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セブン=フォートレス V3 & パワード
超長編キャンペーンリプレイ

――世界名:ラース=フェリア 地方名:リーン 場所名:大暗穴――

薄暗い部屋の中、その部屋には玉座があった。
その玉座に堂々と座っている男に、一人の道化が進言する。
「魔王様……少々お耳にお入れしたい情報が……」
ボソボソと道化――サルガクの声が室内に静かにこだまする。

――かくして"器"の少女は逃れられぬ運命へ――

「ほう、ついに見つけたか……精霊師団、造魔戦団、狂魔士団それに悪魔兵団の残党どもにも伝えよ」
玉座から立ち上がりその男――魔王が宣言した。
「それら全ての軍を動かし総攻撃をかける」


真竜伝説

第8話「フレイス闘技大会出場!!」

キャラクター紹介

ハラハラ=ルオ(17歳女性 エクセレントウォーリア/魔剣使い 火/虚)
魔剣ティアマトーを唯一使用できる運命の勇者。その実体はTRPG初心者である。常に前向きポジティブ思考なのは本来の性格であり、最近は自分が勇者であると自覚している。アルゲル用あだ名は「勇者」

イシュエル=シルヴァーナ(19歳男性 ウォーリア/ライトアームズ 闇/氷)
通称イシル。女性に強く触られると"おにぎり"に変化してしまう呪いを持つ不幸者。自分の力がどこまで通じるか確かめる為、勇者とともに旅を続ける決意をした。アルゲル用あだ名は「"おにぎり"」

ミスティ(16歳女性 プリースト/フォーチュンテラー 幻/海)
生まれた時"世界を滅ぼす鍵"の運命を持つ子であった為、幻導王に養女に出されていた少女。仲間思いで優しい少女である。とりあえず赤いスライム"ポンポン"の主人。アルゲル用あだ名は「地下牢の女」。

めぐみ(16歳男性(?) ナイトウィザード/魔物使い 冥/火)
通所めぐみちゃん。本名は政二貴良なのだが"もしかしてイケてる?"と目覚めてしまった少女(?)。相棒の狸に名前は無い。ジョニーとのライバル関係やアルゲル用あだ名「タヌキの男」は……どうなる事やら。

シーン1:天使立つ!

GM:ではフレイス編に移る前に……ようやく出番ですよヒデくん。
ヒデ:おう! 待ちくたびれたぞ!
GM:場所はシュローティアのとある場所です。岩だらけの山間と思いねぇ、そこで焚き火を見守るように1人の女性がいる。さらにその女性の横には包帯でぐるぐる巻きにされた怪我人が薄い布団を掛けられて横になっていた……。
ヒデ:ほうほう
GM:そして包帯でぐるぐる巻きの女性が君――つまりシャルマだ!
ヒデ:(以下シャルマ)俺――私か!?(笑)
GM:ってな訳で、君はいきなり気絶しているので、シーンは君の夢の世界へと移ります――辺り一面、モヤが掛かったような白、白、白……そこを漂う君の前に1人の黒き翼の天使が現れる――『起きて下さいシャルマ……あなたはまだ眠るには早過ぎます』
シャルマ:「う……ここは……」
GM:『あなたが眠る時は、闇が世界を手に入れるのと同意義です。さぁ、世界の為に目覚めなさい……本当のあなたを取り戻すのです』
シャルマ:「あなたは堕天使セラ?……私は……そうだ、私は――」
GM:君は重たい瞼を持ち上げて周りを見渡す。そこはどこかの岩山の一角、パチパチと焚き火がはぜる音が傍で聞こえる。
シャルマ:体を起こそうとして――「うう……」(笑)
GM:そうだね、君は全身包帯だらけだ(笑)
シャルマ:「……包帯?」――辺りを良く見ましょう。焚き火があるなら誰か居そうだ。
GM:焚き火の横には、ウトウトと首を揺らせているかつての部下――疾風の天使ローラがいる。
シャルマ:ゆっくりと起き上がって他に誰かいないか見ましょう。私の部下は9人いたはずだ。
GM:空は星空、真夜中だね。岩陰から君の気配に気が付いたのか、一匹の犬が出てくる。そう、ローラを飼い主とし部隊の副隊長でもあった天使犬アレイスだ。
シャルマ:ああ、居たなぁ(笑) 天使化試験で私の次に成績が良かった犬――「あなたは……犬!」(笑)
GM:「気が付いたのですね隊長!」
シャルマ:「ええ、この傷の手当ては……」
GM:犬はローラを見る。
シャルマ:「ローラ……起きなさいローラ」――起こそう。
GM:「う…ん……え、シャル!? ――シャル…だよね?」
シャルマ:「ええ、そうに決まっているじゃない? ――なに、なにかあったの?」
GM:「実は………………――」――とローラは、これまでシャルマが混沌軍の軍団長ダークネスだった事、仲間の半分はミカエルの策謀によって古代神の兵となった事、そしてやっと隊長のシャルマを助ける事ができた事を説明しましょう。
シャルマ:「そんな事が……いえ、違うな…私は全てを覚えている。あれは本当の事なのね……」
GM:じゃあ説明意味無いじゃん(笑)
シャルマ:演出だよ演出! 私は信じたくなかったの、悪に加担していていた自分をね(笑)
GM:「シャル……あなたを見つけた時、奇跡的に助かっている状態だった……もうゆっくり休んでいいんだからね」
シャルマ:「ローラ?」
GM:「本当は他の仲間を救出するために、あなたの力を借りようと思っていたのだけど……無理はしないで、あなたはもうボロボロだから」――微笑むローラ。
シャルマ:「ローラ……」(笑)
GM:まぁ具体的に言うと、君は0レベルのキャラとしてシャルマのキャラクターを再作してくれ(笑)
シャルマ:なにーーー!!! 聞いてないそんな事! それじゃあ私が弱くなっちゃうじゃない!!
※天使編のプロローグにおいてシャルマは10レベルだったのです。ちなみにこの時点でのルオ達は4レベル。
GM:そう言うと思って、せめてプラーナだけはそのままでいいよ。
シャルマ:プラーナが80あるレベル0か……わかった、それで行きましょう――「ローラ、悪いけど……」――と立ち上がりましょう。包帯を取ります。そして剣を――
GM:ああ、言い忘れたが、装備品は包帯のみだ。もちろん剣も無い(笑)
シャルマ:だから先に言いなさいよ、そういう事は!(笑)
GM:スマンスマン(笑)
シャルマ:じゃあ普通に立ち上がって――「悪いけど、私はもう一度戦うわ」――そう言って虚空に手を伸ばせば私の武器が現れる!
GM:現れるのか!?(笑) まぁいい、どうせなら光と轟音を伴ってそこには一本の槍が現れる事にしよう!――犬が言う「そ、それは伝説の堕天使セラの持っていたとされる……魔を封じし光の槍――『双魔槍』……だワン」
シャルマ:ガッシと掴みます! その馴染む感触にセラの声を聞く私(笑)
GM:セラの声?
シャルマ:『世界の為に行くのです。勇者とともに全てに光を……』――こくりと頷く私!
GM:「シャル?」「隊長?」
シャルマ:「私は行く……まだ終わっていないからね。でもローラ、あなたとも一緒には行けない。私は勇者の下へ行かなくてはならないから」
GM:「そう……」
シャルマ:「でもね、忘れないで欲しい――なにかあったらすぐに駆けつける。だから――他の仲間達をお願い」
GM:「……ええ! ダークシードに侵された他の仲間達は、アーリマンと一緒にいるのは確認済みだし……あなたが居ないのは心細いけど――わかったわ。なんとかしてみる!」
シャルマ:「『天使化!!』」――黒き翼を展開!
GM:「シャルも忘れないで! 私達もあなたに何かあったらすぐに駆けつけるから!」
シャルマ:コクリ――と頷くとともに、双魔槍を手に西へと飛び去る。目指すは炎の属性地フレイス! ――「セラ…あなたの思い、あなたの遺志……いいわよ、私が――」

