ぶっつけ天羅万象・零リプレイ
〜動乱に響く鈴の音〜 [第四幕]〜人の業、天羅の行く末〜 第一場 静寂の街 GM:では始めましょう。霊刺の突撃によって死命に大穴を開け、あの城の地下にあった……地下ドッグ(?)みたいな場所は崩れ去り、君達は命からがら逃げ出したところです。ただし、地上に出たところで城下町の人間は全て息絶えている。空には紫色の雲が渦巻いています時鳴:「なぜ人が倒れているんだ!? ……皆、死命に食われと言うのか!」 清廟院:「その通りのようだな……」 時鳴:「清廟院殿!? 無事だったのですね」――足を引きずるように 清廟院:人間ヴァージョンでいるらしい(笑)……「つまり、何も終わっていないという事だ」 時鳴:「姫と司狼殿は!?」 清廟院:フルフルフル……と頭を振る 時鳴:「そうですか……」 清廟院:そうだGM! 死恨蟲に突っ込んだけど、今回使ったのは白熱掌だから、体に触る前に全て蒸発! おかげでワタシは死んでいない! と理由付けができた(笑) GM:OK じゃあそういう事で! 時鳴:なんか軍が攻めて来るような地響きが欲しい(笑) GM:じゃあ、誰も居なくなった狼煙の城下町に、ドドドッと低く静かに地響きか聞こえてくる 時鳴:「何の音だ?」 清廟院:「どうやら、御領主様…蒼衛様が、兵を動かしたのだろう……急ごう、姫様はまだ死んでいない」 時鳴:頷いて探しに行こう 楓:さて、私はどこにいることやら? 清廟院:埋まっているんじゃないの? GM:それについては考えがあります ※ぶっつけコラム 十四 物語の構築
さすがに四幕、そろそろ物語で言うなら、起承転結の転の部分に入りました GMの頭の中には、この時点で最終幕の絵が出来上がっています もっとも細かいディテールはありませんが、物語の原因とそれぞれの因縁の終末 その二つが理由付けできれば、それは物語の最後を見ているのと同義です あとは、他のPLのアイディアにあわせて、肉付けをしていくものですね どうでもいいですが、今回のぶっつけは、途中ででた 「天羅! 幻の六幕まで行こうぜ!」 の一言により、六幕構成を目指しています(笑) 第二場 安らかに GM:では緋葉姫様、ゆっさゆっさと揺り起こされるよ――「大丈夫ですか?」楓:「……し、司狼様…」――で誰です? GM:10代の少年。超脇役の十干の弟子です。もちろん間者として紛れ込んでいました 楓:じゃあ落胆する GM:「大丈夫ですか?」 楓:「いったい、どうなったの?」 GM:「面白い事になりましたよ(クスクス)」 清廟院:悪い子だ(笑) 時鳴:十干の教育がなってないんだ(笑) 楓:「これのどこが面白いというの!」 GM:「十干様はこう仰っていました。死命をこの地へ送り込む事で、狼煙の地を攻め落としやすくすると……ほんの一息で落としてみせると……」 楓:「十干めぇぇ……!? これが全て十干の企みだと!」 GM:「企み? これは軍略かと…」 楓:「せっかく司狼様と……和平が成功するところだったのに!!」 GM:「それも軍略の一つかと?」――と真面目に答えよう 楓:「お前と話していても埒があかない!」 GM:「緋葉様どこへ?」 楓:…………どこに行くんだろう?(笑) GM:「もうすぐ、十干様も、御領主蒼衛様も軍勢を引き連れ、こちらに到着する頃合だと……」 楓:ぬぅ……子供相手に大人気ないが――「軍勢だと!? なんの為に来るというのだ!」 GM:「もちろん、この地を征服するためでは?」 楓:おのれ十干んんん!!!! ……ふと思いついたように――「そうだ…司狼様は?」 GM:「神尾司狼様ならば……あちらに……」――と土を盛った上に刀を差しただけの簡素なお墓がある 楓:「あれが……司狼様?」 GM:「緋葉姫の上に覆い被さるように死んでいました。おかげで緋葉姫をお助けする事ができました」 楓:「司狼……様」――がっくりと膝を着こう 第三場 蛹 GM:では時鳴と清廟院です時鳴:そうだ、地響きより鈴虫の声は聞こえますか? GM:聞こえません 時鳴:聞こえない!? なぜだか理由がわからない時は人に聞こう(笑)――「清廟院殿、あの忌まわしき鈴の音が……!?」 清廟院:てめぇ最悪だ(笑)――「ああ、そうだな……お主にもわかりやすく言うならば、"蛹(サナギ)"とでも言おうか」 ※てめぇ最悪だ(笑)
