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ソード・ワールド 2.0
――そこは3本の剣が創りしラクシア。中世ヨーロッパに似て非なる世界。
――300年前、蛮族の大侵攻<大破局>により人の文明は破壊され、禍々しい異形なる蛮族や
   怪物が闊歩することになった世界。
――そんな世界を自由に旅する者たちがいた。人々は彼等をこう呼んだ

――冒険者――と。
2008年4月20日セッション開始

百年の虚読SW2.0リプレイ(1)
登場、天下無敵の小悪党!!

◆はじまり

その日、部屋の中には久方ぶりに5人のプレイヤーが集まっていた。
その面子はかつてソードワールドというTRPGシステムで、ちょうど4年前の2004年に
大冒険を繰り広げた初期メンバーだった。
GM:さて、みなさんお久しぶりです。ソードワールドが装いも新たに帰ってまいりました。そんなわけで今日はさっそくTRPGシステム・ソードワールド2.0を遊びたいと思います!
プレイヤーC:わーい♪ 発売されたばっかり! さっき本屋で買ってきたよ、まだ読んでない(笑)
プレイヤーD:電車の中でキャラ作成の方法だけ読んだ。世界観とか解らないんだが、
旧ソードと何が違うんだ?
GM:簡単に言うと、ソードワールドと銘打ってますが、まったく違う世界観、まったく違うTRPGシステム、と考えて下さい。だから『旧ソードとどこが違う』ではなく『新システムを遊ぶ』つもりの方が楽しいと思います。
プレイヤーA:気にせず遊べって事でしょう? 私は旧ソードもそこまで知らないから気にしないし(笑)
プレイヤーB:とりあえず中世っぽい文明の剣と魔法のファンタジー世界で冒険者となる。そんな所でしょう。
プレイヤーA:つまりソードワールド(←旧ソードの事)と似たような世界って事ね。わかりやすい。
GM:(たぶん解ってないんだろうなぁ……)
プレイヤーC:ほら、早くキャラ作しようよ! グララン♪ グララン♪1)
GM:解りました。それではキャラクター作成を行いましょう。まずは種族と生まれを選択してもらいます。種族は人間・エルフ・ドワーフ・タビット・ルーンフォーク・ナイトメアの6種類です。種族ごとにその生まれがあるので、好きな生まれを決めて下さい。そうすると[基礎能力値(技・体・心)]が決まります。
プレイヤーA:なんか知らない種族がいる……後半3つの説明お願い。
GM:タビットは身長1mの兎が直立した種族です。神の声が聞こえないのでプリーストにはなれませんが、魔法の素養は桁外れた才能を持っています。ルーンフォークは2000年前に栄えた魔導機文明に作られた人造人間です。神の声は聞こえませんし精霊も見えないためプリーストやフェアリーテイマーは無理ですが、器用で体力もあるので戦士系は得意ですね。
プレイヤーA:(ルルブのタビットのイラストを見ている)
プレイヤーB:ナイトメアは人間・エルフ・ドワーフから生まれてくる突然変異です。基礎能力値は全てが断トツに高く、本気を出せば金属鎧を着たままでも魔法を使う事が可能です。ただ、世界の「穢れ」を受け継いでいるので角などのある異形の姿で、生まれた種族ごとの弱点属性などを持っています。
プレイヤーD:忌み子という奴だな。
プレイヤーC:グラスランナーが無いよ!?
GM:ありません。ルールブックU以降で追加されるかもしれませんが、今回はまだありませんね。
プレイヤーC:じゃあ僕に何をしろと……。
プレイヤーA:タビットにしなさい、タビットに! もふもふで可愛いから!
プレイヤーC:うーん、確かに……。
プレイヤーD:いざという時は非常食に出来るしな。
プレイヤーC:食べられるの!?(一同爆笑)
プレイヤーD:冗談だ冗談(笑) 今回はエルフがやりたいんだが、良いかな?
プレイヤーA:いいんじゃない? 別に始めてのシステムなわけだし、何が良いのかわからないしね。
プレイヤーD:ではエルフの……生まれは基本っぽい[射手(技13・体5・心8)]で。今回からエルフは森の民でなく、水の民になったので是非とも使ってみたかったんだ(笑)
GM:ええ、エルフの属性は水です。種族特徴として水の中で1時間息継ぎ無しで生活可能です。
プレイヤーA:へぇ〜エルフが水って不思議な感じ。
プレイヤーC:じゃあ僕はドワーフやろう(笑) エルフが射手なら対抗して[拳闘士(技5・体10・心5)]の生まれにする!
プレイヤーA:えぇ〜タビットじゃないのー?
プレイヤーC:うん、タビットも可愛いけど、ドワーフの女性だと髭も生えないし成人しても人間の子供な姿だって言うからね、やってみたい♪
プレイヤーD:そうなんだよな、髭の無いドワーフってなんだよ、そんなのドワーフとは認めん!!(笑)
GM:2人はどうしますか?
プレイヤーB:魔法使い系がいませんね……Aさんは何かしたいのありますか?
プレイヤーA:私は魔法戦士がやりたいから、人間で良いかなぁ……って。
プレイヤーB:では俺がナイトメアの[魔術師(技5・体13・心12)]を選びましょう。
GM:あ、Aさんは生まれで[冒険者]を選びませんか? それだと技体心の基礎能力値を全て2D6で決められますよ?(笑)
プレイヤーC:えー、ダイス目悪いんだから止めた方が良いんじゃない?
プレイヤーA:(コロコロ)……――
プレイヤーC:早いよ振るの!!(笑)
プレイヤーA:6ゾロ! 見た見た! 私すごくない!?2)
プレイヤーC:むむ……。
……が、その後の出目は3と5。[冒険者(技12・体3・心5)]に決定。
プレイヤーB:魔法戦士がやりたいんですよね?
プレイヤーA:い、いいじゃない! 体力が無いから魔法も覚えたの!!
プレイヤーD:[心]も平均以下だけどな(笑)

GM:
続いて能力値を決定します。A〜Fまで種族ごとに決まったダイス数を振って、先ほど決めた生まれの[基礎能力値]と足します。例えば敏捷なら[技+A]で算出されます。
プレイヤーC:ダイスって一回振ったらそれで決定?
GM:いえ、ルールブックを読むと、A〜Hまで全部振ってから気に入らない場合は3回まで振り直し有りで構わないと許可されているので、3回まで振り直し可能としましょう(笑) ただし「Bだけ振りなおし」とかではなく、振り直す時は「A〜Hまで全て」を振り直して下さい。
プレイヤーA:き、気合入れて振らないと!!

――そして1分後――

プレイヤーD:穴も無いけど、強みも無い……平凡なのになった。
プレイヤーC:僕は筋力と生命力が高いこの出目にする! 知力が決まるEが1だけど……まぁいっか(笑)
プレイヤーD:ドワーフで知力最低値か……。
GM:そうですね、[拳闘士]はドワーフの中で心が最低値、そして出目も1で最低値。最バカですね(笑)
プレイヤーD:最バカって言うな!(笑)3)
GM:人間とナイトメアのお2人は決まりました?
プレイヤーB:決めましたよ。恐ろしく高い能力値です。何でも出来ます。
プレイヤーA:私も私も! 全部7以上! これは凄いね♪
プレイヤーC:死ぬね、今日。
プレイヤーD:死ぬな、今日。
プレイヤーA:ハモるなそこ!!!(一同爆笑)

GM:
次は[技能]を取得してもらいます。[生まれ]で使える経験値が決まっているので、その経験値内で取得できる限りの[技能]を習得可能です。
プレイヤーC:やっぱり新しい[技能]が増えてるの?
GM:そうですね。では戦士系から説明しましょう。

ファイター(戦士):全ての防具を使いこなせる戦士。
グラップラー(拳闘士):武器を持たない代わりに、初期から追加攻撃で2回殴ったりが可能。
フェンサー(軽戦士):装備可の武器や防具の必要筋力は半分だが、ダメージのクリティカル値がー1される。
シューター(射手):弓や銃を使って射撃するための技能。

プレイヤーD:旧ソードのシーフの戦闘特徴がフェンサーになった感じだな。
プレイヤーC:2回攻撃可能なんだ! グラップラー 一本伸ばしでも良いかな?(笑)
プレイヤーB:好きにして下さい。どうせ複数技能取っても使いこなせないんですし。
プレイヤーC:しくしくしくしく(←でも反論はできない子)
GM:まーまー(笑) 次は魔法使い系の説明です。

ソーサラー(魔術師):真語魔法の知識を持ち、攻撃魔法を覚える魔法使い。
コンジャラー(操霊術師):操霊魔法の知識を持ち、援護や補佐、ゴーレム等の作成が可能な魔法使い。
プリースト(神官):神聖魔法を使う神官。回復や防御援護が得意な魔法使い。
フェアリーテイマー(妖精使い):妖精を呼び出しその力を操る魔法使い。妖精の契約には宝石を使用する。
マギテック(魔導機師):魔導機術を扱う技師。銃の弾丸に魔法と込めたり爆弾を作成したりも可能。

プレイヤーA:マギテック? 機械を使うの?
GM:そうです。マギスフィアという魔導機文明のアイテムを使って、その時代の技術を扱える技能です。この技能を持たないと銃は使えないと思って良いです。4)
プレイヤーD:俺はマギテックかな。遠距離から銃を撃とう(笑)
プレイヤーB:旧ソードのソーサラーは、今回からコンジャラーとソーサラーに分化したのですよね。
GM:そうですね……ちなみにソーサラーとコンジャラーの両方を習得している者を、特別にウィザード(魔導師)と呼びます。

スカウト(斥候):追跡や鍵明けなど盗賊技能。野外でもそれを行う事が可能。
レンジャー(野伏):野外でのみ盗賊技能が使用可能。ポーション系を使うとより多く回復できる。
セージ(学者):知識を持つ学者。魔物知識判定で成功すれば敵の弱点を見破る可能性がある。

GM:この3つはその他の技能ですね。とくにスカウトは戦闘時の先手を取る為の[先制判定]に使うので重要です。
プレイヤーC:え? スカウトは野外でも屋内でも盗賊技能が使えるのに、レンジャーは野外のみ? レンジャーっていらなくない?5)
GM:ポーション等の回復量がレンジャー持ちだけ特別に上昇するんです。これは重要なポイントですよ?
プレイヤーC:ふーん。まぁ僕はグラップラー一本伸ばしだから関係無いや。
GM:………………。
プレイヤーD:俺はシューターとスカウトとマギテック。盗賊系の銃使いだ。
プレイヤーA:なかなかカッコイイじゃない。Bは?
プレイヤーB:まぁ、どれをやっても問題無い能力値なのですが……ここはウィザードになります。ソーサラーとコンジャラーを習得で。
プレイヤーA:私は筋力無いしフェンサーと……フェアリーテイマーにする。宝石で契約って設定がなんか気に入ったし(笑)
GM:では言語を習得して、HPやMPの算出、その後≪戦闘技能≫を1つ選んでもらいます。

――戦闘技能は戦闘時に使える特別な技である。冒険者LVが1〜2の場合、1つの戦闘技能を取得できる。

GM:はい、全員選びましたか?
プレイヤーA:うん、死にたくないから≪防具習熟/非金属鎧≫(防護点+1、Aランク防具を装備可能)を選んだ。
プレイヤーB:俺は魔法で誤射しないように≪魔法誘導≫にしました。
プレイヤーD:武器の威力が上がる≪武器習熟/銃≫にした。追加ダメージ+1だ。
プレイヤーC:僕はグラップラーで元々≪追加攻撃≫≪投げ攻撃≫を持ってて、さらに1つだよね?
GM:そうです。
プレイヤーC:じゃあ≪両手利き≫にする。これで2回攻撃した後、≪追加攻撃≫で3回目の攻撃する!
プレイヤーA:そんな事できるんだ!?
GM:うーん、グラップラーの強みですねぇ。最後に初期所持金1200G(ガメル)を渡しますので、装備品や消耗品の買い物をして完成……なのですが。
プレイヤーA:なのですが? 何かあるの?
GM:今回から[経歴表]というのがありました。ぶっちゃけキャラの経験や過去を決めるフレーバールールです。3回まで振れて、どの結果を採用するかはプレイヤー次第。もっと言うとダイスで振らなくても自分で選んでも良いです(笑)
プレイヤーA:なるほど、ロールの指針ね。
プレイヤーC:じゃあ僕振るよー♪(コロコロ)……A表の12番。
GM:[命を救われた事がある]
プレイヤーC:(コロコロ)……A表の16番。
GM:[憧れる冒険者がいる]
プレイヤーC:おおっ! きっとその冒険者に助けられたんだ! それで冒険者になる事に! そしてその後(コロコロ)……B表の63番。
GM:[命を助けられた事がある](笑)
プレイヤーD:また助けられたのか!(一同爆笑)
プレイヤーC:冒険者になる前も、なってからも、なんか助けられてばっかりだなぁ(笑)
GM:面白いので1人ずつやって行きましょう。次は?
プレイヤーD:オチ担当は嫌だから、俺が振る(コロコロ)……B表の43、(コロコロ)……B表の13、(コロコロ)……B表の33。
GM:[近所に芸術家が住んでいた][異種族の友人がいる][近所では一番の物知りだった]
プレイヤーD:俺がマギテックだから、魔動機時代のことを知ってる芸術家肌の博士とかかな?
プレイヤーA:ああ、その変人博士が異種族で、そこに通ってたから物知りだったと(笑)
プレイヤーD:さりげなく変人とか入れるな!(笑) まぁ異種族なのはナイトメアな博士だった事にしよう。いろいろ教えてくれた人だけど、今はいない。俺は旅立ってその人を探している……そんな所かな。
GM:了解です。次は――
プレイヤーB:(コロコロ)……B表の16番。
プレイヤーA:ずるっ! 何勝手に振ってるのよ!(笑)
プレイヤーB:(華麗にスルー)……B表の46番。……B表の25番。
GM:[かつて信頼できる友人がいた][知り合いに生き返った人がいる][魔物に襲われたことがある]
プレイヤーC:生き返った途端、その友人はいなくなったのかな? 『かつて……』って言われてるし(笑)
プレイヤーB:ふむ……かつて魔物に襲われた時に、その信頼できる友人は一度死亡してしまった。その後、生き返ったが彼女はルーンフォークだったために親しかった頃の記憶を喪失した。今、僕は彼女の記憶を取り戻す術を求めて冒険者を続けている……。
一同:『おお〜〜』
プレイヤーA:……でも、なんでルーフォーク?
GM:ルーンフォークは人造人間なので、生き返ると死亡時から過去1年間の記憶が消去されるんです。
プレイヤーA:そうかぁ……なによその主人公な経歴は! かっこいいじゃない!(笑)
プレイヤーB:ええ、任せて下さい。それではオチどうぞ?(笑)
プレイヤーA:オチって決めつけるな!(コロコロ)……A表の41番!
GM:[投獄されたことがある]
(一同大爆笑)
プレイヤーA:なんでこうなるのっ! ぜったいみんながオチオチ言うから!!(涙)
プレイヤーC:何やったの?(笑)
プレイヤーA:知らないわよ!!(笑)


