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ダブルクロス2ndシナリオ

『Twinkle Heart』

◆シナリオスペック

 本シナリオは『ダブルクロス The 2nd Edition』で遊ぶことを前提としたシナリオです。
 プレイ時間は3〜4時間。プレイ人数は3〜5人。ステージは東京都近郊K市。

◆プリプレイ

●シナリオハンドアウト

PC1用ハンドアウト
ロイス:光(ひかる) 感情:P:庇護/N:食傷
クイックスタート:不確定な切り札(ダブルクロス2 P58)
カヴァー/ワークス:高校生/UGNイリーガル
  同じ高校に通う光は、少々口うるさいがキミの大切な妹だ。光は母親の事が大好きで良く2人で買い物に出かけていた。しかし日常は突然失われる。キミと光の目の前で、母親が死亡したのだ。その時の妹の表情は、キミの心に深く突き刺さった。



PC2用ハンドアウト
ロイス:秋山響(あきやま ひびき) 感情:P:慕情/N:恐怖
クイックスタート:紫紺の華(ダブルクロス2 P68)
カヴァー/ワークス:研究者/指定なし
  響と付き合い始めて数年になる。彼(彼女)とは同じUGN研究施設で出会い、ともに今日まで歩んできた。今日は研究室室長より命じられ、とある人物を2人で観察していた。しかしその一般人がジャーム化し……。



PC3用ハンドアウト
ロイス:フェイク・フェイス 感情:P:執着/N:恥辱
クイックスタート:完全なる使徒(ダブルクロス2 P66)
カヴァー/ワークス:指定なし/UGN支部長orエージェントorチルドレン
  FH(ファルスハーツ)エージェント"フェイク・フェイス"。UGNの仲間達は返り討ちにあったが、キミは何とか奴を追い詰めた。これ以上、被害を拡大させるわけにはいかない。



PC4用ハンドアウト
ロイス:桐生月彦(きりゅう つきひこ) 感情:P:友情/N:嫉妬
クイックスタート:疾風の一撃(ダブルクロス2 P62)
カヴァー/ワークス:高校生/UGNイリーガル
  桐生月彦は、UGNイリーガルとしていくつか任務をこなした事もある心許せる友人といえる。最近、月彦から相談を受ける。どうやら高校で好きな子ができたらしい。さて、どうするべきか……。



PC5用ハンドアウト
ロイス:トゥインクル・マーダー 感情:P:好奇心/N:不快感
クイックスタート:錆びついた刃(ダブルクロス2 P74)
カヴァー/ワークス:探偵/指定なし
  瞬く間の殺人……最近起こっている事件は、まさにその名の通り被害者の胸を一撃で貫き命を奪っていた。そんな記事の載った新聞に目を通していた時、UGNからその事件を解決して欲しいと依頼が舞い込んだ。

●PCの番号順にロイスと結ばせること。また、全PCに<情報:K市>を1レベル与えること。

●ストーリー

         PCの1人は、ジャーム化した一般人によって母親と妹の光が襲われるのを目撃する。光は一命を取り留めたが、母親は死亡してしまう。一方その頃、ファルスハーツのエージェントであるフェイク・フェイスがK市へと潜入したという情報をUGNは入手、PC達にターゲットの確保を要請する。
 K市ではその後、謎の殺人事件が連続する。フェイク・フェイスの仕業だと調べる一方、その殺害方法はターゲットと違う存在…別の犯人を浮かび上がらせる。
 これはフェイク・フェイスによって真実を教えられた光が、ジャームの暴走を止められなかったUGN関係者を母親の仇だと信じ、復讐している事が真相である。
PCたちは暴走した光を止め、フェイク・フェイスを倒せばシナリオは終了となる。

●ステージ

▼県立K病院/K市研究所
  1階から5階まである普通の病院であるが、5階は特別病棟とされ一般の患者は入室できない。
ここではオーヴァードに関わってしまった一般人の記憶の操作、またはUGイリーガルの治療などが行なわれている。
非公開ながら、地下1階〜3階のフロアにはジャーム化を治療する薬を開発するための研究施設になっている。
ほとんどの研究員が医師や看護士のカヴァーを持っており、医院長は表裏なくこの病院/研究施設のトップである。

◆オープニングフェイズ

◆擬態者(マスターシーン)

◆描写:
  とある建物の屋上、貯水タンクの上に一人の男がいる。
  時刻は二時、月さえも姿を隠す漆黒の夜。
「ここが、UGNの巣……」
  空から幾匹ものコウモリが降りてくと、そのコウモリたちは吸い込まれるようにして男の影に消えて行った。
「まずは情報を頂こうか。俺の復讐はここから始まる」
  と、その時だ。
――ガサリ――
……男が振り返れば一人の人間がいた。
  「見られたか……悪いが最初の犠牲者になってもらおう」
  男は、体が水で出来ていたかのようにバラバラになり、貯水タンクから哀れな犠牲者の後ろへ移動する。
  「記念すべき最初の一人だ、何か言い残す事はあるか?」
  男に言われ、犠牲者は答える。今、心から思う。最後の願いを……。