楓:じゃあこの城下町の人間全ては、冬眠前の熊が食べる蓄えのようなもの!?(笑)まったくである。もう少し自分でも考えてもらいたいものだ(笑) GM:そうだったのか(笑) 清廟院:「さて、この穴を見ろ、どうやら姫様は無事に脱出したらしい」 GM:今は時間軸的に、緋葉姫が場所を移動した後なのか 楓:この穴って…着物の切れ端とかを見つけたのかな? 清廟院:ついでに視線を端の簡素な墓に向けて……「あの若君も…最後の力を振り絞ったのだろう……。さて、彼女が無事ならば、拙者には他にする事ができた」――去ろう 時鳴:ちょっと待ってくれ! 呼び止めるよ――「そのような事をしている間に、蛹がもし孵ったら」 清廟院:「その時は、お主がそれを止めるんだ」――足を止めよう 時鳴:「………………」 清廟院:「どうした?」――背中で語ろう(笑) 時鳴:「………………私に全てを任せて良いのか?」 清廟院:「主からそのような言葉使いをされるとはな…………だが、心地良い」 時鳴:清廟院の背中に……「あの蟲を押えていたのも、あなたの力でしょう……清廟院、いや霊刺殿」 清廟院:「ワタシは何もしていない。ただ見ていただけだ。アレを止めていたのはお主達だよ……」 時鳴:「見ていたのなら教えて頂きたい……私は、あの時、響香を殺してしまったのでしょうか?」 清廟院:「時鳴よ……その答えはすぐにでもわかるだろう。だが今は許せ」――姿を消そう 第四場 帰還 楓:妹君の佳月ちゃんも見つけたいけど時間が無いしな……今一度、司狼様を振り返ってから――「父上のもとへ」GM:では十干の弟子は式札を取り出し、飛行の式を打つ 楓:何も言わずに乗ります GM:じゃあ式に乗って軍の元へ到着します。「姫様が帰ってきた!」と蒼衛様の元まで案内されます。と、その前に十干が現れます 楓:「十干! よくも私の前に顔を出せたものだな」 GM:「何を言っているのかわかりませぬが……私めも御領主様も、緋葉姫の無事だけを心配していましたのでね」 清廟院:轟雷ニヤニヤ(笑) 楓:「秋桜の事は心配ではなかったのか?」 GM:「何を…秋桜様はあのヨロイ死命と共に、どこぞへと出奔して以来、行方不明ではございませんか。今更その事を持ち出されても…何のことやら?」 楓:「よくも抜け抜けと!!!」 GM:「緋葉様、緋葉様はどう言ったものが強き強者だと思いますか?」 楓:「弱き者を守る事ができる力を持つもの、それが強者だ。このように人を虐げて、何も罪の無いもの達から命を奪う事など、卑怯者のする事だ!」 GM:「何を例えておられるか……この私にはわかりかねますが、この度の一件にて、紅川と狼煙のいざこざは無くなると思いますよ。紅川の地に住む全ての人を、御領主様はお守りになられたのです」 楓:「だが、あのヨロイは、紅川の犠牲の上に成り立っているものだ!」 GM:「おやおや、なぜ緋葉様が死命を話に持ち出すのかはわかりませぬが、例えどんな理屈であろうとも、それで紅川の全ての人が平和に暮せるようになれば、それで良いでは御座いませんか?」 楓:……………… GM:「目の前の不幸で目が曇り、先の幸福が見えないのではありませんか?」 清廟院:がー! ツッコミてぇ〜! GM:じゃあ出る? 清廟院:出ない! それに姫様の重要なシーンみたいだし(笑) ※ぶっつけコラム 十五 宿命
