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セブン=フォートレス V3 & パワード
超長編キャンペーンリプレイ


精霊界、幻夢界の下にある闇界よりもさらに下、混沌の支配する場所、冥界。
そこは世界創造と同時に生まれし"負の存在"が押し込められた世界。
――そんな空隙の合間で――
寂々とした意志が、声にならない響きで囁き遇っていた。
意志は音に、音は姿に、そして生まれる統一された道標。
それは存在、原初にて創造されし裏切りの過去。
忘却の彼方に置き去りに去れし第三者。
全ての混沌が、遍く"負の存在"が一斉に呟いた…… ――……"真なる竜"……―― 囁きは響き遇い、姿は音を持って存在し、そして明確な意志が目覚める。
暗黒の闇を越え。
夢と幻を突き破り。
それは八つの世界を咽下せんと。
誰もが自然と……蒼を見上げた。


真竜伝説


第0.1話「ラース=フェリアのプロローグ」


 

決戦前夜の葛藤

 S=FV3が発売され、さらにパワードも発売された数日後の話、私はそれ等を使ったロングキャンペーンを行う予定となっていた。
しかし、前日まで続いていたダブルクロスのキャンペーン(私こと相原空人がGMであった)に手間取り、S=Fのキャンペーンネタは何も考えて無かった……。

――午前1時30分――

明日(正確には今日)から始まるキャンペーン。PLは2人しか来ないらしい(それも問題がある気もするが………)。
さて、どうするか……おおそうだ! 確かリプレイ『フォーラの森砦』の中に載っていた"七宝珠の勇者"の中に、何かシナリオ作成に役立つコラムが載っていたはず……。
と『フォーラの森砦〜七宝珠の勇者〜』のリプレイを読み返し――

(1)ボスキャラは誰か?
(2)PC達の行動理由は?
(3)PC達がプレイ中する目的は?

と、以上の3点があれば大丈夫らしい。なるほどなるほど。
さて、今回のPL二人はラース=フェリア人とし、ファージ=アースから来る(次回から来る)勇者を迎えに行く話にしよう。よって、行動理由は勇者との合流を目指す、プレイ中の目的は合流する場所、すなわり勇者降臨の地へ向かう事、としよう。
あとはボスか……よし、アルゲルで行ってみようか。
ふむ、(1)(2)(3)全て決まった。これで安心だ。
現在午前1時35分、私は眠る事にした――

ラース=フェリア世界観説明

GM:では、これより超ロングキャンペーンをはじめようかと思います!
ガルチラ:今日は2人だけなんですよね?
GM:そうです。今回はラース編、ファージ編、エルフレア編と3つのプロローグセッションを行い、それぞれから勇者が合流する事で、キャンペーン第一回のパーティが組まれます。
ガルチラ:と言う事は、今日集まった俺等はラース=フェリア代表?
GM:まぁそんな所だ。もっとも、エルフレア代表は途中からの参加になるけどね。
ガルチラ:S=Fパワードを導入しているのなら、エルフレアだけでなくて、エル=ネイシアのプロローグはしないのですか?
GM:第三世界エル=ネイシアはちょっとキャンペーンのネタ的に、PLにやってもらうわけにはいかないのだよ、まぁ後々関わってくる事だからシナリオには登場するはずだけどね。
ガルチラ:NPCと言う事ですか……わかりました。
ちなみに、キャンペーンネタだとかどーとか言っているが、何も決まっていないのは前述の通りなので、ここでの発言はその場での思いつきである(笑)
夢月:ところで、私はS=Fを遊ぶのが始めてなのですけど……さっきから意味不明です(笑)
GM:おお、そう言えばそうだったな! ではラース=フェリアの暦で紋章暦7年……と世界観を説明しよう。この世界はいろいろと滅亡の危機に面しています。ぽこぽこ魔王が現れ、それに伴い勇者がぽこぽこ現れる……そんな世界。それぞれ属性が7つ――空・森・炎・海・闇・氷・幻の7属性あって――まぁ剣と魔法とノリと勢いの世界……そんな世界? 説明終わり!
夢月:早っ!(笑)
ガルチラ:まぁ俺は世界を知っているからいいですけど(笑)
GM:う〜ん、しかしラース=フェリア……それ以外に何を説明しろと(笑)
ガルチラ:せめて神様や世界の歴史背景か現状ぐらいはして下さいよ!
GM:たしかに……まず、この世界を作った一番凄い神様は超至高神と呼ばれており、今、その超至高神様は遥か創生の時代に起こった争いで傷つき、その回復を図るために眠っています。その下には白神・黒神の2神がおり、さらに下に八大神と呼ばれる神様がいる。超至高神が作った世界は全部で8つあり、八大神のうち1人『天神』の管轄する第一世界ラース=フェリアが今回の舞台世界です。ちなみに白神・黒神は神の世界・混沌の世界をそれぞれ管理している――と言い伝えられています。
夢月:なるほど……それがゲーム的にどう関わってくるのでしょうか?
GM:いや、関係無いんだけどね。
ガルチラ:関係ないんですか!?(笑)
GM:どうせ神様なんていてもいなくても世界滅亡に変わりないしさぁ。
夢月:そ、そんな世界っていったい……。
GM:まぁそれで、現在のラースフェリアだが、つい半年ほど前、魔王エンディヴィエという最強の魔王の復活により世界が消滅の危機に陥りました。しかし、そこはぽこぽこ現れた勇者により世界消滅は回避され、いまラース=フェリアはいつもの平和へと戻っていた……という所です。
夢月:復興早いですね(笑)
ガルチラ:ラース=フェリア人は復興技能が以上に高いから(笑)
GM:さて、今回使うのは『セブン=フォートレスV3』&『セブン=フォートレス パワード』です
夢月:何か違うのですか?
GM:データ的にいろいろと違ったりするが、世界観が少し違う。第一世界ラース=フェリアを管理する天神より、この世界の守護を任された守護神というのが7人いるのですが……もう死んでいます。
夢月:死んでいるのですか!?
GM:正確には、異界からの侵入者と戦い傷つき、それぞれラース=フェリア上に7つある七砦という魔導建造物の中で自らを封印し仮死状態になっています。
夢月:わかりました……それで、それがどうゲーム的に関係してくるのですか?
GM:いや、だから関係は無いんだけどさ。
ガルチラ:説明意味無いじゃないですか!(一同爆笑)
GM:まぁ、ほら……(以下略)  

ラース編キャラクター作成開始

GM:さぁ世界観も説明した事だし、そろそろキャラクター作成に入りますよ! 今日はそのままちょっとしたプレイも行う予定だしな!(笑)
ガルチラ:じゃあキャラ作前に、今回予告をお願いします。
夢月:こんかい予告?
ガルチラ:S=FV3では、キャラクター作成の際にその後のプレイが円滑に進行できるよう、今回予告――つまり今回のセッションのあらすじをGMが言うことで、そのストーリーに沿ったキャラを作る事ができるんだ。
夢月:ああ、GMとPLの共通認識が生まれれば楽って話ね?
ガルチラ:そういう事、さぁGM! 予告を!
GM:う、うむ……では今回予告でも言おうじゃないか!
と、ルールブックを真面目な顔で開きつつ。とある文章を朗読するGM。
ガルチラ:って、それ思いっきり『V3』と『パワード』に載っている最初の文章、そのまんまじゃないですか!
夢月:そ、そうなのですか?
GM:まぁ寝言はほっといて……。
ガルチラ:流しますか!? 相原さん、予告考えてなかったんでしょう!(笑)
GM:う、うるさい! わかってるなら俺にやらすな!(笑)
夢月:予告、意味あるのですか?
ガルチラ:いや、普通ならあるんだぞ、本当に(笑)
GM:だけど、今回は超ロングキャンペーンと銘打っているし、キャラクターはまったくの自由で作ってかまわない。そういう事もあって予告は考えなかったんだよ、俺は(笑)
ガルチラ:………………。
GM:嘘です、ごめんなさい。
と、てんやわんやでキャラクター作成が開始されます。クラス、属性、能力値、特殊能力、戦闘能力値、CF修正値、移動力、装備、魔法を決定し、そしてパーソナリティーへ
GM:さぁデータ的なものは決定したね? 最後はパーソナリティーだが、その前に"生まれ"と"あやしい特徴"をダイスで振ってもらおう。
夢月:"生まれ"はともかく、"あやしい特徴"ですか?
ガルチラ:まぁ見てなさい。この世界に生まれた人はそういう宿命を背負っているのだよ(笑) では"生まれ"表、"あやしい特徴"表の順番で振ります。
GM:どうぞ。
ガルチラ:"生まれ"(コロコロ)……『神の血脈』? なんだろう? 次は"あやしい特徴"……『呪い』?
GM:次は夢月。
夢月:まず振ってみます。"生まれ"が……『疎まれた子』に、"あやしい特徴"が……『死神』?
GM:死神は――"貴方の仲間は皆死にます。なぜか周りは君の事を死神と呼ぶ"――らしいぞ(笑)
夢月:最高です! それしかない!(笑) そしてガルチラのキャラに付きまといます!
ガルチラ:おい! それじゃあ俺がまっさきに死ぬじゃないか!!
夢月:それも運命です(一同爆笑)
GM:そういえばガルチラのキャラは、何かの神様の生まれ変わりみたいだね?
ガルチラ:でも自覚はしてない事にしたいです。
GM:うん、その方が面白そうだし自覚してない事にしよう。それより呪いってなんだ?
ガルチラ:そうですねぇ……何か良い案ありますか?
夢月:じゃあ"おにぎり"になっちゃうって言うのはどうです?(一同爆笑)
ガルチラ:"おにぎり"かよっ!(笑) それじゃあ誰かに食われそうじゃないか!(一同大爆笑)
夢月:パーティーの非常食としても良いですし(笑)
GM:何口食べられたかで、人間に戻った時のHPも減ってる(笑)
ガルチラ:戻ったら歯型とかついてるんですよ!? おにぎりは"食べ物"じゃないですか! ペンギンとか動物の方がまだマシですよ!
夢月:最高ですよ"おにぎり"(笑)
GM:やっぱ"おにぎり"にしよう!
ガルチラ:マジで"おにぎり"ですか!? じゃ、そのうち真面目にして下さいよ!
GM:真面目ってなんだよ(笑) "おにぎり"が一体何にどう真面目になるんだ(笑)
夢月:もう、焼き"おにぎり"とかにしかならないです(一同爆笑)
GM:もしくは手巻きとか(笑)
ガルチラ:それじゃあ、もう"おにぎり"とは言えません!(笑)
GM:まぁ"おにぎり"だけじゃ可哀相だから、手と足ぐらいは付いてていいよ、紐みたいな手と足(一同爆笑)
夢月:大きさは"三角おにぎり"ですよね。
GM:そうそう。……あとはどうやると変身するかだね(笑)
ガルチラ:えっ!? もしかしてマジで"おにぎり"なんですか!?
GM:そりゃそうだよ。あ、大丈夫、"おにぎり"になっても、喋っていいから――「やめてくれ〜!」――とか(笑)
ガルチラ:決定ですか! 大丈夫じゃないですよ! それに「やめてくれ〜!」って食べられてるんじゃ無いですか!(一同大爆笑) 
GM:ほら、よく犬とかに食われそうになりそうだし、その時に喋れて、かつ手足があって動ければ……なんて幸運! 逃げれるかもしれない(笑)
ガルチラ:その前に、犬に食われそうになってる時点で、おにぎり的に絶対絶命です! おもいっきりギャグキャラじゃないですか!(笑)
GM:まぁS=FのPCなんて、だいたいギャグキャラだし(笑)
夢月:いいなぁ…プレイ始まる前から、もうキャラ立ちしている(笑)
ガルチラ:良くねーよ! 羨ましいならお前も"おにぎり"なってみろよ!
夢月:いや、食べる方でいたいですし(笑)
ガルチラ:犬だけじゃなく、お前も捕食者かよ(一同爆笑)
GM:じゃあ"おにぎり"で決定だな(笑)――変身のきっかけは単純に『異性に抱き締められたら』にしよう!
夢月:ああ、簡単でいいですね(笑)
ガルチラ:俺、女性恐怖症になりますよ!
GM:変身するとやっぱり声も――「オイ! どうするんだよ!(裏声で)」――と高くなる(笑)
ガルチラ:頑張ってみます(笑) あ、そういえば武器はどうなるんですか?
GM:そりゃあ、武器も楊枝に変身で(笑)
ガルチラ:よ、楊枝……じゃ、じゃあ防具や服は海苔になるんですか?(笑)
GM:ああ、それで行こう!(笑)
夢月:いつか呪いを解く日を夢見て……そうじゃないと恋愛も出来ません(笑)
ガルチラ:"おにぎり"……マジですか……(←もう諦め口調)
GM:しかし凄いな"おにぎり"(笑)
夢月:まったくです(笑)
ガルチラ:分解する所がポイントですよ! 風呂とかに"おにぎり"状態で入ると――「うおぉーーー!!!」(←もうヤケ)
夢月:分解(一同爆笑)
GM:人間に戻るのは制限時間制にしようか? 2D6分で戻る事にしよう。
ガルチラ:わかりました。戦闘中も1ラウンド1分だから、まぁ妥当なところです。制限時間ジャッジでのクリティカルやファンブルはどうしましょうか?
GM:有りで行こう。面白いし(笑)
ガルチラ:それより、この呪いをかけた奴はどんな奴なんでしょう! なんて馬鹿な呪いをかけるんだ!(一同大爆笑)
夢月:ちなみに、いつから呪いを受けたのでしょうか?
ガルチラ:物心ついた頃からがいいです。
GM:ではそれで……きっと両親なら理由を知ってそうだが……まぁ教えてないでしょう(笑)
ガルチラ:だと思います。これからの人生は"おにぎり"で苦労しそうです(笑)
――ここでガルチラは一人、トイレへと行った……残ったのは夢月とGMのみ――
GM:しかし"おにぎり"はおいしいな、ウマイって意味じゃないぞ(笑)
夢月:ガルチラはトイレで一人、さめざめと泣いているかもしれませんね、ちょっといじり過ぎましたか?
GM:いや、意外ともう切り替えていて「どうやったら"おにぎり"でカッコよく演出できるか」とか、考えているかもよ?
夢月:どうでしょう(笑) そこまでTRPG馬鹿でしょうか?(笑)
――と、こんな会話がなされている事をガルチラは知らず――
GM:お、帰ってきたみたいだな。
夢月:そうみたいですね。
ガルチラ:あ、スイマセン、さぁキャラ作を続けましょう!
GM:そうだね。
ガルチラ(席について):いや〜、ちょっと"おにぎり"な自分のオープニング考えていましたよ(笑)
どうやら夢月の予想より、GMの予想の方が当たっていたようである(笑)
――リプレイ読者には解らないだろうが、ここで一端テープが止まり……そして再開――
GM:さて、テープ止めてから3時間……12時集合より4時間が経過しました。これを聞くと、あとで自分がヘコむんだ……。
夢月:プレイヤーは2人なのですけどね(笑)
ガルチラ:なんで、こんなにキャラ作が進まないのでしょうか?(笑)
GM:ああ、まったくだ……。
夢月:やはりアレですね……『時におむすび、お前の中身は何だ?』(ドスを効かせて)
ガルチラ(高い声で):「ふざけるな! 何を考えている!」
夢月:『梅干だったら許してやる……しかし! 鮭やタラコだったならば……許さん!!!』
ガルチラ:「こ! 昆布じゃダメなのか!?」
夢月:『……それは……俺の大好物だ!!!!!』(一同笑)
ガルチラ:「うわぁぁぁああ〜〜〜!?」(一同爆笑)
いや、お前等……ってか、進まない原因は明白だろう……(笑)
GM:もうそれはいいから! 早くガルチラはキャラの名前決めなさい! 始まらないのは、いろんな意味でお前のせいだぞ(笑)
ガルチラ:う〜ん、普段はよく"レオンハルト"って名前を使うんですよ……。
夢月:じゃあ、それでいいじゃない?
ガルチラ:それが、ナイトウィザードに同じ名前のNPCがいるんだ。
GM:ああ、ヴァンパイアの元締めであるレオンか。
ガルチラ:はい。
GM:いいじゃないか、君もレオンにすれば……シナリオにヴァンパイアのレオン出してあげるよ。――『へぇ、君もレオンというのか? 凄いね……"おにぎり"のくせに』
ガルチラ:「なに〜!?」(笑)
GM:『……確かに…カッコいいし、強いし…君は僕と殆ど一緒のようだ……ただ、一つだけ違う所があるとすれば――
夢月&GM(ハモリながら):――そう、君は"おにぎり"だ!』(一同大爆笑)
ガルチラ:やめときます。
まぁGMにも責任の一端があった事を、ここで認めよう(笑)
そして……さらに1時間が経ち、ついにキャラ作開始から5時間が経過……ついに2人のキャラが完成する!
GM:さぁ、自己紹介をお願いしましょう! まずは夢月からお願い
夢月:名前はミスティです。16歳の女性です。幻/海のプリースト/フォーチュンテラーですね。
『疎まれた子』と『死神』のライフパスであり、生まれは不明。幻導王フィルナ=メイによって、どこからか拾われてきた謎の出生という設定です。
実際の王族でもなんでもないのですが、フィルナは「よいのです…」と咎めない。なぜミスティの自由を許すのかも謎です。
GM:ふむ、不思議なヒロインタイプだな。さぁ次だ。
ガルチラ:名前はイシュエル=シルヴァーナ。愛称はイシルで。闇/氷のウォーリア/ライトアームズで居合斬りの使い手です。兄弟子のような存在としてクロトワ=フィルナスがいます
GM:クロトワ? ……あぁ、あの仮面つけた○ャアみたいな人か(笑)――「イシル…妹はいるか?」
ガルチラ(イシル):「はい。居ます」
GM:「大事にしてやるんだ……」(笑)
夢月(以下ミスティ):シスコンですか?
GM:クロトワはシスコンらしい。ルールブックにもそう書いてあるしな(笑)
イシル:そして、ライフパスは『神の血族』と『呪い』。呪いの内容は"女性に抱き締められるとおにぎりになる"
です。
GM:鎧や洋服は海苔となり、剣は楊枝になる。発動後2D分後に元の人間状態に戻れるってルールでいこう。
イシル:はい。もう諦めてます(笑) あ、そうだ! 出身は幻の都市と言われるマリーシにしました。
GM:マリーシか……ミスティは幻導王の城にいそうだし…両方ラ・アルメイア地方だな。合流しやすそうだ(笑)
イシル:クロトワはどうも世界破滅の危機にいろいろ動き回っていて神出鬼没なので、クロトワと一定期間知り合いになっておけそうなのが、マリーシかなと思ったのです。
GM:ふむ、それは利にかなっていて宜しい。さて、自己紹介はそんな所で良いでしょう。

