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セブン=フォートレス V3 & パワード
超長編キャンペーンリプレイ

第一世界ラース=フェリア

そこは、常に破壊と復興に彩られし世界
世界破滅が常に並列する世界
世界崩壊が当たり前のように起こる世界

――世界の最前線で戦う勇者が叫んだ――
「あいつらはきっとやってくれる! だから…だからオレ達は……!!」

今だその世界は滅びていない
それは幾度となく立ち上がった勇者達の功績
しかし……
世界は今、最後の滅びを迎えようとしていた
全てを飲む込む混沌の力によって ――かつては深い森だったが、今は荒野に立つ塔で少女が呟く――
「信じているよ……あなたならきっと……」

その破滅に対する為、向かい入れられた勇者が立つ
7つの力をその剣に宿し、出会いの希望をその胸に抱き、世界の願いを力へ変えて

「ティアマトー、この世界を救うよ」

今、ラース=フェリア史上、最大の決戦が始まる!!!


真竜伝説

第26話「決戦! 魔王タラス!!!」


シーン1:3導王の最後

海導王ロイヴァスの策は、リーンを救おうとしたミスティの心に歯車を狂わされた。そして今、決断した少女が降り立つ――
GM:では魔王の間です。リーンが降りてきた所です。
ルオ:「リーンさん!」
シャルマ:(空導王)『よし、早く宝珠を彼女に埋めるんだ!』
イシル:(海導王)『そうです、今ならまだ間に合います!』
リーン:「………………嫌よ」
シャルマ&イシル:『何だと!?』(笑)
ルオ:「リーンさん……どういう……事?」
リーン:「私は小さい頃、力が無くて辛い思いをしたわ……この世界で生きていくには力がいるの。力無くして何かを守ることも、得ることも不可能よ」
ルオ:「どうしちゃったのリーンさん」
リーン:「私はどうもしてないわ。ただ、私の目的のため、力を得るためにこちら側へついただけ。私は前から何も変っていない」
ルオ:「なんで? どうして!」
リーン:「ミスティが私に、この球をくれたのは好都合だったわ、おかげで自分でも制御できなかった魔力を制御できるようになった。もっとも、そのせいで一時的に魔力を引き出せなくなった事もあったけどね……でも今は、自由に使いこなせる。そんなこの球を……宝珠を渡せると思って?」――ゴスロリの服が一気に黒い色に変化する!(笑)
シャルマ:(空導王)『ロイヴァス……これは……』
GM:ちなみに、冥界への転送儀式はフォーチューンの海上神殿で行われています。
イシル:(海導王)『まだ……まだ大丈夫です。たとえ彼女が非協力的であっても、海上神殿での冥界への魔力転送儀式は続いているはず! ならば我等の魔力を持って宝珠を制御し、闇の魔力を誘導する事も可能なはず!』
リーン:「ふふふふふっ」
シャルマ:(空導王)『何がおかしい!』
リーン:「海上神殿の儀式? これが笑わずにいられる? あの神殿なら儀式ごと私が破壊しておいたわ」
シャルマ:(空導王)『何だと!?』
イシル:(海導王)『それでは打つ手が……』
ルオ:「リーンさん……リーンさん本当に……」
リーン:「ごめんねルオ、でもね、私にはこれが正義なのよ」
イシル:(海導王)『そんな馬鹿な……海上神殿には選りすぐりの精鋭達が守護していたはず……』
リーン:「今はもう誰も居ない。全員私が眠らせたからね」
めぐみ:そこで登場します!――「リーンさん! 海上神殿を滅ぼしたって言うのは……本当なのですか? あそこには…空の神官アナスタシアも守護していたはずです」
ルオ:アナスタシア? って誰?(笑)
GM:ラース=フェリアに来た時に、一人はぐれた政二を助けた空の神殿の女神官さん。
リーン:「アナスタシア? ああ、そういえば居たわね。最後の最後で私に気がついてしまったお馬鹿さんが……私流のやり方で眠ってもらったわ」
めぐみ:「そんな……アナスタシア……」
シャルマ:(空導王)『まさか…あのアナスタシアまで……攻撃魔法の腕前ならエリオラさえ凌ぐと言われた、"あの"アナスタシアさえも勝てなかったというのか!』
めぐみ:そんなに強かったのですか?(笑)
シャルマ:強かったのよ!(笑)
めぐみ:「リーンさん……あなたの事は、ずっと信じていたのに……」――あ、そうです。私は今までとビジュアルが違うんですよ♪ 頭に耳があるのです、先っちょの黒い獣の耳ですよ♪
ミスティ:どういうことでしょうか?
ルオ:なんで獣の耳が?
GM:さぁ? なんでだ???
リーン:「めぐみちゃん、どうしたのその耳は?」
めぐみ:「これは九十九が最後にくれた私への贈り物です…九十九は私をかばって死んでしまったの……でも、でも九十九はこうやってずっと私を見守ってくれるんです!」――と、言うわけで私はクラスチェンジ! チェンジ先は『人狼』です♪
GM:なにーーー!!
シャルマ:人外の生物になってる〜!?(笑)
イシル:めぐみ殿……女になったと思ったら、今度は獣ッ娘か……コロコロ変るな(笑)
ミスティ:正確には『人狼』ではなく『人狸』ですね(笑)
リーン:「ふ〜〜ん……興味無いわね。今の私には十分な力がある。底の知れない力を使いこなす事……この宝珠を使えば無限の魔力を引き出せる……それしか私には興味が無いの」
めぐみ:「それでも、こちらには理由があります」
ルオ:「リーンさん……目を覚まして!」
シャルマ:(空導王)『ロイヴァス! フィルナ!』――リーンに手を向ける!
イシル:(海導王)『ええ、解っていますとも…』――呪文詠唱!
GM:無言で頷き幻導王フィルナも印を組もう!
シャルマ:その瞬間、白・青・紫の閃光が3本の槍となってリーンに命中する!!!
リーン:(低く静かに)『ダークバリア』――私の目の前に現れた黒い球体が、その3本の槍をことごとく吸い込む!――「その程度なの? 導王とやらもたいした事ないわね……『ナハトム・ズィーク』」――通常ではありえない魔力上限を超えた魔法を放つ!
イシル:(海導王)『虹色の衣(レイン・ロウ)』――でダメージ半減!
GM:じゃあフィルナは『薄霧の障壁(レイ・サーコレイド)』でバリアー展開!
リーン:あ、そうそう。範囲攻撃だからルオとめぐみちゃんも巻き込むから。
ルオ:そうなの!?
リーン:もちろん(笑)
シャルマ:(空導王)『(低く通る声で)――ロイヴァス…フィルナ…世界のためだ……』目配せしルオを見る(笑)
GM:その目配せで全てを理解するロイヴァスとフィルナ! 対抗呪文の展開を中断、それぞれが防御魔法をルオ達に!
リーン:ついでに大爆発!!(笑)
GM:爆発が晴れた時、ルオとめぐみちゃんが光の障壁で守られている。しかし、そこに導王達の姿は無かった。

シーン2:勇者よ、立て!

