セブン=フォートレス クラシック
1999年9月27日セッション開始
窓の外では蝉が鳴き、太陽はその光をこれでもかと地上へ注ぐ。
そんな夏休み、私達はクーラーの効いた室内でTRPG三昧だった。 しかし、楽しい時間はすぐに過ぎ去り後期の授業が始まる。 ――月曜の午後―― 授業が終れば時間が空く、暇な時間があればやることは1つ。 「とりあえず、なんかTRPGやろうか?」 紅玉の魔獣 第1話「始まりの日」 シーン1:キャラ作り
時に西暦1999年9月27日。なにげにプレイが開始されようとしていた。プレイヤーは4人、うち1人は初心者(TRPGが始めて)である。とにかくキャラ作りを始めるが中々終らない。その要員は3つ……
PL1:イリアド(1)初心者に対するS=Fクラシックの説明。 (2)プレイヤーがごねたのでLvが3からスタートした。 (3)キャラ作りの途中プレイヤーが5人になった。 などがあったりするが、雑談に比べれば些細な問題であったろう。 さて、今のうちに集ったプレイヤーを紹介しておこうと思う。 S=FのGM経験者な玄人。GMよりルールに精通しよくイリアドチェックを入れるのでGMが泣く。 PL2:燐交遊 武器に執着する男。GMの知らないうちに凶悪な剣技や魔法を作りGMが叫ぶ。 PL3:にゃー 寡黙なキャラなのだが、一言しゃべれば全員爆笑しシリアスな雰囲気がぶっ飛びGMは困る。 PL4:キース 最も恐ろしいTRPG初心者プレイヤー。なぜ恐ろしいかは後述である。とりあえずGMは驚愕した。 PL5:神崎直也 予期せず出現する学園祭実行委員。当日になってもプレイへの出欠席が不明なのでGMが辛い。 GM:相原あきと このキャンペーンのGM兼リプレイ執筆人。大学入って初のキャンペーンGMである。 GM:ぬおっ! もうこんな時間じゃないか!? 燐交遊:そろそろ始めないとやばいんじゃない? もうすぐ7時(午後)だし……。 GM:確かに…じゃあそっちから1人ずつキャラの紹介して! イリアド:え〜と、名前はヴィドルだ……いやヴィドルです。18歳ぐらいの男で、属性は闇のエクセントウォーリアの魔王の息子です。 GM:ほうほう…(勇者で魔族か……)。次は燐交遊。 燐交遊:ランフォード・D・コルデア。森属性の24歳、男。ワイバーンに変身できるからGMよろしく。
なにが「よろしく」なんだ?
燐交遊:あっ、クラスは神官戦士ね。GM:じゃあ次はにゃー。 にゃー:ライトウォーリア、男、29歳、属性は空。 GM:ふむふむ……で、名前は? にゃー:知らん。 GM:おおい!(笑) にゃー:まだ決めてない。 GM:……まあ、プレイ開始までには決めておいてね。次は? キース:ああ俺か。名前は……そうだな、同じでいいや……キースで。29歳の男で属性は炎のヘビーウォーリア。 GM:(キースのキャラクターシートを見て)こっ、この数字は一体なに? キース:えっ、何か間違ってた? GM:どうして筋力が20もあるんだ! 一同:『なに〜!!!』
このキャンペーン、プレイヤーからの脅……いや、強い要望によりLv3から始めることになったのだが、どうもこのキース君、Lv3までの経験値を全て筋力に費やしたらしい。
GM:ま、まあ、キャラの成長はプレイヤーの自由だしね……。……い、いいのか本当に? 神崎直也:そろそろいいか? GM:OKです。 神崎直也:名はディノール。親の仇を探している20歳の男だ。属性は氷のライトウォーリア。 GM:なるほどね……(名前などをメモって、ふと……)プリーストは? イリアド:さあ? 燐交遊:そういやいないねぇ(笑) キース:別にいいんじゃない、いなくても。 GM:……まあ、それはそうだが……――
(一同沈黙)
にゃー:始めないのか?GM:う、うむ。全くその通りだ。(時計を見る)なんと!? あと1時間しかないぞ! シーン2:冒険者は行く
あと1時間しか無いのに第1話を始めようとする無謀さ……ああ…みな馬鹿ばっかである(笑)
GM:とりあえず、3人はもう出会ってるんだよね?ライトウォーリア&キース&ランフォード:『(一様に頷く)』 GM:では皆さんは今、とある街にいます。 ランフォード:なんて名前? GM:……え〜と(決めてなかったしなあ)。 ランフォード:なんて名前?
