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セブン=フォートレス V3 & パワード
超長編キャンペーンリプレイ

――世界名:ラース=フェリア 地方名:フォーラ 場所名:グリューナ城上空――

「この貴族たる俺を倒そうなど! 百万年早いわ!」
貴族が叫びを上げつつそのプラーナに包まれた拳を振るう。
それをギリギリで交わしたのは"疾風天使"の名を欲しいままにするローラだった。
現在、グリューナ城の上空では天使達が5人対4人で空中戦を繰り広げていた。
グリューナ城に居を構えるのはミカエル軍に所属する4人。
敵対する5人はミカエルを裏切りし真実を知った5人だった。
アーリマンとロボ、そして兄の攻撃に次々と落ちていく仲間達。
すでに武器商の娘、すっとこどっこい、弟は力尽き眼下の森へと落下していた。
それに比べて、こちらはやっと貴族を落としただけだった。
「(このままでは……やはりシャルがいないと駄目なのか……)」
ローラがチラリと犬のアレイスを見る。
少なくとも1人は落とした、ここで深追いする訳にはいかなかった。
「ウォォォオオオオオーーーーン!」
アレイスが遠吠えのまま呪文を詠唱する。瞬間眩い光が空中にもう一つの太陽を作り出す。
そして――
光りが消え元に戻った時、そこにローラ達はいなかった。


真竜伝説

第12話「再会! 人造天使第一師団!」


シーン1:いろいろな事情

その日、PLはなぜか4人しか集まっていなかった。いない2人、ガルチラと夢月(イシルとミスティ)が"さいてすと"なる不思議なものの為に遅刻なのだ。もっとも、だからと言ってプレイを延期するわけもなく――
ルオ:今日はリーンさんがいると思ったら、イシルとミスティの二人がいな〜〜い(笑)
リーン:せっかく私は苦難と笑難を乗り越えて、やっとフォーラまで来たっていうのに(笑)
めぐみ:笑難? 気になりますね?
リーン:ふっふっふっ(笑)
シャルマ:そういえば、私はリーンと初競演か? よろしくねリーン。
リーン:はっ、そういえばそうでしたね、こちらこそ宜しくお願いします(笑)
GM:ふむ、ではPL同士の紹介も済んだところで本編へ――
リーン:あ、そうだGM! 私は子供状態になっているのですが、そのペナルティとかはあるんですか?
GM:そうだね……じゃあ有りにしよう――筋力がマイナス5されましょうか。
リーン:マイナス5!?……筋力が"1"になりました(笑)
GM:その代わりメリットも無いとね、ライフパスの『病に倒れる』を『未成年』に変更していてくれ、闘気修正は"1"のままでいいぞ
ルオ:はい質問! どうして病が治るのですか? それに子供の体になったら、さらに自分の魔力の巨大さに耐えられない気がします(笑)
GM:それなのだがな、リーンは内側から溢れ出す自分でも制御しきれない魔力に長年苦労していたんだ……それが、子供に戻ってからは魔力がさっぱり引き出せなくなった。
めぐみ:じゃあ魔法が使えない?
GM:いや、話は最後まで聞きなさい(笑)――リーンはその後、苦難と笑難だっけ? を乗り切って、なんとか普通の一般ウィザード並の魔力を、自分の意志でコントロールできるようになった。だから今のリーンは普通の魔法使いだ(笑)
リーン:その辺りは、この前やった外伝セッションがリプレイになったら知るといいわよ(笑)
シャルマ:外伝!?(笑)
ルオ:いつの間にそんなのやったの!?
めぐみ:いいなぁ〜♪
GM:ま、本編のパーティと別れている間、別れていたメンバーにも外伝が存在するのはお約束(笑) ほら、よく見るといい、リーンはさらに転職済みだ!
ルオ:えっと……『ぷち』???
シャルマ:なに〜〜!? 『ぷち』じゃとーー!!!(爆笑)
めぐみ:??? なんですか『ぷち』って?
※G=F別冊「菊地たけしがまいりました!!」で追加された年齢8歳以下の制限をもつ"子供限定"アーキタイプである。
リーン:年齢が7歳まで引き下がったので転職しました(笑)
GM:まぁ、そんなこんなで今日のプレイを始めるぞ!

