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第六猟兵TRPG
シナリオ

第六猟兵TRPG(4)
アックス&ウィザーズ=キマイラフューチャー=ヒーローズアース
シナリオ
『Once Upon a Dream』



■シナリオの概要

 事件は3つの世界で起こる。

 まず初めはキマイラフューチャー。大ヒットしているVRMMO内で死亡すると、現実世界でも死亡してしまう事件が発生。黒幕の怪人を倒して事件を解決する事となるが、猟兵の友人は事件と関係無く眠ったまま死亡したという。ゲーム内だけで生きている友人に話を聞くと、龍の夢を見て死の宣告を受けたと言う。その瞬間、猟兵達はヒーローズアースで起こる事件の予兆を視るのだった。

 予兆を視たのはグリモア猟兵も同じで、グリモア猟兵から予兆に関わるだろう事件の依頼について解決を頼まれる。これが2つ目の事件だ。

 眠る度にヴィランが起こす事件を予知してしまう女性ヒーローが、予知した事件を被害が出る前に解決して廻っていると言う。猟兵達は彼女に協力を申し出る。今度の事件はヒーローから特殊能力を失わせる弾丸が世間に広まるというものだった。ヒーローが無能力者となればヴィランの活動で世間は大混乱に陥る。彼女に協力し事件を解決すると、彼女は最後に自身へその弾丸を使って欲しいと申し出る。もう、ゆっくり眠りたいのだ、と。彼女は弾丸を使い能力を失う。ゆっくり眠りへと落ちる彼女だったが数日たっても彼女は起きず、そのまま死亡してしまう。

そして再度予兆を視る猟兵達、その予兆でキマイラフューチャーの友人が死んだのも、ヒーローズアースの彼女が死んだのも、運命龍の呪いのせいだと理解する猟兵達。そして、次に呪いが移るのは、アックス&ウィザーズの夢見の姫オーロラだった。

 最後の事件は夢見の姫オーロラをどうするか、だ。オーロラは呪われる寸前に、自身の状況を夢で視ており、猟兵達に自分ごと龍の呪いを封印する事を提案する。だが、それを聞いた国王は国中の騎士達に命じ猟兵達を止めようとする。もしくは、封印を拒み、この国に伝わる伝説の龍殺しの武器を生み出す儀式を行う手もある。ただし、それで龍のみを倒せる武器を生み出せる確率は50分の1、それは、あまりに低い賭けであった……。

 猟兵達は姫を封印するか、分の悪い賭けに出るか、選択を迫られるのだった。

■シナリオの背景

 遙かな昔、神と崇められた龍を激怒させ、呪いを受けた人物がいた。

 だが、その龍の呪いは当代のみで終わらず、呪われた人物と似た魂を持つ異世界の人物にまでも波及、その呪いを受けた人物は眠るように死に、対象が死ねば呪いはまた別の世界の似た魂を持つ者を呪うという、終わりの無い円環の呪いと化したのだった。

 円環の呪いを受けた者を助けようとした者もいた。だが、円環の呪いは消滅させる事ができず、さらに解除を試みれば対象と繋がった状態(物理的に)で呪いをかけた龍が具現化し襲いかかってくるだけでなく、具現化した龍を倒せば繋がった状態の対象も死に、再び呪いとなって別世界の似た魂を持つ人物へと移ってしまう……もう、この呪いに対し、人が為す術はなかった。

 こうして呪いは今も世界を廻っている。呪いを仕掛けし古の龍の名は、運命龍フォーチュンオブフェイト。永遠に続く死の宿命を告げる龍は、自身が滅んだ今も呪いとなって多様な世界を巡っている。

■ステージセッティング

●キャラクターの作成
▼PC? アックス&ウィザーズ出身。オーロラ姫に使える忠義の騎士。
 <アクシスコード:オーロラ姫を救う>
▼PC? 出自自由。神龍『不壊絲(ふえと)』を封印する使命を師匠から託された。
 <アクシスコード:神龍『不壊絲(ふえと)』の捜索>
▼PC? 猟兵として多様な世界でいくつもの事件を解決した事がある。
 <アクシスコード:友人ブライアンが死んだ原因を探る>
▼PC? 猟兵として多様な世界でいくつもの事件を解決した事がある。
 <アクシスコード:PC?の信頼を得る>

キャラクターの名前を決定し、各々自己紹介をして貰います。

■アクシスコード

●PC? 出身世界:アックス&ウィザーズ

 きみはアックス&ウィザーズにある龍討国ローズのオーロラ姫を護衛する騎士だ。
 だが、きみが守るべきオーロラ姫は、出生時に齢16で死ぬという予言を受けていた。
 きみはその予言を覆す方法を探し、猟兵として異世界を旅する。
 例えそれが、奇跡と呼ぶに等しい分の悪い賭けだとしても……。
 <アクシスコード:オーロラ姫を救う>



●PC? 出身世界:自由

 きみは戦闘を教えてくれた師匠から、ある使命を引き継いで欲しいとお願いされた。
 それは神龍『不壊絲(ふえと)』を見つけ出し討伐(封印)するという内容だった。
 彼が言うには、先祖が人助けをした結果、その龍を復活させてしまったらしく、
 それ以降、その後始末を使命としているが、もう次の引き継ぎ手がいないのだと言う。
 <アクシスコード:神龍『不壊絲(ふえと)』の捜索>



●PC? 出身世界:自由

 猟兵伝えでキマイラフューチャーにいる友人からきみ宛てに手紙が来ていた。
 『悪友なるPC?へ! 最近流行りだしたVRMMOがめちゃくちゃ楽しいんだ!
  ゲーム実況もいろんなヤツがバズりまくりだし、協力プレイもお勧めだ!
  猟兵の仕事さぼってうちに来いよ? 一緒にやろうぜ! 悪友のブライアンより』
 だが、きみがブライアンの家に行ってみると、そこで……ブライアンは死んでいた。
 <アクシスコード:友人ブライアンが死んだ原因を探る>



●PC? 出身世界:自由

 きみには捜し物がある。それが自身の目的であり、その為に猟兵を続けている。
 そんな中、アックス&ウィザーズのローズ国にいる夢見の姫の噂を聞く。
 夢見の姫に占って貰えば、ほぼ100%探しものが見つかると言うのだ。
 早速ローズ国を訪れたきみだったが、姫に占って貰うには信頼が必要との事だった。
 そこできみは一計を案じる事にする。姫に近しい護衛が猟兵だと言うので、
 まずはその猟兵の信頼を得て、姫様に面通しして貰おうと思ったのだ。
 <アクシスコード:PC?の信頼を得る>

■主要人物紹介

●『運命龍』フォーチュンオブフェイト
「我を滅ぼすことは不可能……我こそは円環にて永久なる存在なり!」

▼シナリオにおける立場と経歴、そして秘密
 遙かな昔、とある世界に生まれた神なる龍。
 善ぜも悪でもなく、ただ揺蕩うものであったが、ある時、強さを求める人間ーー求道者に挑戦され、その愚かな行為に怒り求道者を呪った。
 その後、神なる龍自身は寿命か事故か何らかの理由で死亡した。
 だが、龍が求道者に残した呪いは世界を飛び越え面々と受け継がれていく事となる。

▼外見、ロールプレイ、人称
 外見は東方に伝わる伝説の龍である。青暗い鱗を持っている。
 自分の事は「我」、他人の事は呼び捨てにする。常に上から目線で話す。

▼ユーベルコード
 運命龍フェイトオブフォーチュンとの戦闘では【ダブルコード】が常に発揮されます。2つ使用するユーベルコードのうち片方は常に≪死の宣告(レベル5Death)≫を選択します。

≪死の宣告(レベル5Death)≫
【シナリオ難易度が5の倍数の時、】【判定の成否に関わらず、】【対象のHPを1点減らし、その奪った生命力】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常のどれを重視するか選べる。

