TOP ⇒ リプレイ ⇒ 真・女神転生TRPG 魔都東京200X 戻る 真・女神転生TRPG 魔都東京200X西暦200X年――悪魔復活。 そして、東京は魔都へ変わる。 2005年8月7日リプレイ録音
シナリオ『崩壊への序曲』リプレイ『悪魔来たりて』 ◆セッション開始 GM:今日は真・女神転生TRPG魔都東京2000X(略してメガテンX)をやります。GMはSINこと私が務めさせて頂きます。一同:『わ〜〜♪』 相原あきと:はい。女神転生のゲームをやった事ないです。 GM:え〜と――
※解説1 「真・女神転生TRPG 魔都東京200X」
GM:――という感じです。ゲームで言うと今回は『女神転生』の序盤だと思って下さい。ゲームを知らない人は、悪魔と総称される怪物が出てくる現代モノだと思って下さい。こういった解説において、今回プレイする「真・女神転生TRPG 魔都東京200X」の説明を補助的に入れていきたいと思う。このRPGは原作となるTVゲーム女神転生シリーズのうち『真・女神転生』及び『真・女神転生U』の世界を、TRPGで遊ぼうというものである。舞台は21世紀に入った頃の東京。復活するオカルティズム、奇妙な猟奇殺人、そして怪物の目撃事件。その怪物達の中には神話伝承的には神や天使・妖精と呼ばれる者も含まれ、総じてそれらは『悪魔』と呼ばれるようになった。主人公であるPC達は、そんな世界で悪魔と関わっていく事になる。 BLUE:ただ、注意した方が良いのは天使とかも全て悪魔と呼ぶって所か? GM:そうですね。 マフ:一般人も悪魔が存在するのを知っているの? GM:知りません。能力者や"関わってしまった人"以外は、悪魔の存在を知りません。少なくとも序盤は。 BLUE:序盤はね。 西蓮:ま、メガテンの説明はその辺で、さっさとキャラ作をしよう。 GM:と、その前に……予告編があります。 ■ウォームアップ 相原あきと:予告?GM:はい。このゲームではキャラクター作成の前に、今回のシナリオの予告編を行う事で、セッションのイメージをプレイヤーの皆さんに共有してもらいます。と言うわけで―― ――予告編―― その日、少年に1通の電子メールが届いた。 『DDS:Digital Devil Summoning』 その日、少女は謎の人物から力を託された。 「世界の行く末を決める鍵……その守護者よ」 クラスメイトの失踪、邪気が集る病院、そして悪魔。 世界は刻一刻とその姿を変貌させつつあった……。 真・女神転生TRPG 魔都東京200X 『悪魔来たりて』 東京が今、魔都に変わる。 西蓮:なんか明らかに主人公とヒロインはやれと言っている(笑) BLUE:しかも主人公はサモナーか! GM:そうです。もっとも、今回は普通の生活を送っていたPC1とPC2が、事件に巻き込まれて悪魔やこの世界と関係してくるというシナリオなので、シナリオが半分過ぎるまで殆どPC1とPC2は力が使えません。 BLUE:むぅ。 相原あきと:でも判定は可能なんでしょう? GM:はい。悪魔関係の力が使えないってだけです。イベントが終ると使用可能になると思って下さい。 相原あきと:了解。 西蓮:じゃあそろそろキャラ作? ほかに何かあるの? GM:一応、ハンドアウトを用意しました。凄い簡単ですが……。 マフ:ハンドアウトまであるんだ……。 GM:まぁこの辺はGM次第です。予告編やハンドアウトを私は使っていますが、ようはプレイヤーの人達に今日やるセッションのイメージを与えられれば良いので。ではハンドアウトですがこの中から選んで下さい―― PC1(指定クラス:サモナー) 解説:その夜、キミは夢を見た。夢の中で出会った少女をキミは何故か忘れられなかった。そして翌朝、1通の電子メールが届く。 PC2(指定クラス:サクセサー) 解説:夜遅くなってしまった学校帰り、キミはフードを目深にかぶった謎の人物に襲撃を受ける。そして、その人物は謎の言葉と"力"を与えて消えていった。 PC3(指定クラス:探偵) 解説:街で最近起こっている失踪事件。キミはその調査に乗り気でなかった。なぜならキミの勘が告げるのだ……この事件には悪魔が絡んでいると。 PC4(指定クラス:ドクター) 解説:キミはこの街に赴任して来たばかりである。しかし、キミは気が気ではなかった。日を追うごとにこの地での魔力が高まっていくのを感じるからだ。 PC5:(指定クラス:巫女) 解説:キミは古くから街にある神社で働いている。最近禍々しい気配が街から湧き出しているのを感じる。さて、何も起こらなければいいが……。 BLUE:なんか5人分あるぞ? 俺、相原さん、西蓮とマフの4人しかプレイヤーいないのに。 GM:ああ、クラゲさんも来るって言うので5人分用意しておいたので……じゃあ5人目は無しで。 マフ:この中から選んでいいんだよね? 僕はお医者さんがいいな。悪魔に対して使命感とか責任感無さそうだし。 西蓮:じゃあ俺は古くから街にある神社に住んでいる、最近禍々しくなってきた老人をやろうか。 マフ:駄目じゃん! それじゃあ悪魔だよ!!(笑) GM:とりあえず主人公決めて下さいよ。 BLUE:(無言でハンドアウトの紙を取る) GM:主人公? BLUE:(無言で何度も首を縦に振る) GM:却下で。 BLUE:なんでだーー!!! GM:だって、BLUEってプレイヤーやるとイロモノしかしないじゃないですか! BLUE:イロモノ主人公がいたって良いじゃないか! 俺はサモナーをやりたいんだ!! 相原あきと:すでにイロモノ主人公をやるつもりなんだ(一同爆笑) GM:確かに。 BLUE:はっはっはっ(笑) 西蓮:別に好きなのやらせればいいんじゃないの? GM:う〜ん……相原さん! そんなリプレイで良いんですか!? 相原あきと:私がPC2をやって主人公の幼馴染みとかする。それなら多少暴走されてもなんとか……する。 BLUE:OK!(笑) GM:まぁ、そう言うのでしたら……。 相原あきと:それに、この面子だとメガテンに詳しいのはGM抜いたらBLUEだけだしね。サモナーはゲームやってないとよく解らないってイメージあるし。 GM:そう言われてみると……確かに(笑) マフ:じゃあ西蓮はPC3? 西蓮:そうなるな……最近禍々しくなって来た探偵? マフ:いや、それはもういいから(笑)
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GM:次はクラスの選択をしてもらいます。キャラクターは覚醒段階数だけクラスを取得可能です。BLUE:で、覚醒段階は? GM:PC1とPC2は覚醒段階T、それ以外は覚醒段階Uです。 西蓮:じゃあ二つか。 BLUE:まってくれ! それじゃあ俺はサモナーしかないじゃないか! GM:ああ、PC1のサモナーとPC2のサクセサーは、シナリオ中に覚醒段階Uに覚醒した際に取得して欲しいクラスなので、覚醒段階Tの時のものは自由に選んで下さい。 相原あきと:了解。
※解説2 「クラス」
西蓮:あれは? 悪魔はできないの?クラスの詳しい説明は長くなるので明記しません、どのようなクラスであるかはその名称から想像して頂きたい。一般的な若い男女である「候補生」を筆頭に、「サモナー」「サクセサー」「アウトサイダー」「空手家」「気功拳士」「格闘家」「剣士」「自衛官」「ガンスリンガー」「弓術家」「忍者」「魔術師」「巫女」「超能力者」「幻視者」「メシア教徒」「ガイア教徒」「白い魔女(ウィッカ)」「ドクター」「ジャーナリスト」「探偵」「遊び人」「番長」 GM:できます。GMの許可がいるのでやりたいなら許可します。今回は全員5LVなので、悪魔はちょっと強くて構わないので10LV以下のものから選んで下さい。 マフ:妖精ジャックフロストだよね?(笑) 相原あきと:? でも悪魔が街中歩いてちゃ駄目じゃない? GM:ああ、望むなら悪魔は人間の姿を持って一般社会に紛れ込めるので問題無いです。 相原あきと:そうなんだ。 GM:で、何をしたいんです? 西蓮:いや、人間に変身できるならやらない。人間状態のイメージが湧かないし。 GM:………………。 BLUE:駄目だーー!! マフ:いきなり、何叫んでるのさ!?(笑) BLUE:サモナーを組み合わせた時点で最強になれない!! GM:………………。 BLUE:と、言うわけで俺の代わりにPC2は「剣士」を組み合わせて! 相原あきと:そうなの? BLUE:たぶん5LVの覚醒段階Uなら、「剣士」のスキルと「サクセサー」の武器が最強に近い! 相原あきと:よく解らないけど……じゃあそれで。 GM:それで……BLUEは主人公だし「候補生」? BLUE:そんな弱っちょろいクラスをやるか!(一同笑) GM:そ、そんな勢いで言わなくても(笑) BLUE:う〜ん、しかしサモナーなんだよな……そうすると「格闘家」の……いやいや……(ブツブツ) GM:………………。 マフ:まぁ、BLUEがマンチなのはいつもの事だし。 相原あきと:あ、そうすると私のキャラがマンチデータキャラになってしまう。 西蓮:大丈夫大丈夫! どうせプレイヤーのダイス運で失敗しかしないんだし(笑) 相原あきと:そんな事は……ありえるなぁ……。 マフ:大いにね(笑) GM:それで西蓮とマフは決まりましたか? マフ:うん、決まったよ。クラスは「ドクター → 魔術師」って事にする。 GM:西蓮は? 西蓮:ああ、「探偵 → 超能力者」ってことで。 GM:了解しました。クラスが決まったら能力値を合計して、5LVまでの≪スキル≫を取得しておいて下さい。 一同:『書いたー』 BLUE:まだー(笑) GM:(無視して)では次は能力値ボーナスと追加スキルの取得です。5LVでの開始なので5点、好きな能力値に振り分けて下さい。一点特化でつぎ込むのもありです。追加スキルは[追加スキル表]から1つ選んで取得して下さい。 一同:『書いたー』 BLUE:まだー(笑) GM:(無視して)次は初期装備の入手です。「クラス」の説明に書いてあるアイテムを自動的に入手できます。また、初期所持金は5LVなので(5LV×50マッカ)合計250マッカです。GP(ゲートパワー……世界の危険度であり高いほど危険)3以下なら買い物して良いです。ああ、PC3とPC4の2人は、すでに事件を解決したりしているキャラなので、所持金は2倍の500マッカで良いです。そこまでやったらデータ的な数値の部分を計算して記入して行って下さい。
※解説3 「端数処理」
