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セブン=フォートレス V3 & パワード
超長編キャンペーンリプレイ

「どうやら起動したようですね」
ゆったりと椅子に座りながら、メガネをかけた知的な男がつぶやく。
その男――海導王ロイヴァスは満足そうに一度目を瞑ると、すぐに控えていた神官に指示を出す。
「すぐに海上神殿の儀式を発動して下さい。早ければ早い方がいい」
海導王の指示の元、何人かの神官が勢い良く部屋を飛び出して行く。
その後も数人に指示を飛ばしたあと、再びゆっくりと椅子へと戻る。
沈黙が部屋を支配する。やがてロイヴァスが何かに気が付いたように……
「しかし、あまりにも起動が早すぎる……まさか……いや、考えすぎだろう」
そう、海導王は見落としていた。
「混沌軍に勘付かれてはいないはず。確実に本人が起動させた波動……問題は無いはずです」
そう、水晶球を使ったのは混沌軍ではなく、ミスティ本人である。それは間違っていない。
「全ては計画通り」
ただ、それを"誰に"使ったか……までは、知るよしも無かった。


真竜伝説

第7話「ミスティ出生の謎」


シーン1:新たなPL……再臨?

GM:ではリプレイ上では第7話目にあたるプレイを今日は録ります!
ルオ:その前に質問です! 今日はリーンさんが来ていません!
GM:ああ、リーンは『風邪を引いた』と連絡があってね、まぁ前回の流れ的に問題は無いので家で療養してもらう事にしたんだ。
ルオ:はぁ……じゃあこの人は誰ですか? てっきりリーンさんの代わりの人かと思ったんですが……。
この時、卓上には今までプレイに参加していなかった、ルオの見知らぬ人物が座っていた。
イシル:俺は誰だか知っています……まぁなぜ知っているかは…今は伏せておきますが(笑)
GM:と、言うわけで"ヒデ"よ、自己紹介を頼む!
ヒデ:マスターである相原の至っての願いによって、今日から参加するからよろしく(笑)
ルオ:え、え? でもキャラクターはどうするんですか?
ヒデ:そうだ! 俺は何をすればいいんだ? 何も聞いてないぞ!!(笑)
GM:ふむ、とりあえずはNPCでもやっていてくれ、何をやるかは後で教えるので。
ヒデ:まぁいいだろう……で、NPCって誰がいるんだ?
GM:キョウコとポンポンと狸(一同爆笑)
ヒデ:おい!! キョウコってのは人間の名前だろうから良いとして、そのポンポンって何だ!? あきらかに人の名前じゃねーだろう! どっちかっていうと擬音だ(笑) さらに狸を俺にやれと!? 狸じゃ喋れないだろうが!(爆笑)
GM:じゃあキョウコを素直にやっていてくれ……(とヒデに前回分のリプレイを渡す)……そんな感じのキャラクターなので参考にして欲しい。
ヒデ:………………俺に選択の余地は無しか!? ちきしょーキレるぞ!!(笑)

