方が……
サマー:あ、きったねぇ大臣! なに【役所】をど真ん中に置いてんだよ!(笑)
ロフティ:はっはっはっ、国の機能を司る【役所】は常に効率の良い場所になければいかんからな、そんな事もわからんのか神官長どの?(笑)
サマー:王子をうまくだまくらかして中心を取ったくせにーー! ならオレの【神殿】は【王宮】の西に置くぞ。これならすぐに王子に相談も可能だ。
ロフティ:ところでチャイムよ、【給湯室】は【神殿】の逆、【王宮】の東側に置かないかね? すぐに王子達が休憩しにこれるようにな。
チャイム:そうですね。そうしましょう♪
トゥエル王子:おおチャイムがいつもそこに! でかしたぞ爺!!
シャナ:完全に飴と鞭(笑)
GM:シャナの【忍びの里】はどこに置く?
シャナ:東南の端にします。隠れ里っぽく。
ベガ五世:じゃあ俺の【騎士団】は対面である西南に置くか。
GM:そうか、ならチャイムは基本的に南西にいるかもね。騎士見習いだし。
チャイム:じゃあ【給湯室】は働きもののティートさんに任せてわたしは【騎士団】へ(笑)
トゥエル王子:爺――――!!!(一同爆笑)
ロフティ:こ、これはベガ五世の陰謀です!(笑)
トゥエル王子:おのれベガ五世!!!
ベガ五世:いい加減、このパターンやめてくださいよ!(笑)
GM:さて、部屋に施設を置くだけじゃなくて、それぞれの部屋から1本、通路を延ばして全ての部屋をつなげて欲しい。もちろん施設の置いてない空きの部屋からも通路を引いてね。
トゥエル王子:なんかめんどくさいなぁ。
ロフティ:じゃあわしがやりましょう。適当に(笑)
サマー:王子!! 大臣に任せるのは心配です! せめてオレに!
GM:まぁ財政を司るのは大臣だからなぁ、あとでお金が入って施設を他に建てる時も、基本的に大臣の承認が必要だし。
サマー:むう、ならここは大臣に任せるか。
ロフティ:はっはっはっ任せたまえ。
――任せたらこうなりました↓


トゥエル王子:
うむ、チャイムのいる可能性の高い【給湯室】へも行き易い。ナイスだ爺!
シャナ:そうですね。私の里には行きにくくなってます。忍びっぽいのでこれで良いです。
ベガ五世:敵が正面から来たときに、すぐに王宮前の役所と正面の広場へいけるようになってるな。軍備の点から言っても問題ない。
ロフティ:では満場一致で――
サマー:ちょっと待て大臣!!!
ロフティ:なんだうるさい?
サマー:うるさいじゃねーだろ! なんだよオレの神殿の扱いは! 王宮には通路繋がってないどころか、唯一繋がってる部屋が空き地じゃねーか! 王に謁見しに行くとき、忍びのシャナより移動距離多いぞ!!(一同爆笑)
ロフティ:はっ!(鼻で笑った) 民は効率良く働いておれば良いのだ。宗教などにうつつを抜かしている暇など無いのだよ!
サマー:謀ったなぁ!!(一同爆笑)
ロフティ:謀られる貴様が悪いのだ(一同爆笑)
GM:まぁプレイが始まってお金がたまれば、通路だってすぐに作れるので。
サマー:そうか、なら最初はこれで我慢しよう。オレも大臣に任せたのが悪かったんだしな……。
GM:では次はそんなサマードランゴン神殿長。あなたの出番です。この国の国教を決めてください。
サマー:国教か。宗教の教えとかそんな感じか。それはもう決めてある――貧民街やスラムでオレが広めた『ラファリス教』だ。
一同:『ラファリス!?』(笑)
サマー:無論、教義はもちろん"汝のなしたいようになせ"だ(笑)
チャイム:邪悪な教義です。
GM:が、サマードラゴンへの現王の信頼は厚い(笑)
トゥエル王子:まぁ父上が言うならそれで正しいのでしょう(笑)
GM:さて、ここまで決まったらあとは国の名前、マップの名前(つまり首都の名前)、今は空き地の3部屋の名前とかを決めて、国作りも終了だ。
トゥエル王子:国の名前か……迷うなぁ。
ロフティ:個人的には今の国名はどうでもいいな。
サマー:オレは国教作れたから別に意見は無いぞ。
チャイム:じゃあ"ねぎぼうず村"に(一同大爆笑)
GM:い、いきなり何を言い出すかなこの子は(大笑)
ロフティ:子供のたわごと……と言いつつも笑いが止まらん(爆笑)
ベガ五世:ねぎぼうず村って…なんちゅーネーミングセンスですか!(笑)
シャナ:いいの王子?(笑)
トゥエル王子:承認!(爆笑)
ロフティ:ああ、じゃあ頭に"暗黒"を! あとあと施設で暗黒街を作って収入を増やしたいから(笑)
サマー:暗黒街出身のオレ的には、その案には賛成だ!(笑)
トゥエル王子:じゃあ国名は『暗黒ねぎぼうず王国』で首都名は『オニオン』!
シャナ:ねぎぼうず…だから長ネギでは?
ベガ五世:たぶん昔は"たまねぎ王国"だったんですよ。それが一度戦に負けて逃げ出し、同じくネギの群生するこの地で新たに国を立ち上げたのです!(笑) ちなみにベガ三世の頃の話です(笑)
ロフティ:そうそう、わしも話では聞いた事がある(笑)
サマー:というか群生!? この地は長ネギが群生しているのか!?(一同笑)
ベガ五世:そりゃあたくさん! 空き地には長ネギがたくさん生えてますから(一同爆笑)

◆王位継承の儀

ネギ香る迷宮の一室、暗黒ねぎぼうず王国の謁見の間には現王ペンドラゴン(40歳)に呼ばれ、2人の王子……兄ケイ(20歳)と弟トゥエルがやってきていた。
GM:さて、最初はトゥエルです。キミはお父さんのペンドラゴンに呼ばれて謁見の間に来ています。横にはすでに欠伸しながら兄のケイが到着済みです。
トゥエル王子:おお、今の王様である父上と王位継承のライバルである兄ですね!
GM:そうだ。もっとも兄のケイはなんだかダルそうにしてるが……。
トゥエル王子:兄さんはやる気がないなぁ。
GM:「さて、ケイ、トゥエルよ。この度呼び出したのは他でもない――」
トゥエル王子:ごくん……と唾を飲み込みましょう。
GM:「トゥエル、今日でお前は14歳の誕生日だったな」
ベガ五世:まさか誕生パーティー!?(笑)
GM:違うって(笑)――「14歳ともなれば立派な成人だ。これより2人にはこの国の王位をかけた迷宮探索に行ってもらう」
トゥエル王子:ついにこの日が来た! と思いながら待ってよう。
GM:「まずは付いてまいれ」――と広場へ……って、広場ってどこだよ!ネギの群生地しかないじゃん!(笑)
ベガ五世:それは【役所】の前にある【正面ねぎぼうず】広場にて行われるのです(笑)
GM:じゃあ正面に着いた。ネギがさらさら揺れております。
トゥエル王子:父上、ネギ臭いよ!
GM:「うるさい、黙っておれ!」(笑)
ロフティ:お待ちしておりました……王よ。
GM:いるのかよ大臣(笑) じゃあついでだから鎖で封印された大剣を持って来ている事にしてくれ。
ロフティ:ペンドラゴン王よ……王者の剣はここに。
GM:「うむ…ではケイ、トゥエルよく見ておくのだぞ……ロフティよ、剣の封印を解くのだ」
ロフティ:ははっ! って鎖を解き放とう。
GM:すると剣自体が発光し文字が刀身に浮き上がったと思うと、上空へと浮き上がりそのまま南の壁を突き破って迷宮の中へと飛んで行ってしまう――「さぁ我が息子達よ、今飛び立った魔剣を王宮に持ち帰ってきたものを王位継承者として認めよう」
トゥエル王子:なるほど、わかりました父上。
GM:「ただ、一度も迷宮へ冒険に行ったことの無いお前達だ。一人で挑むのは無理というものであろう。この国にいる他のランドメイカー達を誘っていくが良い」
トゥエル王子:自分たちで探して行けと?
GM:「そうだ。すでにこの国の主だったランドメイカー達には連絡済みだ。もっとも、ケイとトゥエル、どちらについて行くかは各自の判断に任せてある。仲間集めからしてすでに王位継承争いは始まっていると考えよ。出立は明日の朝、双方共にがんばるのだぞ」
トゥエル王子:ははっ!
GM:残るのは2人の王子と大臣ロフティかな。
サマー:ならそこに出てくるぜ。なんせ迷宮探索でマッピングしたくてしょーがないからな(笑)
ロフティ:む、王子! 誰を連れて良くかはよく考えてお選びなされよ。
サマー:迷宮に行くならオレを連れて行ってくれないか? マッピングは任せとけ!――と2人の王子にまとめて話しかける。
GM:兄王子ケイは――「わりぃ、眠ぃからまた後でな……」と言って王宮の方へ帰って行っちゃう。
サマー:うお、やる気ねー(笑)
トゥエル王子:僕は考えるわけです。ここでこの神官長を仲間にすれば、兄さんには神官が付かなくなる……。
シャナ:しょせんは暗黒と国名に付くだけありますね。王子も十分黒いです。
ロフティ:トゥエル王子の教育係はわしだからな。
サマー:お前のせいかよ!(笑)
トゥエル王子:とりあえずサマー、お前が一緒に来てくれるなら心強い。僕と一緒に迷宮へ行ってくれるかい?
サマー:喜んで。
ロフティ:さすが王子、すでに捨駒を1つゲットいたしましたな。
サマー:"捨て"とか言うな! というか王子、大臣は駒に加えないのか?
トゥエル王子:う〜ん、爺はいつも僕のおやつを運んでくれたり、部屋を片付けてくれたり、勉強で裏技教えてもらったりしてるしなぁ。
ロフティ:全部従者がやるような事ばかりです王子(笑)

◆ザ・仲間集め!