リーンから放たれた異常とも言える威力の魔法弾、それがルオとめぐみを巻き込むと知った導王達は、我が身より勇者を優先し……そして散った。
ルオ:「導王達が……」
めぐみ:「リーンさん……」
リーン:「馬鹿な人達ね。私に攻撃を加えなければ、もう少しは人生を楽しめたのに」
ルオ:「リーンさん……地球を旅立った時から…ううん、学校で私が事件に巻き込まれた時、リーンさんのテントで私を助けてくれた時から、ずっと一緒だったじゃない……それがどうして? リーンさんにとって、それは私達と一緒に過ごした時間よりも大切な事なの!?」
リーン:「そうよ」
ルオ:「………………」
めぐみ:「それは…人の命よりも大切な事なのですか?」
リーン:「何が大切かは人それぞれ、自分の尺度で全てを考えない方がいいわね」
めぐみ:「………………」
リーン:「私にとっては、自らの得られる力こそ全てだった。ただ、それだけよ」
ルオ:「そんな……」
イシル:登場しよう――「話は全て聞こえていた。だが、本当なのかリーン殿」
現れたイシル。ちなみにイシルやめぐみちゃんは、ここに来るまでにアルゲル戦やジョニー戦で失ったHPやプラーナをポーションや異世界の魔石で回復してある事を先に記述しておこう。
イシル:影になった部分から登場――「確かに……何が大切かは人それぞれだ。この旅の目的も皆がみな一緒ってわけじゃない。かくゆう俺も世界を救うなんて大層な正義感から旅を始めたわけじゃないしな……」
ルオ:「イシル…」
めぐみ:「イシルさん」
イシル:「だが、その目的のためとはいえ、今まで苦楽を共にしてきた仲間との絆まで捨てるというのか」
リーン:「仲間? 笑わせる事を言うのねイシル……あなた達は本当にそのパーティーで世界を救えると思っているの? 魔王を倒せると思っているの?」
イシル:「皆がいれば何とかなるさ」
リーン:「本当にそう思っているの? 敵だった天使、敵を愛した魔獣使い、異性に触れられて役立たずになる剣士、敵になるやもしれない器の少女、あげくに魔剣に振り回されて世界を滅ぼしかけた勇者……」
イシル:くそ、嫌な事を(笑)
ルオ:あ〜〜う〜〜……その節はごめんなさいいい(笑)
リーン:「そんなメンバーの中で、私はいつもぬるま湯に浸かっている様で、やりきれなさを感じていた。あなた達は弱いわ。そんな中に自らを置いても、何の利にも繋がらない」
イシル:「そうか……不思議な人だとは思っていたが……あなたも自分の信念に従って生きていたんだな」
ルオ:なんかイシルの口調が諦めモードなんだけど……(笑)
イシル:「結果として道を違える事になってしまったが、それも運命なのかもしれない……」
リーン:「そうね……ルオが勇者となる運命を背負っていたのなら、私は裏切り者になる運命を背負っていたのかもしれない……」
イシル:「一つだけ、さっきの質問に答えよう。"魔王を倒せるか?"そう言っていたな……答えは倒せる倒せないかじゃない。人の歩みを止めるのは"絶望"では無く"諦め"…人が前に進むのは"希望"では無く"意志"」
リーン:「………………」
GM:どっかで聞いた気がするんだが……。
シャルマ:いい加減、そろそろ出ないと始まっちゃうわね(笑)――「その通り」――バッサバッサと『天使化』して空から登場!
ルオ:「シャルマ!」
シャルマ:「人は結果を予想して行動するわけじゃない、結果を導くために努力するの……イシル、よく言ったわね」……でもARMS(アームズ)に出てくるバイオレットの台詞をそのまま流用するのは関心しないわ(一同爆笑)
GM:ああ、あの漫画の台詞か(笑)
めぐみ:どうりで聞いた事あるわけです(笑)
イシル:ちょっと! せっかくカッコよく閉めたんだから! そこで落とさない!!(笑)
シャルマ:「どうやらリーンは、私達とは違う世界へとその身を置いてしまったみたいね。もう後戻りはできないのを覚悟しているのでしょうね?」
リーン:「もちろん。もっともその必要は私には無いけれどね」
シャルマ:「もはや話しても無駄のようね……ならミスティを助け出す事が私達の目的。邪魔する者は排除するのみ」
イシル:剣の柄に手をかけるぞ。
めぐみ:『獣化』とともに『獣爪』を使用。爪が一気に伸びます!
その時、初心者だったPLの声が響き渡った。そして、それに口を挟む者は誰もいなかったのだ――
ルオ:「みんな待って!」
………………………………………………………………………………………………………………
リーン:「ルオ?」
ルオ:「私が知っているリーンさんは、そんなんじゃ無い! この世界に来た時……ポンポンや九十九も居たけど、私にはリーンさんが居てくれたから、イシル達に初めて会った時も、どこかで安心していられた」
イシル:俺?
ミスティ:私ですか?
シャルマ:まぁ地球人から見たら異世界人だし。
ルオ:「いつだってそうだった、いざという時はリーンさんがいつも助けてくれた……」――私の中ではリーンさんに助けられたシーンが次々に浮かびます!
リーン:「ふっ……それは少し違うわ……私はね、あなたと一緒にいる事で自分の求める力が手に入ると信じていた。例え自分が手に入れなくれも、あなたならそれを手にすると思っていた。……でも、それは間違いだった……」――私にもルオの居る光景が浮かびます。それはフォーラの森砦の屋上からの眺め、ティアマトーを自ら手放し、苦しんでいるルオ。それは私には無意味以外の何物でもなかった。
ルオ:「そんな……」
リーン:「あなたにとって、それが自分の信じる正しい道だったのかもしれない……でも、それは私の道ではないの」
ルオ:「でも…リーンさん!」
シャルマ:「ルオ、何を迷っているの。あなたは目の前の一人を助けるためだけに今まで旅を続けてきたの?」
ルオ:「それは……そうだけど……」
シャルマ:「ならば、その肩にかかった重みを感じなさい。ここで迷う事がどれだけの犠牲に繋がるかを!」
ルオ:「でも…でも…目の前の仲間さえ救えないで、世界なんて救えないよ!」
シャルマ:おう(笑)
イシル:言うようになったなぁ(笑)
めぐみ:「ルオ先輩……あのリーンさんの瞳。あれはリーンさんの瞳です……」
ルオ:「めぐみちゃん?」
めぐみ:「ジョニーさんやシャルマさんが操られていた時…その時の瞳の輝きとは違う……リーンさんの瞳は何も違わない。魔王や邪悪な意志に…操られてなんかいないです……」――辛そうに言います。
イシル:「道が同じなら構わなかった。しかし、一度違えた道が再び交差した時、それはどちらかが道を譲らなければならない。どちらかが勝ち、どちらかが負ける……それが戦い。勇者殿、覚悟を」
ルオ:「………………リーン……さん……」――ダークウェイバーに手がかかるのですが、私は抜けないでいます……。
その時だった。魔王が感嘆の声があげる……――

シーン3:ラース=フェリア崩壊

GM:魔王が感嘆の声を上げるぞ――「おおおっ!」
シャルマ:「魔王タラス!」
イシル:「ミスティ!?」
GM:「おお! 我等が母が呼応しておられる!」
めぐみ:ミスティさんのブロンドの髪が漆黒に染まっていくです(笑)
シャルマ:なんか漆黒だとありきたりだから紺色にしない?(笑)
GM:じゃあ深い藍色に染まっていく、それは光の届かない深海の蒼。
ミスティ:では上半身からググググッと起き上がり、深い藍色のプラーナを吹き上げながら宙に浮きます。
GM:何!?
ミスティ:今まで我慢していたのでいいでしょうか?(笑)
GM:いいよ、好きに演出して(笑)
ミスティ:『タラス……ご苦労であった……』
GM:「ははっ」
ミスティ:『だが……まだ足りない……まだ馴染むためには足りない……』
GM:「まだ…足りないと?」――と魔王が言った所でサルガクが現れる――「では魔王様、これをお使い下さいませ」
シャルマ:「あれは! ティアマトー!!」
イシル:「何!?」
サルガクが魔王タラスに献上するようにして差し出す魔剣……それはまさしく魔剣ティアマトーだった。
GM:「この"始まりの魔剣"…堕天使セラの手より奪って参りました」――ガシッと魔王がティアマトーを手に取る。
ルオ:「なんでティアマトーがあそこにあるの? シャルマ! ちゃんと封印したんじゃないの!?」
シャルマ:「封印は完璧だった……だけど、封印するところをアルゲルに見られていたのよ。サルガクがその情報を元に探し出したのね」
イシル:「アルゲルの奴が……クソッ!」
シャルマ:「私も迂闊だったわ。アルゲル程度ならと油断していた」
めぐみ:「ルオ先輩……このままじゃ大変なことに……」
GM:魔王タラスは魔剣ティアマトーを持ち勇者に語りかけよう――「運命の勇者よ……この魔剣が、なぜ"始まりの魔剣"と呼ばれているか、知っているか?」
ルオ:「………………」
GM:「教えてやろう。この剣の本当の使い方を!!!」――"ガッ"と魔王が剣を振り上げると共に、ラース=フェリア全体が鳴動する!!!!!
シャルマ:NPCシーンの出番ね!(笑)

大暗穴近郊――混沌軍と導王軍が戦っているその中。
空の神官長エリオラは、大暗穴から空中へと飛び上がった魔王城シャリトー=シャトーを見上げる。
「なに、この圧倒的な……いえ、圧倒的なんて言葉じゃ表せない存在感は……」
その瞬間だった。大地が次々に隆起し、轟音を上げて生命を亀裂が飲み込んでいく。
それは人間・クリーチャーの区別無く、大自然が牙を向いた……そう表現するしかない光景だった。
「いったい……何が……何が起こっているというの!?」


海上神殿地下――光を失った魔法陣を背に、数人の神官達が傷ついた仲間の神官を背負いながら、地上を目指して階段を駆け上る。
その時だった。立っていられないくらいの振動が襲ったのは!
壁に手をつっぱり、なんとか振動に耐えようとする神官達。
しかし、神殿内の努力空しく、階段の上から流れ込んでくる海水。
そうフォーチューンの海上神殿は今、海中へとその姿を飲み込まれつつあった。  


