ALSHARD EPISODE W 『真帝国行進曲』 『真帝国行進曲』ハンドアウト PC1:元エクスカリバーのアルフ剣士 PC2:ジャーヘッドのとある部族の族長 PC3:エクスカリバー所属のヴァルキリー PC4:反帝国組織プリムローズのメンバー PC5:真帝国のエイリアス部隊員 PC6:ゼネラル・マテリアル社の工作員 PC1用ハンドアウト コネクション : 父親 関係:家族 コンストラクション:アルフ 君はエクスカリバーの剣士だった。しかし君の父親が罪を犯した事で、君はエクスカリ バーを追放された。父親と別々の場所へ追放された君だったが、程なくして目的を得た…… 神々の欠片<シャード>と出会ったのだ。君の父親は色無き者"カラーレス"の洗礼を受け、 記憶を消されたまま今もこの地上のどこかを放浪している。そんな父を時々思い出しながら、 今日も君はシャードが導くままアスガルドを目指す。 PC2用ハンドアウト コネクション : ブラザー 関係:憎悪 コンストラクション:ジャーヘッド ジャーヘッドの族長だった君が、その男を見つけたのは偶然だった。記憶を無くしたその 男を君は介抱し、気が付けば彼を部族の一員に迎えていた。名さえ思い出せなかった彼を君は ブラザーと呼び、彼もその呼び名を気にいってくれた。そんなある日、族長会議から集落へと 帰ってきた君は、自分の一族が壊滅しているのを知る。犯人はギアスの跡から想像がついた。 "ブラザー"……あいつに渡したギアスの跡だった。 PC3用ハンドアウト コネクション : セピア 関係:主人 コンストラクション:ヴァルキリー エクスカリバーの中において肉体的にも精神的にも年若いアルフ"セピア"、彼女を守る事 が君の仕事だった。しかし、勇敢過ぎる彼女は、奈落が迫っていると言う導士たちの言葉を 聞くやいなや、君と二人で真帝国の基地に乗り込んだ。そこで建造されていた巨大飛行戦艦 こそ、奈落の影響を受けている存在であった。 まんまと戦艦の設計図を確保したまでは良かったが、そこで彼女は捕まってしまう。 PC4用ハンドアウト コネクション : セピア 関係:借り コンストラクション:ファイター 反帝国組織プリムローズ、君はその組織に力を貸していた。今より少し前の任務だったか、 セピアと名乗るアルフの少女に君は偶然助けられた。今でもその事には感謝している。 しかし、その少女の名を再び耳にするとは……。真帝国が秘密裏に建造している秘密兵器、 その建造が行われていると噂される基地に、彼女が捕まり連れてこられるらしい。 今こそ、あの時の借りを返す時だった……。 PC5用ハンドアウト コネクション : アルフレッド枢機卿 関係:主人 コンストラクション:エイリアス 帝国を影から支える秘密諜報部隊、それがエイリアス部隊であり、君の所属する組織 だった。君はその部隊の中でもとびきり優秀な人材であり、主人である枢機卿アルフレッド の信頼も厚い。決して表には出ない舞台裏の存在だが、それでもいつも思うのだ―― "平和を我が手に(フリーデン・イン・デア・ハント)"――と。 PC6用ハンドアウト コネクション : パトリック・ウォン 関係:ビジネス コンストラクション:エージェント 君はゼネラル=マテリアル社の工作員だ。今、君の足元にはガスで眠らせた帝国兵達が転 がっている。真帝国軍基地の一室、カバラ装置に指を走らせ、素早く必要な情報だけをピック アップしていく。そして画面上にミッドガルドの地図を展開させる。その地図の中、一点だけ 光っている場所があった。真帝国の秘密兵器"巨大飛行戦艦ヘル・マイスター"の建造基地だ。 君の長かった任務も、もう少しで終わりそうだった。 真帝国行進曲 このシナリオは、奈落に染まった帝国の巨大飛行戦艦を破壊するシナリオである。GMは、シナリオ開始前に本文をよく読んでおくこと。 プリ・プレイ ■シナリオ背景 "赤の"ヴェガはアルフでありながら、さる人間の国の姫に恋をしアルフの知識を人間に伝えてしまう。その罪で色無き者"カラーレス"へと落とされる寸前、青のシェルリィらとエクスカリバー創設に協力し、ウートガルドからミッドガルドへとやってきた。 シェルリィはヴェガを仲間に入れた時、一つの条件を出した――「二度と人間にアルフの知識を流さない事」――それを破れば再びレセプターの色は失われカラーレスへと落ちるだろう……と。しかし、ヴェガはその約束を破ってしまう。自分の子供を引き渡す条件に人間達はアルフの知識を求め、ヴェガはその取引に応じたのだ。 そしてヴェガの子供は特別にエクスカリバーで保護する事となり、カラーレスとして記憶を失ったヴェガはミッドガルドを放浪する事となる。 エクスカリバーに遺されたヴェガの子(PC1)は、人間に興味を持ち始める。それを危険と感じた導師達は、ヴェガの二の舞にならぬうちにミッドガルドへと追放する事とする。時を同じくして、とあるジャーヘッドの部族に家族として招かれていたヴェガは、突如自分の心の内に気がつく。 これは奈落に落ちたヴェガと、ヴェガによって奈落に染まる巨大飛行戦艦の暴走を止めるシナリオである。 ■ゲーム開始にあたっての注意 本シナリオはクエスターレベル3、PC2〜PC6人用として記述されている。PC1〜PC3さえ決まって入れば、4人目以降のPCはPC4・PC5・PC6のどれを選んでも良い。またPLが2人の場合、PC3はNPCとして扱い加護は≪フレイヤ≫≪ブラギ≫≪ブラギ≫とする(使用タイミングはPLに一任する)。GMはトップのハンドアウトを参照し、シナリオに参加するPCの設定にあわせる事。 ●今回予告 GMは、ゲームを開始する前に以下の「今回予告」を読み上げること。これは、シナリオのイメージを膨らませる為に役立つ。 ミッドガルドに真帝国の靴音が響いてから、 どれだけの月日が流れただろう。 今だ、その足音を遮る者は無く、それと共に広がる破滅を、 人々はただ、見守るしかなかった。 真帝国の秘密兵器"巨大飛行戦艦ヘル・マイスター" それは奈落に侵された恐るべき災厄だった。 一人の勇敢な少女が、その戦艦の設計図を入手する。 それはやがて、新たなる希望へと託され――。 「さぁ目覚めよ、お前も奈落の力に身を委ねるのだ……」 立ち塞がるは黒衣に身を包んだ奈落の使途。 真帝国の行進曲が、今、流れ始める。 ―― アルシャードセッション『真帝国行進曲』 ―― 汝にシャードの導きを…… ●ハンドアウト ハンドアウトには、各PCによって異なる事前情報と、コネクションが記載されている。プリ・プレイ時にハンドアウトの内容を説明し、キャラクター作成のサポートとすること。 ◆PCの所属と性別と設定 各PCの所属はハンドアウト参照。またPC1はアルフの"剣士"である方がシナリオをより盛り上がるものとするだろう。 オープニング・フェイズ ●シーン1:家族 シーンプレイヤー:PC2他PCは登場不可 ◆描写 記憶の無い親友ブラザー、彼はキミのもっとも信頼できる友人であり家族だった。しかし、族長会議があったその日、キミが帰ってくると部族がテントを張っている方向から黒い煙が上がっていた。 そしてキミが見たものは、誰一人として生き残りのいない……地獄絵図だった。 ふと……そこかしこにギアスの跡が残っていた。ブラザーに渡したギアスの跡だった……そう言えば、ブラザーの死体だけが無い……。 絶望と怒りに震えるキミに、語りかけてくるモノがあった。 シャード……そう呼ばれる神の欠片だ。 ◆解説 部族が全滅し、その絶望時にPC2がシャードに選ばれクエスターとなるシーンである。ブラザーを復讐の対象と認識し、シャードに導かれるまま、真帝国の基地までやってこさせれば成功である。また、ここで部族の仲間・友人、自分の妻や子、親などの名前をPLに決めさせるとラストで盛り上がるだろう。 ▼セリフ : シャード 「汝、想いを果たしたいか?」 「なれば我を手にせよ……我は汝を導かん」 ◆結末 キミはシャードの導きのまま、真帝国のとある基地へとやってきていた。ここに、ブラザーがいる。 登場PCに【クエスト:ブラザーを倒す】を渡す。 ●シーン2:任務 シーンプレイヤー:PC6他PCは登場不可 ◆描写 真帝国の秘密基地、その司令室にキミは立っていた。足元にはキミが気絶させた帝国兵たちが転がっている。 カバラ装置のコンソールを操作し、必要な情報だけをピックアップしていく。そして画面上にミッドガルドの地図が展開され、その地図の1点に光が点滅する。 真帝国の秘密兵器"巨大飛行戦艦ヘル・マイスター"の造船基地の場所だった。 キミは通信機でパトリック・ウォンに連絡を入れる。 ◆解説 真帝国の秘密基地に潜入し、ヘル・マイスターの造船基地の場所を突き止めるPC6。パトリック・ウォンから任務の再確認をすること。▼セリフ : パトリック・ウォン 「首尾はどうです?」 「さすがですね。あなたをこの任務に選んだのは間違いなかったようです。」 「それでは引き続き任務に当たって下さい。必ずやヘル・マイスターの情報を手に入れて下さい」 ◆結末 「期待していますよ」――そう言ってパトリック・ウォンの通信は切れた。長かった任務も、どうやらそろそろ終着駅のようだ。登場PCに【クエスト:ヘル・マイスターの情報を入手する】渡す。 ●シーン3:逃亡 シーンプレイヤー:PC3他PCは登場不可 ◆描写 主人であるセピアと共に、キミは帝国都市グラズヘイムから逃げ出す真っ最中だった。軍事ブロックへ潜入し、真帝国の秘密兵器の設計図を入手するも、脱出の際に見つかってしまったのだ。 今、君たちは追い詰められていた。 一歩踏み出せば空である、空港ブロックの端で帝国兵たちに囲まれたのだ。 その時、キミの主人が言った―― ◆解説 みごとヘル・マイスターの設計図を入手するが、帝国兵に追い詰められ、PC3だけでも逃げるように言うセピア。セピアは捕まり、PC3は黒衣卿の謎の力で撃沈する。GMは加護のニヨルドを使ってPC3を攻撃。黒衣卿が出てくるタイミングで、BGMをかける―― スターウォーズの<帝国のマーチ(ダースベイダーのテーマ)>。 ▼セリフ : セピア 「こうなったら……あなただけでも逃げて下さい」 「設計図はあなたのメモリーチップにダウンロードしてあります。