シーン2:フォーラ魔の森

GM:さて、前回はポンポンが赤い光を放ち、炎砦への道を照らしそしてミスティの肩から落ちた、それは赤いショルダーアーマー(片方)へと、その姿を変えた。……そして現在、炎砦でルオはティアマトーの力を解放し、その後北上しフォーラへとやって来ました。
シャルマ:早いな(笑)
ルオ:炎砦のシーンはカットですか?
GM:やりたい事があるならやってもいいけど、幻砦や海砦とさしてかわらんぞ?
ルオ:じゃあカットで(笑)
GM:さて、シーンは魔の森の前です。魔の森とはフォーラ地方の7割を覆う、瘴気に満ちた森の事です。
めぐみ:腐海?
GM:まぁそうだね(笑)
シャルマ:ところで誰がいるの?
GM:ルオ、めぐみ、シャルマ、そしてイシルとミスティだ。
シャルマ:二人もいるの!?
GM:居ますよ――「フォーラにある森砦は、数ヶ月前、森砦を中心として何かが起こったらしく、その場は森の中でクレーターへと変じているらしい、この魔の森の中心へと向かえば森砦へと辿りつくだろう」――とイシルが言う。
ルオ:おお、いたんですね(笑)
GM:居ますよ。ちなみに魔の森は風の通り道や吹き溜まりがあって、そんな瘴気の来ない場所に住む、グリューナの民ってのがいる事も教えてくれる。さすがはラース=フェリア人のイシルとミスティだ(笑)
ルオ:じゃあ魔の森へ入っていきましょう!
そこはチリチリと瘴気漂う不気味な森だった。その瘴気の中、風の通り道や吹き溜まりを選んで少しずつ奥へと進んでいく一行。
シャルマ:森の中を歩きながら一度聞いておきたかった事を聞こう――「ところでルオ、あなたは魔剣ティアマトーを持って、運命の勇者として何がしたいの?」
ルオ:「あ、え、っと……世界を救いたい!」
シャルマ:「………………。もうすぐ森砦に到着するようだけど、あなたは魔剣を強くするだけで、世界を救えると思っているの? 私が聞きたいのはそういう事よ?」
ルオ:「でも、ティアマトーの力は解放させないといけない事だし……じゃないと魔王だって倒せないかも」
シャルマ:「ふぅ……私はあまり魔剣の力に頼るのはいけないと思うけどね……ま、今はいいか、森砦へついてからでも遅くないしね」
ルオ:あっと……いまいち解りません(笑)
GM:じゃあシャルマの問いに不思議そうな顔をするルオ。
ルオ:そんな顔をします(笑)
シャルマ:「そのうち解るわ――(もっとも、その時になって気が付いても遅いのだけれど……)」
ルオ:???
GM:2時間後。君達全員に影がかかる。イシルが森の隙間から空を見上げ――「な、なんだ?」
めぐみ:「どうしたんですか?」
GM:見るとそれは天使の大群だ! 黒い翼を持った天使達が空を埋め尽くすように飛翔して行く!
シャルマ:黒い天使? 私のお仲間ね……もっとも敵っぽいけど(笑)
リーン:(突然イシル)『シャルマ!? あの黒い翼は!!』
リーンはPLとしては卓に着いているが、まだルオ達と合流していないので暇なのだ。
シャルマ:「まぁ気にしないで、先を急ぎましょう」(笑)
ルオ:よく見てみたい! どこへ向かっているの?
シャルマ:あ、やっぱ私も見る。知っている顔がいないかどうか(笑)
GM:なら知覚ジャッジで12以上……出たね? なら見えるが、上空ではすでに戦闘が始まっている、黒い翼の天使達が戦っているのは、実は同じ黒い翼の天使達だ。
めぐみ:「仲間割れですか?」
ルオ:「シャルマ、これはどういう事なのかな?」
シャルマ:「私達第五世界の天使軍も一枚岩では無いという事よ」
リーン:(イシル)『しかし、シャルマ! 同士討ちとは……どちらかに加勢に!』
シャルマ:「ならあなたは空を飛べるの?」
リーン:(イシル)『いや、それは無理だが……』
シャルマ:「なら先を急ぎましょう」
リーン:『けれど、シャルマ!』
シャルマ:あ〜〜もう!――「うるさい黙れ! この"おにぎり"!!!」
リーン&ルオ&GM:『"おにぎり"って言うな!!!』(一同大爆笑)
めぐみ:乗り遅れました〜(泣)
GM:う〜ん、イシルはいても居なくても叫びは変らんなぁ(笑)
ルオ:でも台詞がギャグしか言えません(笑)
シャルマ:ガシって抱きついて――『ボンッ』――「あんたは"おにぎり"にでもなって、私に食べられてなさい!」(コロコロ)……5/6食べた!(一同爆笑)
リーン:(イシル)『な、なんでシャルマ……』
シャルマ:「うん、美味い」(一同爆笑)
GM:と、君達が馬鹿騒ぎしていると、天使達の一部が降りて来て囲まれています
シャルマ:「"おにぎり"ーー! あんたがくだらないことやっているからでしょう!!!」(一同笑)
PLがいないと言うのに……散々な言われようである(笑)
リーン:(イシル)とりあえず――『"おにぎり"って言うな!』(笑)
ルオ:「それよりどうしよう、囲まれちゃったよ?」
めぐみ:「ピンチです!」(笑)
GM:天使の一人が言う――「なんだお前達は……だが、この世界の住人のようだな。我らが世界の復讐戦の為……死ね!」
ルオ:(コロコロ)……それはティアマトーで受けます!
GM:周りには約100人程がいる。
シャルマ:100人!? なんとかして逃げれないの!?
GM:そうだね、タイミング良く霧が出てくる。瘴気の霧だ(笑) 視界は一瞬で1m先も見えなくなる。
シャルマ:「みんな、ここは逃げるわよ!」――100人の中で一番手薄そうな部分を切り崩しながら突破します。
GM:なら霧が全てを覆う寸前、シャルマが突破口を空けたのを皆は目撃する。
リーン:(イシル)『後で合流しよう、ここは逃げる事を先決するんだ!……ってしまった〜〜!? 俺って今"おにぎり"じゃねーか!!!!』(一同大爆笑)
GM:ミスティの声が霧の中から聞こえる――「イシルは私が助けます、だから勇者様は先に森砦へと向かって下さい!」
ルオ:「ミスティ!?」
シャルマ:「ルオ! あなたは魔剣の力を解放するんでしょう? 今はミスティを信じて逃げる事を優先しなさい!」
ルオ:もう視界は一寸先は霧ですか? ならシャルマの声に頷いて、霧の中を逃げていきます。