GM:……できましたか?ゲーム上で計算をした場合、端数が出た場合は切り捨てとする。端数は計算の最後で行う。また、掛け算と割り算が混在する計算の場合、基本的に掛け算を先に行う事。 一同:『できたー』 BLUE:まだー(笑) GM:いい加減にしなさい! 「クラス」すら決めないで何をしてるんですかあなたは!!!(一同爆笑) BLUE:えっと……≪スキル≫のコンボをいろいろ計算。 GM:………………。 BLUE:じゃあ、もういいさ! 俺は「アウトサイダー」にする! 相原あきと:アウトサイダー? 頽廃者?(一同笑) 西蓮:間違ってはいない。日本語的には(笑) GM:女神転生的には、悪魔に変身する事が可能な異能者です。 相原あきと:了解(笑) GM:……それで、何に変身するのですか? BLUE:まだ決めてない。序盤は「サモナー」でも無いから、それに覚醒してから自分の力に目覚めて変身するって事で。 GM:わかりました。 マフ:次は? GM:次は[背景設定]と[コネ]を決定します。つまりキャラクターの過去とコネクションです。ダイスを振るか自分で選ぶかして決定して下さい。最後に名前や年齢などのパーソナリティーを決定して終了です。 ■メイキング・オブ・御雷 銘(みかずち めい) ◆プレイヤープロフィール:相原あきとGMをよくやるリプレイ執筆人。PL時はGMの時の反動か主人公をやりたがる。もっとも、リプレイ化の時の男女比を優先してしまうので、たいがいキャラクターは女性である。ダイス運が悪い。 GM:はい、本当は主人公から自己紹介したいのですが……。 BLUE:待って〜、まだ作り中〜(笑) GM:と言うわけで相原さんからどうぞ。 相原あきと:(以下銘)はい。名前は御雷銘、17歳の女子高生。主人公の幼馴染みで家が隣同士です。 マフ:ベタだー(笑) 銘:千鳥雷切流剣術道場の跡取り娘で、高校では剣道部に所属してます。 GM:跡取りですか? 銘:うん、1人娘。 GM:主人公との関係はただの幼馴染みですか? 銘:まぁ、たぶんそう。別に恋人ってわけじゃないし……ただ、小さい頃からずっと私が守ってきたから、それで今も保護者気分かも。 BLUE:俺のキャラって守られてたの? 銘:うん。 BLUE:わかりました。守られます(笑) GM:プレイ序盤は覚醒段階Tなので、少々他の人より判定が失敗しやすいと思いますが、宜しくお願いします。 銘:了解! 名前:御雷 銘 (みかずち めい) 性別:女 年齢:17 レベル:5(覚醒段階U) クラス:剣士 → サクセサー 背景設定01:大事な存在(環イッキ) 背景設定02:聖華学院 コネ01:魔匠「正宗」 コネ02:結城柊 能力値:力/10 魔/2 体/5 速/2 運/6 武器:無名の剣 防具:ヘッドバンド スキル:≪気合い≫≪ヤマオロシ≫≪カードハント≫≪カバー≫≪追加格闘威力≫ ■メイキング・オブ・白南風 雪(しらはえ ゆき) ◆プレイヤープロフィール:西蓮HP「百年の虚読」の管理人であり、主人公をやらせれば葛藤プレイから決断、負けプレイからの勝利など、カッコイイ主人公を決めてくる。主人公でない場合、腹黒い頭脳キャラが得意。 白南風:白南風雪(しらはえ ゆき)という名前の29歳、男性。一人称は俺。俺だけ大人だな。 GM:宜しくお願いします。 白南風:探偵で超能力者をやっている。不思議な力は風と吹雪きだな。ぶっちゃけ≪ザン≫と≪ブフ≫だ。 GM:攻撃系魔法使いですね。 白南風:ああ、そうだ。たぶん、俺だけが冷静に状況を把握してプレイする立場になると思うしな。 GM:そうですね。BLUEは変人だと思いますし、銘はこの世界の真実を知りません。マフさんのキャラは……。 マフ:大人じゃないよ? GM:ですね。 白南風:まぁ何かあったら俺に言ってくれ、悪いようにしない。 名前:白南風 雪 (しらはえ ゆき) 性別:男 年齢:29 レベル:5(覚醒段階U) クラス:探偵 → 超能力者 背景設定01:大事な存在(ニューナンブ) 背景設定02:TV局のプロデューサー コネ01:太上老君 コネ02:糸井茂雄 ※追加コネ03:ケルベロス コネ04:芦屋道満 コネ05:ジョン=クラリック 能力値:力/2 魔/10 体/2 速/4 運/7 武器:ニューナンブ 防具:皮ジャン、レザークラブ、レザーブーツ スキル:≪蛇の道は蛇≫≪探偵の直感≫≪ザン≫≪パニックボイス≫≪ブフ≫ ■メイキング・オブ・鏡 飛鳥(かがみ あすか) ◆プレイヤープロフィール:マフキャラクターはたいがい子供の少年か女性キャラクターなPL。それは趣味がどうこうではなく、得意なロールプレイがその範囲という話。リプレイ上は男女比が取れるので便利。 飛鳥:はい、名前は鏡飛鳥(かがみ あすか)17歳の女子高生で、銘ちゃんとそのヒモの同級生です。 BLUE:ヒモ……。 飛鳥:単発って聞いているので、一人称は頑張って"飛鳥"で行こうと思います(笑) GM:ゲームにありがちな3人目のキャラですね〜。 飛鳥:キャラクターの性格としては、大好きな銘ちゃん以外は、人間と思ってません。ぶっちゃけ銘ちゃん以外はゴミです、クズです! GM:いいんですか、そんなキャラで!? 飛鳥:いいです。そんな感じの銘ちゃんLoveなキャラです。 GM:女子高生ですか……でも設定上は医者なのですが。 飛鳥:ああ、お父さんとお母さんが両方医者で、二人とも外科部長とか偉いって事で。 GM:えっと……OKです。それなら病院に行く理由も付けられますし問題ありません。 飛鳥:援護の魔術師系です。アギを撃ちながら傷薬や応急手当するね。 GM:了解です。 名前:鏡 飛鳥 (かがみ あすか) 性別:女 年齢:17 レベル:5(覚醒段階U) クラス:ドクター → 魔術師 背景設定01:願望 背景設定02:謎めいた男 コネ01:聖丈二 コネ02:ルイ=サイファー 能力値:力/2 魔/11 体/3 速/3 運/6 武器:メス(アタックナイフ?) 防具:ブーツ スキル:≪アギ≫≪アナライズ≫≪応急手当≫≪メディック≫≪アイテム習熟≫ ■メイキング・オブ・環 独月(たまき いつき) ◆プレイヤープロフィール:BLUEGMとしては優秀だが、PLとしては暴走列車。かつてGMに言わせた言葉は「こんなPL見たことない!!」――そのプレイキャラクターは大概変人である。 GM:では、主人公! そろそろお願いします。 イッキ:僕の名前は環独月(たまき いつき)、17歳のオタクな男子高校生。イッキって呼んで下さい。 銘:オタクなんだ!(笑) イッキ:え〜僕はずっとですね、流行のトレーディングカードに嵌まっていまして(笑) 銘:カードゲーム……。 イッキ:そのせいで金を全て使い果たし、腕全体に装着するカードホルダーまで持ってる始末です。別名デュエルディスク! GM:だ、駄目学生だ。 白南風:ヒッキーだな。 イッキ:違う! これでも僕はちゃんと学校行っているぞ! お昼休みとか机にカード広げてたりするけど! 飛鳥:「ねぇ銘ちゃん、学食にお昼ご飯食べに行こう〜♪」 銘:「あ、うん。ちょっと待ってて」――とイッキの机の所に行って――「ほらイッキ、お昼ご飯食べに行こう?」 イッキ:じゃあ僕は無線LANのノートパソコン広げつつ――「今、道満さんとチャット中だから後で食べるからいいや」――と、言うわけでチャット仲間に自称"芦屋道満"がいます。コネです(笑) 銘:「そんな事言わずに行くよ? 飛鳥だって待ってるんだし」 イッキ:「飛鳥? ああ、鏡か……僕あいつ嫌いだよ。僕のことゴミ扱いするし」(一同爆笑) 飛鳥:うん。銘ちゃん以外はクズだから(笑) 白南風:ところでカードゲームって何だ? イッキ:トレーディングカードだ! ちなみに名称は『悪魔王カード』(笑) GM:なんかもう……好きにしてって感じに……。 イッキ:週末は黄色い潜水艦な店に行って、部屋の端でデュエルしてたりするぞ。 銘:私から見たら「いつまでも子供じゃないんだから」って感じかな? 絶対カードゲームに対して理解してないし(笑) イッキ:「わかって無いなぁ銘は」と言いつつ、バイトで稼いだ金を全部カードにつぎ込む俺(笑) 飛鳥:駄目人間だ(笑) GM:10万以上は注ぎ込んでいますね。 イッキ:もしかしたら数十万かも(笑) 一同:『あっはっはっはっ……はぁ……』 ――と、GM、BLUE、相原あきと、マフの声が小さくなる。 白南風:お前ら全員経験有りかよ(笑) 名前:環 独月 (たまき いつき) 性別:男 年齢:17 レベル:5(覚醒段階U) クラス:アウトサイダー → サマナー 背景設定01:DDS 背景設定02:不在 コネ01:スティーブン コネ02:芦屋道満 能力値:力/3 魔/4 体/4 速/4 運/10 武器:聖典(悪魔王カードのコレクターブック……らしい) 防具:プロテクター(デュエリストの制服……らしい) スキル:≪悪魔召還≫≪蛇の道は蛇≫≪悪魔変身≫≪アナライズ≫≪宝探し≫ ◆関係表 GM:では次に隣り合った人同士で、お互いの関係を決めます。ダイスで振って下さい。気に入らなかったら振りなおして良いです。まずは銘から行きましょうか? イッキと飛鳥にとって下さい。まずはイッキに取りましょう。銘:(コロコロ)……10。[奇妙な趣味]――奇妙な趣味を共有する。 白南風:カードゲームか(一同爆笑) 銘:イヤ! 絶対にイヤ! 振り直します。 イッキ:え〜〜一緒に悪魔王カードやろうよ? すっげー楽しいよ?(笑) 銘:やりません。(コロコロ)……4。「友情」、まぁいいか。 GM:次は飛鳥に対して銘はどう思っているかです。 銘:(コロコロ)……6。[恩返し]? GM:過去に多大な恩恵を受けた。 銘:なんだろう? イッキ:忘れたのかよ銘! あれは僕がまだ小学校に入った頃だった……いつも部屋にこもりっきりはいけないとか言って、僕を強引に道場に連れ出して行った修行と言う名の拷問! その時、大怪我した僕を事件にならず内々に治療してくれたのが鏡の両親だったじゃないか! 飛鳥:別にいいよ? 飛鳥がお母さんとお父さんに頼んでやってもらったって事で。 銘:……って、私ってそんな事してたんだ。 飛鳥:もう銘ちゃんの頼みだったら何でも聞いてあげるよ♪ 銘:あ、ありがと飛鳥(笑) でも……今回ばっかりはちょっとやり過ぎちゃったかな? イッキ:それから僕は銘を恐怖する日々(笑) GM:次は飛鳥が取りましょう。対象は銘と白南風ですね。 飛鳥:銘ちゃんにはダイス振るまでも無いよ。もちろん[愛情]で(笑) GM:では白南風へどうぞ。 飛鳥:今度は振ろう(コロコロ)……3。[愛情](笑) イッキ:愛情の安売りだな。 飛鳥:違うもん! 銘ちゃん以外はクズだもん! 振り直し(コロコロ)……5! [ビジネス](笑) 白南風:飛鳥はすでに「魔術師」としての力も使っているんだよな? 飛鳥:そうだよ、何度か組んだ事や治療した事もあるかもね。 GM:次は白南風。対象はイッキと飛鳥に。 白南風:まずはイッキに(コロコロ)……1。[親族]……従兄弟とかそんな感じか? 飛鳥:白南風さんの従兄弟さん、最近ヒッキー気味だよ?(笑) イッキ:ヒッキーじゃないって! ちゃんと学校行ってるし! 白南風:イッキの事か……それは知っている。だが、あいつはヒッキーじゃない。 イッキ:そうそう。 白南風:ただの引きこもりだ(一同爆笑) イッキ:変わらないよ雪さん!(笑) 白南風:では飛鳥に(コロコロ)……2。[戦友]らしい。 GM:最後はイッキ、銘と白南風にとって下さい。 イッキ:まずは従兄弟の雪さんに(コロコロ)……――って、別にこれは[親族]でいいか(笑) 白南風:問題無いだろう。 GM:では銘に。 イッキ:(コロコロ)……8。[運命]!? 飛鳥:死ね! イッキ:なんでいきなりそんな事言われなきゃいけないんだ!(笑) 飛鳥:飛鳥の銘ちゃんに運命なんて感じているからよ! 銘:私的には運命でもいいんだけど……。 飛鳥:銘ちゃんが許すなら許可します。 イッキ:いや、別にお前の許可はいらん。僕的には昔から銘の事は気になっている存在なんだろうな。 GM:了解です。ではそれぞれの立場も決まった所で本編へ入りましょう。 ■オープニング ◆その少女の名は?