かつて魔の森と呼ばれた荒野の中心に立つ塔――フォーラの森砦。
その屋上で白いワンピースを着た少女、空の勇者サシャが東の空を眺めていた。
そして、その方角から空が闇色に染まって来る。やがて森砦の上空までも黒が覆う。
サシャには聞こえた、この声は……――
「世界が……悲鳴を上げているの?」  


幻の都マティール――ラ・アルメイア地方にある蜃気楼の街。
「巫女様! 巫女様はどこだ!」
次々と崩れだす神殿、天井からは瓦礫がひっきりなしに落ちてくる。
「巫女様! マフィン様!!」
神殿の一番奥、一人の少女が落下する瓦礫さえ気にならないかのように、一心不乱に祈り続けていた。
目を瞑り、手を組み、膝立ちになり――
「お兄ちゃん……」  


城塞都市アラムート――右往左往する住民達の中、冷静かつ迅速に指示を与える王がいた。
今やその街の代名詞たる城塞は崩れ去り、街から脱出する新しい道を作っていた。
「ロータス……」
気がつけば、指示を出す王…ロータス王の下へ、その最愛の妻が駆け寄っていた。
「今、きっと……」
彼女が東の空へと視線を向ける。その方角はリーン地方がある方向だった。
「心配するなキョウコ、彼女なら……」

GM:そして魔王の間です。"キンッ!"――甲高い音を立ててルオの胸元から何かが落ちます。
ルオ:「えっ!?」
GM:下を見れば、それはジャンから貰ったペンダントだ。もっとも真っ二つに割れた片割れだけどね(笑)
イシル:丸かったペンダントが真っ二つ!
ルオ:「ジャンのくれたペンダントが……まさか……ジャンまで……」

GM:では現実へと戻り、魔王が続ける――「このラース=フェリアが第一世界と呼ばれている事は知っているな? その由来は簡単だ。全ての8世界のうち、このラース=フェリアが一番初めに作られたからだ」――魔王は魔剣ティアマトーを一振り、世界中で悲鳴が上がる。膨大に集まってくるプラーナ!
シャルマ:「世界が……」
イシル:「俺達の世界…ラース=フェリアが……」
GM:「つまり、この"始まりの魔剣"とはこの世界そのもの! この剣を掌握している事すなわち! この第一世界ラース=フェリアを掌握した事になるのだ!」
シャルマ:「ルオ! 魔剣を召喚しなさい!」
ルオ:「うん! 来たれ魔剣ティアマトー!」
GM:「そうやすやすと渡すと思うか?」――魔王の闇のオーラがティアマトーを包む、ルオの叫びをキャンセル!――「やっと手に入った3本のうちの1本だ。ぎりぎりまで絞り取ってくれる」――魔王、再び剣を一振り!
ミスティ:それは聞こえるのです。ラース=フェリアの声を……木が人々が動物が! そして大地の海の星の! 森羅万象の全ての願いを!!!
ルオ:「うん、わかっている……みんなの声、届いているよ……ティアマトー! 運命を私に運んで!」――手を伸ばしてもう一回召喚!!
GM:そこまで演出されちゃしかた無い(笑) 魔王のオーラが白き輝きに弾き飛ばされる!
シャルマ:そのまま浄化の光は脆弱な人間の身体を寄り代にしていた魔王タラスの右腕を吹き飛ばす! 腕の付け根から闇のオーラが流れ落ちる魔王!(一同爆笑)
イシル:おお!
GM:ええ!?
リーン:所詮は人の身体ね(笑)
GM:ええい、もうそれでいいや! 魔王は腕の付け根を押える!
ルオ:「ティアマトー、この世界を救うよ」――ラース=フェリアの鳴動をおさめる!
GM:では全ての七砦にて完全に解放された"始まりの魔剣ティアマトー"のデータを渡しましょう。(と言って、データをルオに渡す)
ルオ:あれ、強くなっている!?
GM:7つの守護者に会い全ての力を解放したティアマトーは、レベルが7に上がりました。魔剣ティアマトーは普通のキャラクターと同様に成長し、その戦闘能力値が武器修正になるので、結構強いはず。
※魔剣ティアマトーは通常のキャラクターシートで表現されている。その命中値が命中、回避値が受け回避、攻撃力が攻撃、防御が受け防御、抗魔が受け抗魔として適用される。
ルオ:確かに強い……あ、でも普通に振れるの?
GM:フォーラでの精神ジャッジを心配しているのかな? 大丈夫、普通に振る分には問題無い。
ルオ:良かった〜!
GM:そうそう、完全な魔剣として力を解放したので、魔剣ティアマトーも1ターンだけ全開で使用する事が可能だ。その状態の時は、魔剣の全戦闘能力値がルオのデータに加算されます。
ルオ:行動値とかも?
GM:その通り。さらにティアマトーのプラーナや、魔剣の持つ特殊能力もルオ自身が取得した物として同様に使用も可能だ。
ルオ:それは凄い(笑)
GM:ただし、2ターン目からは精神ジャッジをしてもらいます。失敗すると……まぁ結果はルオの心配している通りだ(笑)
ルオ:必殺技にはリスクが付き物です……気をつけて使わないと。
GM:では魔王がルオに言いましょう――「ほう、やってくれるな運命の勇者よ」
ルオ:チャキッ! 久々にティアマトーを構える! 凄く懐かしい感じがするけど、どんな剣より手に馴染む感覚!
ミスティ:ここで"母"が口を開きましょう――『十分です……これだけのプラーナが集まれば……』――片手を上げる!
GM:それはマスターに演出をやらせてくれ!(笑)
ミスティ:どうぞ、お返しします(笑)
GM:ミスティを乗っ取った"母"が右手を上げると、天井から見えていた空が一気に色を失う、大暗穴を遠巻きに見ていたなら、こう表現した方がいいだろう――「大暗穴が巨大化し、その上に浮いていた魔王の城を飲み込んだ」……と。
めぐみ:では、この空は次元空間の景色ですか?
GM:その通り。次元回廊の中だと思っていい。
ルオ:「これじゃあ…ラース=フェリアを治せない」
イシル:「いや、気にしないでいいさ。俺達の世界の住人は、これぐらいは慣れっこだ。こいつらさえいなければ、自力で復興を遂げるはずだ」
シャルマ:「今は、目の前のことに集中しましょう」
GM:魔王タラスの横でサルガクが言う――「聖マルタの血を継ぎし少女よ、あなた様も我々の側についたので御座いましょう? なれば共に勇者を倒すシンフォニーを奏でましょう」
リーン:ルオ達の方を見ながら――「そうね。私の力を試すいい機会だわ」――魔王の横に移動します(笑)
GM:魔王を中心に右にサルガク、左にリーン、そして魔王の後ろには宙に浮かんだ紺色髪のミスティ。
イシル:こっちは勇者殿を中心に俺とめぐみ殿、空にはシャルマ! ちょっと陣形もカッコイイ(笑)
シャルマ:最終戦闘に相応しい!(笑)
GM:魔王は押えていた腕を放し――「この肉体ともここでさらば……本来の肉体には程遠いが、お前達など精神体だけで十分だ」
と、ここで6本足のトカゲのメタルフィギアを戦闘マップ上に置くマスター。
GM:魔王は6本足の巨大なトカゲのような魔物に変身します。――「さぁ、大いなる母の再誕祝いだ。運命の勇者よ……お前の血で、紅い華を裂かせようじゃないか」

シーン4:混沌軍最終決戦!