ミナ=フェアリース
  妖精使いでもある16歳の人間の少女剣士。お金と宝石が大好きで、妖精使いになったのも宝石が契約で使うからだとかなんとか……。いつか始まりの剣という創世伝説のアイテムを見つけ……売ろうとしている。
器用度が人間最大の24だがいかんせんそれ以外が平均以下。心はいつも小悪党だが、たいした修羅場をくぐってきたわけでも無いので基本的に非情になれずに損をする。一人称は「私」。

エヴァン=エルドリッジ
  ソーサラー技能とコンジャラー技能を修得したウィザード(魔導師)。人間から生まれたナイトメアであり、フード付きのロングマントをまとい、レイピアとラウンドシールドを装備という見た目勇者な中身は賢者。
  記憶を失ったルーンフォークの彼女を元に戻す目的を持つ。普段はたいへん自分に自信のある勘違い&話聞かない系だが、実は周囲を一番良く見ている第三者視点な年齢不詳の青年。一人称は「僕」。

アルト
  ドワーフの20歳(人間でいう10歳)の少女。グラップラー 一辺倒で殴る蹴るしか出来ない。知力がドワーフ最低値で最バカなせいか、蝶々が飛んでいれば付いて行き、美味しい匂いがしたら寄って行く。
  冒険者になる前と、なってからと、あるかっこいい冒険者に助けられた事がる(名前は聞き忘れた)。その人を探して諸国漫遊の予定。ちなみに戦う事はけっこう好きらしい。一人称は「アルト」。

テューレ
  マギテックの銃使い。「最初から誰かと組んでいたい!」というミナの要望に答えて、ミナと行動をともにする事になったエルフの青年。ミナの事を姐御と呼び慕っているらしく、なんとも子分なポジション。
  能力値がどこも平均的なので何をするにも穴がなくそつなくこなす事ができるが、そのせいでミナに都合良く使われている気がしなくも無い。盲目的だが誠実なのでとても良い人である。一人称は「俺」。




キャラクター名:ミナ=フェアリース
種族:人間(女)
冒険者レベル:
技:12 A:12  器用度:24(+4)
      B:7   敏捷度:19(+3)
体:3  C:8   筋力 :11(+1)
      D:11  生命力:14(+2) 生命力抵抗:4  HP:20
心:5  E:7   知力 :12(+2)
      F:8   精神力:13(+2) 精神力抵抗:4  MP:16
技能名:【フェンサー2】【フェアリーテイマー1】【セージ1】
種族特徴:剣の加護/運命変転
戦闘特技:≪防具習熟/非金属鎧≫
装備品:ジャベリン、アラミドコート、バックラー、風の宝石(首飾り)、光の宝石(耳飾り)、他




キャラクター名:エヴァン=エルドリッジ
種族:ナイトメア(男
冒険者レベル:
技:5  A:12  器用度:17(+2)
       B:10  敏捷度:15(+2)
体:13 C:2   筋力 :15(+2)
       D:3   生命力:16(+2) 生命力抵抗:4  HP:22
心:12  E:9   知力 :21(+3)
       F:12  精神力:24(+4) 精神力抵抗:6  MP:33
技能名:【ソーサラー1】【コンジャラー2】
種族特徴:異貌、弱点:銀&土属性
戦闘特技:≪魔法誘導≫
装備品:発動体のレイピア、ソフトレザー、ラウンドシールド、ロングマント、他




キャラクター名:アルト
種族:ドワーフ(女)
冒険者レベル:
技:5  A:15  器用度:20(+3)
       B:5   敏捷度:11(+1)
体:10 C:8   筋力 :18(+3)
       D:10  生命力:20(+3) 生命力抵抗:5  HP:26
心:5   E:1   知力 :6 (+1)
       F:10  精神力:15(+2) 精神力抵抗:4  MP:15
技能名:【グラップラー2】
種族特徴:暗視、剣の加護/炎身
戦闘特技:≪追加攻撃≫、≪投げ攻撃≫、≪両手利き≫
装備品:セスタス、スパイクブーツ、クロースアーマー、リボン、ベレー帽、他




キャラクター名:テューレ
種族:エルフ(男)
冒険者レベル:
技:13  A:5  器用度:18(+3)
       B:9  敏捷度:22(+3)
体:5 C:5   筋力 :10(+1)
       D:10   生命力:15(+2) 生命力抵抗:4  HP:21
心:8  E:6   知力 :14(+2)
       F:7  精神力:15(+2) 精神力抵抗:4  MP:21
技能名:【マギテック2】【シューター1】【スカウト1】
種族特徴:暗視、剣の加護/優しき水
戦闘特技:≪武器習熟/ガン≫
装備品:デリンジャー、ソフトレザー、マギスフィア<小>、スカウト用ツール、ガンベルト、他

◆路地裏の冒険者たち

テラスティア大陸北部に位置するザルツ地方。
温暖な気候で四季もはっきりとしている過ごしやすい地方として有名なこの一帯でも、ルキスラ帝国と言えば"ザルツの要塞"と呼ばれるザルツ最大の勢力を誇る帝国だった。
そして今、軽やかな風が若葉を揺らす街道を、2人の冒険者が首都であるルキスラへと歩いていた。
GM:ではプレイに入りましょう。最初はコンビ組んでるって話のミナとテューレです。エヴァンとアルトは順々に合流して行きましょう。
ミナ:じゃあ私は街道を歩きながら、さっきの事をテューレに愚痴ってる。
テューレ:愚痴る? 何があったんすか姐御?
ミナ:何かあったじゃないわよ! あんたが私と口裏合わせないから、さっきの街でも私だけ捕まる事になったんじゃないの!!
GM:ああ、経歴の[投獄されたことがある]って設定(笑)
ミナ:そうそう(笑) それで前にいた街に居られなくなって新しい街へと向かっているところ。
テューレ:申し訳ありません! 忙しかったんスよ。
ミナ:忙しかった? 何があって忙しかったのよ?
テューレ:………………いや、考えてないっス(一同爆笑)
ミナ:張っ倒しておきます。
テューレ:回避技能(ファイター、フェンサー、グラップラー)は無いので、張り倒されました(笑)
ミナ:はぁ〜〜……と溜息。なんでこんなのが旅の連れなんだろう。私はもっと剣と盾を持って、いざという時に私をかばってくれるような、そんなナイトが良かったのに。
テューレ:そんな都合の良い人がいるわけないっス(笑)
ミナ:うっさい! そんなの解ってるわよ!(笑)
GM:さて、漫才も終わった所で、ミナたちが向かう先に大きな城塞都市が見えてきます。ザルツ地方最大の勢力を誇るルキスラ帝国の首都ですね。
ミナ:よし、あの街ならおいしい儲け話が転がってそうね。
ルキスラは<大破局>以前はいち地方都市だった。
しかし、この街を守った英雄によってひとつの国へまとまり、今はザルツ地方最大の帝国となっている。
街の中は整然と整備された王城へと続く目抜き通りに、広場から広がる市場に屋台、その他にもあらゆる店が軒を連ねていた。
GM:ではミナとテューレが街へと入った所で、いったんアルトにカメラを向けましょう。
アルト:もう街の中?
GM:そうですね。ルキスラの屋台通りでは良い匂いの料理を売る店が軒を連ねています。
アルト:おお〜♪ 美味しそうなお肉の屋台の前に行く(笑)
GM:そうだ、アルトは今の所持金幾らですか?
アルト:えっと……484Gだよ?
GM:ではプラス1000Gあげます、ボーナスです。6)
アルト:やった! それじゃあ屋台の前でどれを頼もうか迷ってる(笑)
GM:「お嬢ちゃん、どのソーセージもとびっきり美味しいぞ?」
アルト:うん、わかってる! でも迷うんだぁ……って、なんでソーセージ?
エヴァン:"アルト"だからだろう? ア●トバイエルン。7)
アルト:ああっ!?(←気がついた) ソーセージじゃないもん!!(笑)
GM:「お嬢ちゃん、どうせならお母さん連れて来てくれるかな?」(笑)
アルト:違うよ! アルトはピチピチの20歳だもん!
(一同爆笑)
アルト:な、なぜ笑うのッ!?
ミナ:だ、だって……ピチピチって(笑) だから、その表現はソーセージじゃない!(笑)8)
アルト:はうっ!? 今の無し! 自分でも気が付かなかったボケは無しで!!
GM:で、そのバイエルンが店先でソーセージを見ていると。
アルト:バイエルンじゃない! アルトだよアルト!!(一同爆笑)
GM:そのアルトが見ていると、ドカっとフードをかぶった男がキミにぶつかってきて、そのまま路地裏へと入っていく。
アルト:痛っ! もう、なんだったんだろう。……まぁ、いいや。じゃあおじちゃんコレとコレと、ソレをちょーだい!
GM:しかしキミは気が付く。懐に入れてあったお金がなくなってる。正確には1484Gだったのが、たった484Gになってます。
アルト:アルトのお金が無いっ!? なんかハメられた気分だ!(笑)
テューレ:1000G貰って、1000Gすられる(笑)
アルト:今までは気にしないで目の前の食べ物買ってたけど、このままだとご飯食べるお金もなくなっちゃう……追いかけます! 待てーー! アルトのお金返せーー!
一方その頃、ルキスラ内へと入ってきていたミナとテューレは……
テューレ:ところで姐御、街へ入ったは良いっすけど、どこか宿屋を決めないといけないっスね。
ミナ:まぁ冒険者の店と一緒になってるところで良いんじゃない?
テューレ:近くの人に聞いて周ります。普通よりランクの上の宿屋は無いかと(笑)
ミナ:なんでランク上げるのよ、安くて良いじゃない。
テューレ:いや、姐御が泊まるのにチンケな宿は似会わないっスから!
GM:街の人は――「まぁ、駆け出しの冒険者なら『冒険の始まり亭』が基本だと思うけど」
テューレ:いやいや、もうちょい上のランクを教えて欲しいっス。
GM:「もうちょいねぇ……」……ちなみにお金は持ってます? 普通の宿屋でも一晩素泊まりで30Gかかりますよ?
ミナ:結構するのね。私75Gしか無いからテューレ払える?
テューレ:姐御、姐御、俺のキャラシー見て下さい。
そこには『所持金10G』と書いてあった。9)
ミナ:アホかっ!! その残金で何ランク上の宿屋とか言ってるのよ! 普通の宿屋だって私にたからないと馬小屋にだってあんた泊まれないじゃない!!(一同爆笑)
テューレ:いやー、まったく盲点でした。
ミナ:盲点にもほどがあるわっ!(笑)
GM:では、そんな感じで安い宿を求めて路地裏を歩いていると、角を曲がって現れたアルトとぶつかります。
アルト:アルトのお金返してー! どかーん(笑)
ミナ:その効果音違うからっ! 尻餅ついて――痛たた……ちょっと何!?
テューレ:姐御、大丈夫っスか? 助け起こします。
アルト:ごめんなさい! でも急いでるの! アルトのお金取られちゃったから取り返さないと!
ミナ:お金! どういう事? スリにでも遭った?
アルト:うん、フードかぶった男の人とぶつかったら1000Gなくなってたの……。
ミナ:1000Gも!!!(笑) その男の人はどこ行ったかわかる? お姉さんがあなたのお金取り返して来てあげる!
アルト:本当! ありがとう♪
ミナ:私はミナ、あなたの名前は?
アルト:アルトだよ!
ミナ:わかったアルト、お礼は半分の約束よ!
テューレ:姐御、いくらなんでも小さい子供からソレは鬼っス(笑)
エヴァン:ではその辺で、路地の奥を長いフードマントの男が角を曲がって消えていくのがわかる(笑)
アルト:あいつだ! フードだし!!
ミナ:テューレ! 行くわよ!
テューレ:あらほらさっさー(笑) 敏捷22で走って行きます。
ミナ:あっ、私より早いじゃないの! こっちは敏捷19なんだから合わせなさい!
GM:ちなみにアルトは?
アルト:じゅ、11……。
テューレ:姐御に合わせつつ走って行きます。
ミナ:1000Gは渡さないっ!!
アルト:ま、待ってよ〜〜(一同爆笑)