楓:「このような外道な方法で、自らの平和を勝ち得たと知った時、我が紅川の民はどう思うかな」天羅ではシナリオ終了時に宿命が昇華できると良い…とルールブックにも書いてある(笑) しかし、ぶっつけではそのような場面は用意できない。なぜなら、その宿命さえも PLが自分で零幕で決めるからだ。そこで、GMはプレイ中、特に後半では、その宿命を 刺激する場面を用意し、昇華の手助けを行う 今回の場合だと、楓の宿命「民を救う」を十干は刺激しているのだ。それを理解した清廟院は 自分の出る幕では無いと、登場を控えたのである GM:「知らせねばよい事。民とは…そういうものではありませんか?」 楓:「お前と話す事はもう無い。父上はどこだ」 GM:「やれやれ……こちらです」――十干が案内して――「御領主様、緋葉様がお帰りになられました」 清廟院:おお! 久しぶりの御領主様だ! 時鳴:なんか懐かしい(笑) GM:「よく帰って来たな……無事で何よりだ。心配しておったぞ」 楓:「……和平を持ちかけての騙し討ちですか?」――着いてそうそう不良娘だよ(笑) 親父とケンカだ(笑) GM:「民の事を優先すれば、仕方あるまい」 楓:これは司狼様への愛情を示す!――「司狼様は素晴らしい方でした。紅川と狼煙が手を結べば、両地の民が幸せに暮す事もできたでしょう。……それを父上は潰したのです!!!!!」 GM:「何を言うかと思えば、紅川の民が安心して暮せる平和と、両陣営の存在する仮初めの和平、どちらに我が民の安全はある?」 楓:「仮初めになどさせなかった。司狼様となら、それができた!!」 GM:「それは所詮、甘いお前の考えだ。狼煙が何をやっていたか知っていたか?」 楓:??? GM:「飛びついてきたぞ。『死命を条件に出す』と言ったらな……」 楓:そうか!? GM:「狼煙領主神尾吼牙は、ヨロイを完成させた時、和平を反故しただろうな。あれはそういう男だ」 楓:「ゔ……」――それは司狼様から吼牙の事聞いていたし、死命が地下にあったし……不利だ!(笑) GM:「それに司狼とかいう男、お前のように、本当の策略を隠すだけの、ただの隠れ蓑だったのかもしれん」 清廟院:それは出て来てあげよう――「それは少々、言葉が過ぎるのではありませんか?」――天幕に歩いて入ってこよう 第五場 渦巻く陰謀 楓:「怜嗣!?」清廟院:「姫様、ご無事で何より」 GM:「清廟院、どこに行っていたかと思ったら……」 清廟院:「申し訳ありません。清廟院怜嗣、ただ今戻りました」――頭を垂れよう GM:「ふむ、お前がいれば心強い」 楓:怜嗣ぃ助けてぇ〜 清廟院:「何が心強いのですか? すでに戦の決着は着いております」 GM:「何が起こるかわからぬから戦なのだ。お前のような存在は、一人でも多い方が心強い」 清廟院:「約束したはずですよ、戦は起さぬと……力は、行使する事に意義があるのではない。力は、存在する事に意義があるのです。なぜそれを忘れてしまったのですか」 GM:「それでは不安がる民が多くてな」 清廟院:「なるほど……不安がる民が多いから……ですか」 GM:「狼煙の領主は、そう言った男だったからな」 清廟院:「紅川の地で民はこう言っていました。"私達の領主様が守ってくださる""領主様がいれば安全だ""なんて素晴らしい領主様なのだろう"……と」 GM:「そうか」 清廟院:「だがあなたは変られてしまった。力を…使ってしまった」 GM:「こうは考えられぬか? これでもう力を持つ必要も無くなる」 清廟院:「この天羅にどれほどの国があると知っていながら、まだそのような戯言をほざくのですか、あなたは!」 楓:「父上……」 GM:「何を言っている、もう私には力など無いだろう」 楓:「ですが力を使った事は、諸国に知れ渡っている事でしょう」 GM:「そうかもしれん、ならばその力を持って交渉にあたればよい。力は使わねばよいのだからな」 清廟院:「一度使った力をか?」(笑) GM:狙った通りッス!!!(笑) 清廟院:「さぁ、そろそろ目を覚まして頂きましょうか。拙者らにはあなたがまだ必要です」――と十干と御領主様の間に入って、さりげに十干から引き離す GM:十干が言ってあげよう――「おや清廟院殿? どうなされましたかな?」 