魔王がその姿を変える!巨大な6本足の蜥蜴……その口からはチロチロと地獄の業火が漏れていた。
その右には道化の仮面を付け、横笛を構える狂楽師サルガク。
その左には漆黒の服を纏った少女、裏切り道を違えたリーン。
そして……勇者達と相対するように宙に浮き上がったミスティ――その髪は深い藍色に変り、底知れぬプラーナを放っていた。
GM:では戦闘です! さて、サルガクは戦闘に自主的に参加しません。もっとも、サルガク自体はちゃんと、戦場に存在するのでサルガクへの攻撃は可能だ。
リーン:自主的に参加しないっていうのは、自分から攻撃しないって事?
GM:その通りです。ただしその代わりに、毎戦闘ターンの始め、全員サルガクと精神ジャッジで対抗判定をしてもらい、サルガクに負けると『夜想曲』の効果でイニシアのカウントが15下がります。
シャルマ:つまりサルガクはイニシアを下げる演奏を永遠と吹いているって事ね?
GM:そういう事。ってなわけで全員精神ジャッジをどうぞ(コロコロ)……サルガクは33です。
イシル:プラーナ解放(コロコロ)……成功!
シャルマ:プラーナ解放(コロコロ)……私も成功!
ルオ:……大丈夫! 精神は強くなって行ってるから(笑)
イシル:めぐみ殿は?
めぐみ:「ジョニーさんが守ってくれたんです」――胸元で勾玉の組み合わさった首飾りが光っています。
シャルマ:その首飾りって特殊効果あるの?
めぐみ:はい♪ さっきマスターと話したのですが、ジョニーの持っていたプラーナの内包値と解放値が、首飾りには溜まっているって設定にしました。なので私はプラーナが2人分持っている事になるんです♪
ルオ:いいなぁ〜〜でもめぐみちゃんは自分のプラーナ量が20だし……二人分でちょうど良いのかも(笑)
イシル:完全に愛の力だな(笑)
GM:ちっ…サルガクの演奏を誰も聞いてりゃしねぇ(笑)
ルオ:それどころじゃないし(笑)
GM:(コロコロ)……ちなみに魔王のイニシアは87です。まぁ最初はこっちだね(1D――コロコロ)……4番なので、3本足のトカゲ状態の魔王が叫ぶ――「コオオオオオオォォォォン」――全ての補助魔法の効果を打ち消します。なんか序盤じゃ意味のない攻撃をしたな(笑)
ルオ:次は……67で、また魔王か……。
GM:(コロコロ)……1番なので魔法攻撃か(コロコロ)……発動、射程3スクエアで『夕焼けの反乱(バーニング)』――イシル以外は全員入るでしょ?
※『夕焼けの反乱(バーニング)』――精神ジャッジ20に失敗すると一番近いキャラに素手で攻撃を行う。効果は1ターン。
ルオ:(コロコロ)……成功! そんなことに精神は揺さぶられない!(笑)
シャルマ:プラーナ解放(コロコロ)……大丈夫、成功。
めぐみ:失敗しました〜〜(笑)
イシル:おいおい、めぐみ殿はすでに『人狼』だから、素手の攻撃力はこの中でトップクラスだと思うぞ?
シャルマ:そうか! 誰だ、めぐみちゃんに一番近いのは!
ルオ:私〜〜(笑)
シャルマ:頑張れ(笑)
GM:ではさらに魔王(コロコロ)……5! 物理攻撃! 一歩移動して勇者に攻撃、魔王の口から闇の塊を飛ばす! よく見ればその塊には白いものがたくさん混じっている。その白いものは骨・骨・骨……死体弾って感じか?(コロコロ)……命中が2ゾロで24!
ルオ:(コロコロ)……回避した。
GM:ルオが避けたなら、そのまま貫通、同じスクエアにいためぐみちゃんに命中するぞ。24命中は変わらず。
めぐみ:(コロコロ)……「ジョニーさん!」 勾玉のプラーナを使って回避しました♪
イシル:やっと俺の番か……正面にいるリーン殿を最後の説得だ。
リーン:来なさい(笑)
イシル:「最後に問う。自ら選んだ道に後悔は無いな」
リーン:「何度言わせればいいの?……私に後悔は無い」
イシル:「………………」――2歩移動後に通常攻撃、ただし3MP消費で射程が延びる、風裂く刃から鎌鼬が放たれる!――「切り裂け!」(コロコロ)……命中29!
リーン:避けないわよ?
イシル:(コロコロ)……ダメージは36点!
リーン:鎌鼬に手を突き出し、バシっと受け止めます。私の手を少し切り裂く鎌鼬――『無垢の幸運』(コロコロ)……ダメージ減少で16点入った。
イシル:さらに剣を鞘におさめ――「全力で来た方がいい。手加減はしない」
リーン:手から頬に飛んだ血の一滴を一瞥しながら――「どうやらそのようね。でも私が全力を出すほどの相手かしら?」
GM:次は勇者です。
ルオ:魔王を倒せば、もしかしたらリーンさんも……と甘い希望を持ちつつ、魔王の一歩前まで移動、そのまま『衝撃波』で攻撃(コロコロ)……命中30! さらに『光の刃』を使用!――「くらえぇ!」
GM:「光の刃か……」(コロコロ)……ファンブル(笑)
ルオ:「これが魔剣ティアマトーの力!」(コロコロ)……65点の魔法ダメージ!
GM:(コロコロ)……少し効いたかな。
ミスティ:その時です。――『さぁ、闘いなさい』――魔王、サルガク、リーンの三人から黒いオーラがほどばしる! プラーナ全快!(笑)
リーン:「凄い……力が流れてくる」
GM:サルガクも――「さすが我等が母でございます」
ミスティ:私の声は、普段のミスティの声ではなく、それは直接頭に響きました。
シャルマ:次は私ね――「急いだ方がよさそうね」――サルガクに近接して終了。
リーン:私は魔術師の『ドロウルーン』を使用です。行動カウントが遅れます。
GM:さて、魔王タラスです。(コロコロ)……5、物理攻撃――ルオに(コロコロ)……死体弾が命中28!
ルオ:(コロコロ)……受け成功!
GM:六本足のトカゲと化した魔王の口から、累々たる骨と闇のオーラを捏ねたような死霊弾がルオを襲う!(コロコロ)……ダメージは49点。
ルオ:(コロコロ)……ファンブル! ここは素直に――「これが、魔王の力なの!?」
めぐみ:次は私です。混乱しているのでルオ先輩を殺すために近接します!
ルオ:「め、めぐみちゃん!?」
めぐみ:でも、さっき受けた魔法の効果は、このラウンド中だけなので、もう行動の残っていない私はここで正気を取り戻します――「私は……何を…………」
ルオ:「大丈夫めぐみちゃん! 魔王の魔力に負けないで!」
めぐみ:「は、はい! ごめんなさい! ……ジョニーさん私を守って」――形見の勾玉を握ります。
ルオ:私は魔王タラスに問い掛けます――「魔王…あなたはなぜ世界を滅ぼそうとするの?」
GM:「それが世界創生より定められた運命だからだ。勇者よ、お前さえその一つの歯車に過ぎない……」
ルオ:「世界崩壊が運命だなんて」
GM:「それが宿命(さだめ)だ」
ルオ:「そんな……」――カウントを落とします。
シャルマ:さぁ、この邪魔な演奏を止めるわよ。(コロコロ)……プラーナ解放で命中34!
GM:(コロコロ)……くそ、32だ!
シャルマ:プラーナ使ったのは正解だったようね! 『幸運の一撃』使用! さらにプラーナ全開!(コロコロ)……86点の魔法ダメージ!
GM:サルガクは斜めに切り裂かれ、そのまま時空の狭間へと消えていく――「そんな、わたくしの演奏はまだまだ続くと言いますのに……」
シャルマ:「消えなさい。あなたの演奏は聞き飽きたわ」
GM:「魔王様……」――サルガクは消えます。
シャルマ:よし、サルゲク撃墜!
リーン:「狂楽師サルガク……ずいぶんとあっさり退場するじゃない。私は違う……」――『超魔導』をイシルへ、そして(コロコロ)……『ナハトム・ズィーク』発動!
イシル:抗魔ジャッジが自動的にファンブルだから……マイナス2からスタート!?
リーン:闇の大爆発! (コロコロ)……41点ダメージ!
イシル:ぐはっ! 全部喰らう…正確には43点ダメージだ(笑)――「くそっ、リーン殿……」
リーン:「まだ倒れないの? 闇の炎が骨のずいまで焼き尽くしたはずなのにね」
イシル:「まだだ、まだ倒れるわけにはいかない」
リーン:「ふんっ」
GM:さて、次は魔王です(コロコロ)……5! 物理攻撃、死霊弾が(コロコロ)……シャルマに(コロコロ)……命中28!
シャルマ:(コロコロ)……駄目。ふいをつかれた!?
GM:(コロコロ)……ダメージは48点。
シャルマ:瞬間的にプラーナ解放!(コロコロ)……3点通った――「魔王タラス……次はあなたの番よ」
ルオ:私の番! 私が魔王の言葉に迷っていると魔剣ティアマトーが光り輝く! ティアマトーは世界そのものなので、私はラースの声を聞く!
リーン:『イタイヨ〜クルシイヨ〜〜』(一同爆笑)
ルオ:いやー! そんな声違うーー!(笑)
GM:ではラースの声をルオは聞く、それは決して諦めない不屈の声だ。たとえどんなに破壊されても、再び復興のために燃え上がる、ラース=フェリアの声!
ルオ:「そうだよね。私はあきらめない……私が諦めたら……まだ、私にはできることがある!!」――『光の刃』で(コロコロ)……魔王に命中37!
GM:(コロコロ)……回避30!――「愚かな」
ルオ:「愚かなんかじゃない! それは、私だけじゃない、この気持ちは皆の思いだ!」(コロコロ)……88点の魔法ダメージ!
GM:「……だからどうしたと言うのだ」
ルオ:「さすが……これぐらいじゃ倒れてくれないか……」
GM:「ふっ…我等が母のいる限り、俺に負けは無いわ!」――さぁ、2ターン目だ。みなイニシアを振ってくれ。

