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ぶっつけ天羅万象・零リプレイ

〜動乱に響く鈴の音〜

[第六幕]〜響く鈴の音〜


第一場 囚われの身

GM:では最終幕です。あと20分で終わりましょう。なぜなら、この借りている図書館の会議室、実は10時が最終なのです! さぁ巻いた巻いた!! 最初は時鳴の場面だ!
時鳴:そうだなぁ……私はまだ<死恨蟲を止める>を上級で持っているから、3年経った今も死恨蟲を探しています
GM:時々響き渡るは剣撃の音ではなく、鈴の音……新しく復興した刀吼(とうこう)の地が城下町、そんな噂を君は旅すがら聞いたよ――と思ったが、若林なら君を探し出して捕らえるかな?
清廟院:ああ、捕らえるだろうね。死恨蟲を知っているし(笑)
GM:じゃあ時鳴は囚われの身です
時鳴:っておい! 俺のシーンの意味ってなんだったんだ?
GM:それは囚われて終わりだよ(一同爆笑)
時鳴:「若林! お前は! お前は!!!!!」
清廟院:ギィィィィ……ガッシャン!!(笑)
※ぶっつけコラム 十七 最終幕
 ここまで来ると、さすがにもうGMの手の上である。頭の中で構築されたシナリオを 普通にプレイしているだけとなっている。もっとも細かい場はやはりPL任せである(笑)

第二場 平和のために

GM:次は緋葉姫です
楓:私は領主として、恒泉と刀吼の両国の復興のため刀吼の地を訪れ、今、領主である若林と謁見しようという所です
GM:なるほど、ならば領主となった若林が居ます、ついでに妻もちゃんといたりする(笑)
時鳴:おお、いつの間に(笑)
清廟院:三年の間にだろう(笑)――で、どんな人?
GM:いや、君は知らないし、時鳴は見てない。そうだなぁ…緋葉が判断するなら、君自身に似ているかな?
楓:ああ、似ている人を連れてきたんですね(笑)
時鳴:おお〜……!?……ええッ!?――ちょっと待て! 最低だあんた!!!(爆笑)
※最低だあんた!!!(爆笑)
時鳴は一発でGMの考えがわかったらしい(笑)
楓:え? え? 何? 傀儡?
清廟院:(臣下)「殿のおなぁ〜りぃ〜」
GM:では若林が来た――「どういう了見ですかな?」
楓:あ、これは定期的にやっている事にしたいんだけど
GM:じゃあ――「今日は、どういう了見ですかな?」
時鳴:変わんねぇじゃんか(笑)
楓:3年前の事で、やはり被害が大きかったのは狼煙…もとい刀吼の地の方だから、その復興の手助けの話をした事に――「……と、いう事でよろしいか?」
GM:「これはこれは、ありがとう御座います。両領地共に、これからも平和であり続けたいものですな」
楓:「ええ」
GM:そうだ、言い忘れたが若林の側には、怪しい陰陽師じゃないですけど、仮面をつけた小男がいつもいるよ。もっとも君が居る時は絶対に喋らないがね(笑)
清廟院:なんじゃそりゃ(笑)
楓:ぬぅ怪しい(笑) 雑談でもかましながら――「ところで、いつも控えていらっしゃる、そちらの方は?」
GM:「気になされずに、この方は我が忠臣ですよ」――仮面男も会釈する――「ところで、あの民の事ですが……」と話が戻る(笑)
楓:うわぁ…普通に、はぐらかされた!(笑)
GM:って所でこの場は切って……ところで場所移動する?
清廟院:登場していいの?
GM:いや、そうじゃなくて、この会議室の事
清廟院:移動ってどこ行くの?
GM:ふぅ〜む、まぁ近くのファミレスだろうな……
時鳴:じゃあ移動しよう。オーバーしてこれ以降、この場所使えなくなるもの辛いし(笑)
清廟院:ファミレスでTRPGかぁ…久しぶりだ(笑)