◆挫折の始まり亭

そこは目抜き通りから1本外れた通りに面した冒険者の店だった。
少し後ろめたい冒険者や、普通の依頼すら満足にこなせなかった落ちこぼれ冒険者が
集まる吹き溜まり。
その名を……『挫折の始まり亭』と言った。
GM:そこは暗い雰囲気、呑んでいる冒険者たちも暗く、カウンターでグラスを磨く大柄なマスターもどことなく暗い。そんな酒場兼宿屋の冒険者の店。
ミナ:そこが『冒険の始まり亭』?
GM:なんでですか!(笑) そこはもっと明るくて最初に集まってもらおうと考えてた店です! ここは路地裏からも入れるような……そう! 『挫折の始まり亭』です!(一同爆笑)
ミナ:最悪だっ! 誰も行かないわよそんな冒険者の店!!(笑)
アルト:たのもーーっ!!!(笑)
テューレ:姐御、姐御、あのドワーフっ子入って行きましたよ?
ミナ:ちょっ(笑)ちょっと待ちなさいっ! こんな怪しい冒険者の店は、一癖あるのしかいないんだからもっと警戒しないとっ! ああっもうっ!!
テューレ:姐御と一緒に入ります。
アルト:ここにさっき見たフードの男が!
GM:そうですね、ミナ達が追いかけていった先にあったのがここです。
ミナ:怪しいからアルトが追いつくの待ってたのに、話も聞かないで入って行っちゃうんだから!
テューレ:それで、怪しいフードの男はどこに?
エヴァン:じゃあフード付きマントをつけた男が、カウンターの一番奥に座っている。
アルト:見つけたっ!!!(エヴァンを指差して)
ミナ:テューレ、あんたあいつからお金取り返して来なさい! ぶん殴っちゃえ!(笑)
テューレ:おい、子供から盗った金、返してもらうっス?――奥に行って言う(笑)
エヴァン:盗った?――美声に振り返って見て、そこには長身の美形なエルフがいるんだよね? 
キョロキョロする。
テューレ:俺っスよ俺、さっさと盗った物をだすッス!
エヴァン:ああ、キミか? まさかそんなチンピラみたいなエルフがいるとは思わなかったからね。それで、どの子供から何を盗ったって?
テューレ:あごで姐御と一緒にいるアルトを指しましょう。
エヴァン:あぁ、そういう事か。あの少女から……(←なぜかエヴァンの視線はミナに向けられ)。
ミナ:………………。
エヴァン:しょうがないな。諦めてくれ、少女の心を虜にしてしまうのは……僕の宿命<さが>なんだ(一同爆笑)
アルト:ミナ〜、あのキャラはめんどくさい系だよ(笑)
ミナ:うん、困ったもんね(笑)
エヴァン:しょうがないだろう! お前ら濃すぎなんだよ!! 普通にクール系やったらキャラ埋まるじゃないか! インパクト大事だろ!(一同爆笑)
テューレ:姐御、GMが頭抱えてるっス。10)
ミナ:キャラで言うな、キャラで(笑)
エヴァン:それより、彼女の心を奪った方が良いのかな? だけど残念だ、キミにはあげられない。僕の両手で抱えきれないこのハートは、僕だけのものだからね。
テューレ:え、えっと………………(←反応に困って固まってる)。
エヴァン:そうか、言葉も出ないか、フッ☆
テューレ:じゃあ、そういう事で――クルっと180度回転して姐御たちの元へ。
ミナ:『そういう事で』じゃなーーーいっ!!――スパーンと振り向きざまのテューレをカウンター気味に張っ倒す!――なに、速攻で諦めてんのよあんたは!!(笑)
テューレ:いや、だって(笑)
ミナ:だってもこっても無いっ! なんのために行ったのよっ!! あんたエルフなんだからその知力をもっと活かしなさいっ!
テューレ:いやぁ〜褒めても何も出ないっスよ姐御(笑)
ミナ:褒めて無いわっ!!!(一同爆笑)
アルト:ミナぁ……大変だね?(笑)
ミナ:……うん。ちょっとみんな飛ばし過ぎ。とりあえず――ちょっとそこのローブの人!
エヴァン:僕の事かな? 僕の名はエヴァン、エヴァン=エルドリッジ。まさかキミのような美しい方から話しかけられるとはね。
ミナ:美しい!? い、いやぁ……まぁ、その……(もじもじ)。
アルト:照れるなぁ♪
(一同爆笑)
ミナ:ア、アルト(笑) もう、本当みんなスキを逃さないというか。全部拾う必要無いのに!――えっと、と、とにかく! あなた、この子(アルト)から10000G奪ったらしいじゃない。今すぐ返しなさい!11)
エヴァン:いいや。
ミナ:そして私に3000G寄越しなさい!
エヴァン:待ってくれ僕の話も聞いてくれ(笑) 今、僕は盗ってないと言ったんだけど……信じてくれないかな? 僕は今までの人生で後ろめたい事は一度としてやった事は無い。
ミナ:胡散臭げに――本当ぅ?
エヴァン:ああ、本当だとも。僕の心はキミの人生のように純粋<ピュア>だからね☆
アルト:ミナの人生と同じなんだぁ。
テューレ:つまり汚れてるんスね(一同爆笑)
ミナ:無言でテューレをどツイておく。ゲシッ! エヴァンって言ったかしら、あなた……わかってるじゃない♪ マスターのところから勝手にグラス掴んでエヴァンと乾杯♪
エヴァン:チーンとグラスと鳴らす(笑)
ミナ:アルト、この人は違うわ。とてもあなたから1000Gも盗めるような性格じゃないし、とっても好い人だわ(笑)
アルト:えええええっ!? そんなぁ……。
GM:と、その辺で身長2mにスキンヘッド&眼帯のマスターがやってくる――「お客さん、店での揉め事は困ります」
ミナ:ああ、違うんですー♪ 私達、この街で依頼受けようかと思った冒険者でして、仲間を探してただけなんですよー♪
エヴァン:そう、僕は常に騒ぎの中心にいるからね。仕方無いんだ、勝手に周りが寄って来る。
テューレ:誘蛾灯?
ミナ:ガンッとテューレを叩く!――なに? それはもしかして私が蛾とか言いたいわけ?
アルト:蝶って言えば良いのに(笑)
エヴァン:いや、僕は皆に憩いの場を提供する美しき泉……。どこにでも湧き出る――
GM:「お前ら……小学生の頃、先生から『他人の人の話を聞かない』って成績表に付けられた口だろう?」(笑)
ミナ:うん、確かにこのままじゃ話が進まない(笑)――とりあえず騒ぎを起こすつもりはないわ。何か仕事の依頼があるなら欲しいんだけど……どうかしら?
GM:「無いことも無いが……」
ミナ:できれば報酬の大きいやつね!
アルト:アルトは強いのと戦えるのが良い!
GM:「強いのがいるかは知らねぇが、報酬が良いのは1つあるな……だが、どの冒険者も受けたがらないやつだぞ?」
テューレ:どういう事ッス? 報酬が良いなら誰だって受けたいもんじゃないっスか?
GM:「実はな、報酬は1人1000G、だが依頼人の素性も依頼内容も受けるって決めた奴しかバラさねーって話だ。もちろん、話を聞いたら後には引けないってパターンだな」
ミナ:そんな怪しい依頼を……なんでマスターは引き受けているのかと。
GM:「お前さん、うちの看板見なかったのか? ここは――『挫折の始まり亭』だぜ? 依頼を選り好みできるほどの奴等は集まっちゃいない」(一同笑)
エヴァン:それは納得してしまうな、なんで僕はこんなところで飲んでたんだ(笑)
ミナ:ナイトメアだからじゃないの?
この世界に生きる魂には"穢れ"が宿る事がある。
例えば蛮族などは生まれつき魂が穢れており、そのおかげで人外の力を持つに至っています。
また、穢れた魂が死者に宿るとアンデッドになると言われている。
人間・エルフ・ドワーフから突然変異で生まれるナイトメアは、この穢れを軽度だが受けて生まれた存在であり、人族の間では"穢れ"は忌避するものとされナイトメアなどは敬遠される傾向にあります。
エヴァン:いや、僕の両親はこの街の魔法使いだしね、何不自由無いよ? というかナイトメアってバラしてない(笑)
ミナ:そうか、ごめんごめん(笑)
テューレ:しかし依頼主不明の依頼か……ここに依頼を持ってきた"繋ぎ役"は信用できる人だったと?
GM:「ああ、そういう事だ。胡散臭い依頼ではあるが、トカゲの尻尾切りとかじゃあ無いはずだ」
ミナ:ちなみに報酬の基準値ってどれぐらいなんだろう?
テューレ:初期依頼だと1人500Gだってリプレイで書いてあったっスね。
ミナ:じゃあ通常の倍! 受けましょう!12)
テューレ:まぁ、姐御がやるって言うのなら(笑)
ミナ:アルト! この依頼受ければあなたの無くした1000G分が手に入るわよ!
アルト:おおー♪
ミナ:それで……っとエヴァンを見よう。ってか、確か見た目戦士なのよね。
エヴァン:レイピアにラウンドシールド、ソフトレザーにマント――ん?とかミナを見たり。
テューレ:格好だけなら姐御の理想っスね(笑)
ミナ:でも戦士だと思うかなぁ……。
エヴァン:筋力は15ある。
テューレ:そんなに!? 俺が10、姐御が11だから、アルト(筋力18)に次いで高いじゃないか(笑)
ミナ:まさに理想のナイト!――ねぇエヴァン、あなたももしかして1人じゃない? なら一緒にこの依頼受けてくれると助かるんだけどなぁ?
エヴァン:ふぅ……やれやれ、しょうがないな、頼られてしまったのなら断るわけにはいかないね。
ミナ:ありがとう! あなたみたいな頼れる前衛が仲間にほしかったのよ!(笑)
アルト:アルトも前衛だよー! 前に出て殴るもん!!
ミナ:いやー、欲しいのは盾持ちの壁役だしー。
GM:とかやってると、店の表門のところに馬車が止まる音がします。マスターが――「お、丁度良い。実は今日までに決めておくって繋ぎ役に話通しておいたんだ。約束を反故にしないですんだな」
テューレ:ど、度胸あんなーマスター。
GM:「じゃなきゃ、こんな店やっていけねーだろう?」
テューレ:確かに(笑)
GM:「あの馬車に乗って依頼人のところへ向かってくれ。詳しい話は依頼人から聞いてくれ」――馬車にはフードの業者と小間使いのコボルトが乗ってます。13)
アルト:コボルト? 敵?
GM:ああ、コボルトとかは元々蛮族の1種族だったけど、奴隷のような扱いを受けるので人族の所に逃げてくる者も多いのです。従順で手先が器用なので料理人や従者とかやってる姿を良く見ます。見た目は可愛い直立歩行する犬ね。
アルト:おおー、さわると気持ち良さそうだ。モフモフッ(笑)
GM:表に出ると貴族が使う送迎用の6人乗りの馬車があります。
ミナ:これは……良い依頼な気がする。キュピーン♪
エヴァン:悪いなノビタ、これは3人乗りなんだ(←プレイヤーの呟き)14)
ミナ:じゃ! ってテューレを置いて(笑)
GM:いえ、6人乗りって言ってるじゃないですか!(笑)
アルト:じゃあアルトは乗るー。すごいすごい! 窓がガラス作りだよ! ガンガンッ!
ミナ:ほらほら、そんな事してガラス割ったら弁償ものよ? やめなさい。
アルト:ちぇー(笑) あ、こっちの彫り物もすっごい細かいっ! ゲシゲシゲシ!
ミナ:だから……まぁ、それはバレなきゃ良いか。
エヴァン:まったく、何をやっているやら。
テューレ:では3人乗りという事なので、俺は外を――
(一同爆笑)
ミナ:どうでも良い部分を拾うなっ! どんだけ拾いたいのよ!!(笑)
エヴァン:3人乗りの馬車っておかしいだろうがっ! 三輪車か!!(笑)
アルト:なんでそんな時間差で言うのさっ!!!(笑)

◆依頼で向かうは大きな屋敷?

フードの御者とコボルトとともに、一行はルキスラを出て南下すること3日。
やがて街道の先に地方領主の屋敷が見えてくる。
GM:――というわけで、3日後。とある大きな屋敷が見えてきます。
ミナ:3日!? その間の食料とかどうするのよ! そんなお金ないわよ!
GM:いや、それはこっちで負担しますから(笑)
アルト:ねーねー、大きな家が見えてきたよ?
エヴァン:ふむ、どうやらあそこが依頼主の屋敷のようですね……どこの貴族かわかりますか?
GM:セージ技能で振れる人は難易度10、その他の人は冒険者技能+知力ボーナスで振って良いです。ただしその場合の難易度は14。
エヴァン:僕はルキスラ出身なんだけど、そこまで有名な貴族じゃないのかな?
GM:ああ、それならエヴァンは難易度10で良いです。
ミナ&エヴァン:『成功』
アルト&テューレ:『失敗』
GM:ルキスラ帝国に連なる下級貴族の屋敷です。田舎とはいえ一地方を任せられている騎士の家系ですね。当主はバーク=ホーンという30代の男です。
エヴァン:評判は?
GM:良いですよ。質実剛健で清廉潔白な人だと噂では聞いています。
エヴァン:その話は一応しておこう。
ミナ:でも、なんでそんな人が正体を隠して依頼をするのかしら?
エヴァン:さぁ……とりあえず話を聞いてからにしますか。

GM:では広い中庭に到着しました。馬車から降りて下さい。
エヴァン:先に下りて手を差し伸べよう。
アルト:反対側からジャンプして降りた!
ミナ:普通に降りればいいのに、子供だなぁ……と思いつつアルトと同じ方から降りる(笑)
テューレ:ああ、ありがとうっス――エヴァンの手を取って(笑)
エヴァン:……。気にしない(笑)
GM:フードの男は付いてくるように行って、屋敷へ入って行きます。質素だけどなかなかの調度品が置かれた廊下を進んで、やがて一つの応接間へと通されます。
ミナ:しかし……成金趣味の貴族だったら、いくらでもボッタくるんだけどなぁ(笑)
テューレ:良い人っぽいっスからねー。
GM:そんな雑談をしていると、騎士鎧に身を包んだ30代の口髭を生やした男が入ってきます――「よく来てくれた。情報を公開できない依頼であったというのに、集まってくれたことには感謝する」
ミナ:あなたがホーン家当主、バーク=ホーン卿でしょうか。
GM:「ああ、その通りだ」――ちなみにホーン卿は帝都でもメキメキ頭角を現している貴族でして、その足を引っ張ろうという他の貴族がそれなりにいます。名前を明かせなかったのは、その辺の事情があるようですね。
エヴァン:なるほど、情報公開ができなかったわけ、それで納得がいきました。
アルト:解った風の顔をしている(笑)
ミナ:それぐらいじゃツッコミません(笑)
エヴァン:それで依頼の内容というのは?
GM:「うむ、実はここから2日ほど行った場所に、『ハインリヒ村』という私が預かっている村があるのだが、そこで奇妙な事が起こっていてな。その村を調査して欲しい」
ミナ:奇妙な事?

――ホーン卿の話した内容――
 ◆ハインリヒ村周辺で蛮族を見たとの情報があったので抱えのスカウトを向かわせた。
 ◆村に向かったスカウトは、なぜか戻って来るまでに1週間以上かかった。
 ◆そのスカウトは「道に迷ったとしか言えない」と困惑顔。
 ◆第二、第三のスカウトを派遣したが同じ結果だった。最後のスカウトはまだ帰って来ていない。
 ◆騎士団は確証が無いと動かせないので冒険者を雇う他なかった。

アルト:なんで騎士団は動かせないの?道に迷うはずの無いスカウトが迷ったのなら、何かあるんじゃない?
GM:「それはそうなのだが、もし騎士団を動かして何もなかった場合、ほかの貴族に何か言われる口実を与える事になる……」
ミナ:余計な波風はできるだけ立てたくないってわけですね。それで冒険者を内密に雇って騎士団を動かすだけの証拠を集めて欲しい……と。
GM:「もちろん、キミ達の裁量で解決できるのなら解決してしまっても構わない」――つまり村の調査で1000G、その謎を解決できた場合は追加で1000G払います。
エヴァン:たぶんだが……その『解決』という結果は、死ぬ可能性があると思う。15)
アルト:うん、そう思う、このGMだし(笑)
GM:ふっふっふっ(←不敵な笑い声)
ミナ:ホーン卿、一つだけ約束して頂きたい事があります。
GM:「なにかな?」
ミナ:もしこの依頼で私達が死亡した場合、蘇りの費用をそちらで捻出してもらえませんか?
GM:「ふむ……しかし死亡を前提に依頼に向かわれてもな……」
ミナ:う゛……それもそうか。
エヴァン:違いますよホーン卿、もし僕たちの誰かが死ねば、それだけの脅威がハインリヒ村にはあるという事。騎士団を派遣する良い口実になるとは思いませんか? もちろん、その為には誰かが死んでも必ず帰って来る必要がある。
ミナ:おおっ! エヴァン凄いわね(笑)
GM:「そういう事か、蘇りの確証があれば必ずここにもどって来る……と」
エヴァン:もっとも、僕は毛頭死ぬ気は無いのですが(笑)
アルト:アルトもー♪
ミナ&テューレ:『………………』(←生き残る事に不安な2人)
GM:「良いだろう。蘇りは保証する」――GM的には1話目から死なないで欲しいですけどね(笑)16)
ミナ:それともう一つ、私達にも準備が必要です。調査費の1000Gのうち、500Gを前金で頂きたいです。宜しいでしょうか?
GM:「……いいだろう。では宜しく頼む」


ホーン卿との交渉も終わり、屋敷で戻って来たスカウト達や、その他の情報源から話を聞こうと別行動をとろうとした時だった、廊下を歩いている4人の前に1人の騎士が立ち塞がる。
GM:1人の騎士が声をかけてきます。痩せ型の若い騎士だね。
ミナ:何か御用でしょうか?
エヴァン:まさか僕たちに任せるのは心配だから……不満ですか?
GM:「チッ……」
テューレ:こいつ今、舌打ちしやがったッス(笑)
エヴァン:付いてくるとか言いませんよね?
GM:「ええ、あなた方の邪魔は致しませんとも……私は、ホーン卿が配下、フェッツェルと申します」
テューレ:で、その舌打ちが趣味な騎士がなんか用っスか?
ミナ:ほらテューレ、一応依頼主の部下なんだからそれなりの礼儀をする!
GM:「……これだから下賎な冒険者など(ボソっと)」
ミナ:………………。
テューレ:姐御、堪えて(笑)
GM:「実は村の調査が完了したら、簡易的なもので良いのでこのハトに結んで飛ばして頂きたい」――懐から伝書鳩を取り出し、ミナに渡します。
ミナ:受け取るけど……でも、どうして?
GM:「いやなに、切羽詰った場合はすぐに騎士団が駆けつけた方が良いでしょう。連絡手段はあるにこした事は無い」
ミナ:ふーん……――ハトは預かっておきます。
GM:「せいぜい、生き残れると良いですな」――とフェッツェルは去っていく。

◆出発は明日にして今日は情報収集!