シーン5:闇の聖女リーン=ハインリヒ

GM:第二ターン。最初は行動値86で魔王が最初の行動(コロコロ)……「『夕焼けの反乱(バーニング)』……さぁ、我等が母の声に耳を済ますが良い……」(コロコロ)……シャルマのみに命中!
シャルマ:プラーナ解放! (コロコロ)……成功! 耐えた!!
GM:次!(コロコロ)……4だから付与魔法解除(笑) 魔王は雄叫びを上げ、全ての付与魔法を解除しました。
シャルマ:でも、今誰も付与魔法なんてない(笑)
ルオ:うん(笑)
リーン:魔王様! もっと行動は考えて!(笑)
GM:おのれ(笑) 次は(コロコロ)……ちっ! また物理攻撃だ(コロコロ)……めぐみちゃんに命中26! おかしいランダムで攻撃方法選んでいるからか、必殺技の"3"が出ない(笑)
イシル:ランダムで必殺技って……ずっと3しか出なかったら、どうするつもりだったんだか。
GM:それは全員に死んでもらうしかないだろう(笑)
めぐみ:(コロコロ)……ジョニーさんのプラーナを使って避けました!
イシル:やっと俺のところまで来たか、魔王の連続攻撃がやっと終わったよ(笑) 俺はリーンの所までカウントを下げるぞ!
リーン:ほほ〜う。
イシル:にやり(笑)
ルオ:「魔王タラス! あなたを倒すまで、私達は諦めない!」(コロコロ)……『光の刃』で命中25!
GM:(コロコロ)……なんとファンブル(笑)
ルオ:ダメージが(コロコロ)……クリティカル(コロコロ)……92点!
GM:(コロコロ)……ついに残りHPが半分になったな(笑)
ルオ:まだそんなにあるの!?
GM:ふっふっふっ!
シャルマ:私は呪文詠唱でカウントを下げるわ。
リーン:イシルを睨みつけたまま私は『ドロウルーン』!
イシル:だが、それは同カウントで俺が行動! 『肉を斬らせて』を使用! (コロコロ)……命中28!
リーン:(コロコロ)……無理。
イシル:さらに対抗で『急所突き』を使用! プラーナを全部解放! (コロコロ)……ダメージ74! 居合いが煌き――「これが俺の本気だ」
リーン:「………………」――マイナス10からスタート(笑)
イシル:刃を鞘に納め――「手ごたえ…有り」
ミスティ:そこで割り込みます。
GM:許可しましょう(笑)
ミスティ:私の闇のオーラは消え、代わりに魔剣リンドヴィルが光輝いている。私はリーンさんを抱き締めています。つまりイシルの刃は私を切り裂きました。データ的には『命の盾』を使用します――「イシル……」
イシル:「なっ……ミスティ! 意識を取り戻したのか!?」
ミスティ:「イシル……駄目です……誰かを信じる事、自分を信じる事、それが強さです……もっと自分を信じて……仲間を…信じて……」
イシル:「だがミスティ、リーン殿は!」
ミスティ:「リーンさんは……仲間です……」――私を取り巻く闇のオーラを、魔剣リンドヴィルが強く輝き抑え込んでいます。
イシル:「ミスティ……お前」
ミスティ:「私にとって……みんな…誰一人欠ける事のできない…大切な…とても大切な……仲間です……だから」――とダメージが入ったところで、私は倒れます。リーンさんを抱き締めていたので、そのままもたれ掛かります。
リーン:「………………」
シャルマ:その瞬間、"母"からのプラーナ供給が失われ、魔王タラスの戦闘能力値が全てマイナス5される!
GM:なにっ!?
ミスティ:では、それで行きましょう(笑)
GM:なぜミスティが決めるかな(笑) まぁマイナス5ぐらい別にいいでしょう!
シャルマ:いいんだ(笑)
GM:魔王が言おうか――「母の力を押さえ込む程の力を持ちながら、それを使わずに倒れる道を選ぶとはな……愚かな」
ルオ:「タラス!!!」
リーン:ミスティから離れて距離を取る――「そうね、力は使うためにある。ミスティもルオも、何もわかっていないわ」――自らのプラーナを解放! 立ち昇る冥の波動!
イシル:「リーン殿! まだやるのか……」
リーン:「私はまだ戦える……でも、もうあなたはボロボロね?」
イシル:「リーン殿……」――悲しそうに呟いて、まるでリーン殿を無視するかのように、ミスティの元へ近寄りましょう。
リーン:私も呟く――「仲間だから信じる? 信じるから強い? 違うわね……あなた達が私の道と違う道を歩み出した時から、あなた達を仲間だとは思っていなかった。それに私の求める強さは――誰に屈する事もない…自由な力…」
GM:次はシャルマ。
シャルマ:(コロコロ)……『ヒーリング・ウィンド』発動! 特殊能力『ロングレンジ』で1スクエア射程を伸ばし、離れたイシルを回復! 20点回復! 暖かな風がイシルを包む!
めぐみ:私の行動です♪ シャルマさんもイシルさんをカッコよく補助演出しているので、私もルオ先輩を補助演出します。『プラーナ譲渡』能力で私自身のプラーナを全て譲渡致します――「ルオ先輩受け取って下さい! 百の力です!!」――私の全部、20点譲渡!!
GM:イシルを、そしてミスティを中心として風が巻き起こる! そしてルオからは2人分の…いや、2人と1匹分のプラーナが立ち昇る!!(笑) 魔王は行動を遅らせよう。
ルオ:私も遅らせます。
リーン:私のターンです。さっき『ドロウルーン』をしたので今回発動する魔法のダメージは上昇します。もちろん、狙いはイシルとミスティの居るスクエア(コロコロ)……『ナハトムズィーク』発動。
イシル:範囲魔法……ミスティ耐えられるか?
ミスティ:イシルに斬られたので、どうでしょう?(笑)
リーン:何か勘違いをしているようね? 『魔力誘導』で対象はイシルのみ。プラーナを費やしてダメージが(コロコロ)……クリティカルで87点! さらにイシルはさっき、私にダメージをくれたので特殊能力『報復』が発動! 追加で5点……合計92点ダメージ!――「これが私の求めていた力よ」――イシルを取り巻く風を闇の爆風が吹き散らす!
イシル:その爆風が終わった後、俺は爆発前と変らずに立っている。『奮起』を発動でダメージキャンセルでHPも回復!
リーン:「………………」
イシル:俺のターン。刃は鞘に入れたまま、無防備に懐に手を入れると、虎の子なハイパーヒーリングポーションをミスティに飲ませる。まるで爆発などなかったかのように。ミスティは(コロコロ)……90点回復。
ミスティ:「う…」――目を開けます。
イシル:それを確認して安心する。
リーン:そんなイシルに嫌味に言おうかしら――「ありがとう、イシル♪ 母の器を治してくれて」
GM:まったくだ(笑)
イシル:「……まだ、そんな事を言うのか。こいつを、ミスティという少女ではなく――"器"としてでしか、見ないと言うのか?」
リーン:「関係無いわ、そんなの。呼称の違いに何の意味があるの?」
イシル:「ミスティの言葉を聞いていなかったのか……リーン殿」――ハイヒーリングポーションをリーン殿へ投げよう。
リーン:「仲間……そう、言っていたわね」――ポーションを受け取りましょう。
イシル:「なら――
ミスティ:「リーン……さん――
リーン:ハイヒーリングポーションを地面に落とします。

――パリィンッ!

リーン:「必要の無いものだわ……これも、あなた達も」――そう言いながら、この戦場と次元との際まで来て――「でも、ミスティには2度も助けられた事になるわね……いいわ、これ以上の戦闘は止めましょう」
ミスティ:「リーンさん」
リーン:「運命が再び私と交わるのなら、それまで生きている事ね……」――魔王と対峙するルオを見つめて――「あなたもね……」――後ろの次元の狭間へと身を投げる! 闇の炎が巻き起こって私は消えます。
イシル:逃げたな(笑)
リーン:逃げました、ちょっと逃げるタイミングを計ってたの(笑)

シーン6:振り斬れ! 最後の一撃を!!!