第三場 ファミレス

時鳴:現在、ファミレスのデ●ーズに移りました(笑)
清廟院:しかし会計前はやばいよ(笑)
GM:まぁ声を小さくしましょう(笑)
時鳴:リプレイ取り出したんだよね? どうしよう、注文復唱する?
一同:『いらね〜よ!(一同ツッコミ)』
※ぶっつけコラム 十八 ファミレス
 プレイ時間を予想できないのもぶっつけならではだろう(笑)
使用していた会議室の使用時間が終わり、ついにファミレスに移動となった
ぶっつけは、そのほとんどが演出であるため、普通のプレイに比べ、格段にダイスを 振る数が少ない。
だからって、会計前の正面ドア横でプレイするには、かなりの勇気が必要であった
まぁ結局ダイスをゴロゴロ振ったり、熱いセリフを叫んだりと、このPL達は羞恥心を 捨てていたので問題は無かったのだが……あまり真似しない方が良いだろう(笑)

第四場 内と外

GM:さて、次は清廟院の場面かな?
時鳴:清廟院には悪いけど、もう一回場面やらせて! 若林と話したい!!
清廟院:いいよ。こっちは好きに出るから(笑)
GM:じゃあ時鳴の場面、緋葉が来るちょっと前の事だ。君の牢の前に若林が来る――「どうだ? そろそろ考え直す気になったか?」
時鳴:「お前が間違っているんだ! 考え直すのはお前の方だ!」
GM:「いい加減罪を認めろ、お前が…響香を殺した事を……」
時鳴:「死人の響香をいつまでも側に置き、解放させないお前の方が、ずっと罪深いのじゃないのか!!」
GM:「やれやれ……そこで罪を償うまで、暗闇の中で苛まされつづけるがいい」
清廟院:キゥイィィ……ガッシャン!
時鳴:両手両足に繋がれた鎖をジャラジャラと鳴らしながら――「若林! 貴様!! 貴様〜〜!!!」
GM:ちなみに君への拷問は、時々ケシの粉を撒いて、強制的に鋼化結線蟲を起動させて、終わったら君が自分で苦しむってのを、繰り返している。蟲使い廃人計画(笑)
清廟院:ああ、効果的だね(笑)
時鳴:あんた最悪だよ(笑)

第五場 頼み

清廟院:さて、そろそろ会議の場に出て来よう
GM:じゃあ緋葉も居ていいよ
楓:久しぶりの顔に驚きます。清廟院は3年前のあの後、私と紅川の地へと戻ってきた所で、どこぞへと消えてしまったので(笑)
清廟院:「久しぶりだな……若林」
GM:「お前もな……清廟院」
楓:「怜嗣!? 今までどこに!」
清廟院:「なぁに……少々、やる事がありましてね……姫様の事はいつも見守っていましたよ」
楓:「怜嗣……」と小さく呟く(笑)
清廟院:「さて、若林……この刀吼の地はうまくやっているか?」
GM:「ああ、ここにいる恒泉の緋葉殿のおかげで、民達もいくらか戻って来たよ……」
清廟院:「そうか? だがこの地の民達はなぜかな? どうも顔に生気が無い……まるで、常に誰かに吸われているようにな」
GM:「……清廟院、私はてっきり、この地の復興に、一役かってくれると思ったのだがな……」
清廟院:「ああ、かってやるとも……」
楓:「怜嗣?」――と疑問の顔を(笑)
清廟院:ふむ、では姫様の問いを聞きつつも、返答を若林にしよう(笑) ……「そう言えばつい先日、彼がきたようだな? なんでもお前に文句を言いに来たみたいじゃないか?」
GM:「確かに来たな……だが、すぐにお引取り願ったよ。彼には会わす顔が無い」
清廟院:「だが一つ不思議な事があってね……実は彼と一緒にこの地を訪れたのだが、彼が城から出て来ない」
GM:「まぁいいじゃないか、軽く昔のように一杯交わそうじゃないか?」
清廟院:「すまんな、今のお前と飲み交わす酒は無いよ……遠慮させて頂こう」
GM:「そうか……残念だ……」
清廟院:「残念なのはこっちの方さ。お前は変ってしまったな若林……お前だけは信じていたのに……」
※お前だけは信じていたのに……
清廟院だけは始終一貫して<感情:若林への信頼>を持ち続けていたのだ!(笑)
GM:「………………」
清廟院:「一つ、教えてくれないか? ……明鏡はどこだ?」
GM:「明鏡? 何の事だ?」
清廟院:「3年前、死命に使われていた明鏡の残りさ。まだ……」――何枚残ってるっけ?
GM:え〜と、死命には総計4枚の明鏡が使われていました。緋葉が乗っていた胴体の明鏡は清廟院が『ドラァッ!!』って貫きました。そして司狼は左肩が異形化していた事からわかるように、左肩の明鏡が司狼からは落ちました。あと2枚残っていますね
清廟院:「――まだ、2枚残っている」(笑)
GM:「あの時の話か……わかった。その話をするのなら、今夜、私の部屋を訪ねて来てはくれないか?」――と昔の口調で言います
清廟院:やべー! それは思わず信用します(笑)――「ああ、解った。そこまで言うなら仕方あるまい。……だが、その前に頼む、彼を牢から出してはくれないか?」
GM:バレてるし(笑)
清廟院:「居るんだろう?」
GM:「お前には全てお見通しというわけか……だが、出すわけにはいかん」
清廟院:「ワタシは今まで、この地に住む者達全てを見守ってきた。もう一度言う、出してあげてはくれぬか?」
楓:私からも言おう――「もし、本当に時鳴がいると言うのなら、会わせてあげてもいいではないか?」
GM:「………………わかった。緋葉殿にまで頼まれたら断り続けるわけにもいかない。それに、今日は数年来の友が来てくれた。私も笑って明日を迎えたいしな」――と微笑むよ
楓:「ありがとう」
清廟院:こっちも若林に友として微笑もう(笑)
GM:「ただし、条件がある。奴は私にとって、耐え難い罪びとだ。……会う…だけだ」
清廟院:「構わんさ……すまんな」
GM:じゃあ、緋葉も今宵はこの城に泊まるって事で
清廟院:そうだ、仮面の男に[邂逅マトリクス]を振りたい!
楓:私もー
GM:じゃあどうぞ。ファミレスだけどダイスを振って下さい(笑)
清廟院:これがTRPGだ!(笑) (コロコロ)……62『混沌』
楓:(コロコロ)……私は15『望郷』
GM:清廟院は『既視』に変更、緋葉は『望郷』のままでOK!

