セブン=フォートレス V3 & パワード
超長編キャンペーンリプレイ
――世界名:ラース=フェリア 地方名:フォーラ 場所名:森砦――
かつては広大に広がっていた森が、今は見る影も無かった。 その男は森砦の窓から視線を外すと、目の前の扉をノックする。 「どうぞ」 部屋の中から少年の声が聞こえ、男は部屋へと入っていった。 その部屋には声の主である少年と、ベッドで眠る怪我をした少女が居た。 「ねぇ、本当に治せるの? えっと……」 「導師……そう呼んでくれ」 少年の問い掛けに男――導師はそう答えた。 ベッドの上では苦しそうな息使いで少女が眠っている。 「導師様……このお姉ちゃんは世界を救う運命の勇者さんパーティーの1人なんだ」 「その話は聞いた。心配するな少年、全て上手くいく……全てな」 導師はそう言うとベッドで眠る少女――ミスティに手をかざしエネルギーを送っていく。 それと共に、ミスティの苦しそうな吐息が目に見えて落ち着いてくる。 「す、凄い……」 少年は横で素直に関心していた。 (たっぷり吸うが良い……再び限界まで注入してやろう。これで貴様の器としての力は十分だ……) 導師がぼそぼそと独り言を呟く。 「何か言った?」 少年の無邪気な問いに、導師は口元に笑みを浮かべた。 「いや……なんでもない」 真竜伝説 第17話「今こそ放て! 必殺の奥義を!!」 シーン1:そういえば何でアルゲル? 一人、運命の勇者ルオは氷砦へと向かった。一方その頃の残り3人と言えば……――
シャルマ:これはアニメで言う所の主人公一人の回が放送されてるのね!(笑)イシル:きっと強くなって帰ってくるんだろうなぁ リーン:いーなー自分だけの回(笑) イシル:ってリーンはもう子供になった時にやっただろうが!(笑) シャルマ:そうかマスター! このあとルオと1対1でセッションをやるのよ! それで氷砦に向かった勇者に何が起こったのかを再現するの! GM:ま、マジですか!? ただでさえ守護者が解放していたのが、ルオ自身の力だったって設定に勝手に変更入っているってのに! シャルマ:まぁいいじゃん別に(笑) GM:俺の負担が増える〜〜!(笑) イシル:マスターの醍醐味(笑) GM:まあいい。解放されるたびに、勇者が魔剣を自分の手のように自在に使いこなしてい行っているって話は本当だしな。 リーン:…………ねぇ、ならなんで守護者は最初ルオに"魔剣の力を各守護者に会って解放しろ"って言ったのかしら? シャルマ:まだ勇者になり立てのルオに、プレッシャーを与えたくなかったんじゃないかな? リーン:ああ〜〜(←納得) イシル:じゃあそういう事で(笑) GM:ああ、もういいさ。その設定で何とかするさ。 シャルマ:頑張れ(笑) ………………………………………………………………………………………………
リーン:お昼食べてたい!――ルオが出発してから4日が経った。 イシル:「あんま食べ過ぎるなよ。特にそこのペンギン!」 GM:「大丈夫でございますぞ、余ったものは非常食としてリーン殿のポシェットに入れております故」 リーン:「腐らない奴だけにしときなさいよ」 GM:「………………」今まで入れていたものを片っ端からテーブルに戻すオノルン(笑) リーン:腐る奴ばっかだったんだ(笑) GM:とかなんとかやってると、シャルマの持っていた魔剣ティアマトーが突然光る! リーン:「力の解放?」 シャルマ:「どうやら、ルオがやったみたいね」 イシル:「あとは無事に帰ってくるだけか……でも、今が4日目の昼、片道に2・3日だから……ちょっとギリギリだな」 シャルマ:「ま、なんとかなるでしょう? なんなら賭ける?」 リーン:「ルオが帰ってくる方に!」 イシル:「俺も同じだ」 シャルマ:「ふっ…賭けにならないわね」(一同爆笑)……一度言ってみたかった(笑) GM:ではそこにキーンがやってこよう――「まさか氷砦へ行くのに、君達が誰も勇者に同行しないとは思わなかったよ」 シャルマ:「一人で乗り越えなければならない時もあるのよ」 リーン:「そうね」 GM:「そうか、そういうものかもしれんな」 イシル:「ところでキーンさん、決行日まであと3日ですよね? 準備の方はもういいんですか?」 GM:「ああ、滞りなく進んでいる、十分に間に合うさ」 シャルマ:「そう言えば聞いてなかったけど、氷導王シェディの方はどうなっているの? 救出時に邪魔される可能性は高いんでしょう、その対策は?」 GM:「シェディか……奴なら心配いらない。今は私達どころではないさ、なんせ混沌軍が首都マティールを断続的に襲撃し続けており、さらに勇者の探索に氷魔騎士団を使っている始末だからな」 シャルマ:「それは甘いんじゃない? 氷導王シェディなら並みの混沌軍程度、簡単に退ける力を持っている」 リーン:「あ、そうだ。このアルセイルにはどの軍団が攻め込んでいるの?」 GM:「確か……幻竜軍団だったか」 シャルマ:「幻竜軍団!?」 イシル:それって最強って噂の竜王カイザーの軍団じゃないか!? GM:イシルよ、なぜ竜王を知っている! まだ本編には名前さえでてないはずだ! イシル:リーンの特別編を観たんです(笑) 純血のドラゴンより強いって何者だよ!(笑) シャルマ:う〜ん、あの竜王カイザーと幻竜軍団が攻め込んでいるなら、さすがのシェディも一杯一杯かなぁ(笑) GM:「話によれば、シェディもマティールを離れられないと言う。今がチャンスなんだ。君達の方も準備を頼むぞ」――とキーンはいなくなる。 イシル:「そう言えばシャルマ、"おにぎり"だったりなんだりと色々あったせいで言いそびれていたが、実はこのアジトでアルゲルに会った。あいつはフレイスのメガ・コロシアムで魔王にダメージを移し変えられて死んだはずなのに…だ」 シャルマ:「ああ、アルゲルね……それなら昨日会ったわ」――と回想シーン! 私は一人酒場で酒を飲んでいる! カランッ…カウンターを滑るようにして一杯のグラスがシャルマの手元へと……。酒場のマスターが言った――「あちらからです」