シーン1 "おにぎり"の旅立ち

GM:最初はイシルのシーンからです。どうぞ(笑)
イシル:じゃあマリーシで俺が剣の修行をしていた頃の話です。
GM:なら目の前でクロトワと練習中ってシーンから――(ここでGMはルールブックのクロトワの項を読む)――「まだだ、まだ終わらんよ!!」
ミスティ:……それじゃクロトワの方が俺に負けてる台詞じゃないですか?(笑)
GM:はっ!?
イシル:俺勝ってるんですか!? 思いっきり負けてる所想像してたんですけど(笑)
GM:しかし、クロトワのセリフにそう書いてあるからな(笑)
イシル:「やっと……やっとクロトワさんに勝てましたよ!」(笑)
GM:「まだだ、まだ終わらんよ!!」――本気になって打ちかかって来るクロトワ(笑)
イシル:「うわぁぁぁぁ〜」……俺の剣が宙に飛び、本気を出したクロトワに簡単にやられます。
GM:そんなクロトワとの修行の日々が幾カットか入り……。そして別れの時――「……行かねばならない」
イシル:「クロトワさん!? どこへ行くのですか?」
GM:「フレイスへ……世界の危機が迫っている」――そう言って"変な鎧"を装着し出す。
※『フレイスの炎砦』参照
イシル:「世界の危機? ってその鎧!――」
GM:と君が何かを言おうとする前に、クロトワは鎧を着終え、どこぞへと消えてしまう。
イシル:ではクロトワの居なくなった所で一人「……ダサイ」
GM:それより何日か経って……ボロボロになったクロトワが君の前に現れる。
イシル:いきなりボロボロじゃないですか! ――「ク、クロトワさん!?」
GM:「大変だ。この世界に、異世界の者が攻め込もうとしている……この世界――ラース=フェリアが危ない」
イシル:「でもクロトワさん! 世界の危機って言ったって、この世界では半年前に、空導王アンブレアス=ガェアの出したおふれにより、497人の勇者が死んでいるのですよ? いまさら世界を救う勇者など、どこにも……」
GM:「大丈夫だ。勇者はまだ残っている。……異世界だ……運命の勇者は異世界――第8世界にいる」
イシル:「異世界!?」
GM:「そう、そしてその勇者は白き剣の元へと降り立つだろう。この世界にある白き剣の元へと……そこへ向かうのだ」
イシル:「白き剣の元へと降り立つ……運命の勇者」
GM:「頼んだぞ…勇者を守り、導くのだ」
イシル:「必ずや…俺が……勇者を助け、この世界を救って見せます!!」
GM:「うむ……任せたぞイシル。――では私は、妹を救いに行ってくる」――そう言って消える。
ミスティ:あ〜…なんかカッコイイかも(笑)
イシル:とまぁ、そんな話は過去の話。今の俺は犬に追いかけられ――「うおおおおおぉ!!!」――と旅立ち5分で"おにぎり"状態となり危機に陥っています(一同大爆笑)
GM:ば、馬鹿だ…(笑)
ミスティ:さっきのカッコよさが微塵も感じられないです(笑)
イシル:(コロコロ)……どうやら今回の呪いは11分経つまで解けないようです(笑)
ミスティ:2Dでしょ? 長いですよ(笑)
イシル:ちなみに(コロコロ)……4分はすでに経っているみたいだ(笑)
GM:旅立ってから5分で、すでに4分が経っている?? ……旅立ち1分で"おにぎり"化したのかよ! 旅立ってから"おにぎり"状態の方が長いじゃないか!(笑)
イシル:「くっ! このラ・アルメイアの地を離れる前に……マリーシを出る前に、俺はピンチだ!!」
GM:まだマリーシも出てなかったのかよ! 旅立ってねーよそれ!! 旅立ちの街じゃないか!!!(一同爆笑)
イシル:町を出ようとした所で、女の人にぶつかり思わず転びそうになった女の人を支えるように――『ボンッ!』(笑)
GM:じゃあせっかくだし――(戦闘管理シートを広げる)――ちょっと、命を賭けた鬼ごっこでもしてみるか……"おにぎり"と犬は、4スクエア分離れています。7R(ラウンド)経つと、君は人間に戻れる。
イシル:それまで逃げ切れ…と言う事ですね。
GM:イエス!
ミスティ:ちょっと質問です。"おにぎり"状態は何かジャッジにペナルティがあるのですか?
GM:ああ、そうか……ある事にしようか。
イシル:余計な事言うなよミスティ!(笑)
GM:そうだな……じゃあ基本能力を全て十分の一で判定って事にしよう。
イシル:わかりました……って敏捷10の俺は敏捷1として判定ですか!?
GM:おもしろいだろう?(笑)
イシル:おもしろいです! やりましょう(笑) 全力移動で――(コロコロ)……3、足して4。移動力0(一同爆笑)
ミスティ:"おにぎり"に1スクエア(つまり7メートル)は、限りなく遠い(笑)
GM:ちなみに犬は基本敏捷力を8として(コロコロ)……11。5スクエア…あ、追いついた(笑)
イシル:「うわあああああぁ」(一同大爆笑)
GM:犬はアングリと口を開け、"おにぎり"に――
ミスティ:とそこで! 犬に向かって数個のマフィンが投げつけられます!
イシル:マフィン?
GM:一体なんだ?
ミスティ:マフィンを投げつけ、イシルを救ったのは一人の少女です。そうあなたの(イシルの)妹です!!!
GM:………………(思考中)
イシル:………………(思考中)
イシル&GM:『何〜〜〜〜〜!?』
GM:ミスティ本人じゃないのかよ!
イシル:何勝手に人の妹操ってんだよ!!
ミスティ:誰がこんな"おにぎり"を助けますか! ちなみに妹君の名前はそのまんま『マフィン』です。きっと兄が"おにぎり"だったせいでしょう。ジャイ子のような名前の付け方されています。
GM:おお! 兄が"おにぎり"妹が"パン"か!?
イシル:ちょっとGM! 納得してないでツッコンで下さいよ! ってかミスティ! さりげなく最初の方で"おにぎり"を侮辱するような言葉を吐いてなかったか!?
ミスティ(マフィン):『大丈夫! お兄ちゃん!?』
イシル:「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」――とそろそろ人間に戻ろう(笑)
GM:では戻った(笑)
ミスティ(マフィン):『良かったお兄ちゃん! どうしても渡しておきたい物があったの!』
イシル:「ありがとう。何か知らないけど、ありがたく貰っておくよ…」――何か良い妹だ♪
ミスティ(マフィン):では妹は懐から黒く長方形な"薄っぺら"を出します。
イシル:薄っぺら?
ミスティ(マフィン):『代えの海苔よ……これで、いざと言う時も大丈夫ね♪』
イシル:普通お守りとかだろ!? なんだ"海苔"って!!!(一同爆笑)
GM:では受け取らないのかい?
イシル:いや、受け取りますよ。大事な妹ですから(笑) ――「大事に使わせてもらうよ――それよりマフィン、留守を頼むぞ……俺がいなくとも、マリーシの巫女として立派に頑張るんだぞ」
GM:巫女だったのか?
イシル:そうだったのです! 今そう決めました(笑)
ミスティ(マフィン):『うん…わかった! じゃあお兄ちゃんも頑張ってね! 呪いにめげちゃ駄目だからね!』
イシル:「ああもちろんだ。それにこの旅で、もしかしたら呪いが解けるかもしれないからな……」
ミスティ(マフィン):『そうだといいね♪ ……行ってらっしゃい』
イシル:「……ああ」
GM:では君がマリーシを出ると、蜃気楼のようにマリーシは消えていく。
イシル:「さて白き剣は…………どこにあるんだ???」  

シーン2 未知との遭遇

GM:では次はミスティに行こうか? 場所は幻導王フィルナ=メイの居城――
イシル(いきなり召使):トントンッ!――『ミスティ様? 朝食の用意が出来たのでお持ちしました』
ミスティ:寝ています。
イシル(召使):『もう日はとうに昇っていますよ? さぁ起きて下さい!』
ミスティ:「わかっています。もうその言葉は聞き飽きました……」
イシル(召使):クドクドクドクド……と朝から説教して召使は出て行きましょう。
ミスティ:この城の中は居づらいです……。朝御飯食べたら、さっさと城下町の方へ出ましょう。
GM:では街へと繰り出し少し経つと――「やぁお嬢さん! 暇でしたらお食事でもどうですか?」と神官服着た38歳ぐらいの男性に声をかけられるよ。ちなみに顔はこんな感じだ(ナティノ=マゴメノジョ=ナザン V3システムP199参照)。
ミスティ:「またあなたですか? 大僧正?」
GM:「まぁいいじゃないか、一緒にフレンチでも軽くどうだい? フレンチが何かって? ……さぁなんだろうね(笑)」
ミスティ:……でもせっかくだし"ふれんち"をご馳走になろうかしら?
GM:ではお店に入ったよ。ナティノ大僧正への店長の視線は冷たい。どうもツケで食べる常連のようだ。
ミスティ:問答無用で――「ここに載っている料理、全部下さい」――で、一口づつ味見する(笑)
イシル:ひでぇ(笑)
GM:「よ……よく食べるねぇ……一口づつだけど」(苦笑)
ミスティ:「お城はちょっと居心地悪くって…好きに食べられないのです」
GM:「そうか……ミスティちゃんもいろいろ大変だね? と、それはさておき、そろそろ場所を移動しようか?」
ミスティ:「どこへ行くのですか?」
GM:「もちろん大人の場――ってててててて!!!」……と左手薬指を押えて騒ぎ出すナティノ。どうも指輪が締め付けるらしい(笑)
イシル:ナティノ大僧正は、浮気防止リングとか言う奴を左手の薬指につけているらしいぞ(笑)
ミスティ:「懲りない人ですねぇ……」(笑)
GM:「ま、今日は一緒に御飯食べれただけでも、よしとするかな」
ミスティ:ちょっと笑っていましょう。でも、こんな日常に何か偽物っぽさを感じている私……お店を出て、空を眺めながら人知れずため息(笑)
GM:と、ミスティと同じように空を見上げるナティノ大僧正なのだが、突然真面目な顔になる。
ミスティ:???
GM:一人ごちます――「まさか…世界のバランスが……」
ミスティ:「世界のバランス?」
GM:「すまないミスティちゃん、この続きはまた今度ね♪」――とナティノ大僧正は忙しそうに神殿の方向へ走っていく。
ミスティ:もう一度空を見ながら――「何が…起ころうとしているの!?」
GM:ミスティが見る限り、その空は蒼く広がっている。今はまだ君にはその蒼が平和に見えたのだった。
ミスティ:な、なんでしょう、その妙なモノノーグ調は(笑) そうそう、私はそうやって空を見げて歩いているので、目の前の人にぶつかってしまいます。では、バランスを崩してイシルに掴まります(笑)
イシル:ぶつかった人って俺かよ!!!(一同笑)
GM:『ボンっ!』――っと効果音が入る。
イシル:"おにぎり"化決定ですか!?(一同爆笑)
ミスティ:「え? なに!?」
イシル:「な、なんて事をしてくれたんだ! い、いや、俺の方こそぶつかってしまってすまない――ってそんな事を言っている場合では無い!(笑) これにて失礼する!!」――と"おにぎり"がワタワタした後、チョコチョコチョコっと裏路地へと逃げていく(笑)
ミスティ:「ちょ、え? おにぎり??? ちょっと待って!?」――トタトタと追いかけましょう(笑)
イシル:じゃあ逃げながら呟きを聞いてくれ……「まったく、なんで急に……どうにもマリーシを出てから不運が続いている気がする!――俺は早く、世界を救う運命の勇者殿を向かえに行かねばならぬと言うのに!!!」
ミスティ:ここは見送りましょう(笑)――「今のは一体…? 新手のクリーチャー???」  