その日は各自ばらばらになってハインリヒ村について情報収集を行う事に。
スカウトのテューレは戻って来たスカウトに、エヴァンはホーン卿お抱えの魔術師に、そしてミナとアルトは……。
ミナ:私は屋敷に出入りしている商人に話を聞きに行く! アルトも行くところないなら一緒に来る?
アルト:うん、行く行く。でもミナだけなんで私用なの?
ミナ:私用じゃないわよ(笑) ハインリヒ村に行った事ある商人がいるかもしれないでしょう! まぁ、私って冒険者だけど商売人の血を受け継いでるから!
アルト:そっか! 村に行った事ある商人がいれば、村の名産品とか知ってるかも!!
ミナ:いや、それは……重要なの?
アルト:さぁ行こう! すぐ行こう! こんにちわー♪
ミナ:早いわっ! もう到着したの!?(笑)
GM:「おう、べっぴんなネーちゃん、どうしたい?」
ミナ:じゃあ夕飯とか食べてる輪の中かな? 勝手に横に座って――ハインリヒ村ってあるじゃない? ちょっとあそこに届け物しないと行けないんだけど、あの村に行った事ある人っていないかな?――お酌しつつ。
GM:「おお、すまねーな」――ぐびぐび――「まぁ、良い鉱石が取れるって噂だったんだが、最近は蛮族が出るとかそんな話も聞くな」
ミナ:蛮族かぁ。でもホーン卿は蛮族の確証が無いと騎士団は動けないとかなんとか……。
GM:「うーん、まぁなぁ……だが、あいつはあんまり良い噂聞かないからなぁ」
ミナ:そうなの? でもホーン卿って行ったら今や実力でのし上がりそうなほどの勢いを持ってる貴族じゃないの?
GM:「ああ、ホーン卿自身は良い人だよ? だけどなぁ、部下の……が領地の視回りっつって、けっこう好き勝手やってるらしいんだ」
ミナ:部下……もしかしてフェッツェル?
GM:「しーーー!! 聞かれたらどうすんだ。出禁くらっちまう」(笑)
ミナ:でも、そんな横暴、あのホーン卿の下で良くできるわね。
GM:「あいつぁソーサラー上がりって話だからな、頭はキレるんだろうぜ? 今じゃホーン卿の副官だしな」
ミナ:あいつってそんなに凄い奴だったんだ。少し考え込もう。
アルト:ミナ〜〜一緒に飲もうよ〜〜♪――とジュースのようにお酒呑みつつ(笑)
ミナ:ええ!? ちょっとアルト、あなた飲んでるの!?
アルト:うん、美味しいよ?――ドワーフだし良いよね?(笑)
GM:まぁ本当にジュースのように飲めるでしょうし(笑) 一緒にご飯食べてたほかの商人も――「良い呑みっぷりだね嬢ちゃん、さすがドワーフだ」――と大人気です。
アルト:アルト、力勝負と飲み比べなら負けないもーん♪
ミナ:未成年な気がするけど、ドワーフは良いのかなぁ……とか思いつつ放っておこう(笑)17)
GM:「そうだ。力自慢っていうならあの剣に挑戦したらどうだ?」
ミナ:剣?
GM:「ああ、ハインリヒ村に伝わる伝説の剣なんだが、今まで誰も抜いた事が無いって代物だ。村の伝説ではその剣を抜けるのは伝説の英雄のみって話だが……つまりは村興しだな(笑)」
ミナ:ま、どこにでもある話よね(笑)
アルト:なになにー? 英雄の話〜? アルトね、実はすっごいかっこいい冒険者の人を探してるんだ♪ その人はいつもアルトがピンチになると助けてくれるの! アルトがその剣抜いたら、その人耳にもアルトの名前が届いたりするかな?
GM:さらりと冒険の動機を(笑)
ミナ:しかし酔っ払いだと思って話半分の私(笑)――そうだねー、有名になったらその人もアルトの事を聞きつけて会いに来てくれるかもねー♪
アルト:よーし! アルト、その剣を抜いて勇者になる!!
ミナ:勇者か……うちの勇者様はどこで情報収集してるのかな?――とか場面をエヴァンに振ろう(笑)



GM:ではエヴァンです。場所はお抱えの魔術師のところですね。
エヴァン:今回のハインリヒ村の件、内密に調査して欲しいと頼まれたのですが、すでに何か解っている事があれば教えて頂きたいのです。
GM:「あの村か……やはり魔術的な何かが気になりますか」
エヴァン:ええ、2日の道程を迷ったからと言って7日になるとは、普通なら考え辛い事です。特殊な結界や魔術的な何かが働いているとしか思えない。
GM:「………………こちらへ」――と奥の部屋へとエヴァンを案内します。
エヴァン:付いていこう。そこには?
GM:年の頃20代後半の男が、ぼうっと椅子に座っています。
エヴァン:これは?
GM:「ハインリヒ村から帰って来たスカウトです。ここ1ヶ月ほどの記憶が無いと言っていまして……簡単な事なら解るのですが、どうにも要領を得なくて」18)
エヴァン:<サニティ>はかけましたか?
GM:「ええ、しかし効果が無く……」
エヴァン:ふむ。
GM:「今では呪いか何かの類ではないかとも疑っている所です。もっとも、その場合は原因が何かわかる必要があるのですが……」
エヴァン:呪いだったとして、記憶はもどるものでしょうか?
GM:「もしかしたら……あるいは……」
エヴァン:記憶を失った彼女(ルーンフォーク)の事を思い出して、魔術師にお礼を言って帰ろう。



GM:最後はテューレです。スカウト達に話を聞きに行ったのね。残念ながら村から帰って来た人は療養中(魔術師の元で)なのでいません。他のスカウト仲間が対応してくれます。
テューレ:そうすると、たいした情報は無いっスかね?
GM:とりあえず村興しの抜けない剣や、本当に帰ってこれなかったという裏は取れます。
テューレ:ホーン卿への嫌がらせは元々考えてはいなかったっスけど……やはり何か村にあるんスかね。
GM:「そうだ、お前らはこれからハインリヒ村に行くんだったら、アリアを見つけて来てくれないか?」
テューレ:アリア?
GM:「ああ、ハインリヒ村を調査に行った俺たちの仲間なんだが、今だに帰って来てないんだ」
テューレ:ああ、わかった。見つけたらフォローしておくッス――アリアの外見とかは聞いておこう。

◆いざ、ハインリヒ村へ!

情報収集で集まった話はハインリヒまでの道すがら交換し、一行は次の日の朝ハインリヒ村へと出発した。  晴れ渡る青空の下、一直線に続く草原の中の街道を4人はテクテク歩いていく。
エヴァン:とりあえず情報交換しながら出発かな。
ミナ:フェッツェルの悪い噂とか、抜くと勇者になれる魔剣とかの話を言うかな。
エヴァン:フェッツェルか……。
ミナ:うん。
テューレ:俺も姐御に報告します。アリアって子が迷子になってるんで、連れて帰ってくれば報酬もらえるかもっス!(笑)
ミナ:ナイスよテューレ!(笑)
エヴァン:それがまだもどって来ないホーン卿のスカウトか?
テューレ:ああ、たぶんまだ村にいるだろうって。
ミナ:それでそれで! 連れ帰った時の報酬はいくらなの?
テューレ:それは……――そういえば報酬の話してなかったっスね(笑)
ミナ:スパーンと叩く!! なんで一番肝心な所をしてこないかな!!!(笑)
GM:ではそんなこんなで1日経って次の日、再び街道を歩いていると危険感知判定をして下さい。スカウトかレンジャー技能+知力ボーナス。持ってない人は平目です。
一同:『(コロコロ)……』
テューレ:……一番高くて俺の13かな。
GM:なら気が付きます。街道脇の草むらからオオカミが2匹飛び掛ってきます。それではソードワールド2.0最初の戦闘と行きましょう。
テューレ:姐御、気をつけて下さい。何か来ます!
◆第1ラウンド
GM:まずは[先制判定]を行って、GM側と、PC側、どっちが先に行動するかを決めます。スカウト+敏捷力で判定。スカウトが無い人は平目で振って良いです。
ミナ:(コロコロ)……これって早かった方の陣営が全員行動後に、後攻の陣営の行動なの? あ、わたしは4。
GM:そうです。高LVになればなるほど、スカウトは重要性が上がりますよ。
アルト:(コロコロ)……5!
エヴァン:……僕は8です。
テューレ:俺は10ですね。
GM:オオカミは先制値が11なので、こっちの2匹が先に攻撃します対象はランダムに(コロコロ)……アルトとミナ。
アルト:来いー!
GM:オオカミAの攻撃は(コロコロ)……アルトに11、ミナにファンブル(笑)
アルト:(コロコロ)……回避〜♪
ミナ:そっちがファンブルなら回避しないで良いんだよね? さぁ、次はこっちの番ね!
アルト:攻撃する順番は? 知力順? 敏捷順?
エヴァン:いや、行動順番は同じ陣営なら自由に出来る。殴りたいならお先にどうぞ?
アルト:じゃあアルトから行くね! 戦闘特技の≪両手利き≫で2回攻撃、さらに≪追加攻撃≫を使って3回目の攻撃も〜♪ 右手で(コロコロ)……9命中、左手で(コロコロ)……14命中、追加の3撃目はキックで(コロコロ)……12命中!
GM:右手は避けた、左手は当たった、蹴りも当たりました。
アルト:ダメージはレーディング表なんだね(コロコロ)……1回回って11点!
GM:(オオカミは物理に弱点+2だから合計13点、HPが12点だから)……その一撃でオオカミは死亡。蹴りは空を切ります。
アルト:おお!? オオカミってそんなに弱いんだ!
GM:1LVですからね。
ミナ:次は私がやろうかな? 残ってるオオカミに(コロコロ)……14命中。
GM:……当たります。
ミナ:(コロコロ)……9だからクリティカル。(コロコロ)……うん、合計12点。
GM:それでオオカミBも終わります。強いなぁ。
エヴァン:僕の出番はありませんでしたね。
テューレ:いや、ソードワールド2.0から、モンスターは倒したあと戦利品をゲットできるようになったはず!19)
GM:その通りです(笑) とどめを差したアルトとミナはそれぞれ2D6を振って下さい。
ミナ&アルト:『(コロコロ)……10』
GM:上質な狼の皮を2つ手にいれました。売ると1つ50Gになります。
ミナ:おお〜っ(笑)

◆3本の迷い道

2日目、そろそろハインリヒ村へと到着する頃合。
一行の目の前には3本の道が広がっていた。
ミナ:3本の道? 村までって1本道じゃないの?
GM:事前情報では1本道でした。
エヴァン:つまり、地図上では1本道だけど、目の前には3本道があると?
GM:そういう事です。
ミナ:怪しいなぁ……。
GM:左の道の先は暗い森が見える。真ん中の道は村が見える。右の道は何か明るく先は見えない。
エヴァン:暗い道、村への道、明るい道……か。
アルト:真ん中に行こう♪ あっるっこ〜♪ あっるっ――
ミナ:待った待った待った! テューレ、アルトを捕まえておいて(笑)
アルト:なんでー! 村なんだから真ん中の道だよ〜?
ミナ:どう見てもおかしいから! ちょっと調べるまで待ってなさい!
GM:じゃあ怪しいと思った人は冒険者LV+知力ボーナスで振って見て下さい。
エヴァン:(コロコロ)……13。
ミナ:……凄い! 15!!
GM:とりあえず2人は思いだす。ハインリヒ村は森を抜けた先にあるのですが、まだ一度も森を抜けていません。
エヴァン:それなのに真ん中の道は村が見える……と。
GM:そして15以上のミナ、このハインリヒ村の付近には『バルバロスの顎』と呼ばれる蛮族の巣窟な小さな洞窟群があります。もし道を間違えた場合、この洞窟の1つに突っ込む可能性もありますね。
ミナ:それはヤバイ。みんなに説明しておこう。
テューレ:まぁ、姐御がそう言うなら1時間ぐらいは周囲を調べてみるっスか?
エヴァン:ですが、どうやって調べるます?
ミナ:私はフェアリーを召喚して見てきてもらおうかなぁって。
GM:妖精魔法の<フェアリーウィッシュ>は、妖精がちょっとした手伝いをしてくれる魔法なので、偵察とかは難しいですかね。
ミナ:そうか……じゃあ足跡とかそういうのを調べる。それなら手伝ってくれるでしょう?
テューレ:ああ、足跡とかなら俺も調べるっス。
GM:どの道を調べるか宣言して下さいね。
ミナ:おっけー♪ それじゃあ<フェアリーウィッシュ>(コロコロ)……成功。輝くシルフ召喚! ベル(妖精の名前らしい)、ちょっと一緒に探すの手伝って!
GM:「ラジャー!」――敬礼!20)
ミナ:……な、なんで軍人。

――結局、左の暗き森へと続く道へは殆ど足跡が無い事が、真ん中の村へと続く道は蛮族の足跡が大量にある事が発覚。必然的に右の明るい道がハインリヒ村へ続く道ではないかと言うことに……。