そんなこと知るか!……おお、これで行こう
GM:そうだね、街の名前は『シルガ』だ。ランフォード:なんだ、決めてあったのか。 GM:ま、まあね。それで3人の中で借金している人いる? あと残金はいくらぐらい? ランフォード:0GP。 キース:1GP残ってる。 ライトウォーリア:30GPほどある。 GM:なるほどね(ニヤリ)。じゃあキミ等はお金を稼がねばなりませんな? ランフォード:何をすればいい? 俺は運び屋だから荷物運ぶのは得意だぞ。 キース:運び屋? GM:ああ、ワークスっていうキャラクターの職業を決めたでしょう? ランフォードはそれが『運び屋』なんだ。 ランフォード:キースは何屋やってたんだ? キース:えっと……(キャラクターシートを見て)……薬の投与実験の被験者らしい(一同爆笑) ヴィドル:頭悪いですって(笑) GM:どうしてそこに流れ着くかな……。 キース:なんだ! いいじゃないか、儲けはでかいぞ? ランフォード:にゃーのキャラ……って名前は? ライトウォーリア:まだ決めてない。 GM:早く決めてよ! まだ決まってなかったのかい!(笑) ライトウォーリア:しょうがないよ。キャラクターの名前にはこだわるって。 GM:………………。 キース:で、にゃーのキャラは何やってるんだ? ライトウォーリア:ああ……暗殺者らしい。 キース&ランフォード:『………………』 ヴィドル:運び屋に被験者に暗殺者……駄目な3人組ですね。 GM:え〜…まぁキミ等が得意とする職は、今のシルガには無いね。 ライトウォーリア:それはGMの決め付けだ! 探せばあるかもしれないじゃないか! ランフォード:まったくだ! 頑張って探してみるぞ(笑) キース:薬の投与実験なんてその辺にゴロゴロしてるさ。
それは絶対にないと思う。
――そして……――3人:『なかった……』 GM:………………。 ライトウォーリア:GMの陰謀のような気もするが、諦めて探索者ギルドへ言って依頼を受けよう――頼もー。 GM:「はい、冒険の依頼をお探しですね」 キース:薬の投与実験の依頼が良い。
それはもういい(笑)
ランフォード:なんでも良いから仕事くれ! このままじゃ飢え死にする。GM:「えっと……そうですね。ではこんな依頼はどうでしょう? 実はここから――
その依頼はシルガの街から3日ほど行った森の中にある神殿からだった。
GM:「それではお願いしますね」――冒険者ギルドのお姉さんは言います。なんでもその神殿、最近なぜか盗賊に狙われているらしく、冒険者に盗賊退治を頼みたいとの事だった。 ライトウォーリア:地図をくれ。 GM:「あぁ、あなたがリーダーですね」 ライトウォーリア:リーダーではないけど、地図をくれ。 ランフォード:リーダーじゃないの? ライトウォーリア:違う。 GM:「ま、まあ、とにかくお願いします」――地図を渡してくれます。
後日談なのだが、結局にゃーの"ライトウォーリア"が3人組のリーダーをすることになる。
シーン3:主人公は家出の王子様
よく解らん3人組の冒険者が森へ向かっている頃、その森には冥界より1人の魔族が出現していた。