いつもは正面ねぎぼうずで剣の修行に明け暮れる騎士団だったが、この日は儀式で使うという事で、神殿前の西ねぎぼうずで訓練を行っていた。
GM:一方、騎士団長は何をしているんだい?
ベガ五世:今日は正面ねぎぼうずに入れないから、西ねぎぼうずで鍛錬中です――よしお前達、今日も今日とて我らの鍛錬の時間だ。このネギ、丸一日光を浴びれば人間成人男性並みの高さまで成長する(一同爆笑)
チャイム:そうなんだ(笑)
ロフティ:まずい、わしの役所がねぎぼうずに囲まれていてネギ臭くなる(笑)
ベガ五世:さぁ日課だ! このネギを一本残らず刈り取るのだ! いくぞ! 1・2・3!
チャイム:じゃあ少し経ってからお茶を持って登場します――
ベガ五世:こらそこ! 目を瞑るな! 切れば玉葱並に目に涙があふれて来るが、それに耐えられないようでは騎士団の名が泣くぞ!(笑)
チャイム:ちょっとベガ、そろそろ休憩にしませんか?
ベガ五世:ん? と振り向くが俺は涙を流しながら何も見えてないんだ――その声はチャイムか、悪いがあと少し待ってくれ、もう4セットで終わるんだ。
チャイム:ええ、わかりました。
ベガ五世:ではあともう少しだ! 14セット中あと4セット! 行くぞ1・2・3……
GM:ちなみに騎士団員たちは団長が目を瞑っている事をいいことに、だんだん声だけになってくる(笑)
ベガ五世:しかし目を瞑っているから気が付かんな。
チャイム:その状況を不思議そうに見ているわたし(笑)
ベガ五世:――13! 14! よ〜し14セット終了だな。これで終了だ。第一――って切れてないじゃないか(一同爆笑)
GM:「すいません、途中から見えなくなって命中が」(笑)
チャイム:どうぞ、ネギ茶です♪
サマー:ネギ茶!? とどめだな(笑)
ベガ五世:部下達に言おう――いつまでも視覚にばかり頼っていては駄目だ! この訓練で触覚と聴覚と嗅覚、そしてチャイムのお茶で味覚までを磨き、五感全てを研ぎ澄ますのだ! わかったな!
GM:『はっ!!!』――と言ったところで、南……正面ねぎぼうずの辺りでドカンっと何かが岩盤を突き破ったような音が聞こえた。
サマー:ああ、魔剣が飛び出した音か。
チャイム:そういえば今日は王位継承の儀式を行うってペンドラゴン様から御触れがありましたね。
ベガ五世:ああ、そうだな……って、そうだ! 今日はトゥエル王子の"14歳"の生誕記念の日ではないか! こうしてはおられん! この休憩時間を使ってでもご挨拶に向かわねば!
チャイム:なにをそんなに慌てて?
ベガ五世:なにを言うチャイム! 14歳だぞ14! もう二度と来ることのない14歳だぞ!!(笑)
チャイム:14って……。
ロフティ:よし、そこに王子とサマードラゴンと一緒に登場しよう。
トゥエル王子:なに! 話が違うぞ爺! まずは給湯室でチャイムだろう!(笑)
ロフティ:いえいえ、まずは盾となって王子の身を護る捨駒を手に入れなければ。
サマー:捨駒ってまた……。
ロフティ:それにチャイムは騎士見習い、給湯室より騎士団と共にいる方が多いと思われます。
トゥエル王子:なるほど、さすが爺だ。って感じで来ました(笑)
サマー:一緒に来るぞ。
ベガ五世:おお、これはこれは王子、今生誕祝いに馳せ参じようと思っていたところです。
チャイム:王子様?
ロフティ:ベガ五世よ、今はそれよりも大事な話がある。ええい、ガキ(チャイム)は邪魔だ!――とチャイムを押しのけよう。さぁ王子!
トゥエル王子:僕と一緒に迷宮探索に行かないか?
ベガ五世:14歳になられた王子と共に行動できるのなら、この命を投げ打ってでもお供させて頂きます。
トゥエル王子:あ、お前じゃない――チャイム、キミと一緒に行きたいんだ(一同爆笑)
ベガ五世:おいーーーー!!!(笑)
ロフティ:王子ーーーー!!!(笑)
サマー:今突き飛ばされたチャイムに話してるって事は、完全に大臣とベガ五世に背中向けてるよな(笑)
トゥエル王子:もちろん!
チャイム:え、でもわたしより騎士団長のベガの方が。
ロフティ:そうです王子、そんなガキじゃありません! 誘うべきは盾となり王子の代わりに死ぬベガ五世です!
ベガ五世:さりげに……いや、あからさまにひどいぞロフティ殿(笑)
トゥエル王子:いや、やっぱチャイムと一緒に行きたいんだ。いいだろう爺?
サマー:『汝のしたいようにしろ』がこの国の国教だ。いいんじゃないか?(笑)
ロフティ:しかし、従者ごとき何の役に立つことか。
チャイム:王子……お言葉はありがたいのですが、わたしは料理を運んだり、部屋を掃除したりぐらいしか……。
トゥエル王子:そんなのは爺の仕事だからやんなくていいよ!(ロフティ:………………)キミが一緒に行ってくれるだけで心強いんだ!
チャイム:そこまでおっしゃられるなら……微力ながら手伝わせて頂きます。
トゥエル王子:ああ、ありがとう。
ロフティ:では王子に聞こえないように寄って行って――チャイムと言ったか……
ふん、運が良かったな(一同爆笑)
チャイム:こ、殺されるーー!?(笑)
トゥエル王子:さぁ次に行こうか爺。
ロフティ:いや、ここに来た目的を忘れましたか王子! 盾です盾! ベガ五世を宮廷に入れるのです!
トゥエル王子:え〜〜いいよ(一同爆笑)
ベガ五世:そんな〜〜! いきなりスピンアウト俺!?(笑)
ロフティ:ここまで来て何を!(笑)
チャイム:わたしはベガ五世付きの騎士見習いです王子、できればベガも一緒に連れて行ってはもらえないでしょうか?
サマー:王子、戦力は大事だぜ?
トゥエル王子:でもベガ五世って強いし、それになんかチャイムと仲良いし……。
ロフティ:そこまでおっしゃるなら……ベガ五世よ。
ベガ五世:はっ!
ロフティ:王子はお前の事が嫌いとの事だ。来なくて良い(一同大爆笑)
チャイム:ひどい(笑)
シャナ:さすがロフティ様(笑)
ベガ五世:いえいえいえ、主君を護るは騎士の務め。特に14歳となられたトゥエル王子は護らねばなりません!
ロフティ:そうは言ってもな。
サマー:王子、ベガ五世が一緒に来れば、最前線にて敵を引き付けてくれるはずだ。そうすればチャイムに及ぶ危険も減るんじゃないのか?
トゥエル王子:いや、チャイムへの危険は僕が身を挺して、前線に……前線?(←何か思いついた)――よし! 良いぞベガ五世! お前も一緒に来るんだ!
ロフティ:おお!
サマー:王子!
ベガ五世:は! 我と我が騎士団の精鋭14名、命にかけても王子をお守りいたします。
トゥエル王子:お前は最前線に立てよ。どんな敵が出てきても前だからな。逃げるのは許さん! 常に最前線だ!
シャナ:王子が合理的に騎士団長を亡き者にしようとしている(笑)
サマー:変な事教えただろ大臣?
ロフティ:立派になられた(笑)
GM:ところで王子よ、お前いい加減騎士団長ベガ五世に≪悪意≫を取るかね?
トゥエル王子:いいですね! もちろんとります!
GM:では1D6を振ってみるがいい。
トゥエル王子:(コロコロ)……4。えっと……妬み(笑)
シャナ:嫉妬だ(笑)

◆最後の仲間

とりあえず王子に納得してもらい騎士団長を引き込む事に成功。もう十分かなと思いつつもそこで大臣が動いた。
ベガ五世:と、言うわけで俺も迷宮探索の一行に加われた(笑)
チャイム:良かったです♪
トゥエル王子:む〜やはり……いや、ここは我慢だ僕(笑)
ロフティ:では王子、これだけでは少々戦力に心許ないでしょう――これシャナ、シャナはいるか?(笑)
シャナ:はっ! ここに!――シュタッとロフティ様に跪いた格好で現れます。
トゥエル王子:なっ!
ロフティ:忍びの里のシャナでございます。この国を影から支えてきた一族です。
シャナ:目だけで敬礼。
トゥエル王子:でもなぁ……この女の人も強そうだし(笑)
サマー:またかよ王子!(笑)
ロフティ:違います王子! あっち(ベガ五世)は強いのです! が、こっち(シャナ)は頼りになるのです!
トゥエル王子:なるほど、頼りになるのか! なら良いや。ぜひとも一緒に来てくれ!
ロフティ:頼むぞシャナ。
シャナ:この王子馬鹿だ……馬鹿は嫌いだ……と心の中で思いつつも――ハッ! 王子がご聡明であられる限り、我が忍びの力を使わせて頂きます。それでは――と再び消えます。
トゥエル王子:爺!?
ロフティ:大丈夫です。明日の朝には再び現れるでしょう。

◆初めての冒険前夜

その日の夜。明日に向けて皆が眠りについてよりも、給湯室では最後の後片付けに追われていた。
チャイム:GM! 私はその夜は給湯室で明日のお弁当を作ったりしてます。逸材のティートお姉さんと一緒に話しながら!
GM:じゃあ給湯室だし噂話に花が咲く(笑)
チャイム:で、それでベガったら――パリンパリンパリンッ!
GM:っていきなり皿割るなよ! じゃあキミはティートに怒られます。まぁ謝ったらこれぐらいは許してあげよう。
チャイム:えっと〜…わたし悪くないモン! お皿が勝手に割れたんだもん! わたしは謝るの嫌いだし(笑)
GM:「あのねぇチャイム、この割れたお皿を一体誰が片付けると思っているの?」
ロフティ:ルールブックの『大臣のイキザマ』に"大臣は従者の割ったお皿を集めたり"とか書いてあるぞ(笑)
GM:「そうそう、こういうのは全部大臣が集めるんだからね!」(一同爆笑)
トゥエル王子:雑用だなぁ爺は(笑)
ロフティ:じゃあそこに出てくる! 普段の性質から皿が割れる音でやってきた――む、まったく皿を割りおって……カチャカチャと集め終わります。ついでに――すまんがティート、キミは席をはずしてくれ。
GM:「え、あ、はい」――とティートは出て行きました。
ロフティ:キミに話があるのだ……チャイムよ。
チャイム:え? わたしにですか?
ロフティ:そうだ。どうもトゥエル王子がキミの事が気になっているようでね。だが、王子はゆくゆくこの国を背負って立つ男だ。先にキミの気持ちの方を確かめたい。
チャイム:わたしの気持ち……ですか?
ロフティ:そうだ。単刀直入に聞こうか? お前は王子の事をどうおもっている?
チャイム:え、えっと……わたしは……。
ロフティ:嫌いなのか? 大嫌いなのか?
サマー:選択肢しないじゃねーか(笑)
チャイム:え、えっと……。
ロフティ:答えないという事は肯定と取っていいわけだな。
チャイム:いえ、それは……。
ロフティ:それは?
チャイム:それは……秘密です♪
ロフティ:答えろ! これは命令だ!!!(笑)
GM:まぁそれぐらいで助け船を出してあげよう。ここで決定するのも可哀想だ(笑)
ロフティ:そうそう(笑)
GM:と、言うわけ壁に耳あり障子に目あり、そんな所で給湯室の扉がメキメキ言って壊れます。メキメキ…バターン!
チャイム:え!?
ロフティ:……何をしているんだ? ティ――
トゥエル王子:じ、爺!
GM:って、お前かよ!!!(一同大爆笑)
チャイム:王子なのーーー!!!(笑)
トゥエル王子:ちょっと、おなか空いちゃって(笑)
ロフティ:チャイム、この話はまた後日聞こう。ほら王子、部屋へ戻りますぞ!
トゥエル王子:え、でも爺、僕はまだ夜食も(笑)
ロフティ:ああ、そんなのは良いんです! 明日は朝から円卓会議を開く必要があるんです! こんな所で油売っている暇はないのですぞ!
トゥエル王子:いや、でも爺がいけないんじゃん!
ロフティ:だから……――

◆派閥争い激化?

