TOPリプレイ ⇒ S=F ⇒ 真竜伝説                      戻る

セブン=フォートレス V3 & パワード
超長編キャンペーンリプレイ

――世界名:ファージ=アース 地方名:フランス 場所名:プロヴァンス地方――

今から十数年前

ローヌ川沿いにあるその街で、少女と父親は暮しなれたレンガ造りの家に背を向けた。
「お父さん、もうすぐお祭りよ? お祭り見てからじゃ駄目なの?」
父親に手を引かれた少女が、見上げながら言った。
「ごめんな、今年は我慢してくれ……もしかしたら来年は戻って来られるかもしれないから」
父親が苦しそうに笑みを浮べて言う。
「………………うん」
少女にはわかっていた。
もうこの生まれ故郷には戻って来られないのだと。
もう今までの平穏は終わり運命から逃げるしかないのだと。
少女にはチカラがあった。
そのチカラを狙って少女が狙われる事を父親は知っていた。
これ以上少女が成長すれば、それに比例して力も強大になる。
勘付かれる前に逃げるしか父娘に残された選択肢はなかった。
「ねぇお父さん、これからどこに行くの?」
「ああ、まずはドイツという所に行こうと思う、お父さんとはぐれないようにするんだよ、リーン」

しかし追っ手から少女を逃す為に、父親はドイツで行方不明となる。
少女がイギリスのダンガルド魔法学校に入学したのは、その後の話だった。


真竜伝説

第11話「外伝1 竜と少女とペンギンと」


キャラクター紹介


リーン=ハインリヒ(27歳女性 ナイトウィザード/魔術師 冥/虚)
常に冷静なベテランウィザード"だった"。必中のレンガは「イリュージョン」の掛け声とともに無限に取り出せる。一度死亡し生き返った際、副作用で体が7歳に縮んでしまった。

シーン1:外伝始まる!

本日はいつものメンバーより明らかに少ないメンツが集まっていた。
GM:今回のPCはリーンとキョウコとロータスです。もっともキョウコとロータスは脇役です!
キョウコ:脇役だ〜!
西蓮:断言されましたね(笑)
リーン:こちらは?
GM:ロータス役の西蓮です。特別徴集しました。
西蓮:(西蓮→ロータス)お世話様です(笑)
リーン:いえ、こちらこそ……ところで、ルオやイシルのPLさんが逆に今日はいないのですが?
GM:はい、前回リーンがプレイにお休みしたので、今日は特別にリーンだけのセッションを行います(笑)
リーン:それは! 外伝って奴ですか!
GM:そうです。できれば本編にちゃんと参加して欲しいものです……が病気じゃ仕方無いのでね。
リーン:申し訳ありません(笑)
GM:ではリーン主人公の外伝1を始めましょうか!