シャルマ:「あなたは!?」GM:「ふっ、同じ団長のよしみだ。まぁ一杯やれ」――アルゲルが自分のグラスを片手に横に座ろう。 シャルマ:「……(ゴクリ)……まさかあなたに会うとはね。久しぶり」 GM:「ああ、そうだな」 シャルマ:「どうして混沌軍造魔戦団団長のあなたがここに?」 GM:「ふむ。実はな、魔王様より"何か"を言われてアルセイルまで来たのだが、正直何を言われたのか忘れてしまってな」 シャルマ:わ、忘れたんだ(笑) GM:「まぁ忘れてしまうような事だ、所詮たいした問題ではないのだろう! げっはっはっはっ」 シャルマ:「魔王様の命令が大した事無い、ねぇ……さすがね」(笑) GM:「そんなこんなで考え込んでいるうちに、ここの寒さで凍えてしまってな――(ここでGMはS=FV3のアルゲルのイラストを見せる)――見てくれ俺様の姿、タンクトップだろう? 寒くてな」(一同爆笑) イシル:服着りゃいいじゃねーか!(爆笑) リーン:大変です! 勇者が氷砦からの帰り道で声を出さずに笑い転げてます!(一同爆笑) ルオ:(大爆笑) GM:「そんな生死の境を彷徨っていたところを、キーンという男に助けられたのだ。恩は返してやろうかと思ってな……」 シャルマ:「そう。ところで魔王様に何を言われたのか、少しでもいいから思い出せないの?」 GM:「確か協力しろだとか、カイザーがどうとか言っておったな」 シャルマ:「カイザー! あの竜王カイザーが関係しているの!?」 GM:「あいつは……からかいがいが無い!」(一同爆笑) シャルマ:「まぁ何を言っても無言で睨まれていたわね」(笑) GM:「まったくだ。面白みの無い」 シャルマ:「兎に角、こんな所で再会できたのも何かの縁、カンパイね」 GM:「ああ、そうだな」――キンッ♪(コップがぶつかる音) シャルマ:ってな感じだった(笑)――「なんでも幻竜軍団の手伝いに来ていたのか、それとも何か別の目的でやってきていたのか……とりあえず本人は何しに来たのか忘れているようだったわね」 イシル:「そうすると勇者殿の抹殺という可能性も考えられる…か」 シャルマ:「それでもキーンに恩を感じてはいるみたいだから、今の所はアルゲルも味方と考えていいかもね」 イシル:おのれ、うざいな(笑) リーン:「ねぇシャルマ、その幻竜軍団の竜王カイザーってどんな人なの? それ程に強いの?」 シャルマ:「できれば近づきたくないわね。今だ眠りにつく漂邪騎団の暴君を抜かせば、混沌軍最強は確実、下手をすれば魔王と同格……」 リーン:「そんなに!?」 シャルマ:「髭を生やした寡黙な男で、見た目は40代ぐらいだけど、その金色の瞳は竜そのもの……氷魔騎士団も竜の大群に襲われては精一杯にもなるでしょうね」 イシル:「勇者殿が心配だな。何事もなく帰ってきてくれるといいが……」 シーン2:勇者の帰還 そしてさらに日が経った夕暮れ時、ついに彼女が帰ってくる……――
GM:では勇者ルオが戻って来たシーンに飛ぼう!リーン:じゃあ、なぜか案内役の騎士が誰もいなくて、ルオが一人だけ帰ってくるの(笑) ルオ:あ、え? シャルマ:それなら、なぜかルオの左手には包帯がグルグル巻き(笑) ルオ:え、ええ? イシル:しかも到着と同時に倒れたりして(笑) ルオ:うう〜〜なんか勝手に私の結末が決まっている!? リーン:あること無い事言っちゃえば、とりあえずマスターが後でなんとかしてくれるはず(笑) GM:もう氷砦で何があったのやら想像がつかん!(笑) シャルマ:「医務室に運びましょう」 GM:では医務室のベッドでルオは気がつく。ベッドの周りには仲間がいる。 ルオ:「みんな……」ちょっと笑顔で嬉しそうに♪ リーン:「少しの間に、良い顔になったわ」 シャルマ:「成長したみたいね」 イシル:「何より、無事でよかった」 ルオ:「うん……いろいろ迷惑かけてごめん。もう大丈夫。ありがとうみんな」 リーン:「キーンさんの話じゃ、そろそろ出発するって言ってたわ」 シャルマ:「ま、それまで少しでもいいから体を休めておいた方がいい。このまま寝てなさい、ちゃんと起こすから」 イシル:「勇者殿…」――頷いて部屋を出て行こう。 ルオ:仲間っていいなぁって思いながら再びベッドへ―― ………………………………………………………………………………………………
GM:「勇者の具合はどうだ?」勇者の寝る医務室をでると、そこにはアルゲルが待っていた。 シャルマ:「作戦には参加可能ね」 GM:「そうかそうか。しかしダークネス、まさかお前が(イシルを見て)"おにぎり"と一緒に行動しているとは思いもよらなかったぞ?」 シャルマ:「"おにぎり"って美味しいから」(笑) GM:「なるほどな」 イシル:納得すんな!!(一同爆笑) GM:「だが"おにぎり"よ、勇者のパーティーも減ったものだな。ダークネスは俺様の仲間だとしても、タヌキの男が消え、レンガの女が去り、さらに地下牢の女、タヌキの女がいなくなった……昔なじみが"おにぎり"と勇者だけとはな。さすがに寂しくも思う……つい医務室まで足が向かってしまったしな……」 イシル:「アルゲル…お前……」 GM:「ふっ……」――と、アルゲルはちょっと遠い目(笑) イシル:「――お前……(口調を変えて)――お前! 何エピローグみたいな事抜かしてんだ! まだミスティもめぐみ殿もリーン殿も皆健在だ! 不吉な事言うなよ!」 GM:(聞いてない)「しかし、新たな仲間がこんな(リーンを見て)チンチクリン1人とはな」 リーン:「私のこと?」 イシル:「この子はな、外見こそ子供だが恐ろしいほどの潜在能力を秘めているんだぞ」 GM:「潜在能力? はっ! 俺様は何も感じぬがな?」 リーン:「ならそこにあるペンギンを持ってみなさい。私の力を見せてあげる」 GM:「ほう、いいだろう、貴様の力、俺様に見せてみよ」 シャルマ:(突然オノルン)『な、何をなさるのですかな!? 急に頭を持たれて宙ぶらりんでございますぞ?』(一同笑) ルオ:やっぱオノルンなんだ(笑) リーン:じゃあレンガを投げた! まずアルゲルに当たって、さらにそれが跳弾してオノルンに命中!