シーン3:迷いの森

GM:では皆さん、1D振ってください。リーンも振っていいよ。
ルオ:(コロコロ)……1!
リーン:……3ね。
めぐみ:私も1です。
シャルマ:6よ、なんか嫌な予感がする(笑)
GM:では数字の小さい順に行きましょう。霧の中を無我夢中で逃げたルオだが、気が付くと回りにはめぐみちゃんしかいない。少し待ったりしてもイシルやミスティは追いついてこないね。どうもめぐみちゃん以外とは、はぐれてしまったらしい。
めぐみ:九十九は一緒にいますか?
GM:タヌキだしな、ちゃんと付いて来ているよ。匂いで追ってきたらしい。
ルオ:「私達二人だけ?」
めぐみ:「そうみたいですルオ先輩」
ルオ:「ま、とりあえず森砦へ向かいましょう!」
めぐみ:「そうですね♪」
GM:その時タヌキの九十九は思った――(森砦の場所を二人は解っているのかなぁ?)(笑)
………………………………………………………………………………………………
GM:では次はリーンのシーンです。
リーン:おお、やっと私の出番です(笑)
GM:魔の森へと入って2時間……バッサバッサと上から天使が降りて来て――「こんな所に女の子? いったいどうして?」――敵ではないみたいですね。
リーン:「あなた誰? 私お腹空いた……」――ぐぅ〜(笑)
GM:「私はクレイって言うの、お腹空いたのなら……はい、私の世界では有名な食べ物よ」
リーン:じゃあムシャムシャ……「ありが――」
GM:とリーンが言う前に精神力ジャッジ12です。失敗すると『ミパミパー』と叫ぶらしいぞ
リーン:ファンブルしなければ大丈夫です、精神力には自信がありますから(コロコロ)……「みぱみぱーーー!!!!!」(爆笑)
GM:クレイという女の人は、その超音波攻撃にガンッと頭を横の木にぶつける。
リーン:超音波だったの!? そんな危ないもの渡さなきゃいいのに(笑)
GM:『異界の木の実』と言うものだ。クレイという人は復活すると――「と、とりあえず…あなたはどうしてここにいるの?」
リーン:「仲間と逸れてしまったの、きっとこの森の中にいるはずなんだけど……みぱみぱーーー!」(笑)
GM:いや、"みぱみぱー"は1回で良いから(笑) 「そう…なら私と一緒に来ない? この森で安全にいられるのは私達が立て篭もっている場所しか無いわ」
リーン:「そこに行けば会えるの?」
GM:「たぶんね」
リーン:「わかった、私を連れて行って」
GM:「ええ、じゃあ案内するわ。私達が拠点としている"森砦"へ」
………………………………………………………………………………………………
GM:さて、不運にも6を振ってしまったシャルマですが――
シャルマ:さぁどうなる! 多少の事では驚かないぞ(笑)
GM:森から出ました(一同爆笑)
シャルマ:おいおいおい! そりゃないでしょうに!(笑)
GM:まぁそれも仕方無い、霧が晴れてみれば、そこはすでに森の外だっただけの話。さらに君は気が付く、視線の先には数体のクリーチャーの死体が散らばっています。
シャルマ:数体のクリーチャーの死体?
GM:飛龍とか小型の竜だとか、いわゆる亜竜って言うのかな? そんなクリーチャーが死んでいる中、中心に鳥が倒れている。
シャルマ:鳥? 良い者っぽいわね……『ヒーリング・ウィンド』で回復しておきましょう。さらに『スピーク・ウィズ・アニマル』(動物と会話が可能になる呪文)を唱えて事情を聞くわ。
GM:では回復させられた"ぺんぎん"が話し出しましょう。
シャルマ:鳥ってペンギンかい!!!(一同爆笑)
GM:「おお! これはこれは! あなたは命の恩人ですじゃ!!!」――ちなみにラース=フェリア語だ(笑)
シャルマ:『スピーク・ウィズ・アニマル』意味無いじゃない!(笑)
GM:「しかし困りましたよ、せっかく力を温存していたというのに、このような輩に襲われて、結局この姿へと戻ってしまいましたよ……ぶつぶつ……」
シャルマ:「ところで…あなたは何?」
GM:「私は旅の又ペンギン、オノルンと申します」
シャルマ:「で、そのペンギンがなぜここに?」
GM:「いやいや、実はこのような――とリーン(少女)の絵を見せる――少女を探してましてな……はっ! まさかあなたはリーン殿のお仲間である勇者ルオ殿!?」
シャルマ:「あ、いや、違うよ」
GM:「でしょうな!」
シャルマ:「どっちなのよ!」(笑)
GM:「とりあえず、リーン殿は森へと入った事は確か、さぁ参りましょう!」
シャルマ:「………………ついて来るの? 正直邪魔なだけだからついて来ないでくれない? こんな所でやられて気絶しているような腕じゃ、私の負担が増えるだけだし」
GM:「何を仰られますか!? その程度の腕だからこそ、一人では森へ入れないのですじゃ!」
シャルマ:「そこで威張るな!(笑) あ〜〜もう、なんだかなぁ……外れ引いたなぁ」

シーン4:大帝との出会い

森砦を目指して迷走していたルオとめぐみちゃんだが、なにやら前方に怪しい洞窟を発見する。
ルオ:怪しいんじゃ入らないわけにはいかないよね(笑)
めぐみ:じゃあ入りましょう♪
GM:洞窟の前まで来ると、入り口にも入ってないのにタヌキの九十九がガタガタと震え出します。
めぐみ:「九十九? どうしの?」
ルオ:「きっと、この洞窟の中に何かがあるのよ……行ってみよう」――私は洞窟の中へ入って行きま〜す!
めぐみ:九十九を抱き上げて、先輩の後ろに付いていきます。
GM:では洞窟の中へ入っていくと――『ガゥガゥ』とか『ワオーン』とか『ギャッギャッギャッ』とか聞こえてきて、さらに獣臭くなっていく。
めぐみ:獣…敵ですか?
ルオ:さらに進みます! 敵ならそれはそれで放っておけません!
GM:では洞窟を抜け光が見える。その先は洞窟の天井をくり貫いたような広間だ。空が見える。紅●豚に出てくる海のアジトみたいなイメージね(笑)
ルオ:ああ、わかりました。
GM:そしてその広場に集まっているものは、魔獣に獣、昆虫に恐竜、さらにコブリンとかオークみたいな亜人種もいる。それらがキッと君達に視線を集める。その数ざっと5000!
めぐみ:「逃げませんか?」
ルオ:剣は構えますが――「なんでこんな所に動物やクリーチャーが沢山いるの!?」
GM:と、その瞬間、魔獣に獣、亜人種に昆虫、すべてのクリーチャーがルオに襲い掛かる!
ルオ:はっ、まずいです!(笑)
GM:その瞬間――「ヤメロ!!!」――と、凛とした女性の声が響き渡り、魔獣達も"待て"と言われたかのように静かになる。
ルオ:そっちを向きます!
GM:動物達が道を開け、そこを進んでくるのは、露出度の高い野性的なお姉さんです。耳と尻尾が生えてたりします。
めぐみ:耳にしっぽ!?
ルオ:「私は勇者、ハラハラ=ルオ! あなたは何者!?」
GM:「ワタシの名は"パンジャ"。超獣魔団団長。オマエ、魔王様の言ってた勇者だな。ソレ知ってる。倒すべき敵」
ルオ:「超獣魔団!? 混沌軍の軍団長ね!」――ティアマトーを抜きますよ!
GM:それに呼応するように動物達から殺気がみなぎる。しかし――「ヤメロと言った」――パンジャの一声で動物達は納まる。
めぐみ:「ルオ先輩……なんか闘う気はないんじゃないでしょうか?」
ルオ:「ううう…そうみたいね」――怖いけど剣をしまいます。
GM:「ワタシ達、無駄な争いはしない。魔王様に言われてはいるが、倒すかどうかはワタシが決める。一つ聞く。オマエ、悪い天使の仲間か? それとも良い天使の仲間か?」
ルオ:「良い天使?」
GM:「確か"ローラ"とか言った」
めぐみ:「そんな人知りませんよ〜」
ルオ:違う違う!(笑) 前に幻の大地ラ・アルメイアでシャルマを探していた天使がいたじゃない! ほら、あの犬を連れた女の天使!
めぐみ:………………思い出しました(笑)
ルオ:………………でも、仲間かな?(笑)
シャルマ:仲間だー! 私がルオ達の仲間なんだから、仲間の仲間は仲間でしょう!
ルオ:じゃあその理論で(笑)――「そうよ! 私達はローラの仲間よ!」(笑)
GM:「そうか……なら勇者と言えど、約束、一つするなら、見逃してやる」
ルオ:「約束?」
GM:「この森、人を殺す空気出す、でも動物達にとって、かけがえの無い住みか、悪い天使、この森を破壊する。この森を、動物達を、守る――約束」
ルオ:「この森と動物を守れって言うのね?」
GM:「そう」
ルオ:「いいわ、わかった約束する。森と動物に罪は無いし、私もそれを守るのは賛成かな」
GM:「それでいい」
ルオ:めぐみちゃんに聞こう――「このパンジャって人、あんまり悪い人っぽくないね」
めぐみ:「でも団長ですよ先輩?」
ルオ:う〜〜ん……「ねぇパンジャ、なんであなたは混沌軍にいるの?」
GM:「魔王様言った。世界の命、悲鳴あげてる、自然も動物も、全て人間が刈り取る、一方的過ぎる……と」
ルオ:「そんな事ないよ、人間だってちゃんと話せば理解してくれる人だっているし」
GM:「それも知ってる」
ルオ:「???」
GM:「ワタシ、この森任され、少し経った頃、第五世界の悪い天使来た。森を壊す自分勝手な奴ら、でも良い天使もいた。犬連れたローラ言う天使、人間にも自然と共存する言う奴らもいた。だからローラに協力言われた時、手を貸すこと誓った」
めぐみ:もしかして凄く純粋な人なのでしょうか?
シャルマ:なんというか、私とは別の意味で魔王に利用されてるパターン?(笑)
ルオ:「そっか……うん、わかった! 約束するよ! この森と動物達を守ろう!」
GM:パンジャ姉さんは嬉しそうに微笑み頷くよ。