シーン2:少女目覚める

運命の勇者ルオとその仲間達が、フォーチューン地方城塞都市アラムートを出発してから数日。残されし仲間の物語を今語ろう。
GM:まずはリーンのシーンです。
リーン:じゃあ、私の夢のシーンから!
GM:いきなり夢かい!……じゃあ夢だ!(笑)
リーン:昔を思い出しますよ。大好きだった父親が「逃げろ!」と私に言って、私はわんわん泣きながら暗い穴の中を走って行く。
GM:リーンがまだ小さい頃、ドイツの話だな。
リーン:やがて光が見えてきて、視界いっぱいに広がったところで……目が覚めます。
GM:リーンが目覚めると、そこはどこかの豪華なベッドだ。
リーン:「ここは……?」(きょろきょろ)
GM:誰も居ない。
リーン:よいしょよいしょと、ベットから降りて辺りを見渡します。どんな部屋ですか?
GM:お城の部屋だと気が付いていい。思い出すのはキョウコ達と一緒にアラムートの城に潜入した場面。それと体が軽い、体中に纏わり付くような、いつも体を縛っていた大量の魔力を感じない。
リーン:「なんだろう…いつもより気持ち楽な気がする」
GM:そして体は子供だ(笑)
リーン:それは最後の気絶する寸前の場面を思い出します――仕方のないもの――と思ってあきらめましょう。
GM:と、そこでドアから誰か入ってくる。どうぞ、今日お呼びしたお二人のPLさん!
キョウコ:「ああ、よかった気が付いたんだね!」
ロータス:「具合はどうだい?」
リーン:「私は、どうなったんですか?」二人を見上げます
ロータス:「私はわからない。 キョウコ、彼女はいったい」
キョウコ:生き返った時のこと、その後、突然倒れた事を説明します――「と、いう事があったの。体は大丈夫?」
リーン:神妙な面持ちで全てを聞き……「そうだったの…体? うん大丈夫よ」
キョウコ:「でね……みんながたくさん心配してたよ」
リーン:「そうだ、他のみんなは?……あ! 私の本は何処!?」と、慌てます。
キョウコ:仲間より本なの!?(笑)
リーン:呪文書は大事です(笑)
キョウコ:「本ならほら――そこに」
リーン:ぱっと、抱きかかえる。そしてほっとします。魔法は私が唯一全幅の信頼を置くものですから。
GM:とそこで、一般兵が駆け込んでくるぞ――「ロータス様! また街で問題です!!!」
ロータス:「わかりました。何が起きているか教えてください――キョウコ、彼女を頼む」
キョウコ:「うんわかった、無理しちゃ駄目だよ」
ロータス:「ああ」
GM:「ではこちらに……」
ロータス:私は退場しましょう。
リーン:「街で一体何が起こっているの?」
キョウコ:死霊化のせいで街が大変なことに、またその復興のめどが立たないって事を説明しましょう。
リーン:「そうなの」くらいで、あまり感心は持ちません。ただ、男性のロータスがいなくなった途端、そこ知れぬ不安が……ぞくっとして、両肩を抱きます。半泣きで。
キョウコ:「どうしたの!?」
リーン:「おかしい……感情がコントロールできない……」と、うつむく。
キョウコ:「プラーナがなくなりかけたんだもの……生きているだけでも不思議なくらいよ――でも大丈夫、ここにいれば安全だからね♪」
リーン:(うなずく)「他のみんなはどこに? もう?」
キョウコ:「うん、次の砦に向かったわ」
リーン:「……じゃあ、私も行かなきゃ」でも動かない(笑)
キョウコ:「無理しちゃ駄目だよ、今のあなたの体は子供なんだから……それに、精神にも少し影響が出てるみたいだし…知り合いのお医者さんを呼んでくるから、ちょっと待っててね」――退場します(笑)
リーン:私一人ですか。じゃあ、忍んで出て行きます。
GM:しかし、扉を開けようとしたところまで歩いて、再び倒れる……体中が熱い。成長熱って感じね。
リーン:「くっ……」そこで意識を失います。
GM:おぼろげに「大変です先生!」「こりゃいかん!」とか聞こえる(笑)
リーン:がくっ……ブラックアウト。

シーン3:仲間の下へ

数日後、城の謁見の間にはロータスとキョウコが揃っていた。そこには2人しかいないにも関わらず、2人は声を潜めて話し合っていた。
GM:ロータスのシーンです。数日後の話。場面にはロータスとキョウコ。二人だけだ出てる謁見の間です。リーンは好きなタイミングで登場していいよ(笑)
リーン:わかりました。
ロータス:で、街の状況は?
GM:復興のめどはついたが、ロータスもキョウコもここから離れる事は無理そうだね。でもリーンの体調は回復しつつあり(精神的な乱れは直らないが)、そろそろ一人で歩きだそうという具合。
キョウコ:「どうするロータス? このままじゃあのコ……」
ロータス:「あぁ、早く彼らに追いつかせないといけないからね」
キョウコ:「みんなはフレイスに向かったんだよ!? あんな小さな子1人をそこへ行かせる気!?」
ロータス:「でも、彼らは言ったじゃないか。待っている…と」
キョウコ:「でも――」
リーン:そんな会話を扉の外で聞いています。
ロータス:扉、薄っ!?(笑)
GM:と、そこで一般兵が駆け込んでくる! リーンとは別の扉からね(笑)――「大変です! 混沌軍の軍勢が、フレイスへと集結しつつあります!」
ロータス:「なんだとっ!」
キョウコ:「そんな!」
ロータス:「これでは、リーンを行かせる事は出来ないじゃないか…危険すぎる……」
キョウコ:「そうだね……やっぱりリーンには、ここに残ってもらうしか……」
ロータス:知覚ジャッジします、プラーナ21解放。
ちなみに過去の英雄という設定のロータス王はレベル13ぐらいです(笑)
GM:(笑)――ロータスの判定は成功だ(笑)
ロータス:「リーン、いるね?」
リーン:それは見つかりますよ(笑) じゃあ、しぶしぶ出ましょう――「行かせて下さい」
キョウコ:「リーン!?」
ロータス:「いや……今は駄目だ」
リーン:「でも、いつまでもここに居ても、何の意味もありません」
ロータス:「意味はない…か、だが私は約束をしてしまったのだよ。ミスティ達と……君を守ると」
リーン:「しかし、私のかすかな魔力が、彼らの元へと誘うのです」――あ、私は今魔法が何一つ使えません。なんか副作用のようです(笑)
GM:なに〜〜!? そうなんだ……じゃあそれで(笑)
ロータス:「これ以上話をしても無理だよ、私の決断は変わらない。状況が安定になるまで君をこの国からは……すまない」
キョウコ:「ロータス! リーンは仲間の為に行きたいって言っているのよ! そんなに意固地にならなくても……ねぇ、一晩だけ時間を頂戴? リーンもお願い、明日までには何とかする……悪い方向には持っていかないから」
ロータス:「キョウコ!…………リーン、今日はもう遅い、部屋に帰って休みなさい」と言いながら退場(笑)
リーン:「………………」顔を伏せます。
キョウコ:「リーン、部屋へ戻って――お願い」
リーン:じゃあ、上目使いに視線を向けて、退場します。