(笑) GM:「げっ、ガハァ!」 シャルマ:(オノルン)『ガフゥ!?』 リーン:「どお?」 GM:「ぬ、まさか俺様に当てたレンガをそのままペンギンにも命中させるとは……いいだろう。貴様の事は認めよう」 リーン:ふふん♪ シャルマ:「じゃあねアルゲル、また後で会いましょう」 GM:「そうだな、まぁ俺様が一緒なのだ。泥船に乗った気持ちでいるがいい! "おにぎり"、ダークネス、レンガの娘、また後でな! げっはっはっはっはっはっ」 イシル:「やっといなくなったか……」 リーン:「ねぇ…"レンガの娘"って……」 シャルマ:予想通りね(笑) イシル:そんなネーミングされるとは思っていたしな(笑) シーン3:マティール……氷導王の決断 アルセイル地方において、唯一"国"と呼べる勢力を保つ場所マティール。かつての十六都市国家の一つであり、現氷導王シェディが支配する街。 しかし、今、その街は混沌軍に蹂躙されていた。街並みは破壊されそこかしこから煙が上がる。 中心部――導王の居城―― 「氷導王様、住民の避難を先にしておいて正解でしたな」 「シェディ様、並みのモンスターではなく亜竜種を中心とした軍団構成、噂の幻竜軍団かと……」 街を蹂躙しつつ進軍してくる亜竜達の地響きが、この城にまで響いてくる。 そして静かに王座に座っていた男が立ち上がった。 「これ以上、ここで防ぐのも限界か……氷狼師団、白熊師団、白鯨師団、全ての氷魔騎士団に伝言――マティールを捨てる。アレを追うぞ。最後の望みを我等の元に――」 シーン4:地下要塞突破!! 吹雪の強行軍後、その入り口はぽっかりと口を開けていた。
GM:では3日かけて、君達は女王ユーフォリアが眠る棺"レクトゥス・グラキエス"のある場所までやってきました。もちろんキーン達レジスタンスと一緒です。目の前には氷導王シェディがユーフォリアを封印する為につくった地下要塞の入り口が見えます。その地下要塞の最下層に彼女は棺ごと封印されているのです。すでに氷導王の放っていた警備隊やクリーチャーは無く無人の入り口と化している。 地下への入り口は、どんなに雪が入り込んでも奈落まで続きそうな暗闇を作っていた。 イシル:「キーンさん、ここまで来たのはいいのですが氷導王シェディの造った地下要塞、一筋縄ではいかないのではないですか?」 GM:「案ずるな。我等が同志たちの血と涙と命によって、ユーフォリアの眠る棺までの道順は把握してある」 リーン:仲間達の犠牲がすでにあったんだね。 シャルマ:レジスタンスなんてそういうものよ。 イシル:「準備は万端って事ですね」 GM:「ああ、だが問題が無いわけではない。シェディの配置したガーティアンクリーチャー達の完全排除はまだなされていない。そいつらとの戦闘は覚悟してもらう」 イシル:「はい」 ルオ:「うん、大丈夫」 リーン:「クリーチャー? なんで導王なのに敵のクリーチャーをガーディアンにする事ができるの?」 シャルマ:「ふっ、それこそ導王クラスになれば、その桁外れの魔力でクリーチャーぐらい洗脳(支配)する事は容易いのよ」 リーン:「ああ、なるほど」――で、話は変っちゃうんだけど、フォートレスに突入? イシル:気合入れねば! シャルマ:メンバーが2人足りない状態でのダイブ(フォートレスに突入する事)は、ちょっと危険ね(笑) ルオ:でも、やるしかないし(笑) GM:うむ、皆の予想通り、この後は地下要塞を攻略するためのフォートレスを用意していたのだが、時計を見ればもう●時だ。 イシル:おお、本当だ!? いつのまに(笑) GM:森砦時のようにラスト戦闘の途中で強制終了にはしたくないしな、今回はフォートレスを省略します! ※森砦時のように――プレイが長引いてしまい、借りていた図書館の会議室が使用時間のタイムリミットになってしまった事。森砦時のセッションはラストバトル中に強制終了してその日は解散したのだった。
シャルマ:じゃあいきなりユーフォリアの魔導器までシーンチェンジ?GM:いや、それじゃああまりにもカットし過ぎで面白味が無いからね。ユーフォリアの場所まで道順も罠がどこにあるかも調べ済みだけど、出現するクリーチャーだけは防げないって話をしたよね。 イシル:なら戦闘ですか? GM:うんにゃ、全員幸運度ジャッジを振ってもらって、一番達成値の低かった順に、クリーチャーにたくさん遭遇してダメージを食らったって事にします。具体的にいうと、一番達成値の低かった人は60点、ブービーは50点、3番目に低かった人は30、次が20、次が10って感じ。 リーン:それって実ダメージ? それとも戦闘で60点のダメージを食らったと考えて防御ジャッジしていいの? GM:どうぞ、防御ジャッジをして下さって構いません。もっとも。イメージ的には累積ダメージなんだけどね(笑) イシル:一番低い人が60で、次が50、次が40って順々に下がっていっても、俺達は4人しかいないから最小でも30点ダメージ? GM:ああ、じゃあアルゲルを参加させよう。それで最小ダメージは20点だ(笑) イシル:「アルゲル、足を引っ張るなよ」 GM:「"おにぎり"に心配されるとはな……」 イシル:「心配してねぇーよ! 足引っ張るなって言っただろう!」 GM:まぁとりあえず地下要塞突入です! さぁ幸運ジャッジを振りたまえ! リーン:プラーナを使うわ(コロコロ)……35成功。魔法使いの私にとって、物理ダメージは食らわないに越した事はないしね。 GM:じゃあアルゲルは(コロコロ)……おお、クリティカル!?(コロコロ)……25だ! シャルマ:(コロコロ)……クリティカル(コロコロ)……26成功ね――「アルゲル、先に行くわ。そこは任せたわよ」(笑) GM:「おのれ、レンガの娘もダークネスも先に行ってしまった。だが俺様の後ろにはまだ勇者が――」 ルオ:プラーナ解放!(コロコロ)……あ、クリティカル(コロコロ)……合計46! アルゲルの横をプラーナを放出しながら一気に駆け抜けてそのまま先陣を切って進む(笑) GM:「なっ!? おい"おにぎり"! 