問題は無いはずです」 「さぁ早く! これは主人の命令です!」 ▼セリフ : 黒衣卿 「………………(逃げていくPC3に手を向け、握りつぶす仕草をする)」 「地図を持ってペトロ基地までやって来るが良い」 ◆結末 帝国兵が突如道を明け、怪しい仮面をかぶった黒衣の男が現れる。同時、キミは主人の命令通り空へと身を投げ出す。しかし黒衣の男がキミに手を伸ばすと体のアチコチからエラーが発生し……キミの意識はそこで途切れた。登場PCに【クエスト:セピアを助ける】を渡す。 ●シーン4:酒場にて シーンプレイヤー:PC4他PCは登場不可 ◆描写 プリムローズのメンバーが集るとある酒場。キミはそこで久々の休息を楽しんでいた。 だが、そんなキミの耳に気になる噂が飛び込んできた。 ◆解説 酒場で飲んでいると、真帝国のペトロ基地でなにか秘密兵器が製造されているのでは? との噂を聞く。また、そこに協力的だったアルフのセピアが捕まっているとの情報も得る。▼セリフ : プリムローズメンバー 「おい、知っているか? この近くにある真帝国のペトロ基地……どうも秘密兵器とかを作っているらしいぞ」 「しかも、アルフのセピアって女がそこに捕まっているらしいな。 どうもその秘密兵器ってのを掴もうとしたらしい」 ◆結末 丁度、作戦もなく暇だった所だ。昔の借りを返す良い機会だ。登場PCに【クエスト:セピアを助ける】を渡す。 ●シーン5:密命 シーンプレイヤー:PC5他PCは登場不可 ◆描写 どことも知れぬ一室、キミの目の前には主人であるアルフレッド枢機卿が座っていた。「この度、秘密造船中だったガルガンチュア級飛行戦艦ヘル・マイスターの総司令官に、あの黒衣卿が任命されました」 ◆解説 ヘル・マイスターの総司令官に黒衣卿が任命されたことを伝え、黒衣卿及びヘル・マイスターをPC5に調べるように言う。▼セリフ : アルフレッド 「あの黒衣卿……最近、よからぬ噂を耳にします」 「数日後、完成に合わせて黒衣卿が造船基地ペトロへ向かう予定になっています。 あなたも急ぎペトロへと向かい、黒衣卿とヘル・マイスターについて調べて来て下さい」 「場合によっては、黒衣卿を処理して下さい。意味はわかりますね」 ◆結末 そしてキミは影へと消えた。主人の命を果たす為に。登場PCに【ヘル・マイスターの調査】を渡す。 ●シーン6:出会い シーンプレイヤー:PC1他PCは登場不可 ◆描写 何気なく砂漠のバザールを歩いていたキミは、そこで商売人に声をかけられた。「なぁ、こいつを買ってくれないか? あんたアルフだろ?」 レリクス……ひと目で解った。キミの技術でそれを修理した所から……キミは新たな希望となった。 ◆解説 バザールで壊れたPC3(←強制登場)を発見する。PC1のシャードがPC3に協力するように語り掛ける。また、PC3は主人であるセピアの位置を常に把握する機能を持つ。これは重要な事なのでPLに説明する事。現在、セピアは移動中であり、その方角はPC3は把握できる。 ▼セリフ : シャード 「この者の言う事に協力するのだ……それがアスガルドへ至る道……」 ◆結末 そしてキミは真帝国ペトロ基地へと向かった。登場PCに【セピアを助ける】を渡す。 ミドル・フェイズ ●シーン1:出会い シーンプレイヤー:PC1登場難易度:8(PC3は自動登場) ◆描写 辺境の森……その中心地近くにその基地はあった。ペテロ基地。PC3の言う通りならその主人とやらが、そこへ向かっているとの事だ。◆解説 他のPCとの合流シーン。同じ場所を目的とするPC達が合流する方が望ましい。PCがシステムに慣れていない場合、【知覚】難易度10を行ったあと、ゾルダート兵1人(基本ルールp188「ゾルダート」モブ1体とする)が見回りに来て戦闘を行う。 ▼セリフ : ゾルダート 「止まれ!……貴様等、何者だ」 「怪しい奴等め……く、抵抗するなら撃つ!」 ◆結末 見回りはなんとか出来たが……急がなくてはいけない。●シーン2:ペトロ基地 シーンプレイヤー:PC2登場難易度:7 ◆描写1 茂みの中から基地を伺う、正面の位置口には帝国兵が10人ほど、裏口には5人ほどが配置されている。さて、どうしたものか……◆解説1 他のPCとの合流シーン。同じ場所を目的とするPC達が合流する方が望ましい。また、何も作戦を立てずに基地に突っ込む場合、帝国兵と戦闘になる事を伝えること。 ◆描写2 その時だった、ペトロ基地の上層軍事ブロックの離着陸区画に小型費空挺が到着したのは……なぜだか、キミはそれが気になった。◆解説2 黒衣卿(ブラザーであり、PC1の父であり、奈落の使途)が帝国のグラズヘイムから到着した所。また、この小型飛空挺には、セピアも乗っている。PCに【知覚】難易度8を行い、成功すれば飛空挺が到着している事に気が付く。 ◆結末 あの小型飛空挺の事が気になる。あれに乗っていたのは……。●シーン3:黒衣卿 シーンプレイヤー:マスターシーンPC登場不可 ◆描写 ペトロ基地司令官ゼーフント将軍……アザラシのように目の離れた男が、軍事ブロックに兵士を集めて整列させていた。