シーン4:お目付け役

寝室へと1人戻って来たロータスだったが、少ししてキョウコもやってくる。
ロータス:「キョウコ……やはり私は反対だ。リーンはこのまま――」
キョウコ:「あなたは頑固だから、妥協案を持ってきたわ」――と私の後ろからペンギンが現れます。
ロータス:ペンギン?
キョウコ:このペンギンは従者です。しかも本当は凄く強いんだけど、その魔力を封印してペンギンの姿を取っているんです。もちろん喋ります。
ロータス:なんだその設定は(笑)
キョウコ:でペンギンが――『ロータス様、あのリーンという娘をこのままずっと守り通せるとは思っておられぬのでしょう? それに運命は避けられない……』
ロータス:「…………あぁ」――って何気にしゃべってるなペンギン(笑)
GM:ここからはGMがやりましょう――「わたくしが無事に勇者様の元へとお連れいたします。信じてもらえないでしょうか?」
ロータス:じっとその目を見詰めよう。
GM:ペンギンの瞳です。
ロータス:「わかった、信じよう。キョウコの進めでもある。信頼はしているさ」
GM:「お任せ下さい。その為にも…今宵、リーン殿がこの城を逃げ出す際には、追っては差し向けずに頂きたいのです――宜しいでしょうか?」
リーン:あらら、抜け出すのバレバレ(笑)
ロータス:「わかったよ……。キョウコ、抜け道の途中に冒険に役に立ちそうなものを手配しておいてくれ」
キョウコ:「……うん」
GM:「では、ロータス様もお元気で」――消えるペンギン。寝室には2人だけが残る。
キョウコ:「……ふふ、でも結局リーンが行くのを認めるんだね!  ロータスらしいよ♪――でもね、私はもうちょっとだけ、リーンと一緒にいたかったなぁ〜」
ロータス:優しくキョウコに微笑かける。肩を抱きながらね。
キョウコ:――「だって………………♪」――

シーン5:脱走そして旅立ち

GM:さて、次のシーンはリーンだ。そしてロータスとキョウコはセッションからスピンアウトです。ご苦労様でした。
ロータス&キョウコ:『お疲れ様です〜!』
リーン:じゃああとは私とGMの一対一!?
GM:まぁね。元々リーンの外伝だし(笑)
リーン:では私はさっさとお城から逃げます。兵士に見つからないようにコソコソと――
GM:と正面からも後ろからも兵士の靴音が……となった所で、横の壁がいきなり回転ドアのように開き――「こっちですじゃ!」
リーン:迷わず入る。
GM:暗い通路、君は誰かに手を引かれてひた走る。
リーン:「誰? 誰なの?」
GM:暗闇の中、姿も顔も見えない――「今は走るのです!」――手を引っ張っていく。
リーン:「……」走りましょう。
GM:そうして暗闇に目が慣れて来た頃――先に光が見えてくる……朝日であり、通路が終わる。外にでると小高い丘だね、アラムートの城壁が遠くに見える。
リーン:じゃあ眩しさに、少し目を覆います「……やっと出られたわ。でも、誰なの?」
GM:と、君が見ると「ふぅ……やれやれですな」――と君の肩までしかないような背。黒い燕尾服のような模様。手に指は無く、足は黄色い爪――ペンギンが居る。
リーン:「な、なんなの、あんた」(笑)
GM:「私は旅の又ペンギン! オノルンと申します! なにやら、旅の匂いをかぎつけ参上仕った次第で――おお! そういえば」――と、オノルンは手荷物(棒に結んだ風呂敷)を広げ――「途中でこんな服を拾いまして」――赤のゴシロリ(笑)
リーン:「あら、素敵な服ね」(笑)
GM:「そうですかな? 私の一張羅の方が素敵ですぞ? この服を用意した人の趣味に頭が痛いですな(笑) はっはっはっ」
ロータス:(キョウコ……包むもの間違ってないか(笑))
キョウコ:(違う! 事前にリーンのPLに何が着たいか聞いておいたんだから私じゃない(笑))
リーン:「その服、私にくれるの?」
GM:あげますよ、渡します。
リーン:「ありがとう♪」
GM:「ところで、どこへ向かわれるのですかな? 私は別にどこへでも構いませんが?」
リーン:「ああ、その前に、着替えるから……そこの木の陰に居てもらえるかしら?(もじもじ)」(笑)
GM:「何を恥ずかしがっておられるのです! 私はペンギン! 何も気になさらずに!」
リーン:「どう見たってオスでしょう!! あっちいって!!」――と、魔法が発動しないんだった〜〜(笑)
GM:そういえば、そんな設定を言ってたな(笑)
リーン:じゃあ、ペンギンを蹴っぽる(笑)――赤いゴスロリを着て、ベルトのようなもので魔術書を肩につるして完成です!