第六場 猶予

GM:夜。牢番さえも人払いして、若林は――「これ以上は一緒には行けない」――と止まる。君の前には、牢のある地下へと続く階段が見える
清廟院:無言で降りていこう
時鳴:では刀吼の由来のようにガギンッガギンッガギンッ! と鎖を外そうともがく音が続く。地下への階段を一歩一歩下りるごとに、その音は大きく、虚しさを伴って聞こえてくる
清廟院:では牢の前、時鳴の前に立とう――「来たぞ」
時鳴:「その声は霊刺殿だろ?」
清廟院:「ああ……お主、目はどうした?」(笑)
時鳴:「すまない。ケシの実でイッちまったよ」(一同爆笑)
GM:おお、いつも間にやら目が見えない設定に(笑)
清廟院:「そうか……」
時鳴:俺はカッコイイ!(笑) ――「彼女は無事だったか?」
清廟院:「まだお前はその事を……」
時鳴:「わかってんなら、さっさと会わせてくれないか? 私が私でなくなってしまう…その前に……」
清廟院:「私はこれから、若林と会ってくる……恒泉の姫様も今日はこの城にいる」
時鳴:「姫が? ……ふっ、あの人も変らんな」
清廟院:「ワタシの力では、お前をそこから出す事は出来ない。だが、猶予は与えられる」――と牢に背を向けて去る。その去り際にチャリンチャリン…と何かを落として行く
時鳴:音だけで判断! サッと足で隠す
清廟院:「死ぬなよ」――と階段を上がって行く

第七場 仮面

GM:さて緋葉姫様は何かやりたい場面ありますかな?
楓:せっかくだから、仮面の男いないかなぁ……と偶然を期待(笑)
GM:じゃあ偶然にも会った(笑) 縁側のような廊下で会う。外には月が見えるよ。廊下を君とすれ違うよ
楓:これで違っていたら、リプレイでは直しておいてください(笑)
清廟院:そんな弱気でどうする! 強気だ強気!!(笑)
楓:じゃあ言おう――「姉さんに挨拶も無しなの……秋桜?」――と仮面を奪う
GM:もちろん秋桜です(笑) 申し訳無さそうに君を見つめた後……「ごめん…」――と俯いてから去っていく!
楓:「待って! 今あなたは幸せなの!?」
GM:その言葉に返答は無いけど、立ち去る秋桜の顔の部分から、キラリと何かが流れたように君には見えた
楓:「秋桜……」