「みな、粗相が無いようにしろ! 絶対にだ!」 そして小型飛空挺が到着し、タラップが降りてグラズヘイムからヘル・マイスター総司令官を任命された男が降りてくる。黒いマントを翻し、漆黒のジャーヘッドスーツに身を包んだ黒衣卿が。 ◆解説 BGMでスターウォーズの<帝国のマーチ(ダースベイダーのテーマ)>が流れ出す。基地の司令官ゼーフントよりも上位の権限を黒衣卿は持っている。ヘル・マイスターの総司令官としてペトロ基地へ来た黒衣卿は、すでに完成しているヘル・マイスターの進空式に来たのだ。 黒衣卿とゼーフントの立ち位置を印象つける事。また、セピアをペトロ基地の地下牢獄へ投獄する事も伝える。 ▼セリフ : ゼーフント将軍 「これは黒衣卿、ようこそペトロ基地へ」 「すでにヘル・マイスターは完成しております。最終チェックが終り次第、すぐにでも出発できます」 「もちろん警備は万全、ねずみ一匹たりとも侵入はできません」 ▼セリフ : 黒衣卿 「………………(シュコー…シュコー…)」 「……この基地の警備はどうなっている……」 「あのアフル(セピア)をこの基地の地下牢獄へと連れて行け」 ◆結末 セピアは帝国兵に連れられながら黒衣卿をもう一度見る……やはり、この男は奈落に侵されている。●シーン4:セピアレーダー シーンプレイヤー:PC3登場難易度:6 ◆描写 なんとか乗り込んだペテロ基地だったが、問題はここからだ。セピアがこの基地内のどこにいるのか……。勇気というより無謀な主人を、常に把握する為に取り付けられた特別性のレーダーがセピアの位置を割り出す。反応は真下から……どうやらセピアは地下に捕らえられているらしい。 ◆解説 PC3のセピアレーダーはあくまで相対的な距離と方向を把握するものである。盗聴や盗撮機能はついていない。ここでPC2やPC5・PC6が居た場合、地下では無く上層ブロックを目指す可能性がある。その時は無理に引き止めずシーンから退場させること。全員の向かう方向が決まったらシーンを切る。 ◆結末 それぞれ目的があるのだろう……とりあえず、まずはセピアだ。●シーン5:セピア救出 シーンプレイヤー:PC4(いない場合はPC1)登場難易度:6 ◆描写1 なんとか帝国兵をやり過ごし地下牢のある場所までたどり着いた。しかし部屋の前には2人の帝国兵が見張っていた。どうやら動く気配は無いらしい……。◆解説1 PLが何か機転(変装して誤魔化す、美味しそうな毒ダンゴを転がす)を思いつかなかった場合、ゾルダート兵2人(モブ2体とする)と戦闘になる。ゾルダート兵を倒すと囚われたセピアを救出する事ができる。▼セリフ : ゾルダート 「なんでも今日、あの黒衣卿って人が来ているらしいぞ?」(←世間話) 「貴様等、何者だ! 怪しい奴等め……動けば撃つぞ!」 ◆描写2 「助けて頂いて申し訳無いのですが……このまま、1つ頼みごとを聞いてくれませんか?」助け出したセピアは切羽詰った顔でそういった。 キミの持つシャードが一層の輝きを増した気がした。 ◆解説2 セピアは牢屋に囚われているが、PC内に鍵明け系の技能が無い場合、強引に壊すしかない(強引に壊した場合、自動的に脱獄が知れ渡る)。セピアは牢屋から出ると、この基地の上層軍事ブロックで完成している帝国の巨大飛行戦艦ヘル・マイスターの破壊を依頼される。ヘル・マイスターは奈落の影響を受けており大変危険であると説明する事。ちなみに、なぜセピアがヘル・マイスターが奈落に侵されている事を知っているか聞いた場合、青のシェルリィ達が話していた事を偶然聞いてしまったと言う(そしてセピアは勝手に戦艦を壊そうと先走ったのだ)。▼セリフ : セピア 「実は、このペトロ基地の上層軍事ブロックでは帝国の秘密兵器、巨大飛行戦艦ヘル・マイスターが造船されているのです」 「本題はこれからです。そのヘル・マイスター……これが奈落に侵されているのです。本当の事です」 「なんとかしてヘル・マイスターを破壊せねば、奈落の影響でどんな事を起こるか……」 「お願いします。私と一緒にヘル・マイスターの破壊を手伝って下さい!」 「PC3、行くよ。私達だけでもヘル・マイスターを破壊しなきゃ!」 ◆結末 奈落の影響を受けた帝国の巨大飛行戦艦……だんだん話が大きくなってきた。登場PCは【クエスト:ヘル・マイスターの破壊】を得る。 ●シーン6:包囲 シーンプレイヤー:PC6(いない場合はPC2)登場難易度:6 ◆描写 上層ブロックへと向かえば向かう程、さすがに帝国兵の数が半端なくなってきた。さすがにこの状況はどうしたものか……キミ達は帝国兵40人に取り囲まれていた。 ◆解説 上層ブロックへ向かったPCが居た場合、このシーンとなる。帝国兵(ゾルダート)はPC達の前方20m付近に20人(ゾルダードのモブ2体)、後方20m付近に20人(ゾルダートのモブ2体)ずつ配置される。このシーンに登場しているPC数が3人以上の場合は、それにランヒスリッター(基本ルールp188)を加える。▼セリフ : ゾルダート 「怪しい奴等が……今、この基地には黒衣卿が来ておられる。 