シーン3 出会いそして突然の別れ

イシル:俺は路地裏で『ポンっ!』と元に戻るぞ!
ミスティ:ではイシルとぶつかった所で、"海苔"を拾いましょう。
イシル:オイ待て、勝手に人の海苔を奪うな! それじゃあ裸で変態じゃねーか!!(一同爆笑)
GM:路地裏で裸のイシル……。
ミスティ:あ、いや一応、拾ったのは妹マフィンの渡した、予備の海苔にします…あまりに不幸なんで(笑)
イシル:まぁそれならいいか。――素知らぬ顔で路地裏を出て行きましょう。
ミスティ:私はまだ海苔を拾ったまま考え込んでいます(笑)
イシル:何ー!! ――「おい、そこの少女!! その手に持っているものを俺に返せ!」
ミスティ:「この……海苔を?」
イシル:「そうだ! ソレは俺の物だ」
ミスティ:「コレは"おにぎり"の落し物よ?」
イシル:「………………」――言葉に詰まります――(「なに〜! やはり見られていたのか!?」)心の声です(笑)
ミスティ:「あなた"おにぎり"?」(笑)
イシル:少し顔を赤くしながら頷きましょう――そして……「俺はある呪いをかけられていてな、それは女性に強く接触されると"おにぎり"に変化してしまう呪いで、その海苔は――って笑うな! 話を聞け!!」
ミスティ:あははははははははっ(真面目に語るイシルに、ミスティのPLが笑っている)
イシル:「じゃあいい! ちょっとこっちに来い!」――と路地裏に連れて行って――「さぁ、俺に抱きつけ!」
ミスティ:ドゴッと杖で殴ります(笑)
イシル:「殴んじゃーねーよ! 抱きつけって言っただろ!?」
ミスティ:「あなたは変態ですか!? 自分が何を言っているのか解っています?」(一同爆笑)
イシル:「う、うるさい! じゃあ後ろ向くから、羽交い絞めでもなんでもいいから、やってみろ!!」
ミスティ:嫌々ながら、羽交い絞めにしましょう(笑)
イシル:『ボンッ!』――そしてクルリッと"おにぎり"が振り向き――「これで信じてもらえたかな?」(一同爆笑)
ミスティ:(またPLが腹を抱えだす)
イシル:「さ、そういう理由だ。その海苔を返してくれ」――と紐のような手を出す(笑)
ミスティ:あはははははは――(ジャスチャーで海苔が"おにぎり"の手が届かない高さでヒラヒラさせるミスティ)
イシル:「あ、おい! ふざけるな! 届かないだろ!」――ピョーンピョーン!!(笑)
ミスティ:「あ!? 風で!!」
GM:ヒュ〜ルリ〜♪ ヒュ〜ルリ〜ララ〜♪ と風に舞う海苔(笑)
イシル:本当にふざけるなよ!!(笑) 俺は追いますよ! 猛ダッシュです!
GM:海苔はヒラヒラと舞い飛び、川の方へ……。
イシル:「とうっ!」――とっさにジャンプ! 空中で見事なキャッチ!!!
そして――「し、しまった〜〜〜!?」――『ボチャンッ!』――「うあああぁ!!!……」――川に流されていく…俺! 声がどんどん小さくなっていき……シーン終了!(一同大爆笑)  

シーン4 謎の密談

GM:さて、流れ"おにぎり"は一端置いておいて、ミスティよ、君は城に戻って来た――ちと知覚ジャッジをしてくれ。
ミスティ:(コロコロ)……あ…(コロコロ)……あれ?…(コロコロ)……クリティカルがいっぱい出て、成功値は34です(笑)
GM:では全部聞こえていいね。君が廊下を歩いている時だ、誰かと話す幻導王フィルナのヒソヒソ声が聞こえてくる――「そうか…フォーチューン地方にある、"あの"アラムートの姫が遂に結婚か……その事は、ミスティの耳にはいれぬようにするのだぞ」
ミスティ:(「私の話をしているの?」)――耳をそばだてます。
GM:「しかし、例えミスティ様の耳に入ったとしても……」
「入る入らないが問題なのでは無い。あの都市……いや、万全を期して、あの地方一体の話は出すでない。もし、それらの事が自分に関係があると知ったなら、ミスティの事だ。きっと自分で調べに行ってしまうだろう……例えこちらがどんな事をしようとしてもな……」
「解りました……」――カッカッカッと2人分の足音が扉に近づいてくるよ。
ミスティ:廊下にあるカーテンとかの束の中へ身を隠します。
GM:部屋から出てきたのは、宰相と軍部の将軍だ。「アラムートの事だけでなく、フォーチューン地方の事まで口に出すなとは……」「しかたあるまい。時期が時期だからな…」――そう、二人は囁きあいながら廊下を去っていく。
ミスティ:「フォーチューンの…アラムート……? 私の出生に何か関係があるのかしら……」  

シーン5 "おにぎり"のお供

GM:一方"おにぎり"です。
イシル:ザバーッ!! と川辺に倒れます。――「あ、あと1分…人間に戻るのが遅れていたら…全て分解するところだった……」――立ち上がりましょう。
GM:『グルルゥ』――君の側にはたまたま川辺に居合わせた犬がいる。寄ってきたらしい。
イシル:慌てませんよ。今の俺は人間ですからね! 非常食を取り出して犬に与えます。「ほれ」
GM:では食べます。ムシャムシャ……。
イシル:食べる犬を眺めながら――「間違っても俺を襲うなよ……」
GM:犬は食べ終わると君の後を付いて来る。
イシル:なに〜!? しまった! 犬に懐かれた〜!(笑)
GM:幸運ジャッジで振ってくれ。15以上で巻けるぞ。
イシル:(コロコロ)……19です。巻きました。――「ここまでくれば安心か……もう二度と、俺は襲うなよ……」――せっかく幻導王の治める首都にいるんですし、"白き剣"に対して情報を集めたいですね。
GM:いいよ。探索者教会もあるから情報収集には事欠かない。
イシル:自分と似たような探索者風の人に話し掛けます――「ちょっと訪ねるが『白き剣』というのを知らないか?」
GM:「さぁ…スマンが知らないな」
イシル:「そうか…」――やはり、下っ端では無理かもしれないな。と思おう。  

シーン6 謎のげはは男登場

GM::さて、一方城です。ミスティは何をしているのかな?
ミスティ:私は旅支度をしています。ここで旅立たなかったら、一生自分の出生について調べる事が出来ないような気がしますから。
GM:と君が自室から出ると衛兵に捕まる。
ミスティ:え? 「ちょっと…何するの?」
GM:「幻導王様のご命令ですので……失礼」(コロコロ)……精神ジャッジで目標値23。
ミスティ:(コロコロ)……無理です。
GM:では君は眠ります。そして夢を見る。そこは薄暗い牢屋の中、幼い君はその冷たい牢屋の中で一人ぼっちだ。影のかかった顔の見えない男が
――「すまないな、本当はこんな事はしたくないのだが……これも運命……辛い事を背負わせてしまって、すまない……」――
人物が消え、次はメイドのような人が御飯を持ってくる場面、場所はもちろん同じ牢屋だ――「申し訳ありません姫様……これも、王の命令ですから……」――どうも"姫様"というのは君の事らしい――とこんな所で夢から覚め、意識が覚醒するとそこは牢屋です(笑)
ミスティ:夢の続きのようです(笑)
GM:だけど違うね、牢屋の作りが全然違う。
イシル(突然メイドになって):『申し訳ありませんミスティ様、これもフィルナ様の命令ですから……』と言い訳しながら御飯を牢の中へと差し出します(笑)
ミスティ:「あ、ありがとう……」――と微妙に錯乱しながら答えます。
イシル(メイド):『では…』と言ってメイドは居なくなりましょう。
ミスティ:他に誰か居ないのでしょうか? さすがに夢とは違うと解りそうですし。
GM:そうだね、君と同じ牢屋の中に、一人の人影が見える。誰かいるみたいだよ。
ミスティ:「すいません、ここがどこだか解りますか?」
GM(やけに太い声で):「なんだ娘? ここがどこかだと? そんな事も解らんのか? いいだろうこの俺様が教えてやろう」
イシル:なんですかその野太い口調は!(笑)
ミスティ:しかも異様に偉そうです(笑)
GM:「ここはな、イス・フィアが幻導王の居城、その地下牢だ。ふん、娘、貴様もなにかやらかしたようだな?」
ミスティ:「そんな! 違う! 私はなにもやっていません!」
GM:「まぁそう言うな。同じ釜の飯を食う仲間じゃないか?」
ミスティ:「……あなたは……あなたは何? 何をしてここにいるのですか?」
GM:「俺様か? 俺様は勇者だ。そして何故ここにいるかと問うか……それはな遠大なる計画に従い――途中捕まってここにいるわけだ。げははははははっ」(笑)
ミスティ:へ、変なのに会っちゃったなぁ……。
イシル(突然に謎のげはは男):『ところで娘、こんな話を知っているか? エンディヴィエ復活より少し前、空導王の出したおふれにより、500人の勇者のうち497人が死んだ』
ミスティ:「ええ、それなら有名な話だし……知っています」
イシル(謎のげはは男):『そして俺様こそ、その生き残った3人の勇者の1人だ!』
ミスティ:「嘘」
イシル(謎のげはは男):『即答か娘! ならば証拠を見せてやる……しまった!? 我が軍師の魂を宿した盾は、衛兵に捕られたままだった!? まぁいい、マルスは後で取り返すとしよう――ところで娘よ、さぁこの牢の鍵を壊せ!』(一同爆笑)
ミスティ:「無理よ! あなた何言っているの!?」
イシル(謎のげはは男):『なんだと!? 貴様、ではなぜここへやってきた! 俺様を助けに来たのではないのか? ふん、役に立たない奴め』(笑)
ミスティ:「こっちが助けて欲しいぐらいなのに」(笑)――と一応牢を開けようと試みます。
GM:では器用度ジャッジね。
イシル(謎のげはは男):『ならばこれも使え』――針金で出来たピンをミスティに放ります(一同爆笑)
ミスティ:「こんな用意までしておいて開かなかったのですね……」
イシル(謎のげはは男――って長いからもう"げはは"でいいや):『俺様も試したが無理だったのでな』
ミスティ:(コロコロ)……ファンブル(一同爆笑)
GM:ピキンッと変な音がしてピン先が折れ、さらに鍵穴にハマって取れなくなる。
イシル(げはは):『おい娘、今変な音がしなかったか?』
ミスティ:「悲しいけれど、扉はニ度と開かなくなりました」(笑)
イシル(げはは):『なんだとぅ!!!』(一同爆笑)
GM:「おいおい、どうした? うるさいぞ?」――と牢番の人がやってくる。
ミスティ:「ちょっとこの鍵、おかしくありませんか?」
GM:「ん、ちょっと待て……ん? 確かに……これは何か鍵穴に詰まっているな」
イシル(げはは):『おい、どうした? ちゃんと説明しろ!』
GM:「まぁ簡単に言って、扉が二度と開かなくなった」(笑)
イシル(げはは):『それは困るぞ! おい牢番! 牢番なのだから、なんとかしろ!』
ミスティ:「お願いします。私もこんな謎の生物と一緒に居たくありません!!」
GM:「ちょ、ちょっとお待ちを……」――と牢番はいったんいなくなり、城仕えのメイジを連れてきて――「すまない、ちょっとやってくれ」とメイジは炎の魔法を使って、鍵を溶かしてくれる――「ふう、これでよし! さぁ君達はこっちの別の牢に入ってもらうよ」――と別の牢を開けます。
イシル(げはは):『いやまったく助かった、ありがと…よおッ!!!』――と牢番とメイジを殴って気絶させます!
ミスティ:私はその間に逃げ出します。
イシル(げはは):『さて娘よ……って待て娘! おい者ども! 地下牢から脱走者だ!!!』(一同爆笑)
ミスティ:あなただってそうでしょうが(一同爆笑)
GM:ではミスティが地下牢を上りきった所で、牢番の詰め所から数人の兵が出てくる。声に気が付いたらしい。
ミスティ:「地下牢で変な男が脱走しました! 早く行って下さい」
GM:まぁミスティは急遽捕らえられたからなぁ(コロコロ)……うん、知らない――「は、はい!」――どやどやと地下牢へ降りていく。
イシル(げはは):では下の方から声だけ聞こえてきます――『ま、待て! 脱獄者は俺様では無い! 違う、この中途半端に着かけの牢番の服は、そこの男から剥いだものではなく、最初から俺様が持っていたものだ。そ、そうだ、俺様は牢番の服を集めるのが趣味なのだ、ちが…、だから……、やめ…………』(一同大爆笑)
ミスティ((笑いを堪えながら):「兎に角……逃げよう(笑)」
GM:そうしてミスティは城を抜け出します。
ミスティ:旅支度をした荷物は、途中に牢番の詰め所から持ってきたことでいいでしょうか?
GM:ああ、かまわない。……しかしイシルよ、途中から乗っ取られるとは思わなかったぞ(笑)
イシル:いや、おもわず(笑)  

シーン7 再会の二人

GM:さて、ミスティはその後どうしますか? その行動を聞いてからイシルのシーンに行こう。
ミスティ:そうですね。フォーチューンのアラムートという場所に行きたいですし……港に着いた事にしましょう。それで"おにぎり"とぶつかります(笑)
イシル:まだ"おにぎり"じゃねーよ! それと"おにぎり"って言うな(一同爆笑)
ミスティ:どうせ"おにぎり"になるんだし……(笑)
イシル:勝手に決定するな! それにぶつかったぐらいで"おにぎり"にはならねーよ(笑)
GM:うん、これでイシルだけのシーンをやらないでよくなったな(笑)
ではラ・アルメイアの西の端、とある港町をミスティは歩いていると『どんっ!』と誰かにぶつかり前のめりに転びそうになる(笑)
ミスティ:では転びたくは無いので、目の前の人に掴まります。
GM:その瞬間――
イシル:俺ですかー!!!(一同爆笑)
ミスティ:「あ、ごめんなさい――あっ!?」(笑)
GM:一瞬カメラがイシルのかなり後方を写す! そこでは一匹の犬が『キュッピーン!』と目を光らせた!
イシル:「し、しまった〜〜!!!!」――『ボンッ!』(笑)
ミスティ:「あ! 前に見た"おにぎり"!?」
イシル:目の前の人間より、後方の畜生の方が命に関わります!――「すまない! 少しの間、匿ってくれ!!」――と荷物袋に勝手に入ります。
GM:と、ミスティの足元に犬がやってきて――「ハッハッハッ…」と何か食べたそうな目を向ける。
ミスティ:荷物袋を広げて……何か無いでしょうか(笑)
イシル:「俺を見るな!!」――と荷物袋の中から要求の視線!(笑)
ミスティ:あまりに哀れなので、お昼に残したパンを犬にあげましょう。
イシル:「頼む、宿屋へ向かってくれ! ここから歩いて2分のところだ、君の足でな!」
ミスティ:突然の出来事になすがままに宿屋へ向かいます(笑)
イシル:宿屋に着いたらさらに言います――「このイシュエルという男の部屋に頼む」
GM:ではイシュエルの部屋の中です。
イシル:「ありがとう!」――ピョンッ!っと飛び降りて、丁度良く時間も経ち『ボンッ』人間に戻ります(笑)――「すまなかった、君のおかげで助かったよ」
ミスティ:「いったい……何?」
イシル:「いや、何、あの犬だがな、どうも一度甘やかしてしまったのが悪かったのか、俺の事を"エサをくれる人"だと認識してしまってな、どうも俺に付きまとってくるんだ」
ミスティ:「どちらかと言うと……あなた自体が――エサ?」
イシル:「言うな! まぁ実は薄々、俺も犬にそう認識されているような気もしてたんだがな」(笑)
ミスティ:「あなた、前に会った人ですよね?」
イシル:「ああ、また会ったな。前は話が途中で途切れてしまったが、今度こそ信じてもらえたかな?」
ミスティ:「さすがに……はい」(笑)
イシル:「ありがとう、信じてもらえて嬉しいよ――いや、嬉しいんだか嬉しくないのか、微妙だよ」(笑)
ミスティ:「それで"おにぎり"は何をしているのですか?」
イシル:「ああ、実は……って! それとなく"おにぎり"と呼称するな!!!」(一同爆笑)
ミスティ:「(ひとしきり笑って…)でも、じゃあなんで?」
イシル:「そう言えば、自己紹介はまだだったな……俺の名はイシュエル、イシュエル=シルヴァーナ。イシルと呼んでくれ」
ミスティ:「私はミスティ――それで、もう一度聞くけど、"おに……イシルはどうしてここに?」(笑)
イシル:「何かピクっと来たが……まぁいい……俺はフォーチューン地方に渡るため、船を待っているんだ」
ミスティ:「あなたもフォーチューンへ? なら私と一緒に行きませんか? 私はフォーチューンのアラムートと言う場所に向かう途中で、でも一人で旅をするのは初めてだったから、仲間がいると心強いです」
イシル:「そうだな……俺もいい加減、一人で旅をする危険を知った。犬も離れないしな――いいだろう、一緒に行動しようじゃないか。……俺は"白き剣の元に降り立つ運命の勇者"を導くため旅をしている。その手がかりになりはしないかと思って、そこへ向かうんだ……君はどうして?」
※余談だが、距離的に変らないはずのフォーチューン地方とシュローティア地方、どうしてフォーチューン地方へイシルが向かったか、理由を聞いたところ――「空導王は危険」と発言していました(笑)
ミスティ:「私の……ううん、ごめんなさい。それは聞かないで欲しい。それより私、自分の事を勇者だって言っていた人なら知っています」
イシル:「なに、本当か? どこで!?」
ミスティ:「城の地下牢で捕まっていました(笑)」
イシル:「まさか、半年前の空導王の策謀により、497人の勇者が命を落とした。世界の勇者率が減っているこの時期――」
ミスティ:「そういえば、自分は生き残った3人の勇者の一人だ! って言っていましたね」
イシル:「ふっ、それこそ嘘だろう。本当に生き残った3人の勇者なら、そんな地下牢に捕まるようなマヌケではないさ」(笑)
ミスティ:「そうですね」(笑)
イシル:「それに俺の知り合いにも勇者がいるのだが、その人が言っていた――『運命の勇者は白き剣の元へと降り立つ』――とな。まさか降り立つ場所が『白』では無く『城』という事はあるまい」(笑)
ミスティ:「………………」
GM:それから1日経ちました。
イシル:誰かツッコんで下さいよ!!!(一同爆笑)  