シーン5:フォーラの森砦

すっとこな天使クレイに連れられリーンは森の中心へとやってきていた。そして今、リーンの目の前に一つの魔導建造物が聳え立っていた。
GM:ではリーンです。今、目の前には塔があります。それは海砦や幻砦と同じ作り――そう、森砦だ。
リーン:「ここにいれば皆と会えるの?」
GM:「そうですね、きっと会えます。それにここには、あの方もおりますしね」
リーン:「あの方?」
GM:「グリューナ王という方でしてね、この森で暮らす一族の長らしいんです。あら? あなたはこの世界の人間ではなかったの? グリューナ王は知らない?」
リーン:「知らな〜〜い(子供っぽく)」(笑)
GM:「じゃあ、会いに行きましょう」
………………………………………………………………………………………………
シャルマ:私は飛んで森砦を目指すわよ、最初っからそうやれば早かったのに(笑)
GM:「シャルマ殿、もっとゆっくり……低空飛行で!」
シャルマ:ペンギン! 付いて来ているの!?
GM:飛行してるシャルマの脚に引っ付いている。
シャルマ:「誰かさんが私の足から離れたらゆっくり飛んであげてもいいかもね。だいたい、あんたは何者なのよ? どうして私についてくるのよ?」
GM:「私はリーン殿のお守りを仰せつかったので」
シャルマ:「リーン? なんであんたがその名を知っているの?」
GM:「男と女の情事ですじゃ」――と頬を赤らめるオノルン(笑)
シャルマ:(プチ)「生言ってんじゃないわよペンギンの分際で!」――脚で蹴り落とす!(笑)
GM:とか何とかやってると、クレーターの中心に建つ塔が見えてくる。そして目の前に、黒い天使が数人立ち塞がる。もちろん向こうも飛行状態だから。
シャルマ:森砦まであとちょっとだって言うのに!
GM:「貴様何者だ! アーリマンの手の者か!」
シャルマ:「アーリマン? そう言えばローラがなんかそんな話をしてた気もするわね?」
GM:「ローラ様を知ってるのか?」「おい、ちょっと待て、こいつ…いや、この方は……」「おい、なんだよ?」「失礼ですが、お名前をお聞かせ下さい」
シャルマ:「シャルマよ」
GM:『シャルマだって!?』と驚く天使兵達――「まさか幻の第一師団師団長シャルマ様!?」
シャルマ:うわ〜、なんか有名だし(笑)
GM:「これは失礼致しました。どうぞこちらへ!」
シャルマ:ついて行こう――「でも私が混沌軍の軍団長だったって話は知らないの? それなのに案内しちゃっていいのかしら?」
GM:「はい、その話ならローラ様からお聞きしております」
シャルマ:ローラめ、喋ったな(笑)
………………………………………………………………………………………………
GM:一方、パンジャの洞窟です。少し経つと吹き抜けになっている洞窟の空から天使と犬が降りてくる。そうラ・アルメイアで一度会ったローラという女性と犬のアレイスだ。そしてローラがルオに気が付いて――「あなたは! なんでこんな所に!?」
ルオ:「あなたこそ」(笑)
GM:さて、まぁ長くなるのでルオ達の状況はローラに説明したって事でいいかな?
ルオ:いいです。
めぐみ:かまいませんです。
GM:で、ローラの方の話も説明致そう。このフォーラ地方では混沌軍とは別に、第五世界の黒い翼の天使達が侵略しているらしい。あえて言うと、混沌軍はさして悪い事やらないから問題にはなってなかったんだけどね(笑)
ルオ:まぁジャングルの王者パンジャだし(笑)
GM:話を戻すが、第五世界からの侵略者だけど、どうも良い天使達もいるらしい。そしてもともとフォーラにいた人間とその良い天使達が手を組んで、悪い天使達と戦う事になったのだけれど一つ問題があったんだ。
めぐみ:問題ですか?
GM:そう、それは悪い天使軍の方が良い天使&人間の連合軍より圧倒的に強いって事、人数差で言うと良い天使は1500人、悪い天使は1万5000人だ
ルオ:10倍じゃない!?
GM:だが、そんな人数は問題じゃない。一番手を焼いているのが、悪い天使側にいる数人の幹部、そいつらは言葉通り一騎当千――いや一騎当万の猛者。
ルオ:その猛者は何人いるの?
GM:最初は4人いたらしいんだけど、一人を何とか倒したらしく、残っているのはボスのアーリマンという人を入れて合計3人らしい。
めぐみ:人数でも負けてて、さらに個人でも負けているのですね……それじゃあ勝てませんよ(笑)
GM:だから良い天使軍のローラは、このパンジャと手を結ぶ事にしたんだ。利害さえあえばパンジャは協力してくれたしね。
ルオ:なるほど、やっと話が繋がりました。なんか結局パンジャは騙されているというか、利用されていると言うか(笑)
GM:「さぁ、話はこれで全部よ。ところであなた達、この世界の人間達は"森砦"という場所に立て篭もっているけど、そっちに合流した方がいいんじゃないかしら?」――で小声で――(こっちで動物達と一緒なのも…ね?(笑))
ルオ:納得です(笑)
GM:「付いて来て、所へ案内するわ」
めぐみ:「お願いします!」
ルオ:じゃあ行く前にパンジャに向き直って――「約束は守るよ!」
GM:「ワカッタ。信じよう。勇者ルオ」

