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セブン=フォートレス V3 & パワード
超長編キャンペーンリプレイ

――世界名:ファー=ジ=アース 地方名:ローヌ川近辺 場所名:???――

音が聞こえる。
それは旋律。
暗き洞窟の中に響き渡る笛の音。
時に軽やかに、時に激しく。
時に優しく、時に仰々しく。

「ストーンヘンジの方へはアルゲルに向かってもらったわ」
突如、空気を乱すように闇から少女が現れる。
7歳ぐらいのゴスロリを着た少女だった。
「もっとも、それがどれだけ役に立つのかわからないけど……」
笛の音は止まらない。
ただ、少女の報告を聞くため、心無しかスローテンポになっただろうか。
「一応、彼にも伝えておいたわ。あなたの目論見通りに進めばいいわね」
少女は皮肉気に笛吹きに言い放つ。
暗闇の洞窟の中、笛を吹き続ける仮面がニヤリと笑う。
「じゃあね、私はこれからマルドゥークに会って来るから」
少女はそう言うと、現れた時と同じく闇と同化して消え去った。

音が聞こえる。
それは旋律。
暗き洞窟の中に響き渡る笛の音。
時に軽やかに、時に激しく。
時に優しく、時に仰々しく。
その暗闇の中、何かが……

――ドクンッ――

胎動していた。

真竜伝説

第32話「魔剣バハムートをその手に!!」


シーン1:ストーンヘンジへ

朝の食堂でアルゲルやマユリと再会を果たしたイシル達。
明らかに混沌軍の作戦で来ているであろうアルゲルから、何か情報を得ようとしたイシルだったが、
いつものペースに巻き込まれ、結局何の情報も(リーンの情報も)不明のまま朝食が終わる。
その後、イシル達はマユリと共にストーンヘンジへと車で向かった。
車内から外をみれば『観光客立ち入り禁止』の区画テープが張ってあるストーンヘンジが見えてくる。
小夏:「どうしたイシル、元気だせ」
イシル:「いや、なんかもう、疲れた」
小夏:「そんなにアルゲルと別れるのが辛かったのか?」
イシル:「違げーーーよっ!……ああ、もういい!!」
※ちなみにアルゲルをストーンヘンジに連れて行けるわけもなく、ダンガルドに置き去りにしています。
GM:そろそろストーンヘンジが見えてきます。環状列石と呼ばれる古代の遺跡郡ですね。
めぐみ:「あぁ! みなさん見て下さい! あれがストーンヘンジじゃないですか!?」
GM:マユリが説明しよう――「そうですよ。イギリスでも有名な観光スポットです。もっとも最近は謎のエミュレイター(クリーチャー)が出没するので、観光客立ち入り禁止になっていますけど」
めぐみ:「へぇ〜」
GM:と、車はストーンヘンジを通り過ぎて、どんどん南下して行きます。
イシル:「? 直接行かないのか?」
GM:「はい、あそこは確かに世界中でもっともプラーナが集まる場所なんですけど、ストーンヘンジの伝承が伝わるのは別の場所なんです。もしイシルさんがマーリン先生の言った通りの人物なら、今から向かい場所で、扉が開くはずなのです」
ディラン:ストーンヘンジの南か――「もしやウッドヘンジか?」
GM:おお!?――「よく知ってますね?」――とGM共々驚こう(笑)
めぐみ:「うっどへんじ?」――PL共々疑問を口にします(笑)
ディラン:「ストーンヘンジの南に10km程行った所にある遺跡だ。そこは全て木でできている環状列樹と言った所だな」――ふっ(笑)
GM:「マーリン先生の話によれば、ストーンヘンジへの真の入り口はそこで開かれるだろう。との事なんです」――とか言っているとウッドヘンジに到着する。腰ぐらいの丸太がたくさん並んでいる。
イシル:そこへ歩いて行こう。
GM:「では私の案内はここまでです。これ以降は皆さんでがんばって下さい!」
イシル:「君はここまでか?」
GM:「私はこれから、ストーンヘンジの護衛に付かねばならないのです。申し訳ありません」
イシル:「そうか……わかった。魔剣バハムートの事は任せてくれ」――ウッドヘンジに歩いていきます。
GM:と、イシルにだけ声が聞こえて来る――「よく来た。待っていたぞ……」――そしてウッドヘンジ全体に魔方陣が展開、その中心に時空の歪みが生じる!
イシル:「入って来い…と、言っているのか」
小夏:「行くぞイシル!」
ディラン:「私達に選ぶべき道は無い」
めぐみ:「ではマユリさん、行ってきます♪」
GM:「ええ、みなさん気をつけて」(と言いつつ、フォートレスタイルを並べるマスター)
イシル:やっぱりフォートレスかー!!

シーン2:東西南北の飾台

そこは正方形の部屋だった。
部屋から続く通路は4つ、それぞれ東西南北に伸びていた。
また、部屋の東西南北には一つずつ、蝋燭立てのような飾台が置いてある。
ディラン:「正方形の……十字路のような部屋だな。戻る道は無い……か」
小夏:「望むところだ! どうせ魔剣を手に入れなきゃ帰る気ないしな!」
イシル:とりあえず部屋に入ってから周囲を見回し……その触台には何も置いてないのか?
GM:何も置いてないね、何かを置くための台ではあるようだけどね。台を見た人は知力ジャッジね。不思議な文字が書いてある。難易度は40。ディランだけは10以上。遥かな古代の文字だ。
イシル:40!?(コロコロ)……無理だ!
ディラン:成功。
GM:東西南北って書いてある(笑)
イシル:そのまんまじゃないですか!――「おっさん読めるか?」
ディラン:「ああ、"東""西""南""北"と書いてあるな」
イシル:「………………」
ディラン:「嘘を言ってどうする」(笑)
イシル:「いや、何にも言って無いが……」(笑)
小夏:「とりあえず部屋の南に行こうか……別にここにいてもしょうがない」
その後、南の部屋へ進み、さらにそこから西の部屋へと向かった一行。そこには再び台が置いてあった。
GM:部屋の北東の角に置いてある。
ディラン:文字は? あるなら読むが。
GM:"南西"と書いてある。
小夏:南西? 北東じゃないのか?
イシル:もしかしてさっきの中央の部屋の続きなんじゃないか? ちょうどその角は、中央の最初の部屋から見て南西だし。
ディラン:ありえるな。で、ここの台にも何も置いて無いんだな?
GM:何も置いてないね。他にはこの部屋には北に行く部屋と、南と西に行く道がある
小夏:じゃあ南に行く!
GM:ではイニシアを振ってくれ。
小夏:イニシア? (コロコロ)……28。
イシル:なんだ? 嫌な予感がするぞ。
GM:小夏が南から部屋を出ると、そこは左右に伸びている廊下だね。そして君の右手――フォートレスの方角から言うと、ちょうど南西の端っこに、道一杯の光る球体が今にも君に向かって動いてきそうだ。イニシアは君の方が早かったから先に動いていいよ
小夏:それは戻る! 部屋に戻るぞ!
GM:まぁ部屋に扉はついていないし、光の玉は君の目の前を凄い勢いで通過していく。ローリングスパークとでも命名しようか、破壊不可の比実体型魔法ダメージトラップだ。
小夏:もしかしてこのフォートレス、外周には今のローリングスパークが巡回しているんじゃないか?
ディラン:となると、西へ行く道も(3マス×3マスだと考えれば)外周につながっているだろう、危険か……。
めぐみ:北に行きましょ〜♪(笑)