一方その夜、ラファリス神殿では【鑓】を買い忘れていたベガ五世が、サマードラゴンから【鑓】を譲りうけていた。
ベガ五世:すまんな、まさか【だんびら】ばかり買って【鑓】を買い忘れるとは思わなかった(笑)
サマー:いやいいさ、もともとオレは最前線で戦うのは向いてない。お前が持っていた方が効果的だ。
ベガ五世:わかった、これはありがたくもらっておくよ――じゃあ明日はがんばろうな。と言って神殿を出よう。
サマー:その背中に話しかけるぞ――ところでベガ五世、お前は最近の大臣についてどう思う?
ベガ五世:ロフティ殿について……か。
サマー:そうだ。あいつは勝手に物事を決めて、それでいて自分の関係ない事になると適当に決めてくる……見ろよこの神殿、通路整備を大臣に任せたばっかりに、いまや信者が一人も来ねぇ。
ベガ五世:まぁ……ここに来るには西ねぎぼうずを抜けるしか道が無いからな。
サマー:嫌がらせをしてるとしか思えねーんだよ。
ベガ五世:だが、ロフティ殿は先代より仕えている重鎮だ。あまりに表立って逆らうわけにもいかないだろう。
サマー:だが、このままでは王子さえ傀儡と化すぞ?
ベガ五世:それは駄目だ! 王子は今日より14歳! その王子を押しのけて王位に付こうなどとは、ふとどき千万! やはり王子にがんばってもらわねばならんな!
サマー:あ、ああその通りだ。もっとも、好きなようにやるのは教義的にも問題は無いんだが……いかんせん、オレ達の好きなようにできねーのが問題だ(笑)
ベガ五世:確かに、大臣殿の権力は強すぎる。最近では国に忠誠を誓っている忍びの里も大臣派に付いたとか。
シャナ:馬鹿は嫌いなので。王子は馬鹿なので。
トゥエル王子:馬鹿っていうなーー(笑)
サマー:まぁこの国のことを思うなら、トゥエル王子にがんばってもらわねーとな(笑)
ベガ五世:そうだな。
………………………………………………………………………………………………

 ちなみに忍びのシャナだったが、敵情視察とばかりにケイ王子の部屋に忍び込み監視をしていた。
GM:ではケイ王子の部屋はたくさんの本が置いてあるのですが、ケイ王子は帰ってきてからその本を寝っ転がりながら読んでいます。
シャナ:監視を続けます。
GM:では1D6を振ってみてくれ。
シャナ:(コロコロ)……3です。
GM:3分経ったら寝ています。
シャナ:早ッ!(笑)
GM:ではもう一度1D6を振ってみてくれ。
シャナ:(コロコロ)……5です。
GM:5時間経ちましたがまだ起きる気配がありません。
シャナ:駄目だなこいつ。

◆円卓会議

出発の朝。王宮では朝早くから円卓会議が開かれていた。
※解説4 「円卓会議」
 ラインドメイカー全員で迷宮探索前に行う会議の事。国王が議長となって各自の配下数を決める編成会議、大臣が議長となって予算の使い道について議論する予算会議、神官が議長となって王宮フェイズ(迷宮に行く前の準備フェイズ)にどんな行動をするかを決める探索会議の3つがある。
GM:では朝です。王宮では円卓会議が開かれます。
ロフティ:会議は終了だ!!
サマー:終わんなよ!!(笑)
GM:そうです。まずは編成会議です。議長は国王、ここで決めるのは配下の分配です。それぞれ自分が何人の配下を連れて行くかをアピールして国王に承認してもらいましょう。
トゥエル王子:僕が仕切るのか……はい、配下が欲しい人! でも国の民で僕達と逸材を抜いた数しか使えないから、合計で43人が限界だからね。
ベガ五世:ではまずは俺から!
トゥエル王子:うん、で、キミの配下は何ができるの?
ベガ五世:は、我が身をていして盾となります。
トゥエル王子:それはキミでしょ!(一同爆笑)
ベガ五世:王子!?(笑)
トゥエル王子:はい次。
シャナ:では私が……我が里の下忍達は、迷宮内においての先行偵察が可能です。迷宮の部屋では罠などを発見するにはその部屋に入らねば発見できません。が、下忍達を使えば、一歩先の部屋にどんな罠があるか調べる事が可能です。
トゥエル王子:それは必要な気がするな。何人必要なんだい?
シャナ:実は忍びの里は人材不足でして……最大でも6人が限界なのです。(←支配できる配下上限が6人)
トゥエル王子:わかった。ではシャナは6人の下忍を連れて行く事を許可する。
シャナ:ありがとう御座います。
トゥエル王子:サマードラゴンはどうだ?
サマー:そうだな。信者がいれば迷宮内で【エレベータ】というオブジェクトがあった際に、その装置に乗り込みレアアイテムを受け取ってくる事が可能だ……が、今回のしょっぱなのシナリオで【エレベータ】があるとは思えん。別に今回はゼロでいいぜ。
トゥエル王子:じゃあサマードラゴンは無しで。あ、僕は近衛兵を6人まで指揮できるから、6人連れて行こう。
ベガ五世:ちなみにどんな効果なのでしょうか?
トゥエル王子:別に、連れて行く分には何も効果無いよ。
ベガ五世:ちょっとー! それなら俺に下さいよ!(笑)
トゥエル王子:許さん、お前は一人で戦え! ところでチャイムは何人欲しいんだい?
チャイム:いえ、わたしは別に……。
トゥエル王子:そうか! 大丈夫、チャイムの事は僕が護ってあげるからね。
チャイム:あ、ありがとう御座います王子様。
ロフティ:王子、わしは迷宮探索中に見つけたアイテムを王宮へと持ち帰らせる事が可能でございます。が、確実性を持たずとも良いですので、5名ほど配下で連れて行く事を許可願います。
トゥエル王子:うむ。爺には5名与えよう。
ロフティ:はっ!
トゥエル王子:さて、編成会議はこれで――
ベガ五世:待って下さい王子! わかりました……14名とは言いません。せめて1D6の判定が成功するように、6名で良いですので騎士団を連れて行く事を許可して下さい。
トゥエル王子:う〜ん、まぁ6人ならいいか。総数で23人だから国に残していくのがそれでちょうど20人になるしね。
サマー:ところでベガ五世の騎士団って名前あるのか?
シャナ:ネギ坊主騎士団。
ベガ五世:それは止めてくれ(笑)
シャナ:じゃあ玉葱坊主騎士団。
ベガ五世:いや、あんま変わってないって!
トゥエル王子:ねぎだしオニオン騎士団……オニオンナイツでいいんじゃない?
ベガ五世:ああ、カッコいいですね。それにしましょう。
チャイム:と、すると騎士達はみんなたまねぎ剣士?(笑)
ベガ五世:おお、強いなウチの騎士団は!
ロフティ:……ふと王子。
トゥエル王子:なんだ爺?
ロフティ:王子のスキルは国に残した民の数1/10MG(メガゴールド)の収入が増えるってモノですよね?
トゥエル王子:うむ。その通りだぞ爺。
ロフティ:GM、確かこのシステムの端数計算は全て切り上げですよね?
GM:うむ。その通りだぞ(笑)
トゥエル王子:そうか! 20人残せば2MGだけど、21人残せば3MGなのか! ベガ五世!
ベガ五世:はっ!
トゥエル王子:お前に与える民はやっぱ5人だ(一同爆笑)
ベガ五世:ちょっと大臣!!!(笑)
トゥエル王子:冗談だ(笑) 僕の親衛隊を6人じゃなくて5人にする。これにて編成会議は終了とする!
………………………………………………………………………………………………
GM:さて、次は予算会議です。仕切るのは大臣ね。
ロフティ:はっはっはっ、わしの出番ですな。で? この国の予算はいくらあるのかな?
GM:ただいま0です。
ロフティ:これにて予算会議を終了とする(一同爆笑)
………………………………………………………………………………………………
GM:最後は探索会議です。議長は神官です。迷宮探索に出るまでの間に行う行動の、それぞれ承認をもらいましょう。
サマー:ここからはオレが仕切るぞ。え〜〜と……(システムを読みながら)……できる行動は4つだ。配下を迷宮に放って迷宮の情報を集める「情報収集」。D66を振って散策表(イベント表)を振る「散策」。素材を使ってアイテムを作成する「アイテムの作成」……が、これはまだ素材も無いから無理だな。最後が施設やアイテムを使う「計画的行動」だ。
GM:ちなみに上記に含まれない「その他」の行動をとる事も可能だ。ただしGMの許可がいるけどね。
トゥエル王子:サマードラゴン! 僕は親衛隊を放って先に迷宮の下調べをさせたいぞ!
サマー:なるほど下調べですか……それをやられちゃマッピングの楽しみが減るじゃねーか!!(一同爆笑)
ベガ五世:一番大変な人が探索会議の議長になっちゃったぞ!?(笑)
ロフティ:サマードラゴン殿、下調べもなしに迷宮へ赴き、宮廷全員が窮地に立つような事があって良いとお思いか? しかも……そのような個人的趣向によって。
サマー:む、確かに言われてみれば……。
ベガ五世:ロフティ殿!
ロフティ:
ベガ五世:この探索会議の議長はサマードラゴン殿です。たとえ大臣であろうと口出しは無用のはず。
ロフティ:しぃかぁし!(一同大爆笑)
シャナ:サマー神官長。ここはより有能な者の意見を採用するべきでは?
トゥエル王子:有能な者?
ロフティ:王子の事です。
トゥエル王子:ああ、僕のことね(一同爆笑)
シャナ:あえて訂正はしません。本当はロフティ様のことですが(笑)
ベガ五世:この会議は神官長であるサマードラゴン殿が一番適任であるからこそ、議長をやっているのでは? その議長が却下した意見を――
ロフティ:しかし! やはり危険の事前情報を集めるのは重要ではないのかな? それとも王子に何かあっても良いとでも?
サマー:いや、それは大臣の言うとおりだ。トゥエル王子になにかあってはいけない。王子の親衛隊が調べに行くと言うなら許可するぞ。
トゥエル王子:ありがとうサマードラゴン。
ロフティ:わしは散策をするぞ。
サマー:ああ、かまわない。あんた老人だしな散歩でもしてるがいい(笑)
ロフティ:そうか? ではそうさせてもらおう(笑)
ベガ五世:サマー殿、俺とオニオンナイツは探索などには秀でておりません。騎士団の練習場にて出発まで鍛錬しようかと思います。計画的行動で【騎士団】を使います。
サマー:OK。頼むぜベガ五世。
シャナ:サマー神官長様。私は「その他の行動」になると思われるのですが、トゥエル王子の兄であるケイ王子を調べて来たいと思います。
サマー:GM?
GM:問題ないです。
サマー:いいだろう。許可する。
チャイム:わたしは【給湯室】へ行って出発の準備をしてきます。計画的行動です。
サマー:わかった。ちなみにオレも計画的行動だ。【神殿】に戻って信託を受けてくる……さて、これで全員決定だな。探索会議をこれで終了する!
トゥエル王子:よし、円卓会議終了! 解散!

◆それぞれの出発前

出発までの間にできる限りの事を行う各自。ちなみに兄王のケイを観察に行ったシャナだけは、何事もなくダラダラしているケイを見続けて終了した。そして……
サマー:神託によって迷宮の最後の部屋にモンスターの【小鬼】×10体、【赤頭巾】×4体、【魔剣】×1体がいる。トラップは無い事がわかったぞ。
チャイム:赤頭巾?
GM:女の子の赤頭巾は可愛いが、男の赤頭巾は別名:レッドキャップと言う。
ベガ五世:ああ、レッドキャップか(笑)
GM:ちなみに小鬼はゴブリンとかオークとか雑魚鬼全部をひっくるめて【小鬼】と呼ぶ。
トゥエル王子:そして【魔剣】というのが、父上にとって来いと言われた王者の剣だな。
GM:そのようだね。
サマー:それで王子の方はどうしたんだ?
トゥエル王子:うむ。親衛隊を全員とっこませたんだが、調べる部屋がランダムなので最後の部屋を調べてしまった。その部屋の情報的には、敵の総数が15体、トラップの総数が1個。
サマー:え? でもオレの判定では部屋にトラップは……。
ロフティ:ああ、部屋に書かれるトラップの情報は、部屋に繋がっている通路にあるトラップの数も計算に入れるから、きっと部屋に繋がっている通路にトラップが1つあるという事だろう。(←生まれが迷宮職人)
トゥエル王子:なるほど、ちなみに探索に成功して親衛隊達が生きていたので、そのままもう一つ別の部屋を調べさせた。その情報によると一歩戻った部屋には、敵はゼロ、トラップは5個だ。
シャナ:そこはトラップ部屋か。
トゥエル王子:そして、その部屋を調べたところで何か罠があったらしく、GMに言われて振ったダイス目が6だったせいで、僕に情報を伝えて全員死亡してしまった(笑)
ベガ五世:死んだんですか王子の親衛隊!
トゥエル王子:うむ。成す事を成して死ぬ満足げな顔だった(笑)