第八場 最後の勺

GM:ではそろそろ最後でしょう、みんな登場して下さいね(笑)
清廟院:牢に行った後、なんだかんだで若林と飲んでよう。場所は任せます
GM:じゃあどこぞの部屋です。かなり広い部屋だけど、飲んでいる場所は部屋の端、窓際だ。いるのは若林と清廟院、そして勺をするのは若林の妻(笑)
清廟院:「綺麗な嫁だな……姫にそっくりだ」
GM:「姫様より綺麗さ…私にとってはな」
清廟院:「名は何と言う?」
GM:「響(ひびき)」
清廟院:「良い名だ」
GM:「この刀の音が響き渡ると言われた、この刀吼の地にはぴったりの名前だろう?」
清廟院:「まったくだ」――「この地は、今…平和なのか?」
GM:「……正直、まだまだだよ」
清廟院:ふっと窓の外、夜空の満月を見上げながら……「なぁ若林よ…なぜ、拙者らはこのような場所に座っているのだろうな。本当なら、御領主様たちとともに、笑顔で月見でもしている頃だろうに……」
GM:じゃあ若林は言いましょう。流れ行く雲を見ながら、その雲が満月を隠すのを見ながら……「無理だよ清廟院……時は流れている。あの月と一緒さ。隠れる時もある」
清廟院:「だがワタシはそれでも、この幾年…諦め切れずに生きてきた……」
GM:「変らなければならないのが人間なのか…それとも変ってしまうのが人間か……お前はどちらだと思う?」
清廟院:「それは人ならぬワタシには出せぬ答えだ」――すくっと立ちましょう――「今宵の酒も、ここらへんにしないか?」
GM:「そうだな……二人だけで酒を飲むのも、そろそろ飽きた……」――部屋に秋桜が入ってきます。もちろん顔は隠していません
清廟院:「どうやら、あの子は姉に会えたようだな……」
GM:「ああ」
清廟院:「お前も、愛しい人の元に送ってやるよ」……無くなったはずの白熱掌は3年で復活しており、その腕をカチャリと鳴らします
GM:「そうは…いかない」……立ちながら――「やっと手に入れた…幸せなんだ……」――と若林に纏わりつくように、半実体の死恨蟲の群れが現れます。若林の左右には響と秋桜が立つ
清廟院:「ワタシは、人の中ではお前が一番好きだったよ。唯一、信頼できると信じていた。せめて、人の身で送ってやる」
GM:「私もだよ清廟院。お前だけを本当の友と信じていたさ。人には無い不思議な雰囲気をもつお前に……」
清廟院:「バレていたのか」
GM:「不思議とな……」――二人の間に沈黙が流れる(笑)
清廟院:「もう一人、勺をする相手が来たみたいだな」……ほうれ! そろそろ出番だ(笑)
時鳴:登場! 神木刀を片手に部屋に入ってくる
GM:神木刀!? まだ持ってたのか!
時鳴:そりゃあ死恨蟲を止めるのが目的ですから(笑) ちなみに神木刀は体に出し入れ自由の不思議な刀なの、そいで、いつまでも名無しの神木刀じゃ嫌だったから、神木刀の名を"響"にしてたりします(笑)
GM:はぅ! 設定が増えてる(笑)