目を開けた時、最初に入ってきたのは白だった。周りを見渡せば横の壁も後ろの壁も、床も天井も全てが白、白、白……そしてその部屋には、窓も扉もついてなかった。
GM:まずはオープニング。PC1であるイッキのシーンからはじめます。イッキ:了解。
※解説4 「シーン管理」
GM:キミはいつものように部屋で引きこもっていると……。このゲームはゲーム開始前の[ウォームアップ]と、セッション本編である[オープニング][アプローチ][ダンジョン・アタック][BOSS戦][エンディング]、そしてゲーム終了後の[クールダウン]に分かれている。この時、セッション本編はシーン単位で進行する。ちなみに、今回のリプレイでは[ダンジョン・アタック]は省略されている。 イッキ:だから引きこもりじゃないって!!(笑) GM:とりあえずチャットをしたりしていたら、いつのまにか寝ていました。 イッキ:道満さん……だから僕は大会には……zzz。 白南風:寝落ちかよ(笑) GM:まぁ次に目覚めると、そこは出口も窓もない真っ白な立方体の部屋の中です。 イッキ:こ、ここは……はっ!? 出口が無い!? まさか、これは……強制的に治す場所か!? 寝ている間に連れて行かれた!? 銘:イッキ……そこまで(憐れに) イッキ:ち、違う! 僕は別にヒッキーじゃないんだ! こんな事される必要は無いはずだ! でもどうしよう!? 隠れられる場所がどこにも無い! なんか明るい! まぶしい! もう駄目だー(一同爆笑) 銘:諦めるの早いわよ!!(笑) イッキ:そうか! 最近、やけに僕の家に雪さんが来ると思ったら! こういう事だったのか! 恨むぞ雪さん! 白南風:挙句に俺のせいか(笑) イッキ:部屋の隅に体育座りしてガクガクブルブル! 飛鳥:銘ちゃ〜ん、あんな幼馴染みポイした方がいいよ〜? 銘:う〜ん……あんな幼馴染みだから見捨てられないのかも。 GM:ではイッキはここで【魔】判定をしてみて下さい。
※解説5 「判定方法」
イッキ:(コロコロ)……む、まだ覚醒段階Tなので能力値が低い! もちろん失敗だ!判定で使用するダイスは10面ダイスを2個である。これを使って%ロールを行うのだ。片方を一の位、もう一方を十の位として01〜100(00)までの出目を算出する。この%ロールの出目が指定された判定値以下であれば判定成功である。 GM:失敗ですね。ならば今が夢である……という事だけ解ります。 イッキ:そうか……これは夢だ! 夢に違いない! そうだよ! これが現実なわけないじゃないか!(一同爆笑) 銘:それじゃあ、ただの現実逃避でしょうが!(笑) GM:そして声が聞こえてきます――『いまだ何者にも目覚めぬ者よ……』 イッキ:聞こえない、聞こえない、聞こえない!!(笑) GM:それと同時に、変な光が部屋の中に現れて……不思議な儀式を行っている映像が光の中に見えます。 イッキ:見えない、見てない、見たくない!!(笑) 白南風:いや、そろそろ現実を見ろ。 GM:その儀式は何か六芒星を中心に行っているのですが、その六芒星が白く光ると小さな少女が魔方陣の上に出現します。そんな映像。そして声が続けます――『あれに名を与えよ。さすれば汝目覚めし時、必ずや汝の力となるだろう』 イッキ:少女? どんな女の子? GM:光に包まれて細部は見えないですね。 イッキ:じゃあお前の名は「アリス」だ! GM:『……契約は成立した……汝が目覚めると共に、その者は汝の力となろう……』――と言ったところでキミは夢から覚めます。すると目の前には寝落ちしたパソコンが開きっぱなしで―― イッキ:はっ!? しまった寝落ちした! 『道満さんすいません』……って、道満さんログアウトしてるよ(笑) GM:してるでしょう。それと共にキミは気が付く、メールボックスに一通メールを受信しています。 イッキ:なんだ? まさか道満さんからのメール!? GM:宛先は違いますね。もう1人のコネであるスティーブンからです。 イッキ:開いてみよう。 GM:『このプログラムを先日送ったアームターミナルにダウンロードしておいて欲しい。きっとキミの役にたつはずだ』――とか書いてあります。 イッキ:おお! この前届いたデュエルディスク型のアームターミナル(小型のノートパソコンのようなもの)か! じゃあ早速――DDS? まぁいっか……――とダウンロード終了(笑) GM:そんな所でイッキのオープニングは終了です。 ◆嫌な予感
雨が降るわけでもなく、雷が鳴るわけでもない……ただ鉛色の重たい雲が、その空を塗り潰していた。
GM:次は飛鳥のシーンです。飛鳥:はい。 GM:あなたの両親はこの街にある病院に勤めています。そんな環境で育ったせいか、まだ17歳であると言うのに、医術に関してあなたは天才的な腕前と知識を持っています。 飛鳥:そうだったんだ(笑) GM:ちなみにルイ=サイファーと出会ったのはいつにしたいですか? 飛鳥:じゃあ最近って事で。 GM:では数ヶ月前――『キミには才能がある。この私がきっかけを与えよう……私の名はルイ=サイファー、この世界はいずれ崩壊する。その時、キミのその力は必要になるだろう』――という出会いがあり、キミは魔術が使えるようになりました。 飛鳥:≪アギ≫!!――す、すごい……これが"力"? 白南風:最初に使うのが≪アギ≫かよ。 飛鳥:これで邪魔なあいつを燃やせる(笑) イッキ:あ、僕は不燃物だから。 銘:まだイッキだって言ってないのに。 GM:――まぁ、そういう考えも頭を過ぎりましたが、さすがにそれをやるとマズイなと。 飛鳥:そこはアレです。銘ちゃんが良心として飛鳥の心の中で語りかけてくるのです――駄目だよ飛鳥、そんな事しちゃ……――と。 GM:まぁ、それはそれとして……ここ最近なのですが、街の中で濃密な魔力の気配が高まってきているのがわかります。 飛鳥:なんだろうこの感じ……。 GM:【魔】判定して下さい。覚醒段階もUなので+20%のボーナスをあげます。 飛鳥:【魔】の判定値は60もあるから、ボーナス足して80だね(コロコロ)……余裕で成功! GM:ではその魔力が高まってきている中心が……両親の勤める病院である――という事までわかります。 飛鳥:何も起こらなければいいけど……心配そうに病院を見上げると、空はどんよりと曇り空なのです。 ◆事件の調査
新宿にある探偵事務所『レインボー白南風』。なぜレインボーなのか……それを語るのはまたの機会に。
GM:では白南風さんです。白南風:じゃあ探偵事務所であるレインボー白南風にて待機中。もっとも、来る依頼なんて不倫調査や猫探しぐらいだがな。 GM:まぁそんな日常な白南風ですが、事務所のソファーに座っている相手は、久々の裏仕事の依頼人のようです。 白南風:裏仕事?――まったく、この力を使わなければならない依頼か……。 GM:「まぁそう言うな」――ソファーに座る人物は浦田警部と言い、警察内のX−FILEな部門に所属する警部です。 白南風:それで? どんな事件なんだ。 GM:「ああ、こっちの方で失踪事件が起こっていてな、こっちだけじゃ手が足りないんだ……頼れる人間が少なくてな、頼む」 白南風:そんなに忙しいのか? GM:「吉祥寺でも奇怪な殺人事件が起こったりしていて……ウチ等も大変でな」 白南風:そうか……わかった。それで? どんな失踪なんだ。 GM:「行方不明になった後、ふらりと帰ってくれば精神が崩壊していた……帰って来た時、体の一部が悪魔化していた……など、どうしても普通の事件じゃなくてな」 白南風:なるほど……場所は? どの辺りが一番頻繁に起こっている。 GM:「南新宿の辺りだ」 白南風:わかった、善処しよう。 GM:「では頼んだぞ」 ◆世界の鍵
高校の剣道部、御雷銘は遅くまでの練習終了後、剣道の武具を持って帰路についていた。すでに夜も遅くなっており電柱には外灯がジージーっと灯っている。
GM:次は銘です。部活練習で遅くなった帰り道です。すでに夜で外灯が道を照らしています。銘:じゃあ防具かついでテクテク帰ります――けっこう遅くなっちゃったなぁ。 GM:と、電灯がバチバチと音を立て、その明かりが明滅します。 銘:なんだろう? 電灯の寿命かな? GM:するとあなたは気が付きます。道の先の明滅している電灯の下。コツコツコツ……と足音が響き―― 銘:どうしよう……――とりあえず防具を置いて竹刀だけ取り出そう。痴漢なら返り討ちにしてやる! GM:すると影からフードの人物が現れます。その手には布に包まれた棒状のものを持っています――「お主が御雷銘だな? その力……試させてもらう」 銘:どうして……私の名前を。 GM:「世界の行く末を決める鍵、その守護者だからだ」 銘:鍵? 世界の行く末? 何を言っているの? GM:「いずれ解る……いくぞ」――フードは一気に間合いを詰め、手に持った棒状のもので打ち込んできます。 銘:演出? それならギリギリ受けるよ? GM:では受けられました――「まだまだ未熟か……だが―― 白南風:――だが、それもまた萌え(一同爆笑) 飛鳥:わけが解らないから!! 銘:どうしてそう繋がるんですか!!(笑) 白南風:なんとなく語呂が良かったから、つい(笑) GM:続けます!――「まだまだ未熟……だが、見込みはある……更なる腕を磨き、今は生き延びるが良い。それがお前と……そして世界の希望へとなるだろう」 銘:何を意味の解らないことを……。 GM:そう言うとフードの人物は消えます。ゴトリと音がしてさっきまで居た場所に布に包まれた棒状の物が転がっています。 銘:フードの人が使っていた武器? 拾ってみます。布を外す。 GM:それは一振りの刀。何かに導かれるように手を触れると、それはとても手に馴染みます。 銘:どうしてだろう……初めて持った気がしない……。 ■アプローチ ◆日常の友人
スティーブンから貰ったデュエルディスクを手提げに入れ、学校で唯一のカード仲間に見せびらかそうと持って来ていた。そして昼休み。
GM:シーンは学校のお昼休みから始まります。飛鳥:銘ちゃん、一緒に食べよう? 銘:うん、でも――と言ってイッキの席に行って――ほら、イッキも一緒に食べましょう? 1人で食べても美味しく無いでしょう? イッキ:鏡も一緒なんだろ? いいよ僕は、あんな性悪女と食いたく無いし。 銘:ちょっと、飛鳥の事悪く言わない! そんなだからいつも1人なのよ? イッキ:違う、僕がみんなをはぶってるんだよ(一同爆笑) 銘:………………。 GM:と、そこにイッキの唯一のカード仲間である……そうだな、竹田君がやって来ます――「どうだい最近の戦績は?」 イッキ:絶好調さ、4勝2敗! 飛鳥:それじゃあどんな大会出たって無理じゃん。 GM:「負けたよ、俺なんて3:2だもん」 イッキ:ま、お互いまだまだ修行が足りないって事だな(笑) 銘:……なんか解らない話になって来たから、飛鳥と一緒に学食行っちゃう。 GM:了解です。竹田君はそのまま――「そういやお前って悪魔について詳しかったよな?」 イッキ:まぁ昔っからこの悪魔王トレーディングカードをやってるからね。ほら、『シヴァ 10/5』とかさ。元ネタの由来なんかも結構調べたから(笑) GM:「そっか(笑) いやぁ実はさ、変わったもん見ちゃってさ」 イッキ:変わったもの? GM:「ああ、昨日の夜さ、道の暗がりにうずくまっている変なの見ちゃって……どうもそいつ、何か……まぁ、あれだ、なんか食っててさ。すぐに警察に連絡したんだけど……」 イッキ:あれ? 何を食べてたんだ? GM:「俺の見間違いかもしれないけど……ヒトを食べてたっぽいんだよな……」 イッキ:嘘だろう? GM:「いや、でもその食べてた奴なんだけど……どう見てもゾンビっぽかったんだよ」 イッキ:ゾンビ? そんなの『ゾンビ 1/1』これだろ? 最弱じゃん。ってか、お前カードやり過ぎだよ。 GM:「そうか? じゃあちょっとの間カード断ちするかな」 飛鳥:その間、お前のカードを貸せ――とか?(笑) イッキ:それはしない。たった1人の大事なカード仲間だもん。 白南風:悲しい学生生活だ(笑)
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銘:何話しているんだか……――と飛鳥のところへ――ごめん、学食行こう。飛鳥:うん! 銘:歩きながら飛鳥に――そうだ飛鳥、ちょっと昨日変なことがあってさ。 飛鳥:何々? 相談ならなんでも乗るよ? 任せて! 銘:ありがと(笑) でもちょっと違うかな……実は昨日、目深にローブを着た変なヒトに会ってさ……世界が崩壊するとか、鍵がどうとか……よく解らないヒトに会ったんだよね……。 飛鳥:世界崩壊? 銘:うん。それで不思議なんだけど、そのフードのヒト……言いたいこと言ったらいきなり消えちゃったんだ。 飛鳥:ねぇ銘ちゃん、そのフードのヒトと今銘ちゃんが持ってる布に入っている棒状のモノって関係ある?――と、今朝から気になっていた事を聞きます。 銘:私は今も持ってるんだ(笑) じゃあそう言われて初めて自分があの刀を肌身離さず持っている事に気が付く――え? 私は――(どうして……持ってくるつもりはなかったのに……)――う、うん、そう……これ、そのフードのヒトが置いていったの。何故か手放せなくって。 飛鳥:GM、その刀って魔力を感じるよね? GM:感じますね。 飛鳥:銘ちゃん……――心配しつつ終了。 ◆南新宿へ
依頼を受けすぐに南新宿へとやって来た白南風。すでに肌に感じるほどの魔力の高まりを感じる。何かが起きている……それだけは確実だった。
GM:――と、魔力がこの辺り一帯に蓄積され始めているのがわかります。白南風:過去の経験から言って、これは強力な悪魔が隠れている予兆? それとも別の理由? GM:別の理由ですかね……儀式を行ったりした時に似ています。 白南風:誰かが儀式を行っているのか? 何が目的で……。 GM:他の人には見えないでしょうが、その魔力に釣られてポルターガイストなんかも集って来ています。では【魔】判定をして下さい。 白南風:(コロコロ)……00! これはファンブルか?(笑) GM:大失敗と言います。
※解説6 「大失敗」
GM:では、周囲を飛んでいたポルターガイストのイタズラで、あなたのニューナンブがごとりと地面に落とされます。周りを歩いていた人が目ざとく――「きゃあ! 拳銃よ!?」%ロールで00を振ってしまうと、それは自動的に大失敗となる。命中判定ならその攻撃は自分や仲間に命中し、回避判定なら敵の攻撃がクリティカルで命中した事になる。会話判定なら相手は激怒し、回復判定なら回復せずにHPとMPが半減する。そしてそれら以外の判定ではGM権限で何か悪い事が起こるのだ。 白南風:いえ、モデルガンですから(←超冷静に)。 GM:会話判定で乗り切って下さい。 イッキ:悪魔相手に使うんじゃないのか(笑) 白南風:会話は34以下が(コロコロ)……ギリギリ33。 GM:「なんだモデルガンか……脅かさないで欲しいわ」――と周囲の騒ぎは収まります。 白南風:ふぅ……。しかし、どうやらとんでも無い事が起こりそうだ……急ぎ発生源を突き止めるか。 ◆都会の影にて
その日、環イッキはアドバルーンを屋上で見張るバイトを終え、夜の新宿を帰路についていた。ふと頭を過ぎる学校での会話……そう言えば、竹田がゾンビを見たと言う場所はこの辺りではなかったか……?