ベガ五世:
俺はオニオンナイツと共に【騎士団】で鍛錬したので、俺の武器ダメージが+1された! 皆の者かけ声を合わせよ! 1! 2! 3! ネギ!!(一同爆笑)
チャイム:このねぎぼうず王国の名物ですね(笑)
GM:チャイムは【給湯室】だったね? 判定で成功すれば、指定した対象の感情値を+1するって効果だよね?
チャイム:もっともランダムで≪好意≫に行くか≪悪意≫に行くかわかりませんが(笑)
GM:で、誰にどっちだったの?
チャイム:普通に王子様に対して≪好意≫の【忠誠】でした。
トゥエル王子:忠誠なの? 愛情じゃないの?
チャイム:これもランダムですし(笑)
ロフティ:さて、最後のわしの行動結果だが……国を散歩していたら、【正面ねぎぼうず】で一生懸命ネギを刈っている国民に会った。
サマー:それで?
ロフティ:なにやら鎌がさび付いて作業効率が悪いらしい。迷宮から帰ってくるまでに【機械】という素材を5つ持ち帰らないと、最後に1MG自動的に消費されるらしい。
トゥエル王子:爺! 何余計な事をしているんだ!
ロフティ:いえいえ、ちゃんと持ち帰ってこれたなら≪民≫が3名も増えるのですぞ?
トゥエル王子:おお、それは凄い!
ロフティ:まぁこれも、民でさえ頼み事がしやすいわしの人徳のお陰ですな。はっはっはっ!
サマー:いや、明らかに不利だろう。迷宮のマップが森なのに機械なんて手に入るか?
ロフティ:何か言ったかサマードラゴン殿?
サマー:いや……別に。
GM:さて、迷宮探索前の行動も終わったし、いよいよ迷宮へ出発ですね。
トゥエル王子:よし準備は完了したな! 行くぞ〜!!!
一同:『おおお〜〜!!!』

◆迷宮突入……ほんわかな並木道

魔剣の飛んで行った森の迷宮へと進んでいく一行。途中の道中にモンスターの襲撃を受けるが、これを全員が判定に成功し撃破。そろそろ未踏域へと入ろうという所だった。
ロフティ:よくやったシャナとその下忍達よ。
シャナ:はっ!(←道中イベントでダイスを振りモンスターを出現させた。その後、全員が判定に成功し撃退した。つまり、別にシャナと下忍がモンスターを追っ払ったわけではない)
ロフティ:王子、この国にはシャナとその優秀な忍び集団がおります。ご安心を。
トゥエル王子:ああ、期待しているぞ。
GM:オニオンナイツの一人がベガ五世に言おう――「ベガ五世様、なにやら皆それぞれ手柄を上げている様子」
ベガ五世:そうだな。だが俺達の出番はまだ先だ。
GM:「しかし、先ほどの下忍達の活躍! さらに王子の親衛隊達は身を挺してこの迷宮の情報を手に入れてきて命尽きたとか……何もしていないのは我々だけです!」
ベガ五世:だが、人にはそれぞれ役割というものがあってな。
ロフティ:ほぉう…迷宮にはねぎぼうずが生えておらんなぁ? 誰かさん達の活躍がみれんではないか?(笑)
GM:「大臣の視線が痛いです!」(笑)
ベガ五世:ぐっ、我慢だ。騎士は耐え忍ぶ者なんだ!
シャナ:それは忍び。
トゥエル王子:どうした爺? さっさと行くぞ!
ロフティ:そうですね、進みましょう。
サマー:ベガ五世、それにオニオンナイツの諸君――と逆に十字を切って――(軽い口調で)いずれ神の加護があるから(一同爆笑)
シャナ:投げやり。
チャイム:加護無さそう(笑)
GM:さて、最初に迷宮へ入る直前にバトルフィールドの陣営と、警戒度を決めておいて下さい。
※解説5 「陣営と警戒度」
 陣営は戦闘の際に必要になるPCの配置図である。最奥の本陣、中心の後衛、最前線の前衛とあり、戦闘では特殊なアイテムやスキルが無い限り一行動時に一歩しか行動できない。このタイミングで戦闘時のPC初期配置を決定するのだ。味方の陣営と敵の陣営(本陣・後衛・前衛とある)があるが、敵の陣営に配置する事はできない。
警戒度は迷宮内での緊張の糸具合である。警戒度が高ければ罠の発見や行動の成功率が上昇する。だが、面白いイベントの発生率が極端に減る。もちろん、警戒度が低ければ逆にイベントは多発し、罠などは片っ端から発見できずに終わる(笑)
トゥエル王子:前衛と後衛と本陣か……とりあえず――
ベガ五世:はい、俺は前衛ですね(笑)
トゥエル王子:わかっていれば良い(笑)
ロフティ:わしは本陣だな(笑)

味方本陣 味方後衛 味方前衛 敵前衛 敵後衛 敵本陣
ロフティ サマー
チャイム
ベガ五世
トゥエル王子
シャナ
     

ベガ五世:
って王子最前線じゃないですか!
トゥエル王子:そうだ! 僕の事を身をていして護れ!(笑)
ベガ五世:心得ました(笑)
サマー:で? 警戒度の方はどうするんだ?
チャイム:警戒度の最終決定権は忍者にあるようですよ?
GM:6が一番警戒度高い。1が一番警戒度低いから。
シャナ:では"2"にしましょう。
ロフティ:いいのかシャナ? 警戒はしておいた方がいいんじゃないか?
シャナ:いえ、王子のライバルであるケイ王子は今も王宮で寝ているはずです。急ぐ必要も無いでしょう。
トゥエル王子:そういえばそうだったな。皆のもの! ダラダラ行くぞ!(笑)
GM:ではそうやってダラ〜と迷宮に入っていくと、そこはポカポカと木漏れ日の気持ちよい木々の並木道だ。
チャイム:気持ち良いですね♪
トゥエル王子:昼寝でもするか!
ロフティ:王子、それではケイ王子と変わりません。
トゥエル王子:じゃあ弁当だ! この陽気はお昼を食べろと言っている(笑)
サマー:まだ迷宮入ったばかりじゃないか! まだ食べないでいいだろうに(笑)
トゥエル王子:……むぅ。爺もサマードラゴンも厳しいな。
GM:さて、そんな一行ですが……全員[探索]で振ってみてくれ、難易度は7だ。
シャナ:私は警戒してますよ(コロコロ)……1と6で、出目だけで7! 能力値と足して12(笑)
トゥエル王子:凄いなシャナ! じゃあ僕は振らないでいいや(笑) チャイム! 僕のためにお弁当を作ってきてくれたんだって?(笑)
ベガ五世:いや王子! ここは≪気力≫を貯める為にも判定はしておいた方がいいです。ちなみに俺は8で成功。
チャイム:わたしはダイス目が6と5なので、片方の6を≪気力≫に変えます。
※解説6 「判定方法と≪気力≫≪民の声≫すなわち≪希望≫」
 まよキンの判定方法はPCの能力値に2D6を足した値が、難易度以上なら成功である。その時6ゾロなら絶対成功、1ゾロなら絶対失敗(絶対失敗だと≪民の声≫が1つ減る)である。この判定時に6の目のダイスを≪気力≫に変える事ができる。≪気力≫に変換されたダイス目は判定に合計されない。≪気力≫と≪民の声(初期は国の総人口から算出される)≫は、両方とも≪希望≫として使用が可能である。≪希望≫は判定時に使用可能であり、使用した≪希望≫の数だけダイスを増やして判定できる。ただし、判定結果は振ったダイスから2つをチョイスして合計値を決める。≪気力≫は自分だけが使える≪希望≫であり、≪民の声≫は宮廷メンバーの誰でも使用可能な共有財産である。
GM:さて、判定に成功した人には聞こえてくる――『ぐぉおおお〜〜ぐぉおおお〜〜』
ロフティ:いびきか?
ベガ五世:見に行ってみます。
GM:次の部屋への出口にでっかいモンスターが陣取って……寝てる。
シャナ:邪魔だ……。
GM:ちなみにこんな絵だ。巨大で丸々としておりお腹に顔のある【大喰らい】というモンスターだ。
ロフティ:これでは道が通れんな。
チャイム:よいしょ!っとばかりに押してみます。わたしは"虎の尾を踏む"チャイムですし(笑)
GM:確かに(笑)
ベガ五世:ば、馬鹿やめろ!
GM:じゃあ――「ンモ?」――っとばかりに【大喰らい】が目を覚まします。データを見せてあげよう(【大喰らい】のカードを見せる)。
チャイム:あれ?
ベガ五世:『あれ?』じゃねー! 何奇襲できそうな敵を起こしてるんだチャイム!
ロフティ:騎士のくせに奇襲するつもりだったのか?
ベガ五世:あ、いや(笑)
トゥエル王子:そんな事はどうでもいい! チャイムをどなるとは何事だ!
ベガ五世:え、ええ!? でも今のは――
チャイム:わたしは悪くないモン♪
トゥエル王子:ほら、チャイムもそう言ってる! 全部ベガ五世、お前が悪い!
ベガ五世:ちょ、なんで俺なんですか!!(笑)
サマー:(GMの見せたデータを読みながら)……なぁみんな、大喰らい自身はランドメイカーを食料の一部と考えている……ってデータに書いてあるぞ(笑)
トゥエル王子:チャイムを後ろに引っ張る!
チャイム:王子様!?
ベガ五世:下がっていろチャイム! 剣を構える!
シャナ:私も。スチャッ。
GM:大喰らいが動き出すと同時、おこぼれに預かろうと、近くの木々からボトリボトリと粘液状のモンスターが3体程降ってくる。【スライム】だ! さぁ戦闘に入ろうか!

◆並木道の戦い!

大喰らい1匹とスライム3匹との戦闘が始まる。まずは敵軍キャラクターの中で一番高い≪回避値≫を難易度に、宮廷の代表者が≪才覚≫で判定を行う。これに成功すればそのターンは先攻が取れ、負けると後攻になる(これを作戦判定と呼ぶ)。
味方本陣 味方後衛 味方前衛 敵前衛 敵後衛 敵本陣
ロフティ サマー
チャイム
ベガ五世
トゥエル王子
シャナ
スライム
スライム
スライム
大喰らい  

トゥエル王子:この中で一番≪才覚≫の高いのは誰だ!? それとも戦闘だし騎士団長振るか?
ベガ五世:はっ、お任せを!
ロフティ:王子、だまされてはなりません! こやつは脳みそまで筋肉です。なんせ≪才覚≫が1ですぞ?
トゥエル王子:なんだと! ベガ五世、貴様は馬鹿か!
ベガ五世:はっ(笑) ルールブックにも「≪才覚≫1はお馬鹿」を明記されている程の馬鹿です(笑)
ロフティ:と、言うわけでここは≪才覚≫5である、わしがダイスを振ろうか。
シャナ:さすがですロフティ様。
GM:こっちの難易度は10だ。
ロフティ:(コロコロ)……11で成功。さぁ今のうち、わしの指示に従って行動するがいい。
トゥエル王子:よ〜し! 行動するぞ!
※解説7 「戦闘での行動」
 戦闘では好きな順番で移動と行動を行う。移動は前後のエリア1マスのどちらかに移動が可能であり、移動後、続けて行動を行う。行動は「攻撃(どの武器を使うかは自由だが射程には気をつける事)」「支援行動(タイプが支援のスキルやアイテム、協調行動(後述)、仲間を引きずって共にエリア移動、同エリア内でのアイテムの交換)」「特殊移動(追加移動や逃亡)」がある。先攻が全員終わったら後攻が処理をし、先攻後攻終わった所でラウンドが終了する。
トゥエル王子:さぁ行けベガ五世!
ベガ五世:って俺ですか(笑) 思いっきり自分が行きそうだったのに(笑)
チャイム:あ、その前にわたしはスキルの【怪物学】をスライムに使います。難易度が≪才覚≫の9ですから(コロコロ)……成功しました。
サマー:どうなるんだ?
チャイム:宮廷全員の、スライムに対する命中判定の達成値と武器に威力に+1です! みなさん、スライムには切りも突きも利きません!
ベガ五世:つまり、剣の腹で叩けばいいんだな(笑)
トゥエル王子:じゃあ、そいつはお前に任せる。僕は遠くに行くぞ〜。
ベガ五世:では1歩前のエリアへ移動しスライムに鑓で攻撃(コロコロ)……。
ロフティ:鑓じゃ駄目だろう?(笑)
ベガ五世:鑓の柄でなぐるんですよ(笑)……10で命中、ダメージはチャイムのおかげで+1! 出立前の訓練で+1だから合計5! スライムのHPは5だから一撃だ!
サマー:おお、さすがだ(笑)
シャナ:私も行きます。一歩移動してクナイ(まぁどんな武器も近接は【だんびら】である)でズシャ(コロコロ)……スライムに9で命中、(コロコロ)……ダメージは5点で一撃。
ロフティ:さすがシャナ!
シャナ:無論です。
サマー:よし、オレもやるか! 1歩進んで射程が2の【石弓】で撃つぞ!
GM:あ、それは駄目。
サマー:な〜ぜ〜だ〜!
GM:射撃専用武器を扱う場合は、対象が【星の欠片】の効果範囲内にいないと無理なんだ。ちなみに【星の欠片】の効果範囲とは、そのアイテムを持ってる人の前後1エリアまでだ。
サマー:【星の欠片】を持ってるのだ誰だ!? ってオレ持ってるじゃん!?(一同爆笑)
チャイム:わたしも持ってます〜♪
シャナ:2人とも後衛。
ベガ五世:サマー殿、あとで俺に渡してくれ! 俺は最前線に立つだろうから(笑)
サマー:わかった(笑) じゃあ一歩移動して終了だ。
ロフティ:よし、明るくなってスライムが見えるようになったな……本陣から【鉄砲】(射程3)でスライムを攻撃する(コロコロ)……7で命中。ダメージは6点!
GM:スライムが全滅した。
トゥエル王子:よし! そこを駆け抜けていく僕! 見ててくれチャイム!
チャイム:今度は大喰らいに【怪物学】を使用するために、バックから本を取り出して調べてます(笑)
トゥエル王子:おお、後ろからチャイムの熱い視線を感じる!
サマー:チャイムの行動はどっちでもいいのかよ!(笑)
トゥエル王子:と、言うわけで移動して終了。
GM:では後攻だが……大喰らいがスキル【ほんわか】を使用します。
ベガ五世:ほんわか?
GM:宮廷の警戒度が1に下がります。だらけきったムードが漂いました。
トゥエル王子:むう、なんだこのほんわかムードは! 僕のかっこいいシーンが台無しだ!(笑)
シャナ:誰も見てないから大丈夫。