清廟院:「戯言はそこまでにしてもらおうか、陰陽師よ」 楓:あ゙〜〜十干殺してぇ〜!!!!!(笑) GM:「何をお考えで?」 楓:「まさか! 貴様が父上を誑かしたのか!!!!」 GM:「何をお言いか……私は自分の研究がしたかっただけですよ。それに誑かしてなどいない」 清廟院:「人はそれを誑かすと言うのだよ……もっとも、お前もすでに人間では無いのかもしれんがな」 GM:「それは……御領主様にこそ相応しい言葉ではありませんか?(ニヤリ)」 清廟院:「馬鹿な!?」(一同爆笑) GM:その瞬間、領主の刀が清廟院に振り下ろされる!!! 楓:「父上ーーーーーー!!!!!」 GM:ダメージは自分で好きに入れといて(笑) 清廟院:素敵に<致命>を二つ入れよう 楓:「怜嗣!?」 清廟院:「くっ……まさか、そこまで落ちていたか……」 GM:「もうその男は、私の操り人形……誑かしてなどおりませんよ。緋葉姫様?」――と同時に見張りの兵士もグサグサァっと切り殺されて、轟雷が登場(笑) 楓:「…貴様ぁぁぁぁぁあ!!!!」――十干に斬り付ける! GM:では十干は式を<早打ち>して身代わりの式、羊型の式を作ると、ボフっと緋葉の刀は羊を斬り付ける 楓:「式か!?」 GM:「姫様、そのように頭に血が昇り、すぐに力を振りかざすなど、どこの領主達とも変りませんぞ。そんな事では、弱き人々も民も、救える事はありませんぞ」(笑) 楓:「だ、黙れーーーーー!!!!!」(一同大爆笑) 清廟院:GM、今すっげー楽しいっしょ?(笑) GM:最高だね♪(一同爆笑) 楓:「黙れ全ては貴様が! 貴様のせいで!!!」 清廟院:「チィッ!」――十干に向かって爆射拳を飛ばす! GM:轟雷が受け止めます 清廟院:その瞬間、カラクリを引きちぎって捨て、妖の姿に戻り姫様を口で咥えて<飛翔>して逃げる! GM:では爆風が起こり君達二人が空へと逃げていく 第六場 繭 GM:時鳴君、君は何しているのかな?時鳴:蛹を探してたいんだけどね……微妙にイメージがしずらくてさ GM:ふむ、では皆で考えよう。何か意見ある人? 清廟院:あ、どうせなら、もう死命は繭っぽくなってて、誰も近寄れないって感じはどう? 時鳴:そうだね! 清廟院:目覚めるの目で見たほうが楽しいし(笑) 時鳴:じゃあお城の残骸から、繭の一辺を見つけて、瓦礫をどけよう GM:まぁ……繭になってますな(笑) 時鳴:口伝とかで伝わっていると思うから……「ここまで来てしまったか……これでは」――と繭が割れるような音がして……次幕!!! 清廟院:次幕か!? GM:次幕かよ!――お前出てないぞこの幕中で!? 時鳴:でも、どうせ繭を斬っても、絶対斬れないし、だったらその場面したくないなぁって(笑) 清廟院:そりゃあ、まぁそうだろう ※ぶっつけコラム 十六 「その場面したくないなぁって(笑)」
時鳴:だから、そんなかっこ悪い場面はしたくないんだ天羅は大まかに言って『かっこよければ全てよし!』なシステムだである ここで時鳴と清廟院&GMのカッコよさの基準が真っ二つに分かれてしまった 何をカッコよいとするか、何をかっこ悪いとするか、それは人それぞれの価値観による 結局、時鳴は清廟院&GMのノリに負け、その方向に流れるが、本来はPLの意見を 優先してあげるべきだろう もっとも、今回時鳴は、結果論ではあるが、けっこうノリノリに気にいっていたが…(笑) 清廟院:カッコいいじゃん GM:カッコいいじゃん 時鳴:そうかなぁ…… 清廟院:今回、拙者が戦派要員でしょ? ならば君はそういう個人的部分で頑張らねば目立てないぞ? それに某可哀相な田中さんを見習え! そういう無駄だと解っているシーンこそ最高の演出だ!!! 時鳴:ああ、確かに(笑) GM:ほら呟くんだ…お前はカッコイイ、お前はカッコイイ、お前はカッコイイ…… 時鳴:そう、私はカッコイイ…私はカッコイイ……「くそ! もうここまで!?」