問題が起きた場合は内々に処理せよとゼーフント様からのお達しだ。問答無用、死ぬがいい!!」 「怪しい奴等め……く、抵抗するなら撃つ!」 ◆結末 黒衣卿? どうやら基地の司令官より偉い奴が、本国よりやってきているらしい。●シーン7:噂話 シーンプレイヤー:PC1登場難易度:6 ◆描写 セピアに言われたままヘル・マイスターを目指して下層ブロックから中層ブロックへとひた走る。と、前の方から帝国兵の3人組みがやってくる。まだこちらには気づいていないようだ。◆解説 帝国兵の口から、黒衣卿の噂とゼーフントの対応をPCに伝える。また、制服を剥いだり、上層ブロックへの通路を聞く事も可能。PCが物陰に隠れる場合は【反射】で難易度12である。 ▼セリフ : ゾルダート 「黒衣卿ってそんなに恐ろしいのかね? ネズミが侵入している事も上には伝えちゃいけないんだろ?」 「中層ブロック以下で処理しろ……だもんな。ま、理由も聞かずに殺して良いってのは楽だけどな」 ◆結末 黒衣卿? どうやら基地の司令官より偉い奴が、本国よりやってきているらしい。●シーン8:中層居住ブロックの少女 シーンプレイヤー:PC5(いない場合はPC3)登場難易度:6 ◆描写 中層ブロックは兵士達の家族が住む居住エリアだった。画一的な住居が並び、大通りからの街並みも整然としている。ただし……ゼーフントの命令が行き渡っているのか、街中に誰も人がいなかった。非戦闘員である一般人は、扉を閉めて家に閉じこもっているのだ。と、その街並みを歩いている時だった―― 「お兄(姉)ちゃん……仕事は良いの?」 ◆解説 家の裏口から少女が偶然PC達を発見する。少女の父親はゼーフントの命令で下層ブロックに入った侵入者を倒す為に出かけている。少女を適当に誤魔化したらシーンを切る。帝国の基地にも罪の無い一般人が住んでいる事を印象つける事。 ▼セリフ : 少女 「お父さんは仕事で下層ブロックに行っちゃった……お兄(姉)ちゃんは何しているの?」 「お父さんは頑張ってこの基地を守ってるんだ!」 「たくさんお友達いるから寂しくないよ♪」 ◆結末 少女を誤魔化して歩を進める。奈落に侵された巨大飛行戦艦、人々を虐げる帝国兵、マナを吸い取り奈落を広げるリアクター……しかし帝国の庇護の下、平和に暮らす人々は確かにいるのだ……。●シーン9:ゼーフントの最後 シーンプレイヤー:マスターシーンPC登場不可 ◆描写 最終チェックを終えたヘル・マイスター艦橋に、黒いマントをまとった黒衣卿が入ってくる。一気に緊張感を増す艦橋内に、黒衣卿の声が響いた。「……ペトロ基地司令官ゼーフントを出せ……」 艦橋に備え付けられたモニターに、基地司令官ゼーフントの顔が映る。 「……異常は無いな?」 黒衣卿の低い声音に、ゼーフントが平静を装って返答を返す――「はっ! もちろん異常ありません」 しかし、その言葉と共に黒衣卿は艦橋で片腕を上げ…ゆっくりと何かを握る仕草をする。 「ぐ…ぐあ……な、何を黒衣卿……!?」 基地内にいるゼーフントの体が中に浮き、黒衣卿が拳を握るのに比例してその首が絞まる。 他の見ている者達は、ただただその異様さに恐怖した。 ◆解説 BGMでスターウォーズの<帝国のマーチ(ダースベイダーのテーマ)>が流れ出し、艦橋に黒衣卿が現れる。ゼーフントがネズミが侵入している事を正直に話し、黒衣卿が中層居住ブロックと、上層軍事ブロックの間に隔壁を降ろすように指示を出す。ゼーフントの命で隔壁が降りたら、黒衣卿はゼーフントを謎の力で殺す。 ▼セリフ : ゼーフント将軍 「ぐ……ぐあ……う、嘘です……申し訳ありません」 「確かにネズミが入り込んでおります」 「わ、わかりました。すぐに隔壁を降ろします」 「な、なにを!?……ぐ、ぐぁ!……う………………(死亡)」 ▼セリフ : 黒衣卿 「………………(シュコー…シュコー…)」 「……中層ブロックか……すぐに中層ブロックと上層ブロックの間に隔壁を降ろせ」 「……役立たずはいらん……」 ▼セリフ : 基地の元副司令官 「……は、はい! 了解致しました!」 ◆結末 ゼーフントが息絶え、黒衣卿が手を降ろすと同時にその死体が床へと落下する。黒衣卿は基地の副指令を呼び出し――「次から貴様がこの基地の司令官だ」 「は、はい! 了解致しました!」 黒衣卿が扱う謎の力……その力があるからこそ、黒衣卿は帝国でこの地位を得たのだ。 ●シーン10:隔壁突破 シーンプレイヤー:PC1登場難易度:全員登場 ◆描写 中層ブロックから上層ブロックへの侵入口には、分厚い隔壁が下りていた。これを突破しない限り、ヘル・マイスターにはたどり着かない。 ◆解説 分厚い隔壁は、斬・刺・叩の防護点がそれぞれ100点あり、光や闇、雷や炎といった魔法ダメージの防護点も100点ある。ただし、神属性の防護点は無い。PLに隔壁は一度に25点のダメージを与える必要があると宣言しましょう。PCが≪トール≫を使用する事を前提にしています。≪トール≫が無かった場合は防護点を0に、一度に与えられるダメージを10点に設定します。