第2ラウンド
味方本陣 味方後衛 味方前衛 敵前衛 敵後衛 敵本陣
ロフティ チャイム サマー
ベガ五世
トゥエル王子
シャナ
大喰らい  

ロフティ:作戦判定は12で成功。
チャイム:では一歩進んで【怪物学】を大喰らいに(コロコロ)……失敗(笑) ああ、なんだかほんわかして眠くなってきちゃった♪
トゥエル王子:むう、チャイムの熱い視線を感じる(笑)
シャナ:見てないし。
ベガ五世:事実だが王子の横で呟くのはどうかと思うぞ(笑)
シャナ:あ、本当だ。王子の横にいますね私。
トゥエル王子:大丈夫だ! 僕はさっさと行動して攻撃するから! 一歩移動して攻撃だ!
ロフティ:それに協調行動!
トゥエル王子:協調行動?
※解説8 「協調行動」
 協調行動とは誰かが判定を行う時、対象への≪敵意≫より≪好意≫が高かった場合にその判定に協力する事である。これは支援行動であり、これを行うと対象に対する≪好意≫のレベルだけ、対象の判定の達成値が上昇する。
ロフティ:トゥエル王子の達成値に+1! 王子、ここが見せ場ですぞ!
トゥエル王子:まかせろ爺! 鑓で(コロコロ)……命中12のダメージは……あ、鑓は固定値だ……3(笑)
ベガ五世:では一歩近づいて俺が――
トゥエル王子:ならん! 却下だ! それは許さん!
ベガ五世:え、ええ!?
トゥエル王子:ここは僕の見せ場だ! お前には渡さん! だから攻撃は許さん!(笑)
ベガ五世:いやいやいや、そんなこと言って死んだらどうするんですか王子!
トゥエル王子:僕が死なないよう盾になるのがお前の役目だろう!(一同爆笑)
ベガ五世:確かにそれはそーですけど……わかりましたよ、今回は何もせずに終わります。
シャナ:じゃあ私が――
トゥエル王子:爺!!
ロフティ:シャナ、ここは王子の見せ場だ。
シャナ:攻撃しません。移動もしません(笑)
サマー:オレも一歩移動して終わるか。だが、大丈夫か王子?
GM:ではこっちの攻撃です。攻撃対象は王子で(コロコロ)……命中10のダメージ6点。
トゥエル王子:HP半減で血だらけ(一同大爆笑)
一同:『王子〜〜!!!』(一同爆笑)
ベガ五世:だから言ったんですよ!(笑)
トゥエル王子:許す。倒せ(笑)
シャナ:この王子、やっぱり馬鹿だ(笑)

第3ラウンド
味方本陣 味方後衛 味方前衛 敵前衛 敵後衛 敵本陣
ロフティ チャイム   ベガ五世
サマー
シャナ
トゥエル王子
大喰らい
 

ロフティ:(コロコロ)……作戦判定はまたもわしの勝ちだな。
サマー:オレが先に動こう。王子のエリアに入って【祈り】を使うぞ。暗黒神ラファリスよ、この愚かだが教義に従いし者に癒しの祝福を――と、言うわけで≪希望(民の声)≫を使って(コロコロ)……5点王子を回復。
トゥエル王子:す、すまないサマードラゴン(笑)
チャイム:再び【怪物学】を(コロコロ)……すやすやすや(笑)
ロフティ:また失敗か。これだからガキは嫌いだ(笑)
シャナ:では私が攻撃しよう。一歩前へ出て(コロコロ)……命中……せず。失敗(笑)
GM:寝返りして回避(笑)
シャナ:む……おのれ。
ロフティ:わしも一歩前へ出て……王子に協調行動(笑) 今度こそ王子!
トゥエル王子:任せろ爺! 今度こそ決めるぞ! 剣(【だんびら】)で(コロコロ)……11で命中! ダメージが(コロコロ)……5点!
GM:まだ死なない。
ベガ五世:その横を駆け抜け(コロコロ)……命中12のダメージ4! 類計12点だから倒しましたよね?
GM:うむ。大喰らいはズズ〜ンとばかりに倒れたよ。
ベガ五世:さらに、大喰らいは5レベルですよね? 自分より高いレベルのモンスターを倒したのでジョブ冒険者のスキル【名声】が発動して≪民の声≫が1つ増えます!
サマー:じゃあ王都ではオニオンナイツが人気沸騰中なんだな(笑)
ロフティ:(民)『ねぇねぇ、オニオンナイツの団長さんってかっこよくない?』(笑)
シャナ:(民)『本当本当! 私もオニオンナイツに入れて欲しいなぁ♪』(一同笑)
チャイム:(民)『私も一緒にネギ切りた〜い!』(一同爆笑)
トゥエル王子:むぅ、なんか釈然としないな。
GM:とりあえず、モンスターを倒すと【素材】を手に入れます。倒した人はダイスを振ってくれ。
結果【肉】×7をゲット。
トゥエル王子:爺! 【機械】が手に入らなかったぞ!
ロフティ:なに、まだ迷宮は最初の一歩でございます。あとあときっと出てきます。
サマー:だが、次の部屋は罠しか無い事がわかってるし、最後の部屋もさして機械っぽい敵はいないぞ?
トゥエル王子:爺!!
ロフティ:ここは迷宮、行って見るまでわかりませんぞ(笑)

◆迷宮探索続行!

モンスターを倒した一行。そのまま並木道にて本日はキャンプを張る事にする。
GM:ではモンスターを倒したキミ達だが、ここで2つの選択肢がある。このまま次の部屋に行く道と、この部屋でキャンプを張る道だ。
トゥエル王子:キャンプ?
GM:キャンプはイベントが起こったり、次の通路や部屋(忍者の配下がいれば)を調べたり、休憩したりできる。またこのまま戦闘に入ると、今戦い終わったままの陣形で戦闘に突入する。
ベガ五世:このままの陣形? って事はいきなり敵の本陣?(笑)
GM:そういう事だね。
ロフティ:それでは作戦も何もあったもんじゃないだろう。陣形を戻す為にもキャンプを張るべきだ。
ベガ五世:俺もそう思います。
トゥエル王子:じゃあキャンプを張るか。
GM:ではここよりキャンプに入ります!
※解説9 「キャンプ」
 戦闘終了後、もしくは戦闘が発生しなかった場合、好きなタイミングでキャンプを張る事ができる。キャンプでは各自1度だけ「探索(その部屋か、その部屋から伸びる通路を調べる)」「解除(探索で発見した罠の解除方法が判定だった場合)」「休憩(判定に成功すれば≪気力≫が1点回復)」「スキルやアイテムを使う」のどれかを行える。また陣形の変更も可能だが、これは行動を消費しない。    この時判定のダイス目が両方とも、警戒度の値より高ければイベントが発生する。ちなみに判定結果が大失敗だった場合、ハプニング表を振る。
キャンプ中に協調行動をとると、イベントやハプニングは協調したPCも同時に受ける。
チャイム:まずは王子様に【星の欠片】を渡します。
トゥエル王子:爺!!!!!
ロフティ:? なんです?
トゥエル王子:プレゼントもらった!!!(一同爆笑)
ロフティ:アイテム欄はめいっぱいですし、お返しに何かをチャイムに渡したらどうです?
トゥエル王子:では【フルコース】をチャイムに!
チャイム:ありがとう王子様。
サマー:そうか、オレも【星の欠片】をベガ五世に渡すか。ほれ、受け取れ。
ベガ五世:ああ、ありがたくもらっておこう。
トゥエル王子:さて、GM! 僕はこの部屋を調べたい!
GM:では[探索]か[武勇]で振って下さい、今の警戒度は1なので、キャンプ中の難易度は13です。
ロフティ:王子に協調行動で+1!
トゥエル王子:(コロコロ)……14!
GM:この部屋には何も無い事がわかった。
トゥエル王子:この部屋には何もないぞ〜〜!
GM:さらに振ったダイス目が警戒度より上なのでイベントが発生します。王子が使った能力値は[武勇]なので、武勇イベント表を振ってもらいます。2D6ね。
トゥエル王子:(コロコロ)……10。
GM:『警戒度を好きなだけ上昇させる。それに不服なものは王子に対する≪敵意≫を1点上昇させる』らしい。
トゥエル王子:みんな〜〜やっぱモンスターとかいるし危険だから、もう少し緊張感持って行こう〜!(笑) 警戒度を6に。
ベガ五世:別に不服では無いです(笑)
シャナ:むしろ歓迎。
ロフティ:ちなみにわしも協調行動だから武勇イベンド表を振るんだな(コロコロ)……10(笑) 警戒度を6に(笑)
サマー:くそ、大臣が先に言っていたら不服だったのだが(笑)
シャナ:では私は先の通路を探索します。(コロコロ)……14なので成功です。
GM:むう、ではその通路がトラップ【迷い道】になってる事に気が付いた。
シャナ:解除方法は?
GM:……発見なので、すでに解除されました。
シャナ:道順に印をつけて戻ってきた事にします。ついでに【密偵】で下忍を放って次の部屋をしらべさせます――手柄を立てるまで帰ってくる事は許さぬ。
GM:『はっ!』(笑)――では指揮判定をお願いします。[才覚]か[探索]でどうぞ。
シャナ:(コロコロ)……6ゾロだから絶対成功。と言うわけで次の部屋の情報を教えて欲しい。
GM:絶対成功か……では全てのトラップを教えよう。

 ◆以下部屋にあったトラップ
   【チクリ屋】×1 :全員が対象で判定に失敗すると好きな対象の≪悪意≫が1点上昇する。
   【悪意の暴走】×1:ランダムで対象一人に、その対象に対する宮廷全員の≪悪意≫点ダメージを与える。
   【変身】×1   :何かに触ると発動して「呪い」のバッドステータスを与える。
   【吊り天井】×1 :宮廷全員は1Dのダメージ、また王宮フェイズでの情報収集では配下が1D6減る。

シャナ:ロフティ様、王子……次なる部屋にあるトラップの詳細、調べて参りました。
ロフティ:うむ、よくやった。
GM:各罠のデータを見せよう。
トゥエル王子:(データを見て)おお! この【吊り天井】が仕掛けられていたから僕の親衛隊達は!(笑)
GM:さて、シャナよ。【密偵】を使うと自動的に配下が1D6人減るんだが、振ってみてくれ。
シャナ:(コロコロ)……6。私が連れてきた下忍は6人……全滅した(笑)
トゥエル王子:やはり吊り天井にやられたか!(笑)
シャナ:死んでも情報を取ってきたのですから問題ありません。それが忍びです。
その後、サマードラゴン・チャイム・ベガ五世の3人が休憩をするが、みごとに失敗におわりキャンプは終了する。
トゥエル王子:さぁ次の部屋に行くぞ!
GM:そこには立て看板が1つあり、その看板には――
ロフティ:スルー。
シャナ:無視しましょう。ここにはトラップしかないですから。
トゥエル王子:次の部屋に進みます。
GM:えっと……キャンプは?
シャナ:キャンプを張ると【吊り天井】が発動します。
一同:『次の部屋へ』

◆魔剣との戦い!