シーン6:赤いゴスロリ少女

赤いゴスロリを来た少女は、森砦の扉の前でじっと森を見ていた。扉が開き天使が中へ入らないかと聞くが、少女はそのまま森を見つづけた。まるで、待ち人がすぐに来る事を知っているかのように――
GM:ではルオとめぐみちゃんです。木々の隙間から森砦が見え出した所で――「さぁ、ここまで来ればわかるでしょう?」――とローラは黒い翼を展開、犬のアレイスも翼を展開して別方向へ向きます。
ルオ:「え、森砦にはいかないの?」
GM:「私はこの後も行かなくちゃいけない場所があるから、隊長に会ったら宜しく言っておいてね!」――とそのまま西へ飛んで行く。
ルオ:「隊長?」
めぐみ:「森砦へ行きましょう、きっと仲間がいるんですよ!」
GM:ではクレーターに到着、その中心に森砦が建っています。
リーン:森砦の扉の前で、誰かが来るのを待ってます!
GM:おお、じゃあ森砦の扉の前、7歳ぐらいの女の子が待っている。
ルオ:「めぐみちゃん、あれってもしかして?」
めぐみ:「はい♪」
リーン:手を振ってましょう(笑)
ルオ:そういえばリーンはどんな服装に落ち着いたの!? メイド?
めぐみ:タヌキの着ぐるみ?
リーン:赤のゴスロリです!
ルオ:ゴスロリ!?――いや似合うかも(←想像したらしい)
めぐみ:赤ですか(笑)
リーン:リーンには赤の方が似合います!(断言)
GM:ま、まぁ本人の強い希望によるのだ、あきらめよう(笑)
ルオ:「リーンさんの服……」
めぐみ:「血のように紅いです」(笑)
リーン:「ルオ、めぐみちゃん、無事だったのね」
ルオ:「う、うん……リーンさんも無事で何より……」
めぐみ:「その服、とっても似合ってますね♪」
シャルマ:さっき血のようなって言ってたじゃない(笑)
リーン:「ところでルオ、アラムートに居る時に聞いたのだけど、フレイスが混沌軍の総攻撃があったって……大丈夫だったの?」
ルオ:「あ、え、う、うん……なんとか、ね……」
リーン:「とにかく森砦へ入りましょう。私も何があったか話しておきたいし」

シーン7:シャルマとオノルンの合流

その後、詳しい話を結局二人とも言わず、それぞれ結果だけ話すという微妙な情報交換を行う二人。
ルオ:「あの、リーンさんにどうしても聞きたい事が」
リーン:「なに?」
ルオ:「その服はいったい?」
リーン:「似合うでしょ? アラムートのキョウコに貰ったのよ。それにこの羽も良いでしょ? フェニックスの羽よ?」――と胸に着けたフェニックスの羽もワンポイント♪
ルオ:「あ〜〜」――有り得る…とか思ってましょう。
GM:と、砦の中でそんな会話をしていると……「おおリーン殿! どうやら無事、森砦に来れたようですな!」
リーン:「……その口調はもしや」
GM:ペタペタペタ。
リーン:「オノルン!?」
シャルマ:私も登場するわよ――「おや、このケダモノの知り合いなの? ならなんとかしてよ、さっきからくっついてきてうるさかったんだから」
リーン:「違います! なんで連れて来たんですか!」
GM:「ええ! リーン殿!?」――とペンギン(笑)
シャルマ:「それはこっちの台詞よ……とはいえ、やっぱり邪魔だしねぇ。ちょっとメイドさん? トイレはどこかしら」
GM:「あ、トイレならこちらです」――と案内してくれる――「おやシャルマ殿? 私めはジャントルマンですゆえ、そちらのトイレには入りかねますが?」
シャルマ:(無視)便器の中につっこんで――
リーン:くっついてきて『ジャー!』横から流す(笑)
シャルマ:「海へお帰り」(一同爆笑)
そして何事も無かったかのように、戻ってくる二人。ペンギン虐待である。
ルオ:「シャルマもリーンさんも、二人とも知り合いだったの?」
シャルマ:「いいえ、でもちょっと分かり合えたわ」(笑)
リーン:「そうね、お互い同じ苦労をしたみたいだしね」(笑)
ルオ:とりあえず、お互いの自己紹介だけは私がしておきましょう。あとさっきのペンギンの事も一応聞いておきます(笑)
リーン:ところでシャルマって誰?
ルオ:ほら、空導王のところで戦った、7団長の一人で悪魔兵団とかの団長だった黒い翼の天使だよ!
リーン:………………ああ、今思い出した(笑)
シャルマ:「ま、私にもいろいろあってね、あの時はやつらに操られていたのよ」
リーン:「今は仲間って事ね?」
ルオ:「そうだよ」
リーン:「じゃあ、仲良くしましょう」(笑)
シャルマ:「ええ、よろしくね」