サルガクが消え、リーンが逃げ、そしてミスティは大いなる母を抑えた。
残るは1人……魔王――タラス!!!
シャルマ:私はめぐみちゃんと同スクエアに移動、これでルオとめぐみちゃんには防御魔法が対抗でかけれる。
めぐみ:私はプラーナも尽きたので防御です。抗魔力に闘気組替えします。
GM:さぁ、ついに魔王の攻撃ですな――「母の目覚めを妨げられるとはな……その絆、断ち切っておくべきか……」――魔王の唸るような声が地響きのように木霊する。地面が罅割れ、中に小石が舞う。
シャルマ:「なんて魔力なの……来るわよ!」
ルオ:ティアマトーを握る!
GM:「古(いにしえ)よりも呼び覚まされし、暗黒よりも暗き紅――舞い踊れ、漆黒の炎よ」――ミスティ以外の全員、足元から紅い魔方陣が展開、一瞬で吹き上がる黒と紅の炎! 魔法ダメージ100点!!
ミスティ:それは魔法ですか?
GM:違う。特殊能力による必殺技だ!
ミスティ:それでは『魔破』は使えないです。
シャルマ:私はプラーナとダイス目で何とか耐えられるはず……めぐみちゃんに『レイシールド』(コロコロ)……抗魔力+15しなさい!
めぐみ:助かります♪
シャルマ:そして私はプラーナ解放!(コロコロ)……クリティカル!(笑) HP4で耐えた。重症で膝をつく!(笑)
イシル:俺もプラーナを全開放だ!(コロコロ)……ダメージが49通って、残りHPが64――重症値は14だから、HP15点で俺はぎりぎり立ってる!
めぐみ:せっかくシャルマさんにかけてもらったけど駄目でした!
ルオ:どうしたの?
めぐみ:HPがマイナス21です(泣)
イシル:死亡判定か。
めぐみ:ちょっとマスターに相談があるのですが……私のプラーナ内包値は20しか無いので、ここで死亡判定をして内包限界値を減らすより、形見の三連勾玉から、ジョニーさんのプラーナを引き出せる特殊能力が消失して構わないので、ジョニーさんに助けられたいです!
シャルマ:いいんじゃない、かっこいいし(笑)
イシル:ジョニーか(笑)
GM:OK! それで行こう(笑) めぐみちゃんが炎に包まれ死を覚悟したとき、首から下げた胸元の首飾りが輝き、目の前にジョニーが現れる!
めぐみ:「ジョニー……さん?」
GM:ジョニーはめぐみちゃんを抱き締めると、その身を呈して炎から守る。魔王の放った炎が終わった後、めぐみちゃんは無傷の自分に驚くんだ!
めぐみ:「ジョニーさん……あなたが、守ってくれたんですね……」
GM:じゃあ三連勾玉の特殊効果は失われたって事で(笑)
めぐみ:構わないです。特殊効果なんて無くても、これは大事なジョニーさんの形見ですから♪
リーン:ところでルオは大丈夫だったの?
ルオ:私はまだ振ってない。でもここで宣言! 魔剣ティアマトーの力を完全解放!
イシル:おお、全ての守護者に会った効果か!
ルオ:それにより魔剣ティアマトーの特殊能力も私自身のものとなるってマスター言ってたよね? だからティアマトーの持っている特殊能力『陰の気』を発動! 私は特殊能力の対象にならない!! ティアマトーの一振りで炎を消滅!
一同:『おお〜〜!!』
GM:ルオの足元から吹き上がった赤黒い炎は、剣の一閃で吹き散らされる! そして行動はルオだ!!
ルオ:「魔剣、ティアマトーよ!!!」――白い光が剣からほどばしり、時空を越え全てを白一色に包む! それと共に私自身も白く輝く! それはフォーラのトランス状態!
シャルマ:「あの状態はあの時と一緒……"魔の森"を、仲間を、全てを消滅させた……あの時と……」
イシル:「違うぞシャルマ。勇者殿の瞳を良く見るんだ。あの輝き、あれは勇者殿自身の眼だ!」
ルオ:そう、私は正気を保っています!――「闇の運命、死の運命…今、ここで断ち切る!」――(コロコロ)……命中34! 対抗で『生命の炎』HPをプラーナに変換! もうちょっとで重症値!
GM:(コロコロ)……それは避けれない。だがHPは残り200ちょい、まだまだ耐えられるはず!――「運命は変えられぬものだ!」
ルオ:全身を白い光に包まれながら、落ち着いてティアマトーを水平に構え、剣を持ってない左手が紫色に染まる。
ミスティ:「あの構えは……?」
イシル:「そうか、ミスティは初めて見るんだったな……それにしても、ティアマトーでの使用は勇者殿も始めてのはず……」
ルオ:その左手を水平に構えた剣の上に置き、そして…抜くように手を流すと、魔剣は炎に包まれる! しかも今回は『光の刃』を使用! 剣の炎が白く輝く!
シャルマ:「なんという眩いオーラなの!?」
ルオ:超対抗で『生命の刃』! ちょうど重症に入って『不屈』で立ち上がる! さらに重症状態で『覚醒』が発動! プラーナの解放限界値を超える! 私は今ティアマトーと一体化しているから、両方とも出せるだけプラーナを解放!!!
めぐみ:「凄い…全てのプラーナがティアマトーへ凝縮されて行く……」
GM:演出的に魔王は闇の死体弾を数発吐き出す!
ルオ:『小さな奇跡』で全て浄化!!(笑)
GM:そこで使うかい!(笑)
ルオ:最後にタイミング本文で3回まで使えるティアマトーの特殊能力『大いなる怒り』を限界まで使って、クリティカルを3回振ったあと(コロコロ)……6! 刃から白い竜となり魔王を飲み込む! 合計236点!!!――「これが私の全て! 皇竜剣奥義…紫炎"光"!!!!!」
GM:(コロコロ)……駄目だ、クリティカルしない!――「そんな……馬鹿な……」
運命の勇者ルオが放った純白の竜! その光の渦に魔王タラスが飲み込まれていく!
――グアアアアアアアアアァァァァァッ……――
大きな音を立てて崩れ落ちる6本足の蜥蜴。

ついに、魔王タラスを倒したのだ!
ルオ:全力を使い果たして、ティアマトーにすがりながら膝立ち――「勝っ…た……」
GM:魔王の身体は次々と部分的に霧散して行く!
イシル:ふらふらになりながらも、俺は魔王に近づく――「魔王タラス、お前には一つ聞く事がある。アルゲルから聞いた…俺に、この呪いをかけたのは貴様だと……」
GM:魔王は倒れたまま苦しそうにイシルを見ます――「呪い?……まさか貴様…あの時の小僧か……」
イシル:「あの時?」
GM:「ぐふ……ふっはっはっはっはっはっ! これは愉快だ!……ど、どうだ、その後の食物としての人生は上手く送れたか?」
イシル:「やはり貴様だったのか! なんで俺にこんな呪いを!!」
GM:「そうだとも……どうせ貴様達はこの次元空間から逃れられないのだ……元の世界へも戻れず……永遠に彷徨い続けるのだからな……いいだろう……冥土の土産に教えてやろう」
イシル:「………………」
GM:「……お前こそ……お前こそ"終わりの魔剣バハムート"の所持者なのだ」
イシル:「"終わりの魔剣バハムート"……所持者?」
GM:「だからこそ……邪魔な貴様には呪いをかけさせてもらった……もっとも……今まで生き残り……さらに"始まりの魔剣ティアマトー"の所持者である運命の勇者と共に、ここまで来るとは…どうやら貴様も、運命の歯車の一つであるらしい……ふっはっはっはっはっはっはっはっはっ…………」――魔王はそのまま霧散する。
シャルマ:演出で立ち上がるわ、周囲を見て状況把握! 実際にこの次元回廊から逃げられそうにないの?
GM:シャルマが見ると、この魔王城シャリトー=シャトーは壁などが無く、異次元空間が剥き出しで見えるのだが、その背景の向こう、炎のように赤い空間へとこのシャリトー=シャトーが流されていっているね。
シャルマ:「まずいわよ、このままだと炎の精霊界に飲み込まれるわ! みんな、早く私の周囲に!」――『テレポート!!!』