シーン2:いないからって好き放題

魔剣ティアマトーと海導王の水晶球、そしてめぐみちゃんの献身的な力により、なんとか死の淵から復活したリーン……しかし、その体は少女の頃に――7歳の体へと変化していた。
GM:さて、ではリーンが――「………………え?」――と鏡に映った自分に小首をかしげたところです。
ヒデ:(以下キョウコ)『きゃー! 可愛い〜〜〜♪♪♪♪♪』――抱きついちゃう(笑)
GM:じゃあリーンはあたふたする、そしてちょっと嫌がる(笑)
キョウコ:じゃあスリスリ(笑)
GM:リーンが言います――「ねぇイシル、短剣かなにか無いかしら?」
イシル:(←ちょっとキョウコに圧倒されながら……)「あ、ああ、ほら……でも気をつけろよ」
GM:リーンは受け取ると、自分の袖やスカートなど、長い部分を乱雑にちょん切る――「これでいい」
めぐみ:ここは衣装室なのですよね♪――「これなんかはどうでしょうか? なかなか似合うと思いますよ♪」
ルオ:「ねぇこっちもどうかな? ほら! このちょっと生意気な魔法使いって感じがリーンの子供の頃っぽいでしょ?」――魔女の宅急便のようなローブを見つけました(笑)
ミスティ:「こっちのフリルのついた白いワンピースの方が……ほら、可愛いです」(笑)
イシル:もう着せたのかよ!(笑)
キョウコ:ここってお城だよね?――『ねぇ、ほらメイドさんの服とかもあるよ♪ 子供の……』
イシル:「いや、キョウコ様、それではただの変……」
キョウコ:スリッパを投げつけます!(イシル:ぐおっ!?)
ミスティ:「子供用の燕尾服なんかもリーンさんの雰囲気に合ってますよね」(笑)
ルオ:「あ、はんてんとかもちょっと可愛い♪」
めぐみ:「それなら所々に朱色の入った水色ベースの浴衣なんかもいいですよ♪ できれば大人用なんてどうでしょ〜」(笑)
キョウコ:『黒のゴシロリ! 凄い似合うと思う♪』
イシル:「ゴキブリ?」
キョウコ:もっかいスリッパ投げます!『黒のゴスロリ――時々街中で、フリルだらけのお人形みたいな服を着たビジュアル系バンドのライブに行ってそうな女の子がいるでしょう? あれがゴシックロリータ…通称ゴスロリ!!』
イシル:「ああ……あれ」――ってラースの街中にそんな人がいるのか?(笑)
キョウコ:ウルサイ!(笑)――『大体さっきからイシルは文句ばっかり言って、あなたはリーンに何が似合うと思っているのよ! さぁ言ってみなさい!!』
イシル:「う、う〜ん……ファイナルファンタジーに出てくる黒魔導士の服…とか?(←真面目)」
GM:その瞬間、イシルの頭にレンガがメリ込むぞ(笑)
イシル:「ぐはぁッ!?」――なんで俺だけ……(一同爆笑)
その後、リーンの着せ替え談義は続き……そして………………。
GM:じゃあ結局リーンはキョウコのお下がり子供用お姫様ルックで――。
めぐみ:それを脱がせて〜、結局は耳付きタヌキの着ぐるみパジャマで決定しましょう♪(笑)
キョウコ:たぬき!? 耳付き!!(笑)
ルオ:あ、それなら――
GM:ちょっと待て! いい加減にしてくれ! 確かにこの場にリーンのPLがいないからやりたい放題できるが、そろそろストーリーを進めてくれ!(笑)
ミスティ:では最後に――
GM:だーーー!(笑) ではその瞬間! パジャマを着たままリーンが突然倒れます!!
一同:『なにーーーーーー!!!』
GM:「ゔ……――"バタンッ"」(笑)
ルオ:「リーンさん!」
GM:息はあるが気絶しているね。
キョウコ:まるで着せ替え人形のようにリーンを玩具にするからだ――と言う視線をイシルに送ります。
イシル:俺かよ!!!
ルオ:「リーンさん…可愛そう」――イシルに(笑)
めぐみ:「ひどいですよ」――とイシルさんを(笑)
ミスティ:「まぁまぁ皆さん、原因を探るよりもリーンさんをどうするかの方が大事ですし……」
イシル:「ちょっと待てミスティ! それじゃあまるで俺が犯人じゃないか!!」(一同爆笑)
ミスティ:「え?」(笑)
イシル:俺は言うぞ!!――「きっと今までの無理が祟ったんだろう。もともと病弱な体に鞭打ってここまで来てくれたんだ。それに強敵と戦うたびに限界以上の魔導の力を引き出していた……体への負荷も考えずに……そして、ここにきて体の急激な変化だ。無理もないさ」
ルオ:「そう…だよね……リーンさん沢山無理してたし……」
イシル:子供のリーン殿を背負いましょう――「こんな所で時間を掛けているわけにはいかなくなったな」
キョウコ:『じゃあ早く日記を見つけて、リーンをどこか安全な場所で休ませてあげましょう!』

シーン3:日記

夜の城内、キョウコの道案内により衛兵や見回りの少ない廊下を選んで、前王である故ナオヤ王の寝室へと向かう一行――
GM:さて、静寂の月夜だが、知覚ジャッジをしてくれ。目標値は20以上。
イシル&ルオ:『成功〜』
GM:2人以外は失敗か……ならルオとイシルは聞く、どこからか横笛の調べが流れてくるのを……耳を疑うような小さな音だから、城下街の酒場から聞こえてきているのかと勘違いしてしまいそうなぐらいだ。
イシル:「皆、ちょっと待ってくれ――……聞こえないか、笛の調べを?」
めぐみ:「………………聞こえないですよ?」
ミスティ:同じく首を横に振りましょう。
ルオ:「もしかしたら、城下の酒場から聞こえてきたのかもよ」――と勘違いしましょうか(笑)
イシル:「そうか? 気のせいならいいんだが……キョウコ様、何が知りませんか?」
GM:キョウコは知力ジャッジ15以上でいいよ。キャラシーは作っておいたから(笑)
キョウコ:なんか適当なデータのキャラシーだな(笑) これを使えばいいんだな(コロコロ)……知力が10で出目が4(笑)――『さぁわからないわ』(笑)
GM:や、役立たずな……。
キョウコ:私のせいではない!(笑)――もうついちゃうぞ?――『ここよ。……今は誰もいないみたい』
GM:じゃあ着いた、そこは前王故ナオヤの部屋だ。ちなみに現在の王様はキョウコの夫のロータス。ナオヤはキョウコのお爺さんだったりします。
イシル:そう言えば、なんでお父さんではなくお爺さんなんです?
GM:まぁ日記を読めばわかる。あんまり気にしないでいいよ。
イシル:ふむ。
ルオ:じゃあ部屋に入ります。
GM:そこは、床まで届くドアみたいな大きな窓、天蓋付きの豪華なベッドがある他は、本棚も机もそして床さえも雑多なガラクタで埋め尽くされている。
ミスティ:雑多なガラクタですか?
GM:うむ、イシルとミスティは知力ジャッジ、目標値は10だ。
ミスティ:(コロコロ)……成功です。
イシル:リーン殿をベッドに寝せてから(コロコロ)……成功しました。
GM:なら本棚にある金型を見て君達は気が付く――
ミスティ:「ねぇイシル、この金型って前にこの街で売ってた"名物饅頭"の金型ではないでしょうか?」
イシル:「どれどれ……これは確かに"ジジイ饅頭"の金型」(笑)
めぐみ:「どうゆうことですかぁ?」
イシル:「いや、この金型の饅頭を前にアラムートに来た時に名物として売っていたんだ。どうやら故ナオヤ王とやらは名物好きだったらしいな」
GM:その通りです(笑)
ルオ:「じゃあ、ここにある雑多な物って全部……」
キョウコ:『そうだよ、お爺ちゃんの名物コレクション』(笑)
イシル:「しかし、この中から日記を見つけるのか……」
GM:まぁ調べたい所を言って知覚ジャッジをしてくれ、見つける場所が当たっていたら、速攻で発見できるよ。
ルオ:机の引出しを探します!(コロコロ)……。
イシル:なら俺は机の上を調べよう(コロコロ)……。
ミスティ:私は本棚を調べます……。
めぐみ:私は床を、狸はベッドを調べますね!
GM:実はベッドの枕の下に置いてあったので、狸が発見します(笑)
めぐみ:「えらいえら〜い♪」
キョウコ:『お爺ちゃんも随分と基本な所に……』
イシル:ちょっと貸してくれ――「読むぞ、それともミスティが読むか?」
ミスティ:「……いい、イシルが………読んで」
GM:読む場合は知力と幸運を足して2で割った値を基本値としてジャッジ、15以上ならいいよ。
イシル:(コロコロ)……失敗です(笑) どうなるんです?
GM:普通に読めるよ。
イシル:??? なら読みますよ――「なになに――
――そろそろ私が王になって20年目になる、なにかいいネタは無い物だろうか……やはり基本は饅頭だと思う、しかしそれでは普遍的な人気を誇っても、爆発的な知名度にはならないだろう。ここは一発――
イシル:――ここは一発……ってなんだよこれは!!!」(一同爆笑)
GM:うむ、日記だぞ。
イシル:普通の日記じゃないですか! しかも思いっきりナオヤ王の名物のネタ考え中って普段の生活ぶりだし!!(笑)
GM:言い忘れたが、ちゃんとジャッジに成功しないと、この長い日記で読みたいところを読めません。
ミスティ:長い?……もしかしてその日記は……。
GM:その通り、前王故ナオヤが王様になってから死ぬ前日まで書かれている。そう40年分の日記だ!(笑)
イシル:そりゃ適当に読んでも無理だ〜!(←知力も幸運も低い人)
ルオ:私も無理かなぁ幸運は良いけど、知力が弱い(笑)
めぐみ:私は両方普通です…でもここは孫であるキョウコ様が一番読みやすいのでは?
キョウコ:いや、ここは知力16、幸運10のミスティが一番効率良い。
イシル:あ、本当だ(笑)
ミスティ:はぁ……「渡して下さい……」
イシル:「いいのか?」
ミスティ:「はい…やはり、自分の運命から目をそらすべきではありませんし……それには自分から進んでいかないと」(コロコロ)……22です。
そして、静寂が支配する月夜の晩――ぽつりぽつりとミスティが語り出した………………。