シーン2:灼熱の属性地フレイス

フレイス地方、炎の属性地であるここはその大半を砂漠に覆われた灼熱の世界である。
その中の都市フレイスは、沸き出でるオアシスを中心に栄えた都市であり、また炎導王ラーガ=ラギアが居城を構える首都でもある。
GM:では炎の属性地が首都、フレイスに君達は到着したよ。
ルオ:「あっつーい!」
イシル:「さすがに堪えるな……」
めぐみ:「ほんとに…あついですね〜〜♪」
イシル:「いや……めぐみ殿、それじゃあ全然暑くなさそうだから」(笑)
ミスティ:「でも、リーンさんは置いてきてしまって大丈夫でしょうか? もうここまで来て後戻りもできませんけど……」
ルオ:「う〜ん、大丈夫じゃないかな? ロータス王もキョウコも約束してくれたし」
イシル:「そうだな……心配しても仕方無いだろう? それよりフレイスの首都なんだ、炎導王にさっそく会おうじゃないか」
GM:じゃあ炎導王の居城前です。門番が言う――「どんな用件かは知らないが、今、炎導王ラーガ様はこちらにおられぬぞ」
ルオ:「え〜」
GM:「『え〜』ではない」(笑)
イシル:「では、炎導王様は今どこに?」
GM:「ここから東にあるエクサージュという都市だ。一ヶ月後、そこにあるメガ・コロシアムで年に一度の由緒ある闘技大会が開かれるのを知らないのか? 炎導王様はその為に行っておられる」
イシル:「メガ・コロシアム! 闘技大会!?」
ルオ:「え、え? なになにそれ??」
イシル:「フレイスで昔から行われている闘技大会のことだ。この大会では毎年が死者が出る程の過激な試合が行われる事で有名なんだが……」
ミスティ:「問題は遠いって事でしょうか」
めぐみ:「遠いのですか?」
イシル:「確か地図上だと……(S=FAdに載っていた地図を見て)――ひーふーみー……だいたい25日程度だな」
ルオ:「じゃあ、急いで向かわないと! 炎導王とすれ違いになったら面倒くさいし」(笑)
イシル:「ああ、急ごう」
GM:では君達は首都を抜け、東のエクサージュを目指すのだね? なら砂漠横断なので、ランダムエンカウントが発生します。手間取った分は日数がかさむので……――。
………………――――なんやかんやあって――――………………