◆解説:
  フェイス・フェイクの登場シーン。それを目撃した光は彼に殺されそうになる。しかし、光が言った願いを聞いてフェイク・フェイスは気を変える。それは「復讐」……母を殺したジャームを監視していたUGNの奴等に責任を取らせる事。フェイク・フェイスは光を利用する事を思いつく。ただ、ここで犠牲者がどうなったか、誰であったかを言う必要は無い。
  描写を読み上げたら、シナリオタイトルを告げ、シーンを切ること。

●衝撃(PC1)

◆描写
  部活帰りのキミは、道路の向こう側を歩く二人に目を止めた。母親の英子と妹の光だ。2人は買い物の帰りなのか、スーパーの袋を手に持ち話しながら歩いている。キミが声をかけようか迷っていると――
『ガアァァァアアアアア!!!』
  ――突然、獣のような吼え声が響き渡り、二人の後ろを歩いていた中年男性が苦しみ出す。男性の体からは奇 妙な触手が多数に生え、無差別にそれを伸ばし出す。スーパーの袋が中身ごと空に舞った。

◆解説
PC1は衝動判定を行うこと。PC1の母親が死亡するシーン。
シーン終了後、光へのロイスを結ばせる事。
▼セリフ:光
「あ、お兄ちゃんだよお母さん! お〜〜い♪」(と手を振る)
「え? 何!? きゃああああ!」
▼セリフ:英子
「駄目よ、ちゃんと横断歩道渡って来なさい」
「光! 危ない!!」

◆結末
  咄嗟に母親が光を庇ったからか、2人は重なるようにして血だらけになっていた。
「光を……お願いね……PC1……」
母親の最後の言葉に、光の悲鳴が重なり響いた。

●油断(PC2)

◆描写1
  キミは研究所の班長である北見健一に言われ、覚醒しつつある対象を尾行・監視していた。夕方の買い物客が通る街の道を、監視対象は一人歩いていた。
「ほら、PC2どうしたの? ぼーとしちゃってさ?」
  キミの横で、同じ班であり恋人の秋山響が話してくる。監視を始めて数十日、対象に変化は無くいい加減任務にも必要性を感じなくなってきていた。響が話しかけてくるのもわからなくは無い。
「それより、今週の日曜日は2人とも休みだよね? この前の約束覚えてる?」
「2人で教会見に行こうって言ったじゃない?」
  その時だった。奇声を上げて、患者がジャーム化したのは!

◆解説1
PC2は衝動判定を行う事。PC1のオープニングシーンを別尺度から見ているシーンである。PC1の母親が死んだのは、PC2と響が油断したためである。響といくらかセリフをやりとりした後、PC1に登場を促す。
また、今回のシナリオでは秋山響を女性だとしてシーンを進めることとする。
▼セリフ:秋山響
「え、ウソ!? ジャーム化!」
「うん、わかった。私は負傷者を!」

◆描写2
  たくさんの触手を無差別に伸ばしながら、ジャーム化した監視対象が暴れている。
  『ガァァァアアアアア!!!』
  これ以上、被害を増やすわけにはいかない。キミはワーディングを張り、駆けつけたイリーガル(PC1)と共にジャームを片付ける事にした。

◆解説2
  ジャーム化した監視対象と戦闘が起こる(データはダブルクロス2nd P222の「ジャーム」)。判定方法を説明しつつ、1ターン目の最後にはUGNスタッフが駆けつけ戦闘は解除される。ジャームは取り押さえられ、直ちにUGNスタッフが後始末にかかる。戦闘が終わったら、PC1とPC2に長すぎない程度セリフを入れたらシーンを終了する事を告げる。結末ではPC1の母親が死亡した事。PC1の妹である光は助かったが、レネゲイド・ウィルスの真実を語らねばならなくなった事を伝える。
シーン終了後、秋山響にロイスを結ばせること。
▼セリフ:秋山響
(PC1へ)「お願い、彼を手伝ってあげて! こっちは私がなんとかするから!」

◆結末
  事件はUGNの力で揉み消され、キミと響は班長の北見に呼び出された。
「被害者である親子……その母親は死亡が確認され、娘の方については、記憶操作が不可能な程あの場面が脳に焼きついてしまった」
  北見はキミ達を見回し。
「つまり被害者の娘には、世界の真実を語らねばならん。唯一の救いはその兄がイリーガルだったという事だが……気休め程度にしかならんだろうな」
「今回の事は我々の班全体の問題だ。とはいえ、君達の責任は重い。数日間の謹慎を言い渡す」

●任務失敗(PC3)

◆描写
  街外れの薄暗い倉庫の中、同じUGNの仲間達の屍の中で、キミはその男と対峙していた。その男――仲間達を殺したファルスハーツのエージェント――フェイク・フェイスが口を開く。
  「よくも邪魔をしてくれたな! 貴様、名をなんと言う!!」
(名乗る)「PC3……貴様の名は忘れん!――」
(名乗らない)「ふんっ! 気取りおって!――」
「――貴様とUGNの連中に、この屈辱を百倍にして返してやる! 絶対に、絶対にだ!!」
  そうフェイク・フェイスが言った瞬間、フェイク・フェイスが自爆する。
  もうもうと煙が立ち込める中、自爆したはずのフェイク・フェイスの声が聞こえてくる。
「覚えておけ、必ず貴様らに復讐してやる! 絶対に、絶対にだ!!」