シーン3:立て看板とミニチュア鳥居

そこには古代語で『この先の部屋武器の持ち込み禁止』との看板が立っていた。
GM:そして看板の向こうには扉だ。
イシル:「どう思う?」
小夏:「敵が待ち構えていると思う……が、わざわざ看板がある事を考えると……装備は置いていった方がいいかな」
めぐみ:「脱ぎますね♪」
小夏:「やめろ! お前が言うとなんか嫌だ!」(一同爆笑)
イシル:全力を持って止めてくれる(笑)
めぐみ:え〜(笑)
イシル:「だいたいめぐみ殿は武器持ってないだろ!? 俺は部屋の扉の前で待っていよう」
小夏:じゃあおっさんとイシルは待機だな。
ディラン:いや、私は問題無い。私の持っている魔式邪念鞭は特別製だ、なんせインフィニティウィップとの融合鞭だからな、射程は無限大だ。部屋の外からでも扉さえ開いていれば援護はできる。
イシル:なにもできないのは俺だけか……。
小夏:「じゃあ扉開けるぞー!」
そこに待ち構えていたのは古代のガーディアン(データ的にはナイトウィザードのバルキュリーのパワーアップ版)だった。が、基本的にイシルがいないだけのパーティ……問題なくガーディアンを破壊する。
小夏:「なんかガーディアンから落ちたぞ? また文字が書いてあるからおっさん読んでくれ」
GM:その落ちたオブジェクトは神社の鳥居をミニチュアにした奴なんだが、古代語で"西"って書いてある。
イシル:「これはきっと、西と書いてあった台座に置くんだろうな」
GM:さて、西のオブジェクトを持ったディランだが、すごく力が湧いてくるのを感じる、このミニ鳥居を持っている限り、以降のジャッジは全て3D6に変更だ!
ディラン:「ほう、これは凄いな……」
小夏:おっさん、早く西の台座に置いて来いよ。
イシル:まだまだ先は長いんだ早くしよう。あんたなら『テレポ−ト』で行けるだろ?
ディラン:私の扱いがなんか下っ端っぽくて納得しかねるが……マスター、フォートレス内で『テレポート』って有りなのか?
GM:普通は視界内までだけど、いちいち中央の部屋に戻るのも大変だろうから、中央に戻るだけなら許可するよ。
ディラン:では行って置いてこよう。もったい無いな3Dなのに(コロコロ)……成功、部屋に着いて西の台座に置いて(コロコロ)……うむ、戻って来た。
イシル:じゃあ次はさっきの南西の台座があったの部屋に戻って、小夏が踏み出した南の道とは別の道、西に行ってみよう。
小夏:よし、任せる。俺はもう嫌だ(笑)
イシル:なら俺が一人で行く。イニシアは振る?
GM:いや、別に問題無い。今回はローリングスパークは来ない。
イシル:なんだろう……じゃあそのまま北に向かって――
小夏:「ちょっと待て! 俺の推理を聞かせると、だ。さっきローリングスパークは外周を反時計周りに転がっていった。だからその道を北に向かうのは危険だ。ヘタをするとさっきのスパークが正面から来る!」
GM:(ふむ、そう推理したか……)
イシル:そうか……ならさっきの小夏を同じ場所から廊下に出て、そのまま東を目指しましょう
GM:じゃあイニシア振って?
イシル:小夏ーーー!!(一同爆笑)(コロコロ)……――
小夏:俺に言うなよ!(笑) わかったよ俺も一緒に行ってやる!(笑)(コロコロ)……――
めぐみ:小夏も行くなら、もう全員で行きましょう(コロコロ)……――
ディラン:あまり気乗りはしないがな(コロコロ)……――
GM:えっと……早いのは小夏だね。どうぞ?
小夏:南の通路から出て……通路は西と東に伸びてるんだよな? もちろん東へ全力移動! 7スクエア移動だ!
GM:もう少し先に左に(フォートレス的には北に)入る通路が見えるよ。
小夏:「通路発見! でもなんだかすごい嫌な予感を感じる!」(笑) まぁ俺は先頭だから反時計周りに来ると考えるとめぐみちゃん達が危険かな(笑)
めぐみ:(コロコロ)……大丈夫です5スクエア移動です。
イシル:……俺も7スクエア移動だ。小夏に追いついた。
ディラン:ふ……2歩で終了。真っ先に潰されるのは私のようだな(笑)
小夏:おっさんが死に際にカッコつけてる(笑)
GM:ではローリングスパークの番だね(コロコロ)……6スクエア移動だから(と、小夏とイシルのいるスクエアの前方からコマを動かしてきて、同じスクエアにコマを置く)。前方からローリングスパークが出現して、小夏とイシルのいるスクエアまで来る(笑)
小夏&イシル:『なにーーーーー!!』
めぐみ:反時計回りではないようです!(笑)
ディラン:ふッ(笑)
小夏:目の前から迫ってきてるじゃないか!
GM:飲み込まれた2人は魔法ダメージ<天>の60点固定だ。抗魔力で防御していいよ。
小夏:(コロコロ)……痛ぇ〜〜。
イシル:(コロコロ)……太陽に焼かれた(笑)