GM:そろそろ、こっちの出番ですよ。ヴィドル:はいはい。 GM:では君は、たった今冥界からのクリーチャーホールを瞬間押し広げてこの世界にやって来ました。 ヴィドル:まったく、あの頑固親父め! 一同:『???』 ヴィドル:ええっと、ヴィドルの設定として親父に飛ばされたことになってるんです――『人間界でその魔族らしからぬ性格を直して来い!』って(笑) GM:魔族らしからぬ性格? ヴィドル:実は、これの性格が「誠実」でね。 GM:それで、親父さんが(笑) ヴィドル:そう言うこと(笑) GM:とりあえず、周りを見ると木がたくさんある。どうやら森らしい。と、近くの藪がガサガサ言ったかと思うと、女の人が飛び出してくる。 ヴィドル:いきなりかい! GM:時間が押しているのだからしょうがない。 ヴィドル:むぅ、そうか……では女性がぶつかって来るのを手で受け止めて――どうしたんです。こんなに慌てて? GM:「あ、あの、助けてください。盗賊達に追われているんです!」 ヴィドル:なんだって! よし、ここは僕に任せて、君はそこら辺に隠れているんだ! GM:じゃあ女の人が隠れた後、バラバラと盗賊らしき男達がやって来ます。その数6人。みんな手にブロードソードを構えながら――「おい貴様! この辺りに女が逃げてこなかったか?」 ヴィドル:ふっ、知っていたって貴様等のような小悪党に教えるわけがないだろう。 GM:「な、なんだと〜! てめえ、どうやら死にたいらしいな」――盗賊達が襲ってくるからイニシ―― ディノール:と、その時!どこからとこなく男の声が――はーはっはっはっは! とうっ!(高い所にいたらしい) GM:敏捷で15以下だったら着地失敗ね。 ディノール:そんなもの……スチャッ(成功したらしい)。6対1とは多勢に無勢! 手を貸すぞ、見知らぬ男!(笑) ヴィドル:おおっ! そうか、すまない人間よ!(笑)
………………………………………………………………………………………………
GM:では、1度ランフォード達に戻します。君達はあと3時間も歩けば目的の神殿に着くって所まで来ています。ライトウォーリア達3人は、冒険者ギルドで依頼された森へと入っていた。 大した苦労もなく、あと3時間も歩けば目的地の神殿へと到着する予定だった。 ランフォード:走れ! みんな! キース:なんでだよ(笑) ランフォード:このまま行くと余計な事に巻きこまれそうじゃないか! GM:いや、それが解るのはプレイヤーであってキャラクターじゃないから(笑) ランフォード:……仕方ない。
仕方なく無い事である。
GM:ではお約束、全員知覚力の……いや、いいや時間ないし(笑) すぐ近くから何者かの高笑いと剣撃の音が聞こえてきます。ランフォード:見に行く。 キース:俺も。 GM:すると、6人程の盗賊達と2人の(とプレイヤーを示して)が戦っている。 ランフォード:見てる。 GM:見てる……だけなの? キース:盗賊達がやられれば、俺達が戦わないですむし。
そ、そう言われれば、そうなのだが……。
ライトウォーリア:仕方がない……俺は戦うぞ。その2人に加勢する。キース:馬鹿、早まるな! ランフォード:ちっ……行くしかないか! 行くぞキース! キース:馬鹿どもが!!――俺も走る! ライトウォーリア:いや、ただの盗賊じゃないか、そこまで警戒する必要ないだろう?(笑)
結局、PL5人が戦闘に参加。おかげで盗賊達6人は3ラウンドと持たずに撃沈したのであった。
GM:――その一撃で、最後の盗賊が落ちます――「ぐ、ぐはぁ……」ディノール:弱い! 弱すぎるぞ!(笑) ヴィドル:もう出てきても大丈夫ですよ。(←女の人に言っている) GM:では女の人が出てきてお礼を言います――「そうですか……危ない所を助けて頂きどうもありがとうございました」 ヴィドル:いえ、気になさらずに。たいしたことありませんよ。それよりどうしてこんなことに? GM:この女の人が言うには、自分がいた神殿が盗賊達に襲われて命からがら逃げてきたらしい。 ヴィドル:なるほど。 GM:「近くの町に護衛の冒険者をよこしてもらうよう依頼しておいたのですが……間に合わなかったみたいで……」 ランフォード:それって俺達のことじゃない? キース:何か持ってないかなぁ(←盗賊を漁っている。ブロードソードを見つける)。 ライトウォーリア:食う(ブロードソードを食べている)。