シーン8 船上の悲劇

GM:次の日の朝、港の船もみんな出港準備だ!
イシル:では港で――「2人頼む」――と船のキップ(?)を買って船に乗りましょう。
GM:「2人で100GPです」
イシル:「それは高い!」
ミスティ:「高いのでしょうか?」(←城育ちのお嬢様)
イシル:「高い。明らかに高い――そうだ、この船に俺を護衛として雇ってくれないか? タダ働きで構わない。その分、乗船代を安くしてはくれないだろうか?」
GM:「その提案はすでに先約済みですから、もう足りているんですよ」
イシル:ぬぅ、同じような事を考える奴がいたか。
ミスティ:そういえばGM、犬はどうしたのでしょう?
イシル:余計な事を言うなよ!(笑)
GM:忘れてたよ! イシルの足元に犬が擦り寄ってくる(笑)
イシル:ギャー(笑) 天敵出現!?
GM:でも乗船係りは――「う〜ん、犬ですか……仕方ありませんねぇ……いいでしょう! 3人で20GPに負けましょう!!」
ミスティ:凄い安くなった、犬効果です(笑)
イシル:嬉しいんだか、嬉しくないんだか。
そして船は進む、フォーチューンへ向けて……1週間が経った。
GM:では丁度1週間が経ちました。ミスティ、君は船室から甲板に出てきた所で、甲板にいる男の後姿に見覚えがある事に気が付く。そう、イス=フィアの地下牢で出会ったアノ男だ!
イシル(いきなりゲハハ):『やれやれ、ここは日も当たって気持ちのいい場所だな……』
ミスティ:「あ……」――なんと言うか……とりあえず見ています(笑)
GM:ほう、ミスティよ、よく見るとその男は気持ちよさげに甲板にあぐらをかき、手に持った"おにぎり"を食べようとしている。しかも、その"おにぎり"、気のせいか君には暴れているように見える(笑)
イシル:『さぁ昼に――』――って、俺じゃないですか!!!(一同爆笑)――「やめろー! 俺は"おにぎり"だが食べ物じゃねー!!!」(一同大爆笑)
ミスティ:急いで出ます(笑)――「ちょっと待って!」
GM:「ん? おお!? 貴様は地下牢の女! なぜここに!?」
ミスティ:「そんな事はいいから、その"おにぎり"を――
GM:「"おにぎり"? これの事か? ふん、地下牢の女なぞにはやらんぞ!」
イシル:「うおおおおおぉ! やめろー! 放せこのやろう〜〜!!!」(笑)
ミスティ:「だいたいどうして、脱獄犯であるあなたが、こんな所にいるのです?」
GM:「貴様には言われたく無いわ! 俺様より早く逃げ出したであろうが!」(笑)
ミスティ:「じゃあ質問を変えます、どうして勇者様がここにいるのですか?」
GM:「ふっ、俺様はとある使命を帯び、フォーチューン地方に向かうところなのだ、決して逃げて来たわけではないからな! 貴様こそどうしてここにいる?」(笑)
ミスティ:「………………」
GM:「まぁいい、俺様は食事の真っ最中なのだ、地下牢の女などにはかまっておれん!」
イシル:「助けてくれミスティ〜!!!」(泣)
ミスティ:「その"おにぎり"……私にくれませんか?」
GM:「ふざけるな! こんな珍しいおにぎり、なんとしても俺様が食べるのだ…げっはっはっはっはっ」(笑)
イシル:「うおおおおおぉ!!!」――ジタバタジタバタ!
ミスティ:そこに犬登場です! その男に纏わりつきます!――「ほら、その犬も欲しがっているみたいです。きっとお腹を空かせているのね可哀想……」
GM:「な、なにが言いたい地下牢の女!」
ミスティ:「勇者ともあろう者が、お腹をすかせた犬を差し置いて食べたりするのは……どうでしょう?」
イシル:「おおミスティ! ナイスだ! そして犬! お前も良くやった!!」(笑)
ミスティ:「さぁ…ほら?」
GM:「ううう……いいだろう――(手でオニギリを半分に千切るジェスチャー)――食え、犬」
イシル:「グハァーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」(一同大爆笑)
GM:犬はバクバクバクっと食べます。"おにぎり"は1D振ってみて。
イシル:(コロコロ)……1です。
GM:ではイシルはHPが6分の1減りました
イシル:く、食われた……「ミスティ…なんとか助け……て……」
ミスティ:その時! 船がクリーチャーに襲われ出す事になって欲しいです!
GM:じゃあなった!
ミスティ:「大変よ! 船がクリーチャーに!!」
GM:「何? クリーチャー? ……げははははは、よくやったぞクリーチャーよ! いや待て、今襲われたら俺様ごと沈没してしまうでは無いか!?」――と襲われている方へ向かいましょう。"おにぎり"片手に(笑)
イシル:力を振り絞り、楊枝の剣を足元に投げつけます!
GM:では――「痛ッ! どうやら甲板から釘でも出ていたか?」――と"おにぎり"から手を放します
ミスティ:とっさに男から見えない位置に、蹴っぽります!
イシル:物陰で人間に戻りましょう――「ううぅ……」
GM:食べられたけど、腕が無くなったりとかではなく、食べられた分だけ、虚脱感や疲労と言った形で影響する事にしよう。
イシル:わかりました。
ミスティ:男が去ってから――「どうして食べられていたのですか!?」
イシル:「い、いや、良い天気だから甲板に出ていたのだが――」――と回想シーン!
………………………………………………
イシル:「今日も良い天気だ! やはり船旅は甲板に出て海風にあたるのは気持ちいい!」
GM:とそこで海流のせいか船が大きく揺れ――「あ、ゴメンなさい」――旅のご婦人がイシルにもたれかかる。
イシル:「うわああああぁ!」――『ボンッ!!!』
GM:「ごめんなさ――」
イシル:チョコチョコチョコチョコ――(逃げる音)
GM:「あら? 今確かに誰かにぶつかったような???」
イシル:樽の陰に隠れて――「ふぅ…危ないところだった……」
GM:とそこで君に影が差し、誰かに持ち上げられる!――「なんだ? いいものを拾った! げははははは!!」
イシル:「ちょ、おい! 待て!!」
GM:「さぁ、景色の良いところで、この握り飯を食べるとするか、げっはっはっはっはっはっ……」 ………………………………………………
イシル:――「と、言うわけだ」
ミスティ:「そ、そう……災難でしたね」(笑)
イシル:「犬も犬で危ないが、あの男はもっと危ない……まさか千切られるとは……本気で死ぬところだった……」  

シーン9 英雄が統べる町

GM:さて、フォーチューンに着きました。そこは海導王ロイヴァスの治めるリ・アクアティースという大きな港街だ。
イシル:さぁ忘れないうちに犬を解き放ちましょう(笑)
ミスティ(犬):『くぅんくぅ〜ん♪』
イシル:「お前は鼻が効く、1匹でも生きていけるだろう……俺は白き剣を探さなけらばならないんだ……」
GM:では犬は名残美味しそうに君を見送った(笑)
イシル:「さぁ、これからどうするか……白き剣の情報は、何一つとして無いからなぁ」
ミスティ:「それならアラムートという場所に行ってみませんか?」
イシル:「アラムート?」
ミスティ:「ええ、イス=フィアのお城の人たちが話していたから、何かあるかも……」
イシル:「お城だと!? 君は王族なのか?」
ミスティ:「それは……聞かないで欲しい」――と(笑)
イシル:「わかった。それは聞かないでおこう。では探索者教会で情報を集めよう」――俺は登録してありますしね。
ここで手に入れた情報を整理すると
・白き剣については何も解らない……海導王ロイヴァスの持つデータ要塞なら何かわかるかも。
・データ要塞に入るには、何か王族関係のコネがいる。
・城塞都市アラムートと呼ばれる街は、女神の血を受け継ぐ者が姫だったらしい。
・現在のアラムートは英雄と言われる若者が、その姫と婚約して王様になったという話だ。
・アラムートについて――イシルはそこまでの地図を買いました。
イシル:「アラムートの場所は解った。白き剣についてはハズレだったが、この際、君の聞いたアラムートへ先に行ってみよう」
ミスティ:「………………」――コネの事は、まだ言わない事にします。
GM:では城塞都市アラムートに着きました。由来通りの城壁を越えると、そこは活気溢れる町並みが広がっています。中央通りでは屋台が立ち並び、そこかしこに"名物"と銘打ったのぼりが立っている。どうもお祭りの真っ最中らしい。
イシル:「ずいぶんと名物の多い街だなぁ」
GM:「ちょっと兄ちゃん! どうだね、アラムート名物は?」――見ればお饅頭だね。
ミスティ:定番です(笑)
イシル:「いや、俺達はここに名物を買いに来たわけじゃないんだ…すまない――」――と過ぎましょう。
GM:「そんな冷たい事いうなよぉ…ほら、姫様饅頭に謎の女饅頭、英雄饅頭もあるぞ? なんだったらジジイ饅頭でもどうだい?」
イシル:「ちょっと待て! 最後の"ジジイ饅頭"って何だ!? どうして最後だけカッコよくないんだよ!!!」
(大笑)
GM:「いや〜このジジイ饅頭が一番の不人気でよぉ」――見ればジジイ饅頭が一番売れてない。
イシル:「そりゃ売れねーよ。そのネーミングだし」
GM:いや名前負けとかしている訳じゃない。ちゃんとそれぞれ名称通りの顔だし。
ミスティ:顔の饅頭!? ジジイさんも!?(笑)
GM:もち! ――「じゃあ今試作している新製品でも試食して行ってくれよ! ほら、これだ――『NEWジジイ饅頭』!」――見ると顔だけでなく全身を模った饅頭だ!
イシル:「それも売れないと思うぞ……」
ミスティ:「ところで、このお饅頭のモデルとなっている人たちっているのでしょうか?」
GM:「ああ、そりゃあいるとも、この世界を救った勇者だった人達がモデルなのさ、そしてその人のうち二人ってのが、このアラムートの新しい王様と姫…いやお妃様ってわけだ!」
イシル:「なに!? それは本当なのか?」
GM:「ああ、本当だとも! もっとも、その戦いで帰ってこれたのは、この国の新しい王であるロータス王と、前王の忘れ形見――キョウコ姫だけだったけどなぁ」
イシル:「ジジイは!? ジジイは帰って来なかったのか!?」
GM:「ああ、不幸なお人だったからねぇ」(笑)
イシル:ああ個人的にそのジジイには会ってみたかった(笑)
ミスティ:私もです(笑)
イシル:「ところで、このお祭り騒ぎはどうしたんだ? 何かのお祝いなのか?」
GM:「ああ、もちろん! もうすぐ結婚式だからな! さっき話した英雄ロータスとキョウコ姫のさ!」
ミスティ:「ふぅん…私見てみたいです」
イシル:「そうしてみるか……せっかくだし」
GM:「兄ちゃん、よく見たら綺麗な姉ちゃん連れてるねぇ!」
ミスティ:じゃあ少し嬉しいです。
GM:「どうだい一つ! ジジイ饅頭買っておくれよ!!」
イシル:「じゃあ二つ貰おう」――うまい商売人に捕まった気分だ、買わないつもりが、まんまと買わされている(笑)
ミスティ:それにしても、本当に世界を救ったような勇者とかもいるのですね?
イシル:ポコポコ現れるからな(笑)
GM:もっとも、このアラムートという街は……と、今は内緒にしておこう(笑)
ミスティ:私の出生に関係がありそうです(笑)  

シーン10 トントン拍子

GM:さて通りを歩いていて(コロコロ)……イシルが一人で歩いていると……(ミスティ:あたしは屋台で買い物中です(笑))……(コロコロ)……貴族風で身なりの良いお爺さんとぶつかる。
イシル:女性でなければ問題無いです(笑) 「あ、申し訳ありません! 大丈夫ですか!?」――引き起こしますよ。
GM:「うむ…大丈夫じゃ、すまんな若いの……お? お主、この街の者ではないな?」
イシル:「解るのですか?」
GM:「ああ、解るとも、先代王のさらに先代の王の時代よりこの国に仕え、今では齢も3桁じゃ……体力は衰えようと記憶だけは衰えぬ、この街の住人なら皆知っておる」
イシル:3桁!?――「失礼ですが、本当に大丈夫でしたか?」
GM:「いやいや大丈夫だとも、お主は優しい男じゃなの? 気に入った、何かこの街のことで知りたい事が合ったら聞いてくれ、わしが何でも教えてしんぜよう」
イシル:「では白き剣についての伝説をご存知ですか?」
GM:「知らんな」
イシル:即答(笑)
GM:「この街の伝承ではないのぅ……」
イシル:「じゃあ……この饅頭のモデルの人達は、何をやった人なのですか?」
GM:「ふむ、魔王エンディヴィエに纏わる一連の事件が、ついこの前まで尾を引いていたのを知っておるか?」
イシル:「魔王エンディヴィエの事件がですか!?」
GM:「そうじゃ、そして、その最終的な後始末をし世界を危機から救ったのが、そのモデルの方々じゃ…なんでも最後は異世界に赴き戦ったとか……」――補足説明だが、その事件にあらましに付いては、関係無いのでここでは省きます(笑)
イシル:わかりました――「しかし、異世界ですか?」
GM:「うむそうじゃ、なんだったら直接本人たちから話を聞くか?」
イシル:「宜しいのですか!?」
GM:「今日は結婚式の前夜祭じゃからなぁ、明日の本番後なら無礼講に話ぐらい聞いてくれるじゃろ? なんじゃったらわしが口添えしてやるわい! お主は運がいいの?」
イシル:「はい、お願いします」
GM:「ロータス王は気さくな方じゃし、キョウコ姫は軽いお方じゃからな……お二人とも嫌な顔せずに話してくれるじゃろうて……そう言えば名前を聞いておらんかったな? わしはベルゼン=オズワルトじゃ」
イシル:「イシュエル=シルヴァーナ、あともう一人、連れにミスティという女性がいるのですが……」
GM:「ふむ、二人ぐらい大丈夫じゃ、では明日会場で会おうではないか! 心地良い若者――いや、イシュエル君」
イシル:「イシルでいいです。それではオズワルトさん」
GM:「わしもベルゼンで良いぞ」
イシル:「はい、ベルゼンさん」
GM:さて、結婚式当日です。アラムート城の中庭では一般人も入れるようなパーティが行われている。二人とも知覚ジャッジしてみて? 15以上で主賓を見つける事ができる。
ミスティ:(コロコロ)……無理です13でした。
イシル:(コロコロ)……俺は大丈夫です! 18で成功!
GM:ではイシルは見つける、城から中庭に二人並んで入ってくる新郎新婦を!
イシル:「あれが英雄ロータスとキョウコ姫か」
ミスティ:「えっ、どこですか?」
イシル:「ああ、ほらあそこに……」
GM:とイシルは気がつく、新婦の方――キョウコ姫の方だが、ミスティに似ている気がするよ。
ミスティ:私も見ていいでしょうか?
GM:いいよ。イシルに指差してもらったみたいだしね、ミスティは信仰心でジャッジしてみて?
ミスティ:(コロコロ)……14です(笑)
GM:何も気がつかない。今はもう夜であり、立食パーティだと思いねぇ。
ミスティ:何で私だけ信仰心?
イシル:まぁそれより、ベルゼンさんは見つけられないですか?
GM:いるよ、新郎新婦の二人の横に。
イシル:近づいて行って――「こんばんはベルゼンさん、そして結婚おめでとうございます」――と近くに居る王達にも言おう。
ミスティ:自然と覚えた礼儀作法で一礼しましょう。
GM:「君がベルゼンの言っていたイシル君ですね? 私はロータス……ここでは何だから城の中へ行こうか……キョウコ、君は他の人々の相手をしていてくれないか? ……さぁ来てくれ」
イシル:「はい」――と異様なぐらい話が通っている(笑)
ミスティ:ベルゼンさんはやはり長命なだけあって凄い人!?
GM:ではロータス王とベルゼンさんに案内されて城の中へ入って行くのだが……知覚ジャッジしてみて?
ミスティ:どうせ無理なので私はしません
イシル:(コロコロ)……おお、20成功です!
GM:20なら聞こえよう。城の地下から何か誰かの叫び声が――
ミスティ:ちょっと待って下さいGM! イシルのその目はファンブルです!
イシル:何!? あ、本当だ、ファンブルでした(笑)
GM:もう結果言っちゃったじゃないか!? まぁいい、じゃあ君は何も聞こえない。
イシル:ここが城かぁ――とか思っていよう(笑)
GM:と王の一室につき――「君達は……何が知りたいのですか?」
イシル:「白き剣の伝説について」
GM:「白き剣の伝説か……少々待っていてくれないか」――とロータス王はどこかへ行くのだが……1時間後に帰ってくる――「待たせてしまったね」
イシル:「大丈夫です」
ミスティ:ちょっと疲れているかもしれません(笑)
GM:「おや、ずいぶんとお疲れのようだな。もっとも待たせてしまったのは私のせいだが……そうだな、今日はこの城へ泊るといい。部屋は用意しよう。話は明日でも遅くはないさ」
イシル:そんな馬鹿な!? いくら何でも偉い人の前ですし俺は疲れを見せませんよ!
ミスティ:私は無理でしょうね(笑)
GM:ならイシルよ。実はこのロータス王は『説法』という特技を持っていてな。こっちは魔導力、そっちは抗魔力で抵抗してくれ(コロコロ)……目標値は32だ。負けると眠くなる(笑)
イシル:(コロコロ)……それは寝ます、魔法には弱いので(笑)
GM:「さぁ部屋はこちらで用意しよう、二人ともゆっくり眠るといい」
イシル:ではお言葉に甘えます。
ミスティ:久々の高価なベッドで眠れます(笑)  