シーン4:鳥居の呪い

次のターン、イシルと小夏は強引にローリングスパークを突っ切り、めぐみちゃんもローリングスパークへ突っ込み、イシル達と合流。
ディランはぎりぎりで『ダーム(影から影への移動呪文)』で回避した。
そして一行は、フォートレス的に見て南東の部屋へと到着する。
その部屋には再びミニ鳥居型のオブジェクトが落ちていた。
小夏:「おっさーん」
ディラン:(コロコロ)……うむ、知力ジャッジは10以上だ。
GM:そのミニ鳥居には"南"と書いてある。
ディラン:やはり持つと何か特別な効果があるのか? クリティカルが2つになるとか(笑)
GM:いや、持っただけでは不明だね。
ディラン:なにか特殊な事をしないといけないのか。
イシル:「じゃあさっさと台座に頼むよ」
ディラン:「ああ」(コロコロ)……『テレポート』発動。
GM:ではディランは知覚ジャッジしてみて? 目標値は20。
ディラン:(コロコロ)……ファンブル。幸運の宝石を使用――13だ。
GM:ではここに出る(と、ディランの駒をまったく関係無い場所に置く)
ディラン:「ん? ここは……おかしい、中央の部屋に移動したはずが……ここはどこか?」――まさか……このミニ鳥居の能力は『方向音痴』か?
GM:ピンポーン♪ 移動及びそれに類する行動を取った場合、知覚ジャッジ20に成功しない限り、ランダムな方向に移動してしまいます。
ディラン:もうここには仲間はいないしな……これは参った(笑)

 ――それから十数ターン後――

ディラン:や、やっと合流できた……。何回知覚ジャッジに失敗した事か……。
小夏:「おっさん遅せーよ! 何ターンかかってるんだよ!」(笑)
ディラン:「やっかいな呪いに引っ掛かってな。あのオブジェクトには呪いがかかっている可能性がある。次からは皆気をつけるんだ」
イシル:「ああ、わかったよ」
めぐみ:でも……さっきの方向音痴なら、さっさとプラーナ使って知覚ジャッジに成功すればよかったんじゃないでしょうか?
ディラン:………………気がつかなかった(笑)

シーン5:アイ・キャン・フライ

その後、イシル達は「南」文字のミニ鳥居のあった部屋から、北へ続く扉を開けその向こうの部屋へと入っていく。
そこは一本橋の部屋だった。
細い一本橋の向こうには、ミニ鳥居のオブジェクトが置いてある。
一本橋の底は無数の針山になっており、落ちたらタダではすまない事を主張していた。
ディラン:「どうする? 私は翼を生やして飛んで向こうまで行けるが?」
小夏:「いいよ、おっさんはそういうキャラじゃないし(笑) それに橋渡るのなんてどうせ敏捷だろ? 余裕だよ」
GM:橋を渡る場合は敏捷ジャッジ25。
小夏:(コロコロ)……余裕余裕♪ 到着〜〜! 「ゲットー!」
GM:ゲットした瞬間、小夏は精神ジャッジをどうぞ。
小夏:精神〜!? 俺の低い所を…(コロコロ)……17。
GM:では君は死にたくなった(一同大爆笑)
イシル:なんて直接的な呪いなんだ!!(爆笑)
ディラン:だからさっき気をつけろと言ったんだ!!(大笑)
GM:これは自殺願望の呪いです。目の前には奈落より深い針山が(笑)
小夏:じゃあみんなの方向いて、ちょっと涙を浮べて――「みんな、今までありがとう。俺、皆の事、きっと忘れない。さよなら…姉さんとリーン様に伝えて下さい」(一同爆笑)
イシル:「おっさんやばい! おっさん早く飛べよ!」
小夏:靴を揃えて――「トウッ!」奈落へジャンプ(笑)
イシル:「小夏ー!!!」
ディラン:その瞬間私もジャンプだ! そして対抗特殊能力『漆黒の翼』! そして小夏を助け上げる!
小夏が奈落へと飛び込んだ瞬間だった。
イシルの横で小夏を追うように自ら落ちていったディランを見たのは。
GM:あ、ディランの入ったスクエアは特殊能力を全てキャンセルする区域だ。
ディラン:はッ!?
そして――小夏につられるように飛び込んでいったディランが、
いきなり慌て出したのは火を見るよりあきらかだった……のちにイシルは語った――
「おっさん、あんた何がやりたかったんだ?」――と
めぐみ:「後追い?」(一同爆笑)
GM:うむ、見事にフォートレス作成時の予想通りな展開になったな(笑)
イシル:いい加減、俺達の行動パターンがGMに読まれてる!?(笑)
GM:穴の底には黒い針がいっぱい。魔法の<冥>50点ダメージ。くらったら小夏はまた精神ジャッジね。
小夏:精神(コロコロ)……「まだ死ねない……もう一度……」(笑)
ディラン:それは俺が奪いとる! ――「目を覚ませ小夏!」(コロコロ)……精神ジャッジ24!
GM:ディランは自殺願望に打ち勝った。
ディラン:「脱出するぞ(コロコロ)……小夏と一緒に『テレポート』!」
イシル:「大丈夫だったか小夏?」
小夏:「ゔ……なんで俺は死にたくなったんだろう……」
ディラン:これは危険だな。さっさと『テレポート』で中央の部屋に戻って(コロコロ)……うん、置いてきた(コロコロ)……成功、合流。ちなみに文字はなんだったんだ?
GM:自殺願望の文字は"東"だったね。
イシル:さて、PL的に相談なんだが……どうする? また太陽との追いかけっこをしないと、別の部屋に行けないぞ?
めぐみ:あの……実は一つ思いついた事があるんです……私が思うに――

シーン6:太陽の謎

めぐみちゃんの話はこうだ。
ローリングスパークはたぶん一つだけであり、それはフォートレスの端にいくと停止するのではないか?
と言う推理だった。
そしてその止まった角から動き出す条件は、その射線上にPCが入った場合では無いか?
めぐみ:――どうでしょう?
イシル:めぐみ殿の予想が合っているとすると……、今、太陽はフォートレスの左下の角で止まっているって事だよな。
小夏:じゃあマスター、俺はこの部屋の右にある通路から外周に出てみる。
GM:うん、出れるよ。何も問題は無い。
小夏:じゃあ次に、この部屋の南側から外周に出てみる。
GM:イニシアをお願いします。
小夏:部屋に戻る(笑)
GM:小夏の目の前をローリングスパークが通り過ぎます。
めぐみ:どうでしょうか?
イシル:あっているんじゃないかな。
小夏:俺も正しいと思う。
イシル:なら行きたい方向と逆角に太陽を誘導して、安全に行きたい場所に行こう
めぐみ:そうしましょう♪
そうして、外周を回る太陽の法則を解き明かした一行は、その後、忘却の呪いのあるミニ鳥居(古代語は"北")を手に入れ台座に置く事に成功。
そして残るはフォートレス的に北東の部屋だけとなった