シーン8:グリューナ王との謁見

そしてルオ、めぐみ、シャルマ、リーンの4人は、この森砦でグリューナ族をまとめあげているグリューナ王の元へと来ていた。4人は王に適当に自己紹介して(本当に適当だった)、現状のフォーラについて話を聞く。
GM:「実はな、わしの居城だった城が、今は第五世界の天使達によって占領されておっての、伝説の勇者殿が着てくれたのなら、これも好機。丁度われらも動き出そうと思っていたところじゃなからな……」
シャルマ:「動き出そうと?」
GM:「うむ、まぁのぅ……それに勇者殿だけではなく、クレイ殿の言っておった、幻の第一師団の師団長殿も着てくださったようですしな」
めぐみ:「師団長ですか?」
シャルマ:(そっぽを向いて)「ふんっ」
ルオ:「グリューナ王、それが世界のためになるのなら、私は戦うよ。それにこの森も守らなくちゃいけないし!」
GM:「そうかそうか……では、この森砦が最上階に"開かずの間"がある、まずはそこへ行くとよいじゃろう。きっとお主に対してはその扉も開くというもの」
リーン:「開かずのま……守護者がいる場所?」
めぐみ:「そこへ参りましょう♪」
ルオ:じゃあ到着した(笑)
GM:扉の前です(笑)
シャルマ:ちょっと力入れて開けてみようと試みるけど――「くっ…やっぱり開かないわね」
ルオ:「シャルマ…私がやってみる」……と言いながら、魔剣ティアマトーを掲げます!
GM:では扉は光お放ち始め、重たい音を立てながら開いた。
………………………………………………………………………………………………
GM:今、自己を封印していた守護者が一時的に現れ――「来たか勇者よ」
ルオ:「はい、お願いします」ティアマトーを献上するような形で手に持ちます。
GM:白い光が魔剣から発せられ、力がまた一つ解放されました。――「さて、勇者よ……何か聞きたい事があるか?」
ルオ:「え、あ、え〜〜と……」
GM:「なら眠るぞ?」
ルオ:「う、う〜ん、えっと……私は、私は世界を救う為にこの世界へとやって来た。何回か守護者にも会って魔剣の力も解放してきた。こんなに会ったのに、まだ今のままじゃ魔王を倒せないの?」
GM:「その答えは、どちらとも言えぬ……」
ルオ:やっぱり。
GM:「ただ、一ついえる事は魔剣の力をいくら解放しようとも、勇者本人が成長せねば意味が無いと言う事。お主は成長したか?」
ルオ:「う〜ん、どうだろう……わからない」
GM:「まぁそう考え込むな。お主は望む望まぬと関係無く、その目の前には壁が立ち塞がるであろう。それが運命、そして、その壁を越えられるかどうかが成長の鍵なのだ」
ルオ:「運命……」
GM:「よく考えるのだ勇者よ。だが、迷った時は周りを見るといい。お主は一人でここまで来れたわけではないのだから……」――そう言うと、森の守護者は完全な眠りに付く。
ルオ:じゃあ周りにいる皆を見てちょっと安心します(笑)
シャルマ:「そういえば、ミスティとイシルが居ないわね?」(一同爆笑)
めぐみ:「そう言えば居ませんね?」(笑)
ルオ:ごめーんイシルとミスティ、私は思いっきり2人の事を忘れてた(笑)
酷い勇者である。
リーン:「私は最初にここに着いたけど、イシルもミスティもまだ来てなかったみたいよ? みんなバラバラに来たし」(笑)
シャルマ:「まぁミスティもイシルもこの世界ラース=フェリアの住人なんだから、きっと勝手にここに来るわよ。さぁ、さっさとグリューナ王の言っていた"好機"が何なのか聞きに戻りましょう」
リーン:「そうね"おにぎり"でさえなければイシルも強いし、きっと問題無いでしょう」(笑)
めぐみ:「でも別れる時は"おにぎり"でしたよ?」(笑)
シャルマ:とか話しながら部屋を出て行く(笑)
ルオ:私は一人でボソリと――「本当に、安心していいのかな?」(爆笑)