◆解説
  フェイク・フェイスがUGN及びPC3を狙う動機のシーンです。一度負けたフェイク・フェイスは、この後、ファルスハーツの情報網でUGNの研究施設のあるK市を襲うことにします。また、PC3に邪魔された事件とは、とある薬品会社を全て自分の支配下に置くという計画でした。
  結末で言う霧谷雄語は、PC3に自分の休暇を使って失敗を帳消しにしてくるよう暗に言っています。
  もし、シナリオ中に他のPCが霧谷に連絡を取り、PC3の事を聞いてきた場合「休暇中だよ」と答えます。
シーン終了後、フェイク・フェイスへのロイスを結ばせること。

(注)PC3にはフェイク・フェイスの情報として、『顔/声/体格を変える』、『記憶を奪う』、『衝動は飢餓である』等の情報を与えましょう。

◆結末
  その後、フェイク・フェイスを逃したという報告をしたキミだったが、上司である霧谷雄吾からの叱責は無かった。
「まぁ、気にすることも無いさ。人間誰でも失敗はつきものだからね」
「そういえば、キミは有給休暇が数十日ほど溜まっていたね? どうだい、この際だからそれを使ってみるのは?」
「行くのならK市がいい。有意義な休暇が取れる事を祈っているよ」

●日常の相談(PC4)

◆描写
  友人の桐生月彦と共に、キミは一つの任務を終え家路へと付くところだった。UGNへの報告も終わり、また明日から日常が帰ってくるのだろう。そんなことをフッと想った君に、月彦が話しかけてきた。
「あのさPC4、こんな時に言うのもなんだけどさ……ちょっと相談に乗ってくれないか?」
「こんな事……オーヴァードの俺が想っちゃ駄目なのかもしれないけど……同じ高校の子が気になってしょうがないんだ」

◆解説
  UGNイリーガルとしての任務を終え、桐生月彦と共に帰宅中のシーンである。月彦は同じクラスの女の子の事が好きになったらしいが、こんな事をしている自分が、そんな一般的な幸せを願うのは間違っているのではと考えている。
シーン終了後、桐生月彦へのロイスを結ばせること。
▼セリフ:桐生月彦
「同じクラスの……ああ、でも、いくらお前でもなぁ……」
「いや、言う言う、言うって……同じクラスの○○(PC1の苗字)さん……光ちゃんの事考えると眠れなくってさ」
「もし俺にもそんな些細な日常を願って良いのなら……PC4、俺に協力してくれるか?」

◆結末
  とりあえず、明日は学校に行こう。月彦のことは友達だ。それぐらいの協力はもちろんする。だが、キミの心の中でちょっとだけ嫉妬を感じたのはどうしてだろう? やはり、"こちら側"の人間でありながら、"向こう側"に居ようとする月彦が羨ましかったからかだろうか。

●依頼と新聞(PC5)

◆描写
  探偵事務所の朝の一時、キミはインスタントコーヒーを片手に、いつものように新聞に目を通していた。
――『胸を一突き……瞬く間の殺人者!』――
最近起こっている事件は、その名の通り被害者の胸を一撃で貫き命を奪っていた。丁度その記事を読み終わったところで、仕事で使う携帯が鳴った。この着信音はやっかいな依頼のようだ。

◆解説
  UGNの霧谷雄吾からトゥインクル・マーダーについて調べるよう依頼を受けるシーン。霧谷は連続殺人犯<トゥインクル・マーダー>が殺して周っている相手は、皆UGN関係者だという事を説明しその調査を依頼する。
  シーン終了後、トゥインクル・マーダーへのロイスを結ばせること。
▼セリフ:霧谷雄吾
「最近噂の殺人事件、5日前から始まったのですが、どうやらオーヴァードの仕業のようです」
「私達はその犯人を<トゥインクル・マーダー>と名付けました。殺されている被害者は皆、UGNの関係者です。もしかしたらFHが関係しているのかもしれません」
「トゥインクル・マーダーの調査、お願いできますね?」
「そうそう、別件なのですが、PC3が休暇でK市に滞在中です。協力を要請するのもいいでしょう」

◆結末
「それでは、任務の成功を祈ります」
  霧谷からの電話が切れ、探偵事務所には安いコーヒーの香りが漂っていた。

◆ミドルフェイズ

■固定イベント

●謝罪(PC1)

◆描写
あれから1週間。母親の葬儀も終わり、今、やっと落ち着いただろうか……妹の光はまだ病院から帰って来ない。見舞いに行けば元気に話すのだが、医者の許可が降りないところをみると退院はまだ先なのかもしれない。
と、玄関からチャイムの音がする。誰か来たようだ葬儀に参加できなかった人だろうか?

◆解説
自らの班の失態を謝罪に来た北見。また、PC2と秋山響も一緒であるので登場をうながす。本当に伝えたい情報は「班のメンバーの殆どがトィンクルマーダーに殺されてしまった」という事。UGN関係者が多数殺されているので、北見は偶然だと考えている。
▼セリフ:北見健一
「申し訳ない。すべて我々の責任だ。謝ってすむ問題では無い事も解っている。だが謝らせて欲しい。すまない」
「本当は、私の班全員で来たかったのだが、その殆どが最近起こっている連続殺人事件にあってしまってね……」
▼セリフ:秋山響
「ごめんなさい。私が……本当にごめんなさい……」

◆結末
帰り際に北見がキミに告げた。
「さっき言った殺人事件、どうもUGN関係者がやられているらしい。うちの班も殆どやられた、言えた義理じゃないが……気をつけた方がいい」