≪変化の時(トランス)≫
 戦闘力が増加する【物理攻撃無効の肉体を持つ鋼鉄龍】、飛翔力が増加する【物理攻撃以外を無効にする能力を持つ天空龍】、脅かせ力が増加する【事で自身を見た対象を狂気表送りにする混沌龍】のいずれかに変身する。

≪天命延命(リバース・ライフ)≫
【真の姿】に変身する。変身の度に自身の【首とシナリオ難易度の現在値】の数と身長が2倍になり、負傷が回復する。  ※≪天命延命≫はシナリオ難易度50以下になったら使用可能

特殊≪円環の呪い(メビウス・オブ・デッド)≫
 命中した【消滅不可の呪いが対象を眠ったまま殺し、そ】の【対象が死亡した際、別世界の似た魂を持つ者】が【この呪いを引き継ぐ。解除時は呪いが運命龍】に変形し、対象に突き刺さって抜けなくなる。

【ダブルコード】ユーベルコードを2つ使用。
猟兵がチャレンジの成功率を得るには、プレイングで両方に対応しなければいけません。

▼元ネタ
 無し。

※狂気表
01〜10:暴力衝動 :プレイング時に必ず暴力を用いなければならない。
11〜19:五感喪失 :視覚聴覚触覚味覚嗅覚を全て失う。
20〜28:偏執狂  :どこからかアイテムを即座にひとつ獲得し、
          プレイング時にそれを必ず用いらなければならない。
          他のアイテムや技能は使えなくなる。
29〜37:人格破壊 :まるで別人のようになり、成功率の決定時に「キャラクター」を
          得られなくなる。
38〜46:幻覚A  :巨大な白い綿飴と戦う為のプレイング以外は、成功率が−30%される。
47〜55:幻覚B  :蜂の群を追い払う為のプレイング以外は、成功率が−30%される。
56〜64:幻覚C  :愛する人とやむをえず殺し合う為のプレイング以外は、
          成功率が−30%される。
65〜73:絶叫   :恐怖の呼び声が止められず、騒音によるペナルティを常に負う。
74〜82:幼児化  :精神が幼稚園〜小学生レベルに低下する。
          プレイングもそれを前提としなければならない。
83〜91:対人恐怖症:人間に恐怖するようになり、成功率の決定時に
          「コンビネーション」を得られない。
92〜100:記憶喪失 :戦闘能力以外の記憶を全て失い、成功率の決定時に「冒険・日常」を
           得られなくなる。



◇◇◇◇◇◇アックス&ウィザーズ◇◇◇◇◇◇

●『夢見の姫』オーロラ・ローズ
「夢を視たのです……先見の、そう、未来の夢を……」

▼シナリオにおける立場と経歴、そして秘密
 アックス&ウィザーズ世界にある龍討国ローズのお姫様。一人娘。
 生まれた時に16歳になると死んでしまうとの予言を受けており、国を挙げてその原因を取り除こうとしているが原因が解らないままもうする16歳の誕生日を迎える。  何か捜し物があると夢でどこにあるか正夢を視る能力があり、周辺諸国でも有名な夢見の姫と呼ばれており、オーロラ姫の夢見の力を政治的に利用した事もある。  オーロラはこの能力を出来るだけ人々の為に使おうと考えており、なるべく1日に1人、捜し物や探し人がいる者の願いを聞き受け、夢占いをするようにしている。ただ、その希望者が後を絶たない為、その選別に姫直属の騎士や文官が日々苦労している。
 夢見の力は猟兵として覚醒した故の力であるが、猟兵としての活動はしておらず、PC?以外に自身が猟兵である事も伝えていない。  自身の未来を予知しても(運命龍の呪いを知っても)、出来るだけ自分が助かるより誰かが傷つかない未来の為に行動してしまう。これは小さい頃から16歳で死ぬだろう運命を受け入れ、それまでにどれだけ周りを幸せにできるかを信条に生きてきたオーロラだからこそである。

▼外見、ロールプレイ、人称
 年齢は15歳(もうすぐ16歳)である。
 太陽のような金髪、バラのようにほのかに赤い唇、青いドレスを好んで着る。
 自分の事は「私(わたくし)」、他人の事は「〜様」、近しい人物や近衛の騎士などは呼び捨て。ですます口調で丁寧なしゃべり方をする。

▼ユーベルコード
≪Once Upon a Dream(いつか夢で)≫
【対象が捜し物を本気で求める想いの強さ】から、対象の【捜し物を見つける手がかりを得る】という願いを叶える【予知夢を自分が見る状態になる香水】を創造する。[予知夢を自分が見る状態になる香水]をうまく使わないと願いは叶わない。

≪Awakening Kiss(目覚めのキス)≫
 対象のユーベルコードに対し【(または呪いに対し)、呪い解除の祈り】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。

≪Sleeping Beauty(眠れる森の美女)≫
【オーロラが歌】を披露した指定の全対象に【HPを1点回復させ、諦めない不屈の】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。

▼元ネタ
 眠れる森の美女のオーロラ姫がモデル。ユーベルコードの≪Once Upon a Dream(いつか夢で)≫は映画のテーマ曲。

●『王様』ステファン・ローズ
▼シナリオにおける立場と経歴、外見、ロールプレイ、人称
 オーロラ姫の父親。龍討国ローズの現王様。
 ほっそりした体型でいつも胃が痛い。黒髪で黒い口ひげ。
 かなりの心配性であり、特に1人娘のオーロラには大変甘い。

▼元ネタ
 眠れる森の美女のオーロラ姫の父、ステファンがモデル。

●『王妃』リア・ローズ
▼シナリオにおける立場と経歴、外見、ロールプレイ、人称

 オーロラ姫の母親。龍討国ローズの現女王。
 オーロラ似の美しい女性だが、どこか余裕がある。金髪はティアラと共にアップに。
 肝の据わった人物であり、王のステファンより王様らしい性格。

▼元ネタ
 眠れる森の美女のオーロラ姫の母、リア王妃がモデル。

●龍討国ローズ騎士団
「我等、龍を討伐せし勇敢なりしローズの騎士なり!」

▼シナリオにおける立場と経歴、外見、ロールプレイ、人称
 龍討国ローズの騎士団。忠誠心が高く、勇猛果敢で知られる。
 王の命令(かつオーロラ姫を守る為)なら、命を賭して戦いを挑んでくる。

▼外見、ロールプレイ、人称
 一人称は「我」、〜である、であろうか、であるぞ、と自分たちを鼓舞するように話す。
 龍を絡め取る茨の蔦の紋章を胸に刻んだ鎧や盾、剣を持つ。

▼ユーベルコード
≪サクリファイス・チャージ(仲間の犠牲の上に!)≫
 自身の【仲間(死の覚悟で敵に突撃する)1人】を代償に、【問答無用で対象のHPを1減らす。そして魂】を籠めた一撃を放つ。自身にとって仲間1人を失う代償が大きい程、威力は上昇する。

≪サクリファイス・ナイト(友の屍を越えていけ!)≫
 自身の【仲間(死の覚悟で敵に組み付く)1人】を代償に、【仲間諸共敵を倒す覚悟を持った涙の騎士】を戦わせる。それは代償に比例した戦闘力を持ち、【問答無用で対象の出目を+30し、ランス】で戦う。

≪コール・オブ・ローズナイツ(ローズ騎士団、ここに参上!)≫
 自身が戦闘で瀕死になると【使用可。シナリオ難易度を+50し、仲間】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。  ※瀕死=シナリオ難易度50以下になったら使用可能