シーン6:砂漠の横断……挫折

アラムートを出発して数日、なぜかくっついて来たペンギンのオノルンとフレイス地方へと突入したリーン。しかし、この地方は熱さと砂漠のダブルパンチだった。
GM:では場面がとんでフレイス地方の砂漠です。今のところ偶然にも襲いくる敵に会わず進んでいます。
リーン:「おかしいわ……」(ゼイゼイ)
GM:「どうかされましたかなリーン殿? 敵にも会わずに快適ではありませんか?」
リーン:「あんた……ペンギンなのに、こんな乾いた地でなんでピンピンしてるのよ………」
GM:「それはもちろん! こうやって(ごきゅごきゅごきゅ)――常に水を補給しているからですよ」――と、それはリーン用に買っておいて水筒だ(笑)
リーン:「………………」
GM:「おや、なくなった」(一同爆笑)
リーン:「はぁーーーっ!! なにしてんのよ! 毟るわよ!!」(よろよろ)
GM:「毟らないで下されーー!? ってリーン殿!? しまった! これは熱中症! せめて私の水筒を――おや、これは最初に飲みきってたのでしたな」
リーン:オノルンの嘴をくわえて、チュウチュウ吸う(笑)
GM:ジタバタジタバタ(笑)
リーン:「くうっ、血でも何でもいいから出しなさい!」(←極限状態の人間)
GM:「そんな……ファーストキッスだったのに……」(一同笑)
リーン:「もういい……あ、何か見えるわ………………」(よろよろ)
GM:「リーン殿! それはオアシスでは御座いませんぞ! ただの砂ですじゃ!!!」
リーン:「〜〜〜〜。。。」――頭を砂に突っ込んでます(笑)
GM:「リーン殿!? リーン殿!?――」――と、オノルンの声が自然と遠ざかっていく――場面が変ります(笑)

シーン7:気が付いてドランゴン

GM:リーンが気が付くと、そこは地下空洞だ。風の谷のナ○シカに出てくる、腐海の地下を想像してくれ。
リーン:あの砂が流れ落ちていた所ですか?
GM:そう。わかるならOK――『気が付いたようだな…』――威厳ある声が頭に直接響いてくる。
リーン:倒れたまま、目をきょろきょろとさせます。「今度は誰?」
GM:目の前にドラゴンが居ます。どうやら彼らしい。
リーン:ペンギンを探します。
GM:ドラゴンの横であお向けになりながら、口から砂の噴水(笑) お腹はもちろん膨れてる(笑)
リーン:「私を(←一人称強調)助けてくれたのですか?」と言いながらも、すごい怖がる。
GM:(頭に響く声)『それはそこの者だ……もっとも、回復魔法で治療したのは私だがな』
リーン:「あ、ありがとうございます……」身をそろそろと引きましょう。
GM:『名は……リーンと言うのか……』
リーン:「はい。あなたは?」
GM:『我が名はアルマジーロ…この第一世界にて最後の竜』
リーン:「最後の……竜? この世界ではあなた以外にドラゴンは存在しないの?」
GM:『そうだ・・・この世界にはもう我一人しか残ってはおらん……しかし、数百年後の運命の日まで、我は生き延びねばならない……』
リーン:「運命の……日?」
運命の日……アルセイルの氷砦にて、ラシィが何やらそんな事を喋っているが、キクタケ先生がそれを覚えているか、また再登場させるネタなのかは現時点では不明である(笑)
GM:『そうだ……それについては竜で無いお主には言えぬ。だが、ここで会ったのも何かの縁……一つ、頼まれてはくれぬか?』
リーン:「なんでしょう?」……服や髪の砂を払いながら立ち上がる。
GM:『実は、その運命を良しとしない輩もおってな……そやつに賛同しなかったせいで――』――とアルマジーロは体を動かす。そこは醜く腐り始めている剣撃によって付けられた傷跡――『近くの火山にある秘薬を取ってきて欲しい。もちろん、その見返りに、我ができることなら力になろう』
リーン:「(はっとして)……あなたのような気高い竜に、似つかわしくないわね……でも、わかったわ、協力しましょう。でも……」
GM:『でも……なんだ?』
リーン:「私には魔力がないわ。それに、武器を繰る技術も持ち合わせていないの」顔を伏せて――「私じゃ、役不足かもしれない」
GM:『ふっ・・・そんな事は無い。王に選ばれしはお主だ。それに……行けばわかるが、力や魔力は必要とはしない』
リーン:「……それなら、わかったわ。行ってくる」歩き出しましょう。
GM:オノルンは?(笑)
リーン:無視(笑) でもついてくるんでしょう?
GM:「おや、やっと出発ですかな? しかしリーン殿、なにを一人でぶつぶつ言っておられたのです?」
リーン:「まぁいいわ。これから少し、寄り道をすることになったの」
GM:「ほう、それは名案ですな! では付いて行きますぞ」
リーン:やっぱり(笑)