●お見舞い(PC4)

◆描写
  県立K病院の中、キミと月彦はある病室の前まで来ていた。病室のプレートには『○○(PC1の苗字)光』と書いてある。花束を手にした月彦が緊張気味に聞いてきた。

◆解説
  学校で光が入院したという話を聞いたPC4と月彦は、そのお見舞いにやってきている。月彦は途中で花屋によっていたために遅刻したのである。部屋の中へ入ると、そこに光はいない。起きたままの布団があるだけである。PC1にも登場をうながす。PC4が居ない場合、PC1がお見舞いに来ると、部屋の前でオロオロする桐生月彦(同じ学校でUGNイリーガルの知り合い)を見つけるシーンにすると良いだろう。
▼セリフ:桐生月彦
「なぁ、やっぱお見舞いの勢いで告白すんのは、まずいかな?」
「そ、そうだよな」
「あれ? 光ちゃん、どこいったんだろう?」
▼セリフ:看護婦さん
「あら、あなた達光ちゃんのお友達?」
「ちょっと言っておいてくれない? 光ちゃん、いくら動けるからって、勝手に外出しちゃ駄目だって」

◆結末
「と、とにかく探そう! 看護婦さんも言ってたけど、勝手に出歩くのはまずよ!」
  月彦がそう言い駆け出していく。その月彦に看護婦さんが叫ぶ――「病院内では走らないで!!」

●盗難騒ぎ(PC3)

◆描写
K市UGN研究所、表向きには県立の病院という事になっているこの施設……病院というカヴァーは、レネゲイドに関係した一般人を治療する上でも都合がいい場所だ。
  キミは、その研究所の所長室へと呼び出された。そこには既に、PC2と研究員秋山響、それにPC5もいる。
「休暇中との事でしたが、至急お見せしたいものがありまして……」
  研究所の所長は、そう切り出して、モニターに監視カメラの録画映像を再生しだした。

◆解説
  監視カメラには、ここ所長室が写っている。時刻は真夜中、今から6日前の映像である。所長室へ忍び込む妖しい人影、人影は金庫を開け書類を奪っていく。書類にはK市にいるUGNイリーガル及び関係者の名簿である。
  映像の最後に犯人の顔が写るが、その顔はPC1である。もちろん、フェイク・フェイスによるニセモノであるが、そのことを言う必要は無い。
▼セリフ:研究所所長
「盗まれたのは、このK市にいるUGNイリーガル及び関係者の名簿です」
「この映像が取られたのは6日前なのですが……実は、公開するべきか迷ったのです」
「見てください。彼(PC1)です。彼はつい1週間前、うちの所員の不注意から母親を無くしていまして……もしかして、一時の気の迷いかとも思い黙っていたのですが……」
「PC2、秋山響両名は謹慎を解く、PC3さんに協力しなさい」

◆結末
  これは"アイツ"の仕業と考えるべきだろう。だが、PC1には話を聞こう。疑うわけではないが、調べないわけにもいかないだろう。

●事情聴取(PC2)

◆描写
「ごめんね。私があそこで話しかけたせいで、PC2まで謹慎だなんて……」
  恋人の響が小声で話しかけてくる。だが、今はPC1を探さねばならない。
「そうだね…この事件、私達にも責任があるしね」

◆解説
  PC1を見つけるPC2。また、その他のPCも合流し、それぞれ情報を交換する。光を探すために別行動する人が動きだしたら描写2へ。
▼セリフ:秋山響
「光さんが? わかった。彼女は私が探してみる」
▼セリフ:桐生月彦
「ちょっと複雑な話だな、そっちは任せるPC4! 俺は光ちゃんを探すよ」

◆結末
  どうやら、PC1が犯人ではないらしい。確証は無いが、今はそれを信じよう。

●光と月彦(PC1)

◆描写
「良かった。戻っていたんだ」
  光の病室へ戻ってみると、ベッドに光が座っていた。
「え? え〜と……桐生君?」
  光は桐生月彦に対して、どうやら特別な思いは持ってないようだった。

◆解説
  光を探していたPCは全員登場、病室に戻ると光はすでに戻ってきている。どうやら、散歩に出ていただけのようだった。光は桐生月彦の事は同じクラスの同級生としか見ていない。PC4の事が実は好きだった……などとすると物語は複雑化して面白いだろう。PC達が光に話しかけても、月彦や響などのNPCが話しかけても、光は目に入っていないようにうわの空だ。レネゲイドチェッカーを持っているPCが居た場合、光の侵蝕率が微弱ながら少しずつ上昇している事がわかる。
  また<知覚>7の判定に成功した場合、窓から見える木に、血のように赤いコウモリが止まっているのを発見する。従者だとわかってしまって構わない。<射撃>7か、エフェクトを使った攻撃を加えるなら、従者はすぐに消滅する。
▼セリフ:桐生月彦
「あ、え〜〜と、まいったなぁ、はははははは」
▼セリフ:秋山響
「光ちゃん、さっき看護婦さんが言っていたけど、勝手に外に出ちゃ駄目だって」
▼セリフ:光
(響に)「………………」
(PC達)「うん……そうだね。わかった。うん……そうだね」