▼元ネタ
 眠れる森の美女のオーロラが農家の娘として育てられた際の名前ブライア・ローズより。

◆龍討国ローズ
 アックス&ウィザーズの山岳地帯にある王国。
 初代の建国王が、山に巣くっていた龍を殺竜武器で倒した事から龍討国と呼ばれている。
 建国王は山奥にある伝説の殺竜武器精錬場にて、自身の剣を殺竜武器に昇華したと言われており、初代が使ったとされる殺竜武器は、今も城の地下に保管されていると言われる。
 龍を絡め取る茨の蔦の紋章が龍討国ローズの紋章。

▼元ネタ
 眠れる森の美女のオーロラが農家の娘として育てられた際の名前ブライア・ローズより。

◆リラ山脈と、殺竜武器精錬場の3妖精
 龍討国ローズの存在する山岳地帯の最奥に位置するリラ山脈。
 そのどこかに3人の妖精が守護する殺竜武器精錬場があると言う。
 3人の妖精はフローラ、フォーナ、メリーウェザーという女性達で、もし精錬場に辿り着く勇者がいた場合、とても歓迎してくれる。 ちなみにフローラ(赤い服)は美しさ(物理)を司る妖精で、3人のリーダー、メリーウェザーとはよく喧嘩をする。
 フォーナ(緑の服)は歌声(魔法付与)を司る妖精で、おっとり性格で涙もろく、料理好きだが料理下手である。 メリーウェザー(青い服)は呪い(特殊能力)を司る。太っており不平不満が多く怒りん坊である。

▼元ネタ
 眠れる森の美女に出て来る森でオーロラを育てる3人の妖精(フローラ、フォーナ、メリーウェザー)と、バレエ版にて善を現すリラの精、が由来。

◆龍討の魔封剣ソーンパレス
 龍討国の初代建国王が自らの剣を殺竜武器精錬場にて昇華させた伝説の武器。
 トドメの際に特殊能力を使うと『封印』する事が可能。茨の意匠が施された片手剣。

▼元ネタ
 眠れる森の美女に出て来る茨の城より。

◆アックス&ウィザーズ
『アックス&ウィザーズ』、解りやすい剣と魔法と竜が存在する中世の西洋風ファンタジー世界です。滅びた古代帝国・ダンジョン・モンスター、よくあるファンタジー世界の冒険者達が主役の世界となります。



◇◇◇◇◇◇キマイラフューチャー◇◇◇◇◇◇

●『先読みの』ブライアン
「俺っちに掛かればどんなゲームもイチコロよ! 見よ、ゲームで鍛えた先読みの力!」

▼シナリオにおける立場と経歴、そして秘密
 キマイラフューチャーの南国リゾート島で暮らすテレビウムの少年。
 ゲーマーであり、様々なゲームを行い、時にゲーム実況をアップしている。
 悠々自適の1人暮らしで、リアルの友達は少ないがゲーム内の友人は多い。
 リアルで食べたり寝たりが無駄な時間と思っており、可能なら24時間ずっとゲーム内で過ごして生きていきたいと夢見ている。

▼外見、ロールプレイ、人称
 11歳のテレビニウム。
 自分の事は「俺っち」、他人の事は基本的に呼び捨てだが、やっているゲームによっては「〜選手」や「〜ハンター」などコロコロ変わる。  口調は基本的に陽気で砕けており、いつもテンション高め。暗いことも笑い飛ばす。

▼元ネタ
 眠れる森の美女のオーロラが農家の娘として育てられた際の名前ブライアより。

●『エビル怪人』ジョー
「我こそは邪悪、不吉、悪事の象徴! エビル怪人ジョーである!」

▼シナリオにおける立場と経歴、そして秘密
 VRMMOモンスターハングオーバーを流行らせた張本人。
 ゲームにハマった人はゲームに魂を食われる。
 という流言を信じて、この計画を立てた。
 あまり頭は良くない。食い意地が貼っており罠でも肉を食べてしまう。
 自身が登場して人々を殺す事は優先していない。逃げ惑う人を見るのは好き。
 実は肉体は死亡しており、ゲーム内でしか生きていけない状態になっている。

▼外見、ロールプレイ、人称
 頭部と手足は肉食恐竜のそれで、尻尾もある。体長20m、全高6m。
 ノリがよく、頭が悪い。すぐ騙される。すぐ怒る。そんな解りやすい怪人。
 自分の事は「俺様」、他人の事は呼び捨てにする。笑い声は「ガハハ」。

▼ユーベルコード
≪なぎ払いブレス(頭を上げて振りかぶる)≫
【対象の判定の出目を±1or0する。また炎】が命中した対象を燃やす。放たれた【黒い】炎は、延焼分も含め自身が任意に消去可能。

≪噛みつき攻撃(左右に頭を振り連続で噛みつく)≫
【対象の判定の出目を±1or0する。また顎】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。

≪怒り状態(古傷が開き凶暴性が高まる)≫
【対象の判定の出目を±1or0する。また体】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。

▼元ネタ
 無し。モンスターハンターのイビルジョー。

◆VRMMOゲーム『モンスター・ハングオーバー』
 キマイラフューチャーで爆発的ヒットを呼んでいるVRMMO。通称モンハン。
 専用のカプセルに入って自身を少しだけ弄ったアバターで遊ぶ。
 舞台は現実世界とリンクしており、そこにモンスターが現れるのでそれを狩るゲーム。
 ただし、モンスターは最初に酒をぶつけて酔わせないと基本倒せず、また、狩りの途中でアバターが勝手に酒を飲む事があり、それが強制失敗を引き起こす(ゲーム的に事故を引き起こす)のが盛り上がる要素の1つであり大惨事となりやすい。この不条理な二日酔い(ハングオーバー)によってゲーム実況動画は大盛り上がっている。  ゲームにハマって初級からスタートしG級までランクをあげる事ができるが、ランクが上がるにつれて肉体から魂が抜けだし、G級までくると完全に魂のみが切り離される。そうなるとゲーム内で死亡した場合、現実でも死亡してしまう。この仕組みがある為、怪人ジョーは自身が人々を殺す事を重要視していない。

▼元ネタ
 モンハン……。

◆キマイラフューチャー:イカした未来でハシャごうぜ!
 この世界は人類滅亡後の地球(?)らしき惑星で、人類の残したポップなサイバーパンク都市に、なんでか生き残ったキマイラ達が楽しく暮らしています。惑星全てが都市リゾート化しており、好きな場所に住め、都市の適当な壁をコンコンすると何故か食料やら衣類やら道具やらが出て来る為、食事にも物にも不自由しないとても平和な世界であり、住民はアーティストになって何らかの動画をアップして楽しく暮らしています。
 ただ、時折『怪人』と呼ばれるオブリビオンが現れてキマイラ達を襲って来るのだけは困りもので、キマイラ達は怪人が出るとさっさと逃げ出します。最近、猟兵というヒーロー(キマイラ達からすると猟兵はヒーローという認識)が現れ、怪人をやっつけてくれる為、猟兵達はこの世界の住人に大人気です。
 イカした未来でハシャごうぜ!――それが、キマイラフューチャーでの冒険となります。



◇◇◇◇◇◇ヒーローズアース◇◇◇◇◇◇

●『マレフィセント』タリア=デビ
「何を言っているの? わたくし、ただ見ているだけなんてできないわ?」

▼シナリオにおける立場と経歴、そして秘密
 ヒーローズアースの高級住宅都市ユッセに済むマダム。
 すでに旦那は他界しており、メイドのディアナと大きな屋敷に2人で住んでいる。
 ユーベルコード≪正義の信託(クラインレビン)≫により、
 眠ると危険な事件の予知夢を見てしまう事から、小さな頃からほとんど寝ていない。
 今となっては数年間寝ない事も可能だが、血走った目と酷い隈は隠しようがない。
 皮肉屋で自分で動くより他人を動かす事を常にする性格だが、正義感は強い。
 自身の目の前で起こる不幸を見て見ぬ振りは出来ない。
 その時は自身の身を顧みず、誰より先に動いてしまう生粋のヒーローである。
 ヒーローとしての姿は黒く捻れたツノを生やした黒い魔女である。
 ≪正義の信託(クラインレビン)≫により、事前に悪の事件を潰すが、
 結果として何も起こってない場所に被害を出す為、世間からはヴィランと思われている。