にゃーが作ったキャラクター(ライトウォーリア)は、自分の筋力+Lv重量分を身体の中に溜めておける特殊能力を持つ。ちなみに、身体の外に出すには1分(1ラウンド)かかる。
ランフォード:えっと……これこれしかじかと女の人に事情を説明する。実は俺達がその冒険者です。間に合わなくてすみません。GM:「あ、そうだったのですか……神殿はもう……」 ヴィドル:諦めては駄目だよ。今からでも遅くは無い、まだ間に合うかもしれない。 ディノール:そうだ。俺も協力する。その神殿へ行こうじゃないか。 GM:「本当ですか? ありがとうございます」 キース:おい、リーダー! 剣食ってる場合じゃねーぞ!(←何気に変なセリフである) ライトウォーリア:リーダーって言うな! 俺は一般人だ!
冒険者は一般人では無い。
キース:とにかくあの2人の冒険者が神殿に行くみたいだぞ、いいのか? 報酬が減るぞ!ランフォード:おお、まったくだ!(笑) ディノール:やぁ、キミ達が盗賊退治を受けた冒険者なんだよな? 協力するぜ、俺の名はディノール……で、こいつが……って、お前は誰だ?(笑) ヴィドル:僕はヴィドル。困っている人は放っておけない性分でね……協力するよ――と、にゃーのキャラに握手を求めよう。 ライトウォーリア:じゃあ―― キース:その握手の手を横から振り払う!――断る!(一同爆笑) ヴィドル:ええ!?(笑) ランフォード:キースの言う通り、これは俺達が受けた依頼だ。関係ない奴は引っ込んでいろ!(笑) ディノール:なっ!? ライトウォーリア:いや、その協力の申し出……ありがたく受けよう。 ランフォード&キース:『リーダー!?』 ライトウォーリア:リーダーじゃない! 依頼を山分けじゃなくて"タダで協力してくれる"のだから、べつに良いじゃないか。 キース:あ、そうか。 ランフォード:なるほど。 ヴィドル:さすがリーダーは違う、話がわかる。 ライトウォーリア:だからリーダーじゃないって(笑) ディノール:じゃあ何て呼べば良いんだ? ライトウォーリア:まだ名前決まってないんだよ! いいじゃないか何でも!! GM:(いいわけねー……) シーン4:神殿での戦い
その後、森の中を歩くこと3時間……木々の合間から木漏れ日の差し込む中に神殿が見えてくる。辺りは静まり返り、ただならぬ雰囲気が漂っていた。
GM:森の開けた場所に、その神殿は建っています。見れば見張りらしき盗賊が2人入口の前に立っている。ランフォード:森隠身<ロルフェール>(コロコロ)……成功。辺りの森と同化して見張りに近づき倒す。 ヴィドル:影跳躍<ダーム>(コロコロ)……成功。見張りの後ろに出現して倒す。
そんな身も蓋も無い……ってか作戦ですら無い……。
GM:そうだ。言ってなかったけど、神殿の横には盗賊達に殺された神官達の死体が山になっています。ライトウォーリア:それを早く言ってくれ!!! GM:それは悪かった(おっ! 死人に同情したか!?)(笑) ライトウォーリア:死体の山に近づいていって、剣とかを食べる。 GM:なんだ、それは!!(笑) ディノール:いや、せめて見張りを倒してからにしよう(笑)