◆結末
  何か光の様子がおかしい気がするが、とりあえず素直に言うことは聞いているようだ。

■情報収集

◆フェイク・フェイスについて
<情報:UGN、裏社会>8
・FHのエージェントであり、現在K市に潜伏中。
・顔/声/体格を変える、記憶を奪う事ができ、他人に成りすます事が可能。
・衝動は飢餓であり、被害者を食べその人物に成り代わり仕事をこなす。
・PC3の事を相当恨んでおり、またその一件でUGNに対しても恨みを抱いている。

◆トゥインクル・マーダー
<情報:UGN、警察、裏社会、K市>7
・5日前からK市で多発している連続殺人事件。
・被害者は胸を一撃で貫かれ死亡、何か太い糸のようなもので貫かれて死亡している。瞬く間に殺されている事から、トゥインクル・マーダー<瞬く光の殺戮者>と呼ばれる。今日までで被害者は10人。
・UGNの関係者だけが殺されている。

◆UGN研究所・7日間の事件・盗まれた名簿について
<情報:UGN、WEB>6
・レネゲイド・ウィルスに関する研究、しいてはジャーム化の治療薬についての研究を行っている。
・7日前の事件は、ウィルス侵蝕抑制剤の定期的に使用している男性が、薬の抗体ができてしまい暴走してしまった。というのが真相。
・盗まれた名簿にはUGN関係者が記載されていたが、トゥインクル・マーダーの被害者と照らし合わせると、そのうち5人が研究所の北見班である事がわかる。

◆光
<情報:UGN>5
・UGNイリーガルであるPC1を兄にもつが、母親とともにレネゲイド・ウィルスについては何も知らない少女だった。
・母と共に襲われたとき、咄嗟に母親に庇われ致命傷を避ける。その後、現場に居合わせたオーヴァードのエフェクトにより治療を受けるが、その時にオーヴァードとして覚醒が確認される。
・母の死がよっぽど強烈だったのか、記憶除去装置も効かず、レネゲイド・ウィルスの真実を知る事となる。
・怪我は治ったが、オーヴァードの検査の為に今だに入院している。

◆桐生月彦
<情報:K市、噂話>4
・世話好きの姉と2人家族のちょっと不幸な身の上の少年。実はシスコンの気があり。
・光のことが好きである。
・実は光への片思いで、光は別になんとも思っていないらしい。

◆秋山響
<情報:UGN、K市>4
・UGNの研究員であり、PC2の恋人。近々結婚するつもりらしい。
・シンドロームはソラリス/エグザイルの支援系。

■トリガーイベント

●新たなる犠牲者(マスターシーン)

◆描写
夜、廊下を歩いていてふと気がつく、暗がりの先に誰かがいるような気がする。
声をかけて近づくが、そこには誰も居なかった。
確かに気配は感じたのだが……そう思った瞬間だった。一条の何かが胸を貫く。
  静まり返った廊下に、ポツリと声が響いた――「まだ復讐は終わらない」

◆解説:
  ここはマスターシーンである。プレイヤーには解らないことだが、オーヴァードに覚醒した光が、フェイク・フェイスに教えられたリストを元に、母親の復讐を進めている。その魔の手はついに秋山響にかけられた。

●退院の日(PC1)

◆描写
  オーヴァードの検査も終わり、今日の昼には光も退院できる事になった。
  だが、光の表情は優れない。家に帰りたくないのだろうか?

◆解説
  光の退院が決まり、朝から荷物をまとめるPC1。光はレネゲイド・ウィルスの衝動のせいで、ときどき虚ろな感じである。PC1が退院を不服だと発言するなら、すぐに退院日を伸ばす事は可能だと告げること。
▼セリフ:光
「家に帰っても……いつもみたいにお母さんが『おかえりなさい』って言ってくれないんだよね……」
「あ、大丈夫だよお兄ちゃん、もう平気」
「家に帰ったら、料理も掃除も全部私がやらなきゃいけないんだし! 元気ださないとね♪」

◆結末
  無理をしている。そうわかってしまうのは、長年一緒に過ごしてきた兄妹だからだろうか。
  それでも無理に笑顔を作っている光を見ると、母親の最後の言葉が思い起こされた。
――『光を……お願いね……』――
  思いに意識を任せた次の瞬間、大きな物音が上がり、病院(研究所)の一角から煙が上がっているのが窓から見えた。

●日常への希望(PC2)

◆描写
  所長からの至急の呼び出しに、キミは急いで研究所へと向かっていた。途中で響と合流すると彼女は突然キミの手を取って、歩みを止めた。

◆解説
  すでに秋山響は死亡しており、このシーン以降の響はフェイク・フェイスの偽者である。エフェクトは<擬態の仮面>で姿を真似、<異能の指先>で記憶を奪ったのだ。従者によって光を監視していたフェイク・フェイスは、マスターシーン「新たなる犠牲者」で光に殺された秋山の死体を、光が立ち去った後にすべて衝動に任せ食べてしまう。そして、見事に成りすましてPC3を陥れようとしている。
  ここで結婚の話を持ち出すのは、のちのちのアリバイ工作の為である。秋山響本人は、PC2と一緒にいたと印象つける目的である。ここでPC2の言ったセリフを覚えておき、ラスト戦闘前にフェイク・フェイスから語らせると、とてもPC2のPLは面白い事になるだろう。
▼セリフ:秋山響
「ねぇ……こんな時に言うのもなんなんだけどさ……でも、これからもっと忙しくなりそうだし……」
「いろいろあったけど、私達、ずっと一緒だよね……」