――愛刀桃郷を振るって何度も何度も繭に斬り付ける(笑) おお、私はカッコイイ(笑) GM:それはキンッキンッ! 鋼を弾くような甲高い音が夜の戸張に繰り返される。甲蟲の糸よりも硬い繭だ 時鳴:くそう、蟲使いにはわかりやすい表現だ(笑)――「響香! 響香!! 響香ぁ!!!」――と何度も繰り返そう GM:キンッキンッキンッキンッ!!!!! 清廟院:(ナレーション風に)その後、狼煙の地で再び国が起されるとき、そこは刀吼の地と名づけられた。それは誰も居なくなったこの地で、いつまでもいつまでも響き渡った、とある一振りの刀の吼声から付いたらしい。もっとも、誰が聞いたのか、それを伝える者はいない(一同爆笑) 時鳴:上手い!(笑) GM:きっと誰かが聞いてたんだね(笑) 時鳴:じゃあもっともっと斬り付けよう!(笑) 誰かに聞いてもらわなくちゃ(一同爆笑) GM:そうか、じゃあそうするとカッキィン――と刀身が真ん中で真っ二つに折れる。武器修正は−1でいいよ(一同爆笑) 時鳴:な!? 響香との絆の証である刀が(笑) ……一瞬、ボウッと折れた刀身を見つめた後――「響香…響香……うわあああぁぁぁぁぁ」――と今度は素手でやったり、折れた刀でやったり、無駄な事を繰り返す!!(一同爆笑) 清廟院:ああ、君はカッコイイよ(笑) 時鳴:なんか俺もやってて気持ちよくなってきたよ(一度爆笑) 第七場 無駄なあがき GM:では清廟院達に来てもらいましょう時鳴:「響香! 響香〜!!!!!」 GM:キンッキンッキンッ! 清廟院:「時鳴……」――姫様を降ろして、歩きながら人間に戻る 時鳴:「響香! 響香! 響香!」――手が真っ赤に染まっててなお、一心不乱に続けています(←面白くなってきた(笑)) 清廟院:「時鳴!」――手を掴もう――「救いたくば手を止めなさい。これ以上やったら、君の手が壊れてしまう」 時鳴:うな垂れるように手を止めよう 清廟院:「これから我々は、森に向う。もう一度森へ、そしてこの国の名の由来となった。大荒御霊である大樹『木の元の主』と会うのだ」 時鳴:「その話に乗れば、止まるのか?」 清廟院:「止まるかもしれない、止まらないかもしれない……ただ、止めるためには、あなた達人間の力が必要だ。全てはあなた達の心しだい」 楓:繭を見上げます――「ひび?」 時鳴:見上げよう GM:確かに繭にうっすらとひびが割れ始めている 清廟院:「さぁ急ごう、時間はあまり残されていない」 楓:この繭の中にはヨロイがあるんだよね?……「秋桜、必ず助けるからね……」 清廟院:懐から紫色の布を取り出し、一振りすると狼に変身している。紫の布は自然に手首に巻かれます――「さぁ乗って、早く!!!」 時鳴& 楓:『乗った』 清廟院:じゃあボハァっと煙を上げて飛び立つ! GM:眼下に軍勢が進むのが見えつつ、君達は霊刺の導く大森林へとやってきた。途中いろいろありそうだけど省略! なぜなら会話が本筋とは関係なさげだから(笑) 清廟院:まったくだ(笑) じゃあ着いた! GM:では木の元の国の中心、神聖なる大森林のさらにその真ん中、霊験あらたかな大樹の元までやって来ました。イメージ的には……『かしの木おじさん』? 清廟院:ああ、かしの木おじさんだ(笑) 時鳴:なんだ、そのイメージの付け方は(笑) 楓:ええ、桃じゃないの? GM:それは違う 楓:ああそうか、場所も違うしね 清廟院:まぁ。あれは下っ端、こっちは親分だからね(笑) GM:そうだなぁ、すっげー樹齢何万年みたいな大樹の幹が、そのまま顔にもなっているんだ。モンスターのエントを思い出してもいい。で、木の元の主が語りかけてこよう……『どうしたぁ? 霊刺ぃ……』 清廟院:「今、この地に"業"が溢れています」 GM:『それはぁ……知っておるぅ……』 清廟院:「私はまだ、この国が滅ぶのを見たくはありません」 GM:『そのぉ…二人はぁ……誰だぁ……?』 