結局、見張り2人はあっさり倒された(現れた途端、魔法で一撃だものなぁ)。しかし、その後のプレイヤーの行動をこうやって冷静にテープで聞いていると……――
ランフォード:森からMPを吸収。(森林浴か?)キース:死体の山を漁る。(どちらが盗賊かわからん) ヴィドル:死体の山からMP集積。(死体浴?) ライトウォーリア:そこらにあるブロードソードを食べる。(…………)
唯一何もしなかったのがディノールだったが、彼は(神崎直也は)次回からも出られる保証はないので…………いや、やめよう次回のことを考えるのは……。きっとおもしろいセッションとなるに違いない。
GM:地下への階段を降りていくと――「さあ、これに触る方法を教えろ!」っていうドスの聞いた声と――「貴様等のような輩には知っていたとしても教えぬ」という、お爺さんの声が聞こえてくる。十分後(リアルタイムで)。ヴィドル達は神殿の地下にあった祭壇がある部屋のすぐ側まで来ていた。 ヴィドル:ダッと飛び出して……そこまでだ! GM:見れば(マスタースクリーンの裏でダイスを振ってから)8人の盗賊達と、指揮官タイプの盗賊が1人。指揮官は神官服のお爺さんに剣をつきつけ、なにやら脅している様子。 ライトウォーリア:8人? ディノール:ダイスの神様がそう言っているんでしょ?(笑) GM:突然やって来た君達を見て指揮官が言うよ――「きさまら! どこから入ってきた!!」 ヴィドル:そこのドアだ! (一同爆笑) GM:そ、そんな古いギャグを……。 ヴィドル:えっ、お約束でしょう(笑) キース:やっぱ、言わないとねぇ(笑) GM:「ふっ、ふざけおって〜! 野郎ども、やっちまえ!」
敵が9人……しかし、5ラウンドも持たずに勝敗は決した。
GM:戦い終わると、奴等に脅されていた老神官が――「ありがとうございます。奴等にアレを奪われなくてすみました」弱い! 弱すぎるぞ盗賊さん達!! (一応言っておくが、この時使っていたザコ達はクラシックに乗っている中ザコである。数で押せば1人ぐらい倒せるかもって書いてあったのに……) えっ? 戦闘を省くな? そんなこと言われても、起こったことといえば……―― (1)ヴィドルが影跳躍<ダーム>を使って人質となったお爺さんを助けたこと。 (2)指揮官がクリティカルでランフォードを攻撃したとき、剣技(その名も≪銀杏≫)を使って避けられたこと。 (3)後は、指揮官最後のラウンド(もう一撃で死ぬ時)に、イニシアチブ判定をファンブル、行動できずに倒された事ぐらいである。 ……………………………………………………………………………………………… ヴィドル:当然のことをしたまでです。悪い奴等は見過ごせないですから(笑) キース:アレって何? ディノール:指揮官みたいなのが、奪おうとしてたやつだろ? GM:そうそう、見ればその辺に黒い宝石が落ちている。 ヴィドル:拾う。 GM:拾えた。それを見て老神官が騒ぐよ――「なんと! そなたはそれに触れるのですか!!」……とても驚いている様子だ。 ヴィドル:ん? GM:「あ、いえ、私どもも奴等も、今までそれに直接触れれた者はいなかったので……」 ヴィドル:……なんで? GM:「いえ、なんでと言われましても、私達もなぜだかは……」 ランフォード:ところで、奴等はこれを狙って来たんでしょ? でも触れないんじゃ意味無いじゃん。 GM:「私もそう思っていたのですが、どうも強い魔法使いが後から来るとか……」 ヴィドル:なにぃ! 悪の芽は潰さねば!