◆結末
「うん、全部終わったら、今度こそ2人で教会に行こうね」
  響がキミの手を引っ張って走っていく。
  なぜこんな時に、そんな事を言い出すのか、キミには解らなかった。
  もっとも、その思考はすぐに断ち切られる。大きな物音が上がり、向かっていた研究所(病院)の一角から煙が上がったのが見えたのだった。

●襲撃(PC5orPC4)

◆描写
  PC3、PC4、PC5、それに桐生月彦は研究所の廊下を歩いていた。この辺りは研究施設なので病院患者もおらず、静かなものだ。
  至急来てくれと所長から連絡が入り、今さっき他の仲間と合流した所だった。
「あれ? PC1?」
  桐生月彦が声を上げる。それは確かにPC1だった。

◆解説
  フェイク・フェイスのアリバイ工作である。ここで登場するPC1はフェイク・フェイスの作った従者である。PC達とそれとなく会話をした後、問答無用で攻撃を仕掛ける(データはフェイク・フェイスの従者を使用)。この戦闘の最初の範囲攻撃で、桐生月彦はPC4をかばって戦闘不能に陥る。
PC1とPC2は戦闘が開始されてから登場は可能である。ただし、光はもちろん来ないし、秋山響も「私は先に所長の所へ行く」と言って、こちらには来ない。
  倒されると<騒がしき行列>で退場する。それさえ見破られた時は、従者を血に解除して"あたかも"逃げたように演出する事。
▼セリフ:PC1(フェイク・フェイス従者)
「なんで焦っているんだい? 俺、わかったんだ…フェイク・フェイスの正体が」
「俺をはめたいんだろ? PC3……いや、フェイク・フェイス!! そうはさせるか! 先にお前を倒す!」
(正体がバレてから)「くっくっくっ、面白いなPC3! まずは小手調べだ!」
「ぐはッ! く、くそ……だが、まだやられるわけにはいかん!!」
▼セリフ:桐生月彦
「PC4……光ちゃんを……頼む……(気絶)」

◆結末
  PC1だったモノは、その体を溶かして空調の換気扇からスルリと逃げて行った。
気絶した桐生月彦を駆けつけたUGNの研究員にあずけ、とりあえずキミは所長に呼ばれた部屋へと向かった。

●班長北見の死(PC3)

◆描写
  研究所の所長に呼ばれた場所に来てみれば、そこでは北見健一が死亡していた。
  胸を細い何かが貫通した事が死因。一撃で…瞬く間に……トゥインクル・マーダーの仕業だ。

◆解説
北見健一がトゥインクル・マーダーによって殺されている。
PC2が前の戦闘シーンに登場している場合、先に向かった秋山響は、この場には来ていない。PC2が前の戦闘シーンに登場していない場合、秋山響は口元を抑え「ごめん」と言って部屋を出て行く、誰か追ってくるようなら「トイレだから」「一人にさせて」――と言って断る事。
死亡推定時刻は昨日の夜から朝にかけて、部屋に一人でいた所をやられたらしい。鍵を壊した跡は無いので、顔見知りの犯行か、空調から侵入したかの2択だとわかる。北見は几帳面なので、鍵のかけ忘れはまずしない事をPC2は知っていて構わない。
▼セリフ:研究所所長
「まさか彼がやられるとは、不意打ちだった……そうとしか思えません」
▼セリフ:秋山響
「ごめんなさい……私、絶えられない……」

◆結末
  なんとかしなくては……そう思った途端だった。スピーカーから呼び出しの音楽が流れて来た。
――ピンポンパンポン〜♪――
『お呼び出しを申し上げます。PC3様、PC2様、その他もろもろのUGNのお馬鹿様方、屋上で復讐ショーの開始です。急ぎ起こし下さい』
――ピンポンパンポ〜ン♪――
  その声はまさしくフェイク・フェイスの声だった。

※このシーンにPC1やPC4が登場していない場合、病院(研究所)のどこにいても、この放送は聞こえたと宣言する事。光や月彦はPC達に、そっちに行ったほうが良いと言う。また、どうしてもPC2が秋山響と一緒にいたいと言った場合(orPC1が光と一緒にいると宣言した場合)、全員まとめて屋上へ行く事とする。フェイク・フェイス的に重要なのはPC2を光に不意打ちさせる事なので、それさえできれば、どのような状態で屋上に集合しても構わないのだ。

◆クライマックス・フェイズ

●復讐の時

◆描写1
  屋上に出ると、そこには光が一人立っている。不思議そうにPC達に問い掛ける光。
「どうしたの?」

◆解説1
この光はフェイク・フェイスが擬態しているものである。また、今回は≪異能の指先≫を光に使ってはいない為、PCと質問応答をしていればボロが出る。
  ちなみに本当の光は<天使の外套><光の衣>を使って屋上の貯水タンクの上に立っている。
  光だと騙しきれなくなった、戦闘に入りそうになった、または「光を殺したな!」と断定された場合、光は邪悪な笑みを浮べて、秋山響へと姿を変え真相を話し出す。
▼セリフ:フェイク・フェイス
「楽しんでくれたかね、UGNの諸君。そして決着の時だPC3」
「この姿かい? ああ、私は最後に捕食した者の姿を取るのが癖でね。もっとも、捕食したのは私だが、殺したのは私ではないよ。ほら、君達が騒いでいたあの殺人者……トゥインクル・マーダーさ」
「私はおこぼれに預かったに過ぎない。資源のリサイクル……とでも言おうか」
「そうだった。キミ達との決着を着ける前に、彼女にも復讐を果たさせてあげねば。それが約束だったからな」