――どれほど待ち望んだ事だろう、ついに娘のお腹に神様からの贈り物が来た! 息子を無くし、再び王としての忙しい毎日、しかし、毎日が遅い! 早く孫の顔が見たいものだ――
イシル:「そのあたりだろうな…」
ミスティ:「続きを読みます――」(コロコロ)……
――あと一ヶ月ぐらいだろうか……、そういえば高名な占い師夫婦であるドーガとウネに来てもらい、孫の名前を占ってもらった。すると双子と言われた。しかも、その片方は世界を救う宿命を持つ者、そしてもう片方は世界を滅ぼす鍵となる運命を背負う者だとも言う。この事は娘には言わない事にした。もちろんドーガとウネにも口止めをした。これが当たらない占い師の言葉なら良かった……なんで……――
キョウコ:『もしかしてその双子って……』
ルオ:「でも、まだわからないよ……」
――無事双子出産。医者にも口止めをした。出産に立ち会う人間もできるかぎり最小限に押えた。これからは私ではなく儂(わし)と自分の事を言わねばなるまい……しかし、生まれてきた双子を見て、儂はすぐさま理解した。どちらが救世主でどちらが破滅の鍵なのかを……自分が英雄であった事、女神の血を引く一族である事、それとも世界が儂に教えたのかもしれない……孫にはキョウコという名前を付ける。そしてもう一人は世間に死産だったと発表した。しかし本当に殺す事はできなかった、たとえ世界を滅ぼす鍵だとしても、あの無垢な赤子を殺せるなど……せめて名前だけはつけないことにする。これからあの子は地下牢で幽閉され続ける人生を歩む事だろう……願わくば、女神の加護をあの罪なき子に……――
キョウコ:『私って…姉妹がいたんだ……』
ミスティ:「続きを読みます――」
――出産から一ヶ月、儂は残酷にも母から離れたあの子が死ぬのでは無いか、との期待を抱えていた。しかし、地下牢の子は今も生きている。キョウコが元気なように、あの子も運命を真っ当するまでは、死ぬことはないのかもしれない。だからと言って儂は自らの手であの子を殺す事も出来ない……もしかしたら、儂はとんでもない大きな間違いを起こしているのかもしれない……――
めぐみ:「祖父のナオヤ様は、大変に苦悩したのですねぇ…」
キョウコ:『そんな素振り、見た事ない……』
ルオ:「ミスティ…やっぱりこの日記の"世界を滅ぼす鍵"って……」
ミスティ:「まだ、まだそうと決まったわけじゃない! 私は……私は……」――とここで日記を取り落としましょう。
イシル:それを拾い――「無理するなミスティ……あとは俺が読んでやる」
GM:ほうイシルがかね? ページが一度閉じちゃったので、2D振ってみて5・6・7・8・9なら問題無い
イシル:(コロコロ)……――「――
――キョウコが修行へ出発してから数日が経った。今日もザイアンを呼んで一局将棋を指す事になっている。やはりキョウコがいないと寂しいものじゃ――
イシル:――寂しいものじゃ……って! あーーー!!!」――日記を床に叩きつけます!!(一同爆笑)
めぐみ:「日記に罪はないですよぉ」
キョウコ:『そうよそうよ! 全部イシルのダイス目が悪いんじゃない!』(笑)
イシル:悪かったな! シリアスなシーンを台無しにしてよ!!(笑)
ミスティ:自分で拾いましょう――「ありがとイシル、落ち着いた」
イシル:「そ、そうか……」(笑)
ミスティ:(コロコロ)……6で成功――「やっぱり自分で読みます――
――3年の月日が流れただろうか、地下のあの子を世話してくれていた者が、勝手にあの子の事を――『ミスティ(謎の子)』――と呼び始めている事を知った。なんと言うことを……しかし、それも頷ける。儂はあの子のことを謎にしたまま世話を頼んでいた……ミスティ…あの子にはうってつけかもしれない……だが、このままではいずれ情が移り、誰かがあの子を連れ出さないとも限らない。そろそろ海導王様の主催するフォーチューン国王会議がある。ちょうどいい機会だ、腹を括る覚悟を決めねばならない――
ミスティ:「………………」
ルオ:「ミスティ?」
ミスティ:無言で続きを読みます。
――会議より帰城、海導王様とは一対一で話をし、この話を打ち明けた。海導王様もこの話は聞かなかった事にして下さるそうだ。そしてあの子――ミスティ――は、海導王様の信頼する"誰か"に引き取られる事になった。その"誰か"が誰なのかは儂もわからない。儂はこれ以上、かかわるわけにはいかないのだ……――