GM:では夜です。イッキ:バイト帰りって事で――いやぁ〜今日も疲れたなぁ。 GM:もう夜の10時ぐらいです。 イッキ:ああ、早く帰って道満さんとチャットしないと(笑)……ん? この辺りって確か、竹田君が言っていた辺りだっけ……あいつももうちょっと対抗タイミングを上手く使えば、僕LVのデュエリストになれるのに(笑) GM:では【運】判定をして下さい。 イッキ:(コロコロ)……22で成功。 GM:道の外れの影に、竹田君の言うシチュエーションと同じようにうずくまっている人が居ます。 イッキ:それははたから見れば、持病発病で苦しんでる人みたいな感じ? GM:そう見えなくも無い。 イッキ:どうしよう? 周りに他に人間は? いたらその人に任せて僕はスルー。 GM:誰もいません。助けられるのはキミだけのようです。 イッキ:どうしよう……嫌だな(一同爆笑) 白南風:もっともな反応だ(笑) 飛鳥:ストレート過ぎ(笑) イッキ:いや、ここは自己暗示だ! あの人はもしかしたらどっかの大金持ちかもしれない! そうすれば助けた僕はお礼で何億と貰って、悪魔王カードもコンプリート! これは助けるしかない! そうだとも――あの〜……大丈夫でしょうか……?――10m距離を置いて。 GM:遠っ!!(笑) イッキ:ちょっとずつ近づこう――大丈夫でしょうか? GM:と、ここで遭遇判定をしてもらいましょう。遭遇判定は【運】で判定して失敗すると不意打ちをくらいます。 イッキ:(コロコロ)……成功。 GM:キミの背後から接近してくるようなズルッズルッという音が。ちなみに2人。 イッキ:ちょうどよかった! ここに倒れている人が!――と振り返る。 GM:そこにいるのは顔がすでにゾンビな2人組。腐臭が漂い、その接近して来た人はユラリと……。 イッキ:逃げる。 GM:逃亡判定は【速】です。判定して下さい。 イッキ:まだ「サモナー」に覚醒してないから【速】は1しかないんだー! (コロコロ)……無理! 逃げれるわけがない!(笑) GM:さらにキミが視線を外した途端、さっきまでうずくまっていた人が動き出す気配が背後でする。 イッキ:振り返る! GM:こっちもゾンビさんです。 イッキ:あ、あ、あ……――と腰を抜かします。覚醒段階Tの5LVじゃ、3体も相手はできないって!――助けてー! 僕のニューナンブー!! 一同:『………………』 白南風:俺の事か!? ニューナンブだけじゃ解らん!!(笑) イッキ:だってニューナンブ持ってるじゃないか! 白南風:それが人にモノを頼むときの態度か! イッキ:お願いします従兄弟様。どうかこの憐れなカード好きをお助け下さい。 銘:そこまで卑屈にならないでも。 白南風:では登場するか。この辺りを調べていたんだから問題無いはずだ――イッキ! 何をしている!! GM:そうですね。では白南風の登場にゾンビ達は一瞬動きを止めます。 イッキ:雪さん! ゾンビが! ゾンビがーー!!――と、後ろに隠れます。 白南風:……イッキ、友達は選べ。 イッキ:違うよ! ちゃんと見てよ! あんなの友達なわけないじゃん!!(笑) 白南風:冗談だ……気をつけろ、来るぞ!!!
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※解説7 「戦闘」
――1ターン目
戦闘の単位は「1ターン」であり、キャラクターの隊列は前列と後列がある。行動順はイニシアチブ・ロールによって決まる(イニシアチブ値+1D10を振り、戦闘中はその順番に変更は無い)。戦闘中に可能な行動はアクションを必要とするモノ(格闘・射撃・魔法攻撃、支援魔法、会話、応援、アイテム使用・交換、武器準備、集中、移動、回避専念)と、アクションを必要としない補助的な行動(悪魔召還・変身、アイテムを投げる・置く、獣の・竜の眼光)がある。 GM:では戦闘に入ります。イニシアティブ・ロールを振って下さい。 イッキ:(コロコロ)……11。 白南風:……俺は13だ。 GM:ゾンビはまとめて振ります(コロコロ)……2。元値が3なので合計5(笑) 白南風:ニューナンブで撃つ(コロコロ)……命中、ダメージは22点――イッキは下がっていろ。 イッキ:わ、わかった! 雪さん頑張れ!――と≪応援≫する。 銘:そんなスキルあったっけ? イッキ:戦闘中なら誰でも可能な行動に≪応援≫があるんだ。【運】判定に成功すれば対象は次の行動に+20%!(コロコロ)……成功! GM:そしてゾンビ3体の行動です。二人は今挟まれていますね? 前列と後列は? 白南風:二人とも前列といったところだろう。 GM:ではそのまま撃ってきた白南風に攻撃するか。ゾンビAが(コロコロ)……はずれ、ゾンビBが(コロコロ)……はずれ、ゾンビCが(コロコロ)……はずれ(笑) ――2ターン目 白南風:イッキ、チャンスは俺が作る。そのスキに逃げるんだ!――と、撃つ(コロコロ)……成功! ダメージは20点をAに!――今だイッキ!! イッキ:わかった! 僕は[逃走]します。
※解説8 「逃走」
イッキ:[回避]判定(コロコロ)……失敗――回り込まれた!?BOSS戦以外からは逃走する事が可能である。その際、妨害されない限り判定無しで逃走可能。しかし、敵が妨害してくる場合は[回避]判定を行い、成功する必要ががある。また、この時にクリティカルを出した場合、さらにもう1人の仲間を脱させることが可能。逆に大失敗すると敵にタコ殴りにあう。敵の人数より味方の方が多い場合、逃走の判定に+20%の修正が付加される。この逃走判定は個人個人のものであり、判定に成功した人から順に戦闘シーンから離脱できる。 白南風:足手まといだな(←ボソっと) 銘:まったく。 GM:まだまだゾンビは倒れません。そしてゾンビAとBが(コロコロ)……再びはずれ……何回外すんだ……。 ――3ターン目 イッキ:では逃走(コロコロ)……失敗。 白南風:また失敗か! これでは……――仕方が無い、力を使うしか無いか……イッキ、目を瞑っていろ! 冷気弾装填――≪ブフ≫(コロコロ)……成功、ダメージ33点!――爆ぜろ!!! GM:ゾンビAはパシィと粉々になります。しかしBとCは仲間が倒れてもお構いなしに攻撃してきます(コロコロ)……スカ、(コロコロ)……イッキに命中。21点。 イッキ:[回避](コロコロ)……失敗。痛ってーー!! ――4ターン目 白南風:ここで一気に浮き足出させる! ≪パニックボイス≫を使用(コロコロ)……成功した。 GM:ゾンビには精神が無いので効きません。 白南風:く、MPの無駄使いだった……でも敵のデータは解らないし仕方ないよな……。 イッキ:こうなったら僕しかいない! 白南風:どうする気だ!? イッキ:ピ、ポ、パ…トゥルルルルル……と助けを呼ぶ。 白南風:お前なぁ!!(笑) イッキ:トゥルルルルル……ガチャ――もしもし銘? 銘:しかも私か!!(笑)――『何? どうかしたのイッキ?』 イッキ:助けてーーー!!(一同爆笑) 銘:ちょ、何がどうしたのよ!? どこにいるのイッキ! 飛鳥:ブーブー、と銘ちゃんの横でご機嫌斜め。飛鳥とお話中だったのに〜。 イッキ:新宿の南で○○って電柱に番地書いてある――
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銘:ごめん飛鳥、何かイッキが大変みたいなの。飛鳥:銘ちゃんが行くなら飛鳥も行くよ? 銘:……(少し迷って)……うん、行こう!!
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GM:では戦闘に戻ってゾンビBCの攻撃(コロコロ)……白南風に命中の18点。(コロコロ)……スカ。
――5ターン目 GM:銘と飛鳥は登場していいですよ。 銘:イッキ!!――とやって来る。近くに居たらしい(笑) イニシアティブは(コロコロ)……11。 飛鳥:ゾンビ達を見て――な、何これ!?――(コロコロ)……イニシアは12。 白南風:飛鳥君か。ちょうど良い所へ来た。 飛鳥:白南風さん!? どうしたんですコレは! 白南風:ああ、従兄弟のイッキが事件に巻き込まれたようでな、手伝ってくれると助かる。 飛鳥:はい――あ、でも――と銘ちゃんの前で≪アギ≫とか使いたくないんだよね……銘ちゃんとイッキ君はこっちの世界は知らないんだし。 銘:イッキ……怪我してる! 大丈夫イッキ!? 白南風:キミは……千鳥雷切流道場の一人娘だったな。 銘:え、あ、はい! 白南風:イッキを連れて逃げろ、ここは俺が何とかしておく。とニューナンブでBを撃つ(コロコロ)……22点!! 飛鳥:飛鳥はイッキ君を≪応援≫する。(コロコロ)……成功! 銘:私は自分の逃走の為に集中。 イッキ:(コロコロ)……逃走した!――銘、逃げるぞ!! 銘:って、こっちが助けに来たのに速攻で逃げるな!!(笑) ――6ターン目 白南風:やはりただの弾丸では威力が低いか……冷気弾装填――[命運]使って+20%の≪ブフ≫(コロコロ)……よし、02でクリティカル!(コロコロ)……30点のダメージ2倍で60点だ!――爆ぜろ!!! GM:(コロコロ)……パラパラパラとBも粉砕です。
※解説9 「クリティカル」
白南風:今のうちだ、早く逃げろ!判定値の1/10、もしくは01を出すとクリティカルとなる。命中判定でクリティカルを出すとダメージが2倍になり相手の防御点も無効になるのだ。 銘:え、今の何? 白南風:………………。 銘:変な吹雪が……。 白南風:ちっ、あのゾンビめ! 吹雪を出して自爆するとは!? 飛鳥:吹雪で自爆って……誤魔化し方間違ってるし。私は[回避専念]でもしてる。銘ちゃんがいるのに逃げるわけにもいかないし。 銘:そんな私は逃げるのに集中かな? GM:ではゾンビCです。(コロコロ)……白南風に噛み付きました。ダメージは38点。 白南風:それは死亡してしまうな……[命運]を2点使ってダメージを1/4にする。
※解説10 「命運」
――その後、銘と飛鳥は逃亡に成功し、白南風もぎりぎりゾンビCを倒す事ができ、1人経験値7点を得たのだった。
命運はキャラクターの幸運さ、または加護を表します。勝負強さや集中力と言い換えても良いでしょう。とにかく、これを1点消費する事で「自分の振ったロールを降りなおす」「自分が行う判定1回の判定値を20%上下させる」「自分または味方へのダメージを半分に減らす」事が可能です。特別な使用方法としてはPCが2点消費すれば、1点を他のPC/NPCへ譲渡する事が可能です。 ◆あれは夢?