貴様はどうした?」 イシル:やばい、このままじゃアルゲル以下になってしまう(笑) (コロコロ)……おし! クリティカル!(コロコロ)……25!?(一同爆笑) GM:ルオが20点、リーンが30点、シャルマが40点のダメージ。 イシル:ちょっと待ってくれ! 俺はどうなるんだ!?(笑) GM:もちろん頂上決戦、アルゲルと足の引っ張り合いです(笑)――「"おにぎり"! 貴様はもっと後ろにいけ!」(笑) イシル:「うるせい! お前がフラフラ道間違えるからいけないんじゃないか!」 GM:「知らんわ! だいたいその俺様に着いて来た貴様が悪い!」 シャルマ:って、あんた達道に迷ってたんかい!(一同爆笑) イシル:「もういい、俺は勝手に行くぞ!」 GM:「それはこっちの台詞だ! だいたい、貴様は幸運度はいくつだ! 俺様は10だ!」 イシル:「なに〜〜! 俺は9だってのに……」 GM:「フッ…所詮は"おにぎり"だな」(コロコロ)……アルゲルは16! イシル:「くそ、たった1差じゃないか」(コロコロ)……8! 俺は17! 良し勝った!!(笑) GM:「なーぜーだー」(一同爆笑) イシル:「あ、危ないところだった、アルゲルを無視して1人で進んでよかった……」――でも50点のダメージは痛い(笑) リーン:はーいマスターに質問! なんでマスターの出した最大の罠に、NPCが引っ掛かっているんですか?(一同爆笑) GM:ぬぅ、そう言われてみればそうだな。 シャルマ:ま、アルゲルの宿命でしょう(笑) イシル:もっとも、その宿命に引かれて俺も大ダメージをくらったけどな(笑) シーン5:氷柱レクトゥス・グラキエス シェディが前女王ユーフォリアを封印するために造った地下要塞、その最下層にそれはあった。
GM:「すぐに助ける。まっていてくれユーフォリア……」――そう言って、一人、氷の柱に近づいていくキーン。そして何か解呪のようなものを唱え出す。古の魔導器――氷寝柱レクトゥス・グラキエス――高さ3mの氷の柱だ。 かつて、マティールの中心にあったユーフォリアの居城リアート城を支えていると言われた氷の柱である棺。 現氷導王シェディはリアート城を破壊し、その氷寝柱をユーフォリアごと輸送したという。 今、キーン達レジスタンスと共に、勇者ルオ一行は見る。 その魔導器の中、何一つ身に付けず眠る美しき女性を。 それは雪よりも白い肌、血よりも赤い唇、鳥の濡れた羽色をした長い髪を持つ美女――ユーフォリアだった。 シャルマ:「………………」 イシル:「女王ユーフォリアが解放されたら、今度は魔剣ティアマトーを封印するんだろうシャルマ?」 シャルマ:「………………え? なに?」 イシル:??? 「いや、魔剣を封印するんだろう?」 シャルマ:「ええ、そうね」――と、私はちょっと視線が定まってなかったり定まってたり(笑) リーン:「大丈夫シャルマ?」 シャルマ:「………………ええ」 リーン:??? GM:君達と同じようにキーンとユーフォリアの眠っている氷柱を遠巻きに、レジスタンスの面々が見ているんだけど、その人達が囁く――「ユーフォリア女王は月に一度だけ目覚めて政務を行っていたって話だ、お前知っていたか?」「ああ、知っているさ。だからあんなにも美しいままなんだろう?」「人知を超えた美しさだよな」 イシル:「月に一度だけか、実際の彼女は何年の時を過ごしてきたのだろう……」 ルオ:「なんでそこまでして生きたかったのかな?」 リーン:「そうね……もしかしたら、自分の美しさを保ちたかったのかもしれないわ。月並みだけどね」 GM:とかなんとか言っていると、魔導器"氷寝柱レクトゥス・グラキエス"がしゅうしゅうと白い氷の煙を降ろしながら、ゆっくりと柱の中で眠っていたユーフォリアが外にすり抜けて来る。 イシル:「これはレジスタンスのアジトにいた時に聞いた噂なんだが、女王ユーフォリアは大変な美青年好きで、氷魔騎士団の団長は代々ユーフォリアの恋人だったらしい」 リーン:「恋人? じゃあキーンさんもそうだったのかしら? 彼も元氷魔騎士団の団長でしょう?」 イシル:「ああ、恋人だったのだろう。キーンさんのユーフォリアへの思いは、ただ単に尊敬する君主に対するものの域を越えている……だが――恋人だったのは20年近く昔の話……」 リーン:「キーンさんが若かった頃の話ね。でも一方のユーフォリアは時の止まった永遠の美女、彼女から見たら今の彼は」 イシル:「ああ、もしかしらたキーンさんは……」 ルオ:「そうならないと、いいね。それじゃああまりにも可哀相」 GM:そしてユーフォリアが氷柱より完全に抜け出し、スっとキーンの前に降り立つ――「ありがとう、キーン」 シャルマ:(突然キーン)『この時を待っていたよ。ユーフォリア…』 GM:ユーフォリアは続けます――「でも、今のあなたは私には相応しく無いと思わない? あなたは…老けたわ」――ユーフォリアは何かを感じ取ろうとするかのように目を閉じる。 シャルマ:(キーン)『そ、そんな…ユーフォリア……なぜ? どうしてなんだ? 嘘だろ、嘘と言ってくれ……私は、私はこの日の為に、この20年以上の歳月を……また会える時だけを支えに……』――キーンはがっくりと膝を付く。 GM:ユーフォリアはキーンには構わず(コロコロ)……5秒ほど目を瞑っていたかと思うと、そっと開いて呟く――「やっと……やっと……になった」 イシル:なんて言ったんだ? ルオ:私も聞こえなかった。 リーン:私もー。 GM:ユーフォリアは顔を上げ嬉しそうに言う、今度は全員に聞こえる――「やっとこの時代になったのね。長かった、この体をこの時代まで維持する事に、どれだけ苦労させられたことか」――今まで白い冷気だったものに黒いものが混じり出す。 シャルマ:「…瘴気……」 リーン:「邪悪な魔力がどんどん上がっていく」 GM:ユーフォリアから吹き上がるオーラは、今や完全に瘴気となり、彼女が腕を一振りすると今まで裸だったのが、一瞬で黒いドレスをまとう。そしてユーフォリアの左手に魔力の塊が収束されていき――「(ふっ…)」 イシル:「笑っ…た?」 ルオ:「みんな危ない!!!」 ………………………………………………………………………………………………