その後、ここで待ち受けるかどうか5人で討論するが、敵の数が多いらしい事と、黒い宝石がヴィドルにしか持てなかった事などより、結局この宝石を持って逃げることにする。
GM:神殿の前で、老神官と始めに助けた女の神官が、「どうか、その宝石をお守り下さい」「なるべくなら奴等に見つからないところへ……」――といって、君達とは反対方向へと歩いて行こうとする。ヴィドル:お爺さん達は一緒に行かないの? GM:「私達がせめて囮になります。その宝石をどうかよろし―― ライトウォーリア:ちょっと待ったー! GM:「あ、えっと……なんでしょう?」 ライトウォーリア:ここにサインしてくれ。 GM:(何を言っているんだ???)「何ですかな、これは?」 ライトウォーリア:仕事をこなした証拠だ。 GM:ぅおおいっ!(笑) ランフォード&キース:それがあったか!(笑) ディノール:そんな、わざわざ言わなくても(笑) ライトウォーリア:いや、言わないとダメだ! GM:じゃ、じゃあ、サインしたよ。 ライトウォーリア:懐にしまう。 GM:……で、これから君たちはどうするの? ライトウォーリア:街へ戻る。 ヴィドル:それより、この宝石をどこか安全な場所に隠さないと。 GM:でも君は、この世界に来たばっかりだからそんな場所は知らない。 ヴィドル:…………まあ、いいか。―――――あの、すいません。僕この辺に来たばっかりなんで、習慣とか(?)地理とかよくわからないんです。よろしければ、少しの間一緒に行動してもいいでしょうか? ランフォード:うん、いいんじゃない。 キース:どっちでもいいか。 ライトウォーリア:じゃあ許可って事で。 ヴィドル:ありがとう。 ディノール:ここで俺は言います――では、おまえ達とはここでお別れだな。 ランフォード:なんで? ディノール:俺は、親の仇を討つため旅をしているんだ。機会があったらまた会おう。さらばっ! GM:と、言ってディノールは去っていく。黒い宝石を託された君たち四人も、静寂の訪れた神殿を後する……と、まあ、今日の所はこれで終わりにしよう。(時計を見て)15分も過ぎてしまったなぁ。 ヴィドル:ねえ、GM。なんで僕しかこの宝石持てないの? GM:そうだねえ。このパーティに闇の属性は君1人だよね? 今は、そうとだけ言っておこう。 ヴィドル:ふ〜ん。
こうして、約1時間15分という高速プレイは終わった。しかし、この時渡された宝石をめぐって、笑いと涙の冒険が始まるのを、皆はまだ知らない。
ゲンマ:どうやら、もう持ち運ばれた後のようですね。……………………………………………………………………………………………… 誰も居ない神殿。3人の人影が揺らめいていた。 1人は青いマントの軽戦士。 1人は赤い鎧の戦士。 そして、2人の中心に立つのは笑いの仮面をつけた紫ローブの魔法使い。 エンマ:まだ、そう遠くへは行ってないはず。 カイマ:じゃあ、早く行こうぜエンマ! エンマ:悪いが遠慮しておく。お前のことだ、また奇襲などの卑怯な手を使うに決まっている。俺は俺のやり方でやらせてもらう。 カイマ:ああ、そうかい。なら勝手にするんだな。 ゲンマ:2人とも解っていますね。何としてもアレを手に入れなさい。その為だけに、あなた達も生きているのですから……。 次回予告 ヴィドル:な、なぜそれをくらって、生きていられる!?ランフォード:これで終わりだっ!! キース:ZZZ……zzz……。 ライトウォーリア:さて、○●でも食うか。 悪の3人衆「カイマ」「エンマ」「ゲンマ」現る! 黒き宝石の謎とは!? そして、<花畑>とはなんぞや!!! 