シーン11 謎の老騎士

GM:さてシーンは変り……ミスティは石畳の冷たさに目覚めます。
ミスティ:また地下牢ですか? 白のベッドで寝たつもりが……(笑)
GM:地下牢だね(笑) でも懐かしいよ。なんで懐かしいのかは解らないけどね。
ミスティ:……「また?」
GM:信仰心でジャッジをしてくれ、ファンブルしなければいいよ?
ミスティ:(コロコロ)……問題なしです
GM:では地下牢には君しかいないのだが、その部屋の隅に神聖力が高まって来ているのが解る。その力はどんどん強まり、やがて紅い光を伴って一人のお爺さんが現れる。
ミスティ:「あなたは……誰?」
GM:――『運命に導かれし子よ……時は一刻を争う。すでに他世界の侵攻は開始されている』――
ミスティ:とりあえず静かに聞いていましょう。
GM:――『第二から第七までの核は握られ、守護に向かうは始まりと終わりのみ、しかし、第八の守護者は自らの結界により力奪われ、実質の守りは第一のみだろう』――
ミスティ:正直さっぱりです……でも聞きましょう。頷きならが(笑)
GM:――『このままでは奴等の侵攻を止める事はできないだろう……奴等が狙うはこの世界……ラース=フェリアだ……白き剣の元に降りたもう伝説の勇者を待つのだ……そしてその者を導くがお主の運命』――
ミスティ:「待って!――白き剣は……伝説の勇者はどこに降り立つの?」
GM:――『……空の守護せし大地……不破の城……』――
ミスティ:「不破の…城」
GM:――『………………』――老騎士はミスティを見つめる。
ミスティ:「聞いても良いでしょうか。私は……誰?」
GM:――『いずれ解る時が来る……自らを…忘れるな……』――と紅い光が消えていく……が、ただ一点、紅い光が無くならずに握り拳"大"位の塊になり、床におちてポヨンポヨンポヨンっと転がる。
ミスティ:え?
GM:こういうのが(とGMは紙に丸を書き、そこに目と口を付け加える)――君の前に転がってきた。
ミスティ:ぷ○ぷよ?
GM:まぁそんなのだ(笑)――「はじめましてですポン!」
イシル:喋ったーーー!!!(一同爆笑)
ミスティ:「お爺さん?」
GM:「お爺さんじゃないですポン! 見ればわかるですポン! あんた馬鹿ですポン?」(一同爆笑)
ミスティ:馬鹿呼ばわりです(笑)
GM:「ぽっくんはあの方の影ですポン、運命の勇者様をサポートするのが役目ですポン」
ミスティ:あの方っていうのは、さっきの謎のお爺さんですね。
GM:「ところで何か食べ物は無いですポン?」
ミスティ:「た、食べ物!?」(笑)
GM:「何か暗いですポン?」
ミスティ:「牢屋だから」(笑)
GM:「え〜と…ご主人はなんで牢屋にいるですポン?」
ミスティ:「なんで……かな?」――なんか自分で言っていて悲しくなります。相手も相手ですし(笑)  

シーン12 とっさの脱出

GM:一夜経ち、シーンはイシル。もちろん1人1部屋だからね。
イシル:起きて身だしなみを整えてからミスティを起しに行こう――トントン。
GM:ミスティの部屋は鍵がかかっていなく、掃除のオバさんが掃除している。
イシル:「あ、すいません、ここに泊まっていた女性は?」
GM:「女性? ここには誰も泊っていませんでしたよ? どうされました?」
イシル:確かにここなんですよね?
GM:君の記憶によるとね……で、知覚ジャッジをしてくれ。
イシル:(コロコロ)……ファンブルです(笑)
GM:では君はギリギリまで気が付かない事にしよう――とある別のシーンです。
――「そこの男を捕まえろ! 昨日の夜捕まえた脱獄犯が逃げたぞ〜!」
――「げっはっはっはっ、馬鹿め! 俺様を捕まえられるかな!」
――「おい! そこの部屋に入るつもりだ! よし、これで袋の鼠だ!!」
GM:「袋の鼠だと!!」――とイシルの部屋に勢いよく入ってくる男! 目の前にいた君は跳ね飛ばされ、掃除のオバちゃんの胸に飛び込む!
イシル:飛び込むんですか!? ――「うわああああぁ!――『ボンッ』!!!」(一同爆笑)
GM:オバちゃんは何がなんやらの状態、兵士達もわらわらと入ってくる!――「ここまでだ!」「こんな所で捕まる俺様ではないぞ! げっはっはっはっはっ」――おもむろに男は落ちていた"おにぎり"を引っつかむと、窓から飛び降りる!
イシル:俺もかーーー!! なんで掴むんだ!? 自分だけ逃げればいいだろうが!!!!!(一同爆笑)
げはは男と男に握られたままの"おにぎり"イシルは、城を抜け城下まで逃げてきていた……。
GM:「ふぅ…危ないところだった。ふん、俺様を捕まえようなどとは百万年早いのだ! げははははは……さて、一息ついたところで、飯でも食おうか――」
イシル:その瞬間――『ボンッ!』――と人間に戻ります!
GM:「なにーーー!!!!」
イシル:「それは間一髪こっちのセリフだ!!!」
GM:「貴様! 俺様の"おにぎり"をどこへやった!?」
イシル:「お前の目は節穴か! 一度ならず二度までも、俺を食おうとしやがって!!!」(一同爆笑)
GM:とここで――「いたぞ!」と衛兵が追いついてくる――「ぬぅ! なかなか早い奴等め! ここは逃げるぞ!!」
イシル:「なんで俺まで!?」(笑)
ミスティ(突然衛兵):『脱獄犯は仲間と合流したぞ! 奴等を逃がすな!』
イシル:複数形で俺含むのかよ!!(笑)――「ふざけるな! こいつの仲間に勝手にするな!!」
GM:幸運ジャッジ振ってみて、げはは男と対決だ!(コロコロ)……(コロコロ)……うむ、すでに2回クリティカルしているから問題ないだろう(笑)
イシル:俺は(コロコロ)……3!? 足して9! 駄目だ二桁にも行かない(笑)
GM:じゃあ君だけ捕まった。
イシル:俺だけ〜〜!?(一同爆笑)
ミスティ:あはははははははは(爆笑)
GM:「さぁ捕まえたぞ、貴様が脱獄に手を貸していたわけか、どうりで逃げ出すわけだ!」
イシル:「違う! 俺はあいつの仲間なんかじゃない! ベルゼンさんかロータス王に会わせてくれ!?」
GM:「なにを言う! 盗人猛々しいとはこの事だ! 隊長、どうしますか!」
ミスティ(隊長):『眠らせてから連れて行け!』
GM:「はっ!」――ゴンッ! と後頭部を殴られるよ。
イシル:意識がだんだんと遠のいて行きましょう――気絶します。
GM:では、その意識がだんだん遠のくところで聞く――「何、脱獄犯が戻って――うわっ」バキッ、ドガッ、ドグゥッ!――「悪いが、こいつは仲間なんでね! げははははは……」
イシル:勝手に仲間にされてるし……これじゃあ、俺のコネクションがげはは男じゃないですか!?(一同爆笑)  

シーン13 赤いスライムと謎のげはは男

GM:ミスティの方ですが、すでに牢からは抜け出しています――「ぽっくんにかかれば、あんな鍵はにゅるんと抜け出して簡単ですポン!」
ミスティ:そうやって抜けだしたのですね――「ありがとう、助かったわ。でも、今は逃げましょう」
GM:「わかったですポン」――まぁ結婚パーティとかがあったせいか、別の何かがあったせいか(笑) 警備が手薄だったおかげで難なく城門の外まで来れました。
ミスティ:「イシルはまだ城の中なのでしょうか?」
GM:「イシルとは誰ですポン?」
ミスティ:「ここに一緒に来た人で……"おにぎり"なのです(笑)」
GM:「"おにぎり"ですポン? "おにぎり"はぽっくんの大好物ですポン♪」
イシル:やっぱりーー! そんな気はしてたんだよ!(笑)
ミスティ:第一声が『何か食べ物』でしたしね(笑)
GM:「早くおにぎり食べたいですポン♪」
イシル:食うなよ!(笑)
ミスティ:「う〜ん、"おにぎり"と言うより"おにぎりに変身しちゃう人間"だから、食べるのは駄目ですよ」(笑)
GM:「変身?……変な人間もいるものですポン! じゃあ変身してから食べるですポン♪」
イシル:結局食うのかよ!!!(一同爆笑)
ミスティ:「あ、だから……食べちゃ駄目なのだけれどね」(笑)
いっぽうその頃
GM:「さぁこれでも食え」――静かな河原の土手に腰掛け、男は君に名物の饅頭を一つ分けてくれる(コロコロ)……謎の女饅頭を分けてくれたらしい(笑)
イシル:「ああ……とりあえず、助けてくれた事には礼を……言う必要が無い気がするぞ?」
GM:「まぁ礼には及ばん、気にするな! げっはっはっはっは」
イシル:「ところで、お前は一体何者なんだ? 俺の名はイシュエル。イシュエル=シルヴァーナだ」
GM:「俺様の名か? いいだろう教えてやる。聞いて驚くがいい! 俺様こそ、かの空導王の陰謀より生還せし3人の勇者が1人! アルゲル=アルガロード様だ!」
イシル:「アルゲル=アルロード!? 貴様がかの悪名高き闇の外道勇者アルゲルだと!?」
GM:「そうだとも! 褒め称えるが良いげっはっはっはっはっは――」
イシル:「嘘だろ」
GM:「嘘ではないわ! この"おにぎり"泥棒めが!」
イシル:「泥棒じゃないってさっきも言っただろうが!」
GM:「うるさいわ、この"おにぎり"が!」(笑)
イシル:「"おにぎり"って言うな! それと、その略し方やめろよ!!!」(笑)
ミスティ:なんか"おにぎり""おにぎり"聞こえるんで、それを聞きつけて登場していいでしょうか?(笑)
GM:いいですよ(笑)
イシル:「お、ミスティ! お前無事だったのか!?」
GM:「お、貴様はいつぞやの地下牢の女!」
ミスティ:地下牢の女?……それはとりあえず置いといて――「イシル、あなたこそ無事だったのですね」
イシル:「ああ、なんとかな、このアルゲルだと言う変なのには会ったがな」
GM:「俺様を捕まえておいて変なの呼ばわりとはずいぶんだな! 俺様には目的があるというのに……まったく、時間の無駄だった!!」
イシル:「目的?」
GM:「ああそうだとも、俺様はなさる魔王様の計画の為、これから運命の勇者を迎えに行くという者どもを倒さねばならぬのだ! げははははははは」
イシル:「なんだと!?」
GM:「どうした? "おにぎり"変な顔して」
イシル:「"おにぎり"って言うなよ! あと変な顔は余計だ! それよりお前は生き残った3人の勇者が1人なのだろう? なのに何故、魔王の手先のように振舞う?」
GM:「何を言う、俺様はもともと魔王様の手先だ」(一同爆笑)
イシル:言いそう(笑) しかもかなりあっけらかんと言いそう(笑)
ミスティ:この"アルゲル"というNPCは有名NPCなのでしょうか?
GM:ルールブックに載っているNPCだ。『フォーラの森砦』というリプレイに掲載されている"宝珠の七勇者"という話に登場しているから、興味があったら読んでみるといい。
ミスティ:わかりました。
イシル:今はアルゲルの事を"魔王の手先である唯我独尊外道勇者"と理解しておけば問題ないぞ(笑)
ミスティ:了解です(笑) では……「イシル、ここはもう少し情報を聞き出した方が良くないでしょうか?」
GM:ミスティの肩に紅いのがピョコンと乗り――「ご主人! あの男は魔王の手先ですポン! 倒した方がいいですポン!」
イシル:「いや、ここはミスティの言うように、情報を聞き出す方が先だろう」
GM:「なるほど、わかったですポン! つまり泳がせるですポン!」
イシル:「そういうこ……って俺は誰と話してたんだ???」(笑)
ミスティ:「ところで、あなたはこれからどこへ向かうの?」
GM:「うむ、実はその勇者を迎えに行く者達というのが、さっぱり見つからなくてな、げっはっはっはっはっは……ここで会ったのも何かの縁、貴様達を俺様の旅のお供につけてやっても良いぞ?」
イシル:「少し時間をくれ、話合ってから決めたい」
GM:「いいだろう」――と君達と肩を組み円陣になると――「げはははは! で、どうするかだが……」(一同爆笑)
イシル:「お前が混じるなよ!?」(笑)
GM:「ふむ、しかた無し、勝手に話すが良い!」
イシル:では話しましょう――「と、その前にミスティ、さっき第三者が居なかったか?」
GM:「ぽっくんの事ですポン?」……とミスティの肩に紅い丸いのが現れる
イシル:「なんじゃこりゃ〜〜〜!?」(笑)
GM:「ぽっくんを見て驚くとは! ご主人、この男はなかなか失礼な奴ですポン! 口も悪けりゃ礼儀も知らない馬鹿ですポン!」(笑)
イシル:「貴様のようなスライムには言われたくないわ!!!」
GM:「スライムとはこれまた失礼な! あんな低知能なやつらと一緒にしないで欲しいですポン!」
ミスティ:「まぁあんまり気にしないで」
イシル:「ああ、それに今はアルゲルの事の方が重要だしな」
ミスティ:「逃げてしまえばいいのではないでしょうか?」
イシル:「そうだな……あとでベルゼンさんの家の前で会おう……1、2、3!!!」
ミスティ:バラバラに逃げます!
GM:「おい! どうした!? まさか衛兵か! よし、ここはばらばらに逃げるぞ! 1、2……」――と声が遠ざかっていく(笑)  