アルト:くーくーくー……(←出発まで寝ている)。
テューレ:たぶん、右だと思うっスけど……どうします姐御?
ミナ:うーん、もう1時間だけ使って右側も調べられないかな?
GM:別に構いませんよ。時間は余計にかかりますが。
ミナ:あんまり時間かけるのは性に合わないけど、ここは調べましょう。再びベルを召喚して、テューレと一緒に右の道を調べる。

――そして再び1時間が経過。右へ続く道はやはり人族の足跡が残っており、それなりの出入りがあると発覚。村に続く道と確信が深まる。

テューレ:右の明るい道が村へと続く道で決まりっスね。
エヴァン:ではアルトを起こして出発しましょう。
ミナ:あっ! ちょっと待って! そろそろコレをどうしようかって思ってたんだ――ハトを取り出す。
テューレ:えっと……どういう事っスか?
ミナ:確かソーサラーの魔法に<ファミリア>っていう使い魔を創るのがあったわよね? あのフェッツェルって騎士、どうもソーサラーっぽいのよね。21)
テューレ:つまり、そのハトが使い魔じゃないかって事っスか?
ミナ:うん。野宿の夕飯にでも使おうかと思ったけど、さすがにそれは可哀想で(笑)
エヴァン:なら僕が真ん中の道へこのハトを送りこみましょうか。本当に<ファミリア>なら、蛮族の情報がフェッツェルに送られるはずですし文句は言われないはず、もちろん以降の僕たちの行動を監視されないですみますし。
ミナ:でもそんな事できるの?
エヴァン:まずは<コマンドドール>(コロコロ)……成功。買っておいたタビットのぬいぐるみが二足歩行で立ち上がります。
ミナ:それはビックリしよう――あなた、魔法も使えるんだ!(笑)
エヴァン:僕にかかれば魔法なんて……真語魔法と操霊魔法、両方使えますよ? 僕の事は魔術師でも操霊術師でもなく……そう、魔導師と呼んで下さい(笑)
ミナ:剣も魔法も使えて……なんというか、本当に完璧ね!
エヴァン:また1人、僕の魅力が女性を狂わせる(一同笑)
ミナ:はいはいって目で(笑)
テューレ:で、その兎の人形でどうすんスか?
エヴァン:こうやってハトを僕のドールに縛り付けてっと。
ミナ:あ、それナーイス(笑)
GM:ハトは暴れます!
ミナ:そうはいかない。縛り付けた(断定)。
GM:し、縛り付けられました。
エヴァン:でも良いのですか? もし普通に伝書バトだったら……。
ミナ:いいんじゃない? 別にこのハトを伝書に使う理由ってないし。正直、あのフェッツェルって舌打ち男の手の上で踊るのは我慢ならないのよね。
エヴァン:ふむ……じゃあハトをくくりつけたドールが道を進んでいく。
ミナ:さて、右の道を行くとしましょうか(笑)

◆到着、ハインリヒ村

明るい右の道を進んでいくと、やがて森へと入り当初の予定通りハインリヒ村へと到着した。
村人達は家々の扉と窓を締め切り、寂れた雰囲気をかもし出している。
やけに警戒する村人達に、調査に来た冒険者であると伝えると一行は村長の家へと案内され……。
GM:では村長の家に案内されます。
ミナ:やっぱりホーン卿とかフェッツェルの名前は出さないで良かったみたいね。
エヴァン:特にフェッツェルは不人気そうですしね。
アルト:こんにちはー♪
GM:「よく来てくれました冒険者殿」
ミナ:それで、現状を聞かせてくれる? いったいこの村で何が起こってるの?
GM:「ええ……それなのですが、ここ一ヶ月ほど、村から出られなくなってしまったのです。また、運良く出られたとしても再び村へと戻ってしまったり……」
ミナ:事前に聞かされた情報と同じね。
GM:「あと、その現象と同時に、夜な夜な村を恐ろしい怪物が徘徊するようになったのです」
エヴァン:それは初耳ですね。どんな怪物なんです?
GM:「剣を持っている人型です。しかし、あの呻き声はこの世のものとは思えないような……」――セージがあれば魔物知識判定して構いません。
ミナ:(コロコロ)……あ、6ゾロ(笑)
GM:レブナントですね。

――レブナント――
 ◆無念の死を遂げ報われなかった死体に穢れた魂が取り付いた動く死体。
 ◆能力値は生前のものより命中やダメージが上がっており、逆に回避は下がっている。
 ◆毎ラウンドHPが回復し、弱点は回復魔法をかけると+3点の追加でダメージをくらう。
 ◆特技や特殊能力も引き継いでいるが、魔法はいっさい使えない。太陽の光を嫌う。
 ◆生前の記憶はまず持ってない無いが、もしも覚えていた場合は歪んでいる事がほとんど。

ミナ:っていう魔物ね。22)
エヴァン:しかし無念の死を遂げた死体が、この村にあった……という事でしょうか。
テューレ:姐御、ふと思ったんスけど……この村ってハインリヒ村っスよね? ハインリヒって人名っぽくないっスか?
ミナ:村長に聞いてみよう。なんか嫌な予感しかしないけど。
GM:「ええ、よくご存知で。昔、この辺り一帯を守ってくださったのが伝説の勇者ハインリヒ様でございます。村外れの祠には、ハインリヒ様が使っていた伝説の魔剣が突き刺さっており、これを抜けた者は勇者の再臨であろうと……」――ミナとアルトが聞いた村興しの魔剣の事ですね。
ミナ:つまり、その伝説の勇者が蘇って村を徘徊していると。そのハインリヒさんってどの程度の強さだったの?
GM:「うーん、あなた方よりは強そうですな」――ぶっちゃけLV3〜4って所です。
アルト:それってアルトたちが戦えるLVなの?
エヴァン:僕たちの平均LVから+1〜2がボスのLVだから、勝てないわけは無いはず。
GM:あ、良い忘れました。レブナント化すると生前のLV+1と計算します。強さ的に。23)
エヴァン:……勝てませんね。死人が出るかもしれません。僕以外。
ミナ:僕以外って(笑)……でも、報酬と危険度を天秤にかけるとこんなものかぁ……。
アルト:ねえ村長さん! その勇者になれる魔剣は今もあるの?
GM:「いえ、魔物が徘徊しだしてからは誰も確認に行っておりませんから……ただ、魔物を見た村人が、青白く光る魔剣を手に持っていたと言っておりましたな」
エヴァン:英雄ハインリヒ決定な気がしますね。
ミナ:その洞窟は見に行かないと行けないっぽいなぁ。たしかレブナントって太陽が嫌いって言うから、活動するのは夜よね。今の時間は?
GM:夕方です。
ミナ:夜になったら洞窟に行ってみる?
アルト:行く行くー! 魔剣抜いてみたい! 魔物とも戦ってみたい!!
ミナ:いや、魔物がいたら逃げましょう。死ぬから、確実に死ぬと思うから(笑)
エヴァン:ですが、僕もミナも暗視は無いから夜は不利ですよ?
アルト:アルト大丈夫〜♪ 夜でも見えるよ!
テューレ:俺も暗視はあるっスね。でも俺的にはスカウトのアリアって子を探したいっス。
ミナ:じゃあアリアのことは私とエヴァンで探しておくから、テューレはアルトと一緒に洞窟を調べて来てくれない? もしレブナントとかち合いそうになったら逃げの一手で。
テューレ:了解っス!
ミナ:それでいいかな?(エヴァン見つつ)
エヴァン:いいんじゃないですか。自分達の目でいろいろ調べるのは重要です。

◆騎士アリア

アリアはどうも村から出られなくなったクチらしく。村外れの空き家に住んでいるらしい。
ミナとエヴァンは夜中にアリアの住む家の扉を叩く。
エヴァン:トントントン――村を調べに来た冒険者です。
ミナ:アリアさんですよね、お話を聞かせて頂きたいのですが。
GM:ショートカットの20前後の女性が出てきます。疑いの眼差しでキミ達を見ますね。
ミナ:疑わられてる?……なんでだろう。
エヴァン:そんな不信感を抱かずに。
GM:「この状況で不信感を抱かずに居られますか。あなた達は……誰に依頼を頼まれたのです?」
ミナ:それは大事な事なの?
GM:「ええ、とっても」
ミナ:エヴァンと顔を見合わせる。
エヴァン:頷こう。
ミナ:『挫折の始まり亭』のマスターからよ。この村と取引している商人も困ってるみたいで。
GM:言わないんじゃないですか!(笑)
エヴァン:言うわけないじゃないですか! 誰に頼まれたって聞く時点で、この子は派閥を気にする貴族の息がかかったスカウトです!
ミナ:たぶんフェッツェルよね〜。
エヴァン:でしょうね。
GM:ちなみにアリアの部屋の中には、騎士の鎧があります。
ミナ:……それで、あなたはどうして家なんかに住み着いているの? 戻って報告に行かないで良いの?
GM:「行きたいのは山々なのですが……道が解らなくって、もし間違った道を進んでしまったら、戻るのは数週間もかかると聞いていましたし」
エヴァン:暗い道と村への道、明るい道のことを教えれば、残った道がホーン卿のところへ戻る街道で正しいですよね、GM?
GM:そうですね。教えてくれますか?
ミナ:幾ら払う?
GM:は?
ミナ:私達、この村へ入って来る時に、どの道がどこに通じているのか調べて来たのよね。払うもの払ってくれるなら、教えてあげてもいいわよ?(にやり)
エヴァン:いいそうです(笑)
ミナ:嬉々として言うから(笑)
GM:「わ、私に……金を払えと言うのか!」
ミナ:払えなんて言ってないじゃない? 教えてあげるんだからお礼ぐらい欲しいかなぁ……とか。
GM:「い、いくら、欲しいのよ」
ミナ:500G♪
GM:高っけーよ!(一同爆笑)24)
ミナ:そんな事無いわよ。村の調査で私達が貰う予定だったのは1000G、その村の情報を私達より先に報告するんだから、もしかしたら私達の報酬が無くなるかもしれないのよ? それなら保険として半額は出してもらわないと。
GM:……反論できない――「でも、いくらなんでも500Gは高すぎだ!」
ミナ:エヴァン、帰りましょう。ここにいる限り、アリアさんは安全なんだし、放っておいても大丈夫。
GM:「ま、待って!!……わかった。500G払うから、払えば良いんでしょう!?」
ミナ:まいどあり♪(←キャラシーに500追加している)
エヴァン:正しい道は教えましょう。それに、もし怖いのなら僕が一緒に戻りましょうか?
GM:「いいえ、結構です!」――アリアは鎧を着けてその夜のうちに村を出て行きました。

◆ハインリヒの剣塚

村の北側にあるという剣塚。そこは英雄ハインリヒの墓所でもあり、ちょっとした洞窟になっていた。
月明かりも無い夜の闇の中、テューレとアルトはその洞窟が見える木陰へと身を潜めていた。
テューレ:とりあえず洞窟の見える位置で身を潜めておきます。
アルト:アルトはテューレの後ろにヒシっと。
テューレ:気配感知は[聞き耳判定]? それとも[危険感知]?
GM:ここは聞き耳でお願いします。スカウト技能+知力ボーナス。
テューレ:(コロコロ)……12。
GM:少し待っているとガシャン、ガシャン、ガシャン……という足音が洞窟の中から聞こえて来ます。
やがてそこに現れたのは、鎧に身を包んだ男性のミイラ。
右手にもったショートソードだけが蒼い燐光を放っていた。
テューレ:とりあえず身を潜めておきます。
GM:隠密判定ですね。スカウト技能+敏捷ボーナスで。スカウト無い人は平目で。
アルト:戦おうよ!……と言いつつ8(笑)
テューレ:ダメっスよ。戦うのは姐御やエヴァンも一緒の時っス(コロコロ)……と、こっちは10。
GM:レブナントは……こいつも平目か(コロコロ)……5。失敗。蒼い燐光を放つ魔剣を片手に、レブナントはキミ達に気が付かず村へと向かいます。
テューレ:俺はあいつを追跡するッスから、アルトはそこで待機。危ないと感じたら逃げて良いッスよ。
アルト:りょーかい♪ テューレを見送るよ。
テューレ:じゃあレブナントを追跡して村へ行く。
GM:ではアルトはそこでずっと待機で良いですか?
アルト:ううん、洞窟が気になる。キョロキョロした後入っていく(一同爆笑)25)
テューレ:お前はどこのグラランだ!!!!!(笑)
アルト:だって台座に刺さった剣とか抜きたいもん♪
ミナ:まぁ、レブナントが持ってっちゃってるとは思うけど……。
アルト:きっとそこまで頭回らない。ドワーフ最バカだし(笑)
GM:うん、アルトが洞窟入っていくと、少しの間一本道が続いてやがて広間に出ます。
アルト:おお〜♪
GM:その広場の中心には台座があります。剣が突き刺さっていたような穴が開いています。
アルト:なんだ、剣無いじゃん! つまんないのー。うろうろして飽きる(笑)
GM:いや、うろうろするなら気が付きます。穴が開いてるね。
アルト:穴?
GM:剣の台座から少し離れた場所に、土の下から掘り返したような穴がある。
アルト:………………これって、死体が復活した跡かなぁ。さすがのアルトでもわかる気がする。
GM:そして危険感知をして下さい。
アルト:(コロコロ)……平目で9!
GM:すでに開いてる大きな穴の斜め右と、斜め左、土がぼこぼこと下から押し上げられる感じで、人型の何かが――
アルト:逃げる!(笑)
GM:まぁ、逃げれた事にしましょう(笑)
アルト:さっきテューレと隠れてた場所に戻って、洞窟の方見るけど?
GM:2体の人型は、洞窟を守護するように入り口に立つね。それ以上は動かない。
アルト:気が付かれる前に村に逃げるー!