3つ目……最後の部屋に進む一行。しかし、その部屋に進む通路にトラップがある事を事前に知っていながら……一行はすでに忘れていた。
GM:では最後の部屋に通じる通路を進んでいる最中です。足元がパカっと割れて全員1D6+1点のダメージを食らいます。
サマー:落とし穴!?
ベガ五世:そういえば王子、親衛隊達がこの通路に罠があるって言ってませんでしたっけ?
トゥエル王子:すまない親衛隊……お前達の命がけの情報……無駄にした(一同爆笑)
ロフティ:まぁ気を落とさずに王子。わしも血だらけです(笑)
トゥエル王子:爺ーーー!?(笑)
チャイム:うう……けっこう大きいダメージを貰いました。
トゥエル王子:チャイムー!!
シャナ:ラスト前に傷だらけです。王子のせいで。
トゥエル王子:僕の……僕のせ……おい、ベガ五世。
ベガ五世:はっ。
トゥエル王子:お前のせいだ(一同爆笑)
ベガ五世:あんたのせいですよ!! 何いきなり責任逃れしてるんですか! しかも俺まったく関係無いじゃないですか!!(笑)
トゥエル王子:むぅ、さすがに無理があったか(笑)
ベガ五世:ありまくりです!
サマー:どうでもいいから、さっさと行かないか? 目的の魔剣は目と鼻の先だろ?
ロフティ:では進んだ。行きますよ王子。
トゥエル王子:ああ、そうだな。
GM:では先へ進むと、そこは鬱蒼とした森です。そんな中を少し進むと少し開けた場所が見えてきます。
ベガ五世:俺が先行しましょう。
GM:その開けた場所では、魔剣を中心に置いて総勢14人の鬼族がマイムマイムを楽しそうに踊っています(笑)
チャイム:マイムマイム(笑)
ベガ五世:王子、ダンスパーティーの真っ最中のようです。
サマー:何を勘違いしているんだ鬼達は?(笑)
ロフティ:トゥエル王子、ここはわしの教えた礼儀作法にのっとり――
トゥエル王子:わかった爺、一緒に踊ってスキを見て剣を奪えば良いのだな! いくぞベガ五世! マーイムマイム♪
ベガ五世:じゃあ俺も一緒に踊りましょう。
ロフティ:(鬼族)『おい、何か踊りが違う奴がいるぞ!』――と鬼が言う。
チャイム:ベガ! それは"ねぎぼうず音頭"です!!!(一同爆笑)
ベガ五世:俺かよ!? なんだよそのねぎぼうず音頭って(笑)
シャナ:あるの?
チャイム:それはもう年に一度のお祭りの時にはオニオンナイツ総出で踊り明かします(笑)
ベガ五世:やるの俺らじゃねーか(笑)
チャイム:もちろん騎士見習いのわたしも踊ります♪
トゥエル王子:じゃあ僕も踊ります(笑)
ロフティ:王子にはわし自ら踊りを伝授致します(笑)
トゥエル王子:うむ、これで振り付けは完璧だ!
シャナ:ロフティ様が踊るならさり気に私も……。
サマー:って、みんなして何がしたいんだよ!(笑) まじめにやれよ!(笑)
GM:まったく。鬼族達は――「くっそー、これじゃあ楽しく踊れないじゃねーか! まずはやっつけてやるー!」――と武器を構えます。
サマー:ほらぁ! 戦闘になるじゃないか!
シャナ:個人的には望む所です。
敵は小鬼が10体、赤頭巾が4体、そして魔剣が1体である。(GMはPLに各モンスターのデータを公開)
味方本陣 味方後衛 味方前衛 敵前衛 敵後衛 敵本陣
ロフティ サマー
チャイム
ベガ五世
トゥエル王子
シャナ
小鬼×5 小鬼×2
赤頭巾×2
小鬼×3
魔剣
赤頭巾×2

トゥエル王子:さぁ爺、まずは先攻をとるんだ!
ロフティ:(コロコロ)……[才覚]の判定は12です。
GM:こちらで一番[回避値]が高いのは【魔剣】です……こっちは13なので、キミ等の負け。先にこっちが攻撃させてもらおうか。
ロフティ:む、なかなかやるな!
ベガ五世:(敵のデータを見ながら)……この赤頭巾のスキル【投げる(肉)】ってなんだ? 石でも投げてくるのか?
GM:じゃあ最初は赤頭巾の行動にしてあげよう。後衛にいる2体の赤頭巾が一歩前進して――「ほっ!」(と、ここでGMは小鬼のマーカーをチャイムとサマードラゴンのいるエリアに置く)――
ベガ五世:いやいやいや、赤頭巾のマーカーはこっちですよ。
GM:違う、これであってるんだ。赤頭巾は小鬼を持ち上げると投げつけてくる(一同爆笑)
チャイム:きゃあーーー(笑)
ロフティ:(小鬼)『うあああぁぁぁ!!』(笑)
サマー:ゴンッ!と効果音が入ると(笑)
シャナ:他人を投げるんだ……いいなぁ。
GM:ではチャイムに命中13の(コロコロ)……ダメージ1点(笑)
ロフティ:小鬼が大量にいるのは……全て玉!?
GM:2匹目が再び【投げる(肉)】(コロコロ)……サマードラゴンに命中10のダメージ(コロコロ)……2点。
サマー:大したダメージじゃないけど……投げられた小鬼は不幸な感じだな(笑)
GM:ちなみに投げられた小鬼は、たんこぶ作って痛がり行動済みとします。
チャイム:ちょっと……可愛いかも(笑)
GM:では本陣の赤頭巾が後衛に前進して(コロコロ)……シャナとベガ五世に小鬼を投げつけます。まずはシャナに(コロコロ)……命中8。
シャナ:回避。
GM:『あうッ』――ガンッ! と小鬼は床に叩きつけられました(笑)
サマー:踏んだり蹴ったりだな(笑)
GM:次はベガ五世に命中10!
ベガ五世:回避値は9だから当たった。まぁダメージ自体は小さいみたいだけど――
GM:(コロコロ)……ダメージは5点ね。『オラァ!!』
ベガ五世:高いって! なんで俺だけ!(笑)
GM:さぁ(笑) では敵の残った前衛小鬼×3体が一歩進んでベガ五世、トゥエル王子、シャナに攻撃します(コロコロ)……命中は8、8、12!
三人:『回避しました』
GM:……。魔剣は動かずに終了。本陣の小鬼達は全員一歩移動で終了。
ロフティ:よし、こっちの行動だな。シャナ、まずは赤頭巾だ!
シャナ:了解。一歩前へ出て――
GM:それは「進軍妨害」します。
※解説10 「進軍妨害」
 現在いるエリアにいる自軍のキャラクター数が、そのエリアにいる敵軍の[武勇]の合計値未満だった場合、それ以上先のエリアに進む事ができない。これが進軍妨害である。
 このとき、差分値分の≪配下≫を(宮廷の誰でもいい)消費する事ができれば、進軍妨害を突破して前進する事ができる。これを「突破」と呼ぶ。
ベガ五世:向こうの【小鬼】達の[武勇]合計は5だから、こっちの3人では抜けないか……。
サマー:迷ってるならこっちが先にやるぜ? 目の前にいる小鬼にナイフ(【だんびら】である)で斬る(コロコロ)……命中11のダメージは3点だ。
GM:小鬼はFP1なので簡単に倒しました。
サマー:王子、ベガ五世、シャナ! 後ろは気にしないで良い! さっさと蹴散らせ!
ベガ五世:ああ、わかった! 俺は【鑓】で敵前衛の赤頭巾を突く(コロコロ)……命中12のダメージは4点だ!
トゥエル王子:同じく僕も【鑓】で赤頭巾を(コロコロ)……命中10のダメージ3点!
GM:2体の赤頭巾が倒れました。
ベガ五世:いい調子ですね王子!
トゥエル王子:お前には負けない!(笑)
ロフティ:ではわしはチャイムの横にいる小鬼を銃で撃つとしよう(コロコロ)……命中8のダメージ6点。
シャナ:私は遠距離を持ってないので、目の前の小鬼を(コロコロ)……命中12の3点です。
GM:小鬼もそれぞれやられます。
チャイム:【怪物学】で【魔剣】を調べます(コロコロ)……ファンブル(笑) あれ? 魔剣が見つからない!?(笑)

――その頃の暗黒ねぎぼうず王国給湯室――
ロフティ:(メイド)『ねーねー、チャイムってトゥエル王子に目をつけられてるんだって〜』
ベガ五世:(メイド)『マジ!? それってちょっとむかつかない?』
ロフティ:(メイド)『チョーシ乗ってるよね〜〜』

GM:と、王宮ではチャイムの悪い噂が飛び回っていました。ファンブルなので共有希望である≪民の声≫が1つ減りました。
ベガ五世:チャイム〜!
チャイム:あ、そうか! 魔剣じゃなくて王者の剣で検索しなきゃいけないんだった! 謝らないから(笑)
ベガ五世:まぁ別にいいさ。GM、さっき俺は自分より強いレベルの赤頭巾を倒したから、【名声】によって≪民の声≫が増えるから。
GM:ああ、そういえばそうだな。忘れていた。チャイムのと差し引き0か。『騎士団長のベガ五世ってカッコいいよね〜♪』と民衆が戻ってきた。
GM:では次のラウンドだ。