シーン14 シュローティアへ向けて

GM:さて、ベルゼン宅の前です。なんとか巻いたようだね。
ミスティ:合流したら、先に話を合わせておきたいです。
イシル:わかった。こっちであった事は教える。
ミスティ:では私も、いきなり地下牢に捕まった事を言いまして――「ですから、ベルゼンさんも含めて、あまりお城の人達と関わりあいになるのはどうかと思います」
イシル:「しかし、せっかくロータス王が白き剣について何か知っていそうだったのに……」
ミスティ:「でも、あなたも脱獄犯の仲間なのですし、お城には戻れないでしょう?」
イシル:「ミスティまで言うなよ! それは誤解なんだから!」
ミスティ:「あ、そういえば、不思議なお爺さんに会ったのですけれど」――と、この喋るスライムの事を話して――「空の守護せし大地、不破の城……と言うのが、白き剣とかかわりがあるようなのですが……」
イシル:「空の守護せし不破の城……そうか、シュローティアのイルゼイン城か!」
ミスティ:「イルゼイン城?」――PL的にもS=F知識がないので説明が欲しいです。
イシル:イルゼイン城――現代も残る古代文明の城であり、この城が建てられた目的はいまだ謎のままだが、世界崩壊をもってしても破壊されなかった程の遺跡――ってのが説明であった気がする。
ミスティ:おお〜(笑)
GM:基本的に間違っていないので、それで進めます(笑)
イシル:「つまり、シュローティア地方にあるその城に手がかりがあるのか……」
GM:「それはギャグのつもりですポン? "シュロ"ーティアの"城(しゅろ)"……つまらないですポン」
ミスティ:「仕方無いです」(即答)
イシル:「………………ミスティまで」
その後、ミスティとイシルはシュローティアへ行こうとするが、イシルの「なるべくGP(お金)のかかならい方法で」という意見により、船以外の方法を模索する事に……。
(ちなみにミスティは1GPもお金を持っていなかったので、それについて文句は出ませんでした)
GM:では探索者教会の張り紙をみると――『シュローティアへ行きたい人限定、転移の像モニター募集』――というのがある。
イシル:もちろんそこに行きます!
ミスティ:怪しいですよ?
イシル:お前はぜんぜんGP出してねーんだからいいだろうが!
GM:では転移の像の実験室に来ました。依頼料は別に出ない、タダでシュローティアに行けると思いねぇ。部屋の真ん中に像が置いてある。
イシル:入って行く。
GM:と、二人が入ったところで敏捷力ジャッジを目標値は20でしてみて。
イシル:(コロコロ)……無理です!
ミスティ:もちろん私も無理です(笑)
GM:突然地震が起こり、君等はよろけてミスティは誰かにしがみ付く!
イシル:「うわぁ!? ――『ボンッ!!!』」(笑)――ってどうせこんなこったろうと思ったよ!(一同笑)
GM:そして"おにぎり"と化したイシルに、ふっと影が差す!
イシル:やっぱりーーー!!! 避わします!(一同爆笑)
GM:では赤いぷよが今まで君がいた場所をかすめる――「チィっ! …ですポン」(笑)
イシル:「お、おのれ〜!」 楊枝剣で牽制しますよ! こっちくんな!
GM:と地震もおさまった所で、部屋の外から声が聞こえてくる――「まぁそうだろうな、いいだろう俺様が試してやろうと言っているんだ、なに? 二人用。げははははは! かまわん気にするでないわ! げっはっはっはっはっはっ!」(笑)
イシル:「ミスティやばい! あいつが来る!」
GM:「お? ほら見た事か、一人しかいないではないか? 無用の心配だったようだな!」
ミスティ:「あ、あなた……」
GM:「貴様は地下牢の女!? まぁいい、これも何かの縁だろう。さぁ早く俺様をシュローティアへと送るのだ!」
ミスティ:転移中にはぐれると大変なので、"おにぎり"と赤いのを荷物袋の中に入れておきましょう。
GM:袋の中、赤いのの目が光る!(笑)
イシル:「ミスティー急いでくれ! この密閉空間の中、俺は逃げ切る自信が少ししかない!? こ、こら来るな! やめろ!!」(一同爆笑)
GM:荷物がボコボコ暴れている(笑)
ミスティ:「こっちの準備もいいです、お願いします」
GM:では白い光に包まれて、いつの間にか君達はどこかの森の中にいる。足元には像の片割れが転がっているね。どうも実験は成功したらしい。なぜ人気が無い所に転移するようセットしていたのかは謎だけどな(笑)
イシル:GM! 俺は戻らないのですか?
GM:(コロコロ)……あれから2分が経ったらしい。君は何分で戻る予定だったのだね?
イシル:(コロコロ)……5分でですね……つまりすでに2分経っているので、あと3分!? 長い……。
GM:「どうやらここはラ・メイア(シュローティア地方の空導王が統べる都市)付近の森のようだな……ところで地下牢の女、貴様が何故ここにいる!?」
ミスティ:「あなたこそ、どうしてここに?」
GM:「それはもちろん、転移の像でワープしてきたからだろう? お前はそんな事も解らないのか?」
ミスティ:「あ……そうですね」――とそろそろ荷物を開けたほうがいいのでしょうか?(笑)
GM:すでにイシルは袋の中の袋小路に追い詰められている、あとは袋の口から逃げ出す他道は無い!
イシル:そろそろ3分は経たないのですか?
GM:いいよ、1D振ってみ? それだけ経った事にしていいよ。
イシル:(コロコロ)……2!? 駄目だ〜あと1分残っている(一同爆笑)
GM:今にも迫る赤いのの口(笑)
イシル:チョコチョコチョコッ! と袋の口から外に飛び出す!
GM:では飛び出した、と瞬間、横合いから大きな手に捕まる"おにぎり"!
イシル:「な、なんだいきなり!?」
GM:「まぁ地下牢の女よ、貴様がどうしてここにいるかは後々聞くことにしてやる。今は腹ごしらえが先であろう」――と袋から出てきた"おにぎり"を口に――
イシル:「うわあああぁ!」――結局食われるのかよーー!!!(一同爆笑)
GM:袋から赤いのも飛び出して――「ご主人! ぽっくんもおにぎり食べたいですポン! このままじゃ、あの男に食べられちゃうですポン!」
ミスティ:アルゲルの腕を掴みます!!……「それ、私のだから」――あと赤いのに言います――「食べたら駄目だからね?」
GM:「ん? そうかすまない、ついつい目の前にあったからな」――とその辺に捨てよう。戻っていいよ(笑)
イシル:『ボンッ!』――と戻って……「アルゲル貴様〜! 二度ならず三度までも……」
GM:「貴様、いつの間に!?」(笑)
イシル:「いつの間にじゃねーよ! お前解っててやってないか!?」
GM:「そうか! 貴様…聡明なる俺様は気がついたぞ! 貴様……"おにぎり"だな?」(一同爆笑)
イシル:「違う! 俺が"おにぎり"なんじゃなく、"おにぎり"に俺がなっていたんだ!」
GM:ではアルゲルは少し考えてから――「……お前、"おにぎり"だな!」(一同超爆笑)
イシル:「解ってねぇんだろう!? 理解してからものを言えよ!!!」
GM:「まぁ"おにぎり"など、どうでも良い」(笑)
イシル:「良くねーよ! だいたいお前が最初に振った話題だろう−が!! あと俺の事を"おにぎり"って言うな!!!」(一同爆笑)
GM:「さて地下牢の女よ、どうやら何も言わずとも俺様の下僕たる貴様等はここに来たようだな。そう、白き剣の元へ行こうとする巫女達は、すでにこちらに来ていると俺様は考えたのだ」
ミスティ:「白き剣の元へ行く巫女達?……なぜシュローティアなのですか?」
GM:「ふっ愚問だな、アラムートの地下牢に入れられていた時、隣の牢屋から聞こえてきたのだ。偶然にもな! これぞまさしく魔王様のお告げ!」
イシル:隣かよ! ファンブルしたけどロータス王に案内されてた時に聞いた叫び声はこいつだったのか(笑)――「だいたいアルゲル、シュローティアのどこに行くか決まっているのか?」
GM:「もちろんだ、城に行くのだ!」
イシル:「どこの城だよ?」
GM:「城ぐらいお前達が案内せい!」
イシル:「俺達かよ! ってか、どうして俺達がお前と同行しなきゃいけないんだ! いつ、誰が、同行すると言った!」
GM:「俺様が言った」
イシル:「お前かよ!!!」(一同爆笑)
GM:「さぁこんな所でぐずぐずしていても仕方が無い。まずはラ・メイアへ赴き準備でもするとしよう……さぁ行くぞ! 地下牢の女、"おにぎり"!」
イシル:「だから"おにぎり"じゃねーって言ってるだろうが!」
ミスティ:「もう諦めましょう…"おにぎり"ってバレてるみたいですし」(笑)
GM:「そうですポン! "おにぎり"は"おにぎり"らしくしてればいいですポン!」
イシル:くっそー! 荒れる! 俺は荒れるぞ!! その辺の木を切り倒す――「うおおおおおぉ! 呪いなんか! 呪いなんか嫌いだーーー!!!」(一同爆笑)  

シーン15 星砕け散り

GM:では今はシュローティアのラ・メイアで御飯でも食べている事にしよう。イシルは1DGP減らしといて
イシル:なんで俺なんですか!? なんで〜?(哀)
ミスティ:だって私GP持っていませんし(笑)
GM:アルゲルはもちろんの事持ってないぞ(笑)
イシル:なんで俺だけ……(と言いながらも消しゴムでキャラシーのGP欄を書き換えている)。
GM:「さて腹も膨れたところで城を目指したいと思うが……あの空導王のいる居城は、俺の目指すべき城ではないな」
イシル:「そうだな、ならここでお別れだ。俺達はあそこに用があるからな」
ミスティ:「えっ! そうでしたか?」
イシル:「そうなんだよ!」
GM:「なんだと? 貴様等、では俺の食費を誰が出すのだ?」(笑)
イシル:「お前が自分で出せばいいだろう!?」
GM:「ならば食料をここに置いていけ!」
イシル:「普通に買えばいいだろう! なに空導王のお膝元で、堂々と追いはぎしようとしてやがる!」(一同爆笑)
GM:「まあいい。お前達との旅もここまでのようだな、ではさらばだ……げはははははは…………」――とアルゲルは消えていく。
イシル:「や、やっと居なくなってくれたか……」
ミスティ:「静かになりましたね」(笑)
GM:「でも一番うるさかったのは、実はイシルですポン。毎日毎日、3ページに10回のペースでツッコむから聞いているこっちが疲れたですポン!」(一同爆笑)
イシル:「3ページに10回って何だ!(笑) お前とアルゲルのせいで、俺は10回以上ツッコんでるはずだ!」(笑)
ミスティ:ではアルゲルにもそう言った所ですし、せっかくだから空導王の所に話を聞きに行きませんか?
イシル:「そうだな……イルゼイン城について、先に調べとくのも悪くない」
そして空導王の居城、しかし今は警備が異常なほど厳重だった。もちろん一般人の面会は無理である。
GM:ちょっと知覚ジャッジ12以上と知力ジャッジ15以上を連続でしてみて?
イシル:成功。
ミスティ:私も大丈夫です。
GM:では全7属性の紋章をこしらえた馬車や兵士が、城のあちこちに見受けられる。
イシル:空以外の属性がですか?
GM:もちろん空属性もあるけどね。
ミスティ:「もしかしたら世界会議……のような事が行われているのでしょうか?」
イシル:「そうだとして……なんでだ?」
ミスティ:「さぁ…私に聞かれましても」
GM:さて、今日はそんな所で夜になってしまうのだが……宿屋で寝ている時に信仰心ジャッジをしてみてくれ、ファンブルしなければ問題は無い。
ミスティ:(コロコロ)……ファンブルはしませんよ。
イシル:(コロコロ)……ファンブル(笑)
GM:イシルは目覚めない、熟睡だ。
イシル:では寝てます――「スースー……ビクッ!――うおおおおおぉ……むにゃむにゃ…」
ミスティ:何の夢見ているか解りやすい寝言です(笑)
GM:ではミスティだけのシーンとなったな。君は誰かに呼ばれるように目を覚まし導かれるように窓を開け、夜空を見上げる――  
夜空には幾千ともつかぬ星々が輝いていた。
「綺麗……」
しかし、その星空の中、七属性それぞれを示す、輝く7つの星が激しく明滅する!
そして、次の瞬間!
7つの星が音も無く弾け、ラース=フェリアの大地に数千という星のカケラが流れ星となって降り注ぐ!
それは見ているだけで涙するような……それでいて生命の根幹に関わる不安を掻き立てるような……。
そんな気持ちに、見ている者をさせるのだった。
ミスティ:「星が……砕けた!?」
GM:そう、その表現は近からず遠からずだ。今まで誰かに見守られていたかのが、突然流れ星と共に消え去ったような、そんな不安が一瞬だけ心をよぎる。
ミスティ:「どうして……なんでこんなにも不安に思うの?」
イシル:どうせ俺は寝ているんで、別のシーンをカット割りしていいですか?
GM:いいよ、好きにやりな(笑)
イシル:ではとある砦の最上階、7つの星が砕けるのを見ながら、仮面の男は言うのです――「奴らはこれで全てを手に入れられると思っているのだろうが……まだだ、まだ終わらんよ! 運命の勇者がいる限りな!」
GM:クワトロかい!(笑)
イシル:まあ、自分のコネですし(笑)
GM:他のもやった方がいいかな? やろう――
――シュローティア・ヴァレリア神殿――
エリオラ:「遂にこの時が来てしまった……」
神官:「エリオラ様……」
エリオラ「大丈夫です。この世界はまだ倒れる運命にはありません……早く、早くあの3つを見つけなければ……」

――ファーラ・瘴気の森――
アーリマン:「ここは……どこだ?」
天使兵:「アーリマン様! 援軍に駆けつけまし…グッハッ――何を……ガクッ!…………」
アーリマン:「そうだ……確か私は誰かを殺すために……私は……誰を殺せばいい……」

――フォーチューン・城塞都市アラムート――
ロータス:「ベルゼン……私は甘いのだろうか? あの者をあそこで消しておけば……これから起こる悲劇は止められたのかも……」
ベルゼン:「そうは仰いますな……キョウコ姫の祖父である前王も、希望を捨てきれなかったからこそ、あの日記をお残しになったのですから」
ロータス:「そうだね……今は、信じてみよう。僕がキョウコを信じたように……」

――リーン・首都ハザン――
衛兵:「次元回廊を確認! 場所、予兆通りロウ山山頂です!」
パリス:「シェイラ様の仰っていた通りだな……予定通り作戦を開始する。決行は今より3時間後、ロウ山を次元回廊ごと消滅させる!」

――シュローティア・首都ラ・メイア――
アンブレアス:「守護者が落ちたか……」
ラーガ:「忙しくなりそうですね。もっとも、これだけの事が起これば、それに対する反作用も強いというものです」
ブランドー:「ほっほ、そう簡単に勇者という反作用が働くとは……今回ばかりは不安ではありますな?」
ロイヴァス:「それでも我等は世界のため、勇者に希望を抱かねばなりません」
シェイラ:「そういう事だ。なればこそ、この会議を即刻再開した方がよろしいのではないか?」
シェディ:「こうして七導王全てが集まっているのだからな……」
アンブレアス:「わかっているとも、今こそ、世界が足並みを揃え、立ち上がらねばならん!」
フィルナ:「(この破滅の運命の渦中に……ミスティ……早く自分を見つけるのですよ……)」