氷導王シェディ率いる氷魔騎士団は、今、前女王ユーフォリアを封じた地下要塞へと到着していた。
しかし―― ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…… 轟音を上げて地響きがあたりを包み込む。 「まずいな、機を見誤ったか」 「シェディ様、何か強大な魔力が地下から突き上がってきます!」 「遅かったか…ユーフォリアの封印が解かれてしまったようだな」 地下要塞から黒い光の柱が立ち上がり、地下要塞は一瞬後に倒壊を始める。 そして―― 黒い光柱の中心に、漆黒のドレスに身を包んだ絶世の美女が浮かんでいた。 「ユーフォリア……」 氷導王シェディの顔が一掃の険しさを見せる。 シーン6:大脱出!!! 崩れ始める地下要塞――ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……――
GM:君達の目の前でユーフォリアは目覚め、黒い瘴気を放ちながら、魔力弾で天井を貫き、彼女は地上へと飛んでいきました。そして、この地下要塞が倒壊を始める。イシル:「まずい、このままここに居たら生き埋めになるぞ!?」 GM:ここでアルゲルがやっと追いついてきます。 イシル:まだ迷ってたのかよ(笑) GM:「おい"おにぎり"! いったいなんだこの騒ぎは!」 イシル:「ユーフォリアが……目覚めたんだ」 GM:「??? それが俺様たちの目的だろうが?」 イシル:……うぉ!「た、確かにその通りだ」(一同爆笑) GM:「お前は何をしにここに来たと思っている!」(笑) イシル:「違う違う! 目覚めたユーフォリアから黒い瘴気が吹き上がって、どうやら彼女は冥魔の眷属だったらしいんだよ!」 シャルマ:「………………」 GM:「……冥魔の眷属?……それは、良い事だな」 イシル:………………「しまったーー! こいつは混沌軍だったんだ!?」(一同爆笑) リーン:馬鹿?(笑) ルオ:「ねぇ、そんな漫才やってないで、このままだと皆して生き埋めになっちゃうんでしょ? 早く逃げよう!」 イシル:勇者殿〜(涙) シャルマ:「勇者よ。先に皆と逃げて下さい。私はこれを封印してから行きます」――氷寝柱へと歩いていく。 ルオ:「あ、そっか。それをしにきたんだよね(イシル:そうだった〜!)。でもシャルマ……」 シャルマ:そのまま歩いて行きます。 リーン:「行くよルオ、シャルマなら後から『テレポート』で脱出できるはず。だから私達は先に行きましょう」 ルオ:「うん、そうか……そうだね。ティアマトーをお願いねシャルマ! 上で会おう!」――駆け出す! リーン:ルオに続く。 GM:ショックな顔をしているが、キーンも同じように続く、そしてアルゲルが――「"おにぎり"、今度こそ俺様の足を引っ張るんじゃないぞ!」 イシル:「それはこっちの台詞だ!」――駆け出しましょう! ………………………………………………………………………………………………
GM:では、地下へと降りて来た時と同じルールで地上まで脱出してもらいます。つまりジャッジで一番低かった順に60、50、40……とダメージを食らう。ただし、今回はクリーチャーではなく落石です。イシル:敏捷って事? GM:いや、判定する能力値はこじつけられるなら、敏捷でなくてもかまわない。何も思いつかなかった場合は、普通に敏捷で判定して避けたって事になる。例としてアルゲルは――「俺様の圧倒的なカリスマに、岩も自ら俺様を避けるというもの!」――と幸運で判定(笑) シャルマ:それでいいのか(笑) あ、でも私は封印するからこれには参加しなくていいのよね? リーン:じゃあ私は落石を片っ端から『ディムニードル』で破壊して進む! 知力で判定でいい? GM:OK! 理屈は問題ない! ルオ:私は精神力! シャルマ:精神力? どんな理由なのよ? ルオ:えっと、この6日間の成果を見せてやる! 落ちてくる岩の合間を紙一重でかわして走っていく! すぐ横を落ちていく岩、それに恐れを感じて足が鈍る事は無い!! あの6日間の間にあったことに比べたら!!(笑) GM:う〜ん、なんかよくわからんが……とりあえず、かっこいいので許可(笑) シャルマ:それにしても精神力とは……。 イシル:俺は筋力で行きます! 落石を剣で受け流したりしながら走って行く! GM:OK、全員決まったね、じゃあ判定してくれ! リーン:プラーナを解放して(コロコロ)……うん、48! ルオ:(コロコロ)……ええ!? ファンブル! 幸運の宝石を使ってファンブル取り消し! 達成値は24! GM:「どうやら、また俺様と"おにぎり"の一騎打ちのようだなぁあ?」 イシル:「ふざけるなよ、俺はお前があの二人の足を引っ張らないように、わざわざ一番高い知覚力ではなく、筋力で勝負してやってるんだ」 GM:「なに! 貴様〜"おにぎり"の分際で俺様に手加減だと!?」 イシル:「お前にさえ勝てれば問題ないんだよ」(コロコロ)……2ゾロ? 合計15!? やばいやばいやばい(笑) GM:「馬鹿"おにぎり"めが! 先に行かせて貰うぞ!」(コロコロ)……1と2! 3!? 馬鹿な、合計13だと!?(一同爆笑) イシル:「馬鹿はお前だアルゲル! そっちは道が違うぞ! 俺こそ先に行かせてもらう!」(笑) GM:「おのれ"おにぎり"! 謀ったな!! ぐあぁぁぁぁぁ……」――ガラガラガラ……60点ダメージ(笑) イシル:俺は50点か……「結局あいつにかまって、かなりのダメージを受けてしまったか……」 ルオ:私も残りHPが26点だし、結構ボロボロかも(笑) リーン:私なんて重症まであと2点(笑) イシル:みんな苦労したみたいだな(笑) ………………………………………………………………………………………………