シーン8:不死鳥の山

最後の竜アルマジーロの洞窟を出発して数時間、リーンとオノルンはとある火山へと到着していた。
GM:そこは、地下から通じた洞窟(まぁ普通ならフォートレスだ(笑))――傾斜の掛かった道を登っていくと、だんだんと熱くなっていく――まぁ砂漠のように絶えられないほどじゃあないがね。
リーン:(しっかりと水の入った水筒を抱きかかえて)「秘薬……いったいどんなのかしら」
GM:「しかし、お腹が減りましたな……リーン殿、何か食べ物はお持ちではないですか? 秘薬? 食べ物だと良いのですがなぁ……ところでせめて水を」(笑)
リーン:げしっ!(足蹴り)「近寄るな!」――とか、きゃあきゃあ騒ぎながら進みます(笑)
GM:さて、そんなこんなで進んでいると、少し行った所に――「ピヨピヨピヨ」――と悲痛な鳥の声がする。
リーン:耳を澄まして、音の方に近寄ってみる。
GM:近寄ると小鳥だね。インコくらいの大きさで特徴的なのは目立つほど派手な尾羽、オノルンが「おお!?」とか言う(笑)
リーン:じゃあ、手にとってよく見てみます。で、「なに?」
GM:「食べましょう!!!」(一同爆笑)
リーン:きゃつの尻尾をつかんで、さかさまに溶岩の上に吊るし上げる!
GM:「な、何をなさるのですか! この空腹時に貴重な食料を見つけたというのに!?」――ちなみに派手な小鳥は飛べないようだ。羽を怪我しているようだね。
リーン:「なら、あなたは私にとって格好の食料ってことよね?」
GM:「はぅっ!?」――「……さ、さぁ、山登りを続けましょう続けましょう」
リーン:小鳥はそっと布に包んで持ち歩きましょう。「そう。最初からそういえばいいのよ(オノルンを吊るす紐を解きましょう)」
GM:「ふぅやれやれ……リーン殿の我が儘にも困ったものですな」独り事です(笑)
リーン:「いつか、この小鳥の二の舞にしてやるわ」独り言です(笑)
GM:ではそれから半日、さすがのリーンもお腹が減ってきた……(笑)
リーン:がーー!と、大口を開けてオノルンに突進する(一同大爆笑)
GM:お前は何者だ!?(笑)――「なっ! なにをゴフっ」――近くで『ピヨピヨピヨ!?』
リーン:「まずいわ……(カジカジ)」小鳥は丁寧に扱います。手に力入れすぎないようにしなきゃ(笑)
GM:「い、痛た……かつて無い仕打ちですじゃ……リーン殿やめ、噛まないで……」――と、小鳥は何かを見つけたのか、近くの岩場にピョンピョンと跳ねていく――そしてそこにある草を食べ出す。とても美味しそうだ(笑)
リーン:「はっ!!」オノルンを(遠くへ)突き飛ばして、一口食べてみる!
GM:「リーン殿! それは!!!」
リーン:「(もぐもぐ)……なるほど、この繊細で上品で、なおかつコクのあるこの味は…………秘薬ね!!」
GM:「それは火鳥兜草と言って痺れ薬の妙薬にも使われる毒草ですじゃ!!」
リーン:ぶー!!!(笑) 「はっ!? しまった! 毒草なのね!!(ぺっぺっ)」
GM:まさか食べるとは(笑) すでにちょっぴり――シビビビビビ(笑) 鳥は美味しそうに摘んでいるがな(笑)
リーン:「くうっ……フランソワ(←小鳥)は平気なのね……」
GM:「はぁ? フランソワ? 何が平気なのですかな?」――と小鳥の足を縛って、どこから出したか、焚き火にかけようとしているオノルン――「ジュルリ……」
リーン:必殺イリュージョン! レンガを思いっきり投げつける「ごがっ!!」
アラムート城のロータス:キョウコ……なんでまたレンガなんか包んだんだ?
アラムート城のキョウコ:違う〜〜私じゃない〜〜(笑)
GM:「ブベラッ!?………………痺れててもレンガは健在なのですな……」ーーガクッ!
リーン:少し経って、痺れも消え再び上を目指します。
GM:了解。オノルンもレンガを警戒してか、フランソワを食べ様とはしない(笑)
リーン:あ、それと火鳥兜草を少し摘み取っておきました。
GM:わかった、その後、熱さが増しやがて空が見えてくる。下には溶岩が見える。火口に来たようだね。ちなみにフランソワはリーンが取って来た火鳥兜草をピヨピヨつまむが……比例して元気にもなる(笑)
リーン:う〜ん、元気な事は良い事かな。
GM:「さて、リーン殿、このような熱いところまで来て、一体何をするつもりなのですかな?」
リーン:「元気になってよかったわジョセフィーヌ。でも、もうこれ以上あげるわけには行かないのよ」と、小鳥をはがしましょう。「この妙薬を、知り合いに渡さなければいけないのよ」
GM:さっきまでフランソワだったような……。
リーン:微妙と思い変えたんです。
GM:………………「そうですぞジョセフィーヌ、丁度いい頃合になった事ですし、そろそろ食べごろの…ゲフンフゲンッ……妙薬を知り合いに?」
リーン:「(ジョセフィーヌのくちばしをぐっと握りながら)ええ、気高い友人にね」
GM:とリーンは気が付くね、火口に何か白いものがあることを――オノルンが言う「卵…の殻のようですな……」ーー『(ピヨピヨピヨ)』←嘴握られた鳥が悲痛に(笑)