◆レブナント追跡……蛮族との戦い

一方。レブナントを付けて村へと戻って来たテューレだったが、レブナントは村には興味を示さず、そのまま素通りして村の外へと出て行ってしまう。
GM:レブナントは村に入って行き、そのまま村を素通りして村の外へと行ってしまいます。
テューレ:村に被害は無い?
GM:被害はありませんね。テューレはどうします? 村を出ますか?
テューレ:そうだな……ここは出よう。レブナントが何を目的に徘徊しているのか調べないと、姐御に何言われるか(笑)
ミナ:いいの? 迷宮化みたいな結界があるみたいだし、分断されるのはキツくない?
テューレ:姐御に何か言われる方がキツいっス(笑)
エヴァン:ミナ、きみはいつもテューレに何を。
ミナ:いや、普通のつもりなんだけどなぁ(笑)
GM:ではレブナントを追って村を出るのですね。するとあの3本道の分岐点へやって来て、レブナントは村が見える真ん中の道へと入って行きます。
テューレ:やっべぇ……けど、ここまで来たら付いていこう。俺1人なら隠密もそれなりに成功すると思うし。
エヴァン:勇者だ。
ミナ:バカだ。
アルト:そこは勇者って言ってあげようよ! テューレ可哀想だよ(一同爆笑)
ミナ:うん、勇者だ……命を粗末にしやがって。
エヴァン:死んでないから(笑)
テューレ:で、隠密判定は(コロコロ)……15だ。
GM:(コロコロ)……うん、それなら気が付かれない。
テューレが魔剣を持つレブナントを付けて行った先は、中規模の洞窟の入り口だった。
そこには数十の蛮族どもが、武器を手に戦の準備をしていた。
テューレ:さっき言ってた『バルバロスの顎』の一つか。やっぱり繋がってた。レブナントは?
GM:剣を掲げて蛮族と戦ってます。
テューレ:……は?
GM:魔剣の力で優勢なのか、恐ろしい数相手に大立ち回りを見せています。
テューレ:仲間割れ? どういう事ッスかね。ほかに何か解るっスか?
GM:そうですね……蛮族の足元に輪切りにされたハトとぬいぐるみが落ちています。
エヴァン:その情報は良いから(笑)
ミナ:予想通り過ぎる(笑)
GM:まぁ、永遠戦っているわけでもありません。LV差と魔剣によりブーストされていますが、1対多数なのは変わらないので、ほどほどになってレブナントは撤退します。
テューレ:それは俺も急いで戻る、3つの道のところまで戻って再び隠密(コロコロ)……11。
GM:その前に、精神抵抗して下さい。目標値は14です。
テューレ:高っ!(コロコロ)……おっし、クリティカル!(笑)
GM:では何も問題無く戻れて、そして隠密できました。レブナントも同じようにそこまで戻って(コロコロ)……8、気がつかない(笑)
テューレ:ふぅ(笑)
GM:その後、レブナントは暗い森のある道へと姿を消して行きます。
テューレ:うーん、これ以上は戦いになる気がする。明るい道から村へ戻るっス。

◆作戦会議、そして魔剣を……

翌朝、合流を果たした一方はそれぞれの情報交換をすます。フェッツェルの手下(アリア)が動いていた事、レブナントには従者が2名いるらしい事、レブナントが蛮族と戦っていた事、そして暗い森の道へと消えて行った事……。
エヴァン:これは……レブナントになる前、生前のハインリヒの記憶が残っているパターンですかね。
ミナ:この村を守るために、この迷宮化も?
エヴァン:結果的に村人が困っているのですから、本末転倒ではありますけどね。
ミナ:でもそうすると蛮族がいなくならないと、この結界はなくならない?
エヴァン:そうですね。そう考えるのが妥当でしょう。
アルト:ねーねー、それよりアルトが見た2体はー?
ミナ:村長に聞いておこう。ハインリヒには冒険の仲間が居たかって?
GM:いたようですね。LVはハインリヒより低いようですが、ハインリヒが死ぬまで一緒に付き従った2人がいたらしいです。
テューレ:墓所も同じ場所に?
GM:です。26)
エヴァン:そうだアルト、洞窟の奥に魔剣はありましたか?
アルト:ううん、無かった。アルト抜きたかったのに!
エヴァン:やはりそのレブナント、ハインリヒ決定でしょう。どの程度の知恵があるんですか?
GM:交渉の余地は無いと思った方が良いです。目的を達成する為に動きますが、他人に何かを言われて納得するほど脳は残っていませんし。
ミナ:そうか……じゃあ、とりあず明るいうちに、村の外に出て暗い森への道の先を確かめようか。
エヴァン:そうですね。4人で行きましょう。
GM:では3本の分かれ道まで来て……暗い森への道へ進むのですね?
ミナ:うん。4人で進んで行きます。
GM:少し進んだところで全員精神抵抗、目標値は14!
テューレ:昨日のあれかぁ……姐御、気をつけて下さい!(コロコロ)……俺は15!
アルト:(コロコロ)……クリティカル♪
エヴァン:みんな高いなぁ……14だ。
ミナ:ギリギリだ……私も14で成功。
GM:くっそ、運が良いなぁ。
ミナ:ここで1人だけ失敗とかシャレにならない事になってた気がする。27)
アルト:とりあえず気にせず歩くー♪
GM:するとどこをどう通ったのか、洞窟の前に到着します。アルトとテューレは昨日の夜見た気がします。
アルト:なんか見た事ある感じの洞窟に到着ー(笑)
ミナ:頭悪い表現ね(笑)
テューレ:うーん、昨日のハインリヒの剣塚な気がするっス。でも、感覚的にここに戻って来るのはおかしい気も確かにあって……。
ミナ:とりあえず入ってみましょう。
エヴァン:明かりはどうしますか?
ミナ:たいまつで良いんじゃないかな? 私の付けておこう――ボッ!
そして洞窟に入っていくと、そこは台座に収まっている魔剣が一つ。
アルト:あ! やっぱり昨日来たところと違う!
一同:『違うのかい』(笑)
アルト:だって魔剣が収まってるもん。昨日はこんな剣無かった!(笑)
ミナ:そ、それは……否定できない。プレイヤー的にはレブナントが戻って来て剣を突き刺しただんろうなぁ……とか思ってても(笑)
エヴァン:ミナ、試しに抜いてみたらどうだ?
ミナ:ちょ、なんで私なのよ!
アルト:ミナがやらないならアルトがやるよ♪――嬉しそうに!
ミナ:じゃあ――
エヴァン:その魔剣、何か危ない事があるかもしれませんしね……アルトに任せますか?
アルト:大丈夫! アルトやるよ!(笑)
エヴァン:小さいアルトに……(ボソっと)。
ミナ:な、なんでそういう事言うのよ! わかった、アルトは私が触ってみて安全だったら抜いて良いから。最初は私が抜いてみる!
テューレ:姐御……言われるがままっスね(笑)
アルト:じゃあ――早く♪ 早く♪ 早く♪って見てる(笑)
ミナ:なんかエヴァンに乗せられてる気がするけど……そうだ、テューレ! この剣って本当に魔剣なの? あなたマギテックの技でそういうの調べられたでしょう?
テューレ:≪マナサーチ≫の事っスか? いいっスよ(コロコロ)……成功。
GM:その剣は魔力を帯びているね。キミの取り出したマナ・レーダーはそういう反応をピコンピコンと示している。
テューレ:間違いないっス(笑)
ミナ:わかった。魔剣なら売れる! だから怖く無い! 握ります!
エヴァン:みんな下がれ(笑)
GM:ではミナは一番得意な能力値+冒険者LVで判定して下さい。
ミナ:私の得意なのは器用度の+4、冒険者LVが2だから、合計で6。目標値は?
GM:教えません(笑)
アルト:ほら、ミナ早く早く! アルトもやりたい!!(笑)
ミナ:わかったわかった、なんか凄い勢いで呪われるか、ハインリヒに乗っ取られそうな気がするけど。
エヴァン:ぶっちゃけ9割(一同爆笑)
ミナ:どうせ失敗するならフェンブルで経験値が欲しい!(コロコロ)……――
そして机を転がったダイスの目は……6と6。
つまりクリティカル。
ミナ:……そんな、嘘だっ!
アルト:嘘じゃないよ!(笑)
テューレ:いやー、まさかクリティカル。珍しい事もあるんだな(笑)
ミナ:プレイヤーを見ながらマジマジ言うな! これはアレよ! 私は生まれ変わった!(笑)
エヴァン:これってもしかして……抜けちゃうの?(笑)
GM:そう……ですね。抜けないとおかしいですよね。28)
エヴァン:いやいやいや、シナリオ崩壊するなら抜けなかったでも良いんだよ? なんかハインリヒの試練とか、そういうのありそうだし(笑)29)
GM:いえ、TRPGにクリティカルは付き物です。そこを予想してなかった俺が悪いんで。
ミナ:ちょっと何意固地になってるのよ!!(笑)
GM:魔剣はするりと台座から抜け、ミナの手の中で蒼く燐光を放ちます!
ミナ:ど、どうしよう……伝説の魔剣、抜けちゃった(一同爆笑)
エヴァン:死ぬね。確実に。
GM:ちなみにデータも言いましょう。もうヤケです。
ミナ:ヤケとか言うなっ!!(笑)
GM:必要筋力6のショートソード。命中と追加ダメージに+1が付いています。もちろん魔法の剣。
ミナ:とりあえず書き写すけど……うわ、もともと器用度高いのに、命中がおかしいことになる。30)
エヴァン:とんだハプニングですよ(笑)
アルト:アルトは普通に羨ましがってると思う! いいなー、ミナすごーい♪
テューレ:そうだGM、さっき聞き忘れたんだけど、<マナサーチ>で土の中から反応は無かったのか?
GM:ああ、ありますよ。3つほど魔法の反応がありました。今はすこしずつ動いていて上に向かってます。
テューレ:今、みなに伝えます。レブナントが地面の下にいて、なんか動き出したっス姐御。
ミナ:それを先に言わんかいっ!!――思いっきりテューレを張っ倒す!(笑)
テューレ:いやー、つい(笑)
エヴァン:テューレ、その反応、地上に向かってるんだな? ミナ、剣を台座に!
ミナ:わかった!――と台座に行って……いや、なんでよ! 強欲な私が一度手に入れた魔剣を手放すわけないじゃん!!(一同爆笑)
エヴァン:死ぬぞ本気で!?(笑)
GM:ではボコボコボコっと3体のレブナントが、台座を囲むように出現します。敏捷で対抗しましょう。失敗するとミナは囲まれます。
ミナ:しまった! なんで台座まで戻ってるのよ私!?(コロコロ)……敏捷判定は冒険者足して良いの!?
GM:足して構いません(笑)
ミナ:なら達成値は12! そっちはどう!
GM:こっちはレブナント化で回避とともに敏捷も下がってると思うので、そこを−2して(コロコロ)……部下Aが7、部下Bが10、ハインリヒが11!
ミナ:転がるようにエヴァンたちの所まで戻る!――あっぶなっ! 危機一髪!
エヴァン:なんでキミは魔剣を戻してないんだ!(笑)
ミナ:これはもう私のよっ!(笑)
エヴァン:何を言ってるんだキミは! 反応が魔剣に憑依された人みたいだぞ!(一同爆笑)
テューレ:いや、実に姐御らしい反応(笑)
アルト:それよりどうするの? あのアンデット、こっちやって来るんじゃない?
GM:まるで魔剣を返せと言わんばかりに、3体のレブナントが追ってきます。
ミナ:待ちなさい!
GM:待たねーよっ!!(笑)
ミナ:ごもっとも!!!(一同笑)