シャルマ:目を瞑り呪文を唱え、魔方陣が展開、そして目の前に黒穴が空く。シャルマは一人、崩れ落ちる地下要塞の中、魔導器レクトゥス・グラキエスの横に居た。 ――「輪廻転生の絆を持って……今ここに魂の回廊を開きたまえ……」―― GM:その黒い穴からは、不思議と現実とは違う雰囲気を感じ取る、それはこの世界ではない、別の……。 シャルマ:そこで目を開ける私、でもその瞳に光は無い。ただ真っ直ぐに澄んだ瞳。私はすっとその黒い穴に魔剣を入れる――「さぁ、今一度、この世界を離れるのです」 GM:では魔剣は完全に黒い穴に吸い込まれ、その黒い穴もスウっと消える。 シャルマ:「これで……よし……あとはセラである私が……」――と、ここで"はっ!?"とした感じで――「私は今……そうだ、みんなは!?」 GM:ガラガラと地下要塞は崩れ去ります。 シャルマ:とにかく――「『テレポート!!!』」 シーン7:ユーフォリアの正体! 世界3強と言われる騎士団――氷魔騎士団は全滅の危機に追い込まれていた。
GM:ってな所に登場。残っているのは氷導王シェディがじきじきに指揮をとる1小隊のみ、もっとも、その隊さえ必死に敵の攻撃をかわすことで精一杯だった。 敵――それは黒いドレスをまとい、中空から冷ややかに見下ろす前時代の女王ユーフォリア。 ユーフォリアが黒いドレスをはためかせながら、腕を一振りする度に、数人の騎士達が命を凍らせて行った。 「お久しぶり。まさか私の正体に気がついて、眠っている間に封印を施すなんて、さすがは八導師シェディよね」 「私は二度と眠ったままでいて欲しかったのだがな」 「ふふふふふ……」 イシル:「そんな、あれは氷魔騎士団!?」 リーン:「でも全滅しそうね」 イシル:「た、確かに……」でユーフォリアの腕の一振りでの惨状を見て――「あの氷魔騎士団が赤子同然だなんて」 ルオ:「あの人を止めよう、このまま放っておくわけにはいかない!」 シャルマ:『テレポート』で合流! 上空から天使化して降りてくる――「そうねルオ、彼女…ユーフォリアの力は並みの冥魔を超えている……軍団長レベル。それぐらいの覚悟は必要ね」 ルオ:「軍団長……」 イシル:確かに、氷魔騎士団以上の強さとなると……導王や軍団長レベルか。 GM:と、そこでユーフォリアが君達を見つけ――ストッ。 イシル:降りてきたか。 GM:「あなたが運命に選ばれし勇者ね」 ルオ:コクリと頷く GM:わかる人はわかるが、リーン地方の方角を見ながらユーフォリアが言う――「どうやらこの時代、すでにお父様は動き出しているみたいね……少し寝坊してしまったみたい」 リーン:「お父さん?」 GM:もう一度ルオに向き直り――「どうしようかしら? あなたをここで殺しておいた方がいいのかしら?」 イシル:それは……そう、氷の地方を支配するに相応しい…静かなようでいてしっかりと通る声、鮮烈な冷たさがルオを襲う。 ルオ:「あなたは……あなたはいったい何者なの!?」 GM:「私? 私はそうね……あなたたち人間を滅ぼすもの……魔王の娘……そうとでも呼んでもらえばいいかしら」 シャルマ:「魔王の…娘……まさか!」 イシル:「シャルマ、何か知っているのか?」 シャルマ:「あれは私がまだダークネスであった頃、ラース=フェリアを攻め入る直前に軍団長達が魔王タラスに召集された時のこと――」 リーン:回想シーン入りまーす!(笑) ――ある一室にて、漂邪騎団を除く全ての各団長が召集されていた――
GM:「……以上、七軍団にてそれぞれこの世界の各地方を攻め落としてもらう」シャルマ:「はっ」――他の軍団長も一様に頷く。 GM:「ただし、アルセイル地方だけはまだ手を出すな。侵略する時期は追って指示する」 シャルマ:アルセイル地方は幻竜軍団竜王カイザーの担当…他の団長達の視線がカイザーに集まる(笑) GM:カイザーは目を伏せ黙して語らず(笑) イシル:(突然アルゲル)『魔王様! なぜそのような!』 GM:「黙れアルゲル、お前の出る幕では無い」 イシル:(アルゲル)『はっ…ははーー』――アルゲルはその時は引き下がったが、その後、魔王様の謁見の間を辞した後、同じく団長のサルガクに聞くわけです。 GM:では謁見の間の外、廊下です(笑) イシル:(今度はサルガク)『それはですねぇ』 シャルマ:両方お前がやるのかよ!(一同爆笑) イシル:(サルガク)やりますよ(笑)――『それはですねぇ、あの地には眠っているからでございますよ。魔王タラス様の実の娘…がね』 シャルマ:その頃の私はダークネスだし、そんなことには興味ない。すたすた廊下を歩いていっちゃう。そして現実世界へ戻る。 GM:では現在です。 シャルマ:「あの時サルガクが話していた魔王の娘……まさかユーフォリアだったなんて」 イシル:「"体の維持""寝過ごした"なんて言葉から推測すると、やはり魔王タラスと同じように、この時期に何かを起こすつもりだったらしいな」 シャルマ:「どうせろくな事じゃないでしょ」――PL的に言うならば、魔王タラスは人間の体を乗っ取り動いているから、人間自体の体は魔王自身に適応してないため肉体自体は脆い。だけれどこのユーフォリアは、元は人間だったが魔王の娘の転生体だったのでしょう。その意識がある時突然目覚めた。 GM:そう、そしてその後、魔導器"レクトゥス・グラキエス"を使って、魔力を溜めながら自分の肉体を維持した。 シャルマ:ユーフォリアと魔王タラスの決定的な違いは、自分自身の肉体か否か。 イシル:つまりユーフォリアは自分の体だから強いって事だな? ルオ:弱点は無いって事? シャルマ:これもPL的な推論だが、目覚めたばかりってのは弱いのがお約束のはず!(笑) ルオ:ああ、そっか(笑) リーン:ところで、キーンさんは? 一緒に地下要塞から脱出はしたんでしょ? アルゲルは生き埋めになっちゃったみたいだけど(笑) GM:そうだね、キーンはフラフラとユーフォリアに近づいていってます(笑) ルオ:「キーンさん、あなたはこの事を知っていたの!?」 GM:それにはユーフォリアが答えよう――「キーンは何も知らないわ…何も知らずに私を愛し、そして私に利用されてきたのだから」 ルオ:「酷い…」 GM:「キーン、あなたはどうするの? わかっていると思うけれど……」――と、キーンは――「わかっているともユーフォリア。例えお前が俺を騙していたのだとしても…俺の全てはお前だけなんだから……」――クルリとユーフォリアに背を向け、ルオ、君達に向けてキーンは剣を構える。それはユーフォリアを守る一人の騎士。 ルオ:「それがあなたの…道なのね」 シーン8:愛と哀愁の騎士 振り向いたキーンの瞳に迷いの揺らぎは見えなかった。
