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野球TRPGボールパーク!
シナリオ

七回の裏ツーアウト。
チーム最後の攻撃にバッターボックスに入る。
ここで打者を帰さなければ、この百年リトルはなくなってしまう。
人数も揃わなかった弱小少年野球チーム。
なんとか人数も揃って、やっと楽しくなって来た。
みんなとの思い出を、みんなとの約束を、
――キンッ!――
白いボールが青い空に小さくなる。
夏の太陽が眩しかった。

野球TRPGボールパーク
『少年たちの夏』

 

◆ボールパーク専門用語
・アドベンチャーパートと野球パート:野球以外のシーンと野球をするシーン。
・判定値:ダイスを振った際は3以下の個数が成功数となる。
  ただし「3」はあくまで基本であり、状況により変動する。
  1個成功はギリギリの成功だが、野球パートにおいては1個だと失敗となる。
・Gd(グッドダイス):判定時にプラスされるダイス
・Bd(バッドダイス):判定時にマイナスされるダイス
・ファンブル:判定で1つも成功せず、かつダイス目に「6」が含まれた場合ファンブルとなる。
  アドベンチャーパートではGM次第、野球パートでは各項目に記載
・情熱チップ:カッコ良かったり心の琴線に触れたら発行。テーブル中央に山になっておかれる。
・情熱交換:自分の情熱チップを他人の判定に使わせる事。ただし1判定に1枚のみ。
・SPS:特殊能力を使う時のコスト……魔法を使う時のMPみたいなもの。
・運試し:使う能力値が不明の場合、ダイス4つを振り2以下がいくつ出るかで判定します。
・キーワード:キャラの個性を3つキーワードに指定可能。そのキーワードにそった判定なら
  キーワード1つにつき1回、その判定にGb3が貰える。

◆『少年たちの夏』ハンドアウト
PC1:転校生(転向してきた野球好き。百年リトルを9人し黒船リトルに勝つ)
PC2:元黒船リトル(わざわざ隣町の黒船リトルに入っていたが、落ちこぼれて野球をやめた)
PC3:野球の素人(野球のことわからない子)
PC4:百年リトル員(人数も減ってしまいチームメイトはやる気無し、そんな百年リトルにいる)

◆今回予告

百年町第二野球場。
青空球場のここは昔から地域の少年野球チームのグラウンドとして使われていた。
しかし、スポーツといえば野球という時代は終わり、
第二球場をつかう少年野球チーム百年リトルも、
ついに試合を行えない人数へと減ってしまっていた。
「もうしわけありませんね監督、地域開発は決まったことなんですよ」
野球の出来ないチームのために、いつまでも土地を遊ばせておくわけにはいかない。
百年町の町長が言うことはもっともだった。
このままでは少年たちの野球場が潰される。
「もっとも、あの弱小チームが地域の活性化に繋がるほど強ければ別だったかもしれませんが」

野球TRPGボールパーク
『少年たちの夏』

「なら強い所を見せてあげるわ! 百年リトルが強ければその話は無しにしてもらうから!」

[1]マスターシーン
●大人たちの会議
町内役場の会議室。
そこにはバーコードな頭を揺らすでっぷりとした町長と、少年野球の監督がいた。
「――と言う分けで、このままあの空き地を放置しておくのは勿体無いので……ね」
「あそこは子供達の野球場です。そんな横暴が通じると思ってるんですか!」
「通じますとも、チームはリトルリーグ毎回一回戦負け、今年からは9人揃ってないとか?」
「くっ……」
少年野球の監督、スポーツ店経営の鈴木一子が唸る。
「まぁ、野球場を潰すことに反対するなら、そうですね……隣街の黒船リトルぐらい強くないと」
町長のいやらしい笑み。
黒船リトルはときどき全国大会に顔を出すほどの有名チームだった。
人数が9人にそろっていても百年リトルでは雲の上のチームだった。
しかし、監督の鈴木一子は言うしかなかった。
球場を守るため、チームの皆を納得させるため――
「じゃあ、黒船リトルと試合して、こっちが負けるようなら球場の取り潰しに納得してあげようじゃない!」

[2]アドベンチャーパートで行うイベント
●『百年リトルの描写』:青空球場にて少ない人数で練習するメンバーと、女監督の描写。
●『百年リトルが潰される理由』:球場が潰される話、それを撤廃する条件(黒船リトルに勝つ)をPC達に伝える。
●『鷹峰丈二』:百年小学校で黒船リトルのピッチャー鷹峰丈二にインネンを付けられる。
●『百年リトルの人数』:鷹峰丈二から百年リトルは人数すら集ってないと嫌味っぽく言われる。
●『一打席勝負』:鷹峰丈二との一打席勝負。時間がある場合はこれで野球パートの練習。
●『試合日決定』:黒船リトルとの試合が8月1日と伝える。現在は7月頭。タイムリミットを設けてPCを後押し。
●『練習風景』:百年リトルとして走塁練習と守備練習を行う。野球パートの練習その2。時間がなければ削る。
●『黒船の四番』:バッティングセンターで黒船リトルの4番と出会い、格の違いを見せ付けられる。
●『不良』:「野球やめっちまえ!」と丈二率いる不良軍団に百年リトルのメンバーが苛められている。
●『試合前日』:各自の決戦前(夜)のシーンを描写し、意気込みとモチベーションアップをはかる。

[3]野球パート
野球の試合はすでに下記のスコアが決定している事をプレイヤーに伝える事。
重要なのは「1回と7回(最終回)で合計4点以上必要である」事と、「PC4人以外のメンバーは常に空振り三振」である事(得点源にならない事)を伝える。

スコア

1回
2回
3回
4回
5回
6回
7回
黒船リトル
百年リトル

※少年リトルの場合は、全9回では無く全7回までである。

また7回の表は、1塁に走者がいる状態で4番の藤田総一郎の打席である。すでに2アウトである。
敬遠作を取る可能性もあるが……そこはピッチャーのPC(PL)の見せ場でもあるので、プレイヤーの判断に任せる事。

[4]NPC
●狸山金蔵:百年町の町長。バーコードハゲで太っている。金儲け主義

●鈴木一子:百年リトルの監督、二十代後半、『スポーツの鈴木』を経営する父親を手伝っている。

●山海雄三:隣町黒船町にある黒船リトルの厳格な監督。料亭山海のオーナー。

●鷹峰丈二:百年町に住んでいるが、黒船リトルで4番でピッチャー。乱暴モノ。

●藤田総一郎:黒船リトルの3番打者。無口だがクチを開くと嫌味

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