シーン7:勇者の決断

そこは次元の狭間……夢幻界に上下を挟まれた精霊界。
魔王城シャリトー=シャトーが火の精霊界へと流れていく、瞬間的に魔法で転移した勇者達。
そして再会する事となる――
GM:シャルマの『テレポート』で全員が転移した先は、まだまだ異次元世界だ。もっとも、赤い精霊界は遠く彼方だから、まぁ安全かな。
シャルマ:「ここまで来るのが限界ね」
めぐみ:「とりあえず助かりました……」
シャルマ:「でも、魔王の言うようにここから先は、行けそうにないわね」
めぐみ:「そんなぁ、せっかくジョニーさんに救ってもらった命なのに……」
GM:と、イベント発動! 赤い甲冑に身を包んだ騎士が現れる!
ミスティ:誰でしょう?
GM:君がハッと息を飲む爺さんだ(笑)
ミスティ:「お爺ちゃん」
GM:「久しぶりじゃな」――ミスティには優しく微笑みます。
シャルマ:「あなたは……フレイスの闘技場で死んだはず?」
GM:「わしの存在は元々こっち側にある。あの時死んだのはわしが世界へと顕現する為の仮初めの肉体じゃ。もっともこの次元であろうと、わしが自由に行動できる時間は限られておるがのう」
シャルマ:「あなたは……」
GM:ってなわけで老騎士ザイアンお爺ちゃんは、ルオを見つめる――「運命の勇者よ…わしはここで決断を迫ろう」
ルオ:「私?」
GM:「ミスティを放っておく事は、いつ復活するやもしれぬ"大いなる母"を野放しにする事に繋がる……ここでその肉体ごと消滅させるか、この次元にて封印するか……勇者よ、お主に決断を委ねよう」
ミスティ:ちょっと身体が強張ります。
GM:ルオの手の中で、魔剣ティアマトーが脈打つ、邪悪を滅ぼそうとルオの意識を侵蝕しだす! 精神ジャッジをどうぞ。
ルオ:えっと……今振らなきゃ駄目ですか? 後で振るのでここは演出したいです!
イシル:おお、初心者だった勇者殿が演出で乗り切ろうとしている(笑)
GM:素晴らしい成長っぷりです(笑) 認めましょう。
ルオ:ありがとうございます。私は言います――「………………消滅も封印もしない」
ミスティ:えっ?って顔をして勇者様を見ます。
GM:「それでもし、"大いなる母"が目覚めたらどうするつもりじゃ。今、ミスティの身体には数億のプラーナと限りない混沌のオーラが溜まっておる。いつ爆発してもおかしくない状態じゃ」
ルオ:「それでも…私は仲間を救うため、ミスティを助けるために闘う……だって、ミスティは仲間だから」
ミスティ:「勇者様……」
GM:「ミスティ……本当に良い仲間を持ったな」――お爺さんはミスティに微笑む。
ミスティ:「はい…本当に」――ちょっと涙です(嬉)
GM:「ならば、かの者が第二の剣"終わりの魔剣"が在りし第八世界ファージ=アースへと、お主たちを案内してくれるじゃろう」
シャルマ:「かの者?」
GM:「勇者ルオ、イシル、シャルマ、めぐみ……そしてミスティ。いずれまた会う時が来よう。じゃがその時は、全てを賭けた今よりも過酷な戦いが始まっているじゃろう。その時まで……さらばじゃ」――お爺さんは赤い光を放ちながら消える。
シャルマ:「ちょっと待って! まだ魔剣の話も詳しく聞いてないのに! だいたい案内役の"かの者"って誰よ!!」(笑)
GM:(口調を変えて)「ぽっくんのことですポン!」
一同:『うわああああ!』(笑)
シャルマ:なんとなく再登場は期待してたけど、予想通りのタイミングでムカツク!(笑)
GM:ポンポンはミスティの赤い肩当ての上に乗っかって――「さぁご主人! ぽっくんの目が示す方向へと進むですポン!」――"メキョ!"と眼を見開くと赤い光線が進むべき道を示す!
イシル:また見開いてるしな(笑)
ミスティ:赤い肩当ての上にポンポンですね……専用席な感じです(笑)

シーン8:天使達の使命

再会したポンポンの示す方角へと勇者達は進む。
しかし、その途中でシャルマは気が付く、その慣れ親しんだ気配に……――
シャルマ:「ルオ、みんな…私はここで別れる事にするわ」――私は途中で止まります。
ルオ:振り返りながら――「なんで? ここまで一緒に来たのに」
シャルマ:「私は第五世界エルフレアの出身でね。やっぱり、故郷も気になるのよ……それに、それ以外の他の世界もね」
めぐみ:「シャルマさん行っちゃうのですか?」
シャルマ:「この先の第二の魔剣は、あなた達に任せるわ。大丈夫、きっとあなた達ならやれる」
ルオ:「うん。わかった! シャルマ、また会おうね!」
シャルマ:「ええ」(笑)
ルオ:「行こうみんな! 光の先へ!!」
シャルマ:見送ったあと翼をはためかせて、何処かへと飛んでいく。途中、どこからともなく5つの影が私に寄り添うように飛び集まってきて合流して、私の第一部はこれでお終い(笑)

シーン9:さよならは言わない……なぜなら――

ルオ、ポンポン、めぐみ、ミスティ、イシル……5人が次元の狭間を進んでいく。
目指すべき世界の目指して……
いろいろあった旅も、もうすぐ終ろうとしていた。
GM:さぁそろそろ終了だが――
ルオ:じゃあ、ポンポンの示す先に進みながら私は話し出します――「ラース=フェリアへと初めて来た時、あの時は私とポンポン、リーンさんとめぐみちゃんの4人だった」
めぐみ:「違いますよルオ先輩! 九十九もいますから5人です♪」
ルオ:「ふふふ…うん、そうだったね♪」
ミスティ:突然言い出す勇者様に、どこか不安を感じて――「勇者様?」
ルオ:「でも今度は、私とポンポンとめぐみちゃん、それにミスティとイシル……。ありがとう、みんな」
ミスティ:「それは、こちらの台詞です勇者様」――微笑んで。
ルオ:「ルオ」
ミスティ:「……え?」
ルオ:「もうルオって呼んで欲しいな、遠慮しないで♪ 仲間でしょ?」
ミスティ:「………………はい、ルオさん…」――顔は髪の隠れている方から、嬉しそうな口元が映って呟きます!
ルオ:「うん♪ そうそう、イシルもだからね!」
イシル:「ん?……あ、ああ」――俺はどこか上の空……最後の魔王の台詞が繰り替えされ――

――「お前こそ"終わりの魔剣バハムート"の所持者なのだ」――

イシル:「(俺が魔剣の所持者……か)」――"ふっ"と笑いましょう。
めぐみ:「どうしましたイシルさん?」
ミスティ:そっちを見ましょう。
ルオ:不思議そうに見る!――「なになに?」
イシル:「いや……なんでもない」――ポンポンの示す光が目前へと迫り、俺の答えが無いまま場面はホワイトアウト。
GM:しちゃ駄目だろ!
イシル:え〜〜カッコ良く終わりましょうよ!
GM:ルオの最後をまだやってない、忘れたわけではあるまい。精神ジャッジ35だ!
ミスティ:やっぱりやるのですね?
GM:先に言っておこう。真龍伝説も今日のセッションで一区切りだ! ダイス目によってはいろいろ次回から変るから(笑)
ルオ:うう……なんだか頑張らなきゃ! えいっ(コロコロ)……――
あの日の朝も、目覚ましで起きない私を母が仕方なさそうにお越しに来て、いつもと同じ毎日が始まる――そう、私は思っていた。
しかし、私の常識と日常はとんでもなく突然に、彼方へとすっ飛んで行った。
――「起きるですポン! 何寝てるですポン!! 早く起きるですポン!」
条件反射で胸の上に乗っていたポンポンを壁まで振り払った。
――「ヘブシッ!……です…ポン……」
「ですポンって何よーー!!!」