味方本陣 味方後衛 味方前衛 敵前衛 敵後衛 敵本陣
ロフティ サマー
チャイム
ベガ五世
トゥエル王子
シャナ
小鬼×4
小鬼×3
赤頭巾×2
魔剣

ロフティ:作戦判定(コロコロ)……10だからまた後攻か。
GM:では魔剣が一歩前へ移動。後列の赤頭巾と小鬼も一歩前へ移動。そしてトゥエル達のエリアにいる小鬼4体が(コロコロ)……シャナに11と6命中。ベガ五世に4と10命中。
トゥエル王子:お、僕には来なかった。
GM:頭悪いから対象はランダムなんだ(笑)
シャナ:私は両方かわせてます。
ベガ五世:俺は最後の1発だけ当たってしまった。なんで俺だけ(笑)
チャイム:頑張ってベガ!
ベガ五世:大丈夫だチャイム、これぐらいでは死なん!
トゥエル王子:頑張れ〜小鬼(一同爆笑)
ベガ五世:王子〜〜!?(笑)
トゥエル王子:ええぃ! ダメージ食らってチャイムの気を引こうなんて手段が卑劣なんだお前は!!
ベガ五世:喰らいたくって食らってるわけじゃないですよ!
サマー:まぁ小鬼のダメージなんてたかが知れてるから。
GM:1D6点だしねぇ(コロコロ)……6点(一同爆笑)
ベガ五世:痛ってぇ〜! もう残りHP4点ですよ!?(笑)
シャナ:小鬼の気合いが違う(笑)
ベガ五世:まずい、魔剣や赤頭巾ならまだしも、このままじゃ最弱ザコ敵の小鬼に殺される(笑)
サマー:仕方ねーな。割り込み行動で【祈り】をベガ五世に(コロコロ)……ほれ、最大の6点回復だ。
ベガ五世:すまないサマー殿、まさか小鬼にここまで強力な一撃を食らうとは、やはりザコとはいえ油断せずに――
ロフティ:言い訳だな。
トゥエル王子:言い訳だね。
シャナ:言い訳。
ベガ五世:言い訳ぐらいさせてくれ!(笑)
GM:ではそっちだ。
トゥエル王子:同じエリアに小鬼がいると移動ができないと気が付いたので、同じエリアの小鬼に(コロコロ)……8命中の3点ダメージ。
シャナ:私も小鬼に(コロコロ)……6の目を≪気力≫に変えて8命中の2点でサクッ!
ベガ五世:これで敵の[武勇]合計よりこっちの人数が勝った! 俺は一歩前へ出て赤頭巾に(コロコロ)……命中11のダメージ4点! 倒した!
チャイム:今度こそ【怪物学】で【魔剣】(コロコロ)……6ゾロ!? 1個≪気力≫に変えても成功! みなさん! 魔剣に彫られた文字を狙ってください! 元の王者の剣に戻るはずです!
トゥエル王子:任せろ!
シャナ:了解。
ロフティ:ではわしは一歩前進して赤頭巾に攻撃だ。ベガ五世が【星の欠片】を持ってたはずだし射程も届く! (コロコロ)……命中は8のダメージ5点だ!……ふと、同値の場合はこっちの勝ちなのか?
GM:この命中の判定も敵の回避値を難易度に行う行為判定として考える。判定は難易度以上を出したら成功なので、この場合の同値は命中となります。
ロフティ:よし、これで赤頭巾の【投げ】は無くなったな。
GM:くっそ〜、魔剣投げようと思ったのに(笑)
サマー&チャイム:………………。

味方本陣 味方後衛 味方前衛 敵前衛 敵後衛 敵本陣
サマー
チャイム
ロフティ
トゥエル王子
シャナ
小鬼×2
ベガ五世
小鬼×3
魔剣

ロフティ:作戦判定(コロコロ)……駄目だな8(笑)
GM:では小鬼がトゥエル王子に1回、シャナに1回、ベガ五世に3回だ(コロコロ)……8、10、7、5、6――じゃ誰にも当たらんか。
ベガ五世:王子も俺も回避値は9ですからね。
サマー:が、本命が来るぞ。
シャナ:この魔剣やっかいです。飛行しているらしいのでこっちは進軍妨害ができません。
ロフティ:なんとしても前線で止めるんだ(笑)
サマー:その意見には賛成(笑)
ベガ五世:任せろ! オニオンナイツ団長の誇りにかけて!
トゥエル王子:チャイムには指一本触れさせん! だが、ベガ五世ぐらいは――
ベガ五世:ぐらいってなんですか!(笑)
GM:では魔剣が一歩前進して騎士団長に(コロコロ)……14命中のダメージ(コロコロ)……4点か。2D6+1なのに、王子の期待に答えられなかった(笑)
ベガ五世:あ、あぶねぇ(笑)
トゥエル王子:じゃあこっちの番だな、目の前の小鬼に(コロコロ)……命中9のダメージ3点。これで進路妨害は抜けれるはず。
シャナ:一歩前のエリアへ出て魔剣に攻撃します。(コロコロ)……命中13!
GM:それはあたった。
シャナ:ではジョブが【処刑人】だった必殺技……【首切り】発動≪気力≫は2点消費!
トゥエル王子:首切り!? ぶっそうな(笑)
シャナ:攻撃が命中したタイミングで≪気力≫を使って、使った分のダイスを振って6が一個でも出たら敵は即死です。
トゥエル王子:すごいな(笑)
チャイム:その行動に【お手伝い】します! シャナ様、狙うなら柄にある文字です! ≪気力≫を1つシャナに渡します!
シャナ:(コロコロ)……駄目でした、【首切り】失敗。普通にダメージ行きます(コロコロ)……最大の7点。
GM:ガキンッ! と当たりましたが魔剣の勢いは衰えません。
シャナ:クっ!
ベガ五世:ここは騎士団長の俺に任せろ!(コロコロ)……11命中!
GM:こっちの回避値は13だぞ?
ベガ五世:は、早いッ!(笑)
トゥエル王子:使えねー。
ベガ五世:申し訳ありません!
トゥエル王子:マジ使えねー(一同爆笑)
ロフティ:王子! 言葉使いが乱れておりますぞ!(笑)
トゥエル王子:はッ!?(笑)
ロフティ:さてわしが小鬼を倒すか(コロコロ)……命中6のダメージ4点。王子の横にいる小鬼を倒した。
チャイム:わたしも小鬼に【石弓】で(コロコロ)……命中6のダメージは2点です。ベガの近くの小鬼を倒しました。
サマー:俺は【祈り】をベガ五世に使おう(コロコロ)……お前に死んでもらうわけにはいかないんだ。4点回復だ。
ベガ五世:すまない、少し心もとなかったんだ(笑)
サマー:自分の行動では小鬼を(コロコロ)……ダメージは2点だけど倒したな。ベガ五世、礼ならいらん! あとで酒でもおごれ(笑)
ベガ五世:ああ、覚えておく!(笑)

味方本陣 味方後衛 味方前衛 敵前衛 敵後衛 敵本陣
サマー
チャイム
ロフティ
トゥエル王子 シャナ
ベガ五世
魔剣
小鬼×1

GM:ロフティの作戦判定は?
ロフティ:無理、10だった。
GM:では小鬼がシャナに(コロコロ)……8じゃ当たらないね。魔剣が【範囲攻撃】しちゃおう。
ベガ五世:無差別チックな……。
GM:その通り小鬼もまとめてだ。(コロコロ)……命中14のダメージ10!
ベガ五世:マイナス2点で死亡だ!
シャナ:ならベガ五世に……忍者のスキル【錯乱】を使う。とっさに煙球を放ってベガ五世への攻撃軌道を逸らします(コロコロ)……5点ダメージ軽減。
ベガ五世:すまんシャナ殿、助かった!
シャナ:で、私は死亡です。
ベガ五世:おおい!!(笑)
シャナ:仕方ない。私の【錯乱】は自分には使えないから。
トゥエル王子:シャナ!?
ベガ五世:オニオンナイツ! シャナ殿を護れ!
GM:『ハッ!!』
ベガ五世:【兵士】使用! 何人逝くんだ(コロコロ)……5! 全員かい!!!(一同爆笑)
チャイム:なんでそこで大きい目を出すかな(笑)
GM:『うわぁーー!』とオニオンナイツが人の壁となってシャナを護り散った(笑)
ベガ五世:部下は死ぬけど命には代えられません。
シャナ:じゃあ部下の命はなんだ?(一同爆笑)
ベガ五世:うう〜ん? うう〜ん……さて(笑)
サマー:で、誰か死んだのか?
ロフティ:誰も死んでない……が、国民が死んだ(笑)
トゥエル王子:仕方の無い犠牲だった(笑)
サマー:そうか……まぁ【祈り】は使っておこう。対象はシャナとベガ五世に(コロコロ)……5点と5点回復だ。
ベガ五世:回復はしたが魔剣は危険過ぎる。≪気力≫を一点使って命中にダイスを+1! さらに騎士の【武勲】でダメージ+1Dで攻撃だ!
トゥエル王子:それには【勅命】を入れてやる! その判定に使った≪希望≫×2個ブースト! お前が魔剣を倒す事を許す! やってしまえ!!
ベガ五世:これだけ振れば(コロコロ)……よし! 6と6を選んで絶対命中! ダメージがえっと――
GM:だんびら1D、武勲1D、絶対成功で1D、怪物学で+1で3D+1だ。
ベガ五世:全力で切る!! (コロコロ)……どうだ! 15点ダメージ!!!
GM:む、魔剣の文字が輝きを失いつつあるね(笑)
ベガ五世:あと一歩足らずか……王子!!!(笑)
チャイム:王子様に協調行動! さらに【お手伝い】で≪気力≫を一個あげます! 王子様! 頑張って下さい!!
トゥエル王子:ああ! 僕の勇姿! しっかり見ててくれ!
ロフティ:わしも協調行動! 王子、王位継承の証! 自らの手で掴むのです!!
トゥエル王子:任せておけ爺!! 自分での≪気力≫を使って命中(コロコロ)……絶対成功!!! ダメージは7点!
GM:カランカランカランッ! 魔剣が転がって王子の足元に――
トゥエル王子:もちろん拾い上げて掲げましょう。
ロフティ:勝どきの声を上げるのです王子!
トゥエル王子:勝どきか……これで僕が王様だーーー!!!(一同爆笑)

◆王子凱旋

魔剣(レアアイテムの【王剣】扱い)を手に入れた王子達一行。そして……
ロフティ:帰る前にここでキャンプを張りましょう。このままだとお腹が空く(笑)
サマー:む、確かに……じゃあ何か食べるか?
チャイム:わたしがフルコースを振舞います。みなさんおいしいですか♪
トゥエル王子:最高だよチャイム! キミの愛情が詰まってるねこれは!(笑)
チャイム:お祝いです♪
トゥエル王子:ありがとう!
シャナ:それ、たぶん途中で王子が【星の欠片】と交換してた【フルコース】。
チャイム:あ……。
トゥエル王子:美味しいなぁ(笑) 最高だなぁ(笑) なんでだろう、まるで自分の愛情弁当を食べているかのようだ(笑)
サマー:そうだ素材は! 素材くれ!
ロフティ:確か機械が必要だったはずだ。【魔剣】が落とさんか?(笑)
結局、機械は1つも手に入らなかった一行。しかし――
トゥエル王子:なぜか魔剣を倒して得た素材が、レアアイテムの【カボチャの馬車】?(笑)
ベガ五世:どうやって落としたんだいったい?(笑)
トゥエル王子:そうだな、僕が何気に魔剣を振り回していたら、空間が割れて現れたのだ!
GM:じゃあ現れました(笑) 6を振ったのは本当だしね。
トゥエル王子:いろいろアイテムは持てるけど邪魔だしなぁ……爺、この【オニオン馬車】あげる(一同爆笑)
ベガ五世:オニオン馬車(笑) 玉葱?(笑)
ロフティ:ではわしが持ちましょう。【牙】とか手に入れた素材を入れておこう。
その後、帰り道に1MGを拾うなど幸運に見舞われ右肩上がりで凱旋するトゥエル達であった。
GM:しかし、キミ達が迷宮に探索に行っている間にも、暗黒ねぎぼうず王国ではさまざまな事件が起こっています。
チャイム:さまざまな事件?
トゥエル王子:まさかケイが反乱を起こした!?
シャナ:いや、それは無いと思う。
GM:王国変動ってのがあってね、各自1回ずつ2D6を振ってくれ。それによって何が起こっていたか決まるから。
チャイム:じゃあわたしから行きます(コロコロ)……4です。
GM:『敵国の襲来!』
一同:『いきなりかーー!!』
GM:国に帰るとちょっと国土が荒れているんですな。
トゥエル王子:これはどうした事か!?
GM:国民が――「敵国が襲ってきたんです、それで大事なねぎ畑も荒らされて……」(笑)
ベガ五世:オニオンナイツは何をやっていたんだ! あいつらがいるならそうそう負ける事は!
GM:[軍事レベル]で難易度10の判定。成功すれば国王の配下が10人増え、失敗すると国王の配下が10人減る。
チャイム:た、大変なものをいきなりやっちゃいました(笑)
トゥエル王子:8以上だ。8以上を振るんだチャイム!
チャイム:わ、わかりました(コロコロ)……10! 追い返して民が増えました♪
トゥエル王子:さすがチャイムだ!
ロフティ:親衛隊が6名、下忍が6名、玉葱剣士が5名死んで10人プラスか。まだマイナスだな。
GM:国民は――「オニオンナイツも大変な活躍ぶりでしたが、途中からこの国の名を聞きかけつけれくれた者たちが加わり、一気に敵を追い返したのです!」
サマー:きっとラファリス教の信者だな。国教になったのを聞いてやってきたんだ(笑)
ロフティ:ラファリス? ああ、そんな宗教もあったのう? 正直忘れておったわ(笑)
サマー:おのれ大臣! ……だが、今回はオレも忘れていたから言い返すのはやめよう(笑)
シャナ:(コロコロ)……私は6です。
GM:『国民は新たな領地を渇望していた』――全ての部屋を探索済みのマップがあれば、終了フェイズの時に5MG出せば自国の領土にできる。
ロフティ:それは得なのか?
GM:普通なら領土購入は[8+未探索の部屋数]MG必要。
ロフティ:お得だ。王子、民が増え新たな居住区を求めています。是非、今回探索にあたった森を領土して拡張しましょう。
トゥエル王子:そうだな。その件は爺に任せる!
ロフティ:ははっ!
サマー:オレの王国変動は(コロコロ)……8だ。
GM:『キミの言い付けは効果があっただろうか? シナリオの目的を果たせていれば収支報告の際に+1MG』――シナリオの目的は魔剣を手に入れて王位継承だから成功してるね。
サマー:信者達が自主的に働いてくれたんだろう。ラファリス神の教義のままに!
シャナ:スリや強盗?(笑)
サマー:とにかく+1MGだ(笑)
ロフティ:わしは(コロコロ)……7だ。
GM:『シナリオの目的を果たせていれば、活躍を聞いて国王の配下が1D6人増える』
ロフティ:(コロコロ)……3人。現在の国民総人数は46人か――どうやら王子、戦で加わってくれた者達は全員で13名居たようです。
トゥエル王子:うむ、嬉しい限りだ(笑)
GM:さぁベガ五世だ。
ベガ五世:最後の方は落ちっぽくて嫌なんだが(コロコロ)……7! ロフティ殿と一緒だから――そうか! キミもオニオンナイツに入団したか!(笑)(コロコロ)……5人増えた!
GM:ではオニオンナイツが増えた。
トゥエル王子:これで総人数は51人か。(コロコロ)……僕は8なのでサマードラゴンと一緒。父上から1MGのお小遣いを貰った(笑)