勇者達が到着したのは、闘技大会まであと1日と迫った昼下がりだった。

シーン3:炎導王ラーガ

エクサージュでは年に一度の闘技大会にあわせて、街のあちらこちらで市が立ち観光客を狙った屋台も我先にと立ち並んでいた。この街には世界の危機を感じさせない熱気があった。
GM:どこもかしこも大盛り上がりだね、屋台なんか大通りにひっきりなしだよ(笑)
ルオ:「めぐみちゃん!」
めぐみ:「大丈夫です! 押えていますから♪」(笑)
GM:狸はウキウキしてめぐみちゃんの腕の中でモゾモゾしている(笑)
イシル:俺も気をつけよう、こう人が多いとぶつかりそうで怖い(笑)
ミスティ:どこに炎導王がいるのかわかりませんが……メガ・コロシアムを目指しましょう。
GM:ではメガ・コロシアムに到着、受け付けでは――「明後日開催の闘技大会! まだまだ予約は受け付けますよ! 死んでも構わない人はどうぞ来て下しさい! 今大会はトーナメント戦で〜す♪」
イシル:「今更なんだが……勇者殿、もしかしたら一筋縄ではいかないかもしれない」
ルオ:「なんで?」
イシル:「確か炎導王ラーガ様は、強い人しか信じない性格だったはず……つまり、もし書状や魔剣を見せても――(高圧的な少年の声で)『ふ〜ん、なら本当に勇者なのか強さを見せてもらおうか? まぁ僕としては本物でなくても、強ければ構いはしないのだけれどね』――とか言いそうで」(一同笑)
ルオ:そうなんだ(笑)
ミスティ:凄い人ですね(笑)
ヒデ:(突然大臣?)『ラーガ様今年はトーナメントという事もあり、本当に腕利きのみが参加しているようです』
イシル:もういるんですか!? しかも俺達の後ろ通ってるみたいじゃないですか!!!(笑)
GM:そうだね(笑) ラーガはお供を何人か引き連れて闘技場の中へと入っていこうとしている。大臣に近衛の騎士、それとラーガより背も年も低い白衣をずるずる引きずった少年だ。
※炎導王ラーガは12歳ぐらいの外見の少年王――と説明すればいいだろうか。
ヒデ:(大臣)『さぁ博士もどうぞ、博士の作品もすでにこちらに運び込んであります、ただ最終チェックをお願いしたいとの事です』
GM:「うん、わかったよ。じゃあラーガ様、僕は先に行っていますね」――と、シキ博士は先に行ってしまう。
ミスティ:シキ?
イシル:名前のあるNPCなのかその少年博士は?
GM:さぁ?(笑)
ヒデ:(大臣)『ところでラーガ様、南はフォーチューン地方から、どうも運命の勇者とやらがこのフレイスにやってきているようですな』
イシル:(突然ラーガ)『ああ、あの噂の勇者か』
ヒデ:(大臣)『はい、たしか運命の勇者ルオ――とか言いましたかな? いかが致しましょう、噂が正しければ世界を救うために協力するべきかと……』
イシル:(ラーガ……高圧的な少年口調で)『そうかもしれないね……でも、たとえ勇者だからといって、私は優遇したりはしないよ? なぜなら、力無き勇者はただの役立たずだからね』
ヒデ:(大臣)『それはその通りで! 勇者とは言え名前負けな事が多いですからなぁ』(笑)
イシル:(ラーガ)『そういう事さ、強くなければ意味が無い。例えどんな肩書きであろうともね。勇者なんていつでも転がっているような肩書き、会って見るまでもないな』
ヒデ:(大臣)『そうですとも、そうですとも!』
イシル:(ラーガ)『どうせ偽勇者さ、気にすることはない』
ミスティ:(突然ポンポン)『なにが名前負けですポン! なにが偽勇者ですポン! 運命の勇者であるルオは役立たずなんかじゃないですポン! どっちかって言えば、勇者様の力を見くびっている、そっちの方が役立たずの名前負け偽導王で、愚かでマヌケな"おにぎり"野郎ですポン!!!』(一同超爆笑)
ルオ:ポンポンは!?
ミスティ:ポンポンは今、炎導王の目の前に飛び出して喋っています(一同爆笑)
イシル:うおおおおお!!!! 飛び込んでポンポンを引っつかみます!! ――「てめぇ何言ってんだ! 炎導王様に謝れ! 炎導王様が偽炎導王でどうすんだよ! だいたい"愚かで""マヌケで"は炎導王様だって言ってなかっただろうが!! そしてなにより! "おにぎり"という単語を悪口みたいに使うな!!!!!」(一同超爆笑)
イシル:(突然ラーガ)『いったい何の騒ぎかな? この妙な赤いスライムは君の所有物かな?』(一人芝居?)
ミスティ:(ポンポン)『誰がこんな"おにぎり"の所有物ですポン! 失礼な奴ですポン!! ポンポンは運命の勇者を導くために存在する、至高の謎生物ですポン! お前みたいなガキにとやかく言われる筋合いは無いですポン!』
イシル:「黙れポンポン!!!」――(手でポンポンを横長に引っ張るジェスチャー)
ミスティ:(ポンポン)『い゙、い゙だい゙でずボン゙……』(笑)――そして、ミスティとしてもこっちにやって来ます――「炎導王ラーガ様、この者の無礼をお許し下さい」
イシル:(ラーガ)『今回は君に免じて、多めに見てあげよう。私も明後日の大会が楽しみだからね、これぐらいでは怒らないよ』
シャルマ:(大臣)『宜しいのですか、ラーガ様?』
イシル:(ラーガ)『ああ、構わない……だけどそこの者、たしか運命の勇者がどうとか言っていたね……そのルオという人物はここにいるのかい?』
ルオ:………………。
めぐみ:ルオ先輩〜〜出番ですよ〜〜(笑)
ルオ:え、あ、ああ!?
めぐみ:ぼーっとしてたら駄目ですって(笑)
ルオ:なんか、めぐみちゃんにだけは言われたくない台詞だけど(笑)――でもガルチラ(イシル)も夢月(ミスティ)もヒデ(シャルマ)も、みんな凄いですねぇ――(←関心)
イシル:いや、炎導王のキャラは好きでさぁ(笑)
ミスティ:ここだ! って思って思わずポンポンで(笑) ポンポンのポジションって凄い美味しいから(笑)
めぐみ:でも、本当に凄いですね、圧倒されてました(笑)
シャルマ:まぁノリが良くなると、こんな事も起こって来るものさ……ところでマスター? おい、どうした?
GM:あ……いや、なんて言うか……楽だなぁって(笑)――「へぇ、君が運命の勇者ルオか……確かに、潜在的な何かを感じる……それにその腰の魔剣――それで? この僕に何か用かな?」――ラーガが言います。
ルオ:「炎導王に会わせて欲しいの」(←素)
イシル:ちょ、何を勇者殿―!?――「勇者殿!? この方が炎導王ラーガ様だ! 炎導王様、申し訳ありません。なにぶん、この勇者殿は異世界より来たばかりでして……」
ルオ:あ、えっと…なんかイシル達が遊んでいるから、誰かなぁとは思ってたんだけどね(笑)
イシル:素で言ってたんですか!!!(笑)
GM:「へぇ……異世界からねぇ……じゃあシキ博士のアレと同じだね」
ミスティ:「博士?」
イシル:嫌な予感がしてきたぞ。
ルオ:空導王の書状を見せましょう。
GM:じゃあラーガは読み終える――「確かに……でもね、こんな書状は誰にだって作ろうと思えば作れてしまうよ、それに……もし君達が本当の勇者だとするのなら……(大臣に目配せ)……その力を示して貰おうか?」
ルオ:「力を?」
シャルマ:(大臣)大臣は皆にとある書類を配ろう(笑)
GM:ナイスだ(笑)――「明後日、このメガ・コロシアムで年に一度の闘技大会が開催される、そこでベスト4(フォー)に誰か一人でも勝ち残ったら、君達を認めよう。書状に書いてあるように炎砦の場所も教えてあげようか」――もちろん配られたのは闘技大会参加者受付用の書類だ。