◆描写2
  フェイク・フェイスのセリフと共に、虚空から一条の光がPC2に向かって放たれた。
  貯水タンクの上に、蜃気楼のように光が姿を現す。その目は虚ろで常にブツブツと呟いていた。
「お兄ちゃん、お母さんが死んだのは、この人達(PC2を指差して)がおしゃべりしてて、ちゃんとジャームって人を監視していなかったせいなんだよ? 私は許せない」

◆解説2
光のPC2に対する不意打ちは、<光の弓>+<主の右腕>+<全知の欠片>でダイス6D、クリティカル7、攻撃力+9である。また、不意打ち扱いなので、PC2はクリティカルに+1のペナルティを受ける。
  フェイク・フェイスとPC達は5m程離れており、光とPC達も5m程離れている。フェイク・フェイスと光はそれぞれ別エンゲージなので注意する事。ここから戦闘に入る。戦闘中に会話を挟むことで、光の説得ができる可能性がある事を宣言しておくこと。
  光の説得には3つのポイントが存在する。

1、「そんな事をしてもお母さんは喜ばない」――母親を引き合いに出す事で光の衝動"妄想"が止まる。
2、「生きて、今まで行った罪を償うんだ」――生き残って罪を償う行為こそ、生きている者の責任だと説得すると、光は自暴自棄な考え方を改める。
3、「お前は1人じゃない」――母親は死んでしまったが、光には兄(PC1)がいる事、孤独では無い事を告げれば、光は押しつぶされそうになっている孤独感から解放されます。

  上記3点をすべてクリアすれば、光は攻撃の手を止めその場で崩れ落ちる。ただし、説得の途中で侵蝕率が100%を超えていた場合、残っている感情(衝動)のままにジャームと化し、以降の説得は無駄となる。
  ちなみにPC1が光を攻撃してしまった場合も、光はPC1を信じることが出来なくなり(光の衝動は"妄想"なので)、説得は不可能となる。

  戦闘で注意する点は、光がジャーム化、または説得されない限り、PC1にはなるべく攻撃しない事です。それはフェイク・フェイスにも言える事です。
▼セリフ:フェイク・フェイス
「さて、私はPC3のお相手をしようか……」
「おのれ……復讐叶わず……か」
▼セリフ:トゥインクル・マーダー(光)
「北見って男の人も、秋山って女の人も殺したの。あとはPC2さんだけなの……あなた達のせいで、お母さんは死んだの……あなた達はその責任を取るべきなのよ……じゃないと……お母さん…可哀相だよ……」
「お兄ちゃんも、お母さんが死んだのは、この人達のせいだと思うでしょ?」
「UGNなんて人たち……みんな大っ嫌い!」
(衝動のままに)「お母さんだけ死ぬなんて不公平だよ……だから、PC2さん達は死ななきゃ駄目だよ」(攻撃)
(母を引き合いに出す)「そうだよね……お母さんは喜ばないよね……」
(自暴自棄)「私はもう戻れないよ。だから、せめて最後まで終わらせて、私もお母さんの所に行くの」(攻撃)
(生きる事を説かれ)「わかってる! 死ぬのはただ現実から目を背けている事だって! でも!」
(孤独感)「家に帰って、お帰りなさいって言ってくれるお母さんはもういないんだよ! どんなに何をしてもお母さんは帰って来ないの! 私は……私は……真っ暗な家になんて帰りたくない!!!」(攻撃)
(一人じゃないと言う)「お兄ちゃん……私…私……ごめん、なさい……」

◆結末
  フェイク・フェイスが赤い煙となって消滅して行き、キミは横たわる光をそっと抱き寄せた。
「お兄ちゃん……私は……一人じゃないんだよね……」


■DATA:フェイク・フェイス

●シンドローム:ブラム=ストーカー/エグザイル
●コードネーム:フェイク・フェイス
●能力値  技能
【肉体】8 <白兵>4 <回避>2
【感覚】5 <知覚>2 <隠密>10
【精神】7 <意志>10
【社会】2 <情報:FH>2
【HP】30(80) 【イニシアチブ】17
●侵蝕率:150%(ダイス+6)

●取得エフェクト:
<血の従者>3、<血族>2、<忌まわしき砲弾>2、<鮮血の矢>2、<始祖の血統>2
<オールレンジ>2、<自在槍>2、<伸縮腕>2、<貪欲なる拳>2、<骨の武具>2、<ブラッドバーン>2
<騒がしき行列>2、<擬態の仮面>2、<異能の指先>2
<透過>2、<不死不滅>1、<ヴァイタルアップ>1

●コンボデータ
<オールレンジ>+<自在槍>+<伸縮腕>+<貪欲なる拳>+<骨の武具>+<ブラッドバーン>
  何所までも伸びる腕が、手刀のまま相手を貫く攻撃、<白兵>で判定し、ダイス+6個、クリティカル値8、攻撃力12、射撃距離まで攻撃可能(単体)。 ※また、最初のターンはメジャーアクションを使用して1体の従者を生み出す。ただしPL人数と戦術バランス、または光と全面戦闘をするかどうかなどの要員を見てから従者を生み出すかどうかは判断する。