シーン7:トイレの罠

イシル:よし! 最後の部屋だ!
GM:と、立て看板が立ってます――『次の部屋プラーナ禁止』と書いてあるね。
ディラン:「……と書いてあるな、敵がいるのだろう」
小夏:龍使いの俺は、プラーナ使えないと厳しいなぁ。
イシル:とりあえず扉を開けるぞ。
GM:その部屋の中心には処刑台のような大きな台があり、その処刑台に人の身の丈ほどの巨大な鎌が刺さっている。その鎌の柄の端っこに、最後のミニ鳥居がキーホルダーのようにくっついてる。
ディラン:南西の鳥居だな。
小夏:処刑台に鎌か……今までが忘却に方向音痴、自殺願望だった……次は?
めぐみ:殺人願望じゃないでしょうか?
小夏:俺もそう思う。たぶんあの鎌を使って仲間を攻撃するんじゃないかと予想。
ディラン:しょうがないな――「みんなは部屋を出て扉を閉めろ。私が一人で行ってくる。部屋に自分しかいなければ仲間を攻撃する事は無いだろう」
イシル:「まぁ確かに、自殺願望は出ているから、同じとは考えられないしな」
めぐみ:「ではがんばって下さ〜い♪」
ディラン:じゃあ私一人で部屋に入っていく。
小夏:なら今のウチに俺はトイレ行ってくる(笑)
イシル:あ、俺も(笑)
めぐみ:私もお花を詰みに(笑)
ディラン:………………応援も無いのか。
GM:じゃあ休憩入れる?
ディラン:いや、やつらが帰ってくるまで終わらせる(笑)――処刑台の巨大鎌に近づいてミニ鳥居を取ろう。
GM:ディラン、君が処刑台に近づいた瞬間、自動的に鎌が台から抜け、クルクルと宙空に舞う。と同時に光輝き、いつの間にか目の前には黒いローブを纏った堕天使のような死神が現れる!
ディラン:えええ!?
GM:もちろん死神堕天使の手にはミニ鳥居付きの巨大鎌だ!
ディラン:「おいみんな! やばい! 敵だ!」
GM:みんなトイレ行っているぞ? 劇中だと扉が閉まっているせいで、みんなに声は聞こえないって感じだろうな(笑)
ディラン:「う、うおおおおおおおおぉぉぉぉーーーー!!!」(絶叫)
そして他のPLがトイレからゾロゾロと帰ってきた………………
小夏:おう、おっさんどうだった?
イシル:ちゃんと手に入れて台座に置いてきた?
GM:フォートレス的に演出しよう。君達が扉の前で待っていると、ギギギーと扉が開いておっさんが現れる。が、その瞬間、君達に向かって倒れ込むおっさん(笑)
イシル:「おい、おっさん!?」
小夏:「何があった!」――ってか本当に何があった(笑)
ディラン:実はな……(死神天使を説明)……というわけで、ちょっと重症に入ったのでダークブリングで逃げた(笑)
イシル:敵だったんかい!(笑)
小夏:う〜〜ん中ボスって感じもするなぁ……よし、後回しにしよう。
めぐみ:でも、あとは殆ど全て周ったんじゃありませんか?
小夏:いや、一箇所、あぶないから後回しにした宝箱があったじゃん? あれを先に取ってこよう。もしかしたら強力なアイテムかもしれないし。

――そして途中に見つけておいた宝箱に入っていた物は――S=FV3 p135――

GM:『戦神刀』だ。鑑定に成功したディランはわかる、これは古代人が作り上げた純粋な武器を追求し完成した刀だ。この刀での攻撃は。属性の存在しない物理攻撃になる。
ディラン:――というわけだ。
小夏:まぁイシル用の武器だな。
イシル:助かる。実は前回の精霊獣戦で武器を全て失ったからな(笑) 魔剣ティアマトーを使うわけにもいかないから、普通のブレードしか持ってなかったんだ(笑)
ディラン:「とにかく、これでもう道は一つだな」
イシル:「ああ、試し切りには丁度いい。全力でその死神天使を倒そう!」

――戻ってくる処刑台の部屋。そして激闘が始まる――

ディラン:私は部屋の外から禁鞭(ディランオリジナル邪式邪念鞭)でビシバシだ!
小夏:俺も部屋の外から『真空破』『気功』発動! 懐からレンガ取り出して投げる! おりゃーー!
GM:その2人の攻撃は(コロコロ)……回避44と43で避けた!
ディラン:む。
小夏:43!?
イシル:俺は近接に入って直接攻撃だ!――「この戦神刀の威力を見ろ! さらに手加減はしない!」――『明鏡止水』と『肉を斬らせて』!
……そして戦いは進み――
小夏:今度こそいくぞ! 俺も『明鏡止水』を使用! 『真空破』と『気功』――普通のレンガが名称変更! 常に絶対命中の"リーンのレンガ"になった!(笑) オリャー!!!(笑)
……なんだかんだで――
GM:うむ、今の攻撃で倒れる。死神堕天使は消え、鎌はクルクルザシュ…パリンと粉々になる。後には最後のミニ鳥居が残るね

シーン8:ストーンヘンジの謎!

死神天使を倒した一行だったが、部屋の外から戦っていた者はかなりのプラーナを消費していた。
そして前線に出たイシルとめぐみちゃんも――
小夏:強かった……まぁ俺は前線出てないからいいけど(笑)
イシル:ちょっと1シナリオ1回系の特殊能力を使いすぎた感じもある。
めぐみ:右に同じです(笑)
ディラン:「これが最後のオブジェクトだな」――ミニ鳥居を手にして…今回は問題無い?
GM:うん、判定のジャッジが常に1Dってだけ。
ディラン:『テレポート』(コロコロ)……成功。もう一回(コロコロ)……合流。うん、これで全ての鳥居を飾台に置いてきたぞ。
イシル:何かフォートレスに変化は?
GM:君達は死刑台の部屋だよね? その部屋の北東にうっすらと大きな扉が現れる
小夏:うっすらと?
GM:今だ具現化していない扉と言った所かな。なにかまだ鍵が足りないらしい
イシル:??? なんでだ? 全てのミニ鳥居は台座に置いたよな?
ディラン:ああ、それは確かだ。
小夏:他に行ってない部屋ってあったっけ?
めぐみ:でも、マスターの用意したフォートレス見ても、隠し部屋がありそうな場所もありませんし……もちろん全ての部屋を回っていますよ?