第九場 響

時鳴:「響香…君は帰ってきてくれるのかい?」――と部屋に入ってきた!
GM:響が喋ろう……「時鳴……あなたなの?」
時鳴:「ごめんよ、響香の事は今見えないけど、君がそこにいるのは感じる」
GM:響……いや響香の前に若林が立って――「お前にもう、響香を殺させはしない」
時鳴:「人は皆、月と同じように満ち欠けをするもの……。満ち欠けをしない響香達はもう……ここには居てはいけないんだ」
時鳴:「若林……そろそろ宴会を始めよう。最後の一人が来たみたいだ」
楓:信念を誓し刀――『礎』を脇に差し、私も部屋に入ってきます
清廟院:「姫様、あなたにはこれからがある。今、わざわざ辛い思いをしなくても良いではありませんか」
楓:「あの時、助けてあげられなかった私の罪、償うことはできないかもしれないけど、その業を私は背負って生きようと思う」――とここで秋桜の方に向き直って――「ごめんね秋桜…私にはこうする事しかできない」
GM:「姉さん……」
清廟院:そっちの覚悟を見てとって言葉を飲み込もう。もう、何を言っても聞きはしない……そして若林に視線を移す
時鳴:私は目が見えないながらも響香に向かう
GM:いいだろう。若林は時鳴、君に向かって走り込むよ!――「これで三度目だ……これ以上、響香を失いはしない!」
清廟院:[気合]使って割り込み! 若林の前に立ちはだかろう――「お前の相手は…このワタシだ!」――カラクリ化した白熱掌の手をシュウシュウと燃え上がれらせる
GM:「清廟院……」――こちらも覚悟を決めよう。清廟院を倒さずして時鳴へ攻撃は出来そうに無いしな。では戦闘を開始しよう。緋葉の前には秋桜が、時鳴の前には響香が、そして清廟院の前には若林が居る!!!
※ぶっつけコラム 十九 最終戦闘
 GMが考えていたラストバトルがこれである。最終幕で響香と秋桜を残すため、前幕で 司狼に左肩の誰も因縁を持つ人が入っていない明鏡を持って出てきてもらったのだ
ぶっつけとはいえ天羅、最後の戦闘は自分と因縁のある相手と戦いたいものである

第十場 礎

GM:では緋葉と秋桜から行きましょう
楓:ん……よし! 礎を構え、<天心眼流>≪眉間打ち≫を使用して、明鏡を狙う。秋桜と斬り結んだりはしたくない! 一撃で終わって欲しい!!!
GM:おお! でも明鏡がどこにあるかわかるのかい?
楓:わかんない……じゃあ駄目か(笑)
一同:『わかんないのかい!(総ツッコミ)』
楓:え? え? だって私は時鳴みたいに<蟲術>も無いし一般人ですよ!?
GM:普通にストーリーを思い出してくれ、それぞれの明鏡がどこにはまっていたのかを
清廟院:ほら、司狼はどこに明鏡があった? 君は胴に乗っていたよね? 秋桜はどこに乗っていた?
楓:ああ〜!! そこを狙う! 秋桜の乗っていたのは大ヨロイだから首元!?
GM:首元で(笑)
楓:さらに[気合]使って<天心眼流>を特級に上げたい! 特級の技≪斬刀≫を使って、明鏡だけを狙い斬る!
GM:OKです! 特級認めます!
楓:さらに[気合]でダイスブースト!(コロコロコロコロ)……24成功!!!
GM:それは無理です。ってか別にこっちは避けません。君の刀が秋桜の首元、中にあった明鏡だけを貫く! 秋桜が最後に一言言いましょう……「姉さんは…民を…救えたの?」
楓:「これから救うわ……あなたの命も礎にして」
GM:秋桜はそれに頷き……倒れる
楓:「秋桜!!」――抱きとめたいです!
GM:君は秋桜を抱きとめようと手を出す…しかし、秋桜の体はサラサラと君の手をすり抜けて散っていく
楓:ググッと手を握り締めて、絞るように、涙を我慢するように……「秋…桜……」
GM:ガシャン……君の貫いた明鏡のカケラだけが、その場には残っていた

第十一場 残響

時鳴:「響香ごめんよ、もう一度君の前で…同じ過ちを犯してしまうね」
GM:「ごめんね時鳴…私のせいで、ずっと苦しめてしまって……」――と響香は言うのですが、その右手は死恨蟲が取り付き、自動的に君を攻撃だ
時鳴:来なさい!
GM:ふむ(コロコロ)……とりあえず5成功。5回程時鳴を刺そう
時鳴:避けません。その攻撃を全部くらいます。右手左手右足左足、それに胴体、全てに血が滲む
GM:じゃあ15点ダメージで、ついでに[霊力]にも15点ダメージ。死恨蟲に食われました
時鳴:次くらったら、さすがに気絶してしまうけど、まだ大丈夫。ダメージは[致命][重症][軽傷]に全部、残りを[活力]に入れます
清廟院:不思議な割り振り方をするな
時鳴:そして兵法<緋昏流>特級≪不暮≫を使います! 相手に与えるダメージが、埋まっている負傷ゲージ+【心力】+失った[活力]だけ上昇! こっちも一撃で落します!
清廟院:なるほど!
時鳴:こっちの攻撃だね
GM:攻撃は自動だけど、響香は避けませんよ。君には見えないが、優しい瞳で時鳴を見つめているよ
時鳴:「響香…」――(コロコロ)……5成功…袈裟懸けに振り斬ります――「響香…もういいんだ……安心して木に帰るんだ……ずっと…今度こそずっと一緒だから……」
GM:その時、君は声が聞こえたわけではない。目が再び光を取り戻したわけでもない。だが、君は解った。響香の口が"ありがとう"と紡いだのを……