GM:(ルオの振ったダイス目を見てから)――イシル、君は気が付く。ルオの体からじわりじわりと白い光が輝き始めているのを、もちろんその光は神々しい。
ルオ:ご〜め〜ん〜!!!
イシル:「大丈夫か勇……いや、ルオ?」
ルオ:「う……ん、なんでもないよ」――我慢する!(笑)
ウィザードとして覚醒し、ポンポンに言われるまま魔剣ティアマトーを手に入れた私は、さらに凄い冒険をする事になった。
地球を飛び出し、別の世界へ――その世界はラース=フェリアと言った。
「ここは……どこ?」
ラースに初めて着いた私達を、1人の戦士と1人の女性が迎えてくれた。
――「ここは…第一世界ラース=フェリアです」
――「勇者様、あなたが来るのを待っていました」
「え、え? 私を……ですか?」
GM:ルオは一生懸命に我慢するが、その光は留まらない! 少しずつ少しずつ光が強くなってくる。
めぐみ:「ルオ先輩!?」
イシル:「ポンポン! どうやったらルオは止まるんだ!」
シャルマ:(暇なのでポンポン)『無理ですポン! ただ、一つだけ言える事は……ご主人は早く離れた方がいいですポン!』(笑)
ミスティ:うわ〜〜(笑)
言われるがままに敵と戦って、言われるままに勇者になった。
初めて守護者と会ったのは空のシュローティアという所だった。
――「運命の勇者よ……これから全ての守護者に会うが良い……そしてティアマトーの力を全て解放させるのだ。古代神の陰謀にくじける事なくな……」
「わかりました」
私は言われるままに頭を下げていた、現実離れした世界で、私は勇者になっていた。
ルオ:私は決意してイシルに言うの――「イシルお願い、ミスティを連れて先に行って……」
イシル:「………………」
ミスティ:ルオさんに詰め寄ります――「馬鹿言わないで下さい! どうしてです…そんな悲しい事言わないで……私達仲間じゃないですか!」
海のフォーチューン地方、城塞都市アラムートに行った時、心底怖くなった時があった。
窓から差し込む月の光の下、リーンさんの顔から生気がどんどん失われていった。
死ぬ……戦い続けて知っていたはずなのに、私は始めてその現実に衝撃を受けた。
――「リーン殿! リーン殿!」
――「リーンさん……」
「ねぇみんな! この魔剣ティアマトーには不思議な力があるでしょう?」
良いアイディアだと思った。
結果、ミスティの力もあってリーンさんは助かった。
私は勇者だったし、魔剣ティアマトーもある。きっとなんとかなる……そう思った。
目の前でリーンさんが死んでも、どこかで私はそう思っていたのかもしれない……――
ルオ:「ごめん…ミスティ……でも、このままじゃ私、またくり返してしまう……だから、お願い……」
イシル:「ミスティ、俺達が居たらあの時の二の舞になる。信じて先に行こう」――ミスティの手――
ミスティ:「やめて下さい!!」――手を振り払います!
イシル:「ミスティ……」
ミスティ:「ルオさん、諦めないで下さい! 例えルオさんが前のようになったとしても、私は絶対に死にません! それに信じてます! 仲間であるルオさんが、私を斬るようなことするはずがないって!!!」
きっとなんとかなる……そんな思いは嘘だった。
フォーラの森で魔剣ティアマトーは暴走した。
白い衝撃は魔の森を破壊しつくし、そして……そしてミスティまでも……――
ティアマトーの衝撃に、ミスティはその半身を焼く事になった。
――「これは全部、あなたがやったことよ」
「私が…私がやったの? ティアマトー、なんで? どうしてティアマトー!?」
――「剣に求めても答えは無い!」
シャルマの言葉がずしりと来た。私は勇者でもなんでもなかった……ただ、人に言われて勇者を気取っていただけの存在。
どうしようもなくなったらティアマトーのせいにして、自分は何も考えていなかった。
私は勇者失格だ……いや、もともと私に勇者なんて無理だったのだ……そう、あの時は思った。
ルオ:「ありがとうミスティ……でも、お願い……今は……」
イシル:ミスティの腕を引っ張ります。
ミスティ:「やめて! やめて下さいイシル! ルオさんは仲間じゃないですか! どうして一緒に行ってはいけないのですか? 信じていいじゃないですか!!」
めぐみ:「イシル…」――と、ちょっと諦めな仕草で首を振ります。ニュアンス的には首に手刀を叩き込むしかないです――と(笑)
イシル:ど、どうやったらそれが伝わったかの疑問だが(笑)――「すまない、ミスティ」――と首に手刀(笑)
ミスティ:「う……ルオさ…ん…」――気絶します。
失意のまま、それでも私は戦った。
家に帰りたくても帰れない……私は始めて、この世界で孤独を知った。
友達に会いたかった、家で母親の手料理が食べたかった、いつものように日常を繰り返したかった……。
でも、それは無理だった。私はラース=フェリアにいる。運命の勇者でなければならない。
けれど、それを仲間に言うわけには行かなかった。私はずっと胸にしまいこんでいた……――
めぐみ:「先輩、力に負けないで下さい。絶対に負けないで……先に行って待ってます」――光の先へ進みましょう。
イシル:じゃあ俺はミスティを抱えながら――「では、また必ず」――光へ進む!
ルオ:「大丈夫、絶対に追いつくから……きっと、みんなの所へ戻るから……」――と、私は白く輝きながら、一歩…また一歩…とゆっくり光へと近づいて行きます。
GM:では、そこからはマスターが演出しよう。ルオの輝きはその白さを増し、その空間を満たしていく、それはルオが歩く度に、出口であろう光に近づくにつれ輝きが増す。そして――
そんな思いを打ち明けた時がある。
氷のアルセイル……その氷砦の近くで剣の修行をした時だった――
「……私は世界を救うことができるのかな……」
不安のまま私が聞くと、修行をつけてくれた男は言った。
――「犠牲と代償……それは運命と言い換えても良いだろう。お前が世界を救いたいと言うのなら、いずれそれ相応のものがお前の手の中から零れていくだろう……だが、他の誰も犠牲にできない時、他の何物も代償として支払えない時が来たらどうする? お前なら、何を代わりに差し出す?」
その問いに私は答えた――
「……私の……命」
GM:ルオの輝きと異空間の輝きが交じり合っていく。
ルオ:ティアマトーの意識に乗っ取られながら、私は最後に――「絶対……絶対に帰るん……だから――

真竜伝説
第26話「決戦! 魔王タラス!!!」


真竜伝説

Game Master & Author
相原あきと

Illustrator
クラゲ

Cast
Maine Player Character
波乱原ルオ(ebi)
イシュエル=シルヴァーナ(ガルチラ)
リーン=ハインリヒ(karina)
ミスティ(夢月)
政二貴良/めぐみ(伍長)
シャルマ=オーヴェルン(ヒデ)

Prologue Player Character
ローラ
アレイス=ファロット/犬
リューガ=S=ゲイナ/貴族
リリン=スタッカート/武器商の娘
XA−26483/ロボ
クレイ=エルフィーナ
カゼイン=S=ペプチド/兄
シェイン=グロリアス/弟
上条誠
高薙仁

Non-Player Character
クロトワ=フィルナス、マフィン=シルヴァーナ、裕香、渡辺龍、アンゼロット、ポンポン
ジャン=ジャック=カルヴァドス、エリオラ=ステイシア、アナスタシア、カゼル=ガザル
クラマ=ガザル、テール、ナティノ=マゴメノジョ=ナザン、ベルゼン=オズワルド
キョウコ=オノツギ、ロータス=ウエストサイド、ザイアン=フォーチュン、オノルン
アルマジーロ、堕天使セラ、グリューナ王、ヒュウガ、サシャ、アーリマン、キーン、氷天使アスペル
氷天使ゴスペル、聖雨姫セント☆レイン、影狼姫ダーク★ウルフ、アンブレアス=ガェア
ラーガ=ラギア、ブランドー=ピピン、ロイヴァス、シェディ=イクスティム、フィルナ=メイ

Non-Player Character of Chaos
魔王タラス
竜王カイザー
闇雷騎ジョニー=サンダラ
獣魔大帝パンジャ
外道勇者アルゲル=アルガロード
狂楽師サルガク
四神導師シキ
魔王の娘ユーフォリア
大いなる母

Editor
西蓮
SIN

Used RPG SYSTEM
『SEVEN FORTRESS V3』(ENTER BRAIN)
『SEVEN FORTRESS POWERD』(GAME FIELD)
『ナイトウィザード』(ENTER BRAIN)
『スターダスト・メモリーズ 星を継ぐ者』(ENTER BRAIN)
『GAMERS FIELD別冊6 菊池たけしがまいりました!!』(GAME FIELD)

Presented
by Akito Aihara TRPGギャラリー
百年の虚読

シーン10:そして――

 私は運命の勇者になった。
  魔剣ティアマトーを手にこの世界を救う勇者に。
  たくさんの人に出会って、たくさんの人と戦った。
  たくさんの笑顔に送られて、たくさんの涙に胸を打たれた。
  誰もが忘れられない、どれも忘れられない大切な……思い出。

ルオ:
「……友達が……家族が……仲間が……――  平凡な日常から刺激的な非日常の毎日。

  私は驚いたけど後悔はしていない。
  全てが白く染まったその世界で、私は皆の声を聞いた気がした――

――『勇者様……
――『勇者殿!!
――『ルオ
――『ルオ先輩♪
――『勇者様ですポン!
――『ルオ……

  例え何も見えなくても私には解る。
  皆の声が聞こえるから、どこに向かえば良いのか……
  行く方角は決まっている。

ルオ:
「……みんなが……待っている世界へ……――

超長編キャンペーン  リプレイ『真竜伝説』
To be continued

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