GM:では戦闘シーン、最初の行動はユーフォリアです。キーンに付与魔法『失われた感覚(デクラタル)』――「キーン、あなたが私の為に戦うというのなら、その命尽き果てるまで」例え愛されていなかったとしても……例え必要とされていなかったとしても…… 1人の女性にささげた半生を、今すぐ白紙に戻せるほど……その騎士は器用ではなかった―― シャルマ:氷の魔法で重症状態のペナルティをキャンセルする魔法だったはず。 イシル:つまり、痛覚遮断で死ぬまで戦えって事か! この女、本当にひでぇ(笑) ルオ:私は燃える! 『バーストジャンプ』発動!――「ここであなたを止める」 イシル:「キーンさん、あまり貴方とは戦いたくなかったが……仕方ない」――移動で終了。 GM:「"白の貴公子"キーン=モーリ=スファー……我が主君、ユーフォリア様を失うわけにはいかん」――移動を…… シャルマ:カウンター魔法発動!『アースバインド』で移動阻止!――「止めなさい、あなたは間違っている」 GM:(キーン)じゃあキーンの移動は終了。足に巻きついた魔法の蔦を切り払って終わり――「くっ!」 GM:次はユーフォリアだが、カウント0で魔法発動――『冬のしらべ(ヴェノーヴ)』――「全てのものよ、凍て付きなさい」 リーン:『ノーリーズン』発動! 魔法キャンセル! GM:なにっ! では『冬のしらべ』は発動しなかった。――「そんな魔法が今の時代にはあるのね。知らなかったわ」 リーン:「前時代の女王様、魔法はまだまだ発展しているのよ」(コロコロ)……魔法発動! 『ディムニードル』でキーンを狙う。 GM:(コロコロ)……それは避けた。キーンの頬を闇の針がかすめる。 リーン:「ちっ……」 イシル:「キーンさん、行きますよ」――最近覚えた『チャージ』を使用! 突きーー!! シャルマ:"ライス"ィング・チャーーージ!(笑) イシル:変な必殺技名を勝手につけんなよ!!!(一同爆笑) GM:なんて語呂の良い(笑) (コロコロ)……でも避けた「イシルか…まだまだクロトワのレベルには到達していないようだな。次はこっちから行くぞ」――『渾身の一撃』(コロコロ)……命中14。 イシル:(コロコロ)……回避、俺が避けたあと、キーンさんの剣が氷で覆われた大地を抉る――「なんて威力……」 次のターン、ユーフォリアは一歩下がってから魔法発動『冬のしらべ(ヴェノーヴ)』、リーンの『ノーリーズン』は射程距離が足りなくて発動できず。あたりが一気に冷え込む。さらにキーンはカウントを落としイシルに『肉を斬らせて』を発動、イシルもそれに対抗して『肉を斬らせて』を発動する。
GM:(コロコロ)……イシルの攻撃は避けた。そして次はこっちだ――「ほう、この技をお前も伝授されたか。だか、このような技は見た事があるまい」イシル:「何をするつもりだ!」 GM:「剣技『氷宴烈風破』」 イシル:剣技だと!? GM:オリジナル剣技で射程2スクエアの貫通技! もっとも、今回はイシル以外に巻き込まれる人はいないけどな。(コロコロ)……命中53。 イシル:クリティカルで見切りが発動する事を願う!(コロコロ)……駄目だ! 命中! GM:(コロコロ)……ダメージは66点。『肉を斬らせて』発動中なのでイシルの防御力は無視。巨大な氷柱が足元からイシルの後ろに連立する。 イシル:「く、くはぁ!?」――HPがマイナスだ! GM:「まだまだ未熟か……」 イシル:甘い!! 俺は立ち上がり――「こんな時、クロトワさんならこう言ったはずだ……まだだ、まだ終わらんよ!」(一同爆笑)――『奮起』を使用!!! GM:「ふっ、確かにな」(笑) ルオ:移動、キーンを迂回してユーフォリアに近づく。 リーン:私もルオの1スクエア後ろに付いていく。 シャルマ:行動順番を落とす。 イシル:またこっちか…これ以上は手加減している余裕は無い――チンッと剣を鞘に納める……「こうなったら、クロトワさんから伝授された、この秘剣しかない」――そして闘気組変えで終了。 GM:キーンは移動する。イシルの前からルオのいるスクエアに移動――「勇者よ、ユーフォリアを助けるというおまえがしてくれた約束……あれは無かった事にしてかまわない」 ルオ:「キーンさん」 GM:「君は君がやらなければならない事がある。同じように、私にもやらなければならない事が……気にするな勇者よ、それぞれの道が少しだけ交わったに過ぎない。例えそれが、どちらかが譲るしかない細い一本道だったとしても……」 ルオ:「うん、わかってる」 シャルマ:私はキーンがいなくなったので、ユーフォリアに近づく! シーン9:そして勇者は成長す!! そして3ターン目。ユーフォリアは自分のイニシアでファンブル。そこでカウンター魔法『輪廻の時(ディスト・カノン)』を発動。