シーン4:謎の仮面騎士登場!

――「では、明後日の大会……楽しみにしているよ……」――ラーガはそう言って去って行った。
GM:さて、では君達は参加表明書類を受け付けに出すと……受付係のマミヤ=マッセイ(20歳女性)というNPCが対応してくれる――「ルオ様、イシル様、ミスティ様、めぐみ様――はい、では書類はこちらでお預かりさせていただきます♪ あ、ではこれから闘技大会の説明をさせていただきます」
ルオ:なんか本格的〜(笑)
GM:「まず、大会は2日間に渡って行われます、本戦出場を賭けた予選日、そして2日目が予選で残った8人から優勝者が出るまでの本戦です」
イシル:ベスト4というと、本戦で1回でも勝てばいいのか。
GM:「試合の判定は3つです、自分で降参を宣言するか、審判の判断による試合中止、そして死亡した場合も負けになりますので注意して下さいね♪」
ルオ:「死んでも負けなの!?」
イシル:「それがこの闘技大会が有名な理由ですから」(笑)
ミスティ:審判の判断というのは、きっと重症状態になって動けなくなった場合とかを指すのでしょう。
GM:「試合形式はトーナメント制です。明日もまだ参加申し込みはやっていますので、正確ではないのですが、今のところ普通に戦って、2回勝ち進めば予選突破で本戦に出場できます。運が良ければシードになれますので、1回勝ち抜けば本戦です。では皆さん――(とGMは箱をテーブルの上にドカッと出す)――どのブロックになるか抽選会です、どうぞ一人ずつクジをお引き下さい」
イシル:なにーーー! マスター!? そのクジ箱って本当に運まかせなんですか!!!
GM:一度やってみたかったのだよ、TRPGで武闘大会トーナメントを(笑)
ルオ:え、え? じゃあもしかして、一回戦でイシルと激突とかありえるの?
GM:それは君達の運次第だな……さぁ引いた引いた(笑)
――皆、自分の引いたクジを確認するが、他人には見せないのがご愛嬌(笑)――
シャルマ:ここで謎の仮面をかぶった騎士が登場します。無言で参加書類にサインして抽選クジを引いていくぞ
GM:仮面? 騎士? ってかシャルマだろ?
シャルマ:違う! 私は仮面騎士だ! ほらよくみろ? この参加表明用紙(ってかキャラクターシート)にも『氏名:仮面騎士』ってちゃんと書いてあるだろう!
GM:どれどれ……あ、マジだ! じゃあとりあえず君は以降『仮面騎士』だ(笑)
シャルマ:(以下仮面騎士)まかせなさい!
イシル:「う……なんか見た事あるような……」――立ち去っていく仮面騎士を見ながら――「あれも参加者か……一筋縄では行かないようだな……」
仮面騎士:ってな訳で私もクジを引くぞ!――(ゴソゴソ……)
GM:しかし、番号は見せ合わないんだな?
イシル:きっと発表があるのでしょう? それまで取っておきますよ(笑)
GM:――「では番号を確認したらクジを返却下さい……トーナメントの発表は明日の正午です。それまでは街でゆっくり体を休めておいて下さいね♪」

……一人、皆が引いたクジをトーナメントに書き写すGM……
――GM:ほうほう、勇者は勇者らしい番号を引いているのう……おや、イシルもイシルらしい位置を……めぐみちゃんもめぐみちゃんで、ある意味美味しい所を(笑)……ミスティはっと……おお馬鹿なこの数字は!?
――イシル:なんか今だけマスターになりたい(笑)