リーン:じゃあ、殻に近づいて、コンコン。(くちばしの手は離しましょう)
GM:卵はすでに孵化したあとだね。解放された小鳥が、今度は『ピヨピヨピヨ』と怒りの泣き声(笑)
リーン:ちゃちゃつぼちゃつぼ♪の要領で、小鳥を握った手に蓋をして(笑)――「これはもしかして……」
GM:その瞬間! リーンとオノルンに影がかかる!
リーン:見上げます!
GM:そこには巨大な2羽の鳥が! オノルンが叫ぶ――「これは! フェニックスですじゃ!?」
リーン:小鳥を置いて、だーーーーっしゅ!!!!
GM:オノルンがリーンの足を引っ掛ける!(一同爆笑)
リーン:どたぁっ!!「なにすんのぉーーー!!(大泣)」
GM:倒れるリーン! 逃げ去るオノルン! そしてひょいっと、ひとっ飛び! フェニックスお父さんに食われるオノルン!――「アレ?」ーーゴクン。
リーン:食われるのそっちが!?(笑) 「……さて、では、私はそろそろおいとまします」(こそこそ)
GM:リーンに回り込むフェニックス母(笑)――小鳥が『ピヨピヨピヨ!!!』
リーン:恐怖で泣き叫ぶ(笑)「死にたくない死にたくない死にたくない(ぶつぶつ)」――最近体が小さくなったせいで、精神まで子供返りを起しているのです(笑)
GM:「まぁ私が食われたからってそんなに泣かないで下され、このオノルン、いつでも横におりますゆえ」――と、リーンの頭を撫でるペンギン、ちょっと液でベタベタ。
リーン:「え? ここは胃袋?(滝汗)」
GM:いや、現実だ、なぜオノルンが戻ってきているかは謎、空間転移でもしたのだろうか? フェニックスも不思議そう(笑)
リーン:「だってさっき〜?」(きょとん)
GM:「(聞いてない)しかし、リーン殿、この小鳥がフェニックスの子供と解っていながら、あんなに乱暴に扱うのはどうかと思われますぞ? だいたい火鳥兜草は名の由来通り、火鳥(フェニックス)の大好物なのは常識でしょう?」
リーン:「………………」
GM:「それに、フェニックスの小鳥はフレイス地方の焼き鳥屋で良く見かけるように、さっさと食べておかないと怒った親に仕返しにあってしまうのですぞ?」
リーン:「………………」
GM:「おや、どうしました?」
リーン:「………………(それを早く言えよと言わんばかりに睨みつける)」
GM:「まぁ怒らせてしまったのは仕方ありません、私が通訳しますゆえ、ほら……」――「ちなみに今母親の方が『子供をいじめたね』っと言っておりますじゃ」
リーン:「わ、わかったわ……頼りにしてるわよ? じゃあ、あなた方のお子さんは、火山の下で羽を痛めて怪我をしていたの。私はあなた方の子供だなんて全然知らずに、ここまで運んできただけなの」
GM:『あなた方のお子さんは、火山の下で羽を痛めて怪我をしていたので、私はあなた方の子供だなんて全然知らずに、ここまで運んできただけなのです』――「フェニックス母殿が『そう、じゃあ私の勘違いだったのね……人間達は私の子供を奪うから嫌い。やはり信頼できるのは同じ鳥ね』って言っておりますじゃ」
リーン:「じゃあ、私は引っ込んでいた方がいいかしらね」(そろそろと身を引きます)
GM:『じゃあ引込んでろ!』――バクっと食われるオノルン!――どうも、なにか悪い事をフェニックスに言ったらしい(笑)
リーン:「ええ!!!?」
GM:オノルンがフェニックスの口から顔だけ出して――「リーン殿、言葉は選んで……たぶん、次が最後ですじゃ」(笑)
リーン:「言葉を選べって……お前だろ」(笑)
GM:フェニックス父は喉を鳴らしている(笑)
リーン:(爆笑中)
GM:頼む、オノルンを救えるのはリーンだけだ(笑)
リーン:「私はあなたたち親子に危害を加えるつもりはないの! だから見逃してもらえないかしら!」
GM:『………………』――「本当か? と言っておりますじゃ」――『……』――「勝手に通訳しましたじゃ」――オノルンは下ろされる(笑)――「ふぅ……また液まみれになる所でしたじゃ」
リーン:「よかった。じゃあ、こう伝えて。『ここの近くで、ドラゴンを見なかったかしら?』」
GM:『………………』――そうすると、空へと帰っていくフェニックスの家族。
リーン:「??? 最後に何て言ってたの?」
GM:『もう人間とは話したくない…と』(笑)
リーン:「馬鹿にされたって訳ね」
GM:「まぁリーン殿が無礼なのですから仕方の無い話ですな」
リーン:「そうね、しかたないわ。早くここを離れましょう」
GM:とリーンは目の端にとある物を見つける。それは派手な色の尾羽、2枚。
リーン:「フェニックスの……尾?」拾い上げます
GM:「おお! お手柄ですじゃ! フェニックスの尾は1年で1枚しか取れないといわれる貴重品! しかも復活の妙薬というおまけつき!」
リーン:「そう……あら、けっこう似合うわ。(←服に飾ってる)」
※フェニックスの尾――S=FAdのp89参照である。