――シュローティア・近郊――
アルゲル:「げはははははは! 心地良い破滅の鐘が鳴り響くわ! 泣き叫べ人間ども! 自らの無力さを呪うがいい!! この全ての世界は、これより闇の中へと飲まれていくのだ!!! げははははははははは!!!!」
イシル:やっぱラ・メイアでは全導王による世界会議が行われていたか。
GM:流れ星は柳花火のように世界中に流れる! とその流れ星の中、ひときわ目立つ輝きが7つ、世界の各地へと流れていく!
イシル:正確には7属性の象徴色の星が……ですよね(笑)
GM:その通りだ。この近くにも白い輝きを持った星が落ちる。もっとも落ちた詳しい場所は解らないけどね。
ミスティ:「あれはいったい……」
GM:ミスティだけでなく、隣の部屋に泊まっていた人も窓を開けて空を見ているし、通りの向こう側の人も同じように見てる、そう、1人を覗いて全世界の大概の人が空を見ているよ!(笑)
イシル:俺限定じゃないですか(一同爆笑)
GM:そして……5と6は振り直しで(コロコロ)……1、一番早い番号の世界は…ラースか、ラース=フェリアの敵は…冥界の軍団。冥界の軍団がここラ・メイアにも攻め込んでくる。
ミスティ:戦えるように準備します。服に着替えるだけですけど。
GM:「こんな一大事に、あのイシルとかいう奴はどうしたんですポン? まったく、肝心なところで役立たずですポン!」――と同時に屋根を突き破って、クリーチャーが現れます!
イシル:そろそろ起きてきていいですか? 剣を片手にミスティの部屋に行きます――「今の大音は何だ!? なっ、なんだこいつは!」
GM:戦闘です。こっちは冥界のクリーチャーが1匹。
イシル:こちらの攻撃からですね! 「クリーチャーが襲撃に来たのか!?」(コロコロ)……ダメージは25です!
GM:(コロコロ)……クリティカル……キンッ! 全部防いだ(笑)――ヘドロのような体のせいか、イシルの剣に手ごたえは無い!
イシル:「く、さすがに冥魔……簡単にはやらせてくれないか」
ミスティ:「このクリーチャーは何なのです!?」
GM:「これは『冥界の騎士』ですポン! 人間の命なんて、虫けら程にも感じてない冷酷非道なクリーチャーですポン! "おにぎり"だったら一握りでグシャッ! ですポン!!」
イシル:「戦闘中に余計な事言うな!」(笑)
ミスティ:私はサポート系なのでイシルに援護魔法を使いましょう――『幻神の気まぐれ(フェ・ゼイ)』――これでイシルは2R(ラウンド)の間はファンブルもクリティカル扱いです。ただし3R目以降はクリティカルもファンブル扱いですからお気をつけて(笑)
イシル:それって強いのか!?(笑)
ミスティ:あなたの幸運しだいです(笑)
GM:ではこっちの攻撃だ!(コロコロ)……命中21。
イシル:(コロコロ)普通にクリティカル! 避けた!! 今度はこっちの(コロコロ)……20!
GM:(コロコロ)……20だから、同値の場合は能動側勝利がS=Fだから、イシルの攻撃は命中だ。
イシル:(コロコロ)……ダメージは26です!
GM:(コロコロ)……それは止めた。2R目だ。せっかくだから赤いスライムがクリーチャーの知名度ジャッジをしてあげよう(コロコロ)……。
ミスティ:それはありがたいです。今回のPL2人のパーティーではそれどころで無いですからね(笑)
GM:……22成功なので――「奴は冥界の住人・戦士タイプですポン!」――と言う訳でデータを公開してあげよう。
ミスティ:ああ、赤いのが役にたっています!――「ありがとう!」――とお礼を言ってあげましょう(笑)
イシル:「こうなったら……」――ブレードを鞘に納めます! このラウンドで決めます!
GM:「何、鞘に納めているですポン!? 役立たずになってしってもいいですポン? このまま役に立たなかったら、ただの"おにぎり"ですポン!」
イシル:「うるさい。黙って見ていろ」――カウントを冥界の住人と同カウントに落とします!
ミスティ:私はイシルに――「『魂の体躯(マナルード)』」――イシルの頭上に対象の属性色の球体が生まれ、戦闘終了まで続きます。この球体はMPであり、ダメージはまず球体となって現れたMPに入り、MPが0になった場合はHPが初めて減りだします。
イシル:どういう事だ?
GM:簡単に言うと、ダメージを食らうとまずMPが減少、MPが0になったら、次はHPが減少。という話だ。
イシル:HPがMP分増えたと考えればいいのか!
GM:さて、次はこっちの番だから、同時にイシルの番でもあるね? さぁ同時に攻撃と行こうか? こっちは『粉砕』を使わせてもらおう。
イシル:ここで俺は『居合い』と『肉を斬らせて』を使用します!(コロコロ)……命中25!! 回避は(コロコロ)……21!
GM:(コロコロ)……命中22! (コロコロ)……回避15。(コロコロ)……ちなみにダメージは51!
イシル:それは頭上に浮かんが球体が弾け、オーバー分はHPが減りますが、問題無い! (コロコロ)……こっちは30ダメージの『肉を斬らせて』効果で防御点無視!
GM:(コロコロ)……ファンブルかよ!? ……死亡(笑)
イシル:『チンッ!』――とブレードを鞘納めましょう――「見たか(渋めの声で)」
GM:「大変ですポン! 街の各所に今みたいなクリーチャーが降り立ち、人々を襲っているですポン!」(笑)
ミスティ:「本当だわ! 行きましょう」――と赤いのに言って部屋を出て行きましょう(笑)
イシル:では一人部屋に取り残されて……「せめて『おおぅ!』とか『凄い!?』とかさぁ……」――駄目だ、よく考えたら誰が俺にツッコむんだ?(一同爆笑)  

シーン16 不破の城イルゼイン

GM:さて一夜明けて、クリーチャーの大群も掃討されたよ。このラ・メイアには各導王も集まっていた事もあり、かなりの数の兵や軍が待機していた事が幸運だったらしい。もっとも導王が集まっている事を君達は知らないがね(笑)
イシル:まぁ別に関係無いですし……探索者教会で『イルゼイン城』について聞きたいんだけど。
GM:それは聞けるよ、有名な遺跡だしね。地図ももらえる。受け付けの人の話しだと最深部まで探索に行って無事戻って来た人は居ないらしい。
イシル:「行くか」
ミスティ:「行きましょう」
GM:「行くですポン」
イシル:「ただ、こっそりと行こう、なんせ偶然にもアルゲルと会ってしまう可能性もある――」
GM:では幸運ジャッジをどうぞ。
イシル:「――よく周りを注意しながら行くんだ」……と言おうとした矢先にー!!!
GM:15以下だったらアルゲルに会う(笑)
イシル:ほとんど会う事になるんじゃないですか!?(笑)
GM:これも運命(笑)
ミスティ:嫌な運命です(笑) (コロコロ)……16でギリギリ大丈夫です!
イシル:(コロコロ)……15!? 俺とあいつは運命で繋がっているのか! そんな運命嫌だー!!(一同爆笑)
GM:ではイルゼイン城に向かって歩いていると、途中、森の中で――「やや! 貴様は地下牢の女ではないか!?」
ミスティ:「あ……」
GM:「――それと"おにぎり"」(笑)
イシル:「うるせぇ! おにぎりって言うな!!!」(一同爆笑)
ミスティ:「アルゲル……あなた、あの"おにぎり"がイシルだと解ったあとでも、彼を食べる気満々なのですか?」
GM:「無論だ」――と赤いのがツッコむ――「駄目ですポン! あの"おにぎり"は食べちゃ駄目ですポン!」――「なんだこのスライムは? あれは俺様の"おにぎり"だ。どうしようと俺様の勝手だ!」
ミスティ(突然赤いスライム):『違うですポン! あれはぽっくんの食べ物ですポン!!』(笑)
イシル:「どっちのものでもねーよ! それに食べ物でもねー!!!」(一同爆笑)
GM:「どこをどう見ても、"おにぎり"は食べ物だろうが? この馬鹿"おにぎり"めが!」(笑)
イシル:「お前にだけは言われたくねーんだよ!!!!」――アルゲルを蹴飛ばします! キラーンとばかりに空へと(笑)
GM:それから数時間後、目の前には何千年と歳月を重ねた重々しい扉が半分壊れかけながら口を開けている。そう、イルゼイン城に君達は到着した。
ミスティ:「この地下に――」
イシル:「白き剣が眠っている……」
GM:「そして運命の勇者様が現れるですポン!」
イシル:「そうだな」
GM(野太い声で):「そしてそれを迎えに来た巫女どもを俺様が抹殺するのだ! げはははははは!!」(一同爆笑)
イシル:「ちょっと待てーー! なんでお前がいるんだよ!? さっき『キラーン』とばかしに消えて行ったじゃねーか!」
GM:「気にするな。目的は同じなのだからな」
イシル:「違げーよ! なんでお前と――」
ミスティ:「イシル、ここは話を合わせましょう」
イシル:「ん…………そうだな、このフォートレスを攻略するという意味だけをとるなら、同じ目的だしな……」――危ない危ない、思わずツッコむ所だった(笑)
GM:さて、アルゲルと共にイルゼイン城に挑戦するのなら……二人して2Dを5回ずつ振ってみて下さい。5を出さない限り、全てのクリーチャーやトラップはアルゲルが倒す、もしくは攻略します。
イシル:アルゲルめっちゃ強いんじゃないですか!?
ミスティ:(コロコロコロコロ)……………全部大丈夫です。
イシル:…………こっちも問題無かったです。
GM:「ふ、所詮俺様の敵ではなかったな? ……ところで、貴様達は戦っていたのか?」
イシル:「当たり前だろう? お前が前線の敵を倒し、俺達が後列の憂いを払っていたんだ」
GM:「なるほど、そうだったのか。お前達も俺様の下僕としての自覚がようやく芽生えてきたようだな、げっはっはっはっはっは」
ミスティ:個人的にアルゲルの方が下僕チックに敵を蹴散らしていたような気がします(笑)  