▼外見、ロールプレイ、人称
 80歳の人間の女性。白髪をアップにしており上品さが漂う。
 血走った目と酷い隈を隠すために常にサングラスをしている。
 ≪正義の信託(クラインレビン)≫により太陽光が嫌い。
 自分の事は「わたくし」、他人の事は基本的に呼び捨てだが、気に入った相手は「小娘」や「小僧」、あだ名などで呼ぶ。
 口調は基本的に社交界の婦人のように上品で上から目線。

▼ユーベルコード
≪正義の信託(クラインレビン)≫
 自身の【眠る際、自動的に安寧なる眠り】を捨て【ヴィランが起こす事件の予知夢を見る魔女】に変身する。防御力10倍と欠損部位再生力を得るが、太陽光でダメージを受ける。

≪黒翼の竜巻(ホロウナイト)≫
 レベル×100kmで飛翔しながら、自身の【黒い翼】から【無数の黒い竜巻】を放つ。

≪魔女の怒り(マフェフィセントレイジ)≫
【指先】を向けた対象に、【四大精霊に属する各種魔法】でダメージを与える。命中率が高い。

▼元ネタ
 眠れる森の美女の原書である「日と月とターリア」の主人公ターリアの名前より。

●ディアナ・ブロー
▼シナリオにおける立場と経歴、外見、ロールプレイ、人称
 タリアに使えるメイド。人間の女性27歳。
 家事全般が得意だが、基本的に気が利かないのでタリアにいつも怒られている。
 だが、根が図太いのか時々タリアに言い返し口げんかをしている。
 「タリアさんのような我が儘婆は自分がついてないと何も出来ずにすぐ死ぬから」
 と、喧嘩して出て行けと言われても、結局タリアの身の回りの世話をする。
 タリアの≪正義の信託(クラインレビン)≫の事も、その苦悩も全部知っている理解者。

▼元ネタ
 眠れる森の美女のマレフィセントのペット、カラスのディアブロが元ネタ。

●『邪妖精』カラボス
「うふふふふっ、この棘の弾丸を使えば、どんなヒーローも一般人ってワケ?」

▼シナリオにおける立場と経歴、そして秘密
 ヒーローズアースの高級住宅都市ユッセで活動するヴィラン。
 カラボスは毒の花を栽培、研究、販売するヴィランだった。
 だが、偶然作られた黒棘薔薇の棘に、異能の力を打ち消す効果がある事を発見。
 カラボスはさらに研究し、撃ち込む事で異能の力を打ち消す銃弾を開発する。
 もうすぐ、黒棘銃弾(ブラックソーンバレット)の生産が確立される予定である。
 武器は薔薇の蔓を束ねたトゲトゲの鞭『黒薔薇の鞭』。

▼外見、ロールプレイ、人称
 20代の強化人間、女性。赤い長髪と緑のミニスカートドレス。
 自分の事は「私」、他人の事は「あなた」、または呼び捨て。
 普通の口調だが、時々語尾がカタカナになる。

▼ユーベルコード
≪黒棘銃弾(ブラックソーンバレット)≫
 【銃から発射された黒棘銃弾】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。

≪黒棘散弾(ブラックソーンバースト)≫
 対象のユーベルコードに対し、【黒棘銃弾】を放ち、相殺する。事前にそれを見ていれば成功率が上がる。

≪黒薔薇の鞭(ブラックソーンウィップ)≫
 自身が装備する【黒薔薇の鞭が無限に伸び、鞭の棘】から【対象のユーベルコードを封じる呪詛】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【この戦闘中はユーベルコード封印】の状態異常を与える。

▼元ネタ
 眠れる森の美女のバレエ版の魔女、邪悪な妖精カラボスより。

◆黒棘工場のグーン達
「カラボス様の為に……ブヒブヒ」

▼シナリオにおける立場と経歴、外見、ロールプレイ、人称
 邪妖精カラボスに使えるブタのバイオモンスター。
 皆同じ外見をしており、十数人存在する。
 今は黒棘銃弾生産工場にて黒棘銃弾の生産と、原料の黒棘薔薇の生産に従事している。
 カラボスによって変異された存在のため、カラボスの命令は絶対で死すら厭わない。

▼元ネタ
 眠れる森の美女のバレエ版のカラボスの部下、鎧を来た豚達グーンが元ネタ。

◆高級住宅都市ユッセシティ
 ヒーローズアースにあるとある街。供給住宅都市と呼ばれるだけあって、住人は金銭に余裕のある者達ばかりがいる。犯罪率は高くないが、犯罪時に金銭が大きくかせげる為、犯罪率はいつになっても0に近づかない。

▼元ネタ
 眠れる森の美女の城のモデルとなったユッセ城より。

◆ヒーローズアース:ヒーローとヴィランの世界
『ヒーローズアース』は現代地球に似ていますが、ユーベルコードを操る「ヒーロー」と「ヴィラン」が存在し人々に知られている世界です。この世界では過去の凶悪なヴィランや正義を歪められたヒーロー達がオブリビオンとして蘇り世界を破滅させようとしています。

キマイラフューチャーの事件の時系列

▼ブライアン、キマイラフューチャーに来ていた猟兵にエミ宛ての手紙を託す
▼G級の廃プレイヤー達でゲーム内で死亡したメンバーがログアウトできなくなる。
 (ゲーム内で死亡した際、現実世界の肉体も死亡してしまった為)
▼乱入モンスターのエビルジョーのうち会話可能な希少種の噂がゲーム内で流れる。
 (エビル怪人ジョーがゲーム内にログインして暴れ始めた為)
▼エビル怪人ジョー、廃人認定レベルでゲーム内で行動、結果、運悪く討伐される。
 (結果、現実世界の肉体が死亡し、エビル怪人ジョーはゲームから出れなくなる)

●<約1か月前>●
▼ブライアン初めてモンスターにやられる(ゲーム内で死亡する)。
▼ブライアンG級になる。
▼ブライアン、運命龍がどっかに行く夢を見る。
 (このタイミングで現実のブライアンの肉体が死亡、結果、ログアウトできなくなる)
▼ブライアン、ゲームからログアウトできない事に気が付く。

●<約1週間前>●
▼エミが知り合いの猟兵から、ブラインからの手紙を渡される。

●<現在>●
▼グリモア猟兵がキマイラフューチャーの事件を予知→猟兵へ依頼を出す。
▼猟兵達、キマイラフューチャーでモンスターハングオーバーのゲームにログインする。

■シナリオ本編

●キャンペーン『いつか夢で』
 ※冒頭1〜5は、通常のTRPGのようにプレイしても良いし、箇条書きの情報として口頭で簡略化した情報のみをPLに伝えても良い。もちろん、前者の方が感情移入は深くなるだろうが、セッション時間等と相談した方が良いだろう。

◆冒頭1:忠義の騎士(PC?)
 きみはアックス&ウィザーズにある龍討国ローズのオーロラ姫を護衛する騎士だ。
 だが、きみが守るべきオーロラ姫は、出生時に齢16で死ぬという予言を受けていた。
 きみはその予言を覆す方法を探し、猟兵として事件を解決しながら異世界へ今日も行く。
 そろそろ猟兵としての依頼を受けようと、きみはオーロラ姫に前で報告を行っていた。