◆対決、伝説の英雄

全速力で洞窟の外へと走り出す4人。それを追わんと全速力で走ってくる3体のレブナント。
「シュール過ぎるわよっ!!!」
エヴァン:とりあえず洞窟から出ましょう。太陽の光が苦手だったはずです。気休めでしょうが、洞窟内よりましです!
GM:では4人は洞窟の外までは出てこれました。すぐに3体も出てきますが(笑)
ミナ:どうしようどうしようどうしよう!?(笑)
エヴァン:僕が思うに、ここでハインリヒを倒すと、村を覆っている結界が無くなって、蛮族に攻め込まれる気がします。
ミナ:じゃーどしろって言うのよ!!
GM:レブナント3体は殺気むんむんです。とりあえず殺す!
ミナ:殺すとか言ってるわよ、あちらさん!(笑)
テューレ:まぁ、抜けるはずの無い魔剣が抜き取られたんすからねぇ、向こうも必死っスよ(笑)
エヴァン:抜いてしまった責任です。仕方ありません。
ミナ:ちょっと! なんか私のせいみたいに言わないでよ! エヴァンが私に抜けって言うから抜いたんじゃない!!
エヴァン:確かに言ったのは僕ですが、最後に判断したのはミナでしょう? 責任を押し付けないで頂きたい。
ミナ:なっ! だ、だったらテューレもテューレよ! 私が危なくなりそうなことなら、率先してあんたがやりなさいよ!!(笑)
テューレ:む、むちゃくちゃっスよ姐御(笑)
エヴァン:なんて……なんて醜いんだ(一同爆笑)
ミナ:おかしいじゃない! なんでクリティカルしたのに、こんなにピンチなのよ!!
エヴァン:それは……確かに(笑)
アルト:プレイヤーがさすがとしか? ファンブルじゃないのにこの不運よう。
ミナ:そういう事言うなっ!!
テューレ:しかし、英雄に認められることもなく(笑)
エヴァン:歴代のソードワールドで最低のパターンですね。
ミナ:やっちゃった的に言うなっ! 私悪く無い!!(笑)
アルト:ねーねー、早く戦おうよ〜♪ アルトはやる気まんまんだよ!
GM:レブナントズも殺る気満々ですよ!(笑)
ミナ:と、とにかく! 抜いちゃったものは仕方無い! なんか予想外の展開だけど、あいつらを迎撃するわよ! テューレ、いいわね!
テューレ:イエッサー(笑)
ミナ:エヴァン。さっきは言い過ぎた。ゴメンなさい。
エヴァン:いえ、気にしないで下さい。
ミナ:わかった気にしない(笑) だから私と一緒に戦って!
エヴァン:解りました。魔導師である僕が、あなたに力を貸しましょう!――レイピアをすっと抜いて、マントばさばさー。
ミナ:そう、ナイトであるあなたがいれば……って、魔導師? あなた、戦士じゃないの?――とこのタイミングで気が付く(笑)
エヴァン:まぁ僕は完璧ですから、剣も使えると勘違いしてしまったのですね。仕方の無い事です。フッ☆
ミナ:『フッ☆』じゃなーーーいっ! じゃあ何! その鎧も盾もレイピアも、あんた全部飾りかいっ!!!(笑)
エヴァン:飾りじゃありませんよ、このレイピアは……発動体です。――キランとマナを流して輝かせてみたり(笑)
ミナ:ア、ア、ア、アホかーーーーーっ!!!(笑)
GM:で、そろそろ始めて良いかな?(一同爆笑)
◆第1ラウンド
GM:ではまずは先制判定! こっちはハインリヒだけが判定(コロコロ)……ファンブル。失意のどん底にいるらしい(一同笑)
エヴァン:ちなみに敵3体の武器は?
GM:部下AとBは槍。ハインリヒは素手です(笑)31)
エヴァン:ですよねー(笑)
テューレ:こっちの先制は12だから、こちらからで良いッスかね?
GM:どうぞ、プレイヤー側が先攻です。
アルト:部下の方から落とした方が良いよね? 部下Aを殴っちゃって良い?
エヴァン:いや、近接に入ると乱戦になるから、射撃組が先に攻撃した方が良い。
テューレ:じゃあ俺から。部下Aに<クリティカルバレット>でクリティカル値を下げて……デリンジャーで撃つ!(コロコロ)……命中12。
GM:(コロコロ)……それは当たります。
テューレ:ダメージは(コロコロ)……8点の魔法ダメージ。
GM:痛いな、3分の1削れた。
エヴァン:次は僕かな? レイピアをかざして――<スパーク>!
アルト:おお! かっこいい!(笑)
GM:半径3mか……全員入りますね。(コロコロ)…………ハインリヒは抵抗成功。従者2人は失敗。
エヴァン:(コロコロ)……ダメージは6点。
GM:抵抗したハインリヒはダメージ半減で3点。残り2体は6点素通し。
アルト:じゃあアルト行っくよ〜♪ 部下Aに(コロコロ)…………10命中、9命中、13命中。
GM:(コロコロ)……12で回避、11で回避、クリティカルで回避。
アルト:はぁーー!? なんで避けるのさっ!
テューレ:≪両手利き≫は2回攻撃な分、両方の命中に−2だから。
ミナ:しょうがない。私も部下Aに攻撃(コロコロ)……13命中。
GM:……それは当たります。
ミナ:ダメージは(コロコロ)……追加ダメを入れて7点。
GM:まだ落ちませんね。ダメージが軽い。
ミナ:私はフェンサーだからね、回してナンボだし。
GM:ではこちらの行動です。部下Aは槍をハインリヒに渡して行動終了。ハインリヒは受け取った武器を構えて行動終了。
アルト:頭良いなぁ(笑)
GM:そしてハインリヒがミナを狙えと部下Bに指示、部下Bがミナに(コロコロ)……12命中。
ミナ:(コロコロ)……はうっ!? ピンゾロ!(笑)
エヴァン:そこで[運命変転]です!
運命変転とは、人間にのみ与えられた種族特徴であり、ゲーム時間で1日に1度だけ出たダイス目を裏返す事が可能なのである。
ミナ:使う使う! 裏っ返して6ゾロクリティカル! 絶対回避!
GM:避けられたか。
ミナ:あっぶな。これで1ラウンド終了ね。
◆第2ラウンド
GM:先制は振り直したりしないから、みなさんが先です。
テューレ:今、姐御とアルトが乱戦状態と……。撃って良いっすか?
ミナ:今はまだHP満タンだから、やるならやっちゃえ!!
テューレ:部下Aを狙って<クリティカルバレット>! 戦闘技能の≪精密射撃≫を俺は持ってないので誤射の可能性がある(笑)
アルト:えええ!?(笑)
テューレ:1が姐御、2がアルト、3が部下A、4が部下B、5がハインリヒ。
エヴァン:なにこの緊張感(笑)
テューレ:ドキューンッ!(コロコロ)……4に行った。命中は12。
ミナ:テューレ! 今、私をカスったじゃない!!
GM:ちなみに(コロコロ)……部下Bは12で回避。
テューレ:ちっ、受動有利か。
ミナ:テュ〜〜レ〜〜! なにやってるのよっ!!(笑)
テューレ:すんません(笑)
アルト:部下Aに3連続(コロコロ)……命中8、命中11、命中ファンブル。
GM:(コロコロ)……8、12、最後はファンブルだから何もせず回避(笑)
アルト:なんで当たらないのーー!! 32)
ミナ:ここで倒さないとキツいのに(コロコロ)……部下Aに命中14、ダメージ7点!
GM:まだ倒れません。
ミナ:エヴァン! トドメさして!
エヴァン:<エネルギーボルト>を撃とう。
ミナ:誤射はしないよね?(笑)
エヴァン:僕を信じろ。≪魔力誘導≫があるから誤射はしない(コロコロ)……12!
GM:部下Aは……12で抵抗。
エヴァン:ダメージが(コロコロ)……11点。半減だから5点です。
GM:それで部下Aは崩れる。ぴったりだ。
エヴァン:きっちり仕事はこなさないとね(笑)
GM:そしてお待ちかね、ハインリヒの攻撃! もちろんミナを(コロコロ)……18!
ミナ:(コロコロ)……そんなの無理だ! 当たるって(笑)
GM:ダメージは12点。
ミナ:防護点を引くだけなんだよね。私は3点しか無いから、9点来て残りHPが11点! これは死ぬなぁ(笑)
エヴァン:戦っちゃいけない敵と戦ってますからね。33)
ミナ:くぅぅぅ……次当たったら死ぬ!
GM:部下Bは14で命中!
ミナ:(コロコロ)……14で回避! 首の皮一枚!
◆第3ラウンド
ミナ:テューレ! あんた回復できたわよね! 私に頂戴! このターンもきっと私だけしか狙われない!(笑)
GM:ふっふっふっ(笑)
テューレ:すんません姐御、このターンは弾込めで終了っス(笑)
ミナ:はぁぁぁ!? ちょ、あんたねーーー!!(笑)
アルト:アルト行くよー! 部下Bに3連撃(コロコロ)……8命中、11命中、最後はキックで13命中!
GM:(コロコロ)……9回避、8回避、10回避。
アルト:2回命中ね。ダメージは……7点、2回目は回って……13点!
GM:けっこう痛い。が、まだ部下Bは倒れ無い。意外とダメージ来るなぁ。
アルト:グラップラーだから、コレでもこのパーティーのアタッカーだから(笑)
ミナ:畳み掛ける! 部下Bに(コロコロ)……11で命中!
GM:……こっちは9! ダメージ下さい。
ミナ:回れ回れ回れ(コロコロ)……7。ダメだ回らない。ダメージは7点。
GM:まだ倒れない。
エヴァン:しょうがない部下Bに僕も<エネルギーボルト>を撃ちましょう(コロコロ)……9。
GM:……8。抵抗失敗。
エヴァン:素通しの(コロコロ)……8点。
GM:それで崩れた。残りはハインリヒのみ!!!
ミナ:よし、希望は繋がった!
GM:ハインリヒの攻撃(コロコロ)……ミナに命中15!
ミナ:避ける(コロコロ)……14! ダメだァ〜(笑)
GM:じゃあダメージ行きます(コロコロ)……あ、回った。
ミナ:ええっ!?
GM:えっと……20点ダメージ。
ミナ:防具で3点減らして17点。残りHPが11だから、HPがマイナス6。生死判定(笑)
エヴァン:やっぱ死んだか。
(一同爆笑)
ミナ:やっぱとか言うなっ! まだ死んでないよっ!!(笑)
GM:そうですね(笑) えっと、生死判定は目標値0の生命力判定です。この時、HPのマイナス分が修正として入ります。ミナは生命力判定の基準値から6を引いて、それで目標値0の判定です。
ミナ:私の生命力判定は元々4だから、[4−6=−2]で、それに2D6を足す。ファンブルしなければ大丈夫!(コロコロ)……1と3! 大丈夫、生きてる!(笑)
◆第4ラウンド
GM:さて、このラウンドが重要かな?
アルト:とりあえず殴るしかできないから、アルト攻撃しちゃうよ? パンチ、パンチ、キックで攻撃(コロコロ)……9! 7! 12!
GM:……13、8、13。全部ダイスの出目で勝ってるからなぁ。
アルト:ううう……(涙)
エヴァン:次は僕が動きましょう。前衛に来て、<アウェイクンポーション>をミナに使います。これで覚醒してかつ即座にHPが1点で回復して良いのかな?
GM:そう書いてあるのでそれで良いです。
ミナ:あ、ありがとう。復活。
エヴァン:ミナ、その魔剣を投げ捨てるんです!
ミナ:じゃあ補助行動で魔剣を後ろに投げる!――そんなにこの剣が欲しいなら、取ってこーーーいっ!!(笑)
テューレ:これで剣を取りに行かなかったら姐御は死にフラグっすね(笑)――と、前衛に出て<ヒーリングバレット>で姐御を回復(コロコロ)……6点回復して下さい。
ミナ:HPが7になった。ハインリヒの行動は!?
GM:キミ達を無視して魔剣を取りに行きます。行動終了(笑)34)
◆第5ラウンド
エヴァン:みなさん、これ以上の戦闘は危険です。逃げましょう。
アルト:え〜〜っ――ってキャラは言うけど、うーん、どうしよう、迷う(笑)
テューレ:そこは全弾当たれば撃墜できるしな。
アルト:うん、問題は当たらない事(笑)
テューレ:姐御、どうしましょう!?
ミナ:私に聞いてるの? ぐぐぐっと立ち上がって――たとえ英雄だろうと亡霊だろうと、ここまでコケにされて引き下がってなるものですか! お花畑が見えたのよ! 絶対一発ぶん殴る!!!
エヴァン:無謀です! 剣に気をとられているうちに逃げるべきです!!(笑)
ミナ:テューレ、やっちゃいなさい!!(笑)
テューレ:あらほらさっさー(笑) <クリティカルバレット>で(コロコロ)……命中13!
GM:……く、12だからダメージ下さい。
テューレ:死ねやオラァ(コロコロ)……おや、回った。(コロコロ)……おや、もう一回。(コロコロ)……合計28点魔法ダメージ。
GM:剣を拾おうと屈んだところを後ろから撃ちぬかれて、ハインリヒ=レブナントは崩れ落ちます(一同爆笑)
エヴァン:最悪な死に様だ(笑)
ミナ:レブナントのところで魔剣を拾い上げて――亡霊ごときが私に勝とうなんて百万年早いのよっ!!(笑)
エヴァン:そっちも最悪だ(笑)
GM:そしてハインリヒが崩れて消えるとともに、村全体を覆っていたような霧というか、不思議な雰囲気が消え去ります。

◆英雄ハインリヒが守ろうとしたもの

亡霊ハインリヒを倒し……てしまい、やっと一息つく一行。35)
空は雲一つ無い吹き渡るよう青。
誰もがなんとなく気が付く、この村を覆っていた迷宮は消えた――と。
テューレ:これで蛮族が攻めてくる事ができるようなったんスよね……俺、ちょっと村長に知らせて来るッス。
GM:じゃあテューレはいなくなったと。他の人は?
ミナ:か、回復しないと……動けない(笑)
アルト:アルトの持ってる<救命草>をあげるね♪ 10レーディング分回復するよ?
ミナ:ありがとう(コロコロ)……2点回復。
エヴァン:ぜんぜん回復してませんね(笑)
ミナ:地力で回復するわ(笑) 妖精魔法の<ヒーリングウォーター>でコップに入れた水を回復の水に変えて飲む(コロコロ)……5点。もう一回(コロコロ)……6点。
エヴァン:戦闘中は無理な回復魔法ですか?
ミナ:うん、魔法の発動と飲むって行動で2行動使っちゃうから。水飲んで全快した。



一方、一足早く村長の家へと走って行ったテューレはと言うと――
テューレ:村長!――家に飛び込む!
GM:「なんですかいな?」
テューレ:すぐにこの村から逃げるッス!!
GM:「……はぁ?」――ちゃんと説明して下さい(笑)
テューレ:とりあえず。村を脅かしていた亡霊は全部倒したッス。おかげで村から出れなくなっていた迷宮の結界も解けたはずッスよ!
GM:「ありがとうございます」(笑)
テューレ:だけどそれと同時に『バルバロスの顎』の方で蛮族が集まってるのも発覚したッス。奴等がここに攻め入ってくる可能性もあるから、今すぐに逃げてくれッス!
GM:「し、しかし、いきなりそんな事を言われましても……村人達もこの村を捨てたら他に生きて行く場所もありませんし……」



エヴァン:さて、これからどうしますか?
ミナ:これからって、もちろん迷宮化の現象は解決できたみたいだし、さっさと帰ってホーン卿に報告して依頼終了でしょう?
エヴァン:ですが、もしかしたらこの村、近くにいた蛮族達に攻め込まれるかもしれませんよ?
アルト:え? そうなの?
エヴァン:あくまで可能性の話ですが……。
ミナ:む、しかし私はきっと突っぱねる! なんせ性根が小悪党だから!!――それがどうしたっていうのよ? 別に村人がどうなろうと、依頼とは関係無いじゃない!――しかし声は震えてたり(笑)
エヴァン:そうですね。依頼とは関係ありません。しかし、あのレブナントが蛮族から村を守るために結界を張っていたとしたら……。もう、結界の無いこの村を守る者はいませんよね?
ミナ:だ、だからって、私達だけで守れるわけないじゃない! 私達は英雄じゃないのよ? ただの一介の冒険者、それも……成り立てのね! 私は嫌、この魔剣貰ってさっさと帰るわ。テューレ、行くわよ!
テューレ:しかし俺はすでにいない(笑)
エヴァン:テューレなら村長に避難を呼びかけに行きましたよ? でも、あんなチンピラじゃまともに話を聞いてくれないでしょうね。
ミナ:………………。
アルト:テューレ置いてっちゃうの?
ミナ:………………勘違いしないでよね。テューレのバカを1人置いて行くわけにはいかないから、だから村長の家に行くんだからね!



テューレ:生きていく場所ならこの村じゃなくたってできるッスよ! とにかくこのままだと危ないんスッ!
GM:「しかし……」――と渋る村長。ミナ達も合流して良いです(笑)
ミナ:しょうがないなぁ……扉を開けて入ってこよう。
テューレ:姐御! このジジイ頭固くて!!
ミナ:村長さん、どこまで話を聞いたかわからないけど、この村に蛮族が攻めてくるわ。
GM:「それは聞いたのじゃが……急にそんな事を言われても」
ミナ:聞いて。さっきまでこの村はある結界によって出入りが不可能になっていたの。だけど、その結界は依頼通りに私達が解除した。
GM:「じゃあ、あの夜な夜な徘徊する魔物も?」
ミナ:ええ。だけどね、代わりに蛮族たちもこの村へ侵入できるようになってしまった。そして、なぜだか付近の蛮族はどこかに攻め込む準備をしていた。もしかしたら……この村なのかもしれない。
エヴァン:誰一人として村に入れないため、この村で何かをしているのではないかと怪しんでいたのかもしれませんね。怪しいのなら、潰してしまえ……と。
GM:「そんな!?」
ミナ:だから! 村人達をまとめてすぐにこの村を脱出します! 大丈夫、ホーン卿の屋敷までいけばきっとなんとかしてくれるはず!
GM:「し、しかし、急にそんな事を言われても、村人達が信じるかどうか!?」
ミナ:う゛……。チラリとエヴァンを見たり(笑)
エヴァン:やれって感じで笑顔(笑)
ミナ:仕方無い……――じゃあ、これが証拠よ!――とハインリヒの剣を抜いて突きつける。
GM:「そ、それは伝説の!」(笑)
ミナ:私は英雄ハインリヒから託された。この村の人々を助けてやって欲しいと! この村に留まっていては危険だと伝えて欲しいと!!
GM:「ゆ、勇者様! 伝説の勇者様が現れた!!」
ミナ:さー解ったらさっさと村人を集めて村から出るわよ!!
GM:「勇者様の言う事なら間違いない! 村人達よー!!」――と小一時間もしないうちに村人達は荷物を持って集まり、村から脱出します。
テューレ:姐御、見事っス(笑)
アルト:ミナ、かっこいいー♪
ミナ:いや、どうみても三文芝居だし。
エヴァン:それでも、この村から村人が逃げれるきっかけになったのです。それで十分でしょう。
そしてハインリヒ村の村民は、一行に連れられるように村を後にした。
その数時間後、村人達の背後で空が茜色に染まっていた。
蛮族たちが誰もいない村に火を放った証拠だった。

◆黒幕、相対する!