――引取り当日、朝靄の中を物珍しそうに辺りを観察しながらミスティが、このアラムートを出て行った。その後の運命を儂は知る事ができないだろう。たとえ恨まれても構わない。孤独な幼少期を過ごさせてしまった事を。そして悲劇の運命があの子の未来に待ち受けている事を知っていながら、お前を生かし続けてしまった儂のエゴを……。この傲慢で自分勝手な、この祖父を恨んで欲しい……――
ミスティ:「確かに遠い記憶にある……どこまでも固く、いつまでも冷たい床、光りは通路の奥から漏れ揺れる灯りだけ、私は確かに地下牢にいたのだと思います……でも、私は恨んでなんかいません……こうして今、生きている事を……私は嬉しく思います」
イシル:「ミスティ……」
ミスティ:「だって…私には今、心から信頼できる仲間達と一緒にいるのだから……だから言います、ありがとう――と」
キョウコ:『私も嬉しいよミスティ、たった一人の姉妹が生きていたんだから!』
ミスティ:「そう……ですよね」
めぐみ:「この日記、まだ続きがあるみたいですよ〜」
ミスティ:えっ!?
GM:ほう、良く気がついたね。明らかにあの文章は締めだと勘違いするはずなのに(笑)
めぐみ:いや〜実は最後にオチをつける為に、もう一度読もうとしただけなんですけどね(笑)
イシル:落とすな落とすな、良いシーンなんだから(笑) でも偶然とはいえ、続きがあるのなら読みましょう……「――
――ミスティが出て行ってから数日が経った。海導王様から密書が届き、ミスティの事は忘れよ――と書いてあった。この事はミスティが生まれた時、相談に乗ってくれたベルゼンにも伝えなければならない。それと確実だった親衛隊隊長の座を蹴り、隠居すると世間に公表してでも、ミスティの世話係をかって出てくれた、儂の戦友(とも)ザイアン……彼にも伝えよう。そして、この事は3人だけの秘密にして墓の中まで持って行く事をここに誓おう……――
GM:その後、日記にはミスティの事は一切記されていない。
イシル:「このザイアンという世話をしてくれた人が、ミスティの名づけ親なのかもしれないな?」
ミスティ:「キョウコさん、そのザイアンという方を知りませんか?」
キョウコ:黙りましょう。少し間を置いて――『今は行方不明なの……』
イシル:「行方不明?」
キョウコ:「ザイアンお爺ちゃんは私やロータスと共に世界を救った英雄の1人だったの……でも、最後の戦いの後は別れ別れになっちゃって………………ロータスは詳しい事言ってなかったけど、きっとどこかで生きてると思う……だから行方不明なんだ」
イシル:英雄――もしや城下町で売っていた"じじい饅頭"のモデルはザイアン?(笑)
GM:そう、その通りだ(笑)
イシル:有名なジジイだ(笑)
ミスティ:「きっとザイアンお爺ちゃんは優しい人だったのですね……」
キョウコ:『うん、優しくて厳しくて……そして強かった……、もう年なのにいつも無理して不幸して……そして、誰かれ構わず助けてた。ザイアンお爺ちゃんはいつか言ってたっけ――"信頼する仲間を守るため"って――きっとそれがザイアンお爺ちゃんの信念だったんだと思う』
ミスティ:「"信頼する仲間を守るため"……はい」――心に刻みましょう(涙)
ルオ:「大丈夫だよミスティ! 何があっても私達がミスティを守ってあげるから!」
GM:「その通りですポン!」
イシル:「誰だって仲間は守りたいものさ」
めぐみ:「そうですよぉ〜」
ミスティ:「みんな……はい………はい! そうですね!」
ルオ:満足です(笑)
イシル:「……さて、ミスティが追われる謎はわかったが……これからどうするかが問題だな」
GM:と、君達は自分達の後ろ、ドアのところに気配を感じる!
――「見てしまったのか……君がミスティ君だね」