「PC?、あなたが我が国の騎士としてだけでなく、私の運命を変える方法を探す為、冒険者としても身を削ってくれている事はよく知っています。此度の報告も、また、旅に出るという話なのでしょう?」

「私が16の誕生日を迎える日に死に至るというお告げが下され、はや15年余り……予言の日まであと数ヶ月です……お父様やお母様もほうぼうに手を尽くしてくれましたが……結果は……」

「夢見の姫と呼ばれるほど、私の夢占いの能力は強いです……でも、肝心の自分の、死の運命を回避する方法だけは何度占っても見付ける事ができません……」

「PC?、あなただけは知っているはず、私もあなたと同じ特別な冒険者であるという事を。だから、最後の数ヶ月ぐらい、あなたと共にいろいろな世界を旅して廻ってみたい……だから、もう私を救う方法など探さず、私の最後の我が儘を聞いてはくれませんか?」

「(PC?が断る)そう……ですが、わかりました。それでは、せめて無事に帰ってきて下さい。そして、また、別の世界の物語を、私に教えて下さいな。せめてものそれが、私の楽しみなのですから」

「(PC?が一緒に行こうと言う)……ごめんなさい、死期が近づいているせいで、少し弱気になりました……大丈夫、あなたはきっと私を救う方法を見付けてきてくれる。信じてます、PC?」

 <アクシスコード:オーロラ姫を救う>

◆冒頭2:それは約束(PC?)
 猟兵として覚醒したばかりの頃、きみには戦い方を教えてくれる戦闘の師匠がいた。
 その日は、師匠と何度目かの一緒の依頼で、ちょうど野営地で焚き火を囲んでいる時だった。

「PC?、もうお前さんに教える事は無いな。あとは我流でやっていけば十分だ」

「なーに、相手は古今東西のオブリビオンだ、いろんな世界を周り、いろんな相手とやり合えば、自然と自分にあった戦い方になっていく。基礎の所は十分もうだ」

「しかし、こうやって誰かに戦い方を教えるのもお前さんで最後かな……わしも十分歳を取った。これ以上、猟兵としての仕事を続けるのも難しい……潮時、というヤツだ」

「PC?、最後の弟子として、1つ、わしの頼みを聞いてくれんか?」

「実はな、わしの一族は代々とある龍を倒す事を使命としておるのだが、その使命をお前さん、引き継いではくれまいか?」

「無論、お主がやるべき事をやってからで良い……その目的を達して、ふとやる事がなくなったと思ったのなら、この老いぼれの願いを思い出して欲しい」

 師匠が言うには、先祖が善意から人助けをした結果、その龍を復活させてしまったらしく、それ以降、先祖代々その龍を見つけ出し、討伐、または封印する事を使命としているとの事だった。

「そうそう、その神龍の名前だが、壊絲(ふえと)と言う龍だ。だが、どんな龍でどこにいるのか……」

「1つだけ解っている事は、この36の宇宙のどこかの世界にいる、という事だけでな……どの世界にいるかすら解っておらんのだ」

「ふふふ……しかし、最後に良い弟子に恵まれてわしは幸運だ。頼むぞ、PC?よ」

 <アクシスコード:神龍『不壊絲(ふえと)』の捜索>

◆冒頭3:キュマイラフューチャーの依頼(PC???のみ)
 ころころと背景が多様な世界の景色を映し出す小さく特殊な世界グリモアベース。
 その一角で、グリモア猟兵の四華森・花(しかもり・はな)は集まった猟兵達にお辞儀をする。

「皆さん、集まって下さってありがとうございます。今回、ご説明する依頼はキュマイラフューチャーで起こっている謎の不審死事件についてです」

 花が言うには、キュマイラフューチャーでVRMMOゲームをプレイ中、ゲーム内で死亡すると現実世界でも死んでしまうという事件が起こっていると言うのだ。

「1つだけ予知の範囲で解っている事があります。それは、現実世界でこの事件につて調査しても真相には辿り着けないようなのです」

 つまり、問題のゲームを見付け、そのゲーム内に参加し、ゲーム内で事件の調査を行う必要がある、という事だ。
 そうして説明を終えると、グリモア猟兵はきみ達をキュマイラフューチャーへ転移するよう、グリモアを輝かせ始めるのだった。

◆冒頭4:夢見の姫(PC?)
 きみには捜し物がある。それが自身の目的であり、その為に猟兵を続けている。
 そんな中、アックス&ウィザーズのローズ国にいる夢見の姫の噂を聞く。
 夢見の姫に占って貰えば、ほぼ100%探しものが見つかると言うのだ。
 そして、早速ローズ国を訪れたきみだったがのだが……。

「帰れ帰れ、オーロラ姫の夢見の力は、お前のような汚らしい冒険者がおいそれと依頼できるものではないのだ。なんせ、他国の貴族様方ですが、順番待ちの状態だからな!」

 この国ーー龍討国ローズは、初代国王が伝説の山で竜殺しの武器を作り、その武器を使ってドラゴンを殺した伝説があると言う。きみが竜殺しの英雄なら謁見も可能そうだが、今からドラゴン退治はいくらなんでも無理がある。さてはて……。

「おい、あまりにしつこいようなら騎士であるPC?様にご報告するぞ!」

(別の門兵)「いや、PC?様は異世界への冒険に旅立ったばかりのはず……」

「そ、そうか……と、兎に角、だ。帰れ帰れ!」

 姫に占って貰うには特別なコネや信頼が必要のようだ。
 先ほど門番が口を漏らしていたPC?なる者、異世界との事から同じ猟兵であるだろう。
 そこできみは一計を案じる事にする。姫に近しい護衛が猟兵だと言うので、
 まずはその猟兵の信頼を得て、姫様に面通しして貰おうと思ったのだ。
 そして、きみはグリモアベースにてPC?を知らないかと聞いて周り、やがてーー。

「ああ、PC?ならホラ、ちょうどグリモア猟兵達と依頼でどこかの世界に出発する所みたいだぞ」

 見れば世界移転を行おうとしているグリモア猟兵と、その周囲に集まった猟兵達がいた。
 きみは慌ててグリモア猟兵に声をかけ、同じ依頼を受けるようにする。

「それではPC?さん、PC?さん、PC?さん、PC?さん、依頼の解決と皆さんの無事を祈っていますね。宜しくお願い致します」

 そしてきみは他の猟兵達と共に、ろくに依頼の内容も聞かず、その世界へと転移したのだった。
<アクシスコード:PC?の信頼を得る>

◆冒頭5:友人からの手紙(PC?)
 きみがキュマイラフューチャーでの依頼を受けたのには理由があった。
 つい最近、知り合いの猟兵から手紙を受け取ったのだ。それはキュマイラフューチャーにいるきみの友人、ブライアンからの手紙だった。

 『悪友なるPC?へ!
  最近流行りだしたVRMMOがめちゃくちゃ楽しいんだ!
  ゲーム実況もいろんなヤツがバズりまくりだし、協力プレイもお勧めだ!
  猟兵の仕事さぼってうちに来いよ?
  ひと狩り行こうぜ!
  悪友のブライアンより』

 世界を飛び回る猟兵たるきみへの連絡手段はごくごく限られている。そこまでしてきみへ手紙を送ったという事は……。
 それほど楽しいゲームという事だろう。
 そうして、ちょうど発生していたキュマイラフューチャーの依頼を受け、その足で友人宅へとやって来たきみが見たのは……。
 VRMMOゲームへの没入装置である巨大カプセルの中に入っている友人ブライアンの、死んだ姿だった。
 カプセルに表示されるプレイヤーのヴァイタリティを表示する画面は、0が並び、脈拍も無くなっていた。
 どうやら、彼はゲームをしたままカプセルの中で死んでいるらしかった……。
 <アクシスコード:友人ブライアンが死んだ原因を探る>