シーン9:脱走そして旅立ち

フェニックスの尾を手に入れてアルマジーロの洞窟へ戻ってくるリーン達。しかしリーンがアルマジーロに渡そうとしたのは――
GM:では場面戻ってドラゴン、アルマジーロの前です。
リーン:はい。「これで、どうかしら?」と、火鳥兜草を掲げましょう。
GM:『我に毒草を食えと?』――その瞬間、リーンの周りだけ暗闇に変化する。底知れぬ孤独、底知れぬ恐怖、ちかくにいる何かに抱きつきたくなる衝動にかられる。
リーン:やや、ちびる(笑)「これじゃ……ないのかしら」(半泣)
GM:ちなみに暗闇恐怖症? 男性依存症? 君のトラウマはどっち方面なんだ?
リーン:力の強いものに対してです。
GM:了解、その暗闇の中、圧倒的な威厳で声が頭に響く――『愚かな……』
リーン:わっ! と、オノルンに抱きつきましょう。
GM:「そんな! 私にも心の準備が!………………って、ふざけてる場合でもなさそうですな――竜よ、おぬしの求めるのはコレではないか?」――と、ふるえるリーンを撫でながら、勝手に服につけてたフェニックスの羽を1枚取る。
リーン:はっとして、真っ赤な目をドラゴンに向けましょう。
GM:暗闇は消えている。
リーン:でも、オノルンは抱いてる(笑)
GM:オノルンの手の羽が宙に舞うと、光を放った後、フェニックスの尾は消滅――と、同時に竜が再び咆哮を上げる!!――『オオオオオオオオオーーーーー!!!』
リーン:「―――――っ!!」(←声の無い悲鳴)
GM:少し経ち(リーン:にとっては数十分にも感じられたが……)――『娘よ……礼を言うぞ。我の傷も完治した』
リーン:「ひっく……ひっく………(こくこく)」
GM:『さて、約束だったな……何を望む? 我にかなえられものなら力になろう』
リーン:「……(呼吸を整えて)……私は、元は大人の体だったのです」
GM:『ほう……』
リーン:「無理に生き返ってしまったせいで、感情も魔力も、陳腐なものになってしまいました。魔力を下さい……と言ったら、あなたはくれるでしょうか?」
GM:『良かろう……だが、我の魔力を与えるわけではない』
リーン:「?」
GM:『お主の魔力を妨げる力を……力の流れが全て吸収されている道を、少しだけ変える……』――光がリーンを包みます。そしてやがて消える――『これでいい』
リーン:魔力を感じますか?
GM:感じます。でもやっぱり昔みたいに激しくは感じられない。言うなれば他の一般人ウィザードの魔術師達と同じ程度の魔力だね。
リーン:じゃあ、すごく喜んで、竜に抱きつきましょう(笑)「ありがとうございます!!」
GM:竜も心なしか嬉しそうだ(笑)――"感動の場面かもしれないが……余計な事をしてくれたなリーンよ"――と、その瞬間、男の声とともに地下空洞の天井の一部が破壊され、日が差すと共に一人の男が降りてくる