シーン9:フォーラ奪還作戦

そこは森砦の一室、しかし今は作戦会議室へとその様相を変えていた。
GM:部屋にいるのはグリューナ王、それにクレイという名の女の天使(リーン:あ、私を案内してくれた人ね!)
。そして残る三人目は初顔なんだが、めがねをしたポニーテールの少女だ。
シャルマ:めがね? ポニー? もしかして私は知っているんじゃない?
GM:ああ、そうか! 知っているかもしれないね。グリューナ王が各自の自己紹介をするけど、そのめがねの少女はメイヤーと言って、良い天使達のまとめ役だと思ってくれ(パワード P143参照)。
シャルマ:正確には、まとめ役は第五世界に留まっているから、その連絡役兼代理みたいなものだけどね。
GM:さて、では現状をグリューナ王が説明致しましょう。まず、この魔の森中心にあるのが森砦、森の東の端っこがグリューナ王の元居城であり、現・敵である天使軍が居城にしています。そして森砦より北西、魔の森を抜けた位置にあるのが、森導王ピピンが居るルイダス。あと正確な位置は地図上では不明だが、ルオとめぐみちゃんは混沌軍の団長であるパンジャが居た洞窟の場所を知っていても良いね。
ルオ:「パンジャは仲間なんでしょ?」
GM:「うむ、ローラ殿が苦心なさってくれたおかげで、この度の作戦では協力してくれる事になっておる」
シャルマ:「パンジャか……ま、ローラのお手柄かしらね」
GM:「一方、ルイダスにはメイヤー殿が交渉してくださり、ピピン殿も力を貸して下さるようじゃ」
リーン:「ねぇ、そんなに仲間がいるんだから、何も怖くないんじゃない?」
GM:「う、う〜〜む……」とグリューナ王は口篭もる。
リーン:「???」――あれ、私何か悪いこと言っちゃったの?
めぐみ:「さぁ?」
GM:「実は――」と次はクレイが話し出します――「私達の仲間にアーリマン、カゼイン、X−A26483、そしてリューガという4人がいたのですが、この4人が混沌の力に飲まれて堕天使並の力を持ってしまったのです」
シャルマ:「堕天使……ね」
GM:「その力は1万の兵に匹敵します」――と次はメイヤーが言う――「それに、敵の天使軍……まだ真実を知らない天使達の数は約1万5千、それに比べて私の仲間の天使は1500……十倍の戦力があるの」
ルオ:「十倍!?」
リーン:「それに一騎当万の天使が4人もいるの?」
めぐみ:「たいへんですね」(笑)
シャルマ:「クレイ、ローラ達はどうしたの? それに彼女の話じゃ武器商の娘や弟もいるみたいじゃない?」
ルオ:武器商の娘? 弟?
GM:「武器商……はい、リリンもいますし、カゼインの弟であるシェインもここにいます。でも二人はリューガと戦って」――一瞬カット割でもしようか。
 そこは森砦の医務室。
  ベッドには包帯を巻いた少年が横たわっていた。
「弟君、お兄さんを助けるんでしょ? 眠りつづけたら駄目でしょう?」
  少年に声を掛ける少女も、体中に包帯を巻いていた。
「リリンさん!? あなただって動いていい体では無いのですよ! 介護は私達がやりますから!」
  医師だろう。白衣を来た男に少女――リリンは
「でも、何かをやっていたいんです……」
  一瞬、少女の視線が部屋の最奥、カーテンで仕切られたベッドへと向けられる。
「……私は、彼に…リューガに何もやってあげられないから……」
「それはわたくし達も同じです。命を延ばす事が精一杯で……」
「そう……ですね……うう、痛…」
「リリンさん!? ……だからあれほど無理をなさるなと!」
シャルマ:「そう、リューガ一人に、二人ともが……」
GM:「はい、ですから第一師団のメンバーで自由に戦えるのは私とローラと犬、そして隊長の4人です」
リーン:「隊長? ほかにもいるの?」
GM:「ああ、隊長はこの――」
シャルマ:「ん、んん! クレイ、話はそれだけ?」睨むよ(笑)
GM:「あ、え〜〜〜〜と……何の話してましたっけ?」(笑)
めぐみ:「戦力の話です」
GM:「ともかくじゃ! こちらはグリューナの残存兵と森導王ピピン殿の協力で人間の兵士が約2000で、それにメイヤー殿の天使が1500、そしてクレイ殿、ローラ殿、犬。最後に混沌軍超獣魔軍と軍団長パンジャ。それが全ての兵力じゃ」
シャルマ:「そして敵は1万5000の天使とアーリマン、兄、ロボ……やはり、あの3人が辛いわね」
ルオ:ねぇシャルマ、そんなに"兄"とか"ロボ"っていう人は強いの?
シャルマ:強い! 桁外れよ。ダメージは軽く100、回避・防御・抗魔も同等だと思ったほうがいい。まともにやっても勝てないわ。
ルオ:ひゃ、ひゃく……(笑)
リーン:抗魔の100か〜。
めぐみ:「どうするんですか? イシルやミスティを待った方がいいんでしょうか?」
GM:グリューナ王が言います――「その仲間達の話は聞いた……しかし、それを待つほど、こちらにも余裕はない」――何より、奴等の"さいてすと"がいつまでかかるか不明だ(笑)
めぐみ:「むずかしいです」(笑)
ルオ:「え、じゃ、じゃあどうするの?」
リーン:シャルマを見ます(笑)
GM:クレイもメイヤーもさらにグリューナ王も見ます(笑)
シャルマ:グリューナ王もかよ!(笑)――「なら、作戦は一つね。陽動し護衛を誘き出し、その間に私達が敵の居城へ潜入、そしてリーダ―を討つ!…………ってリーダーって誰?(笑)」
GM:「隊長!?(笑) リーダーはアーリマンです」
シャルマ:良し! 「なら混沌軍は森の北で兄(カゼイン)を誘き出し、ローラと犬には森の南でロボ(X−A)を誘き出す。そして森の中央を森導王の兵とグリューナの残存兵で進み、迎え撃ってくるだろう敵の天使軍をひきつけながら後退。もぬけの殻になる城を私達で攻めるわ」
ルオ:おお〜〜!
めぐみ:ベテランな感じです!
GM:「あの、隊長? でもその作戦だとこの森砦がもぬけの殻になりません?」――とクレイが言う(笑)
シャルマ:「だからさっき貴方の名前を入れなかったんじゃない? あなたは一人でここを守ってなさい」
GM:「え、ひ、一人ですか?」
シャルマ:「命令です」
GM:「ら、らじゃー」(笑)

シーン10:作戦決行前夜

そこは森砦の一室、ルオ達には何も言わずシャルマは一人ここを訪れていた。
GM:「隊長?」――武器商の娘リリンが身を起こします。
シャルマ:「いいから寝てなさい。とはいえ、今はそんな状況では無いわね」――回復魔法『ヒーリング・ウィンド』(コロコロ)……ファンブル(笑)
GM:「隊長…回復魔法も無意味なんです……」
シャルマ:「そんな馬鹿な!」 もういっかいやるわよ!(コロコロ)……ピンゾロ!? ほとんど回復しない(笑)
GM:「ずっとこの調子なんです……まるで混沌の力で削られた命は魔法では回復しないかのように」(笑)
シャルマ:「そう……わかったわ。これから、兄やロボと決着を付ける事になったの、でもそんな調子じゃ無理に戦わせるわけにはいかないわね。安心して寝ているといいわ」
GM:「そんな隊長! 私も……ぐっ……」
シャルマ:「弟も意識が戻らないんだってね? リューガはもっと酷いって聞いた。あなただけでも、話せるだけ幸運だと思わないとね」
GM:「隊長……なら、せめて、これを……」――とリリンは自分の服をくれる。『ガーヴオブキングス』だよ。
シャルマ:さすがは武器商の娘!(笑) 「ありがたく使わせてもらうわ」――正直、サークレットとローブしか防具を着てなかったからありがたいわ(笑)
………………………………………………………………………………………………