●第1話『モンスターハングオーバー』
シナリオフレーム:オリジナル<冒険→集団戦→ボス戦>
1章:初心者ハンター/難易度115
2章:Gランクを目指して/難易度230
3章:エビル怪人ジョー/難易度235

◆シナリオの内容:
▼1章:初心者ハンター/難易度56
 PC?がブライアン邸に皆を集める。
 ブライアンが接続しているゲームはVRMMO『モンスターハングオーバー』、通称モンハンというゲームであり、ブライアンの机の上に出しっぱになっているゲーム雑誌を見るに、キュマイラフューチャーで大ヒット中のゲームらしい。
 このゲームは専用のカプセルに入って行うVRMMOであり、自分に似たアバターで架空の現実世界を舞台に、襲い来るモンスターを倒すゲームとの事だった。  ブライアン邸には、友人達と協力プレイする用のカプセル4つが並んだ部屋と、自室(ブライアンが使用中のままのカプセル1機と、予備のカプセル1機)の2部屋がある。  さて、どのカプセルを使ってゲームにログイン(入る)しようか……。

 ゲームに入ると以下のような状況となる。
・アバターは自分とほぼ変わらない。武器はそのままだが防具は布の服になっている。
・HPが1である。
・舞台はブライアン邸があったリゾート島のまま。違いとして住人がいなくなっている。
・ところどころ草食動物モンスターが群で平和に歩いている。
・アイテムに『ソーマ』というドリンクが追加されている。
・ブライアンの予備カプセルからログインした場合、鎧が豪華でHPが3のままである。
・ゲーム内でゾロ目を振ったらイベント発生なので言って下さい。
 と、ある程度状況を理解した所で、声を掛けられる。ブライアンだ。

「よぉ! PC?! 遅かったじゃないか!」

「(死んでる事を伝える)いやー、ログアウトできなくなったとは思ったんだよな」

「俺っちと同じくログアウトできなくなった奴等、何人か知ってるぜ?」

 と、急に緊迫した音楽が流れ出す。
 巨大イノシシ(モンスタービックボア)が現れる。
 ブライアンが酒(ソーマ)を巨大イノシシに投げつける。

「ほら、他の皆も早く投げて! ソーマを使わないとモンハンじゃ戦闘が始まらないんだぜ?」

・ソーマを投げる際も2d10は振る。ゾロ目を振った場合は『ハングオーバー!』とテロップが割り込み、ゾロ目を振った人はソーマを喇叭飲み(強制)し酔っ払う(基本は吐く)=行動不能となる(行動不能なので出目で失敗していても失敗扱いではない)。
 そのまま巨大イノシシとの戦闘を行うが、ゾロ目を出すと『ハングオーバー!』が発生。戦闘開始後のゾロ目=『ハングオーバー』は行動無効扱いとなり行動はやってない事となる(出目がゾロ目かつ失敗でもHPは−1されない事に注意)
 HPが0となるとスタート位置に戻される(自分の順番になったらスタート地点から走ってきた間に合ったという事にする)。

▼2章:Gランクを目指して/難易度230
 ブライアンが言うには、ログアウトできなくなたった組はGランクの廃プレイヤーであり、彼等に会うにはGランクの狩り場に行く必要があると言う。もちろん、その狩り場に入れるのはGランクのみなので、猟兵達はランクをあげる必要がある。
 その為には狩って狩って狩りまくるしかない。

【狩り場】出現モンスター
 ・草原:青熊獣、雷狼獣、轟竜
 ・岩場:影蜘蛛、怪鳥、奇怪竜
 ・砂漠:盾蟹、潜行竜、角竜
 ・火山:鬼蛙、爆槌竜、火竜

【狩り場】
 ・草原:判定の出目がゾロ目でなかった場合、1の位を+1する。
 ・岩場:判定の出目がゾロ目でなかった場合、1の位を−1する。
 ・砂漠:誰かがハングオーバーした場合、次の判定者の出目がゾロ目になるよう±1される。
 ・火山:誰かがハングオーバーした場合、HP−1となる。
   ※最初にモンスターへ全員が酒を投げる判定は、全員同時とする。

【難易度】
・難易度200まで行けば、初心者→Bランクへ。
・難易度100まで行けば、Bランク→Aランクへ。さらに鎧が強化されHPが2へ。
・難易度0でGランクとなる。鎧が強化されHPが3へ。
 Gランクの廃プレイヤー達と話をすると、乱入モンスターの『エビルジョー』のうち、稀に会話ができる希少種と出会う事があったとの事だ。会話できるモンスターなどゲーム雑誌にも乗ってなかった謎のモンスターで、廃人達の間でも眉唾伝説になりつつある。

▼3章:エビル怪人ジョー/難易度235
【狩り場】
 ・草原:判定の出目がゾロ目でなかった場合、1の位を+1する。
 ・岩場:判定の出目がゾロ目でなかった場合、1の位を−1する。
 ・砂漠:誰かがハングオーバーした場合、次の判定者の出目がゾロ目になるよう±1される。
 ・火山:誰かがハングオーバーした場合、HP−1となる。

 巨大飛龍討伐クエストを受注して移動中。
 ジョーズのような音楽に変わり、巨大な黒い竜が現れる。凶悪な牙だらけの口は裂け、太い首、小さな前足は空中に、太い後ろ足のみでノッシノッシを歩き、長く太い尻尾はゆらゆらと……G級ハンター達が言っていたエビルジョーで間違いない。
 戦闘となる。戦闘途中でエビルジョーが会話してくる。

『貴様ら、普通のプレイヤーと違う動き……そうか猟兵どもか!』
『ならば名乗ろう! 我こそは邪悪、不吉、悪事の象徴! エビル怪人ジョーである!』
『このゲームはのめり込めばのめり込むだけ、肉体と魂が乖離し、その状態で死亡するとリアルの世界でも死ぬ仕様なのだ!』
『我の肉体? ふははははっ、すでに無いわ! どうやらゲームに没頭している間に、無関係な猟兵に見つかり処理されたようだ! だが、我、リアルに未練無し!』

 エビル怪人ジョーを倒すと。

『おのれ……これ以上、このゲームを配布する事ができなく……がくっ(ドーンと爆発)』

 黒幕は退治したのでこれ以上流行る事は無いが、ゲームは存続している。
 ブライアンはゲームから出れないので、ゲームを残して欲しいと懇願する。

 ちなみにブライアンはゲーム内で死んだ時期は「だいたい1か月前に1回死んだなあ」程度の認識であり、ゲームから出れなくなった時期も「だいたい1か月前ぐらいかなぁ」と適当な認識。その事について問い詰めると、「そう言えば1か月ぐらい前、同じぐらいの時期に……」と下記の夢を思い出す。

「龍を見たんよ。東洋系の龍で、うすら青い鱗で、俺っちの中から外に出て行ったと思ったら……急に周囲が冷たくなって意識を失ったのを覚えてる」

 その後、PC4人(及びグリモア猟兵)は予兆(下記)を見る。

▼ヒーローズアースの予兆
 うすら青い鱗を持つ東洋系の長い龍がどこかを飛んでいる。
 やがて眼下の世界へ急降下していく、大陸が、街が、屋敷が見え。
 龍は80歳ほどの老婦人の身体へと吸い込まれるようにして入っていく。

●第1話終了時の成長を行う。
●幕間
 ※幕間1は、通常のTRPGのようにプレイしても良いし、箇条書きの情報として口頭で簡略化した情報のみをPLに伝えても良い。もちろん、前者の方が感情移入は深くなるだろうが、セッション時間等と相談した方が良いだろう。

◆幕間1:グリモア猟兵も見た予兆(全員登場)
 キュマイラフューチャーの依頼を終え、グリモアベースへと戻ってくると、グリモア猟兵の四華森・花が全員に確認してくる。