ハインリヒ村を出発して1日半。もうすぐホーン卿の屋敷へ到着しようという頃。
前方の街道をこちらに向かって駆けてくる3頭の騎馬があった。
GM:ではあと数時間でホーン卿の屋敷という所で、前方から3頭の騎馬がやって来ます。
ミナ:今度は何?
GM:フェッツェルです。
エヴァン:やっと出てきましたか。
GM:残り2人はアリアと、名も無き騎士です。
テューレ:アリアも来るッスか。
GM:ミナの前まで来て――「よくやってくれましたね」――あ、フェッツェルですが、微妙に体に輪切りの後があります。
ミナ:ハトだハト(笑)
エヴァン:嫌がらせにしかなってませんけどね(笑)
GM:「では、あれを渡してもらいましょうか?」
ミナ:あれって? この魔剣のこと?――取り出します。
GM:見せるんだ。
ミナ:だって村人たちがいるのに隠してられないでしょーが(笑)
アルト:きっと村人が「勇者様のおかげで助かった」とか「伝説の剣を抜いたのです」とか言ってるんだ(笑)
ミナ:勝手に祭り上げられてる私……。なんだかなぁ……小悪党なんだけどなぁ(笑)
GM:フェッツェルは言います――「本当に余計な事をしてくれましたよ」
テューレ:余計な事?
GM:「ええ。せっかく蛮族どもと協力し、あの村を襲わせ魔剣を手に入れる計画だったというのに」
アルト:え? フェッツェルがラスボス? ラスボス?(笑)36)
ミナ:ザワザワと騒ぎ出す村人達(笑)――『ざわ……ざわ……』
エヴァン:アリア君、まさかキミがそんな……。
GM:アリアは首を振ります。仕方無いんだ……という感じで。
アルト:戦う準備してる、キックシューズ履き直したり。
テューレ:姐御、姐御、フェッツェルに「どういうことだー」って言わないと話進まないっス(笑)
ミナ:む、むぅ……じゃあ――蛮族と手を組んで……それは、どういう事よ!!
GM:「魔剣が欲しかったのですよ、それで蛮族を利用としたのですが……いまいましい亡霊に村を守れら、やがてホーン卿が感づきお前達冒険者を雇った。そこで私は計画を修正せざるを得なかった。まずは亡霊を消し、あの結界を消滅させる方向に!」
テューレ:それ、何かお前やってるんスか?
GM:正確には冒険者の邪魔をする事を止めた。っていうのがフェッツェルの計画に追加された。
アルト:後ろ向きだなぁ(笑)
GM:「だが、結果として私の目論見通り、村の結界は消滅し、そして魔剣はこうやって目の前にやってきた……」
ミナ:うーん、図らずしてフェッツェルの計画通りになってるのは……。37)
GM:「さぁ、その魔剣を私に渡したまえ、もちろんタダでとは言いません。あなた達を私の騎士団の一員として迎え入れてあげましょう。もちろん、何も危害は加えません」
ミナ:タダって言葉に反応したけど……それだけ?って感じ(笑)
テューレ:現ナマ報酬じゃないみたいっスね(笑)
エヴァン:しかし、村人の前でこうも堂々と……これではどちらが悪人か言いふらしているようなものでしょうに。
GM:ふむ、エヴァンは解るかな? フェッツェルは何か焦っているようだね。チラチラとホーン卿の屋敷の方を見ている。
アルト:時間を稼げば良いのかな?
ミナ:じゃあ稼いでみようか?――悪いけど、騎士団には興味無いし、この剣も渡せないわ。
GM:「ほう?」
ミナ:なんせこの魔剣は、英雄ハインリヒから譲り受けた物。英雄の資格が無い者に、おいそれと渡すわけにはいかない!!
テューレ:な、なんか姐御がカッコイイことを(笑)
ミナ:少なくとも、その程度の誠意では協力のキョの字も出せないわ。
GM:「騎士団叙勲の名誉と、命の保証では足りないと? そういえばアリアから聞いていますよ。あなた、かなりアコギなようですね。道を教えるだけで500Gとは」
ミナ:それは正当な情報料よ! ホーン卿は調査だけで1000Gくれる予定だった、その情報を渡すのだから半額貰ってなにが悪いって言うの!
テューレ:たぶん、前金貰ってなければ悪く無いと思うっス(笑)
アルト:そうか! ミナだけすでに1000Gなんだ!(笑)
ミナ:ちっ(←気付かれた……という舌打ち)
GM:舌打ちするなよプレイヤー!(一同爆笑)
ミナ:うるさい! 黙れ! 私は自分の利益のために、誰かを犠牲にしようとするようなヤツが大っ嫌いなのよ!!!
エヴァン:村なんてどうでもいいって逃げようとしたくせに……という言葉は黙っておきましょう(笑)
ミナ:ありがとう(笑)
GM:「どうやら、交渉決裂のようですね……」――と3人の騎士はクロスボウを構えます――「避けたら後ろの村人がどうなるか……わかりますね? くっくっくっ」
ミナ:なっ!?
アルト:汚いなぁ。ああいう奴、嫌い!
エヴァン:ミナに耳打ちしよう――人数はこちらが上です。村人にも戦ってもらいましょう。
ミナ:ええ? どういうこ……ああ、わかった。わかったけど、どうすればいいのよ(笑)
エヴァン:それはもちろん……あなたは勇者ですから(笑)
アルト:なになに? なにかやるの!?(笑)
ミナ:正直、これをすると後に引けなくなるんだけど……。
エヴァン:ですが、このままでは射撃の的ですよ?
GM:なにをやるんですか? 何もしないなら戦闘に入りますよ?
ミナ:わかった! やるよやります! ハインリヒの剣を高々と振り上げて叫ぼう。
GM:ほう(笑)
ミナ:村人達よっ! こんな所で負けてどうする!!
GM:えええええ!?(笑)
テューレ:扇動っすかぁ!?(笑)
エヴァン:ええ、それしかないでしょう。
ミナ:村人達よ、ここで私達がやられたら、この先もフェッツェル達の支配は続く。解っているのかみんな! 私は聞いた、英雄ハインリヒからフェッツェルによる村への悪逆の数々を!! 立ち上がれと、英雄ハインリヒは言っていた! 立ち上がれ村人達よ! もしあなた達が立ち上がるというのなら、私も受け継ぎしこの魔剣を手に、ともに立ち上がろう!!
エヴァン:これが……英雄ハインリヒが残した最後の遺言です。
アルト:アルトはやるよ! こんな奴に負けないもん!!
テューレ:姐御……いや勇者! 俺は一生ついて行きます!!
GM:いいでしょう、面白いので冒険者LV+知力ボーナス+3の修正で振って下さい(笑)
ミナ:うわぁ……嫌な予感しかしないなぁ(笑)(コロコロ)……――
そして机を転がったダイスは……再び6と6を上にして止まった。
クリティカル。
キャンペーン化の文字がミナの頭をよぎる。
ミナ:ありえないって! なんでここでクリティカルなのよ!?(笑)38)
アルト:偽者の勇者なのに、偽者の勇者なのに(笑)
テューレ:さすが姐御っス!!
エヴァン:神が降臨だなぁ(笑)
GM:い、いいでしょう! 村人全員一斉蜂起! 敵は3人ですが、あなた達にダメージは行きません! フェッツェル達のダメージは全て村人が肩代わりします!39)
エヴァン:さりげなく不利になってない?
ミナ:………………さ、さっさと倒せば良いのよ! さっさと倒せば!!
アルト:結局ミナのクリティカルは不運を呼び寄せてる?(笑)
◆第1ラウンド
GM:さぁ先制判定と行こう。こっちは(コロコロ)……13。
テューレ:甘い、こっちは14だ!
ミナ:誰から動く?
エヴァン:どうせ乱戦になりますしね。アルトに<ファナティシズム>を(コロコロ)……成功。命中に+2、回避に−2の修正!
アルト:ありがとう! これで≪両手利き≫のマイナス修正が打つ消せる! アルト攻撃しちゃって良い?
ミナ:ええ、遠慮無くフェッツェルを殴っちゃえ!(笑)
アルト:じゃあフェッツェルに右手、左手、回し蹴り!(コロコロ)……13命中、10命中、11命中!
GM:フェッツェルは回避!(コロコロ)……8、11、10! 最初と最後だけ当たった。
アルト:おりゃっ!!(コロコロ)……回った(コロコロ)……15点と。(コロコロ)……8点!
GM:ボッコボコにされた! だが騎士は防護点が高い――「このドワーフっ!!!」
ミナ:ハインリヒのショートソードで私もフェッツェルを攻撃(コロコロ)……命中17。
GM:そんな数値避けられるか!?(笑)
ミナ:ダメージは(コロコロ)……1と2(笑)
エヴァン:一日経ってるから使えるはず。
ミナ:そうか! [運命変転]を使う! 11にしするから回るよね?
GM:回りますね(笑)
ミナ:(コロコロ)……7だから、合計で14点。
GM:ぐはぁ、死にかけだ(笑)
ミナ:これ以上やると言うのなら、手加減しないわよ?――剣を突きつけて。
GM:「ま、まいった! 許してくれ!」――降伏します。なんか勝てる気がしない(笑)40)
ミナ:ふぅ……剣を鞘に。
GM:しかし村人達の暴走は止まらず、フェッツェル達をボコボコにしようと(笑)
テューレ:そりゃそーだろーな(笑)
ミナ:ちょっと! 止めなさいっ!!
GM:勇者がそう言うと村人が止まる――「どうして止めるのです勇者様!」
ミナ:うわぁ……つい反射的に止めちゃったけど、どうしよう!?
エヴァン:お前達の手を汚す必要は、とかそんな感じでしょうね。
ミナ:わ、わかった(笑) スゥ〜と息を吸って――もうすぐ、ここのホーン卿がやってくる。こいつの悪行はホーン卿が裁いてくれるはず! だから、あなた達の手をこんな奴のために汚す必要は無いのよ!
GM:村人達は「なんという……慈悲深いお方だ」と(笑)
ミナ:これでよかったの? 本当に……ボソボソっとエヴァンに聞いてる(笑)
エヴァン:もちろんです! 完璧な僕の言う通りやったのです、何も問題はありませんよ。フッ☆
ミナ:………………。
GM:フェッツェルは殺されると思ったので――「ありがとう、ありがとう」――とミナに近寄って来ます。
ミナ:うっさい! 寄るなっ!!!――ゲシと蹴り飛ばす(一同爆笑)
その後、やって来たホーン卿にフェッツェルは捕えられ連れて行かれる。
ミナ達は英雄ハインリヒの後継者として、苦難?の道を歩みだすことに……なるかもしれない。
ソード・ワールド2.0 リプレイ
『登場、天下無敵の小悪党!!』 了

【おまけ補足・GMのひとりごと】

1)『グララン♪ グララン♪』:グラスランナーのこと。バランスとシナリオの壊し屋。
2)『6ゾロ!』: 思えばこのとき、察していればよかった。 何かがおかしいと…。
3)『最バカって言うな!』:「最も知力が低い」の意。転じて「最もおバカな子」の意。
4)『魔導期文明』:古代超文明。魔力で動く近未来電化製品がたくさんあった便利な時代
5)『レンジャーっていらなくない?』:「スカウト」で応用が利くと"思ってしまう"所以である。
6)『プラス1000G』:さすがに持ってるお金をいきなりむしりとるのは…
7)『ア●トバイエルン』:あらびきウインナー。72時間伝承熟成。
8)『ソーセージじゃない!』:↑ソーセージじゃないです。
9)『所持金10G』:悪いGMはいきなり「餓死。」というので、よい冒険者は真似しちゃいけない。
10)『GMが頭抱えてるっス。』:いや、コイツ普通にクール系だと思ったから…。
11)『10000G』:増えてます。念のため。
12)『通常の倍!』:そんだけやばいってこった。 のっけから。
13)『コボルト』: "逆の"ケースも"裏の"ケースもあるよという顔見せ。
14)『ノビタ』:日本を代表するへたれっ子。
15)『死ぬ可能性があると思う』:トータル4倍。「死ね」といってるようなもんです。
16)『蘇りは保証する』:シナリオの難易度を考えれば、と甘い配慮。
17)『ドワーフは良いのかなぁ』:今のところ、謎。
18)『ここ1ヶ月ほどの記憶が無い』:伏線その2くらい。 伏せたまま終わった…。
19)『戦利品』:これのおかげで冒険者は楽になり、GMは苦になり。(お金で釣れず。)
20)『ラジャー!』:フェアリーウィッシュは「命令はできないがお願いはできる」。コイツは特殊。
21)『ファミリア』:術者は使い的感覚共有できる。丸聞こえ。
22)『っていう魔物ね。』:6ゾロなので。たぶん昔「レブナント大全集」でも読んだんでしょう。
23)『生前のLV+1』:初期パーティにぶつけていいバランスじゃないです。 ぶつけましたが。
24)『高っけーよ!』:いや、高いから。
25)『入っていく』:後先考えずこーいうことする子が、3)です。
26)『です。』:聞かれなかったことは決して吐露しない悪徳GM。
27)『シャレにならない』:いきなりレブナントの寝床まん前にご招待となっていました。
28)『抜けないとおかしいですよね』:プランA崩壊。
29)『抜けなかったでも良いんだよ?』:流儀(非常識でない限り"絶対"はない)に反しますので。
30)『+1』:この時点で魔法の剣は破格過ぎる報酬。しかも、まだ隠された能力はある。
31)『部下AとBは槍』:打撃力はレベル+筋力ボーナス+レーティングとしています。
32)『なんで当たらないのーー!!』:運。
33)『戦っちゃいけない敵』:蛮族との戦闘後とか、立ち回りで対処しなきゃ勝てない"予定"だった。
34)『キミ達を無視して魔剣を取りに』:お助け行動。情け。のはずが…。
35)『亡霊ハインリヒを倒し……てしまい』:プランB崩壊。
36)『フェッツェルがラスボス?』:サブプラン(予備)のオブザーバー(予備)。
37)『フェッツェルの計画通り』:なってません。なってたらPCぼろぼろのなずなんで。
38)『なんでここでクリティカルなのよ!?』:所詮一般人。6ゾロ以外先導できないはず…だった…。
39)『ダメージは全て村人が肩代わりします!』:GM最後の抵抗。
40)『なんか勝てる気がしない』:GM降伏。

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