――ここでPL達は悩み出す。うんうん唸りながら考えるPLを見るのはGMとして至福の時である――

めぐみ:マスター、もしかしてこのミニ鳥居ってストーンヘンジのと同じ形だったりしますか?
GM:うん、その通り。まさにミニチュアだな。
めぐみ:やっぱり! じゃあこの中心の部屋の東西南北、そして左下の部屋の角にあったのが南西って言っていましたから、ミニ鳥居を置いた台っていうのが、ストーンヘンジの中心にあった馬蹄型の列石だと思います。
小夏:ああ、確かにそれは正解っぽいな、となると……馬蹄の開いている方向にあるのが(再びパンフを見出し)……虐殺の石とヒールストーン――らしい。
イシル:鎌のあった死刑台だ! これが虐殺の石だろう!
ディラン:そして、もう少しで具現化しそうな扉がヒールストーンだな、ストーンヘンジの出入り口がヒールストーンである……ってパンフにも書いてあるし。
めぐみ:これで一直線に並びますね。
イシル:だが、鳥居の意味やヒールストーンの意味は理解したが……結局どうすればいいんだ?

――再び悩みだす一行……しかしパンフを読んでいた小夏のPLが――

小夏:おい! 夏至ってどこの方角から太陽が出るんだ?
イシル:東……だっけ?
ディラン:そうか! 小夏が正解だ! イギリスのストーンヘンジじゃ夏至の日に『中心』『虐殺の石』『ヒールストーン』『太陽』が並ぶんだ。つまり――
めぐみ:ああ! 外周の太陽を右上の端っこに誘導すればいいのですね!!
イシル:本気でストーンヘンジなリドルだったのか!……よし! さっさと誘導してみよう!
小夏:「じゃあ俺が行ってくるから、みんなはここで待っててくれ」
小夏によってローリングスパーク(太陽)が北東の角に誘導される。
全てが一直線に並んだ瞬間。フォートレス中の壁が色を失い透明となった。
ローリングスパークからの光が、具現化しようとしていた扉、死刑台、5つのオブジェクトを貫き照らす!
やがて、光が収まった時、そこには完全に具現化した扉が現れていたのだった。

シーン9:魔剣の門番

イシル達が具現化した扉に入ると、そこは上下左右の感覚が狂いそうになる異次元空間だった。
足場はあるようだが、空はどこまでも続いていた……。
GM:扉をくぐった先は異次元空間だね。地面はちゃんとあっても空は無限大って感じだ。
小夏:道は続いているのか?
GM:続いているよ、かなりの間歩くけど、道の向こうに光が見えてくる。
めぐみ:「出口です!」
GM:と、出口が見えた瞬間! 君達の前に巨大な影が落ちる! 知力ジャッジして下さい。
ディラン:(コロコロ)……「まさか、まだ生き残りが居たとは……奴は、巨人族ネフィリムだ」
※ネフィリム――ナイトウィザード基本ルールブックに載っている2番目に強い敵。全身1kmにもなる半天使状態の巨人である。
小夏:「強いの?」
ディラン:攻撃力がだいたい70〜80だな。まぁ東京タワーでの精霊獣よりは弱いだろう。
めぐみ:問題はさっきの死神堕天使戦のせいで、私たちの切り札が殆どスッカラかんって事です。
小夏:マスター、あの道の向こうの出口から、龍脈の流れ…魔剣ティアマトーと同じようなプラーナは見える?
GM:見えるね。ティアマトーが白いプラーナなら、出口の向こうから見えるのは黒いプラーナだ。
小夏:「イシル、お前は先に行け! あの出口の向こうには魔剣バハムートがある!」(笑)
イシル:「……わかった」――俺は一人巨人の足をすり抜けて走っていきます!
ディラン:「めぐみ、お前もイシルと共に行け、バハムートは任せる」
めぐみ:無言で頷いてイシルを追って走ります!
GM:そう簡単には通さないぞ。両手で2人を――
ディラン:それは私の禁鞭で絡ませて止める!
小夏:俺も『気功』使って、おっさんとは別の腕を殴り飛ばして弾く!
GM:ぬお、なんかカッコイイな(笑)
イシル:「必ずバハムートは手に入れる! だから……死ぬなよ!」
小夏:バカ! なんでそんな死にフラグ立てるんだよ! そんなに俺達を殺したいのかお前は!!
イシル:いや、そういうわけじゃ(笑) 自然とそんな台詞が口から(笑)
ディラン:まぁいつも"おにぎり"で虐められているからな、その報復であろう(笑)
小夏:ぜってぇー死なねぇからな! 覚えてろイシル!
イシル:う〜〜ん、俺は喜んでいいのか悪いのか(笑)
GM:ではイシルとめぐみちゃんは去って行きました。ネフィルムはキミ達2人を上から見下ろそう。
小夏:「おっさん、いいのかよあんたも残っちまって」
ディラン:「お前一人では手に余る相手だろう?」
小夏:「へっ、前は精霊獣を倒したんだぜ? こんな奴に手間取ってられるかよ」
ディラン:「その時はプラーナも全快だった。だが今は違う。そして何より、ここにいるのは私達二人だけだ」
小夏:「弱気になってるのか?」
ディラン:フっと笑って――「気合を入れろと言っているのさ」
GM:さて、そろそろイニシア振っていいかい?(笑)
小夏:(コロコロ)……「気合なら……最初っから入っているよ!」――最初は俺の行動!