第十二場 決着

GM:じゃあ何度目かの打ち合い後、清廟院の後ろで倒れる響香を見て――「よくも…よくも再び響香を!!」
清廟院:「目を覚ませよ…若林……」
GM:「私はたった一つの思いで、たった一つだけの思いで生きてきた。それは大切な人を失っても変る事は無かった。大切な人と共に生きたいという、その思いだけで……」
清廟院:「そのようだからお前は……いや、救ってやらなかったワタシの責任でもあるのか……」
GM:「なぜわかってくれない!」
清廟院:「わかっていても止められなかった!!!」
GM:「清廟院!!!!!」――死恨蟲の半実体化した爪で掴みかかる!
清廟院:「若林!!!!!!」――人としての涙を流しながら白熱掌で掴みかかる! [気合]81点使用! 人間状態だから<神速>は発生しないし……44成功の白熱掌の+19点! 63点ダメージだ
GM:それは[死亡]に入れるぞ。膝をつく、そして視線は響香を斬った時鳴だ
時鳴:私はボウっとしてるぞ(笑)
GM:それでも若林は時鳴を見つめているよ。もっとも、その目には生きる力が無くなっているがな。その代わりと言ってはなんだが、半実体化してた死恨蟲がその数を次々に増やし、禍々しさを上げていく。畳や柱、天上に死恨蟲が触れると、そこが消滅する
時鳴:まさか…自爆!?
清廟院:「制御しきれなくなったか若林……押えていた業が暴走している……よくもこんな量の業を今まで……」
GM:「こいつと一緒にいると、いやがおうにも他人の業まで心に入って来てな……それでも、自分の業に比べれば軽いものだった……」
清廟院:「それだけ、お前は人間だったという事さ」……と妖変化で狼化して、死恨蟲に食われるのを覚悟で若林を背に背負う
GM:じゃあグチュルグチュルと霊刺は食われながらも……って演出でダメージはいいや(笑)
清廟院:うむ(笑) ではそのまま障子の開いていた窓から空に飛び出そう<飛翔>する――「さぁ逝こうか……」
GM:霊刺が飛び出し、夜空を駆ける……若林の体から死恨蟲が溢れ出す。その紫色した虫たちに、君の視界は埋め尽くされ、今感じられるのは背中の重みだけ……思考が、全てが、ゆっくりと……そして――「清廟院……お前は、何のために生きたんだ?」
清廟院:「ワタシは…………いや、自分のため…だな」
GM:「……それは?」
清廟院:「お前達の笑顔が……見たかっただけなんだがな……失敗しちまったかな……」
GM:「………ふっ…あまり変らんな…お前は……」
清廟院:「……言うな……ワタシは妖なんだ……お前達のようには変らんさ……」
楓:窓辺に行きます
GM:それはすでに、死恨蟲の…いやこの天羅の業に巻かれて、紫色の塊となった清廟院達だった。その塊が月へと昇るかのように…夜空を駆けて行く――「……私は…惹かれていたんだな……お前の……そういう所に……」
清廟院:「……それはワタシも同じだ……人間でありながら……どこかお前は…似ていた……」
GM:「………ふっ……ふっふっふっふっ……」(なぜか笑いだすGM)
清廟院:「……はっ…はっはっはっはっ……」(なぜか笑い出すPL)
GM:そして、その影が緋葉から見て月と重なった瞬間!!!!!
清廟院:『カッ!!!!!!!!!!!!』