シーン4:VSロータス王

窓から差し込む月の光に、足元からだんだんとその人のシルエットが浮かび上がってくる。それはこの国の王――ミスティを追っている張本人だった。
キョウコ:『ロータス!!!』
GM:さて、ここでもう一度知覚ジャッジ20だ。
イシル:(コロコロ)……どうも俺だけですね。
ルオ:今回は失敗しちゃった。
GM:ならイシルは聞く、再びあの横笛の音が聞こえだした事に――。
イシル:この音は……。
キョウコ:『ロータス! 知ってたんでしょ! この子は私の姉妹なのよ! なのになんで殺そうとなんかするのよ!』
GM:「勘違いしないでくれキョウコ、僕は殺そうだなんて言っていない。この城の地下牢で幽閉するだけだよ……」
キョウコ:『どっちも代わんないよ! せっかく自由になれたのに、せっかく今を生きる事に意味を持ち出したのに、そんなミスティを誰も止める権利なんて無い!!』
この時GMは感謝した。じつはこのシーン、マスターの一人芝居になるので『嫌だなぁ』と思っていたのである。
GM:「確かに権利は無いかもしれない。だけどねキョウコ、この世界は沢山の人々が犠牲になって救われた世界なんだ、犠牲の上に成り立っている世界と言い換えても良い……だからこれ以上、この世界を苦しめたくない。権利は無いかもしれないけれど、僕には世界を救った英雄としての義務がある。そして義祖父の取った行動に対する責任もね……」
キョウコ:『ゔゔ……』
イシル:「あなたの言っている事はわかりますロータス王。その話は筋も通っていますし、あなたには確かに責任と義務があるのかもしれない。けれど、ミスティには俺達がついています。俺達が守ります。それでは駄目なのでしょうか?」
GM:「確かに君達には運命の勇者がついている。しかし、この世界には力だけではどうにもならないものもある。君達では太刀打ちできない力が――そう、権力という名の力がね」
ルオ:「権力?」
GM:「もし、7導王のうち1人が、ミスティ君を抹殺しようと動いたらどうする? 君達は一つの地方を全て敵に回してでもミスティ君を守れるのかい? それとも空導王達に助けを求めるかい? それでは駄目なんだ…導王達が争い出したら、その先に待っているのはくり返される不幸だけだ」
イシル:「ぐっ……」――いちいちロータス王は言う事が理路整然としている! キョウコ様とは偉い違いだ(笑)
ルオ:「例え世界のためだろうと、ミスティは私達の仲間だから、あなたの好きにはさせない」――剣を抜きます。
キョウコ:うわーー!(笑)
イシル:勇者殿は簡単だなぁ(笑)
ルオ:好きなように生きてます!(笑)
GM:なら仕方ない――「そうか、なら……力ずくでも……」
イシル:「ミスティ危ない!!!」――とミスティを突き飛ばして、その反動で俺も避けます! ロータス王の手から放たれた魔法の光弾が弾ける!!!(笑)
GM:じゃあそれは部屋の壁を一部破砕し、バルコニーへの道を作る、夜風に乗ってイシルは更に明確になっていく笛の音を聞くよ。ってか、勝手に攻撃の演出しおって(笑)
イシル:「どんどん大きくなっているのか?」――演出は最高です(笑)
GM:では戦闘開始です。ロータスは――「我が右手よ、聖なる光持ちて邪魔する者を打ち払いたまえ!」――と魔法の白い光に手刀が包まれる。
キョウコ:『魔法ダメージの肉弾戦でくるよ!!』
GM:さぁイニシアだ(コロコロ)……こっちは24だ。
ルオ:最初は私です。接敵して『衝撃波』で斬りつけます。
キョウコ:それは庇います! 特技は無いけど本当はNPCだし、きっとキョウコならロータスを庇うはずだ!
GM:じゃあ庇える。
ルオ:対抗で『薙ぎ払い』を組み合わせて二人まとめて――は、さすがに酷いかなぁ(笑) 躊躇して命中を振りません! 剣を止めます!――「キョウコどいて!」
キョウコ:どきません。
GM:なら次の行動はロータスだな? (コロコロ)……不意打ちでキョウコに命中、キョウコの背中をロータスの光り輝く手刀が切り裂く(コロコロ)……ダメージは魔法の51点。
キョウコ:(コロコロ)……うう、痛いかも(笑)――『う……ロータス…なんで……』――うむ、なんかよく見たらレベルが10以上あるぞ、キョウコ強いなぁ(笑)
GM:英雄という設定ですから(笑) ではロータスが冷たくいい放ちます――「キョウコ、邪魔しないでくれ」
イシル:今度は俺です! ロータスに接敵して進路妨害! 「これ以上ミスティには近寄らせない」
めぐみ:私はミスティとロータスの中間のスクエアに入ります! きっと魔法が来ると思いますから。
イシル:そうか! じゃあ近接に入ったって無意味じゃないか!(笑)
ミスティ:「みんな……」――皆が身を呈してかばってくれているので、私は窓際まで移動、ロータスからできる限り離れましょう。
GM:では次のターンだね、全員知覚ジャッジをどうぞ? 15以上だ。
ミスティ:(コロコロ)……わかりません。
イシル:(コロコロ)……25!!
キョウコ:(コロコロ)……うん、聞こえる!
ルオ:(コロコロ)……17で成功!
めぐみ:14です♪
GM:ミスティとめぐみ以外は解ったね、窓の外から横笛の音が聞こえてくる。なんかやりたかったら、自分の行動を消費してね(笑)
イシル:なら一番は俺ですから言いますよ――「おい、この笛の音はなんだ!? さっきより大きく……いや、この部屋に近づいてきているぞ!?」
ルオ:なら私も(笑)――「聞こえる……ミスティ! 窓から離れて!!!」(笑)
GM:ここでロータスだ。(コロコロ)……イシルに命中26。
イシル:(コロコロ)……無理ですね。窓の外に気を取られていたのでしょう(笑)
GM:(コロコロ)……ダメージ(魔)の46点。
イシル:(コロコロ)……耐えています――「くっ…やっかいだな――キョウコ様、あの笛の音はなんなんですか!?」
キョウコ:自分の番だし行動を消費して知力ジャッジして良い?
GM:いいよ。成功すれば何かを思い出す事にしようか、本当ならNPCだし自動的に思い出すはずだったのだが、せっかくPLが演じているんだしね(笑)
キョウコ:そうだったのか(笑) じゃあ遠慮なく振らせてもらおう――『笛の音……そうか! あれは!!』――(コロコロ)……ファンブル――『わからない!!!!!』(一同爆笑)
イシル:なんじゃそりゃーーーー!!!!!
キョウコ:しょーがないじゃん、ファンブルなんだし(爆笑)
GM:まぁ今回キョウコはNPCのような者だからね、クリティカルとファンブルは"10"と"5"に固定されているんだ。だから通常よりファンブルしやすいかもね(笑)
キョウコ:そうそう、私のせいじゃない(笑)
イシル:………………。
ミスティ:私は素直に窓から離れます。