また、どうしてもPCが破壊に失敗した場合。基地内のスピーカーから黒衣卿の声が聞こえてきます―― 「……愚か者どもよ…こちらの準備は整った、せいぜいその目で己の最後を見るのだな……」 ――と隔壁が開きます。 ◆結末 轟音と共に破壊される隔壁。こうなったら後には引けない。●シーン11:ヘル・マイスター発進 シーンプレイヤー:PC2登場難易度:全員登場 ◆描写1 上層軍事ブロック、その離着陸場にてヘル・マイスターが上空へと発進している。さらにその巨大飛行戦艦が前面をペトロ基地に向けて旋回を開始する。◆解説1 PC達がいるのは軍事空港施設である。ヘル・マイスターに乗り込むためには適当な飛行機を奪取して、ヘル・マイスターへ突っ込む必要がある。10人弱程度が乗り込める飛行機を見つけたら、その操作が必要になる。【理知】難易度15で帝国の飛行機を操作可能である。帝国兵のPCや帝国出身のPCは難易度12とする。全員が乗り込み出発した所で描写2へ。 また、PCが≪ヘルモード≫を使って一瞬でヘル・マイスターへ潜入した場合、描写2と描写3はマスターシーンとし、PC達は窓(?)から見ていた事とする。 ◆描写2 ヘル・マイスター先端部に圧倒的なエネルギーが凝縮されていく。戦艦全体から巻き上がる奈落の気配、急速に失われていく周囲のマナ……そしてヘル・マイスター上空に空を引き裂くように奈落が口を開く。帝国の小型飛行機を奪ってペトロ基地を脱出すると同時、ヘル・マイスターから波動砲が発射される。◆解説2 PC達が飛び立つと同時に、ヘル・マイスターから波動砲が発射される。ただしそのままならペテロ基地を破壊するほどの威力では無い。次の瞬間、描写3へ。◆描写3 ヘル・マイスター艦橋の上、風に黒いマントをなびかせて1人の人間が立っていた。その男から奈落が噴出し波動砲へと注ぎ込まれる。そして……一気に波動砲の威力が増し、ペトロ基地が粉砕される。◆解説3 黒衣卿が艦橋の上に立ち、≪トール≫≪スノトラ≫≪ヘル≫を使用。波動砲着弾でペトロ基地が破壊された後、黒衣卿がPC達の乗っている飛行機の方を見る。不適に見つめた後、黒衣卿はヘル・マイスター内へ入っていく。黒衣卿が奈落の使徒だと気づいて構わない。またPC2は黒衣卿のジャーヘッドスーツがブラザーのものだと気が付く。◆結末 黒衣卿……絶対的な力と恐怖。あれを許して置くわけにはいかない。登場PCは【クエスト:黒衣卿を倒す】を得る。 ●シーン12:突入 シーンプレイヤー:PC3登場難易度:全員登場 ◆描写1 帝国の飛行機でヘル・マイスターへ突入する……しかし、帝国の秘密兵器だけあって対地対空砲装備も大量に存在する。弾幕を抜けてヘル・マイスターへ潜入する道……一番、兵装が少ない場所は……――◆解説1 PC3のヴァルキリーはヘル・マイスターの地図をメモリーしてあり、飛行機内のモニターに映し出す事が可能である。設計図を見て【理知】難易度8に成功すれば、被害が少なく突入できる進路を知る事ができる。◆描写2 ヘル・マイスターの設計図から最も危険が少ない進路を進む。しかし、だからといって戦艦からの攻撃が無いわけではない。壁面に砲台が現れその方針がこっちを向いた。あと少しだと言うのに! ◆解説2 ヘル・マイスターへ突入するまで、50m付近、30m付近、10m付近の3箇所で砲撃を受ける。砲台のデータは基本ルールp196「ガーゴイル」の攻撃力を+18に変更して使用する。ただし、射程無視でダメージは飛行機に入らずPC+セピアで均等割りされる(例:ダメージ26点でPC5人なら、セピアを入れて1人4点(端数切捨て))。セピアは1点でもダメージを食らったら死亡である。また、PCが砲台を破壊すると言った場合は、一撃でp196「ガーゴイル」のHPを削りきらないと破壊できないとする。 ◆結末 ヘル・マイスターに突き刺さるように飛行機が突入する。ここからはヘル・マイスター内部を進むしかない。クライマックス・フェイズ ●シーン13:シャードと奈落 シーンプレイヤー:PC1登場難易度:全員登場 ◆描写1 ヘル・マイスター動力部……巨大なリアクターが漆黒の闇に包まれてそこには存在していた。目の前には奈落へと続くかのような大穴が開いており、一本の細い橋だけが動力部のリアクター部へと繋がる道だった。橋を渡ってリアクターまでたどり着いた時だった。後ろの扉が開いて橋の向こうに黒いジャーへドスーツ、黒いマントをまとった黒衣卿が立っていた。◆解説1 BGMでスターウォーズの<帝国のマーチ(ダースベイダーのテーマ)>……が以下略。リアクターは現状では破壊できない。どんな攻撃もリアクターが纏った奈落が弾き返すからだ。これは奈落の使徒たる黒衣卿を倒せば無くなる事を伝える。また、PCが加護を使ってリアクターを破壊しようとした場合は無理に拒否する必要は無い。ただ、墜落するヘル・マイスターの中で決闘が行われるだけである。この時は5ターン以内に倒さないと、脱出時間が無くなり全滅だと説明する事。 ▼セリフ : 黒衣卿 「(PC1へ)……まさかお前がここにやってくるとはな……ちょうどいい、お前に奈落の素晴らしさを教えよう」 「(PC2へ)……そうだ、私は過去を取り戻した。