さっきの場所から全力で逃げてきたイッキや銘達は、しばらく経ったところでやっと息を付いていた。
イッキ:ハー…ハー…ハー……。飛鳥:銘ちゃん大丈夫? 銘:う、うん。でも……さっきの人の方が……置いてきちゃったし。 イッキ:そうだ雪さん! 銘:雪さん? イッキ:ニューナンブの人だよ!!(一同爆笑) 銘:ああ、あの人ね(笑) 白南風:妙な名で呼ぶな――と追いついてこよう。 イッキ:ああ、雪さん。生きてたんだ! さすがニューナンブは伊達じゃない!(笑) 白南風:あのな……別に俺は冷気や疾風をコレで撃っていただけだ、普通な男だぞ? 銘:全然普通じゃないから。あれ? あなたは良くイッキの家に来ていた白南風さん? 白南風:ん? キミは確かいつもイッキの家に遊びに来ていた近所の子か。 GM:解りやすい邂逅、どうもありがとうございます。 銘:だって、このままじゃニューナンブって呼びそうだったから(笑) 白南風:それは嫌だ。 飛鳥:白南風さん、お久しぶりです。 銘:知ってるの? 飛鳥:病院で何度かあったの。 イッキ:それより雪さん! あれは何!? あきらかにゾンビだよね! 白南風:お前、アレがゾンビに見えたのか? イッキ:え? 銘:どうみてもゾンビだと……。 白南風:この世界はいろいろな面を持っている。アレをゾンビと呼称する事は、その1つの自称に対し1つの面でしか捕らえていない事になる。 銘:じゃあゾンビじゃなくって動く死体でもいいです。 白南風:そういう意味じゃない。アレはゾンビに見えたかもしれないが、世界的観点から見た場合、それはゾンビではないかもしれない。極論を言うとアレは夢だったのかも知れないんだ。 イッキ:ああ、なるほど……あれは夢か。 銘:ってイッキ! あんた説得され過ぎよ!(笑) 白南風:ではキミはゾンビなんてものが存在するとでも? 銘:いや……それは無いと思うけど……。 白南風:ならばイッキの反応の方が普通と言う可能性もあるだろう。 銘:う、う〜ん……。 飛鳥:ねぇ、銘ちゃん。そろそろ帰ろう? 銘:……そうだね。悩んでいても結論でるわけでも無いし。 ◆竹田君
朝、学校へ来ると竹田君が休んでいた。先生から朝のHRで「竹田君を知っている人がいたら教えて下さい」と連絡があった。どうやら昨日の夜から家へ帰っていないらしい。
イッキ:朝のHR中に、その話を聞いたら教室から出て行く。GM:「ちょっと環君? どこへ行くの」 イッキ:頭が悪いので帰ります。 GM:「頭が悪いなら授業に出なさい」(一同爆笑) 銘:まったくよね(笑) イッキ:ち、違うんです! だって竹田君いないんでしょう!? 竹田君がいないと、僕は誰とデュエルすればいいんですか! GM:「はいはい……授業に入りますから全員ちゃくせ〜き」――と強引に授業に入るのですが、少しして飛鳥の携帯へメールが受信されます。 飛鳥:メール? GM:表示を見ると母親からですね。仕事の書類を家に忘れてしまったから、放課後で良いので病院へ届けに来て欲しいとの事です。 飛鳥:了解です。
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銘:イッキ、帰ろ?そして放課後。 イッキ:駄目だ! 竹田君が!? 銘:じゃあ竹田君をイッキの得意なネットで探してみれば? イッキ:そうだ! それがいい!! 銘:はぁ……(笑) GM:では場面を一気に飛ばして、ここはイッキの部屋です。 イッキ:そこかしこにカードが散乱して、かなりめちゃくちゃ(笑) 銘:相変わらずの部屋ね。ちょっとぐらい掃除しなさい……とまでは言わないから、整理ぐらいできないの? イッキ:なんだよ。銘がいても意味ないぞ! 文句言う為に来たんなら出て行けよ。 銘:はいはい。それより竹田君を探さないでいいの? イッキ:そうだった! パソコンを立ち上げて≪蛇の道は蛇≫を使用。竹田君の情報をくれ(笑) GM:判定をどうぞ。 イッキ:(コロコロ)……成功!――名前、年、生まれ、血液型、容姿、住所……全てで検索して見た人いませんか?の文を書き込む! GM:昨夜、それぐらいの男子高校生が事故に遭って、近くの病院に運び込まれたという情報が得られます。 イッキ:身長、体重、あらゆるパーソナルデータをさらす!! 白南風:なんて奴だ。 飛鳥:でもやりそう。 GM:そこまでするならビンゴするね。どうやらそれは竹田君のようです。しかし情報には続きがあって、今日の朝方には病院を抜け出し姿を消したらしいです。 イッキ:その後の足取りは? GM:近くの公園で見たって人がいます。 イッキ:公園か!! 銘:ねぇイッキ、どうやって調べてるの?――と後ろから画面を覗き込むように。 イッキ:ああ、竹田君がどこに行ったか探して貰っているんだ。人探しサイトで!!! 銘:人探しサイト? そんなのあるんだ。 イッキ:一般には犯罪って言うけどね。とりあえず今、竹田君は病院を抜け出したらしい。 銘:駄目じゃない。 イッキ:名前から住所、パーソナルデータ全て晒したから間違え無いよ! 銘:それは……あなたが駄目じゃない。何勝手に他人の個人情報さらしてんのよ!(一同笑) イッキ:何言ってるんだ! 僕の友達が0になるか1になるかの瀬戸際なんだぞ! 竹田君の個人情報ぐらいどうでも良い!!(一同爆笑) 飛鳥:言い切ったよ(笑) 銘:あんた……いつか友達失くすよ? イッキ:だから言ってるじゃないか! 失くさない為にやってるんだって!!――でGM、何て名前の公園なの? GM:花園公園で。 イッキ:とにかく行こう、花園公園だ!!! ◆変わり行く病院
いつもの慣れ親しんだ病院。しかし、今日は何かが違っていた。
飛鳥:いつものルートで母親の部屋へ――ママ、持ってきたよ?いつもより多い患者、切羽詰ったような医師達の表情、なにより……どんよりとした重たい空気が、息をすることさえ苦しくしていた。 GM:「ああ、ありがと飛鳥」 飛鳥:何か忙しそうだね? GM:「そうなのよ……ここの所、やけに患者が増えてきて。それなのにここを抜け出すような人達もいて……ふぅ……」 飛鳥:大変だねぇ、警察とかには言ったの? GM:「頼んではあるんだけど……見つからないみたい。最初の頃に抜け出した人なんて、そろそろ行方不明者扱いしませんか?ってこの前言われたわ」 飛鳥:ふ〜ん。 GM:「せめて、医院長先生が現場に来てくれればいいんだけど……何か部屋に篭りっぱなしで出てこないのよ」 飛鳥:ま、飛鳥は1人でも大丈夫だから。ママもパパも無理しないでね。 GM:「ええ、ありがと飛鳥。あなたには苦労ばかりかけるわね」 飛鳥:笑顔で手を振って帰ろう……帰り際に魔力とか感じたりしない? GM:【魔】判定で。 飛鳥:(コロコロ)……成功。 GM:病院の地下の方で魔力が高まってきているのが解ります。街で感じた魔力は確実にそこが中心ですね。 飛鳥:それだけ? GM:それともう1つ。この病院ですが……なにか結界のようなもので包まれています。 飛鳥:結界?……白南風さんにメールして知らせておこうかな。昨日の件もあるし、きっと今回の事件について調べてるだろうし――ピッピッピッと。送信! 白南風:受信(笑) GM:と、ここで飛鳥は【魔】判定を−20%で振って下さい。 飛鳥:はーい。(コロコロ)……00!? 大失敗!!(笑) GM:では思わず魔力を逆に放出してしまう、感ずいた悪魔がフラリ……スススっと透明な何かがキミの体を通り抜けます。その瞬間23点のダメージ。 飛鳥:ぐっ……今のは!? もしかしてゴースト? なんでこんな所で。 GM:その幽霊が出た一瞬だけ、飛鳥には病院内が別な景色で映ります。廃墟のような建物内に人はなく、ゾンビやゴーストの彷徨う場所に見えました。 飛鳥:とにかく、今は逃げよう。せめて病院内から出る。 ◆友人の最後
イッキと銘は急ぎ花園公園へとやって来ていた。時刻はすでに夕方になっており、公園で遊んでいた子供達も夕飯を楽しみにしながら帰って行く。
GM:竹田君がまだ公園にいるかどうか、【運】判定で振ってみてくれ。イッキ:ていっ!(コロコロ)……振り直しだな、[命運]使う。(コロコロ)……振り直しだな、[命運]使う。 銘:もったいないわねぇ。 イッキ:(コロコロ)……振り直しだな、[命運]使う(笑) 飛鳥:大丈夫なの? GM:[命運]は回復しませんよ? イッキ:(コロコロ)……―― 白南風:成功したか? イッキ:ふ、振り直しだな、[命運]使う(笑) 銘:ちょっと、何個目よ!? イッキ:(コロコロ)……失敗。5回使って全部失敗、馬鹿だ僕(笑)――竹田君! 竹田君どこだーー!!! GM:まぁ、いませんね(笑) 銘:ねぇイッキ、竹田君がこの公園に居たのっていつの話よ? もういないんじゃないの? イッキ:い、いるさ! このあたりにきっと!! 飛鳥:必死だ(笑) 銘:はぁ……わかったわ。公園の周辺を一緒に探してみましょう? イッキ:そ、そうだね! 僕もそんな気がしたよ。 銘:………………。 白南風:GM。 GM:はい。 白南風:≪蛇の道は蛇≫使用、対象は病院から抜け出したという患者だ。たぶん、それが今回のゾンビ事件にかかわりがあるのだろう……俺は調査でその事を知ったのだ。 GM:まぁいいでしょう。そうやって調べていると、病院の入院服を着てふらふらしてる少年を発見します。イッキと銘より先に、竹田君を発見します。 白南風:竹田君を知らないけどな(笑) 銘:こっちは地道に聞き込みしながら探す。 GM:2人のうち1人が【運】判定どうぞ。 イッキ:(コロコロ)……今度は成功! GM:「ああ、その子なら頭を抑えながらあっちの方へ――」 イッキ:ダッシュッ!!! 銘:ありがとうございます!――と頭下げてからイッキを追う――ちょっとイッキ!!
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白南風:キミだな、病院から抜け出した患者は。その路地裏で、入院服を着た少年はふらふらと千鳥足で歩いていた。 GM:「オレに……かまわないでくれ……」 白南風:とりあえず病院へ戻ろう。 GM:「……なんで……ここは? どうしてオレはここに……」 白南風:??? GM:「オレに……オレにはなしかけるな!……な、なんなんだ……ちょくせつ、あたまにこえが……」 白南風:おい、大丈夫か!? GM:その少年はうずくまると急に高笑いを始めて――「ひゃーーはーーーー!!!」 白南風:ひゃっはーだとぅ!?(笑) GM:そして白南風の方に向き『ニタァ』と口の端を引き上げると――「ヤッタ、コノ体ハ、モウ俺ノモノダ……」 白南風:何を当たり前な。お前の体じゃなかったら誰の体なんだ? 銘:そんな冷静に(笑) GM:と、そちらへ襲いかかってこようとします。その瞬間、少年の手足は痩せ細り、それで居てお腹だけが異様にぽっこりと膨らむ。ガキって言う悪魔ですね。 白南風:ちっ!――と後ろ手にニューナンブを探す。 GM:その時だった。イッキと銘はこの路地裏に到着します。イッキの目の前で姿を変えていく少年――竹田君。そしてその姿に躊躇なくニューナンブを構える白南風。 イッキ:待ってくれ雪さん!!――と割り込む! 白南風:イッキ、そこをどけ! バケモノを撃ち殺す! イッキ:どかない! これは竹田君なんだ!! 白南風:それは竹田君なんかじゃない! イッキ:違う! こんな姿になっても、彼は竹田君だ! 白南風:ってか、竹田君って誰だよ!(一同爆笑) イッキ:たった一人の友達なんだ! 銘:そこで私も追いつきます。イッキより遅れて走り出したし、竹田君の変身は見てないって事で。そのままイッキを引き離します。 イッキ:何をするんだ銘! 竹田君が、竹田君が!? 銘:よく見なさいよ! アレのどこが竹田君なのよ!! イッキ:僕は見たんだ! アレは竹田君だ! 銘:イッキ……。 イッキ:竹田君に向き尚って――竹田君、思い出してくれ! あの時もあの時もあの時も、アンティで賭け勝負して、竹田君が大事にしていたレアカードを全部奪い取ったよね! その時ダブった奴を返すから! 銘:それは……友達だったの? 白南風:ひどい奴だな(笑) イッキ:だから! だから戻ってきてよ!! GM:ガキは聞きません。ここからターン処理します。
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GM:まずはイニシアティブですね(コロコロ)……こちらは8です。白南風:一番早いのは俺の12だな。ニューナンブ構えて撃つ≪ザン≫(コロコロ)……クリティカル!(笑) (コロコロ)……ダメージ2倍の58点! 爆ぜろ!! GM:えっとガキなので……[魔法全般に弱い]……さらに2倍ダメージで116点、HP66だから一撃で爆ぜる(一同爆笑) 銘:四散した!?(笑) イッキ:竹田くーーーん!!! GM:一瞬だけど上半身のみで――『なんで……』――と呟き爆ぜる竹田君。 イッキ:ゆ、雪さん! なんで竹田君を……。 GM:3人は5点の経験値をどうぞ。 イッキ:やったーーー♪ 銘:あんたねー! もっと節操を持ちなさいよ(一同爆笑) イッキ:キミの死は無駄にはしない、5点分ぐらい(笑) 銘:………………。ところで白南風さん、何がどうなってるんですか? 白南風:ああ……っと、スマナイ電話だ――もしもし? 銘:だーーー!(笑) 白南風:この電話……飛鳥からの電話って事で。 飛鳥:『もしもし白南風さん? 大変なの、すぐに病院に来て!!』 白南風:何が起こった。 飛鳥:『幽霊がうようよ……たぶんゴーストだと思う。それに病院の地下から魔力が溢れてきていて……何か結界のようなものが病院を覆っているみたいだし……もしかして、何か危ない儀式が行われてるんじゃないかって……』 白南風:――とこの電話の内容はスピーカー設定で皆に聞こえるように。 銘:じゃあ――飛鳥? 飛鳥なの!? 幽霊って何? 儀式って―― 白南風:プチ。ツーツーツー。 銘&飛鳥:『あああ!?』(笑) 銘:何するんですか! 白南風:これ以上は知らなくて良い事だ。今までの事で十分わかっているだろう? これ以上関われば引き返せなくなる。少なくとも、俺や飛鳥君はもう後戻りできない世界で生きている。 銘:………………。 イッキ:雪さん、教えてくれ! それがどんな秘密かは知らないけど、竹田君があんなになっちゃうなんて……僕は知りたい!! 白南風:お前にとって、レアカード並に大事な秘密だ……お前はそんな簡単にレアカードを他人に渡すか? イッキ:何言っているんだよ! 竹田君が死んでいるってのにカードは関係無いだろ!!! 銘:そうですよ! そんなもの! いくらでもあげます!! イッキ:………………あげるさ!! 銘:今の"間"は何よ!! めちゃくちゃ迷ってるんじゃないの!(一同笑) ◆病院へ……
イッキと銘は白南風の車に乗って、飛鳥がいる病院へと向かっていた。車内では白南風による世界の異変と悪魔について説明がされる。それはイッキと銘にとって信じられないような話だったが、それでもここ最近起こった事件を目の辺りにした2人にとって、納得するしかない事実でもあった。
白南風:――と、言うわけだ。世界は今、確実に変わろうとしている。それがいったい、どんな方向に変わるのかは解らないが……それでも俺たちは生きていく事を諦めないのだろう。その為の力だ。イッキ:そうだったんだ……でも、僕には何の力も……。 銘:何言ってるのよ、それなら私だって無い。 白南風:そうだ。銘君に聞きたかったのだが、その手に持っている布には木刀か何かが入っているのか? 銘:いえ……どうしてでしょう? 白南風:それからは不思議な魔力を感じる。 銘:……実は――と不思議なフードに会った事、イッキがいつか鍵になると言っていた事、そしてその人物がこの刀を置いていった事を説明します――それから、なぜかこれを持ち歩かないといけない気がして……。 白南風:なるほどな。 銘:えっと……何か知ってるのでしょうか? 白南風:と、言った所で病院の駐車場へ到着。 飛鳥:じゃあ駐車場で待ってる。病院内は怖いし――白南風さん! 遅いですよ!! 白南風:バタンッと降りて――待たせたな。 飛鳥:それより白南風さん、さっき電話の向こうで銘ちゃんの声が聞こえたような……。 銘:飛鳥……――バタン…とドアを閉めながら降りてくる。 飛鳥:銘ちゃん……さっきの電話の話はえっと……―― 銘:ううん、全部白南風さんから聞いたよ。不思議なことが起こっているんだね。 飛鳥:ごめん……話せなくって……銘ちゃんに隠し事はしたくなかったんだけど……。 銘:私が巻き込まれないようにしてくれてたんでしょ? 飛鳥は優しいから。 飛鳥:うう、銘ちゃーーーーん!――ダーーッと銘ちゃんの胸に。 イッキ:あ、性悪女。 飛鳥:キーっ! ってストップして――白南風さん! なんでこのクズがここに!! 白南風:2人は事件に巻き込まれた……その理由を知る為にも一緒に連れてきたんだ。 イッキ:そうそう。 白南風:力が使えるのは俺とお前だけだ、2人の事はお前が守ってやれ。 飛鳥:クズの前でクズにだけ聞こえるように――悪いけど飛鳥は銘ちゃんしか守らないから、自分の身は自分で守りなさいよ……――と、コロっと雰囲気変えてさっきの続き――銘ちゃーーーーん♪(笑) イッキ:ふん、性悪女に守ってもらわなくても問題無いね!