〜天羅万象・零 リプレイ〜

小さく…小さく……鈴の音が聞こえてくる
そこは闇…いや全てが無い黒といった方がいいか……
満月が見え、星々が瞬く…夜

〜ぶっつけ天羅万象〜

よく聞けばそれは鈴虫の鳴き声
遠くに見えるは刀吼の城
手前には土手があり、城は後ろに流れていく

〜動乱に響く鈴の音〜

その後、恒泉の地は刀吼の地を平和的に統合
恒泉の領主、秋月恒泉守緋葉は天羅の礎となるべく奮闘中
その瞳に迷いは無く。ただただ、強きが宿っていた

〜秋月緋葉(楓):S@相模女FOX元会長〜
○秋月緋葉(楓)
≪目的:民を救う≫無級  ○○○
<目的:弱者の救済>無級  ○○○
<目的:強さとは何かを知る>無級  ○○○
<感情:怜嗣に対する尊敬>中級  ●●○ → <感情:怜嗣に対する尊敬>無級 ○○○
<感情:若林への嫌悪>無級  ○○○
<感情:死命への恐怖>初級  ●○○ → <感情:死命への恐怖>無級 ○○○
<感情:十干への憎悪>中級  ●●○
<目的:秋桜を助ける>上級  ●●● → <目的:秋桜を助ける>無級 ○○○
<感情:司狼への愛情>中級  ●●○
<目的:天羅の礎となる>中級  ●●○ → <目的:天羅の礎となる>上級 ●●●
<目的:死恨蟲を倒す>無級  ○○○
<感情:時鳴への憐憫>中級  ●●○ → <感情:時鳴への憐憫>無級 ○○○
<目的:刀吼と恒泉の復興>初級  ●○○ → <目的:刀吼と恒泉の復興>中級 ●●○


木元国が中心、神聖なる森の深奥、木元主の根元
木刀を肩に抱き、時鳴は眠る。この地の守り人となった彼は、それでも幸せだった
目が見えなくとも、何も無くとも、今、彼は幸せだった

〜時鳴響香(桃郷):マフ@工芸大TRPG部〜
○時鳴響香
≪感情:響香を救う≫初級  ●○○ → ≪目的:神木を守る≫初級 ●○○
<感情:力への疑問>無級  ○○○
<目的:強さとは何かを知る>上級  ●●● → <目的:強さとは何かを知る>無級 ○○○
<感情:緋葉は彼女に似ている>無級 ○○○
<感情:若林は共感できない>無級  ○○○
<感情:清廟院への疑心>初級  ○○○
<目的:死恨蟲を止める>上級  ●●● → <目的:死恨蟲を止める>無級 ○○○
 <感情:十干への共感>無級  ○○○


刀吼の城を流れ、やがれ土手を走る狼に追いつく
その狼は前足に布を、首に若林が着ていた着物色の布を巻いている…そして
「ワァオオゥゥォォォ―――――――――」

〜清廟院怜嗣(霊刺):ヒデ@神大ルーデンス元会長〜
○清廟院怜嗣
≪目的:緋葉の行く末を見守る≫上級 ●●● → ≪目的:緋葉の行く末を見守る≫無級 ○○○
<感情:蒼衛への忠誠>無級  ○○○
<感情:時鳴への不安>無級  ○○○
<感情:若林への信頼>中級  ●●○ → <感情:若林への信頼>無級 ○○○
<その他:死ぬ事と見つけたり>上級  ●●● → <その他:死ぬ事と見つけたり>無級 ○○○
<目的:死命を止める>無級  ○○○
<感情:十干への恐怖>無級  ○○○
<感情:佳月姫への慕情>無級  ○○○
<目的:紅川の地を救う>無級  ○○○
     新しい因縁   → <目的:国への忠誠>初級 ●○○


吼え声と共に空に上がっていく視界
下に見えるは恒泉の地
空には満月

GM:相原空人@工芸大TRPG部元部長〜

鈴の音は鳴り響く
一つの動乱が終わろうとも
この天羅に人間がいる限り
いつまでも…いつまでも…………


〜完〜



 楓PLから一言

今回は主役のポジションになるとは思いませんでした。最初はすっごく馬鹿キャラだったのに、最後は凄く成長して、領主とは、民を救うとは、と己の信念を持つことになりましたね。きっと途中で出てきた妖の主の出会いが、一番のきっかけだったのでしょう。その時に、人間とはなんて矮小な存在なのだろうと気が付き、だからこそ、変えて行かねばならないと…彼女ならきっと素晴らしい良君になってくれるのでは無いかと、思っていたりします。という事で個人的に大満足です! だからリプレイも上げて下さい(笑) あと今回は初ぶっつけだったけど、凄く面白いものだと思いましたね! あっ! あと! 司狼様ラヴ〜凄いラブ〜〜♪♪♪