シーン5:ルオ…愛の狩人

闘技大会に申し込んだその夜……。大会までの時間はそれぞれが自由に使っていた。
ルオ:私はミスティと一緒に夜の町を歩いています、この世界がどうなっているのか知りたい!
ミスティ:私も一緒なのですね(笑)
GM:じゃあポンポンも屋台の焼き串なんかを勝手にほお張っている――で歩いていると……ランダムイベントです。勇者はダイスを振ってみて下され。
ルオ:(コロコロ)……。
GM:では夜道を歩いていると――「んだと、こらぁ!」「文句あるならてめぇで出場してみろや!」「っだと!」
ルオ:うっ……喧嘩っぽい……嫌だなぁ避けて通りたい。
GM:そこで24命中で(コロコロ)……ミスティの方に酒瓶が飛んでくる、しかも割れてトゲトゲだ(笑)
ミスティ:「きゃーーーー!!!」って(コロコロ)……もちろん無理。
ルオ:え、ならその酒瓶を剣で叩き落します! (コロコロ)……29命中! 逆に叩き落したい!
GM:ではミスティの方へ飛んでいった酒瓶、周りで見ている人が口を揃えて叫びをあげる――「危ない!」
ルオ:ザッとミスティの前に立ち空中で酒瓶が四散! 私は魔剣ティアマトーを抜いて止まってます(笑)
GM:「すげぇ〜!」「あんた凄ぇよ!」「あんた闘技大会に出場したらどうだい!」
ルオ:「うん、闘技大会には出場するよ! みんな応援よろしくね!」
GM:「もちろん応援するに決まってるぜ!」「あんた名前はなんていうんだ?」
ルオ:「ルオ、ハラハラ=ルオ!」
GM:「ルオか!」「明日は頑張れよルオちゃんよ!」「俺ぁ惚れちまったぜ!!」――『ルーオ! ルーオ! ルーオ!!』――と勝手にルオコールが巻き起こりだす(笑)
ミスティ:凄い人気になってます。
ルオ:あっそうか…私は特殊能力で『愛の狩人』があるから、人気出ちゃうのか(笑)
ミスティ:「勇者様…明日は頑張らないといけませんね」
ルオ:「もちろん!」

シーン6:めぐみ…愛の出会い

空の綺麗な夜だった。灼熱の砂漠に雲は無く、月の輝きが宵闇を照らす。エクサージュの闘技場、今は静まり返っているが、明日には全ての席が観客で埋まるのだろう。
GM:さて、めぐみちゃんは夜の闘技場に来ているのだっけか? 夜の闘技場は静かで殆ど人の気配が無い。夜空の星空が妙に綺麗だ。さぁイベントが起こるのかな? ダイスを振ってみてくれ。
めぐみ:(コロコロ)……。あ、私は闘技場を下見しておきたいです。
GM:了解。えっと…その目だと、君が闘技場を眺めていると少し離れた場所に男の人が来て――「ここが明日戦う事になる闘技場か……闘技場、戦場、会場……う〜ん、なにかネタを仕込まないとなぁ……」――顎に手を当てて、ちょっとカッコいい目の男だ。
イシル:思いっきりジョニーじゃないですか! 奴も明日出場するんですか!?
GM:ふっ…ランダムイベントがジョニーというのだから仕方ないだろう(笑)
めぐみ:「あの〜…もしかしてあなたも闘技大会に出場なさるのですか?」
GM:「ああ、そうともそうさ……そうだそうだのソーダ水……うむ、いまいちだな」
めぐみ:「ふふふ……面白い方ですね(笑)」
イシル:面白いのかよ!!!
GM:「おお! わかってくれるか! 名前を教えてくれないか?」
めぐみ:「めぐみです♪」
GM:「めぐみか……良い名だ……君の美しさはどこから恵まれたのだろう?」
めぐみ:「ふふふふふ…面白いです〜♪」
GM:「おお! 最高だよめぐみ!!! 今夜は俺がおごろう! 一緒に夕飯でも食べようじゃないか!」
めぐみ:「はい♪ ご一緒しますね」
ルオ:はいマスターに質問! なんでジョニーは政二君だと気が付かないのですか?
GM:それはだな、めぐみちゃんが可愛いからだ!
ルオ:あ、え、え〜と……はぁわかりました(笑)