◆エピローグ!

不思議な形の馬車を引き、手には伝説の魔剣を掲げて暗黒ねぎぼうず村へと帰ってくる王子達一行。懐かしいネギの香り漂う正面ねぎぼうずまでやってくると、国民達が総出で出迎えてくれていた。
ロフティ:手を上げて答えてやろう(笑)
トゥエル王子:剣を見せびらかす!
ベガ五世:声援に頷きで返します。
サマー:恥ずかしいのでソッポ向きながら照れてるかな(笑)
チャイム:素直に喜んでますよわたし♪
シャナ:(無言)
GM:まぁそんな国民達からキミ達がいない間に起こった事件を聞きつつ、役所の前まで来ると現王であるトゥエルの父ペンドラゴンが待っている。
トゥエル王子:父上、ただいま帰りました!
GM:「うむ、その手に持つ剣……まさに約束の剣である伝説のエクスカリパーなり!」
ロフティ&サマー:『エクスカリ"パー"!』(一同爆笑)
ベガ五世:偽者じゃないですか!
チャイム:でも国に伝わる伝説の剣だし(笑)
トゥエル王子:それより父上、この王剣を手に入れたら変なのも付いてきたんだけど……って後ろの馬車を(笑)
GM:「なんと! これはかのたまねぎ王国の伝説の馬車"オニオン馬車"ではないか!」
チャイム:たまねぎ王国?
GM:「初代国王が統治していた国だ」
ベガ五世:初代ってペンドラゴン様じゃなかったんですか?(笑)
GM:「私は3代目だ。だいたいベガ五世よ、お主は不思議に思わなかったのか? この国名"ねぎぼうず"に対して、そなたの騎士団名だけ"たまねぎ"な事に」
ベガ五世:はっ確かに!
GM:「かつては"たまねぎ王国"として栄えた初代王国、しかし迫り来る迷宮と敵国の襲撃に、初代とその国民達は王都を移さざるを得なかったのだ。そして見つけた第二の国こそがここだ!」
サマー:それで騎士団だけタマネギなままなのか(笑)
GM:「ちなみに遷都はベガ三世の頃の話だ」
トゥエル王子:すげーオニオンナイツは名残りだったんだ(笑)
ロフティ:たぶん初代国王はエクスカリバーを持ってたんだろうな(笑)
GM:「とにかくトゥエルよ、これで王位はお前の物だ。わしもゆっくり隠居ができる」
トゥエル王子:ああ、任せてくれ父上!
GM:「では皆のもの! 今日この時より暗黒ねぎぼうず王国の国王はトゥエル=ウルであるぞ! そしてロフティ、ベガ五世、サマー、シャナ……これからもトゥエルが道を間違えぬよう、そして良き王であり続けられるよう力を貸してやってくれ」
一同:『はっ』
トゥエル王子:みなのもの、これからも力添えを頼む!
ロフティ:隣国を併合しいずれ頂点に立つのです王子……いや陛下(笑)
サマー:オレもベガ五世も協力するさ。な?
ベガ五世:無論だ。陛下が14歳であられる今年一年が勝負です(笑)
シャナ:陛下が聡明であられる限り……。
チャイム:頑張ってね陛下♪

◆そして国は始まる

ついに王位を継承したトゥエル。その最初の仕事は今回の迷宮探索の収支報告会議であった。
トゥエル王:え? まだセッション終らないの?
GM:最後に今回の迷宮探索で得た収入と今後の王国について話し合う円卓会議をおこなって終了です。最初は収支報告です。議長は従者だ。
チャイム:あ、わたしですか?
GM:手に入れた逸材、民、アイテム、素材、お金なんかを確認する。素材売るのもこのタイミングだし、王国に残した民の1/10MG手に入る国王の【国民】による収入もこのタイミングだ。
ロフティ:さぁさっさと素材を売るのだ。【牙】と【肉】が大量だぞ?
GM:まずは相場表を振ってみてくれ。
トゥエル王:(コロコロ)……5の鉄!
GM:普通なら同じ素材5個で1MGになる。今回は【鉄】なら3個で1MGになる。
チャイム:いらないアイテムを売ったりしても……今回の収入は7MGですね。では収支報告を終ります。
………………………………………………………………………………………………
GM:次は予算会議です。議長はロフティ大臣。まずは迷宮に行っていた間の国の維持費についてです。
ロフティ:そこで【役所】を使って維持費を(コロコロ)……6MG減少させた(笑)
GM:ぬお! 維持費がタダになった(笑)
サマー:ちッ! さすが役人が中心な国だ(笑)
シャナ:ロフティ様の力絶大です!(笑)
GM:次は領土の購入ができます。今回はシャナが王国変動で振ったように5MGで購入できます。
トゥエル王:今回探索した3マスのマップだよね? もちろん購入しよう!
ベガ五世:異論はありません。
ロフティ:今回は安いですし買っておいて損は無いでしょう。購入します。
チャイム:残り2MG。
ロフティ:いや、1MGだ。皆には内緒で民に新品のねぎ刈り用鎌を購入して支給するので(笑)
サマー:あ〜機械は結局手に入らなかったしな(笑)
トゥエル王:爺! 無駄使いは――
ロフティ:だから皆には言いません。国庫の貯金とでも偽って勝手に使います。
サマー:悪大臣め(笑)
ロフティ:なにか証拠でもあるのかね? 書類は全て役所で作ってあるのだよサマードラゴンどの?(笑)
GM:あとは普通に施設や通路の購入とかできるけど?
サマー:通路ーーー! 王宮へ続く通路を作ってくれーーー!!(笑)
ロフティ:貯金はできないのか?
GM:王国の[生活レベル]MGまでなら繰り越せるよ?
サマー:通路をーーー!!
ロフティ:ええぃうるさい! この1MGはいざという時の貯蓄だ! 通路など無駄な事に使っている余裕は無い!!
サマー:無駄じゃねーよ! オレがどれだけ苦労して神殿から王宮行ってると思ってんだ!!
ベガ五世:サマー殿、議長はロフティ殿です。ここは落ち着いて。
サマー:なに言ってんだベガ五世! もとはといえばこいつが神殿への通路を――
シャナ:サマー神官長の耳元で――此度はトゥエル陛下の国王としての初会議……揉め事は宜しくないかと。
サマー:ぐ…それは黙るしかないか。
ロフティ:目だけで伝えよう……よくやったシャナ(笑)
シャナ:御意に(笑)
ロフティ:では文句も無いようだ。これにて予算会議を終了する。
………………………………………………………………………………………………
GM:最後は探索会議です。議長はサマードラゴンだ。
サマー:何をやるんだ?
GM:迷宮内での冒険を振り返るんだ。宮廷のMVPを決定します。基準は「クラスの役割を果たした」「楽しいロールプレイだった」「宮廷や国家に対して素晴らしい働きをした」とかです。
サマー:クラスの役割って部分は全員果たせていたと思う。
ロフティ:自分で言うのもなんだが、鎌のせいで1MG損失を出したので最後の「国家に対して素晴らしい働き」はわしは入らん。
チャイム:でも腹黒いロールプレイは楽しかったですよ?
ロフティ:王子の馬鹿さ加減の方が面白かっただろう?(笑)
サマー:騎士団長も好きだったがな(笑)
シャナ:やられキャラ。
ベガ五世:やられキャラですか(笑)
チャイム:国への貢献度で言うとやはり王子様だと思います。帰り道に1MG拾ったりしましたし(笑)
サマー:それもそうだな、今回の主役は王子だしトゥエル王子に勲章って事で!
一同:『異議無〜し!』
トゥエル王:やったー! なんの意味があるかわからないけど勲章を手に入れたぞ(笑)
GM:さて、解散する前に1つだけ決めてもらう事があります。
一同:
GM:兄王子であったケイをどうしましょうか?
トゥエル王:ああ〜!
ロフティ:仮面でもつけて地下牢にでも入れておきますか?
シャナ:そこまでする必要は無いと思われます。彼にやる気はありません。
サマー:反乱を怖がるなら追放もありかな?
チャイム:実のお兄さんですし追放は可哀想です。
トゥエル王:チャイムが言うなら追放はやめようかな(笑)
ベガ五世:一応本人のご意思を聞くのも手ですが?
トゥエル王:じゃあ――兄さん、兄さんはどうしたい?
GM:「お前が国の事を思って俺を追放するなら、それはそれで構わない。めんどくさい政治も気にせずに生きていけるからな(笑)」
トゥエル王:いえ、兄さんは今まで通りここにいて下さい。
GM:「そうか? まぁそれも楽で良いんだけどな(笑)」
ロフティ:まぁ確かに、下手に国外で生きててもらうより、目の届くところに居てもらった方が安心ですからな。
GM:では追放しないのですね?
トゥエル王:今まで通りの生活を送ってもらいます。
GM:わかりました。それでは国民を1人減らして下さい。ケイという逸材が手に入ります。
ベガ五世:おお! 昇格した(笑)
シャナ:実は使える人!?
トゥエル王:兄さんのジョブは!
GM:【怠けもの】です。
一同:『やっぱり』
GM:とにかく、これよりこの王国はトゥエルを国王として動き出します。その結果がどうなるかはまだわかりません。
トゥエル王:無論チャイムとのハッピーエンドに決まっている!(笑)
シャナ:無理だと思う。
ロフティ:大丈夫です陛下、爺が付いています。そしていずれは――ふっふっふっ(邪悪な笑い)
サマー:大臣! お前は何をたくらんでいる!(笑)
ロフティ:別に何も?(一同爆笑)
ベガ五世:怪しいなぁ……まぁオニオンナイツと俺がいれば、そうそう大事にはさせんがな。
チャイム:わたしもいますからね。
サマー:とりあえず大臣、さし当たっては神殿への通路をだな……――
迷宮キングダム リプレイ  
☆暗黒ねぎぼうず王国興亡記☆
『王子トゥエルの冒険』 了



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