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白南風:で、実際に病院はどうなっているんだ?GM:キミ達には2重になって見えます。普通に忙しく働いている普通の院内と、廃墟のようでゾンビが徘徊している院内。異界化しています。
※解説11 「異界化」
白南風:どうやら、本格的にまずそうだな。どうする……イッキと銘は、やはりここに残るか? あそこまで侵食されているとわかったからには、俺は2人に強制はできない。それだけこの先は危険だ。異常現象が発生する場所は、悪魔たちが住まう魔界が現実の世界を侵食する事によって起こる。これを[異界化]と呼ぶ。[異界化]した世界では、風景が一変し、物理法則を無視した現象がたびたび起こる。 銘:私は付いていきます。この刀を……そしてあの人の言っていた言葉の意味を知りたいから……――そしてそれが、イッキを守る事に繋がるから――と心の中で。 白南風:イッキはどうする、無理はしないでいいぞ? イッキ:僕は―― 飛鳥:バイバーイ♪ イッキ:帰るとは言ってないだろう性悪女! だいたいお前なんてこの病院の娘ってだけじゃないか! 金持ってるだけだろう!! 飛鳥:ツカツカツカ……銘ちゃんに見えないようにミゾオチに一発――ドムッ! イッキ:ぐふっ(笑) 飛鳥:大丈夫? 疲れてるんだよ♪ イッキ:く、くじけないぞ……竹田君のためにも―― 飛鳥:足を踏む。足を踏む。足を踏む。 イッキ:がっ! ぐっ! う゛っ!――邪悪なる悪魔が僕の邪魔をする! 飛鳥:こいつに「行く」って言わせない――イッキ君は疲れてるんだよね? イッキ:くっ……痛……。 白南風:イッキ、帰っていいんだぞ?(笑) イッキ:駄目だ! 第2第3の竹田君を僕はみたくない! もう友達を失いたくないんだ!! 一同:『もう(友達)いないじゃん!!!』(一同爆笑) イッキ:み、みんなで言う事ないだろう!?――うわーーー!!――と走って病院入っていく!(笑) 白南風:待てイッキ! 1人で行くな! イッキ:行った。もういない。 銘:イッキ!――と、走っていく。 飛鳥:銘ちゃんと一緒に追って行きます。 白南風:ちっ……仕方が無い。突っ込むしかないか。 ◆サモナー×ピクシー
空間の歪みを越え、イッキは異界化した院内をひた走っていた。後ろからついてくる者はいなかった。やがて道は一本道になりどこまでも続く長い廊下が目の前に続いている。
イッキ:え、僕1人?GM:だって先走ったでしょう? イッキ:みんなして僕を虐めやがって!!――前へ前へと走る(笑) GM:と、1つの扉が見えてきます。 イッキ:開ける!(←躊躇無し) GM:そこは研究室のような場所です。計器やフラスコなんかが沢山あり……と、キミはある一点で目を止めます。 イッキ:??? GM:それは鳥籠です。中を見ると羽の生えた小さな少女が倒れています。 イッキ:出してみよう――フィギュア? GM:暖かいです。 イッキ:うわっ! な、なんだこれ? GM:すると――「う、うーーん……」――とキミの手の平で起き上がります。そして目をパチパチさせて――「あなた誰?」 イッキ:お、お前こそなんだよ!? GM:「あたし? あたしはアリス!」――と笑顔を見せる小さな妖精に、キミは見覚えがあります。 イッキ:お前はあの隔離施設に居た!! GM:「隔離施設? そんなとこあたしは行ったことないよ?」 イッキ:そりゃそーさ! 入れられたのは僕だからな!!(一同爆笑) GM:「逆切れされても……」 イッキ:まぁいいや。僕は竹田君をあんなにした元凶のところへ行かないといけないんだ。お前に構ってる暇は無い! じゃあな!! GM:「ねぇ、もしかしてイッキじゃないの?」 イッキ:ピタッ――なんで僕の名前を? GM:「やっぱり! イッキ、来るの遅いよ〜♪」――と顔に抱きついてきます。 イッキ:叩き落とす(一同爆笑) GM:(コロコロ)……体当たりで命中しました。 イッキ:回避(コロコロ)……できない(笑) GM:「約束したんだから、もっと早く来てよね!」 イッキ:約束?――GM、すでにPLがオープニングを忘れているんだが、なんか約束したっけ? GM:忘れているならそれはそれで……――「うーん、忘れているならいいや! あたしと一緒にいれば思い出すよ♪」 イッキ:一緒に? GM:「あなたなら、あたし達の事がわかるはず……あたしはイッキの力になるね」――アリスは額と額をコツンと当てる。 イッキ:その瞬間、僕の額に紋章が浮かび上がる! アウトサイダーの刻印だ!――わかる。確かに僕にはキミ達のことがわかる。 GM:光だすアームターミナル! イッキ:違う! デュエルディスクだ!(笑)――これが……僕の力? GM:「これからもヨロシクね♪」 イッキ:ああ、よろしくアリス! GM:ここからイッキは覚醒段階Uです。その後、廊下に出るといつの間にか1本道でなくT字路になっており、その左から3人がやってきます。 銘:イッキ! 1人で先に行ったら駄目じゃない。 イッキ:ああ、心配いらない。こいつもいるしね。 GM:「あたしはアリス! ヨロシクね♪」 白南風:悪魔か!! イッキ:違うんだ雪さん! 僕はこいつらと仲良くなれる力を持っていたんだ。気が付いたんだ……僕が「サモナー」である事を! 銘:サモナー? 飛鳥:悪魔召還の技術を持った異能者の事だよ。簡単に言うと悪魔と友達になれる能力。でも……その悪魔の力を使う術は強すぎて、時に破滅さえもたらすと言われている程なの……まさかイッキ君がサモナーだったなんて……。 イッキ:なんだよ? 飛鳥:友達いないのに(一同爆笑) イッキ:ウルサイ! これからたくさん作るんだよ! 飛鳥:人間以外をね。 イッキ:なんだよ性悪! うらやましいんだろ! アリス、この性悪には挨拶しないでいいぞ! ぶっちゃけ≪ジオ≫撃っても良いぐらいだ!! GM:じゃあアリスは―― 銘:私と自己紹介中って事で――私は銘、よろしくね。あいつはあんなだから、いろいろ大変だと思うけど、見捨てないで友達でいてあげてね。 GM:「うん、がんばる♪」 イッキ:頑張るのかよ!!(一同爆笑) 白南風:ほら、どうでもいいが先を急ぐぞ。 飛鳥:そうだね。 白南風:とりあえずイッキ、自分の身は自分で守れるな? イッキ:ああ! GM:「あたしもいるしね♪」――とアリス。 白南風:銘君のことは飛鳥 飛鳥:OK! 白南風:よし、行くぞ! 銘:………………。なんか私だけ置いていかれている気分……。 ◆ガルムとの邂逅
ついにサモナーに覚醒したイッキ。そして銘、飛鳥、白南風は一丸となって病院の地下へと進んで行く。そして、魔力が集中する中心部、その部屋の前までやって来た所で、4人は足を止める事となる。
GM:角を曲がった先にある部屋が、どうやら魔力の中心地のようです。しかし、その部屋の前には口からチロチロ火を出している巨犬がいます。銘:なんか……変な犬がいる。 白南風:≪アナライズ≫の出番だな。 イッキ:ふっふっふっ……と言うわけでサモナーに覚醒した僕が―― 飛鳥:≪アナライズ≫します。 イッキ:えええっ!? なんでお前ができるんだよ! 嘘付くな性悪! ≪アナライズ≫はサモナーの専売特許だろう!! 飛鳥:いや「魔術師」も使用可能だし。 イッキ:い、インチキだ! ≪アナライズ≫は本職にやらせろ! 白南風:必死だな(笑) 飛鳥:『やらせろ?』 何、あなたがやりたいわけ? イッキ:うぐ……やりたいです。ああ、やりたいさ! どうかやらせて下さい! サモナーの良いところを見せたいです!(笑) 飛鳥:宜しい(笑) イッキ:ちっ……性悪が……≪アナライズ≫(コロコロ)……あ゛失敗。 GM:わかりません。 白南風:飛鳥。 飛鳥:≪アナライズ≫(コロコロ)……22で成功。 白南風:年季の差という奴だな。覚醒したばかりのイッキでは、失敗するのも無理は無い。気を落とすな。 飛鳥:飛鳥のレベルが5だから(コロコロ)……合計10です。 GM:ガルムだと解ります。 飛鳥:――と言うわけだから! 気をつけてねみんな!――そしてイッキを見る。 イッキ:なんだよ! 飛鳥:ふっ(一同爆笑) イッキ:鼻で! あいつ僕のことを鼻で笑ったよ!! GM:もうかなり喋ってるんで、こちらが気が付きます――「そこにいる者よ、何者だ」 白南風:じゃあ出て行こう。 イッキ:そこを通してくれ。 GM:「我が主の命により、ここは通さぬ」 白南風:殺るか? 飛鳥:待って! せっかくサモナーになったんだし、今度こそお手並み拝見しましょう? 銘:お手並み? 白南風:ああ、会話か! 確かにサモナーだしな。 イッキ:わかった! GM、僕はガルムと会話をするぞ!