「皆さん、龍がヒーローズアースの老婦人の身体に入り込む予兆を……もしかして視ませんでしたか?」
「実は私も視ました……それで、それと同時にヒーローズアースで起こる事件の予知が降りてきまして……さっきの龍の予兆と、関連があると思うのです。どうか、このまま同じメンバーで依頼を受けていただけないでしょうか」

 花が言うには、予兆で視た女性が事件に関わっていると言う。

「事件のあらましはこうです。ヒーローズアースにある高級住宅都市ユッセシティで、ヒーローから特殊能力を消し去る弾丸が販売されるという事件が起こるのですが、どうやら、事件が起こる前に妨害して事件を解決する女ヒーローがいるようです」
「ええ、私達が予兆で視たあの老婦人こそ、その女ヒーローです。彼女は自分自身の予知能力で事件の事を知り、今までも大惨事になる前に自分が介入し事件を解決して来たようです……ただ、そのせいで一般市民からは何も起こってない場所に現れ現場をめちゃくちゃに壊していくヴィランだと勘違いされているようなのですが……」
「その老婦人、女ヒーローの名はタリア婦人、ヒーロー名はマレフィセントです」
「今回の事件、彼女だけでは弾丸の販売は止められません、なんとか彼女に協力を取り付け、一緒に事に当たって欲しいのです」
「宜しくお願いします」

 そう言って、花は皆をヒーローズアースへと転移させるのだった。


●第2話『不眠不休のヒーロー』
シナリオフレーム:オリジナル<冒険→冒険→ボス戦>
1章:タリア婦人/難易度125
2章:黒棘銃弾(ブラックソーンバレット)の生産工場/難易度140
3章:邪妖精カラボス/難易度255

◆シナリオの内容:
▼1章:タリア婦人/難易度125
 ヒーローズアースの高級住宅都市ユッセ、広いお屋敷に到着する。
 ここにタリア婦人がお手伝いさんと2人きりで住んでいると言う。
 みすぼらしい格好の猟兵は、お手伝いのディアナの判断で追い返される。
 タリア婦人と会話し、仲良くなれば1章はクリア。
 タリア婦人は80歳の人間の女性。白髪をアップにしており上品さが漂うが、血走った目と酷い隈を隠すために常にサングラスをしている。

「わたくしは小さい頃から力に目覚めて、眠るたび危険な事件の予知夢を視てしまうの」
「おかげで目覚めてからはずっと……ゆっくり眠った事が無いの、それが悩みかしら」
「わたくしが妨害しようとしている事件の事を知っているですって?」
「黒幕は邪妖精と呼ばれるヴィラン『カラボス』です。彼女は毒の花を栽培、研究、販売するヴィランでしたが、偶然作られた黒棘薔薇の棘に、異能の力を打ち消す効果がある事を発見し、相手に銃で撃ち込む事で異能の力を消滅させる銃弾を開発しているわ」
「銃弾の名前は黒棘銃弾(ブラックソーンバレット)、生産工場は彼女のアジトよ」
「どうしても一緒に来たいと言うなら、いらっしゃい。ただし、来るからには働いてもらうわよ、いいわね?」

▼2章:黒棘銃弾(ブラックソーンバレット)の生産工場/難易度140
 ユッセシティのとある公園に地下にアジトを創っているヴィラン『邪妖精カラボス』。

「今夜は取引相手の所へ事前商談に行っているので、生産ラインを破壊するなら今よ」

 とタリア婦人と共に生産工場を破壊する事に。
 タリア婦人は捻れた黒い巨大なツノを持つ魔女のような格好(ヒーローコスチューム)。
 地下の生産工場は、流れ作業でグーンと呼ばれるカラボスの部下(ブタのバイオモンスターの雑魚オブリビオン)達が働き続けている。
 どんな手段でも良いので、この地下生産工場を破壊すれば2章はクリア。

▼3章:邪妖精カラボス/難易度255
 地下生産工場を破壊した所で、未来が変わったのか邪妖精カラボスが帰ってくる。

「こ、これは……いったいどういう事なの?」
「チッ、ヒーローの奴等め! 出てこい! 隠れているのは解っているワ!」

 邪妖精カラボスは20代の女性、赤い長髪と緑のミニスカートドレス姿に鞭と銃を装備。

「ここまでされや今回の取引は無しね……でも、後顧の憂いを断つ為にも……あなた達不確定要素の異分子は死亡して貰うわヨ!」
「うふふふふっ、この棘の弾丸を使えば、どんなヒーローも一般人ってワケ?」

 その後、邪妖精カラボスを倒すと同時、ぶっ倒れるマレフィセントーータリア婦人。
 婦人を屋敷のベッドに横たえると。

「運んでくれたのね……ありがとう」
「わたくしは、この能力をずっと恨んでいた。いつも辛い未来ばかり見せ、でも無視すれは大勢の犠牲者が出てしまう。助けたとしても待っているのは人々の称賛ではなく、なぜ事前に知っていたという疑いの眼差しばかり……正直、わたくしはもう付かれてしまっていたの……」
「でも、最後に会えたのはあなた達のような本物のヒーローで良かった……だって、わたくしも、やっと本物のヒーローになれたような、そんな気がしたから……」
「もう老い先短い人生だから、ヒーローごっこはもうお終い。最後の事件があれだったのは何かの巡り合わせだと思っているわ」

 そう言うとタリア婦人はポケットから弾丸を取り出し、自らの魔法で自分に撃ち込む。

「これでいい、これで私は……やっと……ゆっくり、眠れ……る……」

 その後、ディアナが様子を視てくると、タリア婦人は死んでいる事が発覚する。
 それは眠ったまま、安らかな寝顔のまま死亡していたのだった。
 そして、それと同時ーーPC4人(とグリモア猟兵)は再び予兆(下記)を見る。

▼アックス&ウィザーズの予兆
 うすら青い鱗を持つ東洋系の長い龍が、タリア婦人の肉体から出て行く。
 空高く飛んでいき、宇宙へ……、そして別の世界へ。
 やがて眼下の世界へ急降下していく、大陸が、街が、城が見え。
 夢見の姫、オーロラの身体へと吸い込まれるようにして入っていく。

●第2話終了時の成長を行う。
●幕間
 ※幕間1〜2は、通常のTRPGのようにプレイしても良いし、箇条書きの情報として口頭で簡略化した情報のみをPLに伝えても良い。もちろん、前者の方が感情移入は深くなるだろうが、セッション時間等と相談した方が良いだろう。

◆幕間1:グリモア猟兵からの相談(全員登場)
 ヒーローズアースの依頼を終え、グリモアベースへと戻ってくると、グリモア猟兵の四華森・花が全員に確認してくる。

「皆さん、今度は龍がアックス&ウィザーズのお姫様の身体に入り込む予兆を……もしかして視ませんでしたか?」
「やっぱり……でも、今回はヒーローズアースの時と違い、事件の予知が無いのです……でも、今までの経緯からして、龍に入り込まれたお姫様がたたで済むとも思えないのです」

 花が言う事はもっともだ。ただ、それは予兆というには不確定で、言うなれば予感としか言えない勘のようなものだが……。

「どうでしょう、もし何かしらの事件の予知があればすぐに皆さんに知らせますので、とりあえずアックス&ウィザーズに渡り、件のお姫様と接触し何か変わりが無いか私と一緒に確認しに行ってくれないでしょうか」

 これは猟兵の仕事とは微妙に違う、ただ、不安だから確認したいという御願いだ。
 だが、その不安を感じたのは花だけではない。
 猟兵達は不安を解消する為、アックス&ウィザーズへ花と一緒に転移するのだった。