アルフどもに一方的に切り捨てられた屈辱をな! だから私もあの部族を殺した。一方的に、なんの理由も無く……」 「(PC3へ)……私の力は身を持って知っているはず……また、やられたいのなら別だが?」 「私はこの力を持って全てを破壊する! まずはアルフどもが住まうアヴァロンとミョルニル山、 このミッドガルドを奈落に染めた後は、ウトガルドをも破壊してくれる!」 「教えてやろう……奈落の力の素晴らしさを……そうだ、お前(PC2)には懐かしい相手を紹介しよう……」 ◆描写2 黒衣卿が言うと同時、黒衣卿の後ろに白いジェーヘッドスーツに身を包んだ部隊がスゥっと現れた。そのジャーヘッドスーツ……見覚えがあった。ブラザーに殺された自分の部族の仲間達だった。◆解説2 黒衣卿の合図で、後ろに白いジェーヘッドスーツの部隊が出現する。これはかつてPC2の部族だった者達である。オープニングでPC2の家族や友人の名前を聞いておいた場合、ここで「○○もいるね」と宣言する事。白いジャーヘッド(以下トルーパー)は基本的に話さないが、PCにあわせて会話をする事も可能。その場合は奈落に心酔しているロールプレイをする事。 ここで戦闘に入る。PCと黒衣卿の間は橋があり、橋の長さは30mである。トルーパー達もPCから30m地点に存在する。 この戦闘で黒衣卿が大ダメージ、もしくは演出的にも美味しいダメージを食らった場合は演出3を入れる。 戦闘終了後、リアクターは普通に攻撃するだけで破壊できる。脱出は突入した飛行機に戻っても、ヘル・マイスターにあった別の機体を奪った事にしても、もちろん加護やPCの機転で脱出した事でも構わない。 また、PCが3人以下で人数が少ない場合、黒衣卿が奈落にPCを誘い、その誘いを断る事でサクセションを起させる。追加される加護はROCとする。 ▼セリフ : 黒衣卿 「さぁ……そのリアクターを壊されるわけにはいかない。ここで死んでもらおう」 ◆描写3 その一撃で黒衣卿のマスクが跳ぶ、その下にあった顔は……そう、PC1に父親だった。◆解説3 黒衣卿の正体がバレるシーン。▼セリフ : 黒衣卿 「そうだ……私がお前の父だ……」 「さぁ目覚めよ、お前も奈落の力に身を委ねるのだ……」 ◆結末 黒衣卿がドサリと橋に倒れた。奈落に魅入られし男の最後だった。エンディング・フェイズ ■エンディング それぞれのPCの要望に合わせて、エンディングのシーンを用意する。以下は、クライマックスフェイズの戦闘に勝利し、PCのクエストがおおむね達成されたときの状況を想定して例をあげる。 ●シーン1:新たなる希望 シーンプレイヤー:PC1登場難易度:なし(自由に登場してよい) ◆描写 キミの目の前には懐かしい顔ぶれが揃っていた。その中心にいる人物――青のシェルリィが近づいてきてキミに言った。「お主には他に無いほどのシャードを感じる……再び奈落を切り裂く剣とならぬか?」 ◆解説 セピアが無事ならクエストは達成される。セピアを救出した事、黒衣卿を止めた事、なにより奈落の拡大を防いだ事を認められ、PC1はエクスカリバーに「戻ってこないか?」とシェルリィから直接感謝と勧誘を受ける。◆結末 「奈落を切り裂く光のつるぎ、お主と言う新たな希望を得て我等も心強い……しかし、奈落の力は強大じゃ。汝と汝が行く末に、シャードの導きがあらん事を――●シーン2:ギアス シーンプレイヤー:PC2登場難易度:なし(自由に登場してよい) ◆描写 キミは帰ってきた。部族が死んだ故郷の跡地へ……。そして、キミの手にはブラザーのギアスが握られていた。部族の掟はこれで守られる。◆解説 黒衣卿を倒したならクエストは達成である。故郷の跡地に奪われたギアスを帰す。砂漠には誰もおらずPCだけが佇む。◆結末 砂漠の空を幾つもの光が流れていく、あの白い流線は仲間達の言葉なのだろう。キミにだけは、仲間達が何と言っているか解っていた。キミにだけは……。●シーン3:奈落出現!? シーンプレイヤー:PC3登場難易度:なし(自由に登場してよい) ◆描写 「大変よPC3! 急いで出かけないと!!」巨大飛行戦艦ヘル・マイスターの事件もほどほどに、再びキミの元にセピアが飛び込んでくる。 ◆解説 セピアが生きているならクエストは達成である。セピアは再びシェルリィの奈落予測を盗み聞き……偶然聞いてしまって、先走って奈落を封印しに出かける。もちろん、PC3も一緒である。◆結末 やれやれ……そう思う自分がいる。だが、だからと言ってほうっておけるはずもなく……。キミは再び事件に巻き込まれていく。●シーン4:プリムローズの日常 シーンプレイヤー:PC4登場難易度:なし(自由に登場してよい) ◆描写 プリムローズのメンバーが集っている酒場、キミは久しぶりに戻ってきた。もっとも、その事に関してとやかくいう仲間達はいない。ただ、酒場のドアを開けて1人の男が入ってきてから、場の空気が変わった。 「みんな聞いてくれ、帝国の秘密実験とその実験場が発覚した……」 ◆解説 セピアが無事ならクエストは達成である。