シーン7:イシル…腕試し

夜のエクサージュ、その酒場にて闘技大会における情報収集をしようとやってきたイシルだったが、酒場に入ろうとしている、6歳ぐらいの白衣を引きずったまま着ている少年を見つける。その少年は、炎導王ラーガが"シキ博士"と呼んでいた人物だった――
イシル:「あれは確か……おい、ちょっと君」
GM:じゃあ入り口付近で止まった事にしようか――「あれ? 確か君はラーガ様に会いたいって言ってた勇者の仲間だよね? 僕の名前はシキ、見たところ君は異世界から来たわけじゃなさそうだね」
イシル:偉そうな6歳だな……「そうか…君が炎導王様が言っていた博士――か」
GM:「君こそイシルでしょう? ラーガ様が目立つって言っていたからね」
イシル:目立つ……また良からぬ噂か?
GM:そんな事はないぞ――「ラーガ様が言うには、一人だけかなり見込みのありそうな戦士が居たって言ってたからね」
イシル:それは…ちょっと嬉しいかも――「そ、そうか」(笑)
GM:「ところで、酒場の中に強そうなゴロツキがいるのがわかる? 名前はギルティ、実は最近、酒に酔って暴れたせいで灼熱騎士団を謹慎中でさ、それでも今回の大会にはふるい役として参加はしている」
イシル:「今一度大会に出て、株を取り戻す……そんな所か」
GM:「『集え炎の精霊よ! 焼き尽くせ彼の者を!』」――シキの手から爆煙が発射され、ギルティなる男に直撃する!
イシル:「な!?」
シャルマ:(突然ギルティ)『あちちちちちっ! 誰だクソ野郎!!!……てめぇか!』(笑)
イシル:「俺!?」(笑)
GM:イシルを見上げて――「頑張ってね」
イシル:「なにーーーー!?」(一同爆笑)
シャルマ:(ギルティ)『てめぇ突然魔法をぶつけてくるたぁどういう了見だ!?』
イシル:「信じてくれるか解らないが……俺は君に魔法をぶつけてはいない」
GM:シキ少年は白衣を引きずりながら、酒場のイスに座って君の方を観察しているから。
イシル:早! ってかガキに嵌められてる!?(笑)
シャルマ:(ギルティ)『へっ、ここにいるのはてめぇだけじゃねーか! 俺様はこれでも灼熱騎士団の一人なんだぜ!? なめやがって!!!』
GM:「ギルティ?」――とシキ博士が呼び止めましょう。
シャルマ:(ギルティ)『んだ? ――ああ、ラーガ様と最近一緒に居る、シキとかいうガキ博士じゃねーか』
GM:「これを使うといい」――と何か見知らぬ色の金属の棒を投げて渡します――「灼熱騎士団を馬鹿にされたんだし、ラーガ様のためにも負けたりしないでよね」
シャルマ:(ギルティ)その"剣"を受け取りながら――『こいつぁ博士の研究結果の一つか? へへ、ありがたく使わせてもらうぜ!』(笑)
イシル:「君は大会に出場するのだろう? だったら、この決着は闘技大会の時でいいんじゃないか?」
シャルマ:(ギルティ)『はっ? てめぇみてぇなガキはどうせ予選落ちだろうが! だったらここで俺様が倒しておいてやるよ!』
イシル:「何を言っても、もう無駄のようだな……」
ルオ:(酒場の観客)『やっちまえ〜』(笑)
イシル:なにーー!? ルオまでNPCを乗っ取って!(笑)
シャルマ:(ギルティ)『そっちからこねぇならこっちから行くぜ? ほぉらよ!!!』(コロコロ)……4が出たのだが、マスターよ、このギルティにデータがあるのか?(笑)
GM:うん、あるよ。
イシル:あるんですかー!? 思いっきり町のチンピラだったじゃないですか!?
GM:チンピラではあるが、闘技大会にでる灼熱騎士団は一律で同じデータで闘う設定にしてたからなぁ――ああ、これだ(S=FEXルールブックの184ページ、灼熱騎士団ヴァーンのデータを見せる)。灼熱騎士団は全員このデータだから……ダイス目が4なら、命中は19だな。
イシル:ちょっとデータ見せて下さいよ――はーー!? なんですかこのレベル9って! 俺の2.5倍はありますよ!?
シャルマ:(ギルティ)『怖気づいたかぁ? 俺様に喧嘩売ったことを…後悔するんだなぁ』(一同笑)
イシル:「ああ後悔しているさ……だが、次に後悔するのは――お前だ!」
――そして、かなりギリギリの戦いの後……――
イシル:「これ以降は、黙って酒を飲むようにするんだな」――HPが半分以上減りましたが、なんとか勝ちましたよ(笑)
シャルマ:(ギルティ)『シキ博士よぉ! この剣役にたたねぇじゃねーか!』
GM:シキはギルティから異色の鉄の棒を取り上げると、その辺にいる人にギルティをどこかへ運んでいってもらう――「イシル……だったよね? 君なら大会で勝ち抜けるかもしれないね」
イシル:「炎導王様のお気に入りだかは知らないが……人を試すなんて、ずいぶんと人が悪いじゃないか」
GM:「ふふふ…でも君なら、僕がラーガ様から任されたアレの実験にもってこいだ」
イシル:「アレ?」――また嫌な含みですね(笑)
GM:「そうさ――A−Kの実験には……ね」
イシル:A−Kって第五世界のパワードスーツっていうかロボットじゃないですか! なんでこんな所にあるんですか!!
GM:さぁ(笑)
イシル:「どうやら明後日の闘技大会、何人かは炎導王や君の仕込みがいるようだな……資質を計るためか……あるいは……」
GM:「明後日を楽しみにしているよ……」――シキ博士は白衣を引きずりながら帰って行った

――とある教会の屋根の上、街中からは『ルーオ! ルーオ!!』と言う歓声が聞こえてくる――
仮面騎士:「さすがは勇者……と行った所か――しかし、所詮は一般人の支持を集めただけにすぎない。その力が本物かどうか、明日の大会で試させてもらおう……」
――砂漠を渡る乾いた風が、仮面騎士の髪を揺らせて行く……そして"バッサァー"――黒き翼をはためかせ、騎士は教会の屋根から、夜の星空へと消えていった――