GM:全員イニシアを振り直す魔法だ! さぁ振りなおすが良い!(笑)イシル:さっきはクリティカルだったのに!! シャルマ:なに、お前もか(笑) GM:しまった、キーンが遅くなった(笑) だがユーフォリアは早くなったしな、ユーフォリアは魔法詠唱……カウントを10下げます。 シャルマ:でかい魔法が来そうね。 リーン:次は私ね。『ディムニードル』(コロコロ)……ファンブル? 命中6(笑) GM:ユーフォリアは魔法を詠唱しつづける、その言霊が見えないマジックシールドとなりリーンの魔法を弾く! まぁ回避の演出だけどな(笑) リーン:「やはり、こんな程度じゃ効かない!」 シャルマ:よし、詠唱中なら遠慮はしないわ! プラーナ全開放! 命中(コロコロ)……45! ダメージに『幸運の一撃』を使って(コロコロ)……96点! GM:そのダメージはまずいな……詠唱解除で防御ジャッジを振るぞ(コロコロ)……シャルマの双魔槍がユーフォリアを斬りつける、ドロリとその傷口からは闇が噴出す。 シャルマ:「浅かった……でも詠唱は中断ね」 GM:おのれ、詠唱を中断させられたか、だが次の順番はユーフォリアだしな、まあいいか。 ルオ:ちょっと待って! 私も同じカウントだから、私の方が先じゃない? GM:ああ、PL優先だもんな。いいよ……って、魔法が発動していれば、ルオより先に魔法発動が解決されていたのに! シャルマ:だから中断させたのよ――「今よ、ルオ!」 ルオ:うん! (コロコロ)……38にカウンター魔法で『フレイムエンチャント』を使う! GM:「炎の剣? ふっ…私に炎属性が効くと思っているの?」――"炎"属性のダメージは無効になるカウンター魔法をユーフォリアは使う。もちろん避け無い。余裕だね(笑) ルオ:ええ!? シャルマ:ユーフォリアは氷の女王だしな、それぐらいわけも無く取得している気もする。 イシル:いや――「勇者殿、かまわず振りぬけ!」 リーン:「そうよ、迷わずに行きなさい!」 ルオ:え、え? あ…うん、よくわからないけど二人を信じる! 『生命の炎』でHPが丁度重症値にする! プラーナは回復、そして『覚醒』を発動! ※『覚醒』――HPが重症値になった時に発動。プラーナを解放力を無視して使用可能になる。またHPも重症値+1まで回復する。
ルオ:残っているプラーナ全部を解放! 42点! かつオリハルコンの剣で2倍、84!!シャルマ:「そんなプラーナ量じゃ…」――ビシビシと亀裂が入るオリハルコンの剣!(笑) ルオ:かまわない! 基本が127からスタート! シャルマ:おお(笑) ルオ:「あそこで学んだこの技……一撃必殺!」――ああ、なんかかっこいい! 言いたい、必殺技名を言いたい!!(一同爆笑) GM:いいぞ、必殺技名を思いつくまで待つぞ(笑) シャルマ:いくらでも待つ(笑) イシル:初心者のPLだったルオが、ここまで成長するとは(笑) リーン:TRPG楽しいねぇ(笑) GM:………………。 シャルマ:………………。 イシル:………………。 リーン:………………。 ルオ:………………良し! 決めた!! このキャンペーンのタイトルが『真竜伝説』だし、竜って漢字を入れる! それに構えも決めた! イシル:構え!? ルオ:一歩踏み込み剣を右手一本で水平に構える。そしてプラーナを空いている左手に集中! リーン:ルオの属性は虚・炎だから紫のプラーナ? ルオ:そう! 私の左手は紫色の炎に包まれる! 燃え上がる左手の包帯!! 一同:『おおおおっ!!!』(一同大感激) イシル:そこで包帯か!(大笑) シャルマ:あの伏線を使ってくるとは!!(爆笑) ルオ:「はぁぁぁ――」その左手をスッと剣に滑らせるように載せ、そのまま構えを取る。すると一気に紫色の炎が剣から巻き上がる! イシル:「剣が紫色に燃えている」(笑) シャルマ:「全てのプラーナを乗せたのね。あれほどの量のプラーナが一本の剣に凝縮されているなんて……ルオ、あなたはどれほどの……」(一同爆笑) GM:一方、遠巻きにいた氷魔騎士団――「なんだこの圧倒的なプラーナは!」「私達は、よもやあんなもの達を敵に回そうとしていたのか!?」「氷導王様!?」 イシル:(突然シェディ)『あれが、運命に選ばれし勇者の力か……』(一同大爆笑) ルオ:「必殺! 『皇竜剣奥義"紫炎"(しえん)っっっ!!!!!』 一同:『おおおおおおおっ!!!!!』 GM:だが甘いぞ! どんなにカッコよくしても『エンチャントフレイム』を最初に宣言していたからな、炎ダメージの無効ユーフォリアには―― リーン:効きます。絶対に。 イシル:うん、絶対に効く。 GM:??? さっきから何故自身満々? イシル:ユーフォリアの使っているのは"炎"の属性無効特殊能力。そして勇者殿の使った『エンチャントフレイム』はダメージが"火"属性になります。 シャルマ:そうか! 属性"火"と"炎"はまったく別の属性だったわね!(笑) GM:しまったーー! 余裕綽々で当たらなければよかった! 命中が38なら避けれたかもしれなかったのに!! ルオ:(コロコロ)……ダメージは6ゾロだから139点!!! イシル:なんと、このキャンペーン始まって以来の100点オーバーか!(笑) GM:このまま死ぬと思うな! HPが120あって、シャルマに削られたから残りHPは85点。抗魔力が基本で63あるので……ファンブルしない限り大丈夫だな! ユーフォリアはルオの必殺剣を自らの魔力を解放、展開した結界で押さえ込もうとする! ルオ:「負けれない。負けられないのに!!」 GM:では抗魔ジャッジを―― リーン:マスター! その瞬間ユーフォリアの魔法結界が揺らぎ消滅する!――『超魔導』をユーフォリアに! 抗魔ジャッジはファンブル!!! 一同:『おおーおおーおおー!!!!』(一同大喝采) GM:では魔法結界が一瞬揺らいだかと思うと、その後消滅! ルオの圧倒的なプラーナに押し負けたとも取れるシーン!(笑) リーン:「ルオ、負けられないんでしょ! 足掻きなさい、最後まで!!」 ルオ:「私は勇者だ! 私がこの世界を守る! だから…だから…私は絶対にーーーーー!!!」――剣を下から斜めに振りぬく!!! シャルマ:オリハルコンの剣が砕け散ると同時、その切っ先から紫色の竜が炎の尾を引きながら放たれる!(一同超喝采) GM:巻き込まれるユーフォリア! 唸りを上げて天空へと消えて行く!!(笑) イシル:その光景に唖然とする俺とキーン!(笑) リーン:「オリハルコンの剣がルオの力に耐えられなかった?」 シャルマ:「そこまで彼女の力は……」 イシル:「あの6日間で、いったいなにが」(一同大爆笑) GM:「そんな……ユーフォリア……」 ルオ:剣の柄だけが手に残り、天空へと昇った竜の残滓を眺めたあと。みんなの方を振り返り――「みんな……私…やったよ」微笑みます♪ 真竜伝説
第17話「今こそ放て! 必殺の奥義を!!」 了 |