◆幕間2:円環の呪い(全員登場)
 龍討国ローズの王城の門前へと転移してきた花と猟兵達だが、花が「猟兵が特別な冒険者といえど、アックス&ウィザーズでは冒険者の権利は低いです。お姫様に会わせて欲しいと言っても会えるとは思えません……」

 ここはPC?に任せる。PC?がいればオーロラ姫は別塔(占いをする際の塔)に、PC?達を呼び、話すことが可能となる。

「私は生まれた時に16歳の誕生日に死ぬという予言を受けておりました。そして、その事が現実に動き出したまでの事……」
「私の身体に龍が入っていくのを……なるほど、どうやらあなた方にも私同等、不思議な力をお持ちのようですね」
「私は私の運命を変えられないか、変える方法は無いか、お父様達に言われ何度か自分自身を占って参りました。ただ、いつもその結果はぼんやりしており、ただ死の運命から逃れられぬという結末ばかりが明確だったのですが……今回、やっと全てが見えました」
「私の中に入った龍は呪いです。呪いの名は≪円環の呪い≫、呪いをかけたのは遙か昔に滅んでいる神なる龍フェイトオブフォーチュン」
「私にかかった呪いを解こうとすれば、私の肉体を苗床に龍は具現化し襲いかかってきます。しかも、私を苗床にしている為、具現化した龍を倒せば私も死亡してしまい、そして、私の死が呪いを別の誰かへと飛ばすトリガーになってしまう……」
「だから、皆さんに御願いします。私を……呪い諸共、永遠の封印して欲しいのです」
「この城の地下に隠された宝物殿があります。そこには初代建国王が使ったとされる『龍討の魔封剣ソーンパレス』という殺竜武器があり、その特殊効果を使えば対象を封印する事が可能です。どうか、その剣を持って私を……」
「時間はあまりありません。私が呪いによって死んでしまえば、呪いは再び別の誰かの元へ飛んで行ってしまう」

≪円環の呪い(メビウス・オブ・デッド)≫
 命中した【消滅不可の呪いが対象を眠ったまま殺し、そ】の【対象が死亡した際、別世界の似た魂を持つ者】が【この呪いを引き継ぐ。解除時は呪いが運命龍】に変形し、対象に突き刺さって抜けなくなる。


【ルート1:封印】
■第3話『円環の呪い』

シナリオフレーム:オリジナル<冒険→集団戦→ボス戦>
1章:龍討の魔封剣ソーンパレス/難易度30
2章:忠義の騎士!/難易度150
3章:運命龍フェイトオブフォーチュン/難易度300

◆シナリオの内容:
▼1章:龍討の魔封剣ソーンパレス/難易度30
 城の地下にある秘密の宝物殿を目指す。
 オーロラ姫から教わり(姫は夢で視たので罠等を全て把握)、最後の宝物殿の扉前へ。
 扉は鍵が掛かっており開かない。強引に開けると、茨の装飾が綺麗な片手剣がある。

『龍討の魔封剣ソーンパレス』を入手。
 特殊効果の封印はトドメを刺した際に宣言で使用可能(トドメは誰でも良い)。

▼2章:忠義の騎士!/難易度150
 地下から地上に戻ってくると、中庭で龍討国ローズ騎士団が勢揃いしている。
 王様であるステファン・ローズが指揮を取り。

「PC?よ、悪いが……オーロラの願いを叶えるわけにはいかん。どうして、可愛い我が娘を永久の封印などという悲しい未来に押し込められよう!」
「わしは、いや、わしらは例え希望が僅かにしかなかったとしても、最後の最後まで、奇跡を信じて戦うつもりだ」
「それでも封印すると言うのなら……わしが! 我等がローズ騎士団が貴様を止めてくれようぞ!」

 ローズ騎士団と戦闘となる。

▼3章:運命龍フェイトオブフォーチュン/難易度300
 騎士団を壊滅させ、オーロラ姫の元に。
 オーロラ姫は自身の呪いを解くユーベルコードを使用し、運命龍を具現化する。
 運命龍フェイトオブフォーチュンと戦闘となる。
 シナリオ難易度を0にし、『龍討の魔封剣ソーンパレス』の特殊能力を宣言すれば、運命龍はオーロラ姫の身体に戻り、姫は茨に包まれ永遠に封印される。

「私は永遠の眠りに入るだけです、夢の世界であなたと会えます。だから……」


※ルート2は、プレイヤーが「竜の精神(魂)だけ殺せる、竜殺武器が作れないか?」とアイディアを出した場合のルートである。

【ルート2:竜殺武器】
■第3話『円環の呪い』

シナリオフレーム:オリジナル<冒険→冒険→ボス戦>
1章:リラ山脈の殺竜武器精錬場/難易度150
2章:伝説の竜武器/難易度30
3章:運命龍フェイトオブフォーチュン/難易度300

◆シナリオの内容:
▼1章:リラ山脈の殺竜武器精錬場/難易度150
 王様はオーロラ姫の事が心配でオロオロしているが、しっかり者のリア王妃が、建国王がどこで竜殺武器を作ったか教えてくれる。
 教えて貰った場所、建国王が竜殺武器を作ったと言われるリラ山脈の奥地を目指す。
 険しい山、強力なモンスター達、やがて到着する殺竜武器精錬場。
 3人の妖精はフローラ、フォーナ、メリーウェザーという女性達が歓迎してくれる。

▼2章:伝説の竜武器/難易度30
 3人の妖精から手ほどきを受け、伝説の竜殺武器を作り出す。

 『殺竜武器作成ルール』
  所有する武器1つにつき1回、d100する。
  殺竜武器はGMが許可した時のみの能力を発動できる。
  武器を消費するごとに、1階、チャレンジ可能。

  「霊的な存在を攻撃」の能力が付与された場合のみ、運命龍の魂だけを倒す事が可能。
  また以下の能力が付与された場合は、運命龍と姫様との繋がりを断ち切る事が可能。
  (つまりオーロラ姫を助ける事が可能、ただし龍の呪いは健在、他世界へ行く)

  「真の姿時強化」「投擲時に威力強化」「急所時に威力強化」「突きが強化」
  「連携攻撃が強化」「夜だけ強力」「昼だけ強力」「空中戦で強化」
  「連続攻撃が強化」「敵の肉を喰らい強化」
  これらの効果は3人の妖精が教えてくれる。

▼3章:運命龍フェイトオブフォーチュン/難易度300
 伝説の殺竜武器を手に、オーロラ姫の元に。
 オーロラ姫は自身の呪いを解くユーベルコードを使用し、運命龍を具現化する。
 運命龍フェイトオブフォーチュンと戦闘となる。
 シナリオ難易度を0にし、『殺竜武器』の特殊能力を宣言すれば、2章で作り上げた効果を発揮する。


●エンディング
 エンディングはPC達の選択によって幾つかに別れるだろう。
下記ではその代表的なものを記載しておく。

◆PC?
 王様とお后様から門番が失礼をしたと謝罪される。また、オーロラ姫から占いの結果を貰っていると手渡される。どうやらこの世界に手がかりは無いが、手がかりなりうる人物は解った、との事だった。

◆PC?
 友人のブライアンとモンスターハングオーバーしている。上手に焼けました! 友人は原因が解っても、まー気にしない。

◆PC?
 引退した師匠の元へ報告。わしの使命を片付けて、それで、お前さんは今後どうする? 何を目的に猟兵家業を続けるんだ?

◆PC?
 夜、お城のバルコニー。今日はオーロラ姫の16歳の誕生日パーティが派手に行われている。バルコニーに出て来るオーロラ姫。

「16歳を過ぎても、この先の未来があるなんて今でも信じられません」
「特別な力はなくなってしまって、あなたと一緒にいろいろな世界を見て回る夢は見れなくなりましたが……それでも、私は、後悔していません」
「だって、未来はまだ、誰にも決められていないのですから!」

●第3話終了時の成長を行う。

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