PC4は再び反帝国組織プリムローズとして活動する毎日に戻っていく。PLに合わせてセピアから感謝の手紙(もしくはSOSの手紙)が届いても良い。◆結末 帝国には罪の無い人々も大勢居る。それは解っているが、だからと言って帝国の暴挙を許すわけにはいかない。キミはそうして、騒動の毎日へと戻っていく。●シーン5:帝国ゆえに シーンプレイヤー:PC5登場難易度:なし(自由に登場してよい) ◆描写 キミの目の前でアルフレッド枢機卿は報告書を読み終わる。「なるほど……やはり奈落の使徒でしたか」 ◆解説 ヘル・マイスターの設計図を見る、もしくは黒衣卿のが奈落の使徒だと発覚していればクエスト達成である。アルフレッド枢機卿は、PCの報告を読んで感想を述べる。◆結末 「我等が帝国は見た目ほど頑強ではありません。あなたのような人物がいて、内に外にと補強をしていく必要があるのです……期待していますよ」●シーン6:エピソード6? シーンプレイヤー:PC6登場難易度:なし(自由に登場してよい) ◆描写 「まさかそこまでの代物だったなんてね? でも、やっただけの価値はあっただろう?」ゼネラル=マテリアル社のとある部屋で、パトリック=ウォンがキミに言った。 ◆解説 ヘル・マイスターの設計図を見る、もしくはそれをコピーする行動を起していたならクエストは達成である。パトリック=ウォンはPCを労った後、新しい任務について説明しだす。◆結末 「帝国で孤島を丸々1つ実験に使っている場所があるんだ。どうも完全無敵のバリアー発生装置を作っているらしい……調査の方、宜しく頼むよ」■エンディング 各々のエンディングを演出したならば、経験点の計算等、アフタープレイの準備に入る。 アフタープレイ終了後、シナリオは終了となる。 敵データ&戦闘プラン 「さぁお前も奈落へと落ちるのだ」 黒衣卿 ◆データ 種族:奈落 レベル18 サイズ:1 体力:14/+4 反射:13/+4 知覚:11/+4 理知:14/+4 意志:12/+3 幸運:12/+4 命中:10 回避:7 魔法: 9 抗魔:8 行動:15 HP:100 MP: 77 防御点:<神>以外の全属性10点 《BOOS属性》――常時・バッドステータス無効。ブレイク不可能。 《剛力無双》――常時・両手持ち武器を片手で可能。 《複数攻撃》――マイナー・【範囲(選択)】にする。 《アストラルサポート》――判定前・CLを10にする。 《トランスポーター》――メジャー・視界内の任意に転移。 《カウンター・アタック》――防御CLで追加メジャー可能。 《レーザーソード》――攻撃力+3、対象単体、射程至近。 《アストラルブースター》――《レーザーソード》の攻撃力+7。 《飛行能力》――マイナー。奈落の力で飛ぶ。PCに落下を狙われたら一度は落下して浮遊して復活。 ◆攻撃 ・ライトセイバー 攻:<光>+10 対:単体 射程:至近 ・アサルトライフル 攻:<刺>+8 対:【範囲(選択)】 射程:30m(ただし至近は不可) ◆加護(■は使用済み) ■トール □トール □ヘイムダル □エーギル □ネルガル □フレイヤ □タケミカズチ □ヘルモード ■ニョルド □イーヴァルディ □オーディン □フレイ ■ヘル ■スノトラ 解説:黒いジャーヘッドスーツに黒いマントを纏った帝国士官。奈落の力で超能力じみた技を使う。有無を言わせず部下を殺し、役に立たない上司も殺してきた。短期間でここまで上り詰めたのは容赦の無いやり方と、その周りからの恐怖ゆえにである。アルフを憎んでおりそれを恨みの原動力にしているが、根本的に奈落に落ちているため、全てを破壊する事につながる。 ロールプレイのヒント:シュコーシュコーという息遣いを時々混ぜる(笑) 冷淡で謎があり、それでいて容赦の無い性格です。奈落に勧誘する時だけは饒舌になります。 一人称:私 二人称:お前 トルーパー ×PC人数 ◆データ 種族:奈落 レベル3 サイズ:1 体力:10/+3 反射:13/+4 知覚:12/+4 理知:14/+4 意志:12/+3 幸運:12/+4 命中:7 回避:4 魔法:6 抗魔:6 行動:3 HP:15 MP:30 防御点:<神>以外の全属性3点 ◆攻撃 ・アサルトライフル 攻:<刺>+8 対:【範囲(選択)】 射程:30m(ただし至近は不可) ■戦闘プラン ◆クライマックスフェイズ リアクターを背に、橋の上で戦闘となる。 ◆戦闘配置 PCはひとつのエンゲージとし、黒衣卿とトルーパー達もひとつのエンゲージとする。双方の間には橋がかかっており、橋の長さは30mなので、PCと黒衣卿達の距離も30mとする。 ◆戦闘プラン 黒衣卿は最初に≪フレイヤ≫を使って命中をクリティカル。さらに≪ネルガル≫で全員にレーザーソードで攻撃。次に自分の行動で移動(マイナー)で橋の中央へ来て、≪イーヴァルディ≫使用。その後はアサルトライフルや複数攻撃を組み合わせたレーザーソードでPCと橋の真ん中で戦う。 トルーパー達はPCから30m離れている初期位置から動かず、そこからアサルトライフルで一番遠いPCを狙い撃ちする。 |