※解説12 「会話」
GM:≪ジャイヴトーク≫を持ってないので無理です。一応1D10を振ってみて下さい。会話とはNPCや悪魔と交渉するためのルールである。その目的はあくまでPC×NPCなので、PCに対して使用するのは推奨できない。まず「PC/対象がバッドステータス」「シーンBGMが死闘」「GMが無理と言った場合」の状況では会話は発生しない。「対象がダーク属性で≪ジャイヴトーク≫をPCが持っていない」「月齢が満月である」「GMが困難と判断した場合」は、1D10を降り、その出目が10だった場合のみ会話可能である。 イッキ:(コロコロ)……8! GM:やっぱ無理ですね。 イッキ:それでも言葉は理解してくれるはず!――そこをどけ! どかないと痛い目みるぞ!! 銘:それのどこが会話なのよ! 喧嘩売ってるんじゃない!(笑) イッキ:死にたくないだろう? GM:「我は主の命によりここにいる。たとえ死んでも使命は果たす」 イッキ:じゃあ……僕に従え! GM:「断る。力無き者に従う道理は無い」 イッキ:断られた……。 銘:あたりまえでしょうが。 GM:では戦闘に入ります。 ――1ターン目 GM:まずイニシアティブ。(コロコロ)……こっちは12です。 白南風:10だから振り足し(コロコロ)……18。 銘:私も周ったから15! イッキ:……僕は12。 飛鳥:5。 GM:では最初―― 白南風:カチャ(コロコロ)……≪ブフ≫成功。ダメージは(コロコロ)……27点ダメージ! GM:(コロコロ)……回避失敗。属性が<氷結>だから2倍になって54点、痛すぎ。(コロコロ)……[フリーズ]はしない。 銘:私は後列で……回避専念かな。 GM:ガルムは(コロコロ)……前列に≪ファイアブレス≫(コロコロ)……命中、46点<炎> 白南風:(コロコロ)……06で回避だ。 イッキ:(コロコロ)……[命運]1点使って23点に半減、残りHP19点。 銘:イッキ!? イッキ:大丈夫だよ銘。さぁ行くよアリス! ≪ジオ≫だ!――そして自分は雪さんを≪応援≫(コロコロ)……成功。(コロコロ)……アリスの≪ジオ≫も成功(コロコロ)……30点<雷撃>。 飛鳥:飛鳥も白南風さんを≪応援≫(コロコロ)……あう、失敗。 ――2ターン目 白南風:ここは確実性を選んで≪集中≫だな。 銘:私は回避専念。 GM:ならばガルムは≪かみつき≫を(コロコロ)……スカッ(笑) イッキ:≪応援≫を雪さんに(コロコロ)……成功。アリスが≪ジオ≫(コロコロ)……08成功の29点<雷撃>! GM:(コロコロ)……くらった。 飛鳥:ねぇガルムに≪アギ≫ぶつけるとどうなるの? GM:ガルムは[火炎に強い]ので、ダメージが1/2になります。 飛鳥:意味無いなぁ……白南風さんを≪応援≫(コロコロ)……成功。 ――3ターン目 白南風:では行くぞ≪ブフ≫(コロコロ)……成功!……31点の倍で……爆ぜろ62点!! GM:それは無理だ――「ぬっ……人ごときに倒されるとは……認めるしか無いか、汝等を強者と……」 銘:凄いみんな!――そして私は何もしてない(笑) イッキ:銘は一般人だから(笑) GM:ガルムはドウッと倒れると共に続けます。その目は倒した白南風ではなく、銘を見つめ――「今わかった……汝と我が運命を……」 銘:私? GM:「その刀を携えし者よ。我、汝の剣に宿りて、汝が力とならん」 銘:えっ!? GM:するとガルムは炎へと姿を変えると、銘目掛けて突っ込んできます。 銘:とっさに刀で受け止める!――そしてそのまま吸い込まれるガルム! 真紅に変化する私の刀! GM:ここで銘は「サクセサー」に覚醒です。 銘:これが……私の力?――と真紅の刀身を見つめながら……――ああ、やっと戦える。今日はずっと戦えなかったからなぁ(笑) GM:『我を振るい全てを滅するのだ』――ガルムの声が聞こえた気がします。 銘:私は私の意思で戦う、あなたの声に従いたくは無いわ。……でも、今は力を貸して。あなたの力を! イッキ:銘……お前。 銘:真紅の刀を腰の鞘に収めて――戦うよ、私も。イッキが前へ進むのに、私が置いてきぼりだなんてありえないから。
その後、ガルムの経験値が全員に10点ずつ分配され、さらに最後の部屋に入る前に回復可能なだけHPをアイテムなどで回復させる一行。
白南風:MP回復アイテムを買ってなかったのが痛いな。イッキ:僕の残りMP6〜(笑) 白南風:俺は残り1点だ(笑) ◆魔都東京の夜明け
その部屋の中空には亀裂があった。どことも知れぬ異次元へ続く亀裂が。
イッキ:待て!!!床には巨大な魔方陣が描かれ、その中央で1人の男が意味のわからぬ言葉を永遠と繰り返す。 やがてその詠唱も終了し、男は亀裂を見上げるように両手を広げると言った。 「ここに集いし力よ! 我が声に応え次元の扉を開かん!!!」 GM:白衣の男はそちらをゆっくりと振り返ると――「あなた、どこから入って来ました」 イッキ:そこのドアからだ! GM:「(無視)この異界化した世界へ入ってくるとは……あなた、ただの人ではありませんね」 イッキ:僕の名は環独月! デュエリストだ!――腕のデュエルディスクをジャキーンと構える! 銘:あなたサモナーでしょうが!!――と入ってくる(笑) イッキ:ちっ、追いついてきやがったか。 白南風:先走るなと言っただろう! GM:「置いてか無いでよ〜」とアリスも(笑) イッキ:お前もか!?(笑) 飛鳥:じゃあ最後に部屋に入って来て――医院長先生……。 GM:「おや、鏡君の娘さんまで……あなた達、もし不運にもここへ迷い込んだだけなら、早く逃げる事をお勧めしますよ?」 白南風:そして俺たちがいなくなったら、魔界を召還する気か? GM:「召還するつもりはありませんよ。ただ、魔界との道を作るだけです」 飛鳥:かわんなーい。 白南風:人間ごときがそんな事できるわけが無いだろう。 GM:「確かに人間ごときでは無理でしょう……しかし、私が人間で無いとしたら?」 白南風:なんだと!? イッキ:おいっ! 人だろうとなんだろうとどうでも良い!! 一番聞きたかった事を教えろ! GM:「なんです?」 イッキ:お前が竹田君をあんなにした元凶か!!(一同爆笑) 銘:一番がソコなの!? 白南風:ポッと出のNPCをいつまで引っ張るんだ(笑) 飛鳥:モチベーションが小さいよ! GM:「竹田? ……はて、知りませんね」 一同:『(そりゃ、そーだ)』 イッキ:しらばっくれるのか! 許せない……安らぎの友、竹田君のため! 僕はお前を倒す!! GM:「おやおや、しかたありませんね。少々痛いと思いますが、強制的に排除させて頂きましょう」――そう言うと医院長は光輝き、その姿を堕天使のそれへ変えていく――「私の名はガギソン。疫病をばら撒きし魔界の軍を率いる一将なり」 銘:イッキは下がって。 飛鳥:銘ちゃん! 銘:大丈夫。今までの私とは違うから。 飛鳥:……ん、わかった。 銘:だからイッキも―― イッキ:横にいる――僕も今までとは違う。 銘:……うん、そうだね。 イッキ:アイツを倒そう。きっと僕達の力はその為に与えられたものなんだ―― GM:アリスもうんうんと頷いています。 イッキ:――だから! もう犠牲を出さない為、僕達の世界を守る為! 僕達は戦って……そして勝つ!!! 銘:うん!!! 白南風:前衛は任せるぞ、イッキ、銘! 飛鳥:サポートは飛鳥達に任せて!! GM:ガギソンはバサァと翼を広げ――「では、始めましょうか」 ――1ターン目 GM:まずはイニシアティブ(コロコロ)……ガギソンは23! 白南風:高いな……こっちは12だ。 銘:私は13。 飛鳥:9! イッキ:僕は7だ。 GM:ではガギソンからですね。こちらはBOSS属性です。
※解説13 「BOSS属性」
白南風:みんな、それぞれの役割を果たせ! でなければ死ぬぞ!BOSSとして扱われるキャラクターは、「1ターンに2アクション可能」「HP5倍、MP2倍」「戦闘中回復できないバッドステータスを受け付けない」「HPを直接減少させる効果を受け付けない」「その他、バッドステータスは半減」等が付与され、倒したあとの取得経験点がその悪魔のLV倍に増えます。 GM:こっちの行動と対象は全てランダムにダイスで決めます。(コロコロ)……まずは前列に≪マハジオ≫(コロコロ)……後列に≪マハジオ≫ イッキ:いきなり全体か!(笑) GM:(コロコロ)…………両方命中。 一同:『(コロコロ)……無理!』 イッキ:いや、僕は大丈夫! 雷撃が乱れ飛ぶなか、僕1人だけ無傷で立ってるぞ! GM:前列は39点<雷撃>、後列は38点。 銘:[命運]1点で19点に! (コロコロ)……[ショック]は受けない。 イッキ:そういえばアリスもいるのか(コロコロ)……駄目だくらった。[命運]使って19点にしよう。 白南風:同じく19点だ。 飛鳥:2点使って9点にする。 イッキ:みんな、大丈夫か!? 白南風:俺達のことは良い! 今は敵に集中するんだ! 銘:はあああああっ!!――と≪気合い≫を込めて刀を鞘に戻す! 抜刀の構え。次の攻撃のダメージは2倍です。 白南風:お前の力、見せてみろ――と、銘を≪応援≫する。(コロコロ)……成功だ。 銘:はい。任せて下さい。 飛鳥:飛鳥は自分に傷薬を消費します。HP全快。 イッキ:よし、僕とアリスは全力で銘を応援だ!(コロコロ)……自分失敗(コロコロ)……アリス失敗。 銘:イッキ!!(笑) さっきまでの勢いはどうしたのよ! ――2ターン目 GM:では(コロコロ)……前列に≪マハジオ≫(コロコロ)……後列に≪マハジオ≫ 一同:『またかー!!』 GM:ダイスですから(コロコロ)……前列は命中、(コロコロ)……後列は失敗。ダメージは39点。 イッキ:(コロコロ)……避けれない。残りHP4だ――くっ! 銘:ここで回避判定しちゃうと、せっかくの応援が無駄になっちゃうし……うん、居合いの構えのまま耐える。[命運]1点使って半減。そのまま攻撃に転じます! [命運]使って+20%した≪ヤマオロシ≫(コロコロ)……成功! GM:(コロコロ)……無理です。 銘:ダメージが(コロコロ)……88の≪気合い≫で2倍! 176点! 飛鳥:すごっ!(笑) 銘:これが私の力なの!?――と自分でも驚こう、さすがにBLUEに言われたコンボだけある。 イッキ:マンチなら任せろ(笑) 銘:でも残りHPが3点(笑) 白南風:傷薬を銘に! これで全快だな? 銘:はい、ありがとうございます! GM:次は飛鳥。 飛鳥:≪アギ≫(コロコロ)……成功! 40点<炎> GM:ちょっとだけ焦がした程度だな。 飛鳥:ここは銘ちゃんに賭けた方が効率良いかな? イッキ:アリスは≪ジオ≫(コロコロ)……クリティカル! 2倍で60点! GM:(コロコロ)……無理。 イッキ:自分は≪アナライズ≫(コロコロ)……13LVまで解るぞ! GM:堕天使ですね。あとは不明。 イッキ:あれは堕天使だ!(笑) 白南風:そんなものは見れば解る! 真面目に戦え!! ――3ターン目 GM:では(コロコロ)……前列に≪マハジオ≫(コロコロ)……銘に≪ジオ≫ イッキ:戦略的には合ってるけど――銘が落ちたら勝てないぞ!?(笑) GM:ダイスで決めてるので(コロコロ)……≪マハジオ≫成功(コロコロ)……≪ジオ≫成功。 イッキ:(コロコロ)……回避失敗。最後の1点で振り直し(コロコロ)……失敗(笑) 銘:(コロコロ)……私も無理。(コロコロ)……≪ジオ≫も避けれない。 GM:≪マハジオ≫が40点。≪ジオ≫が45点。 白南風:≪ジオ≫の方を俺が[命運]使って半減させる! 銘:自分でも使って……うん、生きてる! イッキ:僕は駄目だ……HPマイナス9! 僕が倒れると共にピクシーのアリスも送還されます。 銘:イッキ!? イッキ:僕は大丈夫だから……銘、あとは頼んだよ……ガクッ…(笑) 銘:イッキ……そんな……。 白南風:心配するな。ここでBOSSを倒せばたぶんLVアップするはずだ。そうなれば今のイッキなら再び立ち上がる事ができる! 飛鳥:そうだよ銘ちゃん、だからこそ、この戦いには勝たないとね! GM:たとえ戦闘で死亡したとしても、経験値は入ります。その経験値でLVアップした場合、HPとMPが全快で復活します。 銘:なるほど――……わかった。頑張ろう! ≪気合い≫使う。再び居合いの構え。 白南風:銘を≪応援≫(コロコロ)……成功! 飛鳥:銘ちゃんを≪応急手当≫で回復させる(コロコロ)……35点回復! 銘:全快! ――4ターン目 GM:(コロコロ)……≪ジオ≫を銘に、(コロコロ)……≪マハジオ≫を後列に(コロコロ)……両方成功。 銘:(コロコロ)……無理。 白南風:本当にダイスで選んでいるのか!? と言いたくなるな(笑) 俺も当たりだ。 飛鳥:(コロコロ)……あ、避けたー♪ GM:≪ジオ≫が49点。≪マハジオ≫が43点。 飛鳥:銘ちゃんへの≪ジオ≫を[命運]使って半減! 銘:ありがと飛鳥! 24点になって魔法防御の6を引いて18。これなら≪ヤマオロシ≫が使える! 白南風:俺は駄目だな。マイナス35点で爆ぜた。 飛鳥:白南風さん!! 銘:イッキに続いて白南風さんまで……。 白南風:俺に構うな! やれ銘っ!! 