シーン8:"おにぎり"…おまけ

酔い覚めぬ夜の裏通り、イシルは一人酒場での傷を手当てしていた。目の前をフラフラと肩を組んだ男達が歩いて行く。
イシル:半分も削られましたからね……皆にばれても何か言われそうなので、俺は途中で傷の手当てをしてから帰っていいですか?
ミスティ:なら私は宿屋に戻って来て言いましょう――「勇者様…イシルが少し遅いです……何かあったのでは……」
イシル:まぁな(笑)
ルオ:「まさか"おに――!?」(一同爆笑)
ミスティ:「ええ!? そんな!」(笑)
イシル:俺に何かあったとしたら、イコールそれかよ!!
めぐみ:「もしかして…大会出場者に、からまれてたりするかもしれませんね?」
イシル:おお! めぐみ殿良い事言った!!
ルオ:「大変だ! "おにぎり"になってたら早く助けにいかなくちゃ!」――宿屋を飛び出して探しに行きます!
ミスティ:「はい、善は急げです!」――あとを追って行きます!
イシル:めぐみ殿の意見は無視かよ!!!(一同爆笑)
めぐみ:「あら? みなさん?」――私は残りましょう(笑)
GM:で、イシルはどうしてる?
イシル:俺は石に腰掛けて一息付いた所です。
ミスティ:そこに2人で来ました。
ルオ:「よかった! イシル無事だったんだね!」
イシル:「……無事?」
ミスティ:「勇者様違います……良かったですねイシル、なんとか戻れたみたいで」――とちょっと傷ついている事を勇者様に(笑)
イシル:「……もう戻った?」
GM:「そうですポン! 危ないところだったですポン!」
イシル:「ちょ、ちょっと待ってくれ…何か勘違いしているようだが――」
GM:「そうですポン! ぽっくんがいち早く見つけていれば!!」
イシル:「そう言う意味じゃねー!!!……もういい、今のでよぉく解った、なんで勇者殿達が――」
ルオ:「それで何口食べられたの?」(一同笑)
イシル:「食べられていない!!」
ミスティ:「HPが半分になっています……きっと中身の具が見える程に……」(一同笑)
ルオ:「イシル…無理しなくていいんだよ」(笑)
イシル:「違うんだ!」
ミスティ:「言いたくないのは解りますけど…」(笑)
イシル:「話を聞いてくれ!!」
GM:「みんなで来たからもう安心ですポン!」(笑)
イシル:「だから、そういう意味じゃねーーーーー!!!!!」(一同大爆笑)  

シーン9:浸透せし混沌の影

次の日――予選大会当日、彼女は仮面をつけ正体を隠す。力の大半は失ってしまったが一番大切なものを取り戻した。これは贖罪だろうか……わからない。ただ、やるべき事だけは明確だった。
GM:次の日です。シーンはシャルマです。
シャルマ:私? 何かあるの?
GM:とりあえずランダムイベントを振ってくれ。
シャルマ:(コロコロ)……。
GM:ほう、その目なら小細工の必要が無いな……シャルマが闘技場へ向かおうとしていた途中、怪しいフード男が裏路地へと入っていく。その顔を君は知っている。
シャルマ:「あの顔は確か……」――追うわよ! なんだか知らないけど私にとって重要なNPCな気がするし(笑)
GM:そのNPCは路地を何本も曲がって進み、最後に行き止まりで後ろ向いたまま止まっている。
シャルマ:ん? 誘われた?――「あなたは――」
GM:と、そこで――「おやおや、奇遇で御座いますねぇ……シュローティアで戦死したと報告にはあったのですが……」――君の"後ろから"声が聞こえる。
シャルマ:後ろ? 振り返るわよ! 挟み撃ちをくらったか。
GM:君の後ろにいるのは、横笛を持ち道化のような白塗りの顔、そしてニヤリと笑ったその目が、さらに邪悪に化粧されている。
シャルマ:「狂魔士団団長・狂楽師サルガク」
GM:「お久しぶりで御座います。黒天使ダークネス様」
シャルマ:「ふっ……挟み撃ちにでもしたつもり?」――元通りフード男に向き直り――「でも、なんであなたがこんな所にいるのかしら……ねぇ、魔王様?」
全員&GM:『なにーーーーー!!!』
GM:なんでこんな所に魔王がいるんだよ!?
シャルマ:はぁ? それはあんたが考えなさいよ(笑)
GM:(ゲハァッ!)――ち、ちなみに確かに魔王はこのキャンペーン中に出てくる予定だったから……(シナリオノートを見て)……ああ、これだ、魔王タラス……野心的な男性――とだけ書いてあるな(笑)
シャルマ:じゃあそれで――「魔王タラス……言っとくけど、もう私は混沌軍でもなければ、悪魔兵団団長黒天使ダークネスでもないわ! 今の私はシャルマよ!!」
GM:「ほう?」
イシル:(突然サルガク)『魔王様…どうやら勇者の持つ魔剣ティアマトーには、破邪の力があるようで……ダークネスから邪悪の力が失われております』
GM:「破邪の力か……そうだろうな、さすがは天を統べるだけはある……しかしミカエルめ、破邪の力で簡単に解けるような洗脳をしおって……これは、もう一人の方も即急になんとかした方がいいかもしれんな……」
ミスティ:もう一人? ――気になる言葉です(笑)
シャルマ:私の仲間で洗脳されたのは私の他にNPCを居れて4人……数的にも違う気がするわね……まぁ考えても仕方なし! せっかく魔王様もいる事だし聞いちゃおう(笑)――「もう一人? いったい誰のことを言っているの?」
GM:「ふん、教えてやる義理はないな」(一同爆笑)
イシル:お約束だ(笑)
シャルマ:「なら、これで聞かせてもらうしかないわね」――双魔槍をチャキっと構えるわよ!
GM:「ほう? こんな街中でそれを振り回して、この俺とやりあおうというのか? どれだけの被害が出ても構わない――という訳か?(ニヤリ)」
シャルマ:「くっ……」
GM:魔力とプラーナを一気に魔王は解放しよう!――「もちろん、俺もお前を逃がす気は無い」
シャルマ:「そんな……ここまで力を……」
イシル:(サルガク)『お忘れでございますか? 例え馴染んでいない人間の肉体であろうと、魔王様が魔王様である事には変りないですよ?』
GM:なんですとぉ!? 魔王は人間の肉体使ってんのかよ!!!(笑)
シャルマ:人間の体だったなんて知らなかった……勝てる見込みが出てきたわね(笑)
イシル:(サルガク)『――では、私の演奏をお聞き下さい』……横笛を口に当てましょう。
シャルマ:「引くわけには行かない……あなた達に囚われている、私の大事な部下の為にも!」――プラーナを最大解放! 一気に間合いを詰めて魔王に打ち込むわよ!――「はああああああ!!!」
GM:その槍を魔王タラスは片腕で受け止める!
シャルマ:「貫けセラの槍よ!」――攻撃力にプラーナをもう一度解放!!
GM:ぬぅ、なら双魔槍は魔王の腕を貫き、ずぶずぶっと入り込むと、ギリギリ顔の一歩手前まで来た所で――「ふん!」――魔王が腕に力を入れてそれ以上食い込むのを止める!
イシル:(サルガク)『ほう、まさか魔王様の腕を貫くとは……ですが、それが精一杯で御座いましょう?』
シャルマ:「そうかしら? この双魔槍の本当の力を知らないようね?――双魔槍よ! その神をも封じる力を!」――双魔槍の封印の力を発動させる!
※封印の力――双魔槍はその槍で貫いた者を封印する力を持つ。ただし封印中、双魔槍は常に対象に刺さっていなければならず、また槍を抜くと封印は解ける。
GM:「ふん、古の双魔槍か……はっ!」――魔王は気合一閃! 空いている方の手で、貫かれている腕を切り落とす! 双魔槍に貫かれ封印が発動して石化状態になった腕が地面に転がる。
シャルマ:それは予想外だな……よろめこう(笑)
GM:切り落とした腕からは赤い血が噴出す! それを平然と見ながら――「さすがは元軍団長…と言った所か……だが、この体のままでも貴様如きに負ける俺ではないぞ」
シャルマ:「まさか自分の腕を躊躇無く切り落とすなんて…」
イシル:(サルガク)『仮のボディで御座いますから……代わりはいくらでもあります』
シャルマ:くっ、なんか後ろのサルガクがムカツク! でも魔王は倒さなきゃいけないし、双魔槍を拾ってそのまま魔王へ――
GM:「そろそろ終わりだ」――今度はこっちの攻撃、命中104!
シャルマ:それは無理だ〜(笑)
GM:魔王タラスはシャルマの腕を掴むと、無造作に空中へと放り投げる。
シャルマ:「―――!!!」――途中で何とか『天使化』! 黒き羽を生やして空中で急ブレーキ! 下をキッと睨む!
GM:と、シャルマの目の前に巨大な暗黒の魔法球が迫る!
シャルマ:追い討ち!?――それは何も言わずに衝撃で吹っ飛ぶしかない!(笑)
GM:「捜せサルガク」
イシル:(サルガク)『お任せ下さい魔王様』――サルガクは消えます(笑)
GM:誰もいなくなってから魔王は失った腕を押えて膝を付く――「人間の体か……ここまでひ弱だとはな……チッ!」