シーン10:剣士にとって必要なモノ

イシルとめぐみちゃんが光の出口から外に出ると、それは現実世界のストーンヘンジ最内円の中だった。
見ればストーンヘンジを守るように、マーリン達ダンガルド魔術学校のウィザードを中心とした守備軍が、クリーチャー本隊と戦っていた。
イシル:「なっ!? あれは…マーリン殿?」
GM:と、一人のウィザードが攻撃を受け、君の方へ吹っ飛ばされてくる。見ればわかるがマユリだ。
イシル:それは受け止めます!
GM:じゃあ君はマユリの落下地点へ入るが、スルリとマユリはすり抜け、地面に倒れる。もっとも、すぐにたち上がって戦線復帰するけどね。
イシル:すり抜け? マユリ殿達は俺の事に気がついていない?
GM:うん、気が付いてないようだね。まるでテレビや映画を見ているかのような感じだ。
イシル:……もしかして位相が違うって感じか? 俺のいるのは現実世界とは違う別のストーンサークル内?
GM:そんな感じだね。自分達だけが幽霊になった気分だ。
めぐみ:「位相をズラすほどの力……魔剣ティアマトーもそうでした。あれが最初、この世界にルオ先輩を迎えに来た時も、魔剣ティアマトーは位相の狭間で勇者を待っていましたから」
イシル:コクリと納得しよう。
GM:あ、そうそう。この場所なんだが現実世界のチラっとみたストーンサークルと違う部分がある。
イシル:俺達の居るストーンサークルがか?
GM:そう。最内円の石柱は8本あるんだけど、その柱が1本を残して全て崩れている。
イシル:8本の柱……破壊……もしやティアマトーが有ったイルゼイン城の地下神殿と同じ!?
GM:ご名答です。――というか、よく覚えているなキミ(笑)
イシル:そりゃ自分の最初の話だし(笑)
GM:まぁ、あっちは白い柱だったけど、こっちは黒。もちろん中心には台座があり、そこには一本の剣が刺さっている。ティアマトーと違って片刃のブレードだ。ちなみに全部真っ黒。
イシル:刀…まさに俺のためにある魔剣だ(笑)――台座に近寄って手に取りましょう。

――イシルが魔剣に手をかけようとした瞬間だった、次元を切り裂き"ヤツ"が現れたのは!!