清廟院:「人間です」 時鳴:静かにしています 楓:一歩前に出て名乗ろう――「私は、仁玄州木元国………… 時鳴:秋月紅川守蒼衛じゃない? 楓:違うんだなぁ…思い出した――「仁玄州木元国神尾狼煙守吼牙が領主子息、神尾司狼の妻、神尾緋葉」 一同:『おおぁ〜』 時鳴:じゃあ俺も自己紹介しよう――「私は時鳴響香…死恨蟲を解き放った者です」 GM:『何がぁ…聞きたぃ……』 清廟院:今回、拙者は何も言えないぞ(笑) 時鳴:正直に聞いちゃう――「響香を助けたいのです」 GM:『取り込まれしぃ…魂をかぁ……』 時鳴:「私は響香を救いたいんだ!」 楓:「時鳴…」と時鳴を制止しよう 時鳴:ありがとう止めてくれて(笑) 楓:「主様……この国では、死恨蟲を取り込んだヨロイが人間の手によって作りだされてしまいました。そして今、そのヨロイは繭となり、今か今かと羽化する時を待っています。そうなればこの国にはかつてない災厄が訪れてしまいます……」 時鳴:「あなたは何故そのような事が言えるんだ? あなたは心配では無いのか? 取り込まれた弟…秋桜の事が……」 楓:「心配さ……だが、今はそれだけに拘るわけにはいかない。あなたも見たでしょう。狼煙の地の惨状を……全ての人が生き絶えた…あの城下町を……これ以上、民を犠牲には出来ない」 時鳴:「………………」 GM:『霊刺……所詮人間は…人間同士の事しか考えんものよぉ……』 清廟院:「主様…」 GM:『さっきから聞いておればぁ……響香だの民だの……人間とは利己的な生き物よぉ……お主もよくそれでぇ人の地に身を寄せていられるなぁ……』 時鳴:「違う! 私は響香だけでなく、全ての犠牲になった人たちを助けたいんだ!」 GM:『結局ぅ…人だろうぅ……』 楓:ああ、そうか! 清廟院:遅い!!!!! ※遅い!!!!!
GM:『この天羅の地にぃ……人はもともとおらんかったぁ……それが最初から居たかのようにぃ……自分たちばかりが助かればよいなどとぉ……』つまる所、妖である『主』は、人も動物も植物も同じなのだ。重要なのは天羅 清廟院は時鳴や楓が、人間の事しか言わないと説得不可能なのを知りつつ、あえて今回 ツッコまずに我慢していた。だから「気がつくのが遅い!」とツッコんでいるのだ(笑) 清廟院:「待って下さい! 主よ! まだ人間達はこれで終わったわけでありません。まだ未来があるのです。序々に変わりつつあるのです。我々がこの天羅をずっと見守り続けると誓ったではありませんか?」 GM:『………………』 楓:「確かに、私達人間は傲慢で利己的で自分勝手な生き物かもしれません。そして、この天羅の地に業を解き放ったのも、私達人間でしょう。けれど、私達は生きたいのです。一人ではなく、手を取り合える人間と共に」 時鳴:「その隣人を守るために、その隣人とともにこの天羅を生きていくために……」 楓:「木の元の主よ。力を貸して頂きたい。私達の背負った業を、自らの手で決着を付ける為の力を……」 GM:まぁそんな所でしょう。――ゴトン――頭上から1本の枝が君達の目の前に落ちてきて、みるみるうちに一振りの木刀に変化する 時鳴:「こ、これは!?」 GM:『わしのぉ…一部だぁ……それでぇ業を……斬るがいいぃ……』 時鳴:スッと拾って――「響香と同じ匂いがする」――折れた太刀の場所に差しましょう
〜次幕予告〜
戻って来た時、すでにそこは戦場だった
埋め尽くす紅き甲冑の紅川兵 それを向かい討つはたった一人 たった一人の男だった…… 「私は狼煙の地が領主が子息、神尾司狼! ここは戦場にはさせぬ!!!」 動乱は収まり、鈴の音は消える 平和を愛した孤独の修羅が 鈴の音と共に哀愁の咆哮をあげる……五幕―――「死命消えゆ」。 「この地に害なす者は! この私が全て叩き斬る!!!」 四幕終了時での各PCの[因縁]
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