シーン10:対戦相手発表!

GM:場面は闘技場に映ります。……が、A−K以外はトーナメントの場所が決まって無いので、ちょっと残っているNPCの分を君達がクジを引いてくれ(笑) とりあえずイシルから、引くのは……まぁNPCその1と仮称しよう(笑)
イシル:え〜っと……はい、引きました、どうぞ――
――中略――
GM:さて、全員終わったね……ほうほう、ある意味美味しくなったものだな(笑)
イシル:ああ、この瞬間だけGMがやりたい(笑)
GM:受付に行くと――「はい、出場者の方ですね? すでに明日の闘技大会のトーナメントは張り出されていますよ? あちらです。どうぞ――」――ってな訳で、これが完成したトーナメント表だ!



イシル:
ああ、ギルティが欠席している(笑)
ミスティ:あら?(笑)
仮面騎士:ミスティといきなり戦闘とはね(笑)
ルオ:アルゲルがいる!!!
イシル:なにーーー! ってかやっぱりか!!(笑)
ミスティ:JJって言うのはシュローティアで出てきた自称勇者のジャン・ジャックでしょか?
めぐみ:私はシードですよ〜♪
ルオ:めぐみちゃんっぽいなぁ…私なんて初戦からアルゲルって……。
GM:ああ、アルゲル分のクジを引いたのはルオ(PL)だから、自分を恨みなさい(笑)
イシル:灼熱騎士団か……まじめにやられたらどうなるか…。
めぐみ:イシルが勝ったらお手柔らかにお願いします♪
GM:ちなみにA−Kはノーマルより"U"の方が、"α"より"β"の方が強いからね。
ルオ:えー! じゃあアルゲルに勝っても、一番強いA−Kがいるの!?
イシル:さすが勇者殿、茨の道ですな(笑)
ルオ:楽な道が良かった〜〜(泣)
めぐみ:ジョニーさんは負けますね。
イシル:ああ、本当だ灼熱騎士団にA−K……勇者殿並に強豪ブロックにいる(笑)
ミスティ:老騎士ってなんでしょう(笑)
イシル:それにしても、PC同士の潰しあいが激しいですね(笑)
仮面騎士:まったくだ。こんなになるなんて思わなかったからね(笑)
GM:それは俺もだ、Fブロックなんて有名NPCもPCも居ない、やられ役のチョイ役しかいない(笑) ちなみに本戦は明日、体力と魔力の回復を待ってから万全の態勢で行われる予定です。
ルオ:とにかく、ここで勝ち抜いてベスト8、さらに本戦で1回勝てば炎導王が言ってたベスト4になれる! みんな頑張ろう!
イシル:やりましょう。やるしか無いですから!!
フレイス闘技大会……波乱のトーナメントはこうして幕を開けた。信念をかけた拳と拳の戦い、勝てぬとも向かっていく勇気、そして無情の兵器と相対したとき、試合は命をかけた死合となる。

「げっはっはっはっはっはっ! この俺様に…勝てるかな?」
真竜伝説
第8話「フレイス闘技大会出場!!」

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