GM:君が台座に近寄ろうとした瞬間! 特殊能力『勇者立つ』を使用! 次元を超えNPC登場!
イシル:アルゲル!?(一同爆笑)
GM:違う!(爆笑)
小夏:全てにおいてイシルより勝っている男の方だろ(笑)
イシル:ちっ…アルゲルなら負けねーと思ったのに(笑)
GM:現れるのはシャドーイシルだ。イシルが台座に近づこうとした瞬間、近寄らせまいと台座との間に落雷が落ちる。空の魔法『落雷(ヴォルグタン)』だね。
イシル:「来たか……」
GM:魔剣を挟んで等距離にイシルと同じ顔のシャドーが降り立つ――「お前もここまで来ていたか」
イシル:「バハムートを手に入れる為にここまで来たんだ。あたりまえだろう」
GM:「それはこちらも同じ事。魔剣バハムート……ニセモノ如きに渡すわけにはいかんな」
イシル:「その台詞、そっくりそのままお前に返す。俺が例えニセモノだったとしても、それで魔剣バハムートの所有権が失われるわけじゃない」
GM:その言葉には自嘲気味に笑おう――「……ふっ、確かにお前の言うとおりだ」――そしてシャドーは魔剣バハムートに向けて走り出す! イシルも走るなら敏捷ジャッジだ。プラーナは無しね。
イシル:もちろん走ります! 俺の敏捷は19!
GM:こっちは20だ!(笑)
イシル:なにーーーー! 本当に俺より全てで勝っているのか!?
GM:(コロコロ)……6! 26!
イシル:よし、期待値以下だな(コロコロ)……5!? 駄目だ24
GM:ではイシルの目の前でバハムートはもう一人によって掴まれる。それと同時に弾かれるイシル!
イシル:「くっ!?」
GM:「これが終わりの魔剣バハムートか……俺のための魔剣」――シャドーが魔剣を手にニヤリ。
イシル:「仕方が無いな……お前とは決着を付けないといけないと思っていた。なぜかはわからないが俺の中の何かがそう言うんだ。お前を倒して……バハムートを手に入れる」
GM:「いいだろう。魔剣バハムートの試し切りには丁度いい……女!」
めぐみ:………………。
GM:「怪我をしたくなかったら手出しはするな。女子供に危害を加えるつもりはない」
めぐみ:「そうはいきま――
イシル:「めぐみ殿、ここは俺に任せてくれないか。君は小夏達の方へ戻って欲しい」
めぐみ:「ええ!?」――じゃあ私がこっちに来た意味が(笑)
イシル:ここまで一騎打ちを申し込まれたんだ、俺は引き下がるわけには行かない!――「頼む」
めぐみ:「わかりました……でも、せめてこれぐらいは受け取って下さい!」――『プラーナ譲渡』で残っている30点のプラーナを全てイシルに譲渡します。
イシル:おお、それは助かる!
めぐみ:では私は出口から次元回廊へと戻りましょう。
GM:残っているのは二人だけ、ストーンヘンジの中で対峙する2人。それでは戦闘に入ろうか(コロコロ)……どうやら先手はそちらに渡そう。
イシル:「あの時は不覚を取った。だが俺を昨日までの俺と思うな」――ランクAの古代兵器『戦神刀』を構えて『チャージ』!(コロコロ)……41!
GM:こっちはSSSランクの魔剣だぞ? 受けを宣言(コロコロ)……無理か(笑) ダメージをくれ。
イシル:(コロコロ)……76点!
GM:プラーナ20点解放(コロコロ)……68点防御――「こんなものか?」
イシル:「まだ小手調べさ、俺は今の攻撃にプラーナを乗せていない」
GM:「ふっ…いいだろう、次はこちらの番だ」――戦神刀を弾くと同時にバハムートがイシルに迫る(コロコロ)……命中39。
イシル:(コロコロ)……それは無理だ。
GM:(コロコロ)……ファンブルで36点ダメージ(笑)――「バハムート!?」
イシル:プラーナ5点解放(コロコロ)……3点通った「どうやら、ずいぶんと動揺しているようだな」
GM:心の中で言おう――「(何故だ、何故俺の声に反応しないバハムート!?)」
イシル:「悪いがあまり時間をかけていられないんだ、次で決めさせてもらう」――戦神刀を鞘に収めて『肉を斬らせて』を宣言。
GM:「いいだろう。本気で相手をしてやる」――イシルと殆ど同タイミングで、こっちも魔剣バハムートを手鞘に収めるかのごとく構える。『肉を斬らせて』宣言。
イシル:対抗で『チャージ』――「これが俺の全力だ!」プラーナ12点解放(コロコロ)……命中は50ちょうど!
GM:対抗で『フェイント』――「お前に負けるわけにはいかない」(コロコロ)……命中は55!
イシル:回避が(コロコロ)……55じゃ直撃だ
GM:こっちも回避可能!(コロコロ)……ファンブル(笑) なぜだ!?
小夏:物語の神が言っているんだよ――『ここでバハムートをイシルに渡せ』って(笑)
GM:物語の神はGMさえ上回るのか!?(笑) とりあえずダメージ来い、イシル!
イシル:プラーナ全開放! (コロコロ)……防御無視の101点!
GM:同じくプラーナ解放(コロコロ)……防御無視の113点!
小夏:やはり全てにおいてイシルより上だ(笑)
GM:まぁな、イシルのキャラシーを見ながら作ってあるから(笑)
イシル:それ勝てないじゃないか! だが、せめて演出で優位に立つ!! 俺は『奮起』を使用。今のダメージをキャンセル!
GM:それじゃあ、ドバッとシャドーイシルからは血が飛び散るが、イシルは無傷かよ(笑)――「なに!?」
イシル:「お前の中には焦りがある。そして自分の腕に対する自信のせいで、その焦りは生まれているんだ」
GM:「なんだと……」
イシル:「俺もラースで魔王達を倒した事で、それなりに自分の腕に自信を持つ事ができた。だが、それは間違いだった。それを気がつかせてくれたのは……お前だ。病院の屋上でお前にやられ……俺は自分のオゴリに気が付いた」
GM:「くっ……」
イシル:俺も服は斬られているので――「それが、この紙一重の差だ」
GM:「ふざけるな! お前が俺に勝つ…そんな事はあっちゃいけない……俺はお前に負けちゃいけないんだ!」――イニシアだ!(コロコロ)……28!
イシル:特殊能力『先の先』発動!
先の先――イシシアチブジャッジでもっとも高かった人のイニシアチブに2D6を足した値が、このターンのイニシアチブになる特殊能力。
イシル:これでシャドーより先に行動だな――「まだ焦りがあるようだな……動きに乱れがあるぞ」
GM:カウンター魔法発動(コロコロ)……『輪廻の時(ディスト・カノン)』成功!
イシル:ディスト・カノン……なんか聞いた事ある魔法だな。
小夏:アルセイル地方で、古代の女王ユーフォリアと闘った時に敵が使ってきたイニシアキャンセル魔法だよ!
イシル:イニシアキャンセル!? じゃあ『先の先』が無効化された!
GM:というわけでイニシアチブを再ジャッジしてくれ(笑)
イシル:おのれ!(コロコロ)……クリティカル!(コロコロ)……38!
GM:「焦っている? この俺が……バカな!」――と怒って『先の先』を発動!
イシル:ずりーーーー!! ぜってー狙ってたでしょこのコンボ!(笑)
GM:はっはっはっ! お前が『先の先』を使ってくる事は下調べ済みだよ(コロコロ)……ファンブルー!? イニシア28!?(一同大爆笑)
イシル:「やはり……な」(一同爆笑)
ディラン:イシルに勝たせろと神様が言っている(笑)
GM:「なぜだ! なぜ俺に力を貸さないバハムート!!」――もう、声を大にしてシャドーは叫ぶよ!(笑)
イシル:「苛立ち、焦り、過信……大切な事をお前は見失っているんだ。わからないのか?」
GM:「見失っているだと!? そんなはずはない!」
イシル:「いいや、見失っている。戦士にとって武器とはただの道具では無いんだよ。その答えを見出さない限り、お前に勝機は無い。俺は……負けない」――カウント落として『肉を切らせて』宣言!
GM:「偉そうなことを言うなニセモノが!!!!!」同じく『肉を切らせて』宣言だ!!
イシル:「ニセモノだ本物だ……そういう迷いが、またお前の隙を生む」
GM:「五月蝿いウルサイ煩い!!!」
小夏:おもしろい戦いだな(笑)
ディラン:これで相打ちだったら最高なんだがな(笑)
めぐみ:バハムートが折れても最高です(笑)
イシル:外野! 黙って見てろ!
小夏:だってもうネフィリム倒しちゃったんだも〜〜ん!
ディラン:暇だ。
※ネフィリム――実はイシルの戦闘と同時にネフィリム戦も処理していたのだが、小夏とおっさんの本気モードに、めぐみちゃんが駆けつけた頃には巨人は倒れ戦闘は終了していたのだった。
めぐみ:再登場の機会を待っているんですから、早くどっちかやられて下さいよ(笑)
イシル:少なくとも俺はやられる気はない!(コロコロ)……命中48!
GM:俺も死ぬ気は毛頭無い!(コロコロ)……命中39! 回避は(コロコロ)……失敗。
イシル:39?
GM:しまった! 命中にプラーナ使い忘れた!?
イシル:それは……回避できる! プラーナ18点解放! 4以上で(コロコロ)……5! 回避成功!(笑)
GM:そんな! 俺だけ当たるだと!?
イシル:残っているありったけのプラーナをダメージに費やす! (コロコロ)……85点!!
GM:防御(コロコロ)……9点防いだ。76点入った。
イシル:よっしゃーー!!
――"キンッ!"
甲高い音を立てて魔剣バハムートが宙を飛ぶ。
――クルクルクルクル……ザシュ!
イシルの地面に突き刺さる魔剣バハムート。
それと同時、バハムートを使っていた男が膝を付いた……。

――ボトリ…

膝を付いた男が右肩を押える。足元には今、魔剣ごと斬られた右腕が転がっていた。
GM:「そんな……」――男は右腕の付け根を押さえて膝を付く。負ける要素は一つも無かったというのに!
ディラン:能力値的には全てが上、武器も魔剣バハムートだからやはり上、さらに魔法まで使えて、特殊能力でさえ上を行っていた……それなのに結果はイシルの勝ちか(笑)
GM:なぜだ!? なぜ俺が負ける! シナリオにも『イシルに勝ち誇り魔剣バハムートを手に入れ余裕で去って行くシャドー。イシルは悔しさの叫びと共に奴を見送るしかすべはなかった』って書いてあるのに(笑)
小夏:唯一の誤算があるとすれば、それは"お前"がGMだって事だ。お前のダイス運の悪さは折り紙つきだ(笑)
GM:!?(←ぐうの音も出ない)
イシル:まぁ俺もマスターも、ロールプレイにダイス運が左右するって事さ(笑)