一方その頃、森砦の門の前……一匹の鳥と少女が追いかけっこしていた(笑)
リーン:「待ちなさーい!」
GM:「そ、そんなにおやつを食べたの事をお恨みか!?」
リーン:「そうよ、楽しみにしてたんだから! って違う!」(笑)――ってレンガを投げつけます!(一同爆笑)
GM:「ゲベバッ!?」――撃沈(笑)
リーン:「さぁ、これで逃げられないわよ! なんであなたが森砦に来ているのよ? 結局来るなら一緒にくればよかったじゃない!」
GM:「いやはや、それには男の事情と言うものが……」
リーン:「だいたい、なんで私についてくるのよ?」
GM:「それはロー……いや、ファーストチッスの相手ですからなリーン殿は(ポッ)」(笑)
リーン:レンガを二個出して顔を挟みながら――「本当はなんなの(ぐりぐりぐり)」(笑)
GM:「か、顔が潰れますじゃ……おや、あそこにいるのは勇者殿ではありませぬか?」
リーン:「あ、本当だ」
ルオ:私居るんですか?(笑) ならティアマトーを抜いてちょっと考えています。守護者にも言われたので(笑)
GM:答えは出たの?
ルオ:全然出ません(笑) だからジッと剣を見つめながら考えている(笑)
リーン:「どうしたのルオ?」
ルオ:「え、あ、わ!? リーンさん、いたんですか!?」――って7歳の少女に向かって敬語で、かつ"さん"付けな私(笑)
リーン:「どうしたの魔剣を見つめて?」
ルオ:「あ、えっと……ちょっとは、考えてみようかなって……あはは、でもよくわかんない」(笑)
あいかわらずな勇者……いやPLである(笑)
GM:「しかし、重たい剣ですなぁ……よっ、ほっ、どうです? 似合ってますかな?」
リーン:何をしたか、想像できます――「うん、すっごく似合っているよオノルン」(←何かを投げるジェスチャー)
GM:「ではなぜ、レンガを投げつけるのですか……」と倒れるペンギン。
リーン:「ふぅ……ルオ、考えてても仕方無いよ。これは(と魔剣を拾って)あなたの力よ? 力は使わなければ意味が無いわ? 行動に起こさず考えているだけじゃ、なにも前には進まない。まして、あなたには魔剣という力がある。世界を救う力がね?」
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そこは森の中だった。魔の森の中には所々に風の吹き溜りがあり、そこだけは魔の瘴気も入ってこない。その場所も、そんな一角だった……。
めぐみ:一人で森をウロウロしていますね♪ ずっと砂漠だったから緑が見れるのは嬉しい気もします♪
GM:と、君が歩いていると一人の男がとどめを刺されようとしている場面へ遭遇します――「これでとどめだ混沌軍!!!」――良い天使が槍を振り下ろす!
めぐみ:「九十九!」……『シールド・フォーム』です!
GM:ガキンッとタヌキに受け止められる槍!―― 「な!?」
めぐみ:「勝負はついていますよ」
GM:「あ、あなたは勇者の仲間……たしかめぐみ殿? どうして邪魔をするのですか、こやつは自分の事を『混沌軍悪魔兵団の……隊長だ! そしてコレは台帳だ!』なんてクダラナイ宣戦布告してきたやつですよ!?」
一同:『ジョニーかい!?』(一同大爆笑)
GM:ジョニーです(笑) 彼は今気絶してます。
めぐみ:「もう彼には、闘う力は残っていません」
GM:「ええ、まぁそうですが……じゃあ、解りました、その男はお任せします」――と言って天使は巡回へと戻っていきます。
めぐみ:抱き起こします――『リザレクション・フレイム』(コロコロ)……クリティカル! 愛の力です〜♪
ルオ:愛?
リーン:愛!?(笑)
シャルマ:愛かい! あんたも男だろうに!!!(一同爆笑)
GM:じゃあ瘴気漂う魔の森だが、今、"なぜか"木漏れ日の差す木の下で、めぐみちゃんはジョニーを抱き起こしつつ回復呪文を発動させる。ジョニーの傷がみるみるうちに治っていき――「はっ……めぐみ、お前…どうしてここに!?」(笑)

シャルマ:(ナレーション風)彼女の顔は木漏れ日に照らされ、さながら女神のように美しく瞳に映った。

GM:「お、俺は天使にやられて……まさか! めぐみ、お前が助けてくれたのか!?」
めぐみ:「あなたと……また、遭えるなんて……」(笑)
GM:「何を言うんだ……ふっ…運命さ」(一同笑)
めぐみ:「ジョニーさん……」
GM:「この、魔が渦巻く森で、なぜかここだけ瘴気が入りこんでこない……そんな二人だけの特別な場所で遭えるなんて……夢にも思わなかった……」
めぐみ:「でもどうして、こんなところで……」
GM:「俺も混沌軍の一員だからな、それを快く思わない輩はこの世界にはたくさんいるんだ。混沌軍は理屈の通じないところだ……だが、めぐみ! 君が…君が!!!――」(笑)
シャルマ:(突然九十九)(今! 今です!! ファイト♪)……そして気を利かせて木の陰へ入る九十九(一同笑)
めぐみ:「私も、私もここで出会えた事は運命だと感じます♪」(笑)
GM:「めぐみ…」

シャルマ:(ナレーション風)二人の間にさわやかな風が流れた……。
めぐみ:風に流された髪の毛をかきあげて……(サラサラ)(笑)
シャルマ:ジョニーはめぐみの顔から視線をそらす、その頬が紅く染まっていた。

めぐみ:「でも、私は勇者の仲間です……そして――」
GM:「――そして、俺は混沌軍の…隊長だ……」

シャルマ:一陣の風が吹き抜ける、それは少し寂しい風……

GM:「俺は、もう行かなくては――」
シャルマ:だが、無理を押して立ち上がったせいであろう。その瞬間よろめくジョニー!
GM:「うっぐっ!?」
めぐみ:抱きとめます(笑)

シャルマ:二人の距離が一気に縮まる! ジョニーの視界は薄く霧がかかったように、そしてめぐみの瞳が潤んでいるように、見えた。ジョニーは自らの足で立つとめぐみの両肩に手を置き――

GM:「めぐみ、一つ…聞いていいだろうか……」(笑)

シャルマ:ジョニーの右手がめぐみの肩から頬を撫でるように――

めぐみ:「……はい」――多少、ジョニーさんの手を意識しながら(笑)
GM:「なぜ君は、敵である俺に、こんなにも……こんなにも良くしてくれるんだ」
めぐみ:「私はあなたを敵だとは思っていません」
GM:「めぐみ?」
めぐみ:「初めて会った時から、私は……」――顔を上げ、ジョニーをまっすぐ見つめます。
GM:「俺もだ……俺もめぐみ、君を敵だとは思えない!」

シャルマ:瘴気渦巻く魔の森の一角で、一際優しい風が二人を包んだ。その風に抱かれるように、二人の影ゆっくりと1つになっていった……(一同大爆笑)

ルオ:めぐみちゃん、いったいどうなっちゃったの!?(笑)
リーン:一人だけラブコメやってるし(笑)
シャルマ:情景描写楽しーーー!!!(大笑)
この時、GMは思った――「めぐみもジョニーも…ずいぶんとキャラが立ったなぁ(笑)」
真竜伝説
第12話「再会! 人造天使第一師団!」

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