 楓のお気に入り場面――「だ、黙れーーーーー!!!!!」(第四幕第五場参照)

終了時秋月緋葉(楓)の[因縁]
<感情:十干への憎悪>中級  ●●○
<感情:司狼への愛情>中級  ●●○
<目的:天羅の礎となる>上級 ●●●
<目的:刀吼と恒泉の復興>中級●●○
……他の因縁は大事な思い出となる



 時鳴PLから一言

実は今回、実年齢といういつもはやらない、自分的にロールプレイが難しいキャラを、とってもやりえないキャラをやってしまいました。でも満足できるぐらいカッコよかった! 今日は本当面白かった! しょっぱなにお姫様に因縁取ったのは、最初から主人公が自分か姫様だと思ってたので、そんな因縁を姫様と結びました。まぁ結局主役は姫様に取られましたが(笑) 姫様の幸福と不幸が山あり谷ありだったけど、俺はず〜っと不幸だったです。その分カッコ良いキャラだったなぁ……最後は人間止めたっぽいけど、響香と一緒なので幸せです!

 時鳴のお気に入り場面――「ごめんよ、響香の事は今見えないけど、君がそこにいるのは感じる」(第六幕第九場参照)

終了時の時鳴響香の[因縁]
≪目的:神木を守る≫初級   ●○○
……他全ての因縁を捨てる



 清廟院PLより一言

はい、アニメやマンガや小説だと、他をぶち抜きで人気キャラになる立場を貰いました(笑) 本当に今回は好き勝手やらせてもらいました! 久しぶりに知ったかして面白かったぁ。このキャラ良いね、最高だよ! ぶっつけはやっぱ良いね! 馬鹿だし楽だし、何よりこれぞTRPGって感じがするよ。GMもPLも関係なく、自由に自分たちがやりたいストーリーを作り上げていくってのが良いんだろうね。ああ、清廟院怜嗣カッコイイよ。最高だね! 俺サイコー!!!!!!!

 清廟院のお気に入り場面―― GM:「十干、そろそろだな」「はい。蟲が動き出す頃合かと……」「そうか……紅き川がついに狼を飲み込むときが着たな」「出番だぞ……轟雷!!!」(第三幕マスターシーン最終場参照)

清廟院:しかし良く考えると、あれって十干の一人芝居だよな(一同大爆笑)

終了時の清廟院怜嗣の[因縁]
<目的:国への忠誠>初級   ●○○
……新しく生まれ変わる


 あとがき

 私が始めてぶっつけ天羅万象をやったのは(当時はまだ零は出てなく、ぶっつけは超高速リプレイだった)、大いに失敗に終わった。あの時のプレイは今だ忘れない。普段の能力値が全て3平均、サムライ化修正が+14のバケモノサムライを筆頭に、ましなキャラクターが誰も居なかった。あの時は自分の周りの仲間も、自分自身も天羅に対して未熟だった。そんな中でのぶっつけ天羅、そう、もちろん失敗に終わった。

  それから2年、天羅万象にも精通し、零も発売されたちょうどその頃、私と仲間達は再び、ぶっつけの封印を解いたのだった。それは奇跡のような瞬間だった。通じ合うPLとGMの考え、以心伝心でやりたいシーンをお互いに構築していく面白さ、その快感はどれほどのものだったか!!!

  ぶっつけは特に難しい技術は必要としないが、天羅人としてのルール、天羅の物語の流れを読む事が大事だ。それは一人では出来ない、常に仲間が必要なのだ。TRPGは楽しい、その中でもこのぶっつけ天羅は最高ランクに区分けできる面白さだと私は自負するし、私の仲間達も自負するだろう。
  物語を全員で作る。TRPGの突き詰めた面白さ、それがこのぶっつけ天羅にはあるのだ。

                                   2003.3.8 相原 空人 『動乱に響く鈴の音』 終


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