次回 『刺客』 を、お送りいたします。 紅玉の魔獣 第1話「始まりの日」 了 プレイ終了後におけるGM日記 今日、始めてセブン・フォートレス(略してS=F)のGMをやった。初めてなのに、いきなりキャンペーン。別に後悔はしていない。ガープスの時も、初めてのGMはキャンペーンだったし……。ただ、1つだけ気になることがある。どうもPCは強いらしい……どうしようかと思うが、次回いきなりラスボスの1人と戦わせてみようと思っている。ゲンマ(幻魔)とエンマ(炎魔)とカイマ(海魔)は、○○3人衆みたいな感じのボスキャラだ。とりあえず、カイマを出してみよう。PCが死にそうになったら逃げればいいだけの話だ。NPC敵キャラ紹介 中ザコ 完全装備状態 命中:12 回避:7 攻撃:20 防御:8 抗魔:6 INSV:10 HP=22 MP=16(ただし、ボスはHP=35 MP=22) 解説:S=Fクラシックに乗っていたNPC。ホブゴブリンやリザードマン程度の強さらしい。数で押せばPCを倒せないことも無いらしいのだが、まるで、蟻がマンモスと戦うのごとく、プチプチ死んでいった。 PCデータ紹介(第1話のLVアップ終了時) 名前:ヴィドル 属性:闇 性別:男 年齢:18歳(実年齢?歳)加護:冥界の神(真なる神) クラス:エクセントウォーリア LV:4 職業:ダークプリンス LV:6 相性値:−15 基本能力値 筋力:5 器用度:4 敏捷度:9 精神力:12 知力:12 信仰力:11 知覚力:8 幸運度:9 最終装備戦闘能力 命中:10 回避:11 攻撃:9 防御:8 魔道:20 抗魔:13 錬気:14 INSV:10 HP=46 MP=78 プラーナ 内包値:33 解放力:7 維持値:19 闘気:9 バーニング:18 性格= 普段は「誠実」だけど、いざとなると「魔族」 特徴・特殊能力 闇の王子(データは≪白子≫)・MPの成長が2倍。筋力の成長が0.5倍。 不死・首を切られない限り、1D6日で復活する。 魔族(紅玉の魔銃オリジナル).・おいしい所で魔族になる。戦闘能力が格段に上がり、翼なども生える。もちろん人間の敵。 武装名 ローブ 重量1 防御+1 ペンダント 重量0 魔導力+5 MP集積に+2される、人間界に来る時持ってきた。 背景 冥界の王子。しかし、その魔族らしからぬ性格で父親(魔王)と喧嘩「もっと魔族らしくなるまで戻ってくるな!」と、人間界へ飛ばされる。もっとも、本人は「あんな奴、こっちから願い下げだ!」とのこと。パーティ唯一の常識人だったりするが、戦闘では某神官並みの魔法使いっぷりを発揮する。ついでに本編の主人公である。 名前:ランフォード・D・コルデア 属性:森 性別:男 年齢:24 加護:スフィラグ クラス:デヴァインウォーリア LV:1 職業:運び屋 LV:10 相性値:+12 総合クラスLV:4 ヘビーウォーリア LV:3 基本能力値 筋力:10 器用度:10 敏捷度:7 精神力:11 知力:7 信仰力:10 知覚力:10 幸運度:10 最終装備戦闘能力 命中:15 回避:10 攻撃:23 防御:15 魔道:12 抗魔:14 錬気:13 INSV:8 HP=44 MP=31 プラーナ 内包値:32 解放力:11 維持値:13 闘気:10 バーニング:17 性格= 普段は「いい人」だが、キレると「冷徹」 特徴・特殊能力 ライカンスロープ・プラーナ1点でワイバーンに変身。部分変化も可能。 心眼・目が見えなくても大丈夫。 魔法の素質・MP消費が半分。 中毒タバコ・タバコ中毒。 