シーン11:剣士にとっての相棒

小夏達が駆けつけた時、勝負はすでに付いていた。膝を折る敵の前にイシルが一人立っている。
小夏:「イシル!」
めぐみ:「大丈夫ですか〜?」
イシル:「あ、ああ、大丈夫だ。そっちは?」
ディラン:「心配するな、皆で駆けつけたのが無事の証拠だ」
小夏:「それで魔剣バハムートは」
イシル:「これ…さ」――と足元のバハムートを抜きましょう。戦神刀は鞘に納めよう。
GM:じゃあこれを渡そう(とバハムートのデータキャラシーを渡す)
イシル:了解しました!(カキカキとデータを写す)
GM:膝を付く片腕のシャドーが言う――「なぜバハムートは俺に力を貸さなかった……なぜ、あんな他人に頼ってばかりの奴に……どうしてニセモノなんかに……」
イシル:「強いのは自分自身……お前はそう思っていたんだろう? だが、それは半分正解で半分不正解だ」
GM:「……どういう事だ」――奥歯を噛み締めながらもらそう。
イシル:「わからないのか? 例え一人で闘っているように思えても、俺達戦士は武器とともに闘っているんだ。そう、武器は俺達にとって掛け替えの無い相棒なんだ」
GM:そうイシルが言った瞬間。イシルだけどこか別の精神世界へと飛ぶ、君の目の前には黒い袴姿で無精ひげな野武士風のおっさんがいる。
イシル:野武士風のおっさん? ああ、ここに来る前に夢の最後に出てきた奴か。
GM:『我は停滞を司る剣』
イシル:「バハムート……」
GM:『前へ進む事、後ろへ戻る事、しかし時に留まり迷う事も必要だ。迷まぬ者に正しき道を選ぶ事はできない。忘れるな、そして考えよ。我が…主よ……』
イシル:「停滞を司る魔剣……バハムートか……わかった。肝に銘じておく」
GM:と、現実世界の方なんだが、小夏達の見ている前でイシルがちょっと白昼夢(笑)
小夏:「おい、大丈夫か? おーい」(笑)
GM:とかやってると、さっきまで膝を折ってたもう1人のイシルが、なんで自分が負けたかわからないが――正直俺(GM)もわからんのだが――最後の手段とばかしに攻撃する。
小夏:それは気がついて……無いだろうな(笑) イシルにオーイとかやってるし(笑)
GM:特殊能力『光の刃』オリジナルバージョン使用! 残っている左手に闇の刀が生まれる! オリジナルなので使用時間は1シーンだ! そのままイシルに向かって走る!――「俺は今まで一人で戦ってきた……誰かと共に道を歩むなど、たとえそれが武器だとしても、そんな事は絶対に無い!!」
イシル:そろそろ白昼夢から覚めていいですか?
GM:いいよ。小夏達は君の事を心配して君の方を向いているせいで気がつかないが、その向こうから、一直線に闇の刀を持って走りこんでくる、片腕の男をキミは見る。
イシル:小夏やめぐみ殿を、危ない!とばかりに突き飛ばす!
ディラン:スローモーションな場面だな(笑)
小夏:ああ、スローだね絶対(笑)
GM:さらに使ってりゃよかったと今さら後悔な特殊能力『明鏡止水』を使用します。
イシル:走ってくる奴から視線を放さぬまま、避ける素振りも見せず動かずゆっくり言います――「バハムートは停滞を司る魔剣だ。いかに強力な攻撃を繰り出そうと、その身を例えどれほどのプラーナで覆おうとも……止まってしまえば意味をなさない。全ては……停滞する」
GM:「戯言を抜かせ!」――シャドーはプラーナ全開放の42点(笑)
イシル:魔剣バハムートの特殊能力――これって最初から書いてあるのは使ってもいいんですよね?
GM:構わないよ。ルオのティアマトーとは仕様が違うからな(笑)
イシル:ならば使います『小さな奇跡』!
めぐみ:やっぱりバハムートでも使えるんだ♪
GM:じゃあ演出は任せます。
イシル:では敵の攻撃は俺を切り裂くのですが、その俺の姿がゆっくりと霧のように消えていくのです――そしてここからは俺の視点。全てが止まっています。まさに時の止まった世界(笑) 奴の横に回りこんで――「全てが停滞した世界では、全てが……無駄だ」――と、闇の刀を持っている手を握ります。
GM:「!?」
イシル:「諦めろ。お前に勝ち目は無い」
GM:「俺を……どうするつもりだ。自らを守る為に……殺すか?」
イシル:「それも一つの考えだ。だが、本当に俺がニセモノでお前が本物なのか……確かめる方がいいんじゃないのか?」
GM:何を言い出すんだ? って感じで耳だけは聞いてよう。
イシル:「こうは考えられないか? もともと一つだった魂が二つに分けられた。その一つがお前、もう一つが俺だ」
GM:その問いには本当に驚いた顔をする――「お前まさか……何も覚えていないのか!?」
イシル:ぬ……やはりそっちは知っていたか――「ああ、悪いが俺は何も覚えていない」
GM:「ふッ…ならば話は簡単だ。お前はニセモノ、そしてこの記憶を持っている俺は本物だ!」――バッとイシルの手を払ってバックステップ!
イシル:それは手を離そう。
GM:もう一人のイシルはそのまま魔法を使って転移する――「この決着はいずれまた付ける。そして最後の……3本目の魔剣はこの俺が手に入れる!」
イシル:「無駄だ。独りで居る限り、今のお前にはどんな武器もただのお荷物にすぎない」
GM:「好きに言っていろ……後悔はお前がするんだ――『大いなる帰還(ゼク・フェート)』」――消えていきます。
場を支配していた緊張が解けた瞬間、イシルが膝を付いた。駆けよる仲間達、そして――
イシル:「今回はなんとか俺が勝った。だが、それは奴に心の迷いと焦りがあったからだ。奴が前に闘った時のように冷静さを残していたならば、勝敗はどちらに傾いていたかわからない」
小夏:「イシル、そう深く考えんなよ! 今のお前は勝った! それに目的の魔剣バハムートもお前の手にある。なにも心配は要らないだろ?」
イシル:「ふふッ……ああ、そうだな(笑)」
周りを見ればストーンヘンジを襲っていたクリーチャー達は撤退を開始していた。
少し経つと……魔剣バハムートの結界が解け、現実と位相が重なっていく。
そして……ストーンヘンジでの事件はここに終結する。 その後、ダンガルド魔法学校でアルゲルを探してみるが、すでにアルゲルの姿はなくなっていた。
数日後――
別れを惜しむマユリに見送られ、バハムートを手に入れたイシル達は日本へと帰還するのだった。
めぐみ:これからはイシルが"おにぎり"に変身すると、もってる玩具の剣が真っ黒ですね(一同爆笑)

真竜伝説
第32話「魔剣バハムートをその手に!!」

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