シーン17 白き剣の間

そこには荘厳な扉が聳え立っていた。不破の城が最深部。その扉から発せられる雰囲気は、いままでの侵入者を撃退する殺気では無く。神聖な、近寄り難い聖なる力が感じられた。
GM:最深部です。荘厳な扉にアルゲルが触ろうとすると『バチンッ』と結界に弾かれる。信仰心でジャッジしてみて? 10以上なら神聖な力を感じるよ。
イシル:(コロコロ)……普通に感じますね。
ミスティ:(コロコロ)……6ゾロで成功です(笑)――「この先にある……私は感じます……」
GM:「なんともうざったい扉だ! 触れることすらままならん!」
イシル:「それはお前が本当の勇者では無いからじゃないか? 選ばれし勇者ならこんな扉、軽く開けて当然だろう? ほら、俺は触れるぜ?」――ペタペタ(笑)
GM:「ならば貴様が選ばれし勇者だとでも言うのか?」
イシル:「それは違う、俺は勇者を導く存在だ。勇者じゃないさ」
GM:「そりゃそうだろう、貴様は勇者などではなく"おにぎり"だからな」――とミスティを『ドンッ』とイシルの方に突き飛ばす!
ミスティ:「きゃっ」――とか言って抱きついてバランスを取ります(笑)
イシル:「"おにぎり"って言うな!――なにっ!?」――『ボンッ!』(笑)
GM:アルゲルは上から見下します(笑)
イシル:おのれぇ!――扉を開きましょう。"おにぎり"状態で開いてやる(笑)
ミスティ:"おにぎり"が荘厳な扉を開く……シュールです(笑)
GM:扉は開かれました。
イシル:開ききってから、勝ち誇ったような笑みを……浮べられるのか解りませんが(笑)……浮べてアルゲルを振り返ります(笑)
GM:そこには踏み潰そうとするアルゲルの靴底が!
イシル:なにー!? それは避けます!――「何しやがる、このやろう!」(笑)
GM:「おや? なぜか転がっていた"おにぎり"でも踏みそうになったかな?」
イシル:くっ、今回はこいつにばかり構ってはいられません! すでに逃走準備でチョコマカチョコマカと逃げ出します!
GM:よくお分かりで! 君の後ろを赤いスライムが大口開けてピョンピョン跳ねて来る(笑)
イシル:やっぱりかー! 俺は逃げ続けます――「助けろミスティ!!!」
ミスティ(無視):GM、この部屋の中はどんな感じなのでしょうか?
イシル:「ミスティーーー!!!」
GM:まぁこの部屋は全体的に真っ白な部屋なのですが、中心の台座を囲むように、8つの白い円柱が立っている。アポロン神殿の柱を思い浮かべてくれ。ちなにみその柱のうち、扉から数えて3本目と5本目は壊れて折れている。そんな柱をジグザグに"おにぎり"とスライムが追いかけっこしている。
ミスティ:「ちょっと楽しそうです……」(笑)
イシル:「こっちは命がけだ!!!」(一同笑)
GM:そして台座の中心に白き剣が突き刺さっている。
イシル(突然アルゲル):『あれが白き剣か……さぁ地下牢の女、あの剣を引き抜き、俺様に謙譲するのだ』
GM(突然イシル):『ミスティ! それより俺を助けてくれー!!!』(笑)
イシル:………………逆になってるじゃないですか!?(笑)
GM:いや、アルゲルで言おうと思ってた事言われたから(笑)
イシル:(コロコロ)……今回は3分の変身だったらしいのですが、そろそろ戻っていいですか?
GM:1D振って何分経ったかによる、3以上は全部3と考えよう。
イシル:(コロコロ)……6!――『ボン』――戻りました。
GM:赤いスライムが逆に逃げいていく(笑)
イシル:「どこへ行こうというのだ?」――ツカツカツカと競歩で追いましょう(笑)
GM:「ご主人! 助けてくれですポン!?」――ミスティの肩に登る。
ミスティ:「イシル、この子をあんまり虐めないで下さい」
イシル:「冗談だよ……しかし、これが白き剣か」
GM:「よく考えたら、これを俺様が引き抜き所持してしまっては、巫女がやってくるか解らなくなってしまうな……よし、二人とも、ここで巫女を待つことにする!」――台座にアルゲルは座るよ。
イシル:「神聖な台座に何座ってんだよ!」
GM:「馬鹿"おにぎり"! こんな疲れる部屋、座ってないとやってられんだろうが!!」
ミスティ:……馬鹿"おにぎり"(笑)
イシル:ミスティ…なぜ笑う……まぁいい――「アルゲル、お前この部屋が辛いのか?」
GM:「あたりまえだろう、お前達凡人にはわからぬかもしれんが、この部屋は神聖な力が満ち溢れている。さっきのフォートレスの10分の1も力が出ない。げははははは」
イシル:「そこ笑う所か?」――俺もその辺に座りましょう。なんか疲れます(笑)
GM:「そこの"おにぎり"! 何座っているんだ! 立たんか!!」(一同笑)
イシル:「なんでお前が言うんだよ! 先に座ったのはお前の方だろうが!?」
GM:「俺様はいいのだ、貴様は下僕! しかも"おにぎり"だ! 貴様に座る権限はこれっぽっちも無い!」(一同爆笑)
イシル:「ふざけんなよ!」――まぁ馬鹿らしいので立って柱によっかかりましょう――「しかしアルゲル、神聖な力が辛いとは……ますます勇者じゃねぇなぁ」
GM:「勇者にも『正義の勇者』と『悪の勇者』がいる。あえて宣言するなら俺は後者だ」(笑)
イシル:「変な宣言するなよ! ってか自分で認めるのかお前は!」(笑)
GM:「お前達、先日ラ・メイアを襲っていたクリーチャー達、あれはシュローティアだけではないぞ? 遂に時空回廊が各地に開くのだ! 世界中が混沌に包まれるのも時間の問題だな。げっはっはっはっはっはっは」
イシル:「世界中が……」
GM:「あの煩い守護者達も死んだ。あとは運命の勇者とやらを倒せば、世界は我らが主の物よ!」
ミスティ:「ちょっと待ってアルゲル! 今なんと言ったのです? 守護者が……死んだ?」
GM:「あの日、守護者達が死に、夜空に守護者の体が砕け散り、そのカケラが流れ星のように降り注ぐのを見ただろう?」
ミスティ:「あれが……」
イシル:「おい、冗談じゃないのか? 本当に守護者が死んだのか?」
GM:「"おにぎり"、貴様は見なかったのか? あれは普通なら皆が守護者の声に導かれ、その最後を見届けたはずだぞ?」
イシル:「………………うるへえ! 誰のせいで起きられなかったと思ってるんだ!」(笑)
GM:「まぁ守護者の加護は人間の為であって、"おにぎり"の為ではないからな……致し方あるまい」
イシル:「そんな哀れな言い方すんなよ! 俺は疲れてて起きれなかったんだよ!! だいたい台座に座って痛がっている男に信仰心うんぬんを言われたくねぇ!!!」
GM:ではアルゲル口調もめんどくさいので、普通に説明しましょう。簡単に言うと、冥界の勢力と他の世界の勢力が結託し、ラース=フェリアを攻め込もうという話になり、それが2部隊に別れ、一方が地上、もう一方が天界・神界に攻め込んだ……しかし、地上の部隊は囮で、天界・神界に殆ど全部の勢力を投入した冥界連合に、地上を守らせるため天使達を派遣していた守護者達は、自分達だけで戦う事となり、惨敗――死亡する。守護者という加護をなくした地上(ラース=フェリア)は悪い奴等の好き勝手し放題の世界となった……もしくはなりつつある……という事です――「そして、あとはこの危機を救う反作用――運命の勇者――をここで仕留めれば完璧だ。どうやらこの白き剣の元に来るようだしな。げはははははは! 俺様の予想通りだ!!!」
イシル:ちょっとコソコソと……「ミスティどうする? あいつをほっとくと本当に勇者を殺されかねん、今のうちにやっておくか?」
ミスティ:「フォートレスの中でも見たけど、彼…相当強いですよ?」
イシル:「大丈夫、俺に考えがある」
GM:と、君らが話していると――「痛ッ!」――と声がしたかと思うとアルゲルが台座から弾かれている。台座は白い光を放ち始め、それが白き剣に収束して行く!――「運命の勇者様を迎えに行くのですポン!」――ピョンっと赤いのが剣に飛びつく! そしてその瞬間、まばゆい光が部屋を満たし、目を開けると台座には白き剣が跡形も無くなくなっている。ついでに赤いのも一緒に消えている。
ミスティ:「きっと勇者を迎えに行ったのよ……」
イシル:「ちょっと待てよ! クワトロさんから――『勇者を導くのだ』――って言われたの俺だぜ? なんで俺じゃなくてあんなスライムが迎えに行ってるんだよ!?」
GM:「何を言っている、貴様は十分役目を果たしているだろう? 俺様という勇者をここに導いたではないか?」
イシル:「そんな役回りは俺が認めん!!!」(一同爆笑)
GM:「さて、ではここで待つとするか、勇者が先か、巫女が先かはわからぬが、先に来たほうを討つとしよう」
イシル:「アルゲル、なんで勇者がここに戻ってくるんだ?」
GM:「それは我が主から教えられたからだ……運命が勇者を選んだとき、これすなわち白き剣の目覚めなり、白き剣は勇者を向かえ戻ってくるであろう……とな。つまり勇者を迎える巫女を殺す事が第一、そしてここへ来た勇者を殺すのが第二の使命! げはははははは」
イシル:「ところでミスティ……お前が話してくれた地下牢での爺さんの話、もしかしアルゲルの言っている巫女って言うのは、お前の事なのでは?」
ミスティ:「まさか、私はそんな立派な存在ではありません……それより、あっちをどうにかしないと……」
イシル:「そうだな……」
GM:アルゲルは剣を抜いて素振りしながら――「こっちのみ〜ずは……ア〜ルゲルだぞ〜♪」
イシル:「"ア〜ルゲルだぞ〜"じゃねーよ! 音程あってねぇじゃねーか!!!」(笑)
GM:「うるさい! 貴様も巫女や勇者が来た時にそなえろ!」
イシル:「俺は勇者を導くのが使命だ(カッコよく)」
GM:「だから俺様の下僕らしく、素直に"おにぎり"となって食われていればいいのだ。そしてそっちの地下牢の女は部下として俺様の役に立てばよい」
イシル:「だから"おにぎり"じゃねぇって何回言えば解るんだ! 俺の名はイシュエルだ! 百歩譲ってイシルだ! それとなんでミスティは部下で俺の場合は下僕なんだ! 扱いが違うぞ! 差別だ!!」(笑)
GM:「地下牢の女は人間だが、"おにぎり"は食べ物だからな」
イシル:「ああ…もう……」(疲)
GM:「どうした"おにぎり"?」
イシル:「………………」(無言)
GM:「貴様!? ……いったいどこで!」――ミスティを庇うようにしてイシルにアルゲルは剣を向ける!
イシル:「なんだ? どうした?」
GM:「"おにぎり"と言って反応しなかった……さては貴様偽者か! どこで入れ替わった!!!」(一同笑)
イシル:「いいじゃねーか! 疲れたんだよ俺は! お前が"おにぎり""おにぎり"言うのにいちいちツッコむのが!!!」(一同爆笑)
GM:「ふぅやれやれ、そのノリ…どうやら本物だったようだな…」(爆笑)
イシル:つ、疲れる……(笑)
ミスティ:「ところでアルゲル、もしかして勇者様はここではなく、別の世界にいるのではないでしょうか?」
GM:「ん? そんな馬鹿な…ちょっと待て……」――とアルゲルは額に2本の指を揃えて当てると――
イシル:「………………」
ミスティ:「………………」
GM:「……いや、俺様に使い魔はいないのだった」(一同大爆笑)
イシル:「いねぇのかよ! 待っちゃった俺達が馬鹿みてぇじゃねーかよ!! もう今のは何にツッコめばいいのかわからなかったよ!!!」(一同爆笑)
GM:「ツッコミ所満載だな"おにぎり"」(笑)
イシル:「お前のせいだろ!」(一同爆笑)
ミスティ:「アルゲル、解らないなら確かめるしかないのではありませんか? それができるのはあなただけでしょう?」
GM:「だろうな……だが、ここをこのままにしていくのも安心ならん。せめて柱ぐらい破壊して行くぞ。お前達も手伝え」
イシル:それぐらいでアルゲルが居なくなるのなら、手伝って柱壊す。
GM:(コロコロ)……残り3本を残して全部壊した。ちなみに君達は気が付きます。柱を壊すごとに壁に亀裂が走ることに(笑)
イシル:「ちょっと待てアルゲル! 柱を壊すと壁まで壊れ出しているぞ! このままだと皆まとめて生き埋めになるぞ!?」
GM:「なに? ……そんな、気がつかなかった……危ないところだった。"おにぎり"よ、貴様を下僕から従者に格上げしてやろう。げはははははは」
イシル:「従者も下僕もさして変らぬ気もするが……まぁいい。それよりアルゲル、ここを破壊するために俺達はここに残る! お前はこの遺跡から先に脱出してくれ! お前は使命があるのだろう? こんな所で死ぬわけにはいかないんじゃないか?」
ミスティ:「そう。あなたは生きて……」
GM:「馬鹿を言うな! 部下と下僕を残して、この勇者である俺様が、1人のうのうと生き残れるか!」
ミスティ:う〜ん、何とかにつける薬は無いというかなんというか……。
イシル:もう最終手段しかないのか? ……あと微妙にまた下僕に戻っていた気もする……。  

シーン18 対決外道勇者アルゲル

ミスティ:「アルゲル! そうやってカッコつけているところを悪いけど、実は私達は貴方の仲間ではないの!  私達は"良い"勇者を導きに来たのです!!」
GM:じゃあアルゲルは『ガァーーーン!!!』――「悪い勇者じゃ…駄目……なのか?」
ミスティ:「………………」
イシル:「なに気圧されてるんだミスティ!」(笑)
ミスティ:「いや、ちょっと可哀想になってしまって」(笑)
イシル:「悪い勇者は――駄目だ!!!」(←超断定!)
GM:アルゲルはショボーン…としてから――「げははははははは!!! そんな事、初めからわかっておったわ! お主が勇者を導きに来た巫女である事などな!!!」
イシル:「悪いが、運命の勇者を迎える為、お前を倒す」
GM:「それはこっちのセリフだ。我が主の為……死んでもらおう」――では戦闘に入ろうか。
ミスティ:戦闘に入るまでにすでにかなり疲れまくっています(笑)
GM:では第1Rです。最初はアルゲル……2歩移動して終了(笑)
ミスティ:「勇者様を迎える為、あなたがここに居てもらっては困るの――『幻神の気まぐれ(フェ・ゼイ)』」……(コロコロ)……成功、イシルにかかりました。
イシル:「アルゲル、お前に私怨は……山ほどあるぞ! 特に船の上で半分に千切られた時は、本当に死ぬかと思った!――こいよアルゲル?」――移動して終了。
GM:(コロコロ)……全力移動で柱のヘクスまで移動。2R目だ。アルゲルは柱を壊します――「勇者など貴様等に迎えさせん!」――ピシピシッと壁にさらに亀裂が走る!
イシル:「お前は馬鹿か!? 柱壊したらお前も生き埋めだろうが!」
GM:「はっ! しまった!? それを早く言え"おにぎり"!」(笑)
イシル:「さっきから言ってるじゃねーかよ! いい加減"おにぎり"もやめろ!!」(コロコロ)……命中が20です!
GM:(コロコロ)……それは当たる。
イシル:プラーナ解放! 「くらえエセ勇者が!」(コロコロ)……44ダメージ!
GM:(コロコロ)……こっちは37点防御! 7点通った!? 頬からビュッと血が流れる。「この神聖なる結界のせいで、俺様の力が弱まっているとはいえ……ふ、なかなかやるな……」(コロコロ)……命中17でイシルに攻撃。
イシル:(コロコロ)……回避――「甘い!」
GM:「おのれ、"おにぎり"のくせに!」(笑)
イシル:「"おにぎり"じゃねー!!」(笑)
ミスティ:移動して終わりです。
GM:3R目です。最初はミスティだよ。
ミスティ:全力移動(コロコロ)……ファンブル。移動できず(笑)
GM:(コロコロ)……命中33でイシル!
イシル:(コロコロ)……27で当たった。
GM:(コロコロ)……クリティカル!!
ミスティ:それは特殊能力『もうひとつの道』でジャッジの振りなおしを要求します!
GM:ならこっちは『もうひとつの道』に対して『陰の気』の特殊能力で、その特殊能力を打ち消します(コロコロ)……ダメージは42!
イシル:(コロコロ)……駄目だ! 重症状態になって動けなくなった!? 次は俺の行動だけど重症状態だとプラーナのHPへの変換しか行動が取れない! でもさっきプラーナ使ってしまって残りが4点! プラーナの変換は最低でも5点単位で変換しなきゃいけないから、何もできねー!!(一同爆笑)
GM:うむ、説明的なセリフを有り難う(笑) では4R目だ!
イシル:まぁミスティがプリ−ストでよかった。回復を頼む!
ミスティ:無理。
イシル:は?
ミスティ:いや、だから私は重症治癒持ってないし(笑)
イシル:はぁ?
ミスティ:だってほら、クリティカルの変換とか、HPとMPの変換魔法とか、そういうサポート魔法でやっていきたかったので、素直な回復魔法を取る"あき"が余らなかったの(笑)
イシル:え、じゃあ……俺はどうなるんだ?
GM:「"おにぎり" どうだ? 俺の真なる下僕となる決意は固まったかな?」――行動順はアルゲルが最初なので、イシルの頭の上から話すよ。
イシル:「ふざけるな……誰がお前なんかの下僕になるか」
GM:「下僕の分際で『NO』と言うな!!」――グリグリと頭を踏みつけましょう、そしてイシルの目の前にポーションを投げ捨てます――「仲間になると言うのなら、それを飲んでもいいぞ? んん?」
イシル:飲みます!
GM:飲んだなら1D回復していいよ。
イシル:(コロコロ)……重症は脱しました。すくっと立ち上がります。
GM:「"おにぎり"は素直が一番だ。げっはっはっはっはっは」
イシル:「悪いな、お前の仲間にはなれねーよ」
GM:「なんだと!? 約束が違う!!!」
イシル:「誰が約束した!」(笑)
GM:「約束を破るのか? それでも正義の味方か貴様!! ポーションを飲んだのだからお前は下僕だ! さぁ、あの地下牢の女を殺すのだ!」
イシル:「いや断る」
GM:「なんだと!?」
イシル:「一緒に旅をした仲間を傷つけられるか!!!」
GM:「ならば俺様のこの傷はどういうことだ!?」
イシル:「最初ッからお前と仲間になった覚えはねーよ! 勝手にお前がわめいていただけだろうが!!!」
GM:「ふん、貴様等のようなクズに…この力を使う事になろうとはな…」――『未来への道しるべ』を使用。黒い炎にアルゲルの剣が包まれる。さぁ次のラウンドと行こうか(コロコロ)……アルゲルのイニシアは8だ(笑)
イシル:「ずいぶん余裕じゃないか?」――こっちのイニシアは29です。アルゲルより先に2回行動しますよ! (コロコロ)……命中が17!
GM:(コロコロ)……避けた――「余裕? 当たり前だ。"おにぎり"如きの剣が俺様に当たるわけがないからな」
ミスティ:対抗魔法が使えるように、アルゲルよりカウントを落します。
GM:次はイシル。
イシル:(コロコロ)……命中ファンブルです。
GM:(コロコロ)……それは避ける。こんどはこっちだね(コロコロ)……命中15。
イシル:(コロコロ)……15はさすがに避けました。
ミスティ:「『魂の体躯(マナルード)』」――イシルの上に球が浮かび上がります。
イシル:ありがたい! これで全力でいける!
GM:次のラウンドだ!
イシル:最初は俺ですね! ブレードを鞘に戻しながら……「お前に真髄を見せてやる」――カウントをアルゲルと同カウントに落します。
ミスティ:対抗に備えてカウントを引き下げます。
GM:「いいだろう、こちらも奥義を出してやろう」――『天魔烈光斬』に『暗炎滅絶(ヴァンフェルノ)』を融合――「くらえぇぇぇ!!!」
イシル:『肉を斬らせて』『居合い』そして絶対命中になる『明鏡止水』を使用!
GM:(コロコロ)……命中は33!
イシル:(コロコロ)……無理!
GM:(コロコロ)……ダメージはいっぱいだ。黒い炎に君は包まれる。そして君の攻撃だが、俺は『明鏡止水』を『陰の気』で打ち消す!――「馬鹿め、勝てると思ったのか? げはははははは」
ミスティ:「アルゲル、その『陰の気』の力はすでに私に使い済みよ!」
GM:ぬ、そうか?……はッ……「しまったーーー!!」
イシル:「そういう事だ! こっちが返させてもらうぜ! それで勝ったつもりかアルゲル!」(コロコロ)……絶対命中なのでダメージだけ行きます! ……クリティカル!
ミスティ:黒炎から出てきたイシルの上には、すでに球体はなくなっているんでしょうね(笑)
イシル:……クリティカル!
GM:球体はなくなっているよ、炎に包まれと思ったけど、イシル自身は無傷なんだ(笑)
イシル:……クリティカル! ――61点!!!
GM:そいつは無理だろう(一同爆笑)――アルゲルは――「ゲハァッッッッ!!!!!」――倒れる。
イシル:「勝負ありだなアルゲル……俺の勝ちだ」
ミスティ:胸を撫で下ろします。
GM:「おのれ……貴様等の名、絶対に忘れんぞ! 覚えておれ"地下牢の女"!! そして"おにぎり"!!!」――アルゲルは瞬間移動して消える。
イシル:「どうせツッコんでも直らないだろうしな……」
ミスティ:「もうずっと"おにぎり"と"地下牢の女"ですね……」
GM:としみじみとしていると、台座に白い光が戻ってくる。その白い光の中には3人の人物の影がうっすらと浮かび上がってくるよ。
イシル:「来たか!!」
ミスティ:「運命の勇者…白き剣の元に降りたもう……」  
白き光が収まった時、そこには運命の勇者が――。
真竜伝説
第0.1話「ラース=フェリアのプロローグ」

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