武装名 ハルバード(レアプラチナ製) 重量7 命中値+3 攻撃力+10 研究所を逃げる時に盗んできた。 ブレストプレート 重量3 防御力+3 背景 子供の頃、闇の宗教の研究施設で実験体だったという過去を持つ。14歳の頃、研究所を抜け出し、その後「運び屋」をしていたある人物の養子になる。現在、その人物の跡を継ぎ「運び屋」として世界を周っている。ヴィドルの次に喋っているのだがイマイチ影が薄い気が……。 戦闘では直伝の≪羅刹・〜ノ太刀≫(←剣技)や<羅刹・〜ノ巻 >(←魔法)等を使う。 名前:キース 属性:炎 性別:男 年齢:29 加護:ジュグラット クラス:ヘビーウォーリア LV:4 職業:実験体 LV:5 相性値:±0 基本能力値 筋力:23 器用度:8 敏捷度:9 精神力:10 知力:5 信仰力:8 知覚力:8 幸運度:8 最終装備戦闘能力 命中:10 回避:8 攻撃:45 防御:23 魔道:7 抗魔:8 錬気:11 INSV:5 HP=54 MP=32 プラーナ 内包値:27 解放力:9 維持値:23 闘気:9 バーニング:18 性格= 普段は「理論的」だが、いざとなると「猪突猛進」 特徴・特殊能力 口から火を吐く・命中攻撃は戦闘力を素で使用。 寝起きぎわが狂暴になる・5分の間、戦闘能力が1.5倍される。 危険が近づくと寝る・寝てしまう。 武装名 ブロードソード(水晶製) 重量4 回避値(+2) 攻撃力+15 防御力(+6)研究所を逃げる時盗んできた。 ハーフヘルム 重量2 防御力+2 ソフトレザー 重量2 防御力+2 スモールシールド 重量2 回避値(+5) 攻撃力+1 防御力(+7) 背景 十年前、ランフォード・ラフェルと共に闇の宗教の実験場を脱出。しかし、いまだに実験体(モニター)をしている。普段は静かなものだが行動は過激、特に朝は要注意である。戦闘では剣技などを使わずして驚異的なダメージを叩き出す。途中に入る幻の外伝はキースのお話でもある。 名前:ラフェル・クルスト(第2話から使用) 属性:空 性別:男 年齢:29 加護:ヴァレシア クラス:ライトウォーリア LV:4 職業:暗殺者 LV:7 相性値:+7 基本能力値 筋力:10 器用度:7 敏捷度:11 精神力:10 知力:10 信仰力:9 知覚力:11 幸運度:7 最終装備戦闘能力 命中:12 回避:15 攻撃:30 防御:14 魔道:10 抗魔:8 錬気:12 INSV:12 HP=44 MP=24 プラーナ 内包値:35 解放力:8 維持値:22 闘気:8 バーニング:15 性格= 普段は「のんびり」しているが、いざとなると「のんべんだらり」 特徴・特殊能力 MPの急速回復・魔力集積ポイント1つに対して、2D6増える。 いろいろ食べられる、直せる、出せる・(紅玉の魔獣オリジナル) (1)筋力+総合LV重量を体内に溜めておける。 (2)壊れた武器を体内で直せる。 (3)1分間かけて、体内のものを外に出せる。 ラッコに対する憎悪・ラッコを憎んでいる(らしい……) 武装名 バスターソード(ダマカス製) 重量4 命中値−1 回避値(+2) 攻撃力+19 防御力(+6) 研究所を逃げる時盗んできた。 革ショルダーアーマー 重量1 防御力+2 ソフトレザー 重量2 防御力+2 ハーフヘルム 重量2 防御力+2 背景 パーティのリーダーを務める空の戦士。闇の宗教の研究所を10年前に逃げ出した後、暗殺者として一時は生きるが今は探索者として冒険している。ちなみにラフェルの正確な出生は謎である。戦闘では他の仲間の回復をよくやる(笑)(←(笑)の意味は本編で)。 |