GM:
さぁ次のターンだ。さらに知覚ジャッジ、目標値は10でいいよ……さすがに全員成功したね? なら聞こえる、窓の外から聞こえてくる笛の音が。
ルオ:ロータスのスクエアに一歩踏み出して――「ここは私とキョウコで何とかするから、イシルは窓に!」
イシル:わかった! 今回は移動で終わりです――「キョウコ様! やっぱり何か思い出しませんか!? あの笛の音はめちゃくちゃ怪しいですよ!!!」(笑)
キョウコ:『そ、そうだよね、え〜とあれは確か……そうだ!!』――(コロコロ)……ファンブル!?――『きっと通りすがりの笛吹きだよ!!』(一同大爆笑)
イシル:「『そうだ!』って"思い出した"んじゃなくて、"思いついた"のかよ!!! だいたい笛吹きが窓の外を通りすがるわけねーだろ! ここは城内だぞ!? 元王様の部屋の前なんだぞ!?? ファンブル多すぎだお前は!!!」
ヒデ:しょーがないだろ! キョウコが悪いんで俺じゃねぇって!(笑)
イシル:言いますよ――「この笛の音が……まさかロータス王がおかしいのも!?」(笑)
めぐみ:移動です。ミスティと同じスクエアに入りますね。
GM:さて、ではロータスはルオに攻撃だ(コロコロ)……命中が20丁度――「邪魔しないでくれ」
ルオ:(コロコロ)……21でぎりぎり回避!――「くっ!? ミスティには指一本触れさせない!」
ミスティ:「勇者様…………確かにロータス様が言うように、もしかしたら私は世界を滅ぼす鍵かもしれない……でも、だからといって私はここであきらめたりはしません。助けてくれた人、育ててくれた人、見守っていてくれた人……私はまだ、誰も助けていないから……だから、ロータス様の言う事に従う事はできません!」
ルオ:「ミスティ!」
イシル:「ああ、そうだな」
めぐみ:頷きます♪
GM:「それでこそご主人ですポン!」――ポンポンが君の肩の上で跳ねるよ(笑)
ミスティ:優しくポンポンを見た後、"キッ"と決意の眼差しをロータス様に向けましょう。
GM:ほう、では丁度3ターンが経ってしまったので、ここでロータスはHPが1になって倒れる。重症状態だね。戦闘も解除する。
キョウコ:えっ? ――『ロータス……』駆け寄ります。
GM:ロータスは普通に重症状態で倒れているだけだね。もっとも外傷は無い。
イシル:急いで窓を開け放ちます! そして(コロコロ)……クリティカル! 知覚ジャッジが35です!
GM:おお、勝手にジャッジまで(笑)