銘:ぐっと柄に力を込めて抜刀≪ヤマオロシ≫! 残りの[命運]2点全部注ぎ込んでクリティカル狙いの(コロコロ)……04!! 凄い!! 白南風:よくやった……それで……いいんだ……ガクっ(笑) 銘:85点の≪気合い≫で倍……170、さらにクリティカルで倍の340点! 飛鳥:やった……の? GM:脇腹を切り裂いた一撃に呻き声を上げるガギソン……しかし、ドスン! 一歩足を出して倒れるのを防ぐ――「よもや……ここまでの力だとはな……」 銘:まだ生きてる!? 飛鳥:ならトドメよ! ≪アギ≫(コロコロ)……命中! ダメージが(コロコロ)……10の回って……47点! なんか凄い弱く感じる(笑) GM:怒りの形相でその炎を払います。腕がブスブスと燃えるのもお構いなしで。 飛鳥:怒らせちゃった……かな? 銘:さすがに……強い。 ――5ターン目 飛鳥:耐えるしかないけど……ツライなぁ。 GM:でも遠慮はしません。(コロコロ)……≪ひっかき≫を銘と飛鳥に。 銘:手で殴ってきた!? 本気で怒ってる?(笑) GM:(コロコロ)……銘にだけ命中。 銘:(コロコロ)……09で回避した! 飛鳥:ナイス銘ちゃん! 銘:すっごい迷う……≪気合い≫使うべきか、素の攻撃するべきか。 イッキ:≪アナライズ≫失敗してるから詳しくは解らないけど、あと100点はあると思う。 銘:……どうせ1発で落ちないなら次のターンに賭ける! ≪気合い≫! 飛鳥:銘ちゃんを≪応急手当≫(コロコロ)……30点回復! ――6ターン目 銘:このターンさえ凌げば……。 飛鳥:運命の1ターンだね。 GM:(コロコロ)……≪ひっかき≫を飛鳥に、(コロコロ)……≪ジオ≫を銘に。 イッキ:[命運]の残りは!? 銘&飛鳥:『0!!!』 GM:≪ひっかき≫は(コロコロ)……外れ(飛鳥:よしっ!)。≪ジオ≫は(コロコロ)……命中。 銘:なんとか(コロコロ)……23! 5足りない! GM:ダメージは……低い39点。 銘:それは残る! 残りHP6点!(コロコロ)……[ショック]も受けない! 飛鳥:銘ちゃんやっちゃえーー!!! 銘:この一撃に賭ける! 64以下(コロコロ)……53で成功! GM:(コロコロ)……避けれません。 銘:(コロコロ)……7、10で1つ回って(コロコロ)……7の68で、≪気合い≫で2倍の136点!――ガギソンの背後で刀を鞘に戻して――膝を付く――やった……の? GM:ガギソンから盛大に血が吹き上がり、ぐらりと―― 飛鳥:倒した!? GM:ぐらりとしますが、踏みとどまり。ぐるりと銘の方を向きます。 飛鳥:えええ!!! 銘:そんな……。 飛鳥:せめて……やれる事はやっておくね(コロコロ)……≪応急手当≫で銘ちゃんを36点回復。 ――7ターン目 白南風:絶望的だな。 銘:もう……駄目だよ。 イッキ:あきらめるな! 銘!――と僕の声が聞こえる気がしてくれ(笑) 銘:すごい強引だけど、聞こえたことにする(笑)――イッ…キ? イッキ:あきらめるな銘、いくら強いからってもう瀕死のはずだ。あと1撃、あと1撃与えられれば終る! 銘:でも……。 GM:ぶっちゃけ、ガギソンを見れば満身創痍です。もう怒りと誇りで立っている感じです。 イッキ:最後まで諦めるなよ! そんなの……お前じゃないだろう!! 銘:………………。 GM:では攻撃します。(コロコロ)……飛鳥に≪プリンパ(混乱の魔法)≫、銘に≪ジオ≫。(コロコロ)……≪プリンパ≫失敗。≪ジオ≫は(コロコロ)……成功の44点。 銘:(コロコロ)……92で回避失敗。あ、2点残る。これは最後のチャンスって事? 飛鳥:そうだよ銘ちゃん! ここで負けたら、全部が駄目になっちゃう! 飛鳥はまだまだ銘ちゃんと楽しく生きて行きたい! 銘:うん……そうだね。私も……もっと生きて行きたい!――普通に攻撃(コロコロ)……97じゃ自動失敗!? 白南風:しまった……ここに来て相原さんのダイス運が尽きた(笑) 銘:不吉な事言わない!!(笑) GM:「ふっ……どうやら、精も魂も尽き果てたようだな」 銘:ギッと柄を握って構える!――確かにもう限界だと思う……でも、私の心はまだ限界じゃない! あなたを倒すまで、この思いは絶対に挫けない!! 飛鳥:あと1撃……あと1撃!!……(コロコロ)……≪応急手当≫で28点回復! ――8ターン目 GM:(コロコロ)……飛鳥に≪ジオ≫(コロコロ)……銘に≪マハジオ≫! 飛鳥:ことごとく効率の良い狙いだよね。 GM:(コロコロ)……≪ジオ≫成功! ダメージ44点。 飛鳥:……失敗。さすがにもう耐えられない。 銘:飛鳥!! 飛鳥:銘ちゃん……必ず……勝って……ね……。バタリ。 銘:くっ! GM:では≪マハジオ≫(コロコロ)……成功。ダメージは(コロコロ)……1!? 33点<雷撃>! 飛鳥:低い! 白南風:残りHPは何点だ! 銘:30点! イッキ:魔法防御点は? 銘:6点!(喜) 白南風:よし、耐えた!! 飛鳥:回復しておいて良かった〜♪ イッキ:最後の一撃を決めるんだ銘!!! 銘:うん!!――まずは普通に回避して(コロコロ)……00で失敗。そして返す刀で―― GM:いや、ちょっと待って下さい。00って大失敗ですからこちらの攻撃がクリティカル扱いになります。 銘:………………え? GM:クリティカルダメージなので33の倍で66点です。 一同:『………………』 銘:マ、マイナス36点……死亡。 一同:『なにやってんだーー!!!!!』 飛鳥:ここまで来たのにーー!!! 白南風:だから言っただろう。相原さんの運が尽きたと。 イッキ:もともとダイス運最悪の人だからねぇ。 銘:じゃ、じゃあせめて最後ぐらい演出を……――敵の雷撃に耐え切り、私は目の前へと躍り出る。真紅の刃が赤光を走らせた――勝った――私がそう核心した瞬間……――ああああっ!?――再び襲い来た雷撃の不意打ちに、私は全てを刈り取られる。倒れると同時、真紅の刀が硬い音を立てて床に転がった……。 白南風:いや、カッコつけられても。 飛鳥:全滅かぁ……。 イッキ:役に立たねーなー。 銘:ぐう、なんかイッキにだけは言われたくないな。 GM:では銘が倒れると、面白く無さそうに横たわる4人の人間を見下ろし――「余計な手間をかけさせおって……だが、これで邪魔も無く魔界との扉を開く事ができる。ある意味幸運な4人と言った所か、この運命の瞬間にこの場にいられたのだからな……」
その堕天使は、中空に浮かぶ亀裂へと再び向き直る。
両手を広げ掲げると、最後の言葉と共に儀式が終了した。 「今こそ開かん! この世と魔界を隔てし扉よ!!!」 空間の歪みが振動を開始する。亀裂が大きく裂けると同時、漆黒の闇が"こちら側"の世界へと雪崩れ込んでくる。"あちら側"の侵食が開始されたのだ。 西暦200X年――悪魔復活。 そして、東京は魔都へ変わる。 しかし、その光景を目の辺りにする人間は……いなかった。
真・女神転生TRPG 魔都東京200X 『悪魔来たりて』 FIN ■クールダウン GM:と、言うわけで真・女神転生TRPG魔都東京200X! どうでしたでしょうか?飛鳥:全滅した〜! イッキ:敵が強すぎだよ! 白南風:ああ、俺もそう思った。 銘:自分で00出したからあんまり言えないけど、ガギソンの残りHPっていくつだったの? GM:ああ、残り17点でした。 イッキ:あああ! やっぱあと1撃だったか! 白南風:ますます銘のせいって事だな。 銘:わざとじゃないのにー。 GM:まぁ今回のことは置いておいて、システムの方はどうでしたでしょうか? イッキ:僕はコンピューターゲームを全てやってる人間だから、この世界感で遊べるだけで満足だぞ(笑) 白南風:俺はゲームを知らないからその辺りは解らんが……まぁ、こんなものなんじゃないか? 銘:自分でやっておいてなんだけど……私のキャラって強過ぎない? イッキ:そんな事は無い! 僕が戦えない分を銘に補って貰っているんだから丁度良いはずだ! GM:まぁ、サンプルキャラも≪気合い≫と≪ヤマオロシ≫のコンボ組んでありましたし、問題無いんじゃないでしょうか。 飛鳥:問題はガルム刀が強いって事だろうけど(笑) イッキ:だから「サクセサー」を薦めたんで(笑) 銘:個人的感想として、私は昔の『覚醒編』とか知っているせいか、スワップダイスじゃないのに違和感を感じたくらいかな。 GM:昔の方が良かったですか? 銘:ううん、昔のは大失敗出やすかったから、私っていつも仲間殺してたし(命中で大失敗をして仲間を攻撃という意味)、今回は大失敗が出にくいから、こっちの方がバランスも良い。 白南風:ま、結局大失敗振ってるんだから意味無いけどな。 銘:………………。 飛鳥:現代物で殺伐とした感じのゲームができるって言うのは、女神転生の良いところなんじゃないかな? 少なくともゲームの深い設定さえ使わなければ、わかりやすいしね。 白南風:それはそうだな。 GM:さて、全滅しちゃったのであまり意味が無いかもしれませんが、女神転生200Xの紹介という事で、ちゃんとクールダウンもやりましょう。 飛鳥:クールダウン? GM:感想戦を含んだキャラクター評価の場って所ですかね。まずはこれを書いて下さい(と、感想シートを配布する)。
※解説14 「感想シート」
『ロウ』――秩序だっていた。一貫していた。規則をよく守った。理性的であった。感想シートとは、自分のキャラクターについて、他のPLから属性の評価とキュラクターへの感想を書いてもらうシートの事である。属性評価とは「ロウ」「カオス」「ライト」「ダーク」「ニュートラル」「ヒーホー」の6つがり、このシートの感想において、もっとも多かった属性に1D10分傾く事になる。属性評価は―― 『カオス』――感情に走っていた。情熱的であった。芸術的であった。閃きに満ちていた。 『ライト』――博愛に満ちていた。正義を貫いた。人を救い、癒しを与えた。闇を払った。 『ダーク』――残虐であった。卑劣であった。非道であった。独善的だった。 他者を偽り、苦しめた。自虐的であった。 『ニュートラル』――中庸であった。人の間に立って仲裁した。抑制が効いていた。控えめであった。 『ヒーホー』――コミカルであった。他のプレイヤーを楽しませた。笑いを取った。ギャグに走った。 GM:ではそれぞれ書いて下さい――……――書き終わりましたら、自分の評価で一番多かった属性について、1D10を振って下さい。出目の値分だけその属性ポイントが増えます。別に増えたからってNPCに近づくってわけじゃないので安心して下さい。ロールプレイの指針程度です。 銘:私は『ロウ』。一途にイッキの為に動いていたのが……って理由が多かった。 飛鳥:『カオス』〜。愛情に走ってたから別に問題無いけど……誰かさんから「僕を虐めるから」って理由で『ダーク』って書いてあった(笑) 白南風:『ライト』だ。『ロウ』って意見もあったが、正義っぽかったらしい。 GM:イッキは? イッキ:いや、それが納得できない結果に。僕は『ヒーホー』なはずなのに、満場一致で『ダーク』って書いてある。 銘:いや、『ヒーホー』のつもりだったの? 飛鳥:卑劣で非道で独善的で自虐的だったのに!? 白南風:倒した悪魔から会話さえなく速攻で≪宝探し≫していたのはお前だ。『ダーク』の全てに当てはまっているくせにズイブンな物言いだな(笑) イッキ:そうかなぁ。 GM:ではそれぞれの属性評価を1D10上げて下さい。それでクールダウンも終了です。 銘:(コロコロ)……10上がった。 飛鳥:……5上がった。 白南風:7だな。 イッキ:8も上がってしまった。なぜだ……。 GM:では皆さん、とりあえず今日のところはこれで終了とさせて頂きます。お疲れ様でした〜! ■エンディング ◆悪魔来たりて 「余計な手間をかけさせおって……だが、これで邪魔も無く魔界との扉を開く事ができる」人間達を葬ったその堕天使は、そう言うと目の前に横たわる慌われな4人を見下ろした。 「いや……ある意味幸運な4人と言った所か、この運命の瞬間にこの場にいられたのだからな……」 その堕天使は、中空に浮かぶ亀裂へと再び向き直る。 両手を広げ掲げると、最後の言葉と共に儀式が終了した。 「今こそ開かん! この世と魔界を隔てし扉よ!!!」 空間の歪みが振動を開始する。亀裂が大きく裂けると同時、漆黒の闇が"こちら側"の世界へと雪崩れ込んでくる。"あちら側"の侵食が開始されたのだ。 その時だった。 イッキのデュエルディスク型アームタームナルが僅かに輝いたかと思うと、そこに1人のピクシーが出現していた。 堕天使は気が付かない。目の前の"道"が完成した事に心を奪われているようだった。 ピクシーはその小さな手を後ろ向きの堕天使へと向ける。 「……!?」 断末魔さえ漏れぬほどの一瞬の輝き。光が収まった時、そこに堕天使の姿は塵さえなくなっていた。 ふわり浮いていたピクシーに、1人の少女が重なるようにして浮かび上がっていた。 やがて、目の前の歪みがその亀裂を内側から破壊して行く。 ピクシーは再び光と消え、魔界への道は穴となり、空気と共に全てを飲み込みだす。 そして、その部屋で倒れていた4人も、周囲のモノと一緒に魔界へと飲み込まれて行ったのだった……。 To be continued |