■DATA:フェイク・フェイスの従者

●シンドローム:ブラム=ストーカー<従者>
●コードネーム:無し
●能力値  技能
【肉体】8
【感覚】8
【精神】8
【社会】8
【HP】30 【イニシアチブ】17
●侵蝕率:150%(ダイス+5)

●取得エフェクト:フェイク・フェイスと同じ

●コンボデータ
<鮮血の矢>+<忌まわしき砲弾>+<血族>
  複数のコウモリを刃物状にして飛ばす攻撃。<射撃>で判定し、ダイス13個、クリティカル値8、攻撃力+2、範囲に攻撃する。



■DATA:光

●シンドローム:エンジェルハイロウ/エンジェルハイロウ
●コードネーム:トゥインクル・マーダー
●能力値  技能
【肉体】1 <回避>2
【感覚】6 <知覚>1 <射撃>2
【精神】4 <意志>2 <RC>3
【社会】1 
【HP】10   【イニシアチブ】16
●侵蝕率:戦闘開始時(PC2への不意打ち終了時)50%
  71%〜90%:+1D
  91%〜95%:+2D
  96%〜99%:+3D
  100〜110:+4D、エフェクトLv+1
  111〜130:+5D、エフェクトLv+1
  131〜160:+6D、エフェクトLv+1

●取得エフェクト:
<天使の外套>3、<光の弓>3、<主の右腕>3、<点からの眼>1、<光速の剣>1、<全知の欠片>3、<光の衣>3、<ゆらめき>3、<スターダストレイン>1

●コンボデータ
<光の弓>+<主の右腕>+<全知の欠片>+<スターダストレイン>
  糸よりも少しだけ太い光線が無差別に対象を貫く攻撃、<RC>で判定し、ダイス6個(+侵蝕率修正)、クリティカル値7、攻撃力9、シーン全体の任意キャアクター対象。侵蝕率+14%。

<光速の剣>+<光の弓>+<主の右腕>+<全知の欠片>
  光より少しだけ太い光線が対象の胸を指し貫く攻撃、<RC>で判定し、ダイス6個(+侵蝕率修正)、クリティカル7、攻撃力9、単体攻撃。侵蝕率+10%。

<ゆらめき>+<全知の欠片>
 ふらふらしつつ攻撃を避ける技。ダイス7個(+侵蝕率修正)、クリティカル7、侵蝕率+5%。 ※光の説得が長引けは長引くほど、光の侵蝕率はUPし続け攻撃は激しくなる。100%を越えると説得が不可能になるので、常に侵蝕率をPCにばらしても構わないだろう。


◆エンディングフェイズ

●日常(PC1)

◆描写
光を高校に送っていくシーン。
または母のいなくなった家を光と明るく過ごしていく日常のシーン等が考えられる。

◆解説:
重要なのは、光の生死である。それによってはダークにもハッピーにもなるだろう。

●墓地(PC2)

◆描写
とある墓地に墓参りに来ている。墓標には秋山とある。
墓地から帰ろうとすると、隣接する教会から鐘の音が響いてきた。

◆解説:
恋人を失った悲しみを、まるで慰めるかのように、教会の鐘の音が響く。

●報告(PC3)

◆描写
「よくやったね! まさか休暇中にフェイク・フェイスの事件を解決してしまうなんて、さすがの僕もおどろいたよ」
「そういえば、まだまだ、休暇は残っていたよね? 今度は海外にいくのはどうだい?」
「ああ、休暇さ、今度こそゆっくりして来たらいい。」

◆解説
霧谷雄吾はまったくといって人使いが粗い、それでいて食えない男だ。また、任務が始まるのだろう。

●再び任務(PC4)

◆描写
とある廃ビルに向かって、桐生月彦と一緒に歩いている。オーヴァードがらみの新しい事件だった。
「よし! この任務が終わったら次こそ俺は告白するぞ!」
月彦の前向きな姿勢、これだけは見習った方がいいのかもしれない。

◆解説
事件が終わり、いつも通りの日常へと帰って来た2人。月彦は今だ光を諦めていないようだ。

●探偵は忙しく(PC5)

◆描写
新聞に目を通しながら、インスタントコーヒーを啜る。これが毎日の日課だ。この安い味も久々の気がした。
すると玄関のチャイムが鳴る。キミは新聞を置いてコーヒーを飲み干す。
どうやら、ゆっくりする暇は無さそうだ。

◆解説
  探偵の日常は忙しい。問題は仕事をえり好みできないという事だ。


◆アフタープレイ

●ダブルクロス 2nd p130を参照する。


◆NPC紹介

●英子(えいこ):PC1の母。家事は光に任せている事が多い、午前中はパートをしていた。

●秋山響(あきやま ひびき):K市UGN研究所の研究員でありPC2の恋人。オーヴァードである。

●北見健一(きたみ けんいち):K市UGN研究所のA班班長。カヴァーは医師である。非オーヴァードである。

●桐生月彦(きりゅう つきひこ):県立K高等学校に通う高校生であり、光のクラスメイト。UGNイリーガルであり、PC4とは友人である。年の近い姉がいるらしい。一人称は俺。

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