シーン10:王の襲来

洞窟の天井を球状のバリアーに包まれたままで、その男が降りてくる。じわじわと感じる圧倒的なプラーナ、リーンでは格が違いすぎる。
GM:アルマジーロの声が響く――『竜王カイザー!』
リーン:はっと上を見上げ「竜王……カイザー!?」
GM:『この者こそ数百年後に起こるであろう竜の運命に逆らいし者……我等が竜の王(ロード)――カイザーだ』
リーン:気を引き締めて、ゆっくりとアルマジーロから離れましょう。
GM:離れたのを見計らって立ち上がるアルマジーロ。
GM:『娘よ……おぬしは世界の運命の傍らにいるべきだ! ゆけ!』――その瞬間、光の球体がリーンとオノルンを包み込む!
リーン:「アルマジーロ!!!!」
GM:『オオオオオオ!!!!!』――アルマジーロが雄叫びを上げる! リーン達を包んだ光球が急上昇! ――「ふん、また私に逆らおうというのか……身の程をしるがいい、第一世界の最後の竜よ!」――カイザーの両手からアルマジーロを包んで余りある波動が打ち込まれる!
リーン:それをただ呆然と見つめているだけのリーンとオノルン(笑)
GM:白熱! 爆光! 衝撃! 撃音! 天井を突き破り白い光の中砂漠を超え、飛んで行くリーン達を包む光球。
リーン:「竜王カイザー……彼はいったい何を考えているの………」白い光を呆然と見詰めながら呟きましょう。
GM:そして、体感時間で3分弱、光球が力を失い地上へと落下すると共に消え去る――「大丈夫ですかなリーン殿?」
リーン:「え、ええ」自分の未来に一抹の不安を感じます。
GM:「さて、どうやら目の前にあるのがフォーラ地方の森のようですな……さぁ、もう勇者殿たちはこの中でしょう……私達を助けてくれた彼の為にも、涙は見せてはなりませんぞ」
リーン:「大丈夫よ。私はただ、魔力がほしかっただけ……」(少しうつむいて)
GM:「最初はただの義理とおせっかいでしたが……私は少々、リーン殿の事が好きになりましたぞ? 元気を出して下され! じゃないと仲間に合流した時に笑われてしまいますぞ?」
リーン:「ええ、そうね。 もっと私に力があれば、あんなことがあっても……行きましょう。 彼らのところへ」
GM: 「では、行ってらっしゃい」――ペンギンは手をパタパタ振る。
リーン:「……お別れ、なのかしら?」
GM:「これ以上は私の出る幕ではありませんから……頑張って下され」
リーン:じゃあ、頭のてっぺんにキスをして、歩き出しましょう。
GM:――オノルンはリーンの荷物を一通り肩から下げて、手を振って見送りましょう。
リーン:レンガで首を挟み絞めて「さ・よ・う・な・ら!」(冷たい目)
GM:そうしてリーンが去って行く――リーンは退場(笑)――と、オノルンは急に真面目な顔つきに変わり今来た南の方角、空を見る。そこには追って来た無数の飛行亜竜がいた……。
――「さぁ溜めていた魔力、今が使い所ですな」――
真竜伝説
第11話「外伝1 竜と少女とペンギンと」

TOPリプレイ ⇒ S=F ⇒ 真竜伝説                      戻る