シーン5:狂楽師サルガク登場

扉のような大きな窓をイシルが勢い良く開け放つ。夜風と共に流れ出すメロディー。
それは時に激しく、時にゆるやかに……なにより、統一性に掛けた狂死曲。
月光に照らされたバルコニーを見下ろすように、横笛を構えたままで佇む一人。
それは、道化のような白塗りの顔、ニヤリと笑ったその目が、さらに邪悪に化粧されていた。
イシル:「お前は誰だ!!!」
GM:では笛の音が止む――「ロータス王もここまでのようでございますね…やはり生きている人間を操るのは、少々骨が折れるというもの」――ここで笛の音が止まります。それと共にロータスの体から力が抜ける。すべての"潜在能力"を強制的に引き出されていたのが終了したんだね。
キョウコ:確か炎の魔法に『潜在能力開発(ツァオ・ベー)』というのがあったはず、能力値を2倍にできるけど3R終了後にはHPが1になるっていう魔法が。
イシル:しかもやつの職業はバードか! 音さえ聞こえればってのは敵に回ると厄介だな。
ルオ:私も窓からバルコニーに出ます!
ミスティ:リーンさんは心配ですが、今はベッドに寝かせておきましょう。それが一番安全だと思いますし――外に出ます。
めぐみ:私も出ます。
キョウコ:ロータスに回復魔法(コロコロ)……重症治癒の10点、これで安心! 私も外出ます(笑)
GM:では全員はバルコニーから見る、塔の先端で見下ろす道化の顔を――「さて、皆さんお揃いで……せっかくなので自己紹介と致しましょう。わたくしは混沌軍狂魔士団団長・狂楽師サルガクと申します。以後、お見知りおき下さい」――右手を前に、笛の左手を後ろに、優雅にお辞儀をするぞ。
キョウコ:マスター! 今度こそ知力ジャッジしたい!
GM:いいよ、ファンブルしなけりゃいい(笑)
キョウコ:(コロコロ)……よしクリティカル! (コロコロ)……25成功!!(一同爆笑)
イシル:なんで今ごろ(笑)
ミスティ:きっと狙っていたのですね(笑)
GM:キョウコは思い出す、あれは最近お城のお抱えになった宮廷楽師!
キョウコ:『宮廷楽師サルガク……あなたが敵だったなんて……』
イシル:………………。
GM:ニヤリと口を歪めよう(笑)
ルオ:「お見知りおき? そんなことは無いわよ、今ここで貴方を倒す!」(コロコロ)……『衝撃波』で尖塔に攻撃したいです。命中は29!
GM:もう攻撃してるではないか(笑) ルオの放った衝撃波は狂楽師サルガクごと城の尖塔を破壊する。しかし、そこにもうサルガクの姿は無いね。
ルオ:「いない?」
イシル:「気をつけてくれ勇者殿! まだ近くにいるぞ!」(コロコロ)……知覚ジャッジ22です!
GM:お前ら勝手にジャッジ振るなよ(笑) まぁ確かにいるね、それは君達がさっきまでいた故ナオヤ王の部屋の屋根――「さて、本当ならもう少しわたくしの独奏会と行きたいのですが……なにせ面白いお話をお聞き致しましたからね……これは運命の勇者を探し出した事よりも、大きな土産話です。きっと魔王タラス様もお喜びになられるはず……」
ミスティ:「魔王……タラス?」
イシル:(←メモっている)
GM:「では最後に、わたくし指揮の元、このオーケストラの演奏をお聞き下さい――」
めぐみ:「オーケストラは複数形ですよ!」(笑)
GM:「この街には死霊という楽団員達が満ち溢れています。過去、戦争によって死亡した亡霊が!……さぁ歌いなさい死への誘いを! さぁ奏でなさい……悲痛なる狂死曲を!!!」――サルガクは横笛を吹き響かせる! その音が街中に響き渡り、やがて街中から悲鳴が…雄叫びが…血の底から沸き立つ亡者の声が聞こえてくる!
キョウコ:『なに! なにが起こっているの!?』

ミスティ:
(突然街人)『な、なんだ突然! 死、死人だ! 死人が生き返ってきたぞーー!!』

イシル:
(突然街の女)『やめて! こないで! あなたは死んだの! どうして、いや、いやーーーー!!!』

キョウコ:
(突然子供)『お父さん、お母さんが帰ってきてくれたんだよ……だからね……お父さんもね(声を変えて)こっちに、おいでよ……』

GM:街中で復活する死人達、そして過去に死んだ亡霊たちが無差別に人々の生気を食らう。城下町だけではない、このアラムートの城内からも悲鳴は聞こえてくる。
イシル:「やめろ! サルガク!!」
GM:ならやめましょう――「そろそろいいでしょう、あとはオーケストラが勝手に自作して続けてくれます。では皆様方、是非とも生き延びて下さい。今度こそ、わたくしの独奏リサイタルにご招待致しますので…それではまたの機会に……」――最後に印象に残る道化の顔で笑いを残すと、そのまま闇へと消えていく。サルガクの魔曲が消えても、人々の悲鳴は収まらない。
めぐみ:「死霊たちが消えません…」
GM:と、そこで部屋の中から声が聞こえるよ――「キョウコ……城にいる無事な兵士達を集めるんだ……」
キョウコ:『ロータス!?』
GM:ロータスはふらふらと立ち上がりながら――「……死霊達から町の住民を守りながら、このアラムートから脱出する……」
キョウコ:『それじゃあ、この街を捨てるの!? 私嫌だよ! この街を捨てるのなんて嫌だよ!!』
GM:「駄目だ。今の僕はこの国の王だ……人が国に暮すんじゃない。人がいる場所が国になるんだ……さぁ、早く……」
キョウコ:諦め顔で部屋を出て行きましょう。
ミスティ:その手を掴んで引き止めます――「私も、この街に無くなって欲しくないです……」
キョウコ:『でも――皆の命には変えられないよ……』
ミスティ:「大丈夫」
ルオ:ここで魔剣ティアマトーの特殊能力、『小さな奇跡』を使用したいです!
イシル:おお!
めぐみ:そう言えば、リーンさんが生き返ってから、レベルも上がって別のセッションなのですね
GM:なら、そこで――
ルオ&GM(ハモッて):『魔剣が輝き出す!!!』(一同爆笑)
ミスティ:私もそう思いました(笑)
GM:イメージが共有されたね(笑)
ルオ:「始まりの魔剣ティアマトーよ! 今この地に解き放たれし邪悪なる者を、天の光にて浄化したまえ!!!」――魔剣をバルコニーから夜空に向かって掲げます!
一条の光が夜空のを貫いた!
アラムート城からの輝きは、夜の外套を一瞬だけ弾け飛ばせ。
真昼より明るい白で全てを包み込んだ。
そして――
イシル:「奇跡だ……」(笑)
GM:そう、街中に、城内に…全ての亡者達は綺麗にいなくなっていた……。
イシル:「ダークネスやレインの時と同じ、浄化の力……しかも、あの時々よりも断然の威力だ……」
ミスティ:「きっと、守護者達に会って魔剣本来の力を取り戻しているからだと思います」
めぐみ:ああ、なるほどです♪
ルオ:「ふぅ……」――光が収まってから、力が抜けてバルコニーの床にペタンと崩れ落ち、座っちゃいます(笑)
ミスティ:「勇者様! 大丈夫ですか!?」
ルオ:「ミスティ……良かったね、大事な思い出が消えなくて」――と無理に笑いかけましょう(笑)
ミスティ:それは嬉しくて泣きそうになりがなら――「……はいっ」
――それはきっと、ミスティの心からの安堵の……笑顔だった……――

シーン6:一時の別れ

GM:では次の日です、君達はロータス王に言われて、リーンが寝かされている部屋に集まっています。
イシル:そう言えば、リーンは大丈夫だったのでしょうか?
GM:実はリーンだが、あの後熱を出してしまったのです。もちろん意識は戻らないままだ。
イシル:危ないじゃないですか!?
GM:それを説明しましょう。その部屋にはロータスやキョウコとは別に、ちゃんと本物のお医者様もいて、その人がリーンを診察していたのだが――「どうやら、成長熱の一種のようです」
キョウコ:『成長熱?』
GM:「さようで御座います。子供が成長期に差し掛かり急激な身体の成長を経験しますと、その反動についていけなかった部分が異常を起こし、その時に起こる熱の事です」
イシル:「体の急激な成長か……」
めぐみ:「リーンさんはきっとその逆ですね」
ミスティ:「大丈夫なのでしょうか?」
GM:「普通なら数日も経てば問題は無いかと……ただ、これだけ熱が上昇する状態は、今までに類を見ません。例え治ったとしても……あるいは……」
キョウコ:『大丈夫! この子の事は私達が責任を持って看病するから!』
GM:ロータスも言う――「ああ、君達には君達しか出来ない事があるのだろう? この子のことは僕達に任せてくれないか?」
イシル:勇者殿を見ましょう。
ミスティ:同じく(笑)
めぐみ:反応を予想して頷いてます(笑)
ルオ:「リーンさんの事、よろしくお願いします」
キョウコ&GM(ロータス):『うん!(ああ!)』
ルオ:これは心の中で言いましょう――リーンさん、後で必ず追いついてね、私達待ってるから――部屋を出て行きます。
そして……アラムートの城門前――
GM:ではキョウコとロータスが見送りに来てくれます――「操られていたとは言え、いろいろと迷惑を掛けてしまい、本当に申し訳ないです」――護衛も無く、使用人もいない、この王様らしからぬ丁寧な口調こそ、本当のロータスなのだろう――
めぐみ:「そんな事ないですよ♪ 面白かったです!」
GM:「面白かったですポン!」
キョウコ:『でも残念だな、"おにぎり"は凄い面白かったのに』(笑)
イシル:「だから"おにぎり"って――いや、ゴホンッ」……さすがに旦那さんも前ではツッコミづらい(笑)
ルオ:「こちらこそ、いろいろ迷惑をお掛けしました……特にこの街の人達には…………」
GM:「あなたが気にする事ではありませんよ。あの時、祖父の日記を始めて見た夜、私がミスティさんを幽閉しようと思ったのは事実です。僕にはそれが世界のためになると思ったから……」
ミスティ:………………。
GM:「でもそれは違った。平和は維持するものじゃなく、常により良い平和を目指していかないといけないのですね……僕はそれを知っているはずなのに……申し訳ない。思えばそれがサルガクに付け込まれる隙に繋がったのでしょうね」
イシル:「そうだ、一つ疑問に思っていたのですが……ロータス様が操られて俺やキョウコ様にも光る手刀で攻撃してきた時、なぜ魔法を使ってミスティを攻撃しなかったのですか? もしや心の中での葛藤とかでですか?」
GM:ほう、気がついていたのか(笑)――「さぁわからない。ただ、私はミスティさん以外を殺す気になっていた。口ではミスティさんを殺すと言っていながらもね……もしかしたら、混沌軍にも何かあるのかもしれません」
イシル:「そう……ですか……」――破滅の鍵……ミスティも守らねばならないな…と心の中で思いましょう(笑)
ミスティ:思われました(笑)
GM:「勇者ルオさん……あなたが言った事、それは大変な道かもしれませんよ……それでも、あなたは行くのでしょうね」
ルオ:「うん、行くよ。みんなと一緒にね」(笑)
キョウコ:『ルオ達と一緒にした旅、結構楽しかったよ♪』
ルオ:「私も楽しかった♪」(笑)
GM:「………………」
キョウコ:『………………』
ルオ:「………………」
イシル:「行こうか?」  
「無事をお祈りしますよ」「またね〜!!!」………――そして次の属性地へと勇者達は歩を進める。
真竜伝説
第7話「ミスティ出生の謎」

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